JPH0626804Y2 - シールド付微動機構 - Google Patents

シールド付微動機構

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JPH0626804Y2
JPH0626804Y2 JP1989021002U JP2100289U JPH0626804Y2 JP H0626804 Y2 JPH0626804 Y2 JP H0626804Y2 JP 1989021002 U JP1989021002 U JP 1989021002U JP 2100289 U JP2100289 U JP 2100289U JP H0626804 Y2 JPH0626804 Y2 JP H0626804Y2
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JP1989021002U
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寛 阪東
亘 水谷
重夫 岡山
眞二 渡辺
茂 脇山
千加良 宮田
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工業技術院長
株式会社小坂研究所
セイコー電子工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、走査型トンネル顕微鏡(STM)の分野に
おいて検出探針部と試料間を微小に位置決めする微動機
構に関する。
〔考案の概要〕
中空円筒形状からなる圧電素子体のベース電極(内側電
極)を外側に折り返し、探針取付台が固定された絶縁板
との接合部までのばして、圧電素子体駆動に要する高電
圧からくる検出探針へのリークを防ぐ一方、金属よりな
る探針取付台の表面露出面積を極力小さくし、探針取付
台を固定した絶縁板の表面の一部を探針取付台を囲む形
で探針取付台とは導通しない金属膜で覆い圧電素子体の
ベース電極とつないだ構成にして周囲から検出探針に入
る外乱を抑えトンネル電流値の変化信号を検出探針側よ
り取り入れることを可能にした微動機構であり、これを
用いることで任意の試料形状に対して観察可能なSTM
装置を構成することができ、産業上有益な微動機構であ
る。
〔従来の技術〕
試料表面と検出探針先端部を近づけ、両者間にバイアス
電圧を加えることにより流れるトンネル電流を検出し、
試料表面と検出探針先端間の距離変化により生じるトン
ネル電流値の変化信号を取り込んで、試料表面の原子構
造をも観察できる分解能を有するSTMにおいて、トン
ネル電流の検出にあっては圧電素子には高電圧出力の電
源が接続されるので、これに近接する探針での電流検出
は避けられてきた。そこで試料側から電流を検出する場
合においてトンネル電流検出の際に障害となる電磁波等
の外乱から信号成分を防ぐ方法として第3図に示すごと
く、絶縁物(30)を介して試料(31)を取付け、金属体から
なる試料台(32)と本体(33)で試料と圧電素子体(34)の先
端に取付けられた検出探針(6)のまわりを覆い、シール
ドする方法がとられている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、前記方法では試料が小片である場合には都合が
良いが、破壊できない試料や同一試料上で何点かの場所
を観察したいといった場合、大きい形状のままで試料を
取付ける必要が生じる。
大きい形状の試料を取付ける為には、前記方法では試料
台まわりが大きくなり、また、試料形状ごとに異なった
形状、大きさの試料台を用意する必要が生じる。
そこで、試料を前記方法の様に覆うことなくオープンに
することが考えられるが、この様な場合探針からバイア
ス電圧を加え試料側よりトンネル電流値の信号変化を検
出する方式では、試料部にシールドを施さない限り、広
い試料面より外乱を受け易くなるという問題がある。
そこで、試料側にバイアス電圧を印加し検出探針側より
トンネル電流値の信号変化を検出する方式がとられる。
この場合、探針取付け部においても前記、試料より検出
する場合と同様、前記方法ほどではないが外乱を受ける
可能性があり、また、検出探針を三次元に動作させる駆
動源として用いられる圧電素子体に加えられる高電圧に
起因する漏れ電流がトンネル電流値の信号に外乱として
加わるという問題があった。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点を解決するため、本考案のシールド付微動機
構にあっては、トンネル電流値の変化信号を検出探針部
側より取り入れる走査型トンネル顕微鏡にあって、内側
にベース電極が、外側に駆動用電極が設けられた中空円
筒圧電素子体と、前記中空円筒圧電素子体の中心軸上一
端に設けられた前記検出探針部と、前記検出探針部を内
挿し、かつ、前記中空円筒圧電素子体に内挿する中空円
筒状の絶縁板と、前記中空円筒状の絶縁板外面を前記検
出探針部と導通しないように覆い、かつ、前記接地され
たベース電極と接触導通する金属膜とからなることを特
徴とする。又、実用新案登録請求の範囲第2項記載にあ
っては、前記金属膜が無電解メッキ膜であることを特徴
とする。さらに実用新案登録請求の範囲第3項にあって
は前記ベース電極が中空円筒圧電素子体の端面から外側
端部に延在していることを特徴とする。
〔作用〕
上記の方法により、検出探針の周囲の大半が圧電素子体
のベース電極部と同電位になる為、圧電素子体の外側電
極に加えられる高電圧による検出探針側への電流のリー
クを防ぐことができる。また、探針取付台を極力小さく
し、絶縁板の表面においても圧電素子体のベース電極部
と同電位となる部分を構成していることにより圧電素子
体のベース電極部を装置に対する接地と同電位とするこ
とで、検出探針部まわりにおいて、外乱の影響を受けに
くくする。
〔実施例〕
本考案の微動機構はSTM用に考えられたものであり、
以下、図面に基づいて説明していくこととする。
第1図,第2図は本考案微動機構を示した図である。
中空円筒形状の圧電素子体(1)の一端部に絶縁板(2)を介
して検出探針取付台(4)が固定されている。そして、前
記検出探針取付台(4)にはメネジが削られており、オネ
