JPH0627215B2 - 親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方法 - Google Patents

親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方法

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JPH0627215B2
JPH0627215B2 JP62232888A JP23288887A JPH0627215B2 JP H0627215 B2 JPH0627215 B2 JP H0627215B2 JP 62232888 A JP62232888 A JP 62232888A JP 23288887 A JP23288887 A JP 23288887A JP H0627215 B2 JPH0627215 B2 JP H0627215B2
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/30Polyalkenyl halides
    • B01D71/32Polyalkenyl halides containing fluorine atoms
    • B01D71/34Polyvinylidene fluoride

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方
法に関するものである。詳しく述べると本発明は、完全
かつ均一に親水化され、耐γ線性および耐薬品性の高い
親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方法を提供
することを目的とする。
(従来の技術) 従来、各種の過、透析等に用いられる親水性多孔質膜
としては、高い透水性を有するセルロース誘導体、特に
酢酸セルロースの多孔質膜が一般的なものであった。し
かしながら、このようなセルロース誘導体は、γ線に対
する耐性が低く、医療分野において、γ線滅菌を必要と
する場合には、使用できず、また酸、アルカリおよび有
機溶剤等の薬品に対する耐性の面で劣っており、その使
用条件は大幅に限定されるものであった。
これらのセルロース誘導体の多孔質膜に代わるものとし
て、フッ素系ポリマーであるポリフッ化ビニリデン、四
フッ化エチレン等を素材とする耐薬品性、γ線耐性に優
れた多孔質膜が開発されたが、これらは疎水性多孔質膜
であるために、水系の溶液において分離膜として使用す
るためには、「親水化」する必要があった。
従来、このような疎水性多孔質膜の親水化処理方法とし
ては、多孔質膜の細孔表面の化学的改質法および界面活
性剤を細孔表面にコーティングする方法が知られてい
る。
しかしながら、前者の方法に関しては、ポリフッ化ビニ
リデンの耐薬品性が高いこと、また多孔質膜といった特
殊形状のため、実用的な化学処理法が確立されていない
のが現状である。ポリフッ化ビニリデンは、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウムの強アルカリ溶液中で脱フッ素
酸し、分子内に二重結合を主として生じ褐色化ないし黒
色化することが知られている(ジャーナル オブ ポリ
マー サイエンス,ポリマー ケミストリー エディシ
ョン[J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.]21,3443〜3451(1
983))。この褐色化ないし黒色化した二重結合を含む
ポリフッ化ビニリデンを硫酸処理することで親水化する
ことも考えられるが(日本高分子学会予稿集第33巻、
第3号(1984))。この方法では、主鎖の酸化分解によ
り著しく強度が低下し、また褐色に着色した多孔質膜し
か得られないといった致命的欠点を有していた。また、
強アルカリ溶液中で脱フッ素酸した後、酸化処理により
二重結合に極性基を導入する方法も考えられるが、この
方法では、工程が2工程となり操作が煩雑となるばかり
か、多孔質膜の細孔表面を完全に親水化する条件では、
強度の著しい低下、さらには残存する二重結合による膜
の褐色化といった問題点の生じるものであった。これら
の問題点は、被処理物が「多孔質膜」といった特殊形状
を有するために発生するものである。すなわち、化学処
理を強くして基材内部にまで処理を施すと内部に生成し
