JPH06266189A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成方法

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JPH06266189A
JPH06266189A JP5052351A JP5235193A JPH06266189A JP H06266189 A JPH06266189 A JP H06266189A JP 5052351 A JP5052351 A JP 5052351A JP 5235193 A JP5235193 A JP 5235193A JP H06266189 A JPH06266189 A JP H06266189A
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JP
Japan
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sheet
image forming
moving
stage
unit
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Application number
JP5052351A
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English (en)
Inventor
Masato Obata
正人 小幡
Osamu Kizaki
修 木▲崎▼
Shigeki Sawa
茂樹 沢
Tamiya Akimoto
民也 秋本
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 待ち時間を表示して、無駄な時間を抑えるこ
とができるようにする。 【構成】 シートエンド時の処理において、まず、非画
像形成時であるかどうかチェックし(S0)、シート移
動中であれば(S1)、画像形成動作開始要求があるか
どうか検知し(S2)、要求があればシート移動処理を
継続するとともに待ち時間を表示部に表示し(S3)、
シート移動処理が終了すれば(S4)、そのジョブが終
了するまで画像形成動作を実行させる(S5,S6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の種類の記録シ
ートをシート収容段に収容し、このシート収容段から供
給される記録シートに対して画像形成を行う画像形成装
置および画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オフィスの省スペースを図るため
操作者の前面から用紙補給が可能ないわゆるフロントロ
ーディング方式の複写機が提案されている。この種の複
写機にあっては給紙段が複数設けられているため、最下
段に用紙を補給しなければならない場合には下腿部を著
しく屈曲させなければならず操作性の点で向上の余地が
ある。また近年業務の国際化により国内に就業する欧米
人が増加しているが、一般に欧米人は畳に座る習慣がな
く、用紙を補給する際、膝を著しく屈曲する姿勢を取る
ことは、苦しい姿勢となるので非常に嫌がる傾向にあ
る。これは当然欧米各国で使用される場合にも言えるこ
とである。
【0003】また、従来から各種の給紙装置が提案さ
れ、使用されているが、特に、記録シートの補給につい
ては、複写装置、ファクシミリ、プリンタ、および印刷
装置などの画像形成装置の全般にわたり、給紙手段に対
する記録シートの補給位置に関する操作性が問題になっ
ている。すなわち、一般的に従来からの給紙手段、言い
替えれば給紙装置は、システム上、画像形成装置本体の
下部に設けられている場合が多く、異なるサイズの記録
シートが多段に設けられたシート収納段にそれぞれ収納
されたものでは、記録シートの補給時、下段のシート収
納段になればなるほど記録シートの補給に際して上述の
ように腰を屈めなければならず、非常に苦しい姿勢を強
いられている。これを回避するものとして、例えば特開
昭64−29873号公報に開示されているような技術
が知られている。
【0004】この従来技術は、単一サイズの記録シート
を大量に収納して画像形成装置本体に供給する大容量給
紙装置に関するものであり、記録シートを収納するため
の複数の収納室が設けられ、最上段の収納室にオペレー
タが記録シートを補給可能な構造になっている。この構
造では、各記録シート収納室間に記録シートを載置し、
2枚の左右方向に揺動可能な可動ガイドを設け、この可
動ガイドを給紙部が設けられている最下段の収納室およ
び他の収納室内の記録シート残量に応じて適宜揺動さ
せ、順次上段の収納室から下段の収納室へ記録シートを
自重落下させ、最下段の収納室から記録シートを画像形
成装置、この場合は、ファクシミリに給送するようにな
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
技術は、複数に仕切られたシート収納部間で記録シート
を自重落下させ、給紙部が唯一設けられている最下段の
シート収納部まで記録シートを順次移動させ、比較的高
い位置に記録シート補給位置を設定することができるの
で、シートの補給に伴う操作性を向上させてはいる。し
かし、この方式では、記録シートの自重落下の際の下段
シート収納部上への衝突によって発生する衝撃力、自重
落下時の記録シートへの風圧、および記録シートを載置
している可動ガイド揺動時の記録シートと可動ガイドと
の摩擦力などの外力によって記録シートは落下後バラバ
ラな不揃いな状態となる。このため、この不揃い状態に
よって次段のシート収納部への自重落下障害および給紙
動作時のジャムやスキューなどの給紙不良が生じること
があった。
【0006】また、この従来技術においては、可動ガイ
ド2分割両開きという構造をとっていることから、記録
シート載置面中央部に一定量の空間が生じ、これによっ
て最も荷重が集中している記録シート中央部が陥没状態
となり、載置状態でも記録シートのずれが生じ、用紙の
不揃いを招来し、このシートの不揃いによってその後の
処理に不具合を生じることがあった。いずれにしても、
この従来技術にあっては、給紙上の不都合を生じるおそ
れがあった。
【0007】なお、上述の従来技術は単一サイズの記録
シートを大量に収納して画像形成装置本体に供給する大
容量給紙装置を対象に考えられており、記録シートサイ
ズの異なるものには適応できなかった。
【0008】そこで、本出願人は垂直方向に複数の記録
シート収容段を設け、その内の1つ、例えば最上段の記
録シート収容段をシート補給段に設定し、このシート補
給段から他の記録シート収容段に記録シート束を移動さ
せてシート補給を行うようにした画像形成装置を提案し
た。この既提案の画像形成装置によれば、最上段の記録
シート補給段にシート束を補給すれば、後は給紙装置側
で自動的にシートエンドとなった記録シート補給段にシ
ート束を移動させてシート補給を行うので、腰を屈める
ことなくシート補給が実行でき、これにより楽な姿勢で
のシート補給が可能となり、シート補給作業における操
作性が大きく向上している。
【0009】しかし、シート束を把持して記録シート収
容段間を移動させる関係で、シート束を移動させ、画像
形成が開始されるまで待ち時間が発生する場合がある。
そこで、いつ画像形成作業が開始されるか分からない
と、画像形成が始まるまで画像形成装置の傍についてい
なければならないので、作業上のロス時間が多くなるお
それがある。
【0010】この発明は、このような背景に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、待ち時間を表示して、無駄な
時間を抑えることができる画像形成装置および画像形成
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の手段は、垂直方向に並設された複数の記録シ
ート収容段のそれぞれから記録シートを給紙手段を介し
て画像形成手段側に供給する給紙装置が付設され、前記
画像形成手段によって記録シート上に画像を形成する画
像形成装置において、最上段の記録シート収容段をシー
ト補給段に設定し、少なくともこのシート補給段からシ
ート束を把持して他の記録シート収容段に記録シートを
移動させるシート移動手段と、前記画像形成手段に画像
形成を開始させる開始信号を出力する画像形成スタート
手段と、画像形成中であるかどうかを判別し、非形成中
の場合には、記録シートが移動中であるかどうかをさら
に判別する判別手段と、前記記録シート収容段に設けら
れ、記録シートを載置するとともに自身が移動可能に設
定されたシート載置手段と、前記シート移動手段とシー
ト載置手段のそれぞれの位置および移動速度を検出する
移動ユニット検出手段と、この移動ユニット検出手段に
よって検出された情報と前記開始信号とに基づいて画像
形成までの時間を演算する待ち時間演算手段と、この待
ち時間演算手段によって演算された待ち時間を表示する
表示手段とを備えた構成になっている。
【0012】また、第2の手段は、垂直方向に並設され
た複数の記録シート収容段のそれぞれから記録シートを
給紙手段を介して画像形成手段側に供給する給紙装置に
よって給紙される記録シート上に前記画像形成手段によ
って画像を形成する画像形成方法において、最上段の記
録シート収容段をシート補給段に設定し、少なくともこ
のシート補給段からシート束をシート移動手段によって
把持して他の記録シート収容段に記録シートを移動させ
るシート移動工程と、前記移動手段によって記録シート
収容段から記録シートをピックアップして画像形成手段
側に搬送する搬送工程と、前記画像形成手段に画像形成
を開始させる開始信号を出力する画像形成スタート工程
と、前記記録シートに画像形成中であるかどうかを判別
する第1の判別工程と、この第1の判別工程で非形成中
と判別された場合には、記録シートが移動中であるかど
うかをさらに判別する第2の判別工程と、前記記録シー
ト収容段に設けられ、記録シートを載置するとともに自
身が移動可能に設定されたシート載置手段と前記シート
移動手段のそれぞれの位置および移動速度を検出する検
出工程と、この検出工程で検出された情報と前記開始信
号とに基づいて画像形成開始までの時間を演算する待ち
時間演算工程と、待ち時間演算工程で演算された待ち時
間を表示する表示工程とを備えた構成になっている。
【0013】
【作用】上記第1の手段によれば、シート移動手段は、
シートエンドとなった記録シート収容段の直ぐ上の記録
シート収容段に収容されている記録シートを把持して、
シートエンドとなった記録シート収容段に移動させ、こ
れを繰り返して最上段のシート補給段から2段目の記録
シート収容段に前記シート補給段に補給された記録シー
トを移動させて記録シートの補給を行う。画像形成スタ
ート手段は、画像形成手段に対して画像形成を開始させ
る開始信号を出力し、判別手段は、画像形成スタート手
段から出力された画像形成の開始信号によって画像形成
手段がすでに画像形成を開始し、現在画像形成中である
かどうかを判別する。また、移動ユニット検出手段は、
記録シート束を把持して移動させるシート移動手段の位
置および移動速度、さらにはシート束が載置されるシー
ト載置手段の位置および移動速度をそれぞれ検出し、シ
ート束の移動状態を知る。そして、待ち時間演算手段
は、移動ユニット検出手段からの位置情報および速度情
報と、開始信号の出力タイミングとから画像形成が行わ
れるまでの待ち時間を演算し、表示手段は、例えば画像
形成装置本体に設けられた表示部に演算によって求めら
れた待ち時間を表示する。
【0014】また、第2の手段によれば、シート移動工
程で、シートエンドとなった記録シート収容段の直ぐ上
の記録シート収容段に収容されている記録シートを把持
して、シートエンドとなった記録シート収容段に移動さ
せ、これを繰り返して最上段のシート補給段から2段目
の記録シート収容段に前記シート補給段に補給された記
録シートを移動させて記録シートの補給を行う。また、
