JPH0240693B2 - - Google Patents
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- JPH0240693B2 JPH0240693B2 JP56035197A JP3519781A JPH0240693B2 JP H0240693 B2 JPH0240693 B2 JP H0240693B2 JP 56035197 A JP56035197 A JP 56035197A JP 3519781 A JP3519781 A JP 3519781A JP H0240693 B2 JPH0240693 B2 JP H0240693B2
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Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は耐摩耗性を有する電線被覆材に関す
る。 〔従来の技術及びその課題〕 従来より塩化ビニル重合体またはその共重合体
を主要成分として可塑剤その他を配合してなる塩
化ビニル樹脂組成物は安価であり柔軟でありかつ
電気絶縁性にも優れていたので電線被覆用に多量
に使用されていた。 しかし塩化ビニル樹脂には上記の特長があるに
もかかわらず大きな欠点として摩耗に対して弱く
この点で改良がかねてより望まれていた。 塩化ビニル樹脂の耐摩耗性改良については、例
えばニトリルゴム又はポリウレタン等の配合も知
られていたが、これらによると配合物の粘性が甚
しく上昇して加工性に大きな問題を生じ、更に耐
熱性も低下することが知られていた。 われわれはこれらの問題について種々検討の結
果、従来の塩化ビニル樹脂組成物にフツ素樹脂及
びポリオレフイン樹脂のそれぞれ特定量を配合す
ることにより耐摩耗性が向上することを見出し本
発明を完成するに至つた。 〔課題を解決するための手段〕 即ち本発明に係る耐摩耗性を有する電線被覆材
は、塩化ビニル樹脂組成物を用いて電線を被覆す
る電線被覆材において、該塩化ビニル樹脂組成物
が塩化ビニル重合体またはその共重合体を主要成
分とする塩化ビニル樹脂組成物100重量部当り、
フツ素樹脂0.2〜３重量部及びポリオレフイン樹
脂0.1〜１重量部を含有してなることを特徴とす
る。 本発明の電線被覆材に用いられる塩化ビニル樹
脂組成物は、従来の塩化ビニル樹脂に比して著し
く耐摩耗性が向上しており電線被覆に用いて充分
な性能を示すものである。また耐熱性に関しても
充分な性能を備えており実際の押出成形に於て樹
脂焼けを起すこともなく、更にその他の加工上の
性能についても何等問題のない優れた品質を持つ
ものである。 本発明においてフツ素樹脂とは、四フツ化エチ
レン樹脂又は三フツ化エチレン樹脂などエチレン
の水素原子が１個以上フツ素原子で置換された単
量体の重合によつて合成された熱可塑性樹脂が好
適に用いられるが、さらにこの外にフツ化ビニ
ル、フツ化ビニリデン、ジクロロジフルオロエチ
レンなどと前記単量体との共重合により得られる
ものでも本発明の目的を達することができる。 フツ素樹脂の使用量は本発明で特定する値以下
では充分な本発明の目的を達することができず、
又それ以上を使用しても格別優れた効果をもたら
すものでもない。 また本発明に用いられるポリオレフイン樹脂に
はポリエチレン、ポリプロピレンなどのホモポリ
マーは勿論、各種のコポリマーでも格別本発明の
効果を損うことなく用いることが出来る。 ポリオレフイン樹脂の使用量についても本発明
で特定する値以下では充分に本発明の目的を達す
ることができず、さらにそれ以上を使用すると逆
に潤滑性を帯びて来るのか特に被覆材とするには
不都合を生ずる。 更に本発明において使用する塩化ビニル重合体
またはその共重合体には、従来から使用されてい
る可塑剤、安定剤など各種の添加剤を、格別の困
難なしに本発明の効果を妨げず使用することが可
能である。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例により本発明の効果を例
証する。以下の説明において「部」とあるのは特
に断わらない限り「重量部」を意味する。 実施例 １ 塩化ビニル重合体100部にジオクチルフタレー