た二重結合が第2工程での酸化処理で処理されにくくな
り、膜が褐色化し物性も低下してしまい、一方化学処理
を弱くすると多孔質膜は完全に均一に親水化されたもの
とはならず目的を達するとことができなくなるためであ
る。
また、後者の方法に関しては、簡便な処理により親水性
を付与することができるが、コーティングされた界面活
性剤が溶出するといった問題点があり、特に食品、医用
分野における使用に際しては「安全性」の面から好まし
いものではなかった。
さらに人体に対して安全性の高いグリセリンあるいは一
部の親水性ポリマーをコーティングする方法も知られて
いるが、ポリフッ化ビニリデンの疎水性が高いために、
多孔質膜に均一にコーティングを行なうことができず、
親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得ることができ
なかった。
(発明が解決しようとする問題点) 従って本発明は、新規な親水性ポリフッ化ビニリデン多
孔質膜の製造方法を提供することを目的とする。本発明
はまた、完全かつ均一に親水化され、耐γ線性および耐
薬品性の高い親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得
ることのできる製造方法を提供することを目的とする。
本発明はさらに、外観的に優れ商品イメージの高い親水
性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得ることのできる製
造方法を提供することを目的とする。本発明はさらに、
容易かつ迅速に親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を
製造する方法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記諸目的はまた、ポリフッ化ビニリデンよりなる多孔
質膜を作成し、該多孔質膜の細孔部に水系溶媒を含浸さ
せた後、酸化剤を含む強アルカリ溶液中で化学処理し、
さらに該多孔質膜を親水基を有する化合物の溶液中に浸
漬することを特徴とする親水性ポリフッ化ビニリデン多
孔質膜の製造方法により達成される。
本発明はまた、酸化剤が過マンガン酸カリウムである親
水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方法を示すも
のである。本発明はさらに、強アルカリ溶液が、水酸化
カリウムまたは水酸化ナトリウムを溶解してなる水溶液
である親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方法
を示すものである。本発明はまた親水基を有する化合物
溶液が、相対湿度50%の雰囲気中で吸湿率1%以上の
親水基を有する化合物の溶液である親水性ポリフッ化ビ
ニリデン多孔質膜の製造方法を示すものである。
なお本明細書中において「親水性多孔質膜」なる用語
は、水滴を多孔質膜上に滴下したときに、水滴が自重で
多孔質膜内部に含浸し、反対側の表面をも濡らすことが
できる高度に親水化された多孔質膜を意味するものとし
て用いられるものである。
(作用) 本発明の製造方法により得られた親水性ポリフッ化ビニ
リデン多孔質膜は、基材であるポリフッ化ビニリデン分
子上に極性基が導入されて形成された親水化層に親水基
を有する化合物を吸着させたものであり、しかも細孔表
面のみが親水化処理されているので、経時変化のない安
定化した親水性を示し、かつ極性基を導入して形成させ
る親水化層の厚みを薄くすることが可能であるためポリ
フッ化ビニリデンの有する優れた物性を享受でき、耐γ
線性、耐薬品性の優れた親水性ポリフッ化ビニリデン多
孔質膜となる。
本発明の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方
法においては、まず酸化剤を含む強アルカリ溶液中で化
学処理することによりポリフッ化ビニリデン分子上に極
性基を導入して親水化層を細孔表面に形成する。このよ
うに強アルカリ溶液中で酸化剤を作用させた場合、強ア
ルカリの作用による脱フッ素酸反応によりポリフッ化ビ
ニリデンに生成した二重結合を、瞬時に酸化し極性基を
導入できるために、過剰な二重結合を生成させることが
なく、該二重結合に帰因する膜の着色がないものと考え
られ、未処理のポリフッ化ビニリデン多孔質膜と比べて
外観的にも何ら遜色のないものである。従って、このよ
うに酸化剤を含む強アルカリ溶液中で化学処理すること