搬送工程では、給紙対象となる記録シート収容段から記
録シートをピックアップし、画像形成装置の画像形成手
段側に搬送する。画像形成スタート工程では、画像形成
手段に対して画像形成を開始させる開始信号を出力し、
第1の判別工程で、画像形成スタート手段から出力され
た画像形成の開始信号によって画像形成手段がすでに画
像形成を開始し、現在画像形成中であるかどうかを判別
する。そして、第1の判別工程で画像形成が行われてい
ないと判別されたときには、第2の判別工程で、記録シ
ートが現在移動中であるかどうか、言い換えればシート
移動手段およびシート載置手段がシート移動のために駆
動されているかどうかを判別する。
【0015】そして、第2の判別工程での判別で記録シ
ートが移動中であれば、検出工程でシート移動手段とシ
ート載置手段のそれぞれの位置と移動速度を検出し、待
ち時間演算工程で、検出工程で検出された検出結果と前
記開始信号の出力タイミングとから実際に画像形成が開
始されるまでの待ち時間を演算する。その後、この演算
結果による待ち時間情報は、表示工程で例えば画像形成
装置に設けられた表示手段に表示される。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照し、この発明の実施例につ
いて説明する。
【0017】図1はこの発明の実施例に係る画像形成装
置の全体を示す内部構成図である。まず、この図1を参
照して実施例に係る画像形成装置の全体のシステムにつ
いて説明する。
【0018】図1において、このシステムは、給紙装置
1と画像形成装置2からなり、装置全体のほぼ下半分に
給紙装置1が、また、その上部に画像形成装置2がそれ
ぞれ配されている。画像形成装置2のさらに上部には原
稿自動送り装置3が設けられている。原稿自動送り装置
3の下面に当たる画像形成装置の上端部にはコンタクト
ガラス4が設置されており、原稿自動送り装置3にセッ
トされた原稿は、複写信号が入力されるとコンタクトガ
ラス4上に自動給送される。
【0019】コンタクトガラス4上に給送された原稿
は、画像形成装置2内に設けた画像読取部5により読み
取られ、デジタル信号に変換される。画像書込部6では
上記デジタル信号に基づき、レーザ光が感光体7に照射
される。感光体7は複写信号が入力されると時計回りに
回転し、帯電チャージャ8により均一な電位に帯電さ
れ、画像情報は画像書込部6で前記レーザ光の照射によ
り潜像化され、現像装置9により顕像化される。次い
で、トナーにより顕像化された画像は転写チャージ10
によりシート上に転写される。一方、感光体7に残留し
たトナーはクリーニング装置11により清掃され、感光
体7表面、除電ランプ12により均一に除電される。こ
れらの各行程で画像形成の1サイクルが形成される。
【0020】シートは給紙装置1より、レジストローラ
20部に給送され、所定のタイミングで転写部へ給送さ
れる。あるいは、所謂手差しトレイ19からシートを給
送することもできる。シートは転写後、搬送装置13を
経て、定着装置14で定着され、排紙部15に排出され
る。なお、これらの画像形成工程は、公知の電子写真プ
ロセスである。
【0021】給紙装置1の内部には、9段の収納段から
なるシート収納部270が配設されており、その最上段
のみ、装置前側方向に引き出し可能となっている。2〜
9段目のシート収納部270b〜iは各々全く同様の構
成となっており、通常用いられる給紙カセットの機能を
果たす。なお、以下、最上段に対応するものには添字a
を、2段目に対応するものには添字bを、・・・9段目
に対応するものには添字iといったアルファベットを付
して具体的な段数を明確に示す。また、シート収納部2
70は前カバーで一体に覆われており、給紙装置1から
脱着する構造にはなっていない。この各段のシート収納
部270a〜iは、それぞれシート積載トレイ246お
よびエンドフェンス350を備えている。
【0022】このようにシンプルな構成であり、給紙カ
セットを使用しないので当然カセットの脱着を行う必要
もないことから、通常の給紙装置のスペースで給紙カセ
ットタイプの倍以上の給紙段数を確保できる。実施例で
は、1段当たり約250枚のシートを想定しているが、
特に限定されるものではない。また、最大8種類のシー
トサイズに対応できるため、ユーザは所望のサイズがな
いという煩わしさはほとんど味わうことはない。ただ
し、通常使用サイズが限定されている場合が多く、使用
頻度の高いサイズを複数段セットして対応しても良い。
【0023】1段目のシート積載トレイ246は、シー
ト収納部270にシートエンドが発生した場合のシート
補給用トレイであり、通常、シートはセットされていな
い。このシート補給用トレイ246は、機械全体の中間
の高さにあり、シート補給は全てここにセットされ、ユ
ーザーは、腰を屈めることなく作業できる。
【0024】シート収納部270の右側には、給紙ユニ
ット406が、1つだけ設けてあり、それが1〜9段目
まで上下に移動することにより、各トレイのシートを給
送する。通常各トレイ毎に給紙機構を有するため、トレ
イ数が多ければ多いほどコストおよびスペースを必要と
する不具合があり、それが大幅に改善されている。給紙
ユニット406の右側には、搬送ベルト419が1〜9
段目のトレイから給送されるシートに対応するように給
送装置1の下から上まで縦方向全域にわたって張設され
ている。搬送ベルト419の内側にある帯電チャージャ
ー420により、搬送ベルト419は帯電し、給紙ユニ
ット406によりフィードされたシートを静電吸着し、
自らの回転によりシートを上方に搬送し、画像形成装置
2と給紙装置1の中間部に設けた搬送ガイド板55部
で、シートを分離する。分離されたシートは一対の搬送
ガイド板55にガイドされ、一対の搬送ローラ56によ
り、レジストローラ20部に給送される。
【0025】搬送ベルト419の下方は駆動ローラ41
7により支持され、上方は除電ローラ418により支持
されている。シートは搬送ベルト419に静電吸着され
ているため、除電ローラ418により電荷をアースに落
とし、分離しやすくしている。また、除電ローラ418
に代えて別途除電チャージャーを設けても良い。 シー
トジャムおよびメンテナンス時の対応のために、給紙ユ
ニット406と搬送ベルト419が一体で、給紙装置1
から奥側を支点に右側に開閉可能となっている。給紙ユ
ニット開閉部17が、右側に開いた状態では、シート収
納部270は右側から、給紙ユニット406は左側から
開口状態となっているため手の出し入れが可能となりジ
ャム処理等を行うことができる。
【0026】シートエンド発生時、シートは給紙ユニッ
ト406に保持されることにより、各トレイ間を移動す
るが(後述)、その際シート積載トレイ246は、シー
トの移動の妨げとならないように、左側に退避する機構
が設けられている。このシート積載トレイ246は、シ
ート給送方向に折り曲げ自在になっており、シート積載
トレイ246が退避する場合、左端より徐々にトレイ収
納部60に折り曲がりながら収納されていく。
【0027】トレイ収容部60は、給紙装置1の左端に
設けられ、シート積載トレイ246が1個分収容できる
縦長のスペースを有している。つまり複数のシート積載
トレイ246が同時にトレイ収容部60に収容されるこ
とはない。このように、シート積載トレイ246の開閉
移動が省スペースにて可能な構成となっており、装置の
小型化およびトレイの多段化に寄与している。
【0028】ここで、後で図を参照して詳述するが、以
下の説明の理解のためにシート移動の概略について説明
しておく。
【0029】1つのトレイに載置されたシート束を他の
トレイに移動させるシート移動手段は、シート供給手段
すなわち給紙ユニット406により構成されている。給
紙ユニット406には、加圧保持板468と呼出ローラ
436とが設けられ、移動対象となるシート収納部27
0(a〜iのいずれか)に加圧保持板468を下げた状
態で対向させ、エンドフェンス350によりシート束を
加圧保持板468上に先端が突き当たるまで押し出し、
次いで、加圧保持板468を上昇させると、呼出ローラ
436との間で所定の圧力で挟持することができる。こ
の状態で、当該シート収納部270(a〜i)のシート
積載トレイ246をトレイ収容部60側に退避させ、給
紙ユニット406をすぐ下の収納段に対向する位置に下
げる。その収納段のシート積載トレイ246を給紙ユニ
ット406側に進出させて、シート束をそのシート積載
トレイ246上に乗せ、加圧保持板468と呼出ローラ
436間の挟持力を解除する。そして、シート積載トレ
イ246を給紙位置まで後退させる。これを繰り返すこ
とにより、最下段のシート収納部270iが空になった
場合でも、最上段のシート収納部270aにシートを補
給するだけで、空いたシート収納部270(a〜iのい
ずれか)にシートの補給が行われることになる。
【0030】また、上記構成により、装置全体として設
置スペースが最小限になるよう工夫されている。つま
り、装置左側は排紙部15も画像形成装置2からほとん
どはみでない構成であるし、給紙装置1も左カバー21
で完全に覆われており、左側にスペースはほとんで必要
としない。また、装置右側については、ジャム処理時等
多少開閉するスペースあるだけでよい。ユーザはシート
セットをはじめ、全ての操作を装置の前側でできるし、
設置場所も余り制約を受けないメリットがある。また、
画像形成装置2は光学系をデジタルに想定しているた
め、画像の縦横変換等の機能を持たせば、転写シートの
セット方向を例えば横に統一するようなこともできる。
本実施例では、シートサイズB4以上縦送り、A4以下
横送りに統一し、トレイにセットされるシートサイズの
種類が増えすぎないようにしているが、これに限定され
るものではない。
【0031】まず、記録シートの給紙装置1へのセット
について説明する。
【0032】画像形成装置2の下に備えられている給紙
装置1は、複数段のシート載置用のトレイ(記録シート
収納部270)を有する異サイズ混載の多段給紙システ
ムになっている。給紙装置1の所定のシート補給口から
図25に示すようなシート束99をセットすると、給紙
装置1内でシート搬送方向に移動自在な第1段のシート
積載トレイ246aに直接セットされたシート束99が
シート搬送方向上流側へ移動し、上下に移動自在な給紙
ユニット406によって、シート給紙、または、シート
束99を別の記録シート収納部270へ移動させる動作
が行われる。
【0033】給紙装置1内の複数の記録シート収納部2
70のうち、最上段の第1記録シート収納部270aの
シート積載トレイ246aのみ、手前方向に引き出せる
引き出しトレイ100と一体構造になっていて、シート
補給口はこの1ヶ所のみとし、他のシート収納部には、
シート束99を第1シート収納部270aから順次移動
さるシステムとするので、図2に示すようにハイポジシ
ョン(床面から約600〜800mm)での給紙が可能
になり、図3に示したような、従来の各段がカセットに
なっている多段給紙システムのように下方の引き出し式
給紙カセット101に給紙を行うときには屈んでシート
束99を補給する必要はなくなり、オペレータにとって
非常に楽な姿勢でシートの補給が可能になる。
【0034】また、第1記録シート収納部270aのみ
を給紙口とするため、複数段の記録シート収納部270
は全て共通のシート補給口を持つことになり、図3のよ
うな従来の多段給紙装置に比べて、構造が複雑な引き出
し式のカセットを複数用いる必要もなくなる。
【0035】図2に示した実施例において、シートの補
給を行う場合、まず、引き出しトレイ100を手前側に
引き出し、シート載置用のシート積載トレイ246の載
置面上に直接シート束99をセットする。その際、移動
可能なシート積載トレイ246は、図4に示したシート
積載トレイ246の移動時の基準となるホームポジショ
ン252に位置しており、他の位置に停止していた場
合、または移動中の場合は、引き出しトレイ100のロ
ック条件に相当し、引き出しトレイ100は引き出せな
