JPH0627158B2 - 放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物 - Google Patents
放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0627158B2 JPH0627158B2 JP13772184A JP13772184A JPH0627158B2 JP H0627158 B2 JPH0627158 B2 JP H0627158B2 JP 13772184 A JP13772184 A JP 13772184A JP 13772184 A JP13772184 A JP 13772184A JP H0627158 B2 JPH0627158 B2 JP H0627158B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copolymer
- radiation
- tetrafluoroethylene
- ethylene
- fluororesin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電子線等の放射線の照射によって架橋可能な
ふっ素樹脂組成物に関するものである。
ふっ素樹脂組成物に関するものである。
［従来の技術］ エチレン−フルオロオレフィン共重合体は、一般にふっ
素樹脂の中でも特に機械的性質や加工性に優れ、また電
気的特性、耐薬品性および耐熱性にも優れており、バラ
ンスのとれた材料である。このため、電線被覆材料をは
じめ、フィルムやチューブに成形して各種分野に使用さ
れている。しかしながら、融点を越えるような高温雰囲
気におかれた場合、外力により変形してしまい、高温で
の使用には限界があった。
素樹脂の中でも特に機械的性質や加工性に優れ、また電
気的特性、耐薬品性および耐熱性にも優れており、バラ
ンスのとれた材料である。このため、電線被覆材料をは
じめ、フィルムやチューブに成形して各種分野に使用さ
れている。しかしながら、融点を越えるような高温雰囲
気におかれた場合、外力により変形してしまい、高温で
の使用には限界があった。
これを改善するため、電子線等の放射線を照射して架橋
することが知られているが、放射線の照射により架橋と
破壊が同時に進行し、十分な架橋効率を達成できない。
することが知られているが、放射線の照射により架橋と
破壊が同時に進行し、十分な架橋効率を達成できない。
従って、アリル型化合物のような架橋促進剤を添加して
架橋効率を向上することが試みられている。
架橋効率を向上することが試みられている。
［発明の解決しようとする問題点］ しかし、単に架橋促進剤を添加して押出成形すると、高
温での押出のため架橋促進剤の分解および局所的な凝集
等により、架橋促進剤とふっ素樹脂とが反応を起し、成
形品の外観が荒れ、良好な製品を得られないという問題
がある。
温での押出のため架橋促進剤の分解および局所的な凝集
等により、架橋促進剤とふっ素樹脂とが反応を起し、成
形品の外観が荒れ、良好な製品を得られないという問題
がある。
また、エチレン−フルオロオレフィン共重合体の成形温
度がかなり高いため押出成形時に架橋促進剤の揮散が生
じ、環境衛生上好ましくないという問題がある。
度がかなり高いため押出成形時に架橋促進剤の揮散が生
じ、環境衛生上好ましくないという問題がある。
本発明は上記に基いてなされたものであり、良好な外観
を有する成形品を得ることが可能であり、しかも押出成
形時に架橋促進剤の揮散がないふっ素樹脂組成物の提供
を目的とするものである。
を有する成形品を得ることが可能であり、しかも押出成
形時に架橋促進剤の揮散がないふっ素樹脂組成物の提供
を目的とするものである。
［問題点を解決するための手段］ 本発明のふっ素樹脂組成物は、エチレン−フルオロオレ
フィン共重合体と含ふっ素エラストマとの混合物に、ト
リアリルイソシアヌレートのプレポリマを含有せしめて
なるものである。
フィン共重合体と含ふっ素エラストマとの混合物に、ト
リアリルイソシアヌレートのプレポリマを含有せしめて
なるものである。
本発明において、エチレン−フルオロオレフィン共重合
体としては、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合
体あるいはエチレン−クロロトリフルオロエチレン共重
合体といったものがあげられ、これらは単独でもあるい
は２種以上混合しても使用可能である。
体としては、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合
体あるいはエチレン−クロロトリフルオロエチレン共重
合体といったものがあげられ、これらは単独でもあるい
は２種以上混合しても使用可能である。
含ふっ素エラストマとしては特に限定されることなく、
テトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体、ふっ