によりポリフッ化ビニリデン分子上に極性基を導入して
親水化層を細孔表面に形成することのみによっても、十
分な親水性を示しかつその他の特性においても優れた親
水性多孔質膜とすることができる。しかしながら、疎水
性高分子膜の表面に極性基を導入して付与された親水性
は、しばしば経時的に失われてしまうことがある。これ
は、例えばジャーナル オブ ポリマー サイエンス,
ポリマー フィジックス エディション 19,1285(198
1)[J.Polym.Sci.,Polym.Phys.Ed.19,1285(1981)]およ
びジャーナル オブ アプライド ポリマー サイエン
29 4335〜4340(1984)[J.Appl.Polym.Sci.29 4335-
4340(1984)]に記載されているように極性基が分子内部
に移動し表面が再び疎水性の高分子によっておおわれて
しまうからであると考えられており、この原因は高分子
表面と空気との界面においては、表面自由エネルギーの
小さい疎水性表面の方がより安定な存在状態であるから
と考えられる。このような経時的な変化を防止するに
は、表面の親水化層を厚くする方法が考えられるが、こ
の方法では「多孔質膜」の場合「物性(強度)の低下」
という問題を生じる。
本発明の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方
法においては、上記のごとき問題を考慮して、酸化剤を
含む強アルカリ溶液中で化学処理することによりポリフ
ッ化ビニリデン分子上に極性基を導入して親水化層を細
孔表面に形成した後、該多孔質膜を親水基を有する化合
物の溶液中に浸漬して親水基を有する化合物を該親水化
層に吸着させる処理を施すものである。ポリフッ化ビニ
リデン多孔質膜の細孔表面は、極性基を導入することに
より形成された親水化層を有しているために、未処理の
ポリフッ化ビニリデン多孔質膜へは吸着またはコーティ
ングできない親水基を有する化合物が極めて良好に吸着
されて細孔表面に均一な被膜を形成する。このようにし
て得られる本発明の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質
膜は、主として細孔表面に吸着された親水基を有する化
合物の極性基と吸湿性に基づく保湿効果を利用して細孔
表面の親水化層を安定化させるものであるから、最初に
極性基を導入して形成させる親水化層は、少なくとも親
水基を有する化合物の吸着性を良好に保つ機能を有して
いればよく、この親水化層の厚みを薄くすることが可能
となり、前記したようにポリフッ化ビニリデンの優れた
物性を損なうことなく享受できることとなるものであ
り、経時的変化のない安定した親水性を有することに加
えて優れた物性を示す親水性多孔質膜となるものであ
る。
以下、本発明を実施態様に基づき詳細に説明する。
本発明の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方
法において、基材となる疎水性多孔質膜を構成するポリ
フッ化ビニリデンとしてはフッ化ビニリデンホモポリマ
ーの他に、フッ化ビニリデンを主体とした四フッ化エチ
レン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、プロピ
レン等のコポリマーも用いられ得る。
このようなポリフッ化ビニリデンよりなる多孔質膜は、
公知の方法によって調製され得るが例えば、樹脂を溶媒
に溶解させて、所定の形状に延展し、溶媒の一部を蒸発
させた後、溶媒と混和性を有する非溶媒中に浸漬して溶
媒を抜出し、その後非溶媒と残存溶媒を完全に蒸発させ
て多孔質膜を得る湿式法、または樹脂を最初から溶媒お
よび溶媒に混和し得る非溶媒と混合溶解して、所望の形
状に延展し、溶媒および非溶媒を完全に蒸発させて多孔
質膜を得る乾式法等により調製される。望ましくはポリ
フッ化ビニリデン多孔質膜は、特開昭49-126,572号およ
び特開昭52-154,862号に示されるように蒸気湿式法また
は乾式法において使用される溶媒として蒸気分圧の異な
る速乾性溶媒と遅乾性溶媒との混合物を用い、ゲル化時
において、該遅乾性溶媒により一部樹脂を溶解または膨
潤状態となし、機械的強度を高めて調製される。このよ
うな方法により疎水性ポリマーの多孔質膜は、通常膜厚
50〜300μm、好ましくは100〜200μm、平
均細孔径0.1〜1.0μm、好ましくは0.2〜0.