いようになっている。なお、引き出しトレイ100を引
き出し、シートセットが完了し、引き出しトレイ100
が再び閉じられた後に、シート束99を載置したシート
積載トレイ246は、給紙、若しくはシート移動を行う
ために給紙ユニット406方向に前進する。
【0036】シート束99を直接シート積載トレイ24
6にセットする際は、引き出しトレイ100の構造体の
手前側支持部材の内側にあるシート側端基準壁261
(図7)にシート束99の側面を突き当てるようにセッ
トし、奥側は手動で移動可能な図示しないサイドフェン
スをシート束99のもう一方の端面に突き当たるところ
まで移動してセットした後、引き出しトレイ100を給
紙装置1側に移動させ、給紙装置1内に収納する。
【0037】画像形成装置2の下に備えられている給紙
装置1内に複数段設けられたトレイの第1収納部、言い
換えれば第1段の記録シート収納部270aは、引き出
し状に本体から引き出せる引き出しトレイ100と一体
化している。
【0038】引き出しトレイ100の概要を図5の要部
斜視図に示す。
【0039】引き出しトレイ100は、シートの給送方
向に平行な一対の支持部材271とシートの幅方向の支
持部材273,274の各方向2つずつの支持部材から
なる構造体に、シート給送方向に平行な方向に自在に移
動可能なシート積載トレイ246と、その駆動手段24
2(図17)が設けられている。また、支持部材271
は、前カバーも兼ねている。支持部材271の内側に
は、それと平行にシートをセットする際の基準となるシ
ート端面基準壁261aが設けられている。
【0040】支持部材271には、各々、シート積載ト
レイ246aが移動する際にその移動を円滑に行うため
のチャンネル状のガイドレールであるトレイガイド20
9,210(図16)が設けられている。このうち、ト
レイガイド209は前部横方向のガイドであって、トレ
イガイド210は後部横方向のガイドである。
【0041】支持部材274は、引き出しトレイ100
にセットされたシート束99の給紙ユニット406側を
開口状態にしておくためにステー状になっており、取り
付け位置は、給紙ユニット406の移動の妨げにならな
いように、図6の正面図に示すように給紙ユニット40
6の移動スペースの範囲外になるところに位置し、給紙
ユニット406が、最上段のシート収納部270aの給
紙位置にきても、支持部材274と給紙ユニット406
が接触しない位置関係の高さに配してある。このような
位置に支持部材274を配することによって、引き出し
トレイ100を引き出した場合に、引き出しトレイ10
0の上面が全面開口になり、図7の平面図に示すよう
に、セットしようとするシート束99のシート給送方向
に対して前後に空間的余裕ができるので、シート束99
のセットを両手で無理なく行うことが可能になる。
【0042】また、支持部材274の引き出しトレイ1
00の内側には、図8に示すようにサイドフェンス移動
用のガイド溝276が設けられている。図8は支持部材
274を引き出しトレイ100の内側より見た様子を示
すものである。
【0043】支持部材273は、引き出しトレイ100
の内側から見た図9に示すように側板状になっており、
シート積載トレイ246が移動する際に通過できるよう
な貫通したシート積載トレイ246の断面より一回り分
だけ大きい溝277と、サイドフェンスの移動をガイド
するガイド溝275が設けられている。このガイド溝2
75は引き出しトレイ100の内側に設けられている。
【0044】支持部材273,274の引き出しトレイ
100の外側上部には、引き出しトレイ100を本体か
ら引き出すための引き出しレール278,279が設け
られており(図5)、これらが本体側に設けられた図示
しない引き出しレールガイドに嵌合させてあり、引き出
し開放条件の時は給紙装置1より自在に出し入れが可能
にしてある。
【0045】引き続き、上記のように構成された引き出
しトレイ100の動作について説明する。
【0046】支持部材273の引き出しトレイ100の
外側下部には、フィラーが設けられており、本体内に設
けられているトレイ位置検知センサ631(図51)と
組み合わせ、引き出しトレイ100の開閉検知を行って
いる。フィラーがセンサ631を切っている場合は、引
き出しトレイ100が閉鎖されている状態であり、切っ
ていない場合は、開放されている状態であると制御部6
00(後述の図50)は判断する。
【0047】前述のシート積載トレイ246は、シート
給送方向に移動自在なトレイ形状をしており、シート給
送方向と平行な方向に凹凸が繰り返された言わば蛇腹の
ような形状であって、シート給送方向には屈曲可能で、
シート幅方向には屈曲しない構成にしてある。
【0048】図10はシート積載トレイ246の上面図
である。同図において、トレイ上面に形成された凹凸
は、シートを載置する部分と、駆動手段がかみ合う部分
とでピッチが変えてある。駆動手段が噛み合う部分は、
シートを載置する部分よりも一段低くなっており、シー
トがセットしやすいように配慮されている。
【0049】シート積載トレイ246は、例えば、板金
にプレス加工を施し、上記のような構造を持たせて構成
する。シート積載トレイ246の給紙ユニット側の先端
には図10に示すように、長方形の切り欠き部255が
設けられており、シート移動の際にシート束99の先端
縁のホールドエリアになり、給紙ユニット406に取り
付けられて加圧従動レバー461(図26)と、加圧保
持板468がシート束99の下側に直接入り込めるよう
になっている。また、給紙ユニット406が、シート移
動のために移動する際、給紙位置253(図14)に停
止しているシート積載トレイ246上にシートがない場
合は、シート積載トレイ246が待機位置252まで後
退しなくても、切り欠き部255を給紙ユニット406
の加圧従動レバー461が通り抜けられるようになって
いる。
【0050】切り欠き部255の周辺は、シート積載ト
レイ246の他の部分と比較して、部材自体の強度を上
げている。すなわち、当該部分の周辺は、他の部分と比
較して、凹凸の深さを浅くし、このような構成にするこ
とにより、単純な平板状のときより強度を上げられるよ
うになる。このような構成にすることによって、シート
積載トレイ246が片持ちになる給紙位置253や、待
機位置252(図14)にあるときに、多数枚のシート
がシート積載トレイ246上に載置されても、シート積
載トレイ246の先端が撓むことを防止し、シート積載
トレイ246の移動動作や、給紙動作が安定して行われ
るようにしている。
【0051】図11は、給紙ユニット406側から見た
給紙装置1の断面図である。その複数段のトレイのうち
の1つの、本体正面側の詳細図が図12であり、奥側が
図13である。各々の図に示した通り、シート積載トレ
イ246の給紙ユニット406側の先端には、凸部26
7が設けられており、トレイガイド209,210の各
々に設けられた脱落防止部268,269に当該凸部2
67を嵌め込み、シート積載トレイ246上に大きな力
が作用した場合の脱落を防止している。
【0052】シート積載トレイ246のシート載置側の
面には、給紙動作およびシート移動動作の妨げにならな
いような、μ=1以下の低摩擦係数の弾性シートが設け
られている。このようなシートを設けることによって、
シート積載トレイ246のシートを載置する面の凹凸を
なくすことができる。すなわち、シート揃えを行うサイ
ドフェンスや、エンドフェンス350のシート積載トレ
イ246に接する面の形状を、シート積載トレイ246
の凹凸と対応するような形状にする必要がなくなる。こ
の弾性シートは、シート給送方向の上流側と下流側をそ
れぞれリベットで止めることにより固定される。弾性シ
ートを設ける際は、多少たるませるように配置し、シー
ト積載トレイ246が移動して後端が屈曲したときに、
ちょうど張り付くようにしてある。
【0053】なお、給紙装置1内の複数段あるシート積
載トレイ246は、全て上述してきた構成と同じ構成に
なっており、その複数段設けられたシート収納部270
も、上述の引き出し可能な引き出しトレイ100の内部
と同様な構成になっている。また、各段のシート積載ト
レイ246は、全て、給紙装置1の本体正面側と奥側の
カバーに設けられた1対のトレイガイド209,210
によってガイドされ、給紙方向と平行な方向に移動自在
になっている。
【0054】このように構成されたシート積載トレイ2
46の動作は、シート給送方向に移動自在である。給紙
装置1内に設けられている複数段のシート積載トレイ2
46は、各段とも共通にシート給送方向と平行に設けら
れたトレイガイド209,210によってガイドされ、
図14(イ)に示したように、給紙ユニット406から
離れた位置に、その移動のホームポジションを設け、こ
の位置をシート積載トレイ246の待機位置252と
し、シート補給口に相当する第1記録シート収納部27
0aのシート積載トレイ246aが格納されている引き
出しトレイ100のLOCK解除条件の1つに当たるシ
ート積載トレイ246aの停止位置、およびシート補給
を受けるための位置を待機位置252としている。
【0055】給紙装置1が給紙動作を行う際、選択され
たシートサイズのシートを収納している収納部270の
シート積載トレイ246は、図14(ロ)に示すように
1だけ給紙ユニット406側の給紙位置253に前進
し、給紙動作が開始される。ペーパーエンド時以外の給
紙動作終了時、または、他のシートサイズが選択された
場合は、シート積載トレイ246は再び待機位置252
に移動し、給紙ユニット406の移動に備える。待機位
置252から給紙位置253までの距離l1 は、給紙ユ
ニット406が移動する際に、シート積載トレイ246
が干渉しない距離が設定されている。
【0056】また、シートが移動する際は、図14
(ハ)、(ニ)に示すようにシート積載トレイ246は
給紙ユニット406に対して後退し、シートを載置して
いる面が全面開口するので、シートの下方がフリーにな
り、シートの移動が行えるようになる。トレイ246の
開口量l2 ,l3 は、載置されているシートのサイズに
よって変わるように制御されている。なお、シート移
動、およびその制御とその際のシート積載トレイ246
の移動の詳細については後述する。
【0057】シート積載トレイ246の後端部は、ガイ
ドにより下向きに強制的に屈曲させられており、後退し
たシート積載トレイ246は、機内に垂れ下がるように
されている。後退したシート積載トレイ246を機内に
垂れ下がらせるときに、各段のシート積載トレイ246
は、図16に示したようなガイド210a,210b,
210c,210d,210e,210f,210g,
210h,210i,212によって、給紙装置1のシ
ート給送方向下流側にある各段共通のトレイスペースに
収納されるように構成され、省スペース化が図られてい
る。また、上方の数段のシート積載トレイ246が後退
した場合は、その後端部は、給紙装置1の底面に到達し
ないが、中段以下のシート積載トレイ246は底面に到
達してしまうので、底面の手前で再び屈曲させ、最下部
のトレイ(本実施例では246i)のトレイガイド20
9i、210iの下方にトレイガイド214を設けて、
最下部のシート積載トレイ246の下側に収納スペース
を延長している。
【0058】シート積載トレイ246は、後述する駆動
部を用いて駆動され、移動する。その際、先に述べた待
機位置252をホームポジションとして移動の制御がな
される。なお、各シート積載トレイ246のトレイ待機
位置検知センサ632、トレイ給紙位置検知センサ63
4からなるトレイ位置センサは、図15に示すように最
大シート幅l4 よりも外側に設けられている。したがっ
て、シート移動の妨げになったり、万一シートが脱落し
ても、破壊されることはない。
【0059】シート積載トレイ246は、各段のトレイ
とも、図17の要部斜視図に示すようにシート積載トレ
イ246のシート給送方向下流側の、下方向に屈曲を開
始する部分の下側に位置する図示しない軸の両端に設け