化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペン系共重合体、ふ
っ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、ふっ化ビニリデン−ペンタフルオロプロペン系共重
合体、ポリフルオロアルキン基含有アクリレート系エラ
ストマ、ポリフルオロアルキン基含有ポリシロキサン系
エラストマ、テトラフルオロエチレン−ふっ化ビニリデ
ン−プロピレン系共重合体、テトラフルオロエチレン−
エチレン−イソブチレン系共重合体、エチレン−ヘキサ
フロオロプロペン系共重合体、テトラフルオロエチレン
−ブテン−１系共重合体、テトラフルオロエチレン−エ
チルビニルエーテル系共重合体、含ふっ素フォスフォニ
トリル系エラストマ、テトラフルオロエチレン−フルオ
ロビニルエーテル系共重合体等があげられる。
テトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体、ふっ
化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペン系共重合体、ふ
っ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、ふっ化ビニリデン−ペンタフルオロプロペン系共重
合体、ポリフルオロアルキン基含有アクリレート系エラ
ストマ、ポリフルオロアルキン基含有ポリシロキサン系
エラストマ、テトラフルオロエチレン−ふっ化ビニリデ
ン−プロピレン系共重合体、テトラフルオロエチレン−
エチレン−イソブチレン系共重合体、エチレン−ヘキサ
フロオロプロペン系共重合体、テトラフルオロエチレン
−ブテン−１系共重合体、テトラフルオロエチレン−エ
チルビニルエーテル系共重合体、含ふっ素フォスフォニ
トリル系エラストマ、テトラフルオロエチレン−フルオ
ロビニルエーテル系共重合体等があげられる。
この中でもテトラフルオロエチレン−プロピレン系共重
合体が特に好適であり、テトラフルオロエチレン／プロ
ピレンの含有モル比としては、９５／５〜３０／７０、
特に９０／１０〜４５／５５の範囲から選定することが
好ましい。
合体が特に好適であり、テトラフルオロエチレン／プロ
ピレンの含有モル比としては、９５／５〜３０／７０、
特に９０／１０〜４５／５５の範囲から選定することが
好ましい。
本発明において、トリアリルイソシアヌレートのプレポ
リマとはトリアリルイソシアヌレートのモノマを２量体
以上重合させたもので、分子内に二重結合を含んだ比較
的低分子量の重合体である。この場合２００量体を越え
ないものを使用することが加工性の点から好ましく、適
切なのは５〜１００量体である。
リマとはトリアリルイソシアヌレートのモノマを２量体
以上重合させたもので、分子内に二重結合を含んだ比較
的低分子量の重合体である。この場合２００量体を越え
ないものを使用することが加工性の点から好ましく、適
切なのは５〜１００量体である。
その添加量は、エチレン−フルオロオレフィン共重合体
と含ふっ素エラストマの混合物１００重量部に対して１
〜２０重量部の範囲が一般的である。
と含ふっ素エラストマの混合物１００重量部に対して１
〜２０重量部の範囲が一般的である。
本発明においては、上記成分以外に適宜、安定剤、充填
剤（カーボンブラック、ケイ酸系充填剤等）、着色剤、
酸化防止剤、滑剤等を配合することも可能である。
剤（カーボンブラック、ケイ酸系充填剤等）、着色剤、
酸化防止剤、滑剤等を配合することも可能である。
安定剤としては、酸化鉛、酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化アンチモ
ン、五酸化リン等があげられる。
シウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化アンチモ
ン、五酸化リン等があげられる。
上記各種成分を所定量押出機に導入し、溶融混練しなが
ら押出して得た成形品は極めて平滑な外観を有するもの
であることが発明者の実験により確認されている。
ら押出して得た成形品は極めて平滑な外観を有するもの
であることが発明者の実験により確認されている。
とりわけ、含ふっ素エラストマとトリアリルイソシアヌ
レートのプレポリマを予め均一に混合し、この混合物を
エチレン−フルオロオレフィン共重合体と共に押出機に
導入することにより、特に優れた外観の成形品を得られ
ることが確認されている。
レートのプレポリマを予め均一に混合し、この混合物を
エチレン−フルオロオレフィン共重合体と共に押出機に
導入することにより、特に優れた外観の成形品を得られ
ることが確認されている。
［実施例］ 第１表の各種成分を各例に示すような配合割合でもっ
て、バレル帯域１の温度２６０℃、バレル帯域２の温度
２７０℃、バレル帯域３の温度２８０℃、クロスヘッド
部温度３２０℃、ダイ部温度３２０℃、スクリュウ回転
数１５r.p.mに設定した押出機（４０ｍ／ｍ、Ｌ／Ｄ＝
２０、圧縮比＝３）に導入し、その後、外径0.8mmの導
体外周に、厚さ0.2mmに押出被覆し、続いて１０Mradの