6μmのものに調製される。
本発明の製造方法において、上記のごとく調製された疎
水性のポリフッ化ビニリデンよりなる多孔質膜は、まず
その細孔部に水系溶媒を含浸させることをなされる。
疎水性のポリフッ化ビニリデンよりなる多孔質膜の細孔
部に水系溶媒を含浸させることは、公知の方法によって
行ない得、例えば有機溶媒−水置換法や、界面活性剤を
コーティングした後水系溶媒に含浸させる方法などが用
いられる。有機溶媒−水置換法は、エタノールなどのア
ルコールのような水と混和性を有する有機溶媒に、最
初、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を浸漬し、続いて、
濃度勾配を有する有機溶媒−水混合溶液系列に順次溶媒
を置換してゆき、最終的に水に置換することによって行
なわれる。
このようにして水系溶媒を細孔部に含浸させたポリフッ
化ビニリデン多孔質膜は、次に酸化剤を含む強アルカリ
溶液中で化学処理されて細孔表面に親水化層が形成され
る。
本発明の製造方法においては、このように強アルカリ溶
液中に酸化剤を混在させておくために、浸漬されたポリ
フッ化ビニリデン多孔質膜の表面上において、強アルカ
リの作用により脱フッ素酸され分子内に生成した二重結
合は、直ちに酸化剤によって酸化され極性基を導入する
ことができると考えられ、これゆえに過剰の二重結合の
生成がない。
本発明の製造方法において用いられる強アルカリ溶液と
しては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド
などのナトリウムアルコキシドあるいはカリウムメトキ
シド、カリウムエトキシド、カリウムイソプロポキシド
などのカリウムアルコキシド等を含有するアルカリ溶液
等も用いられるが、多孔質膜の物性の維持、被着色化
(化学処理層の深さ)および含有される酸化剤による溶
媒自身の酸化を防止する上から、より好ましくは、水酸
化カリウムおよび水酸化ナトリウムを溶解した水溶液で
あることが望まれる。またこのようなアルカリ溶液の濃
度は10〜40重量%、より好ましくは25〜35重量
%程度とされる。
一方このような強アルカリ溶液中に含有される酸化剤と
しては、クロム酸塩類、過マンガン酸塩類などの無機酸
化剤および有機過酸化物等の種々の酸化剤が用いられる
が、経済性、操作性等の面から、好ましくは、過マンガ
ン酸塩類、最も好ましくは過マンガン酸カリウムであ
る。上記強アルカリ溶液中への酸化剤の添加量は、酸化
剤の種類によっても変化するが、2〜10重量%、より
好ましくは4〜8重量%程度である。
また、この酸化剤を含む強アルカリ溶液中に、触媒、例
えばt−ブチルアンモニウムブロマイド等の層間移動触
媒を添加してもよい。
本発明の製造方法において、このような酸化剤を含む強
アルカリ溶液中での処理時間としては、酸化剤およびア
ルカリ化合物の濃度、処理溶液温度に左右され、一概に
はいえないが、通常1分〜60分、好ましくは3〜8分
浸漬することで十分な親水化層が形成され、またポリフ
ッ化ビニリデン多孔質膜の物性を低下することもない。
また処理溶液の温度は20〜100℃、より好ましくは
60〜90℃程度とされる。
本発明の製造方法においては、このように極性基を導入
することにより多孔質膜の細孔表面に親水化層を形成し
た後、該多孔質膜を親水基を有する化合物溶液中に浸漬
することにより該親水化層に親水基を有する化合物を吸
着させる。なお親水基を有する化合物溶液中に浸漬する
に先だち、上記化学処理後の膜に付着している処理液お
よび二酸化マンガン等は、0.01〜10w/v%、より
好ましくは1w/v%の亜硫酸水素ナトリウムの硫酸酸性
溶液および水で十分に洗浄されることが望ましい。
本発明の製造方法において、上記親水化層に吸着させる
ために用いられる親水基を有する化合物としては、十分
な親水性を有するものであればいずれでもよいが、望ま
しくは、相対湿度50%の雰囲気中で吸湿率1%以上で
あることが好ましく、具体的には、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、ポリエチレングリコールおよびカルボキシ
メチルセルロースなどの親水性高分子が挙げられる。ま
た本発明の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を細胞
培養等の用途に用いる場合には、親水基を有する化合物
としてコラーゲンまたは変性コラーゲンを用いることに
より、優れた親水性を付与すると同時に細胞の接着およ
び増殖性を著しく向上させることができる。さらに親水
基を有する化合物としては、例えば各種陰イオン界面活
性剤、陽イオン界面活性剤、両イオン界面活性剤、非イ
オン界面活性剤のような界面活性を有する化合物や、グ
リセリン、単糖、オリゴ糖、アミノ酸などの化合物が用
いられるが、もちろんこれらに限定されるわけではな
い。
親水化層を形成された多孔質膜は、このような親水基を
有する化合物を適当な溶媒、好ましくは水系溶媒を用い