ジが削られた検出探針座(5)に取付けられた検出探針(6)
がネジ込み固定により圧電素子体(1)に取付けられる様
になっている。前記圧電素子体(1)は単一体で面内及び
軸方向に前記検出探針(6)を走査できる様に内側と外側
に電極を設けた構成で、中空円筒の内側にベース電極(1
1)を設け、前記圧電素子体(1)の両端にそれぞれ、ベー
ス電極(11)の折り返しである配線付け用の下部折り返し
電極(12)と上部折り返し電極(15)を設けている。また、
外側には、面内走査用に検出探針(6)を首振り動作させ
る面内走査用電極(13)と軸方向に走査させる為の軸方向
走査用電極(14)が設けられている。
例えば、外径14mm、内径12mm、長さ32.5mm又は、外径9
mm、内径7mm、長さ32.5mmの中空円筒状の圧電素子体
に、折り返し電極長さを上下各1mm、面内走査用電極長
さ14mm、軸方向走査用電極長さ13.5mm、各電極間の隙間
を1mmにする。
また、絶縁板(2)の表面には検出探針取付台(4)と導通を
生じない程度に金属膜(3)を設けてある。
例えば、セラミックスよりなる絶縁板(2)にマスキング
を行い無電解メッキにより2μmのNi金属膜(3)を構
成し検出探針座(5)との隙間を1mmにする。
以上の構成にすることでベース電極(11)と絶縁板(2)の
金属膜(3)が電気的に導通するため、検出探針の周囲の
大半が圧電素子体のベース電極(11)部と同電位になり圧
電素子体(1)を動作させた時の圧電素子電極から検出探
針へのリークを防ぐことができ、又、検出探針部まわり
において圧電素子電極に接続された高圧電源線からの電
磁雑音などの外乱をとらえにくくすることができた。そ
れにより、検出探針(6)側よりトンネル電流値の変化信
号を取り込む方法でも問題なくSTM像を得ることがで
きた。
〔考案の効果〕
以上、説明した構造よりなる微動機構を用いることによ
り、試料側に十分なシールド機能を設けた構造にしなく
とも、検出探針側から外乱を抑えた状態でトンネル電流
値の変化信号の検出ができ、簡便な構成で、任意の試料
形状に対して観察可能なSTM装置を構成することがで
きる。さらに、本願考案においてはシールドとして厚み
のある金属板でなく金属膜を用いているので、圧電素子
上の質量の増加によって圧電素子・探針系の機械的共振
周波数が下がり走査型トンネル顕微鏡のサーボ制御特性
が損なわれることを避けることができる。本願考案にお
いてはこの金属膜を無電界メッキ膜で形成しているので
2μmと薄くすることができる。
加えて、本願考案においてはベース電極が中空円筒圧電
素子体の端面から外側端部に延在していることで、圧電
素子電極から検出探針へのリークをより効率的に防ぐこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案微動機構の斜視図、第2図は本考案微動
機構の断面図、第3図は従来構造の概略図を示したもの
である。 1,34……圧電素子体 2……絶縁板 3……金属膜 4……検出探針取付台 5……検出探針座 6……検出探針 11……ベース電極 12……下部折り返し電極 13……面内走査用電極 14……軸方向走査用電極 15……上部折り返し電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岡山 重夫 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業技 術院電子技術総合研究所内 (72)考案者 渡辺 眞二 埼玉県三郷市鷹野3丁目63番地 株式会社 小坂研究所三郷工場内 (72)考案者 脇山 茂 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイコ ー電子工業株式会社内 (72)考案者 宮田 千加良 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイコ ー電子工業株式会社内 審査官 新井 重雄 (56)参考文献 特開 昭61−401(JP,A) 実開 平1−118304(JP,U)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル電流値の変化信号を検出探針部側
    より取り入れる走査型トンネル顕微鏡にあって、内側に
    ベース電極が、外側に駆動用電極が設けられた中空円筒
    圧電素子体と、前記中空円筒圧電素子体の中心軸上一端
    に設けられた前記検出探針部と、前記検出探針部を内挿
    し、かつ、前記中空円筒圧電素子体に内挿する中空円筒
    状の絶縁板と、前記中空円筒状の絶縁板外面を前記検出
    探針部と導通しないように覆い、かつ、前記接地された
    ベース電極と接触導通する金属膜とからなるシールド付
    微動機構
  2. 【請求項2】前記金属膜は無電解メッキ膜であることを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載のシール
    ド付微動機構。
  3. 【請求項3】前記ベース電極は中空円筒圧電素子体の端
    面から外側端部に延在していることを特徴とする実用新
    案登録請求の範囲第1項または第2項に記載のシールド
    付微動機構。
JP1989021002U 1989-02-23 1989-02-23 シールド付微動機構 Expired - Lifetime JPH0626804Y2 (ja)

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JPH02113104U JPH02113104U (ja) 1990-09-11
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JP5780910B2 (ja) * 2011-10-03 2015-09-16 オリンパス株式会社 円筒型圧電素子の製造方法
DE102015004181A1 (de) * 2015-04-02 2016-10-06 Dieter Mankau Aktuator

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