ト35部及び安定剤（ステアリン酸バリウムとステ
アリン酸亜鉛の混合物）４部を配合して塩化ビニ
ル樹脂組成物とし、これに四フツ化エチレン樹脂
１部及びポリエチレン樹脂0.3部を更に配合し、
140℃に於てロールミルで混練して本発明の耐摩
耗性電線被覆材（）を得た。 実施例 ２ 実施例１に於て用いた４フツ化エチレン樹脂１
部を３部に代え、ポリエチレン樹脂0.3部を0.6部
に代えた以外は実施例１と全く同様に処理して本
発明の耐摩耗性電線被覆材（）を得た。 比較例 １ 実施例１に於て用いた四フツ化エチレン樹脂及
びポリエチレン樹脂を全く用いず、実施例１と全
く同様に処理して比較の電線被覆材（）を得
た。 比較例 ２ 実施例１における処理のうち四フツ化エチレン
樹脂の配合のみを省いて、他は実施例１に於ける
と全く同様に処理して比較の電線被覆材（）を
得た。 比較例 ３ 実施例１における処理のうちポリエチレン樹脂
の配合のみを省いて、他は実施例１に於けると全
く同様に処理して比較の電線被覆材（）を得
た。 （試験） 以上の実施例１、２及び比較例１〜３で得た各
電線被覆材について、試験片によるウイリアムス
摩耗試験及び電線としての摩耗試験を行なつた。
その試験法及び結果を次に示す。 試験例 １ 前述の各電線被覆材（）〜（）について、
それぞれ140℃のロールミルで混練した後プレス
により175℃５分間加熱して得られた厚さ３mmの
試験片を用い、ASTM、Part6 1018（1955）に準
じてウイリアムス式摩耗試験機により耐摩耗性を
測定した。結果を第１表に示す。 試験例 ２ 試験例１におけると同様に各塩化ビニル樹脂組
成物を押出機を用い165℃でペレツトとし、その
後電線被覆用押出機により170℃で外径1.5mmの銅
線の周囲に厚さ0.5mm被覆したビニル被覆電線と
した。このものを電線摩耗試験法（JIS C3406−
1978）によつて耐摩耗性の測定を行なつた。結果
を第１表に示す。
る。 〔従来の技術及びその課題〕 従来より塩化ビニル重合体またはその共重合体
を主要成分として可塑剤その他を配合してなる塩
化ビニル樹脂組成物は安価であり柔軟でありかつ
電気絶縁性にも優れていたので電線被覆用に多量
に使用されていた。 しかし塩化ビニル樹脂には上記の特長があるに
もかかわらず大きな欠点として摩耗に対して弱く
この点で改良がかねてより望まれていた。 塩化ビニル樹脂の耐摩耗性改良については、例
えばニトリルゴム又はポリウレタン等の配合も知
られていたが、これらによると配合物の粘性が甚
しく上昇して加工性に大きな問題を生じ、更に耐
熱性も低下することが知られていた。 われわれはこれらの問題について種々検討の結
果、従来の塩化ビニル樹脂組成物にフツ素樹脂及
びポリオレフイン樹脂のそれぞれ特定量を配合す
ることにより耐摩耗性が向上することを見出し本
発明を完成するに至つた。 〔課題を解決するための手段〕 即ち本発明に係る耐摩耗性を有する電線被覆材
は、塩化ビニル樹脂組成物を用いて電線を被覆す
る電線被覆材において、該塩化ビニル樹脂組成物
が塩化ビニル重合体またはその共重合体を主要成
分とする塩化ビニル樹脂組成物100重量部当り、
フツ素樹脂0.2〜３重量部及びポリオレフイン樹
脂0.1〜１重量部を含有してなることを特徴とす
る。 本発明の電線被覆材に用いられる塩化ビニル樹
脂組成物は、従来の塩化ビニル樹脂に比して著し
く耐摩耗性が向上しており電線被覆に用いて充分
な性能を示すものである。また耐熱性に関しても
充分な性能を備えており実際の押出成形に於て樹
脂焼けを起すこともなく、更にその他の加工上の
性能についても何等問題のない優れた品質を持つ
ものである。 本発明においてフツ素樹脂とは、四フツ化エチ
レン樹脂又は三フツ化エチレン樹脂などエチレン
の水素原子が１個以上フツ素原子で置換された単
量体の重合によつて合成された熱可塑性樹脂が好
適に用いられるが、さらにこの外にフツ化ビニ
ル、フツ化ビニリデン、ジクロロジフルオロエチ
レンなどと前記単量体との共重合により得られる
ものでも本発明の目的を達することができる。 フツ素樹脂の使用量は本発明で特定する値以下
では充分な本発明の目的を達することができず、
又それ以上を使用しても格別優れた効果をもたら