て、0.05〜2.0w/v%、より好ましくは0.1〜
0.5w/v%程度の濃度に溶解してなる溶液に、0.2
〜30分、好ましくは1〜5分間浸漬され、親水化層に
親水基を有する化合物を吸着させられる。浸漬処理の終
了後、多孔質膜は、乾燥処理、例えば60〜110℃で
2〜30分間の乾燥処理を施されて、溶媒を除去され細
孔表面に親水基を有する化合物の被膜が形成されて製品
となる。なお浸漬処理後、多孔質膜に付着した過剰の親
水基を有する化合物を除去するために水で洗浄を行なっ
てもよい。
以上のようにして得られる親水性ポリフッ化ビニリデン
多孔質膜1は、第1図に模式的に示されるようにポリフ
ッ化ビニリデン多孔質膜よりなる基材2の多孔性の表面
部のみが均一に極性基が導入された親水化層3へと改質
され、さらに該親水化層3へ親水基を有する化合物が吸
着してなる均一な親水性被膜4が形成されており、良好
な親水性を示すと同時に、細孔表面の親水化層3に親水
基を有する化合物を吸着させることにより親水性を向上
させ経時的にも安定化させるものであるから、該親水化
層3を薄く設計することができるゆえ、ポリフッ化ビニ
リデンの本来有する優れた耐薬品性、γ線耐性等の諸物
性を高く享受するものとなる。さらに、本発明に係わる
親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜1において、極性
基を導入することにより形成された親水化層3には過剰
な二重結合が存在しないことから褐色化する虞れもな
く、これゆえに本発明に係わる親水性ポリフッ化ビニリ
デン多孔質膜1は、乾燥状態において白色ないし無色を
呈し、その可視領域における反射スペクトルも未処理の
ポリフッ化ビニリデン多孔質膜と何ら変わりのないもの
である。また、本発明に係わる親水性ポリフッ化ビニリ
デン多孔質膜1は、極性基を導入することにより形成さ
れた親水化層3へ親水基を有する化合物が吸着してなる
被膜4を有するために、その親水性も向上し、親水基を
有する化合物が吸着していない状態、すなわち極性基を
導入することにより形成された親水化層3のみを有する
状態では、細孔内に侵入することができない高粘度・高
濃度の溶液、例えば30w/v%ブドウ糖溶液ですら、親
水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜1の細孔内に侵入す
ることが可能となり、かつ経時的にも安定した親水性を
保持しているものである。
本発明に係わる親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜
は、その優れた耐薬品性、耐γ線性、透水性、過効
率、機械的強度ゆえ、種々の分野において用いられる
が、主な用途例としては、薬液、輸液用ファイナルフィ
ルターおよび製薬フィルター、人工腎臓、血漿分離等の
人工臓器用膜などがある。
次に本発明の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の具
体的作用を輸液ファイナルフィルターの場合を例にとり
説明する。
第2図に示すように輸液バッグ5に連通する輸液チュー
ブ6の途中には、本発明に係わる親水性ポリフッ化ビニ
リデン多孔質膜1を組込んだファイナルフィルター7が
滅菌して取付けられている。輸液は、輸液バッグ5より
輸液チューブ6を通りファイナルフィルター7へと滴下
される。ここで輸液中に混入した真菌、細菌、微粒子等
は、ファイナルフィルター7の親水性ポリフッ化ビニリ
デン多孔質膜1に捕捉され、正常化された輸液のみがフ
ァイナルフィルター7を通過し輸液チューブ6を通り注
入針8から患者9の静脈中へ送り込まれる。従って輸液
中に混入した真菌、細菌、微粒子等に起因する合併症は
防止される。
(実施例) 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1 ポリフッ化ビニリデン粉末(三菱油化(株)製,Kynar
K301)18重量部を、アセトン73.8重量部およびジ
メチルホルムアミド8.2重量部に溶解してなる溶液
を、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にキャスト
した後、1,1,1−トリクロロ−2,2,2−トリフルオロエタ
ン浴中に5分間浸漬し、乾燥して膜厚150μm、平均
細孔径0.45μmの疎水性ポリフッ化ビニリデン多孔
質膜を得た。
このようにして得られた疎水性ポリフッ化ビニリデン多
孔質膜を、70%エタノール水溶液に浸漬した後、蒸溜
水中に浸漬することで水置換し、細孔部に水を含浸させ
た。次にこの多孔質膜を5重量部の過マンガン酸カリウ
ムと28重量部の水酸化カリウムを水67重量部に溶解
してなる溶液中に80℃にて5分間浸漬して化学処理を
行なった。膜を取り出した後、膜に付着した処理液およ
び二酸化マンガンは、水および1w/v%亜硫酸水素ナト
リウムの硫酸酸性溶液で十分に洗浄した。このようにし
