JPH0627167B2 - ノボラック樹脂の製造方法 - Google Patents

ノボラック樹脂の製造方法

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JPH0627167B2
JPH0627167B2 JP26698888A JP26698888A JPH0627167B2 JP H0627167 B2 JPH0627167 B2 JP H0627167B2 JP 26698888 A JP26698888 A JP 26698888A JP 26698888 A JP26698888 A JP 26698888A JP H0627167 B2 JPH0627167 B2 JP H0627167B2
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reaction
resin
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mol
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正明 大津
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ノボラック樹脂の製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、この発明は、フェノール類とア
ルデヒド類との反応における長時間の脱水煮詰工程を不
要にしてノボラック化の反応時間を短縮することのでき
るノボラック樹脂の製造方法に関する。
(従来の技術) ノボラック樹脂は、電子部品封止用成形材料としてのエ
ポキシ・ノボラック樹脂を初めとして、種々の樹脂成形
材料に広く使用されている。
このノボラック樹脂は、通常フェノール類とアルデヒド
類とを酸触媒の存在下で付加縮合反応させることにより
製造されている。このフェノール類とアルデヒド類との
付加縮合反応については、その反応後の反応系内に未反
応モノマー、水、触媒等が残存しているため、中和、
過、乾燥等の後処理だけでなく、未反応モノマー等を除
去するための工程が必要となる。このため、従来より中
和等を後処理とは別個に、真空蒸留や水蒸気蒸留等の脱
水煮詰工程が必須になっている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来のノボラック樹脂の製造
法においては、脱水煮詰工程で完全に未反応モノマーを
除去し、触媒を完全に分解するためには、通常、温度約
160℃以上で6時間以上の処理が必要となる。このた
め、この脱水煮詰工程の存在によりノボラック樹脂製品
の生産効率はかなり低いものとなっている。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもので
あり、長時間の脱水煮詰工程を必要とする従来法の欠点
を解消し、未反応モノマー等がほとんど残存せず、脱水
煮詰工程を不要とする反応効率に優れたノボラック樹脂
の製造方法を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の課題を解決するために、フェノール
類に、フェノール性水酸基1当量当り0.9 〜1.1 モルの
アルカリ金属水酸化物の水溶液を混合し、次いでフェノ
ール性水酸基1当量当り0.7 〜1.0 モルのアルデヒド類
を温度50℃未満で混合して反応させ、沸騰温度でさら
に反応させることを特徴とするノボラック樹脂の製造方
法を提供する。
この発明の製造方法は、フェノール類とアルデヒド類と
を付加縮合させるに際し、特定の条件下で付加反応と縮
合反応を2段階で進行させ、反応後に残存する未反応モ
ノマー等の低減を図り、従来の脱水煮詰処理を不要とす
るものである。
この発明で使用するフェノール類としては、従来よりノ
ボラック樹脂の製造に用いられている公知のものを使用
することができる。たとえば、フェノール、クレゾー
ル、キシレノール、ブチルフェノール、ノニルフェノー
ル、ブロムフェノール、ハイドロキノン等を例示するこ
とができる。
このようなフェノール類には従来の方法で用いていた酸
触媒を使用することなく、アルカリ金属水酸化物の水溶
液を混合する。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等を使用
することができるが、特に水酸化ナトリウムを使用する
のが好ましい。
アルカリ金属水酸化物は、上記のフェノール類のフェノ
ール性水酸基1当量当り0.9 〜1.1 モル使用する。0.9
モル未満だと反応後に残存する未反応モノマーを十分に
低減させることができない。また、1.1 モルを超える場
合には、後工程での中和がめんどうで、原材料のロスと
なるので好ましくない。
フェノール類とアルカリ金属水酸化物との混合物には次
いでアルデヒド類を混合する。使用するアルデヒド類と
しては、従来と同様のホルムアルデヒド、パラホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド等を使用することができ
る。その使用量は上記のフェノール類のフェノール性水
酸基1当量当り0.7 〜1.0 モルとする。0.7 モル未満で
は、反応後にフェノール類の未反応モノマーが残存する
ので好ましくない。一方、1.0 モルを超えると、フェノ
ール類が三官能フェノール化合物である場合には反応中
ゲル化することがあるので好ましくなく、またフェノー
ル類が二官能フェノール化合物である場合には反応後に
未反応アルデヒド類が残存するので好ましくない。
アルデヒド類の混合は、50℃未満において行う。これ
により、縮合反応を抑えて付加反応を優先して進行さ