すものでもない。 また本発明に用いられるポリオレフイン樹脂に
はポリエチレン、ポリプロピレンなどのホモポリ
マーは勿論、各種のコポリマーでも格別本発明の
効果を損うことなく用いることが出来る。 ポリオレフイン樹脂の使用量についても本発明
で特定する値以下では充分に本発明の目的を達す
ることができず、さらにそれ以上を使用すると逆
に潤滑性を帯びて来るのか特に被覆材とするには
不都合を生ずる。 更に本発明において使用する塩化ビニル重合体
またはその共重合体には、従来から使用されてい
る可塑剤、安定剤など各種の添加剤を、格別の困
難なしに本発明の効果を妨げず使用することが可
能である。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例により本発明の効果を例
証する。以下の説明において「部」とあるのは特
に断わらない限り「重量部」を意味する。 実施例 １ 塩化ビニル重合体100部にジオクチルフタレー
ト35部及び安定剤（ステアリン酸バリウムとステ
アリン酸亜鉛の混合物）４部を配合して塩化ビニ
ル樹脂組成物とし、これに四フツ化エチレン樹脂
１部及びポリエチレン樹脂0.3部を更に配合し、
140℃に於てロールミルで混練して本発明の耐摩
耗性電線被覆材（）を得た。 実施例 ２ 実施例１に於て用いた４フツ化エチレン樹脂１
部を３部に代え、ポリエチレン樹脂0.3部を0.6部
に代えた以外は実施例１と全く同様に処理して本
発明の耐摩耗性電線被覆材（）を得た。 比較例 １ 実施例１に於て用いた四フツ化エチレン樹脂及
びポリエチレン樹脂を全く用いず、実施例１と全
く同様に処理して比較の電線被覆材（）を得
た。 比較例 ２ 実施例１における処理のうち四フツ化エチレン
樹脂の配合のみを省いて、他は実施例１に於ける
と全く同様に処理して比較の電線被覆材（）を
得た。 比較例 ３ 実施例１における処理のうちポリエチレン樹脂
の配合のみを省いて、他は実施例１に於けると全
く同様に処理して比較の電線被覆材（）を得
た。 （試験） 以上の実施例１、２及び比較例１〜３で得た各
電線被覆材について、試験片によるウイリアムス
摩耗試験及び電線としての摩耗試験を行なつた。
その試験法及び結果を次に示す。 試験例 １ 前述の各電線被覆材（）〜（）について、
それぞれ140℃のロールミルで混練した後プレス
により175℃５分間加熱して得られた厚さ３mmの
試験片を用い、ASTM、Part6 1018（1955）に準
じてウイリアムス式摩耗試験機により耐摩耗性を
測定した。結果を第１表に示す。 試験例 ２ 試験例１におけると同様に各塩化ビニル樹脂組
成物を押出機を用い165℃でペレツトとし、その
後電線被覆用押出機により170℃で外径1.5mmの銅
線の周囲に厚さ0.5mm被覆したビニル被覆電線と
した。このものを電線摩耗試験法（JIS C3406−
1978）によつて耐摩耗性の測定を行なつた。結果
を第１表に示す。
【表】
上記第１表から明らかなように、本発明の耐摩
耗性電線被覆材においては、いずれも25c.c.／
KW・Ｈ以下を示し、700mm以上の値を示してお
り、耐摩耗性に優れ、本発明の目的を達している
ことが明らかである。 比較例 ４ 実施例１において四フツ化エチレン樹脂を用い
ずに、ポリエチレンをポリプロピレン0.1部に代
えた以外は同様にして比較の電線被覆材を得、試
験例１、２と同様にして試験をした。 その結果を第２表に示した。 比較例 ５〜８ 実施例１において四フツ化エチレン樹脂、ポリ
エチレンを第２表のように変化させた以外は同様
にして比較の電線被覆材を得、試験例１、２と同
様にして試験をした。 その結果を第２表に示した。
耗性電線被覆材においては、いずれも25c.c.／
KW・Ｈ以下を示し、700mm以上の値を示してお
り、耐摩耗性に優れ、本発明の目的を達している
ことが明らかである。 比較例 ４ 実施例１において四フツ化エチレン樹脂を用い
ずに、ポリエチレンをポリプロピレン0.1部に代
えた以外は同様にして比較の電線被覆材を得、試
験例１、２と同様にして試験をした。 その結果を第２表に示した。 比較例 ５〜８ 実施例１において四フツ化エチレン樹脂、ポリ
エチレンを第２表のように変化させた以外は同様
にして比較の電線被覆材を得、試験例１、２と同