て多孔質膜の細孔表面に親水化層を形成した後、該多孔
質膜を0.5w/v%ポリビニルピロリドン(東京化成
(株)製,分子量40,000)水溶液に5分間浸漬し
た後取り出して、30秒間水洗し、オーブン(60℃、
2時間)にて乾燥させて親水性ポリフッ化ビニリデン多
孔質膜を得た。
このようにして得られた親水性ポリフッ化ビニリデン多
孔質膜の親水性を調べるために、この多孔質膜上に蒸留
水および30w/v%ブドウ糖溶液を滴下した。この結果
第1表に示すようにいずれの場合においても膜の細孔部
に瞬時に侵入してゆき十分な親水性が付与されているこ
とが明らかとなった。さらにこの多孔質膜をデシケータ
ー中に一カ月放置して経時的な親水性の変化を観察した
ところ、第1表に示すように一カ月経過後も蒸留水およ
び30w/v%ブドウ糖溶液のいずれも膜の細孔部に瞬時
に侵入してゆき、親水性の経時的低下も見られないこと
が明らかとなった。
また、得られた親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜
は、外観が白色であり、化学処理前の疎水性ポリフッ化
ビニリデン多孔質膜(未処理物)と同様であった。さら
に反射分光光度計(島津(株)製,TLC SCANNER CS-93
0)を用いて親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の3
70〜700nmの可視領域における反射スペクトルを
測定した結果、第3図に示すように化学処理前の疎水性
ポリフッ化ビニリデン多孔質膜のものと全く同様のスペ
クトルパターンとなった。
実施例2 0.5w/v%ポリビニルピロリドン水溶液に代えて0.
5w/v%ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達
(株)製,HPC−L)水溶液を用いる以外は実施例1
と同様にして親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得
た。得られた親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の親
水性を実施例1と同様にして調べたところ、第1表に示
すように、実施例1のものと同様に良好な親水性を示
し、経時的な劣化も見られなかった。
実施例3 0.5w/v%ポリビニルピロリドン水溶液に代えてポリ
エチレングリコール(半井化学(株)製,分子量20,
000)水溶液を用いる以外は実施例1と同様にして親
水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得た。得られた親
水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の親水性を実施例1
と同様にして調べたところ、第1表に示すように、実施
例1のものと同様に良好な親水性を示し、経時的な劣化
も見られなかった。
比較例1 実施例1と同様にして疎水性ポリフッ化ビニリデン多孔
質膜を作成し、酸化剤を含む強アルカリ溶液で処理を行
なって、細孔表面に親水化層を有するポリフッ化ビニリ
デン多孔質膜を得た。この多孔質膜の親水性を実施例1
と同様にして調べたところ、第1表に示すように蒸留水
は多孔質膜の細孔部に瞬時に侵入していったが、30w/
v%ブドウ糖水溶液は20秒以内に細孔部に侵入せず、
その親水性はやや劣るものであった。さらに1カ月経過
後における蒸留水の浸透性は、やや劣り、経時的変化が
認められた。
比較例2〜4 実施例1と同様にして疎水性ポリフッ化ビニリデン多孔
質膜を作成し、その後酸化剤を含む強アルカリ溶液で処
理することなく、実施例1〜3と同様に親水基を有する
化合物溶液で処理して親水基を有する化合物を吸着させ
ようと試みたが、親水基有する化合物は吸着されず、第
1表に示すように、多孔質膜に親水性を付与することは
できなかった。
比較例5 市販のセルロースアセテート多孔質膜(ミリポア社製,
HAWP 14200 ロット番号N2J50023A,平均孔径0.45
μm)に対し、実施例1と 同様にして親水性を調べた
ところ、第1表に示すように30w/v%ブドウ糖溶液は
30秒以内に細孔部に侵入しなかった。
比較例6 市販の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜(ミリポア
社製,1PKG GVWP 29325 ロット番号C6E04877)の37
0〜700nmの可視領域における反射スペクトルを実
施例1と同様に測定したところ、第3図に示すように低
波長領域におけるスペクトルの吸収が大となっており、
また外観的にも明らかに淡褐色に着色していた。
実施例4 0.5w/v%ポリビニルピロリドン水溶液に代えて1w/v
%ポリオキシエチレン ポリオキシプロピレン共重合体
(旭電化(株)製、プルロニックF−68)溶液を用い
る以外は実施例1と同様にて親水性ポリフッ化ビニリデ
ン多孔質膜を得た。得られた親水性ポリフッ化ビニリデ