られたプーリ242に、給紙装置1内を上下に自在に移
動できる図19および図20に示した駆動ユニット22
2を介して、本体内に設けられた1つの駆動モータ22
0の出力を、各段のシート積載トレイ246に取り付け
られている2つのプーリ242のうち、本体奥側にある
プーリに伝達することによって行われる。シート積載ト
レイ246の表面の凹凸は、上述のようにシートを載置
する部分と、駆動手段とが噛み合う部分では、そのピッ
チを違えてあり、そのピッチが細かい部分にプーリ24
2が噛み合うように配置されている。なお、符号243
は、プーリ242が軸着されたシート積載トレイ246
の移動軸である。
【0060】上下に自在に移動できる駆動ユニット22
2は、駆動モータ220を駆動源とし、駆動ユニット内
のクラッチの切り替えによって、各段のシート給紙トレ
イ246に設けられたプーリ242の位置までの移動
と、シート積載トレイ246が移動するための駆動を伝
達する機能の両方を切り替えて行っている。
【0061】図19に示すように、給紙装置1の奥側の
ベース201付近に設けられている駆動モータ220の
出力は、モータ出力ギヤ266から、給紙装置1の天板
207付近に設けられたアイドラギヤ257の間に駆動
ベルト221を介して駆動ユニット222の入力ギヤ2
26に伝達している。駆動を伝達された駆動ユニット2
22は、動作を上下方向のみに規制するベース201と
天板207の間で、駆動ユニット222の前後に2本設
けられたガイド219に沿って移動する。なお、この移
動は、図20に示すように、駆動ユニット222とガイ
ドの間に設けられたローラ224を介して行われる。
【0062】駆動ユニット222の内部のギヤおよびク
ラッチの配置を図18の概略構成図にに示す。同図にお
いて、駆動を伝達された入力ギヤ226は、上昇シャフ
ト228に取り付けられている上昇入力ギヤ227、上
昇電磁クラッチ229、ギヤ230を介して、上昇ギヤ
231を回転させ、ラック218と噛合しながら、駆動
ユニット222を上昇させる。その際、下降電磁クラッ
チ234はONになっている。移動させるシート積載ト
レイ246のプーリ242の位置に駆動ユニット222
が到達すると、上昇電磁クラッチ229がOFFし、ギ
ヤ230に駆動を伝達しなくなるので、上昇ギヤ231
の回転は停止する。また、上昇ギヤ231には、ワンウ
ェイクラッチ232が備えられており、下降電磁クラッ
チ234は、引き続きONの状態にあるので、下降シャ
フト233がフリー状態にならず、また、上昇ギヤ23
1は駆動ユニット222の上昇方向へのみに回転方向が
規制させられているので、駆動ユニット222の上昇は
停止する。駆動ユニット222が移動動作を行っている
ときは、移動電磁クラッチ237はOFFになってお
り、トレイ246を移動させるための駆動部には、駆動
力は伝達されない。
【0063】駆動ユニット222の移動動作が終了する
と、移動電磁クラッチ237がONし、入力ギヤ226
の回転を移動入力ギヤ235を介してギヤ238へ伝達
する。そして、ギア238から移動出力ギヤ239へ駆
動力は伝達され、シート積載トレイ246に対して段数
分だけ本体側に設けられている移動ギヤ241に駆動力
が伝達され、これによって移動軸243は回転し、さら
にシート積載トレイ246の下側に設けられている移動
プーリ242が回転してシート積載トレイ246は移動
する。
【0064】駆動ユニット222側の移動軸243と、
シート積載トレイ246側の移動軸243は、各々図示
しないカップリング部材を具備し、駆動ユニット222
が所望の移動させるシート積載トレイ246の位置に到
達すると、カップリングが行われ、駆動力の伝達が可能
になる。また、カップリングの解除は、駆動ユニット2
22自体が上下の何れかの方向に移動することにより自
動的に行われる。
【0065】図21はシート積載トレイ246の駆動部
分を本体正面側より見た要部正面図、図22はその上面
図である。
【0066】シート積載トレイ246の移動動作は、待
機位置252から給紙位置253への移動動作と、開口
位置254から給紙位置252および、給紙位置253
への移動動作が同方向であり、給紙位置253から待機
位置252への移動動作と、待機位置252および、給
紙位置253から開口位置254(図14)への移動動
作が同方向である。
【0067】上記の移動動作方向は、反対向きであり、
この方向の切り替えは、駆動モータ220において正回
転、逆回転の切り替えを行い、出力ギヤ266の回転方
向を切り替えることにより行っている。
【0068】シート積載トレイ246の移動に際して
は、ギヤ239と同一軸上に設けられたエンコーダ24
4がギヤ239の回転により回転し、その回転量をトレ
イ駆動部位置検知センサ635によりカウントすること
によって制御を行う。
【0069】また、シート積載トレイ246の下部には
図14に示すようにフィラー247が設けられており、
トレイ待機位置検知センサ632、トレイ給紙位置検知
センサ634によって、各々の位置を検知して制御が行
われる。
【0070】あるシート収納部270のシート積載トレ
イ246の移動動作が終了すると、駆動ユニット222
は、他の段のシート収納部270のシート積載トレイ2
46の移動動作を実行するため、その駆動部に駆動を伝
達していた移動電磁クラッチ237をOFFし、再び当
該駆動ユニット222自体の移動のため、駆動部に駆動
力を伝達する。これによって駆動ユニット222は移動
する。
【0071】上昇する場合は先述の通りであるが、下降
は、下降電磁クラッチ234をOFFして下降シャフト
233をフリーにし、ワンウェイクラッチ232の上昇
ギヤ231に対するロックを解除することにより実行さ
れる。この際、駆動モータ220は、駆動ユニット22
2が上昇する場合と反対側に回転し、出力ギヤ266を
上昇時と逆回転させている。
【0072】給紙ユニット406は、図1からも分かる
ように画像形成装置2の下へ設置された給紙装置1の縦
方向を移動自在に配設されるもので、シート積載トレイ
246の段数にかかわらず1つで全ての段の給紙と、シ
ート移動をまかなう。
【0073】給紙ユニット406は、図23の正面図に
示すように呼出ローラ部435と、一対の分離ローラ部
450と、加圧レバー部453と、一対の搬送ガイド部
486と、シート先端揃え部472と、シートに関する
各検知部と、各ローラを駆動する駆動部484(図3
5)とから基本的に構成されている。
【0074】呼出ローラ部435は、図24および図2
5に示すように呼出ローラ436と、このローラ436
を保持するブラケット437と、このブラケット437
を支える補助ブラケット439とからなり、ブラケット
437は回転中心497を中心として揺動可能に支持さ
れている。ローラ436は、シート積載トレイ246上
の最上部シート98上に、これらの自重と図示しない引
っ張りスプリングの弾性力による所定圧で圧接(図25
(ハ))し、シート積載トレイ246上の最上部シート
98とその最上部シート98付近のシートを、次の搬送
部である一対の分離部450まで、図35に示すように
駆動源である駆動モータ407からの回転を駆動ベルト
409を介して給紙ユニット406内の駆動部484へ
伝え、給紙クラッチを介して呼出ローラ436を回転さ
せて搬送する。その後、図示しない給紙ソレノイドによ
りレバーを介して呼出ローラ部435を上方445へ退
避させ、シートから離脱する(図25(ニ))。また、
駆動モータ407の回転は、駆動ギア496、アイドラ
495を介して駆動ローラ417へ伝達される。なお、
図24において、符号446は固定ソレノイド、符号4
47はアーム、符号448はレバーである。
【0075】一対の分離ローラ部450は、呼出ローラ
436によって送られてきたシートの最上部シート98
のみを下側の他のシートから分け、駆動部484から前
記給紙クラッチを介して入力された駆動力を伝達してシ
ートを次の搬送手段以降へ搬送する。そして、それ以
降、シートは一対の分離ローラ部450手前で制止させ
ておくようにするため、図37に示すように上側にシー
ト搬送用の送りローラ451を、下側にシート分離用の
分離ローラ452をそれぞれ配置して駆動する。
【0076】加圧レバー部453は、図25に示すよう
に2つの支点458,462にそれぞれ別々に保持され
る2種のレバー457,461と、2種のレバー45
7,461がそれぞれ別々の支点459,463により
保持する加圧保持板468と、それらを駆動する専用駆
動モータ470(図28)からなり、シート積載トレイ
246上のシートを給紙ユニット406が画像形成装置
2へ供給する時に、シート積載トレイ246を下から支
える(図25(ハ))。また、それとは別に、シート積
載トレイ246上のシート束99をそれ以降のシート収
納部270のシート積載トレイ246へ移動する時に動
作する。
【0077】シート先端揃え部472は、図29および
図30に示すように支点中心により回転してシート先端
99aを揃えるアーム473と、アーム473の動作を
行わせるソレノイド476と、それらを繋ぐジョイント
474と、常時アームをシート搬送に支障がでない位置
まで、退避させておくための引っ張りスプリング475
とからなる。これにより、呼出ローラ部435と一対の
分離ローラ部450とによって画像形成装置2へのシー
トの供給が終了し、シート積載トレイ246を図示しな
い給紙位置から待機位置へ戻す前に、ソレノイド476
の動作によりジョイント474を介してアーム473を
支点を中心にして退避位置477からシート先端基準壁
と同面か、少し記録シート収納部270側へ出たところ
の突き出し位置478まで回転させ、積載位置から一対
の分離ローラ部450手前まで飛び出していたシートを
元の積載位置まで戻し、シート先端を揃える。なお、図
29において符号487は上ガイド板、符号488は下
ガイド板である。
【0078】シートに関する各検知部は、シート積載ト
レイ246上のシート高92を、呼出ローラ部430と
共に検知するシート上限検知センサ480(図25)
と、シート積載トレイ246上のシートの有無を検知す
るシートエンド検知センサ481(図34)と、シート
積載トレイ246上のシート束99の残量を加圧レバー
部453と共に検知するシート残量検知センサ482
(図28)と、呼出ローラ部435と一対の分離ローラ
部450によってシート積載トレイ246上から、画像
形成装置2に向けて搬送するにあたり、シートが所定時
間内に搬送されたかどうかを検知するシート先端検知セ
ンサ483(図51)とからなる。なお、シートエンド
検知センサ481は、一端がシート束99上に当接して
回動するアクチュエータ498の他端の位置を検出する
ことによってシートエンドを検知する。
【0079】給紙ユニット406は、以下のようにして
移動する。
【0080】すなわち、図31および図32に示すよう
に給紙ユニット406は、シートを給紙しようとする段
に、移動用モータ410と給紙ユニット406を前後で
繋ぐケーブル415を移動モータを駆動することによっ
て移動し、その段のシート積載トレイ246が待機位置
から給紙位置まで移動した後、給紙ユニット406内の
呼出ローラ436を、呼出ローラ436および呼出ロー
ラ436を保持するブラケット437並びに補助ブラケ
ット439による自重と、前述の引っ張りスプリングに
よる弾性力によって下限位置444にしておき、給紙ユ
ニット406を下方に移動させていく(図25
(イ))。やがて呼出ローラ436がシート積載トレイ
246上の最上部のシート98上に当るが、給紙ユニッ
ト406はそのまま下がり続け(図25(ロ))、給紙
ユニット406に対する下限位置444にあった呼出ロ
ーラ436の位置が上限位置445に向かって移動を開
始し、やがて呼出ローラ436を支えているブラケット
437のフィラー438がシート上限検知センサー48
0を切って給紙ユニット406が止まり給紙可能となる
(図25(ハ))。
【0081】給紙ユニット406によってシート積載ト