電子線を照射して架橋絶縁電線を作成した。
て、バレル帯域１の温度２６０℃、バレル帯域２の温度
２７０℃、バレル帯域３の温度２８０℃、クロスヘッド
部温度３２０℃、ダイ部温度３２０℃、スクリュウ回転
数１５r.p.mに設定した押出機（４０ｍ／ｍ、Ｌ／Ｄ＝
２０、圧縮比＝３）に導入し、その後、外径0.8mmの導
体外周に、厚さ0.2mmに押出被覆し、続いて１０Mradの
電子線を照射して架橋絶縁電線を作成した。
なお、実施例１〜３ではテトラフルオロエチレン−プロ
ピレン共重合体、トリアリルイソシアヌレートのプレポ
リマ、微粒子シリカおよび酸化チタンを予め混合してか
ら押出機に導入し、比較例１ではテトラフルオロエチレ
ン−プロピレン共重合体、トリアリルイソシアヌレー
ト、微粒子シリカおよび酸化チタンを予め混合してから
押出機に導入した。
ピレン共重合体、トリアリルイソシアヌレートのプレポ
リマ、微粒子シリカおよび酸化チタンを予め混合してか
ら押出機に導入し、比較例１ではテトラフルオロエチレ
ン−プロピレン共重合体、トリアリルイソシアヌレー
ト、微粒子シリカおよび酸化チタンを予め混合してから
押出機に導入した。
各例の絶縁電線についての評価結果は第１表の下欄に示
す通りである。
す通りである。
なお、押出後の外観は絶縁電線の外観を目視により観察
した結果であり、加熱変形率はＪＩＳＣ ３００５に準
拠し３３０℃で測定した結果である。
した結果であり、加熱変形率はＪＩＳＣ ３００５に準
拠し３３０℃で測定した結果である。
第１表から明らかな通り、本発明の範囲にある実施例１
〜３ではいずれも良好な押出外観であり、また加熱変形
率もよく、架橋促進剤の揮散もなかった。
〜３ではいずれも良好な押出外観であり、また加熱変形
率もよく、架橋促進剤の揮散もなかった。
［発明の効果］ 以上説明してきた通り、本発明はエチレン−フルオロオ
レフィン共重合体と含ふっ素エラストマの混合物に、ト
リアリルイソシアヌレートのプレポリマを含有せしめた
組成物を提供するものであり、これにより、高温での機
械的特性に優れ、しかも外観の良好な架橋成形品を得る
ことが可能となる。また、押出時の架橋促進剤の揮散も
なくなり良好な環境衛生を保持できる。
レフィン共重合体と含ふっ素エラストマの混合物に、ト
リアリルイソシアヌレートのプレポリマを含有せしめた
組成物を提供するものであり、これにより、高温での機
械的特性に優れ、しかも外観の良好な架橋成形品を得る
ことが可能となる。また、押出時の架橋促進剤の揮散も
なくなり良好な環境衛生を保持できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳生 秀樹 茨城県日立市日高町５丁目１番地 日立電 線株式会社電線研究所内 (72)発明者 伊藤 泰道 神奈川県横浜市神奈川区三枚町543 (72)発明者 横田 政隆 神奈川県横浜市金沢区並木３―９―５ (56)参考文献 特開 昭50−96644（ＪＰ，Ａ)
Claims (2)
- 【請求項１】エチレン−フルオロオレフィン共重合体と
含ふっ素エラストマとの混合物に、トリアリルイソシア
ヌレートのプレポリマを含有せしめてなることを特徴と
する放射線照射架橋可能なふっ素樹脂組成物。 - 【請求項２】含ふっ素エラストマは、テトラフルオロエ
チレン−プロピレン系共重合体であることを特徴とする
特許請求の範囲第１項記載の放射線照射架橋可能なふっ
素樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13772184A JPH0627158B2 (ja) | 1984-07-03 | 1984-07-03 | 放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13772184A JPH0627158B2 (ja) | 1984-07-03 | 1984-07-03 | 放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6116911A JPS6116911A (ja) | 1986-01-24 |
| JPH0627158B2 true JPH0627158B2 (ja) | 1994-04-13 |
Family
ID=15205272
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13772184A Expired - Lifetime JPH0627158B2 (ja) | 1984-07-03 | 1984-07-03 | 放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0627158B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| IT1318709B1 (it) * | 2000-09-27 | 2003-08-27 | Ausimont Spa | Composizioni termoplastiche di fluoropolimeri. |