ン多孔質膜の親水性を実施例1と同様にして調べたとこ
ろ、第1表に示すように、実施例1のものと同様に良好
な親水性を示し、経時的な劣化も見られなかった。
実施例5 0.5w/v%ポリビニルピロリドン水溶液に代えて5w/v
%グリセリン水溶液を用いる以外は実施例1と同様にし
て親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得た。得られ
た親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の親水性を実施
例1と同様にして調べたところ、第1表に示すように、
実施例1のものと同様に良好な親水性を示し、経時的な
劣化も見られなかった。
実施例6 0.5w/v%ポリビニルピロリドン水溶液に代えて5w/v
%ブドウ糖水溶液を用いる以外は実施例1と同様にして
親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得た。得られた
親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の親水性を実施例
1と同様にして調べたところ、第1表に示すように、実
施例1のものと同様に良好な親水性を示し、経時的な劣
化も見られなかった。
実施例7 0.5w/v%ポリビニルピロリドン水溶液に代えて1w/v
%ショ糖水溶液を用いる以外は実施例1と同様にして親
水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得た。得られた親
水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の親水性を実施例1
と同様にして調べたところ、第1表に示すように、実施
例1のものと同様に良好な親水性を示し、経時的な劣化
も見られなかった。
実施例8 0.5w/v%ポリビニルピロリドン水溶液に代えて1w/v
%アスパラギン酸水溶液を用いる以外は実施例1と同様
にして親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得た。得
られた親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の親水性を
実施例1と同様にして調べたところ、第1表に示すよう
に、実施例1のものと同様に良好な親水性を示し、経時
的な劣化も見られなかった。
実施例9 0.5w/v%ポリビニルピロリドン水溶液に代えて1w/v
%グルタチオン水溶液を用いる以外は実施例1と同様に
して親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜を得た。得ら
れた親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の親水性を実
施例1と同様にして調べたところ、第1表に示すよう
に、実施例1のものと同様に良好な親水性を示し、経時
的な劣化も見られなかった。
比較例7〜12 実施例1と同様にして疎水性ポリフッ化ビニリデン多孔
質膜を作成し、その後酸化剤を含む強アルカリ溶液で処
理することなく、実施例4〜9と同様に親水基を有する
化合物溶液で処理して親水基を有する化合物を吸着させ
ようと試みたが、親水基を有する化合物は吸着されず、
第1表に示すように、多孔質膜に親水性を付与すること
はできなかった。
(発明の効果) 以上述べたように発明は、ポリフッ化ビニリデンよりな
る多孔質膜を作成し、該多孔質膜の細孔部に水系溶媒を
含浸させた後、酸化剤を含む強アルカリ溶液中で化学処
理し、さらに該多孔質膜を親水基を有する化合物溶液中
に浸漬することを特徴とする親水性ポリフッ化ビニリデ
ン多孔質膜の製造方法であり、まず強アルカリの作用に
よりポリフッ化ビニリデン分子上に生成した二重結合を
混在する酸化剤の作用により瞬時に酸化して極性基を導
入して親水化層を形成するため、過剰な二重結合を生じ
る虞れがなく、乾燥状態において白色ないし無色を呈す
るといった優れた外観を有する商品価値の高い多孔質膜
を得ることができ、また親水基を有する化合物が吸着可
能な表面を形成して、高くかつ経時的変化のない親水性
を付与することのできる親水基を有する化合物による親
水性の付与を可能とするものであって、細孔表面に吸着
した親水基を有する化合物により親水性を付与されてい
るために高い親水性を示すとともに経時的に安定した親
水性を示し、かつ細孔表面のみが親水化されているため
に基材であるポリフッ化ビニリデン多孔質膜の有する優
れた性質を享受して耐薬品性、耐γ線性、安全性の優れ
たものとなるといった、優れた性質を有する親水性ポリ
フッ化ビニリデン多孔質膜を簡単な製造工程において短
時間で操作性よく製造できるものであり、また設備コス
ト、製造コストも安価なものとすることができる。さら
に本発明の製造方法において、酸化剤として過マンガン
酸カリウムを、また強アルカリ溶液として水酸化カリウ
ムまたは水酸化ナトリウムを溶解してなる水溶液を用い
