JPH0627213B2 - 生分解性連続気泡スポンジ体及びその製造方法 - Google Patents

生分解性連続気泡スポンジ体及びその製造方法

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JPH0627213B2
JPH0627213B2 JP19178890A JP19178890A JPH0627213B2 JP H0627213 B2 JPH0627213 B2 JP H0627213B2 JP 19178890 A JP19178890 A JP 19178890A JP 19178890 A JP19178890 A JP 19178890A JP H0627213 B2 JPH0627213 B2 JP H0627213B2
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chitosan
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昌史 西山
一年 吉原
隆昌 久保
博一 山本
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健司 津田
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、セルロースとキトサンとからなる通気性・吸
水性に富む生分解性連続気泡スポンジ体及びその製造法
に関するものである。
<従来の技術> 従来のスポンジ体はゴム・プラスチック等の合成高分子
よりなり、廃棄物として自然環境に放出された場合、分
解しないか、分解してもその速度は極めて緩やかで、環
境汚染の原因となっている。現在、分解性のプラスチッ
クは開発されつつあるものの、まだスポンジ化されたも
のはない。
セルロースとキチン質の1つであるキトサンとを主成分
とする生分解性プラスチックが提案されているが、まだ
シート状のものが作られているに過ぎない。発泡に界面
活性剤を用いる方法も一般にラテックススポンジには適
用されているが、セルロースとキトサンとを主成分とす
る生分解性プラスチックの製造の1工程であるキトサン
水溶液中にセルロースを分散した系への適用例は存在し
ない。
<発明が解決しようとする課題> 以上のことから、環境汚染を起さない生分解性連続気泡
スポンジ体とその製造方法が求められている。
本発明は、上記課題を解決したセルロースとキトサンと
からなる生分解性連続気泡スポンジ体及びその製造方法
を提供することを目的としている。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するために、本発明に係る生分解性連続
気泡スポンジ体は、セルロース、キトサン及び界面活性
剤を含有してなるものである。
また、本発明に係る生分解性連続気泡スポンジ体の製造
法は、キトサンの水溶液中にセルロースを分散したとこ
ろの液に界面活性剤を加え、泡立てることよりなるもの
である。なお、キトサンの水溶液はキトサンを酢酸等の
希酸に溶解させて作るが、酢酸に限定されるものではな
い。
<作用> 上記のように構成された生分解性連続気泡スポンジ体
は、廃棄物として自然環境に放出された場合、容易に分
解し、環境汚染を起さない。
<実施例> 実施例を第1図を参考にして説明すると、先ず、4%セ
ルロース250gに生分解促進剤として6.7%スターチ60ml
と可塑剤としてグリセリン27gを添加したセルロース水
溶液Aを調製する。
別に水に氷酢酸を溶かして1.3%酢酸水溶液を作り、そ
の酢酸水溶液150mlにキトサン2gを溶解してキトサン
の酢酸水溶液Bを調製する。
次にセルロース水溶液Aとキトサンの酢酸水溶液Bとを
混合する。この混合物を150メッシュの濾布で不溶分を
濾過し、その濾液400gをとり27%界面活性剤(アルキ
ルエーテル硫酸エステルナトリウムと脂肪酸アルカノー
ルアミドとの混合物)4mlを添加し、ミキサーで攪拌し
ながら泡立てを行う。次にその泡立った混合液に凝固剤
として炭酸アンモニウム4.0gを添加し、ゲル化させた
後、70℃で送風乾燥すると生分解性連続気泡スポンジ体
が得られる。
次に配合物の組成の違いの影響について説明する。キト
サンの固形分濃度は1〜20%が発泡に対して好ましい。
発泡の度合いは水溶液濃度・泡立て量(界面活性剤量・
泡立て時間等)により任意に調製することが出来るが、
キトサン:セルロース=1:5の組成の場合、キトサン
・セルロースの固形分濃度が1〜3%のとき気泡状態の
安定した発泡体が得られる。なお、生分解速度はキトサ
ン濃度及び生分解促進剤(スターチ等)により調整可能
である。
可塑剤は必ずしも必要ではないが、例えば可塑剤として
グリセリンを固形分濃度で35〜65%を添加すると、しっ
かりとした弾力性のある連続気泡スポンジ体が得られ
る。
凝固剤によるゲル化はスポンジ体の厚さが15mm以下にお
いては必ずしも必要でないが、ゲル化した方が安定した
気泡状態が得られる。凝固剤として炭酸アンモニウムを
用いる場合、その固形分濃度は0.5〜2%が好ましい。
界面活性剤としてアルキルエーテル硫酸エステルナトリ
ウムと脂肪酸アルカノールアミドとの混合物を用いる場
合、その固形分濃度は0.5〜1.5%が好ましい。
なお、この他に天然物を配合してもよい。
<発明の効果> 本発明は、以上説明したように構成されているため、見
掛け密度0.01〜0.1g/cm3、吸水率600〜7000%で任意の
厚さの生分解性連続気泡スポンジ体が得られる。
また、界面活性剤を省略するか、別の界面活性剤を選択
することにより、その生分解性・通気性・高吸水性を生
かした工業・農業用資材、食品用トレイ等の包装用資材
として好適なものが製造可能である。また、セルロース
とキトサンの生体適合性やキトサンの抗細菌性を生かし
た医療・衛生・化粧用資材も製造可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 隆昌 香川県高松市花の宮町2丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術試験所内 (72)発明者 山本 博一 広島県広島市西区三篠町2丁目2番8号 西川ゴム工業株式会社内 (72)発明者 橋本 邦彦 広島県広島市西区三篠町2丁目2番8号 西川ゴム工業株式会社内 (72)発明者 津田 健司 広島県広島市西区三篠町2丁目2番8号 西川ゴム工業株式会社内 審査官 井出 隆一

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース、キトサン及び界面活性剤を含
    有してなる生分解性連続気泡スポンジ体。
  2. 【請求項2】キトサンの水溶液中にセルロースを分散し
    たところの液に界面活性剤を加え、泡立てることよりな
    る生分解性連続気泡スポンジ体製造法。
JP19178890A 1990-07-18 1990-07-18 生分解性連続気泡スポンジ体及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0627213B2 (ja)

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