| JP2004263038A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Nichias Corp | フッ素ゴム成形体及びその製造方法 |
| FR2856404B1 (fr) * | 2003-06-06 | 2008-08-08 | Atofina | Procede de greffage de polymere fluore et structures multicouches comprenant ce polymere greffe |
| JP5416629B2 (ja) * | 2010-03-19 | 2014-02-12 | 住友電気工業株式会社 | 白色樹脂成形体及びｌｅｄ用リフレクタ |
| JP2013112630A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Nippon Kasei Chem Co Ltd | トリメタリルイソシアヌレート誘導体オリゴマー及びその応用 |
| JP2015034278A (ja) * | 2013-07-12 | 2015-02-19 | 旭硝子株式会社 | フッ素樹脂組成物、溶融混練物、電線、溶融混練物の製造方法、及び電線用被覆材の製造方法 |
| CN104629159B (zh) * | 2015-02-05 | 2017-03-29 | 中广核三角洲（江苏）塑化有限公司 | 交联乙烯‑四氟乙烯共聚物绝缘料 |
-
1984
- 1984-07-03 JP JP13772184A patent/JPH0627158B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6116911A (ja) | 1986-01-24 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2836819B2 (ja) | フルオロポリマー組成物 | |
| US3845166A (en) | Curable composition comprising polyvinyl chloride,chlorinated polyolfin and an ethylene polymer,and the cured product thereof | |
| JPH0627158B2 (ja) | 放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物 | |
| US5858540A (en) | Fluororesin compositions, heat-shrinkable tubings and insulated wires employing the fluororesin compositions | |
| JPS6116910A (ja) | 放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物 | |
| JPH0578539A (ja) | 放射線照射架橋用含ふつ素エラストマ組成物 | |
| JP3175194B2 (ja) | 樹脂被覆電線 | |
| JP3555628B2 (ja) | 含ふっ素エラストマー成形物の製造方法、およびそれを用いた絶縁電線の製造方法、絶縁チューブの製造方法 | |
| JPH09124873A (ja) | 架橋性フッ化ビニリデン重合体組成物、該組成物の架橋方法及び造形品 | |
| JPS59100141A (ja) | フツ素樹脂架橋成形体の製造方法 | |
| JPS6281440A (ja) | 放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物 | |
| JPH07278394A (ja) | 架橋可能な含フッ素樹脂組成物 | |
| JPH06313071A (ja) | 耐熱難燃耐油性樹脂組成物とそれからの絶縁電線および熱収縮チューブ | |
| JPH07179705A (ja) | フッ素ゴム組成物の架橋方法およびその架橋成形体 | |
| JPS6215250A (ja) | 放射線照射架橋可能なふつ素樹脂組成物 | |
| JPH0144249B2 (ja) | ||
| JPS63286456A (ja) | 放射線照射架橋用ふっ素樹脂組成物 | |
| JP2570288B2 (ja) | 含ふっ素弾性被覆電線の製造方法 | |
| JPH0733938A (ja) | フッ素樹脂組成物とそれからのチューブおよび熱収縮チューブ | |
| JPS649336B2 (ja) | ||
| JPS63286457A (ja) | 放射線照射架橋用ふっ素樹脂組成物 | |
| JPH0240693B2 (ja) | ||
| JPS649337B2 (ja) | ||
| JPS63284247A (ja) | 放射線照射架橋用ふっ素樹脂組成物 | |
| JPS6195015A (ja) | 樹脂組成物及びその成形品 |