JPH06265727A - 偏光膜の製造方法 - Google Patents

偏光膜の製造方法

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JPH06265727A
JPH06265727A JP8023093A JP8023093A JPH06265727A JP H06265727 A JPH06265727 A JP H06265727A JP 8023093 A JP8023093 A JP 8023093A JP 8023093 A JP8023093 A JP 8023093A JP H06265727 A JPH06265727 A JP H06265727A
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JP
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film
pva
polymer
temperature
polarizing
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JP8023093A
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Inventor
Nobuo Tanaka
信雄 田中
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 PVA系重合体フイルムを一軸延伸し且つ染
色して偏光膜を製造する際に、シンジオタクティシティ
が55%以上のPVA系重合体のフイルムを使用して、
式;0<Tp−Tw≦20[但し式中、Tp=PVA系
重合体フイルムの熱水溶解温度(℃)、Tw=温水浴温度
(℃)]を満たす温度の温水浴中で一軸延伸することか
らなる偏光膜の製造法。 【効果】 本発明の方法により、高偏光性で高耐湿熱性
の偏光膜を品質の斑なく安定して円滑に製造することが
でき、そして本発明による場合は従来偏光膜への使用が
断念されていた、乾式製膜法で作製された高シンジオタ
クティシティPVA系重合体のフイルムをも原反フイル
ムとして有効に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は偏光性能および耐久性能
に優れる偏光膜の効率の良い製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光の透過および遮蔽機能を有する偏光板
は、光のスイッチング機能を有する液晶と共に、液晶デ
ィスプレイ(LDC)の基本的な要素である。このLD
Cの適用分野も初期の頃の電卓や時計等の小型機器か
ら、近年ラップトップパソコン、ワープロ、液晶カラー
プロジェクター、軍機用ナビゲーションシステム、液晶
テレビ、屋内外の計測機器等の広い範囲に拡大してお
り、その重要性がますます高まっている。それに伴っ
て、偏光板は低温から高温まで且つ低湿度から高湿度ま
での広い条件下で使用されることが多くなり、高い偏光
性を有し且つ耐湿熱性に優れた偏光板が求められてい
る。
【0003】偏光板としては、ポリビニルアルコール系
重合体(以下「PVA系重合体」という)からなる偏光
膜の両面に三酢酸セルロース(TAC)等の膜を貼り合
わせたものが広く知られているが、そこで用いられてい
るPVA系重合体の偏光膜は、通常PVA系重合体フイ
ルムを一軸延伸した後ヨウ素や二色性染料等で染色する
か、或いはヨウ素や二色性染料等で染色した後に一軸延
伸することにより製造されている。
【0004】そして、偏光膜用のPVA系重合体原反フ
イルムとしては、一軸延伸が容易である点および染色性
が良好であるなどの点から、比較的低結晶性のフイルム
が従来広く使用されている。しかしながら、その場合に
は、得られる偏光膜の偏光性および耐湿熱性が低くな
り、上記したような広範な用途に有効に使用できないと
いう問題がある。
【0005】そこで、高偏光性で且つ高耐湿熱性のPV
A系重合体からなる偏光膜を得るために、シンジオタク
ティシティを高めたPVA系重合体フイルムを用いて偏
光膜を製造することが提案されている(特開平3−20
6402号公報、特開平3−274508号公報)。し
かしながら、シンジオタクティシティの高いPVA系重
合体フイルムは高結晶性であるため、二色性染料等の染
色性が低く、且つ一軸延伸性に劣っており、従来のPV
A系重合体偏光膜の製造条件をそのまま採用しているこ
れらの従来法による場合は、偏光性が高くしかも耐湿熱
性に優れたPVA系重合体偏光膜を円滑に得ることがで
きないという欠点がある。特に、乾式製膜法で作製され
た高シンジオタクティシティPVA系重合体のフイルム
は二色性染料の染色性が極めて悪く且つ一軸延伸性も極
端に劣るところから、その優れた耐湿熱性等の特性にも
拘わらず、偏光膜用の原反フイルムとしての使用が断念
されているのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高い
偏光性を有し、しかも耐湿熱性にも優れるPVA系重合
体からなる偏光膜を簡単な操作で円滑に製造することの