レイ246上のシート束99からシートを1枚ずつ多数
枚給紙すると、シート積載トレイ246上のシート高
(積み上げ高さ)92が、給紙した枚数に比例して減少
していく。これに応じて給紙ユニット406に対する呼
出ローラ436の位置が下がり、シート上限検知センサ
480を切っていた呼出ローラ436を保持するブラケ
ット437のフィラー438が切れなくなる。すると給
紙ユニット406を移動させる移動用モータ410が回
転し、給紙ユニット406の高さ位置を、呼出ローラ4
36を保持するブラケット437のフィラー438が再
びシート上限検知センサ480を切るまで下げて止め
る。
【0082】以上の動作を繰り返すことにより、シート
積載トレイ246上の最上部シート98と、給紙ユニッ
ト406に対する位置関係が、給紙可能なある一定範囲
以内に維持される。
【0083】加圧レバー部の構成は以下のようになる。
【0084】加圧レバー部453の双方の加圧レバーの
回転中心458,462は、加圧レバー作動可能範囲4
54の中間位置455の延長線上に設けることにより、
加圧レバー457,461を一定量回転させた時、作用
点459,463の垂直方向移動量誤差が最小になる
(図27(ロ))。そこで、双方の加圧レバー457,
461は、回転中心458,462から作用点459,
463までの最短距離が等しい2種のレバー457,4
61から構成し、2本の加圧レバーの回転中心458,
462には、中心を同じく円弧上の同モジュール・同基
準ピッチ円直径の扇型歯車460,465が1つずつ、
加圧駆動レバー457側は扇型駆動歯車460が加圧駆
動レバー中心458より、レバー中心458と作用点4
59を結ぶ線の外側にくるよう、加圧従動レバー461
側は扇型従動歯車465が加圧従動レバー中心462よ
り、レバー中心462と作用点463を結ぶ線の内側に
くるようそれぞれ固定される(図27)。
【0085】前後2本の加圧レバー457,461の間
には、双方の扇型歯車460,465に噛み合い、加圧
駆動レバー457と加圧従動レバー461の回転中心4
58,462と双方の作用点459,463を結ぶ線が
平行になるように、また、双方の扇型歯車460,46
5と噛み合っていない時は自由に回転できるように中間
歯車466を1つずつ取り付け、加圧駆動レバー軸45
6に回転駆動を与え、加圧駆動レバー457側の扇型歯
車460および中間歯車466を介して、加圧従動レバ
ー461側の扇型歯車465を回転させ、加圧従動レバ
ー461を加圧駆動レバー457と同角度・同速度で連
れ回るようにする。なお、図26において、符号469
は重送防止板である。また、加圧駆動レバー軸456に
は図28に示すようにウォームホイール467が軸着さ
れ、専用駆動モータ470の回転をウォーム464から
ウォームホイール467に伝達し、このウォームホイー
ル467から回点駆動力が伝達される。
【0086】2本の加圧レバーの作用点459,463
には、2本の加圧レバーの回転中心間距離と同じ中心間
距離で、加圧保持板468が回転可能なように取り付け
られている。そのため2本の加圧レバー457,461
が回転しても、加圧保持板468は初期角を保ったまま
平行移動する。加圧レバー457,461は前述のよう
に図28に示すような専用駆動モータ470により駆動
され、給紙ユニット406が移動した量とほぼ同じ量、
加圧保持板468が給紙ユニット406が移動した方向
とは逆方向に移動するように回転し、加圧レバー45
7,461の先に取り付けられた加圧保持板468を上
昇させる。
【0087】給紙ユニット406は、上述のように異サ
イズ多段給紙システムにおける給紙装置1内のシート収
納部270から、シートを1枚ずつ画像形成装置2内に
供給するのを1つでまかなうため、給紙ユニット406
を円滑に上下方向へ移動ができ、かつ他の所から所定の
位置へ正確に移動する必要がある。そこで給紙ユニット
の前後に低摩擦部材から成る被ガイド部材433,43
4を、給紙ユニット本体431からアーム432を介し
て取り付け(図39)、本体骨格401に前後被ガイド
部材433,434が少量の隙間を持って嵌合するよう
なガイドレール403,404を前後に設けて(図4
0)、給紙ユニット406が規制された範囲以内を円滑
に移動できるようにする(図36)。また給紙ユニット
406を上下方向へ正確に移動させるための移動用モー
タ410をモータ取付ブラケット413を介して本体骨
格401に取り付け、移動用モータ410と給紙ユニッ
ト406を駆動プーリ411および従動プーリ414に
懸け渡された前後2本のケーブル415で繋ぎ、これに
よって移動する(図31、図32)。
【0088】給紙装置1内の給紙ユニット406と右外
装405の間には、給紙ユニット406から送られてき
たシートを画像形成装置2内に搬送するための中間搬送
手段が設けられている。この中間搬送手段は、図35お
よび図36に示すように3本の幅厚の静電搬送ベルト4
19と、下方に設けられた駆動ローラ417と、上方に
設けられた除電ローラ418および帯電チャージャ42
0(図1)とからなり、給紙ユニット406を保持する
本体骨格401に固定され、給紙ユニット406を駆動
する駆動モータ407を含む縦搬送部416が設けられ
ている。なお、符号16は前カバーである。
【0089】本体骨格401は4辺からなる構造物40
2に右外装405が固定されて形成されており、給紙装
置1の奥側の上下2ヵ所でヒンジ421により開閉自在
に取り付けられている。また、右外装405の手前側に
は、取っ手422と、取っ手に付設された図示しない引
っ掛けと、引っ掛けをロックする図示しないロック部と
が設けられている。なお、これらによって給紙ユニット
開閉部400が形成されている。給紙ユニット開閉部4
00は、常時、図示しない引っ張りスプリングにより図
示しないレバーを介して取っ手422に付設された引っ
掛けをロックし、外部から開閉ができないようにされて
いる。
【0090】異サイズ多段給紙システムにおいては、任
意で選んだシート収納部270中のシートを給紙ユニッ
ト406で1枚ずつ画像形成装置2へ供給していく際
に、シート収納部270のシート積載トレイ246は上
下方向に固定されたままなので、給紙ユニット406が
トレイ上のシート残量に応じて上下位置を変える。それ
とは別にシート収納部270には、シート送り方向先端
と後端、シート送り方向に平行な両側面の計4側面にト
レイ上のシートが所定範囲以内に収まるようにシート規
制壁が設けられている。しかし、この実施例では、シー
ト収納部270にシート先端基準壁が設けられていない
ので、給紙ユニット本体431側にシート先端基準壁4
93を設けている(図29、図37、図38)。このシ
ート先端基準壁493は、分離ローラ部450よりシー
ト収納部270側であって分離ローラ部450の下側分
離ローラ452側に設けられている。しかし、給紙ユニ
ット406内には、経時的に磨耗や劣化により本来の形
状を維持できない呼出ロータ436、送りローラ45
1、および分離ローラ452などがあり、これらの各ロ
ーラを磨耗や劣化により品質を満足できなくなったとき
には、新しいローラへ短時間で容易に交換できることが
望まれる。しかし、給紙ユニット406にシート先端基
準壁493を設けることにより分離ローラの回りを塞い
でしまうため、磨耗や劣化により品質を満足できなくな
ったときに容易に交換できなくなる。そこで、図37に
示すように、シート先端基準壁493の底部に支点48
9を設けてその支点489を給紙ユニット本体431で
回転可能に支持し、また、シート先端基準壁493を磁
性体で製造してシート先端基準壁493の上部に対応す
る給紙ユニット本体431部分にマグネット490を設
けてある。この場合、シート先端基準壁493とマグネ
ット490との関係は、シート先端基準壁493がマグ
ネット490に密着するときにシート収納部270に収
納されたシート束99を規制し、シート先端基準壁49
3をマグネット490の吸着から離脱させたときには、
反分離ローラ側へ倒れるようにしてある。なお、シート
先端基準壁493と給紙ユニット本体431との間の回
転支持構造は、シート先端基準壁493が給紙ユニット
本体431に対して回転可能に支持されておればよいの
で、設計的に種々の変更が可能である。
【0091】このように構成することにより、分離ロー
ラ452を交換するときには、シート先端基準壁493
の上部を反分離ローラ側に引いてシート先端基準壁49
3をマグネットから離脱させ、支点489を中心に回転
させることにより、分離ローラ450を露出させて簡単
に交換作業が行えるようにする。
【0092】このように回転可能に構成しない場合に
は、図38に示すようにねじ491によってシート先端
基準壁493を給紙ユニット本体431に取り付け、分
離ローラ450の交換時には簡単に取り外すことができ
るようにしておいてもよい。
【0093】引き続き給紙ユニットの移動動作について
説明する。
【0094】給紙ユニット406は1つで給紙装置1内
の全てのシート収納部270a〜iをまかなうため、上
下移動するにあたって位置検知を行う必要がある。そこ
で、給紙ユニット開閉部400へ各段用に1つずつフィ
ラー494を、また、給紙ユニット406に給紙ユニッ
ト位置検知センサ492をそれぞれ設けて、ホームポジ
ションである最下段からのセンサ492がフィラー49
4を切った数によって、給紙ユニット406の位置を認
識する(図31)。
【0095】また給紙ユニット位置検知センサ492が
フィラー494を切った時のシート収納部270と給紙
ユニット406の位置関係は、呼出ローラ436を下限
位置444にしておいて(図25(イ))、かつ最上部
のシート98に呼出ローラ436が触れない全段共通な
ある一定高さを保つように、給紙ユニット406の給紙
ユニット位置検知センサ492に対するフィラー494
が設けられる(図31)。
【0096】ホームポジションの最下段だけには、正規
な位置のフィラー494の直前にもう1つフィラー49
4を取り付けて、正規のセンサon間時間よりも早くに
給紙ユニット位置検知センサ492を切ることにより、
次のフィラー494を切った所がホームポジションであ
ることを知らせる。この検出におけるタイミングチャー
トを図33に示す。
【0097】各シート収納部270中のシート残量は、
給紙ユニット406がその段の待機位置から呼出ローラ
部435のシート上限検知センサ480がonするまで
下がった移動量と同じ量を、加圧レバー部453の加圧
保持板468を上昇させるに当たり、加圧駆動レバー軸
456を回転させた量を駆動部に設けたエンコーダ47
1を使用し、シート残量検知センサ482によって検知
する(図28)。また給紙時に給紙ユニット406の加
圧レバー部453を使わずに行うモードについては、給
紙ユニット406がその段の待機位置から呼出ローラ部
435のシート上限検知センサ480がonするまで下
がった移動量を、給紙ユニット移動用モータ410から
ギヤトレインを介して、駆動シャフト413に取り付け
られたエンコーダ412を使用して検出する(図3
2)。
【0098】ここで、前にも少し触れたがシートエンド
時のシート補給動作について、図を参照して説明する。
【0099】第1シート収納部270aはシート補給用
のトレイであるため、基本的にトレイ上にはシートはセ
ットされていない。そこで、2段目ないし9段目のトレ
イにシートエンドが発生した場合のシート補給方法につ
いて説明する。
【0100】まず、図41は、6段目のシート収納部2
70fがシートエンドの状態を示している。このように
シートエンドになると、エンドフェンス350はホーム
ポジションに戻る。次いで、図42に示すように給紙ユ
ニット406は5段目のシート収納部270eまで上昇
する。なお、加圧保持板468は最下部に引下げられ
る。この状態から、図43に示すように5段目のシート
積載トレイ246が待機位置から給紙位置まで平行移動
される。この場合、給紙位置とは、シートがシート先端
基準壁493に突き当たる位置をいう。そして、給紙ユ