るものであると、より優れた親水性ポリフッ化ビニリデ
ン多孔質膜を低コストでかつ容易に得ることができるも
のとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製造方法により得られる親水性ポリフ
ッ化ビニリデン多孔質膜を模示する拡大断面図、第2図
は本発明の製造方法により得られる親水性ポリフッ化ビ
ニリデン多孔質膜を用いた輸液用ファイナルフィルター
の使用態様を示す図であり、また第3図は、各種の多孔
質膜の反射スペクトルチャートである。 1…親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜、 2…基材、3…親水性層、4…被膜。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフッ化ビニリデンよりなる多孔質膜を
    作成し、該多孔質膜の細孔部に水系溶媒を含浸させた
    後、酸化剤を含む強アルカリ溶液中で化学処理し、さら
    に該多孔質膜を親水基を有する化合物溶液中に浸漬する
    ことを特徴とする親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜
    の製造方法。
  2. 【請求項2】酸化剤が過マンガン酸カリウムである特許
    請求の範囲第1項に記載の親水性ポリフッ化ビニリデン
    多孔質膜の製造方法。
  3. 【請求項3】強アルカリ溶液が、水酸化カリウムまたは
    水酸化ナトリウムを溶解してなる水溶液である特許請求
    の範囲第1項に記載の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔
    質膜の製造方法。
  4. 【請求項4】親水基を有する化合物溶液が、相対湿度5
    0%の雰囲気中で吸湿率1%以上の親水基を有する化合
    物の溶液である特許請求の範囲第1項に記載の親水性ポ
    リフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方法。
  5. 【請求項5】親水基を有する化合物が、ヒドロキシエチ
    ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビ
    ニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよびカルボ
    キシメチルセルロースからなる群から選ばれたものであ
    る特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の親
    水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜。
  6. 【請求項6】親水基を有する化合物が、コラーゲンまた
    は変性コラーゲンである特許請求の範囲第1項〜第4項
    のいずれかに記載の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質
    膜。
  7. 【請求項7】親水基を有する化合物が界面活性を有する
    化合物である特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれか
    に記載の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜。
  8. 【請求項8】親水基を有する化合物が、グリセリン、単
    糖、オリゴ糖、アミノ酸およびオリゴペプチドからなる
    群から選ばれたものである特許請求の範囲第1項〜第4
    項のいずれかに記載の親水性ポリフッ化ビニリデン多孔
    質膜。
  9. 【請求項9】ポリフッ化ビニリデンよりなる多孔質膜を
    作成し、該多孔質膜の細孔部に水系溶媒を含浸させた
    後、酸化剤を含む強アルカリ溶液中で化学処理し、さら
    に該多孔質膜を親水基を有する化合物溶液中に浸漬する
    ことを特徴とする親水性ポリフッ化ビニリデン多孔質膜
    の製造方法。
  10. 【請求項10】酸化剤が過マンガン酸カリウムである特
    許請求の範囲第9項に記載の親水性ポリフッ化ビニリデ
    ン多孔質膜の製造方法。
  11. 【請求項11】強アルカリ溶液が、水酸化カリウムまた
    は水酸化ナトリウムを溶解してなる水溶液である特許請
    求の範囲第9項に記載の親水性ポリフッ化ビニリデン多
    孔質膜の製造方法。
  12. 【請求項12】親水基を有する化合物溶液が、相対湿度
    50%の雰囲気中で吸湿率1%以上の親水基を有する化
    合物の溶液である特許請求の範囲第9項に記載の親水性
    ポリフッ化ビニリデン多孔質膜の製造方法。
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