せ、ノボラック樹脂中の未反応モノマーを低減させるこ
とが可能となる。温度を50℃以上の反応系内の水分沸
騰温度でアルデヒド類を混合する場合には、反応後の未
反応モノマーを完全になくすことができない。
温度50℃未満でアルデヒド類を混合するためには、反
応系の温度を随時観察しつつ、アルデヒド類を間欠的ま
たは断続的に添加するとよい。また、この混合は、使用
するアルデヒド類の濃度等にもよるが、通常は、1時間
以内とするのが望ましい。
アルデヒド類をフェノール類へ混合した後は、すなわ
ち、付加反応を終了させた後は、反応系内の水分が蒸発
する沸騰温度にして、縮合反応を進行させる。これによ
り未反応モノマー等をほとんど含有していないノボラッ
クワニスを製造できる。
最終的には常法によってノボラックワニスを希酸で中和
し、その懸濁液を過し、乾燥することによってノボラ
ック樹脂を得ることができる。
(作用) この発明においては、特定の使用割合からなるフェノー
ル類とアルカリ金属水酸化物との混合物にアルデヒド類
を温度50℃未満で混合し、アルデヒド類のフェノール
類への付加反応を進行させ、次に、その付加反応生成物
を沸騰温度での縮合反応を進行させるため、従来の長時
間の脱水煮詰工程を必要とすることなく、未反応モノマ
ー等をほとんど含有しないノボラック樹脂を高効率で得
ることができる。
(実施例) 温度計、攪拌器、滴下ロートおよび還流冷却器を装着し
た500ccの四ツ口フラスコに、o−クレゾール108
部(1モル)を仕込み、40%NaOH水溶液100 部
(1モル)を発熱に注意しながら30分で滴下した。
次にその中に反応温度が45℃となるように、37%ホ
ルマリン水溶液65部(0.8 モル)を30分で滴下し、混
合・反応させた。
このホルマリン水溶液の滴下後、温度を上昇させて還流
温度で5時間反応させ、ワニスを得た。
このワニスを希塩酸で中和し、過し、残渣を精製水で
2度洗浄し、真空乾燥器により80℃で乾燥させてノボ
ラック樹脂を得た。
中和処理から乾燥した樹脂を得るまでの後処理には2時
間を要した。そこでノボラック樹脂の製造に要した時間
は、NaOH水溶液を滴下した30分、ホルマリン水溶
液を滴下し反応させた30分、還流温度で反応させた5
時間、後処理の2時間の合計8時間であった。
得られた樹脂を13C−NMRにより分析したところ、メ
チロール基(−CHOH)の炭素シグナルは現れず、得ら
れた樹脂がレゾール樹脂ではなくノボラック樹脂である
ことが確認された。また、この樹脂をガスクロマトグラ
フィー(GCP)により分析したところ、未反応のクレ
ゾールモノマーの残存量は0.3 %であることがわかっ
た。
これらの結果を示したものが表1である。従来の脱水煮
詰処理を施すことなく、短時間でモノマー残存量の少な
いノボラック樹脂を得た。
得られたノボラック樹脂117部にエポキシ樹脂(ESCN-20
5,住友化学製)205 部および2E4MZ (四国化成製)3
部を配合し、温度170 ℃で5時間加熱することにより高
品位の樹脂硬化物を得ることができた。Tは190℃
であった。
(比較例1) 実施例と同様の四ツ口フラスコに、o−クレゾール10
8部(1モル)と37%ホルマリン水溶液65部(0.8
モル)とを仕込み、さらに触媒として酸0.9 部を仕込
んで還流温度で7時間反応させた。
次にこの反応生成物を常圧で2時間脱水し、さらに真空
度500Torr で2時間脱水した後、反応系を160℃
まで上昇させて2時間煮詰を行い、酸を熱分解させて
ノボラック樹脂を得た。脱水煮詰工程の総時間は6時間
であり、樹脂の製造に要した合計時間は13時間であっ
た。
得られた樹脂中の未反応のクレゾールモノマーの残存量
を実施例と同様に分析したところ、表1に示した通り0.
2 %であった。
(比較例2) 37%ホルマリン水溶液を49部(0.6 モル)使用した
以外は実施例と同様にして樹脂を製造し、この未反応の
クレゾールモノマーの残存量を分析した。表1に示した
通り、未反応クレゾールは8.4 %であった。
(比較例3) 40%NaOH水溶液を70部(0.7 モル)使用した以
外は実施例と同様に樹脂を製造し、その未反応のクレゾ
ールモノマーの残存量を分析した。3.2 %が残存してい
た。
(比較例4) 37%ホルマリン水溶液を反応系が70℃となるように
30分で滴下した以外は実施例と同様に樹脂を製造し、
その未反応のクレゾールモノマーの残存量を分析した。
その残存量は2.7 %であった。
以上の結果を表1にまとめて示した。
(発明の効果) この発明により、従来は反応後に必要とされていた長時
間の脱水煮詰工程を必要とすることなく、製造時間を大
幅に短縮し、未反応モノマーがほとんど残存しないノボ
ラック樹脂を製造することが可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類に、フェノール性水酸基1当
    量当り0.9 〜1.1 モルのアルカリ金属水酸化物の水溶液
    を混合し、次いでフェノール性水酸基1当量当り0.7 〜
    1.0 モルのアルデヒド類を温度50℃未満で混合して反
    応させ、沸騰温度でさらに反応させることを特徴とする
    ノボラック樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】アルデヒド類を1時間以内で混合して反応
    させる請求項(1)記載のノボラック樹脂の製造方法。
JP26698888A 1988-10-22 1988-10-22 ノボラック樹脂の製造方法 Expired - Lifetime JPH0627167B2 (ja)

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