ニット406が下降しながら加圧保持板468が上昇す
ることによりシート束99を呼出ローラ436と加圧保
持板468により所定の圧力で保持する(図44)。こ
のようにしてシート束99の保持が行われた後、5段目
のシート積載トレイ246が給紙位置から退避位置へ向
けて平行移動を開始する。同時に給紙ユニット406が
図45に示すようにシート束99を保持した状態で、5
段目から6段目に向けて下降移動を開始する。このと
き、シート束99が滑らかに移動するように、給紙ユニ
ット406と5段目のシート積載トレイ246は予め設
定された相対速度で移動し、シート束99が6段目のシ
ート収納部270fに移動を完了した時点で、給紙ユニ
ット406は停止する(図46)。
【0101】給紙ユニット406は移動を停止した後上
昇し、加圧保持板468は下降する。これによってシー
ト束99の保持は図47に示すように解除される。そし
て、5番目のシート収納部270eのシート積載トレイ
246は待機位置まで移動し、エンドフェンス350は
ホームポジションに移動する。一方、6段目のシート収
納部270fのエンドフェンス350はシート束99の
後端に移動し、さらに、6段目のシート積載トレイ24
6は、シート束99とともに給紙位置から待機位置まで
図48に示すように平行に移動する。このようにシート
束99のシート収納部270fへのセットが完了する
と、給紙ユニット406は4段目のシート収納部270
dまで上昇する(図49)。そして、この4段目のシー
ト収納部270dに対して同様の動作を行い、これを繰
り返し、最終的に2段目のシート積載トレイ246が空
となり、1段目のシート収納部270aに積載されたシ
ート束99が2段目のシート収納部270bに移動し
て、シート補給動作を終了する。
【0102】引き続き、実施例に係る給紙装置の制御に
ついて説明する。
【0103】まず、システムの基本構成について説明す
る。図50および図51は、実施例に係る画像形成装置
の制御システムのブロック図で、これら2図で1つの制
御システムを構成している。
【0104】図50において、制御部(コントローラ6
00)は、この複写機本体の制御を司るマイクロコンピ
ユータを構成する中央処理装置(以下、「CPU」と称
す)601、タイマ602、CPU601を動作させる
ためのプログラムデータ等の固定データを格納するRO
M603、各種モードのセットフラグ、セット枚数、綴
じ代寸法といったテンポラリーなデータを一時的に格納
し、電源OFFにてデータが消失する揮発性RAM60
4、プロセス設定データ,ジャム回数,サービスマンコ
ール回数,通紙枚数といったロギングデータ、また各シ
ート収納部のサイズデータなどを格納し、電源OFFに
てもデータが消失しない不揮発性RAM605、CPU
601と操作部610、複写プロセス部613、給紙制
御部620、およびセンサ部630とのインターフェー
スを司るI/O606より構成され、ROM603に格
納された制御プログラムに基づいて複写シーケンスを総
括制御する。
【0105】また、CPU601は、I/O606を介
して各種表示およびオペレータからの各種入力情報を検
知する操作部610、帯電・現像といった画像形成を行
なう複写プロセス部613、給紙制御部620、各種複
写情報・マシン状態情報等を検知する各種のセンサ郡に
連なるセンサ部630と接続されている。
【0106】操作部610は、オペレータへ各種メッセ
ージ等を表示するCRTディスプレイ、LCD等による
表示部611と、オペレータからの各種入力情報(プリ
ントキー、モードキー等)を検知するキー入力部612
よって構成され、複写プロセス部613からの制御出力
は前述の帯電チャージャ8や現像装置9等を含む複写プ
ロセスを実行する各部614に送出されて、これらを制
御する。
【0107】また、図51に示すように給紙制御部62
0は、給紙ユニットを上下させる給紙ユニット移動用モ
ータを駆動する給紙ユニット駆動部621、エンドフェ
ンスを移動させるエンドフェンス駆動モータを駆動する
エンドフェンス駆動部622、給紙ユニット内の分離・
搬送に関する各ローラおよび静電搬送部を駆動する給紙
・搬送駆動モータを駆動する給紙・搬送駆動部623、
トレイの移動をまかなうトレイ駆動モータを駆動するト
レイ駆動部624、給紙時およびシートを下段へシフト
する時、加圧レバーを上昇させるための加圧レバー駆動
モータを駆動する加圧レバー駆動部625、サイドフェ
ンスを移動させるエンドフェンス駆動モータを駆動する
エンドフェンス駆動部626等より構成される。さら
に、センサ部630の各種センサ群の出力を、I/O6
06を介してCPU601が検知し、ROM603に格
納された制御プログラムに基づいて複写シーケンスを実
行する。その時、給紙、ペーパーエンドといった給紙制
御がらみに関しては、給紙動作信号、ペーパーエンド処
理信号等の各種信号が、CPU601からI/O606
を介して給紙制御部612に送出される。給紙制御部6
12は、これらの信号に基づいて図示しない各駆動部に
駆動信号を送出し、制御することにより、給紙、ペーパ
ーエンドといった処理を行なう。
【0108】さらに、センサ部630は、給紙時にその
段の用紙の有無を検知するシートエンド検知センサ48
1、給紙中の段のシート残量を数段階に分けて検知する
シート残量検知センサ482、ホームポジションからの
カウントで給紙が第何段目にいるかを検知する給紙ユニ
ット位置検知センサ492、シートを給紙時シートが正
しく給紙されたかなどの搬送をチェックするシート先端
検知センサ483、トレイのシート束の上限を検知する
シート上限検知センサ480、エンドフェンスの位置を
検出するエンドフェンス位置検知センサ357、引出し
トレイを出し入れした時シートの有無を検知するシート
検知センサ394、エンコーダとの組合せで引出しトレ
イを引き出すときそのオープン量を検知するトレイ開口
量検知センサ631、トレイのホームポジションを検知
するトレイ待機位置検知センサ632、オペレータの存
在を検知する人体検知センサ633、トレイの給紙位置
を検知するトレイ給紙位置検知センサ634、およびト
レイ駆動部位置検知センサ635等より構成されてい
る。
【0109】また、上記システムにおいては一連のCP
U601の判断動作をROM603および/または不揮
発性RAM605に予め記憶させておいてもよい。この
ことは後述される各制御動作においても同様である。
【0110】引き続き、ペーパエンド時の制御について
説明するが、これに先立ってシートサイズの検知、給紙
ユニットの速度制御、およびシート積載トレイの速度制
御について述べておく。
【0111】シートサイズ検知は、第1段のシート収納
部270aによって行なわれる。シートの横方向の寸法
の検知はエンドフェンス350により行なわれる。ま
ず、この検出は、まず、エンドフェンス350をホーム
ポジションに移動させ、この時、図示しないラックの下
側にあるフィラー354が図示しないエンドフェンス位
置検知センサ357を移動中切り続けて、センサを切っ
た数からセットされたシートの横方向の寸法を割り出
し、これによってシートサイズがCPU601で検知さ
れる。
【0112】まず、テーブルサイズ(以下、「tbl−
size」と称する。)(i)は、図52に示すように
シートのサイズデータ、補給日データ、紙種データを格
納するテーブルであり、tbl−size(i)は第i
シート収納部のテーブルデータであることを示してい
る。tbl−size(i)は不揮発性RAM(60
5)上に設けられ、装置本体の電源を切ってもデータは
保持されている。またこのテーブルは、第1シート収納
部270aでシート束99がセットされると、第1シー
ト収納部270aで前述したようにシートのサイズ検知
が行なわれ、そのサイズデータが登録される。さらに各
シート収納部270間で、シートの移動があるとtbl
−size(i)のシートサイズデータ等はシート移動
に応じて各々そのデータも変更される。
【0113】以下、図53のシートサイズ検知及びシー
トサイズ登録について、処理手順を示すフローチャート
を参照して説明する。なお、以下のフローチャートの説
明において図面と説明との間の対応を明確にするために
ステップを表すSの後に対応する図番をかっこで示し。
【0114】まず、S(53)0ステップで第i段シー
ト収納部から第i+1段シート収納部へのシートの移動
があったかの判定をCPU601で行う。NoならS
(53)2ステップに進み、第1段のシート収納部27
0aにシート補給が有ったかどうかの判定をCPU60
1で行う。Noなら本モードの対象外なのでRetし、
本モードを抜けて終了する。YesならS(53)3ス
テップ以下に進み、tbl−size(i)に第1段の
シート収納部270aで検知されたシートサイズデータ
等の登録を行なう。
【0115】次いで、S(53)4ステップでシート補
給日登録の要求があったか否かを判定し、また、S(5
3)6ステップでは補給シートの紙種データの登録要求
があったか否かを判定する。そしてこれらの条件に応じ
て各々S(53)5,S(53)7,S(53)8の各
ステップが実行される。つまりtbl−size(i)
の、第1段シート収納部のテーブルデータであるtbl
−size(1)にS(53)7ステップではシートの
サイズデータと補給日データが、図52のtbl−si
ze(1)の欄のように登録される。そして、各データ
が登録を終了すると本モードを終了する。
【0116】一方、S(53)0ステップの第i段シー
ト収納部から第i+1段シート収納部へのシートの移動
があったかどうかの判定でYesとなった場合、つまり
第i+1段シート収納部がペーパーエンドであるため、
各シート収納部間でシートの移動があった場合、テーブ
ルtbl−sizeの所定のシートサイズデータ等はシ
ート移動に応じて各々そのデータも更新されることにな
る(S(53)1ステップ)。テーブルtbl−siz
eのデータ更新の様子を図52(a),(b)に示す。
仮に第2段シート収納部270bから第3段シート収納
部270cへのシートの移動があった場合、tbl−s
ize(3)のテーブルデータはtbl−size
(2)のデータによって書き換えられ、さらに、tbl
−size(2)のデータは、第2段シート収納部が空
となったため0にクリアされる。
【0117】この操作により各シート収納部間でシート
の移動があった場合でも、テーブルtbl−sizeの
所定のシートサイズデータ等はシート移動に応じて各々
そのデータも更新されるので、CPU601は、各シー
ト収納部270のシートサイズがデータテーブルtbl
−sizeを参照することにより正しく認識できること
になる。
【0118】次に、シートの残量に応じて給紙ユニット
406の移動速度を制御する手順について説明する。
【0119】図54は、この制御の手順を示すフローチ
ャートである。この手順では、まず、S(54)0ステ
ップにおいて第i段(i≧2)のシート収納部270i
にシートエンドが発生すると、S(54)1ステップで
記録シートの移動に備えてCPU601により給紙ユニ
ット駆動部621を制御し、給紙ユニット406を第i
段から第i−1段に移動させる。次いで、CPU601
により加圧レバー駆動部625を制御して加圧レバー4
53により記録シート束99がホールドされる。
【0120】そして、S(54)2 ステップで不揮発性
のRAM605に記憶されているシートの残量データに
より第i−1段のシート残量が検知される。S(54)
3ステップでは、CPU601によりシートの残量が多
いか少ないかが判定され、シートの残量が多いと判定さ
れた場合は、S(54)4ステップでCPU601によ
り給紙ユニット駆動部621を制御して給紙ユニット4
06を速度V1 で移動させて記録シート束99の移動を
実行し、逆にシートの残量が少ないと判定された場合
は、S(54)4ステップでCPU601により給紙ユ
ニット駆動部621を制御して給紙ユニット406を速
度V1 よりも早い速度V2 で移動させて記録シート束9