様にして試験をした。 その結果を第２表に示した。
上記実施例で例証された如く、本発明によれば
耐摩耗性のすぐれた電線被覆材を提供することが
できる。
耐摩耗性のすぐれた電線被覆材を提供することが
できる。
Claims (1)
- １ 塩化ビニル樹脂組成物を用いて電線を被覆す
る電線被覆材において、該塩化ビニル樹脂組成物
が塩化ビニル重合体またはその共重合体を主要成
分とする塩化ビニル樹脂組成物100重量部当り、
フツ素樹脂0.2〜３重量部及びポリオレフイン樹
脂0.1〜１重量部を含有してなることを特徴とす
る耐摩耗性を有する電線被覆材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56035197A JPS57149345A (en) | 1981-03-13 | 1981-03-13 | Wear-resistant vinyl chloride resin composition |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56035197A JPS57149345A (en) | 1981-03-13 | 1981-03-13 | Wear-resistant vinyl chloride resin composition |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57149345A JPS57149345A (en) | 1982-09-14 |
| JPH0240693B2 true JPH0240693B2 (ja) | 1990-09-12 |
Family
ID=12435131
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56035197A Granted JPS57149345A (en) | 1981-03-13 | 1981-03-13 | Wear-resistant vinyl chloride resin composition |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57149345A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| BR8304832A (pt) * | 1982-09-29 | 1984-09-04 | Gen Electric | Combinacoes de ingredientes de polimeros,composicao,interdispersao de polimeros,artigo de cabo,interdispersao quimicamente reticulavel e composicao reticulavel |
| FR2534592B1 (fr) * | 1982-10-14 | 1986-01-24 | Charbonnages Ste Chimique | Procede de fabrication de materiaux composites thermoplastiques a matrice et phase renforcante fibrillaire polymerique |
| WO2014119158A1 (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-07 | ダイキン工業株式会社 | 難燃性樹脂組成物、マスターバッチ、成形品、電線及びジャケット |
| JP2015074709A (ja) * | 2013-10-08 | 2015-04-20 | 日立金属株式会社 | 塩化ビニル系樹脂組成物、電線及びケーブル |
-
1981
- 1981-03-13 JP JP56035197A patent/JPS57149345A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57149345A (en) | 1982-09-14 |
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