9の移動を行わされる。S(54)5ステップでは給紙
ユニット406の第i−1段から第i段への移動が終了
して第i段へ記録シート束99の移動が完了する。そし
て、移動が完了すると、CPU601により加圧レバー
駆動部625を制御して加圧レバー453による記録シ
ート束のホールドを解除する。
【0121】次に、シートサイズに応じて給紙ユニット
406の移動速度を制御する手順について説明する。
【0122】図55図は、この制御の手順を示すフロー
チャートである。この手順では、まず、S(55)0ス
テップにおいて第i段(i≧2)のシート収納部270
iにシートエンドが発生すると、S(55)1ステップ
において、記録シートの移動に備えてCPU601によ
り給紙ユニット駆動部621を制御し、給紙ユニット4
06を第i段から第i−1段に移動させる。次いで、C
PU601により加圧レバー駆動部625を制御して加
圧レバー453により記録シート束99がホールドされ
る。
【0123】そして、S(55)2ステップにおいて不
揮発性のRAM605に記憶されているシートサイズデ
ータにより第i−1段のシートサイズが検知される。S
(55)3ステップでは、CPU601によりシートの
サイズが大きい(例えばB4、A3サイズ)か小さい
(例えばB5、A4サイズ)かが判定され、シートサイ
ズが大きいと判定された場合は、S(55)4ステップ
でCPU601により給紙ユニット駆動部621を制御
し、給紙ユニット駆動部621を速度V3 で移動させて
記録シート束99の移動を実行する。逆にシートのサイ
ズが小さいと判定された場合は、S(55)4ステップ
でCPU601により給紙ユニット406を制御し、給
紙ユニット406を速度V3 よりも速い速度V4 で移動
させて記録シート束99の移動を実行する。次いで、S
(55)5ステップで、給紙ユニット406の第i−1
段から第i段への移動が終了して記録シート束99の第
i段へシートの移動が完了する。そして、移動が完了す
ると、CPU601により加圧レバー駆動部625を制
御して加圧レバー453によるシートのホールドを解除
する。
【0124】なお、この実施例では、シートの残量、サ
イズに応じて別個に給紙ユニット406の速度制御を行
っているが、もちろんシートの残量、サイズの組み合わ
せに応じて速度制御を行っても良いし、スピードの切り
換えも多い少ない、大きい小さいの2通りではなく3通
り以上に切り換えても良いことは言うまでもない。ま
た、移動速度は一定である必要もなく、途中で加速や、
減速を行ってもよい。
【0125】このように制御すれば、シートの残量が多
い時は加圧レバー453によりシートを保持する際に必
要な保持力が大きくなるので、移動速度を遅くしてシー
トの移動を確実に行うことで信頼性の向上を図り、逆
に、シートの残量が少ない時は加圧レバー453により
シートを保持する際に必要な保持力が小さくなるので、
移動速度を早くして移動時間を短縮させることで生産性
の向上を図ることができる。
【0126】また、シートのサイズが大きい時は加圧レ
バー453によりシートを保持する際に必要な保持力が
大きくなるので、移動速度を遅くしてシートの移動を確
実に行うことで信頼性の向上を図り、逆に、シートのサ
イズが小さい時は加圧レバー453によりシートを保持
する際に必要な保持力が小さくなるので、移動速度を速
くして移動時間を短縮することで生産性の向上を図るこ
とができる。
【0127】引き続き、シート移動時か給紙移動時かに
応じて給紙ユニット406の移動速度の制御を行うとき
の制御手順について説明する。
【0128】図56は、この制御の手順を示すフローチ
ャートである。この制御手順では、まず、S(56)0
ステップにおいて、何らかの現象(例えばシートサイズ
の変更、シートエンド等)により給紙ユニット406が
移動しなければならなくなったとする。すると、S(5
6)1ステップにおいて、CPU601によりその移動
が給紙位置を変更するための移動なのか、あるいはシー
トを移動するための移動なのかを判定する。そして、移
動がシート移動のためだと判定された場合は、S(5
6)2ステップでCPU601により給紙ユニット駆動
部621を制御して給紙ユニット406を速度V5 で移
動させ、逆に、移動が給紙位置を変更するための移動と
判定された場合はS(56)2ステップでCPU601
により給紙ユニット駆動部621を制御して給紙ユニッ
ト406を速度V5 よりも早い速度V6 で移動させる。
【0129】このように制御すると、シートを移動する
時は移動速度を遅くしてシートの移動を確実に行うこと
で信頼性の向上を図り、逆に、給紙位置を変更する時は
移動速度を速くして移動時間を短縮させるとことで機械
のデッドタイムを減少させ、これによって生産性の向上
を図ることができる。
【0130】これまでは、給紙ユニット406の移動に
関するものであったが、シート移動は前述のようにシー
ト積載トレイ246の移動をも必要とし、これら両者が
調和した状態で作動することによって効率よくシート移
動を行うことができる。以下、シート積載トレイ246
の移動速度制御について説明する。
【0131】まず、シート積載トレイ246の、特にシ
ート移動時の制御においてシート残量に応じてシート積
載トレイ246の移動速度の制御を行う手順について説
明する。
【0132】図57は、この制御の手順を示すフローチ
ャートである。この手順では、まず、S(57)0ステ
ップにおいて第i段のシートサイズにシートエンドが発
生したとすると、S(57)1ステップでシートの移動
に備えてCPU601により給紙ユニット駆動部621
を制御して給紙ユニット406を第i段から第i−1段
に移動させ、さらに、CPU601により加圧レバー駆
動部625を制御して加圧レバー453により記録シー
ト束99がホールドされる。そして、S(57)2ステ
ップで不揮発性のRAM605に記憶されているシート
の残量データにより第i−1段のシート残量が検知され
る。S(57)3ステップではCPU601によりシー
トの残量が多いか少ないかが判定され、シートの残量が
多いと判定された場合は、S(57)4ステップでCP
U601によりトレイ駆動部624を制御してシート積
載トレイ246を速度V1 で移動させてシートの移動を
実行し、逆に、シートの残量が少ないと判定された場合
は、S(57)4ステップでCPU601により同様に
してシート積載トレイ246を速度V1 よりも早い速度
2 で移動させてシート移動を行う。そして、S(5
7)5ステップでは給紙ユニット406の第i−1段か
ら第i段への移動が終了して第i段へシートの移動が完
了し、さらに、CPU601により加圧レバー駆動部6
25を制御して加圧レバー453によるシートのホール
ドを解除する。
【0133】次に、シートサイズに応じてシート積載ト
レイ246の移動速度の制御を行う手順について説明す
る。
【0134】図58は、この制御の手順を示すフローチ
ャートである。この手順では、まず、S(58)0ステ
ップにおいて第i段のシート収納部にシートエンドが発
生したとすると、S(58)1ステップでシートの移動
に備えてCPU601により給紙ユニット駆動部621
を制御し、給紙ユニット406を第i段から第i−1段
に移動させ、CPU601により加圧レバー駆動部62
5を制御して加圧レバー453によりシートがホールド
される。そして、S(58)2ステップで不揮発性のR
AM605に記憶されているシートサイズデータにより
第i−1段のシートサイズが検知される。
【0135】S(58)3ステップではCPU601に
よりシートのサイズが大きい(例えばB4、A3)か小
さい(例えばB5、A4)かが判定され、シートサイズ
が大きいと判定された場合は、S(58)4ステップで
CPU601によりトレイ駆動部624を制御してシー
ト積載トレイ246を速度V3 で移動させてシートの移
動を行わせ、逆に、シートのサイズが小さいと判定され
た場合は、S(58)4ステップでCPU601により
トレイ駆動部624を制御し、シート積載トレイ246
を速度V3 よりも早い速度V4 で移動させてシートの移
動を行わせる。そして、S(58)5ステップではCP
U601により給紙ユニット駆動部621を制御して給
紙ユニット406の第i−1段から第i段への移動が終
了して第i段へシートの移動が完了し、さらに、CPU
601により加圧レバー駆動部625を制御して加圧レ
バー453によるシートのホールドを解除する。
【0136】なお、この実施例では、シートの残量、サ
イズに応じて別個にシート積載トレイ246の速度制御
を行ったが、これはもちろんシートの残量、サイズに応
じて組み合わせて速度制御を行っても良いことは言うま
でもなく、スピードの切り換えも多い少ない、大きい小
さいの2通りではなく3通り以上に切り換えても良い。
【0137】このように制御すると、シートの残量が多
い時はシート積載トレイ246とシートとの摩擦力が大
きくなるので、移動速度を遅くしてシートの移動を確実
に行うことで信頼性の向上を図り、逆に、シートの残量
が少ない時はシート積載トレイ246とシートとの摩擦
力が小さくなるので、移動速度を速くして移動時間を短
縮させることで生産性の向上を図ることができる。
【0138】また、移動するシートのサイズが大きい時
はシート積載トレイ246とシートとの摩擦力が大きく
なるので、移動速度を遅くしてシートの移動を確実に行
うことで信頼性の向上を図り、逆に、シートのサイズが
小さい時はシート積載トレイ246とシートとの摩擦力
が大きくなるので、移動速度を速くして移動時間を短縮
させることで生産性の向上を図ることができる。
【0139】なお、これらの制御においては、シート移
動時のシート積載トレイ246の移動速度を移動するシ
ートサイズに応じた開口位置に応じて途中で速度を変え
て、開口位置付近までは移動速度を速くして移動時間を
短縮し、開口位置付近では移動速度を遅くすることによ
り、シートが下のシート積載トレイ246に落下する際
の衝撃を小さくしてシートがバラつくのを防ぐようにす
ることもできる。さらに、シート移動時のシート積載ト
レイ246の移動速度を給紙位置から所定内の時は移動
速度を遅くすることにより、シート積載トレイ246と
シートの摩擦力によってシートがシート積載トレイ24
6に引きずられてバラけることを防ぎ、加圧レバー45
3にかかる負荷を減らして信頼性を向上させ、また、給
紙位置から所定以上離れたときは移動速度を早くするこ
とによりシートの移動時間を短縮して生産性の向上を図
ることもできる。
【0140】最後に、非画像形成動作のシート移動処理
中に画像形成動作開始要求があった場合のペーパーエン
ド時の制御に関して説明する。
【0141】図59は、上記の条件時における制御手順
を示すフローチャートである。この制御では、まず、S
(59)0ステップにおいて非画像形成動作時、すなわ
ち複写機が待機状態であるかどうかの判定がCPU60
1で行なわれ、Noなら本モードの領域外なのでRet
する。
【0142】一方、YesならS(59)1ステップに
進み、シート移動処理中、すなわち、シート移動処理ル
ーチンを実行中かどうかの判定がCPU601で行なわ
れる。この判定でNoなら本モードの領域外なのでRe
tする。逆にYesなら非画像形成動作時のシート移動
処理中なので、S(59)1ステップに進む。以上で本
制御モードの前提条件の判定が行なわれたことになる。
【0143】S(59)2ステップでは、画像形成動作
開始要求がなされたかの検知をCPU601が行なう。
これは、操作部610からの図示しないプリントキー入
力が、操作部610よりCPU601へプリントキー入
力信号としてバスを介して送出され、CPU601にお
いて画像形成動作開始要求検知が行われる。
【0144】S(59)2ステップで、画像形成動作開
始要求検知がなければ本モードの領域外なのでRetす
る。一方、画像形成動作開始要求検知があるとS(5
9)3ステップに進む。
【0145】S(59)3ステップでは、S(59)1
ステップにおいて現在シート移動処理中、すなわちシー
ト移動処理ルーチンを実行中なのでシート移動処理を継
続する。同時に各シート収納部270のシートエンドセ
ンサ481からの各シート収納部270のペーパーエン
ド情報、給紙ユニット406の位置情報、シート積載ト
レイ246の移動速度、給紙ユニット406の移動速度
等の情報から、オペレータがS(59)2ステップにて
画像形成動作開始要求を行ってからコピー可能となるま
での待ち時間をCPU601で演算し、さらに、CPU
601は表示部611に“待ち時間”を表示するこの
“待ち時間”の表示は、S(59)4ステップで現在行
なわれているシート移動処理が完了するまでカウントダ
ウンされながら続く。
【0146】次に、S(59)4ステップで現在行なわ
れているシート移動処理動作が完了したことを示すフラ
グ(シート移動処理動作中でないことを示すフラグ)が
CPU601により検知されると、所定の給紙段たるシ
ート収納部270より給紙ユニット406が給紙動作を
行なってシートをピックアップし、画像形成装置側で画
像形成動作が実行される(S5ステップ)。そして、ジ
ョブが終了するまでS5ステップの画像形成動作が実行
され、ジョブが終了すると本ルーチンを終了する(S
(59)6ステップ)。
【0147】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、上述
のように構成された請求項1および2記載の発明によれ
ば、シート移動に際し、画像形成までの時間を演算して
待ち時間を表示するので、オペレータはこの表示された
時間を確認して次の作業を行うことが可能となり、無駄
な時間の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る画像形成装置のシステム全体を示
す概略構成図である。
【図2】給紙装置の引き出しトレイを引き出した状態を
示す画像形成装置の斜視図である。
【図3】従来の給紙装置における給紙(引き出し)トレ
イの状態を示す画像形成装置の斜視図である。
【図4】シート積載トレイの移動時の基準となるホーム
ポジションを示す画像形成装置の正面図である。
【図5】給紙装置における引き出しトレイの概略を示す
斜視図である。
【図6】引き出しトレイの設置位置を示す給紙装置の正
面図である。
【図7】引き出しトレイを引き出した状態を示す平面図
である。
【図8】一方の支持部材を引き出しトレイの内側から見
た正面図である。
【図9】他方の支持部材を引き出しトレイの内側から見
た正面図である。
【図10】シート積載トレイの平面図である。
【図11】給紙ユニット設置側からみた給紙装置の断面
構造の概略を示す図である。
【図12】図11におけるシート積載トレイの前面側の
取付構造を示す図である。
【図13】図11におけるシート積載トレイの背後側の
取付構造を示す図である。
【図14】シート積載トレイの動作を示す動作説明図で
ある。
【図15】シート積載トレイの位置を検出するトレイ位
置センサの取付位置を示す断面図である。
【図16】シート積載トレイの移動可能位置を示す概略
構成図である。
【図17】シート積載トレイの駆動機構の一部を示す要
部斜視図である。
【図18】シート積載トレイの駆動機構における駆動ユ
ニット内部のギアおよびクラッチの配置を示す概略構成
図である。
【図19】駆動ユニットの駆動機構の概略を示す側面図
である。
【図20】図19の平面図である。
【図21】シート積載トレイの駆動部分の概略を示す側
面図である。
【図22】図21の平面図である。
【図23】給紙ユニットの概略構成を示す正面図であ
る。
【図24】給紙ユニットの呼出ローラ部およびその関連
機構を示す斜視図である。
【図25】給紙ユニットのシート束を保持する動作を示
す動作説明図である。
【図26】給紙ユニットの加圧保持板およびその関連機
構を示す斜視図である。
【図27】加圧レバーの動作を示す動作説明図である。
【図28】加圧レバーの駆動機構の要部を示す斜視図で
ある。
【図29】シートの先端揃え機構の要部を示す正面図で
ある。
【図30】シートの先端揃え機構の要部を示す平面図で
ある。
【図31】給紙搬送部の概略構成を示す側面図である。
【図32】給紙搬送部の要部を示す要部拡大斜視図であ
る。
【図33】給紙ユニット位置検知センサの検知タイミン
グを示すタイミングチャートである。
【図34】シートエンド検知センサ取付位置近傍の機構
を示す概略構成図である。
【図35】給紙ユニットの駆動機構の要部を示す斜視図
である。
【図36】給紙搬送部の構成を示す要部斜視図である。
【図37】分離ローラ部の構成を示す要部正面図であ
る。
【図38】分離ローラ部の構成を示す要部斜視図であ
る。
【図39】給紙ユニットの支持機構の概略を示す側面図
である。
【図40】給紙ユニットの支持機構の概略を示す正面図
である。
【図41】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図42】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図43】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図44】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図45】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図46】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図47】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図48】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図49】シート移動動作を示す動作説明図である。
【図50】実施例に係る画像形成装置の基本システムの
一部を示すブロック図で、図51と一体となって一つの
システムを構築する。
【図51】実施例に係る画像形成装置の基本システムの
他部を示すブロック図で、図103と一体となって一つ
のシステムを構築する。
【図52】実施例に係る画像形成装置におけるシートの
サイズデータ、補給日データ、紙種データを格納するテ
ーブルを示す図である。
【図53】実施例におけるシートサイズ検知およびシー
トサイズ登録についての処理手順を示すフローチャート
である。
【図54】実施例における給紙ユニットの移動速度制御
の制御手順を示すフローチャートである。
【図55】実施例における他の給紙ユニットの移動速度
制御の制御手順を示すフローチャートである。
【図56】実施例におけるさらに他の給紙ユニットの移
動速度制御の制御手順を示すフローチャートである。
【図57】実施例におけるシート積載トレイの移動速度
制御の制御手順を示すフローチャートである。
【図58】実施例における他のシート積載トレイの移動
速度制御の制御手順を示すフローチャートである。
【図59】実施例におけるシート移動処理中のペーパー
エンド時の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 給紙装置 2 画像形成装置 3 原稿自動送り装置 99 シート束 270 記録シート収納部 406 給紙ユニット 407 駆動モータ 431 給紙ユニット本体 600 制御部(コントローラ) 601 中央処理装置(CPU) 610 操作部 620 給紙制御部 621 給紙ユニット駆動部 623 給紙・搬送駆動部 624 トレイ駆動部 630 センサ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋本 民也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直方向に並設された複数の記録シート
    収容段のそれぞれから記録シートを給紙手段を介して画
    像形成手段側に供給する給紙装置が付設され、前記画像
    形成手段によって記録シート上に画像を形成する画像形
    成装置において、 最上段の記録シート収容段をシート補給段に設定し、少
    なくともこのシート補給段からシート束を把持して他の
    記録シート収容段に記録シートを移動させるシート移動
    手段と、 前記画像形成手段に画像形成を開始させる開始信号を出
    力する画像形成スタート手段と、 画像形成中であるかどうかを判別し、非形成中の場合に
    は、記録シートが移動中であるかどうかをさらに判別す
    る判別手段と、 前記記録シート収容段に設けられ、記録シートを載置す
    るとともに自身が移動可能に設定されたシート載置手段
    と、 前記シート移動手段とシート載置手段のそれぞれの位置
    および移動速度を検出する移動ユニット検出手段と、 この移動ユニット検出手段によって検出された情報と前
    記開始信号とに基づいて画像形成までの時間を演算する
    待ち時間演算手段と、 この待ち時間演算手段によって演算された待ち時間を表
    示する表示手段と、を備えていることを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 垂直方向に並設された複数の記録シート
    収容段のそれぞれから記録シートを給紙手段を介して画
    像形成手段側に供給する給紙装置によって給紙される記
    録シート上に前記画像形成手段によって画像を形成する
    画像形成方法において、 最上段の記録シート収容段をシート補給段に設定し、少
    なくともこのシート補給段からシート束をシート移動手
    段によって把持して他の記録シート収容段に記録シート
    を移動させるシート移動工程と、 前記移動手段によって記録シート収容段から記録シート
    をピックアップして画像形成手段側に搬送する搬送工程
    と、 前記画像形成手段に画像形成を開始させる開始信号を出
    力する画像形成スタート工程と、 前記記録シートに画像形成中であるかどうかを判別する
    第1の判別工程と、 この第1の判別工程で非形成中と判別された場合には、
    記録シートが移動中であるかどうかをさらに判別する第
    2の判別工程と、 前記記録シート収容段に設けられ、記録シートを載置す
    るとともに自身が移動可能に設定されたシート載置手段
    と前記シート移動手段のそれぞれの位置および移動速度
    を検出する検出工程と、 この検出工程で検出された情報と前記開始信号とに基づ
    いて画像形成開始までの時間を演算する待ち時間演算工
    程と、 待ち時間演算工程で演算された待ち時間を表示する表示
    工程と、を備えていることを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1093203A1 (en) * 1999-03-29 2001-04-18 Seiko Epson Corporation Electronic equipment and method of controlling electronic equipment

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1093203A1 (en) * 1999-03-29 2001-04-18 Seiko Epson Corporation Electronic equipment and method of controlling electronic equipment
EP1093203A4 (en) * 1999-03-29 2004-09-08 Seiko Epson Corp ELECTRONIC DEVICES AND CONTROL METHOD FOR ELECTRONIC DEVICES

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