できる方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するこ
とを目的として、本発明者はPVA系重合体の偏光膜に
関して、素材面、製造面(延伸方法、延伸条件、染色方
法等)、装置面などの種々の点から検討を重ねてきた。
その結果、原反フイルムとして特にシンジオタクティシ
ティが55%以上のPVA系重合体からなるフイルムを
使用し、これを従来の延伸浴温度とは異なる、特定の温
度範囲に設定された延伸浴中で一軸延伸し、染色する
と、高偏光性で且つ高耐湿熱性のPVA系重合体偏光膜
を極めて簡単な操作で円滑に製造することができること
を見出して本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、PVA系重合体フイ
ルムを一軸延伸し且つ染色して偏光膜を製造する方法に
おいて、シンジオタクティシティが55%以上のPVA
系重合体からなるフイルムを使用し、且つ下記の式;
【0009】
【数2】0<Tp−Tw≦20 ・・・ 式中、Tp=PVA系重合体フイルムの熱水溶解温度
(℃) Tw=温水浴温度(℃) を満足する温度を有する温水中で一軸延伸することを特
徴とするPVA系重合体偏光膜の製造方法である。
【0010】本発明ではPVA系重合体からなる原反フ
イルムとして、シンジオタクティシティが55%以上の
PVA系重合体から製造されたフイルムを使用すること
が必要である。原反フイルムを構成するPVA系重合体
のシンジオタクティシティが55%未満であると、高偏
光性でしかも高耐湿熱性の偏光膜が得られない。PVA
系重合体のシンジオタクティシティが増加するほど、得
られる偏光膜の偏光性および耐湿熱性が増すので、本発
明では原反フイルムを構成するPVA系重合体のシンジ
オタクティシティが60%以上であるのが好ましく、6
5%以上がより好ましい。PVA系重合体のシンジオタ
クティシティの上限値は特に制限されないが、シンジオ
タクティシティが70%以上、特に75%以上のPVA
系重合体自体の製造や入手が現在は困難であるので、か
かる点からシンジオタクティシティが75%以下のもの
を使用するのが現実的である。
【0011】なお、本願明細書中でいうPVA系重合体
の「シンジオタクティシティ」は、NMR法により測定
したダイアッド表示による値であり、具体的には特開平
3−121102号公報に記載された方法により測定さ
れる。
【0012】PVA系重合体としては、シンジオタクテ
ィシティが55%以上である限り、PVA単独重合体お
よびPVA共重合体のいずれもが使用でき、また未変性
のPVA系重合体であっても変性PVA系重合体であっ
てもよく、その種類は特に制限されない。シンジオタク
ティシティが55%以上のPVA系重合体は、例えば、
ピバリン酸ビニル、トリフロロ酢酸ビニル、トリクロロ
酢酸ビニル、蟻酸ビニル、t−ブチルビニルエーテル、
トリメチルシリルビニルエーテルなどの側鎖の嵩高いビ
ニルエステルやビニルエーテル類、極性の高いビニルエ
ステルやビニルエーテル類の1種または2種以上を、場
合により他のビニルエステルや他の共重合性ビニルモノ
マーと共に、従来公知の方法によって重合させて重合体
を製造し、重合体中のエステル基を加水分解するか、エ
ーテル基をヒドロキシル基に変えることにより製造する
ことができる。特に、ピバリン酸ビニルの単独重合体ま
たは共重合体を製造し、それを加水分解した場合には、
高シンジオタクティシティで高重合度の重合体が得られ
易く、しかもエステル基の加水分解が容易で耐湿熱性に
優れるPVA系重合体を得ることができるので好まし
い。
【0013】また、上記したビニルエステルやビニルエ
ーテル以外にも、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪
酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル等の他のビニ
ルエステルの1種または2種以上を併用することがで
き、これらの他のビニルエステルを併用することによっ
てPVA系重合体のタクティシティの制御を行うことが
できる。
【0014】更に、他の共重合性モノマーは変性PVA
系重合体を得るのに使用され、その具体例としては、オ
レフィン類[エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソ
ブテン];(メタ)アクリル酸およびその塩、(メタ)
アクリル酸エステル類[例えば(メタ)アクリル酸のC
1〜C18のアルキルエステル等];(メタ)アクリルア
ミド類[例えば(メタ)アクリルアミド、N−アルキル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、(メタ)
アクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、(メ
タ)アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその
塩、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等];、ビ
ニルアルキルエーテル類;(メタ)アクリロニトリル;
ハロゲン化ビニル類(塩化ビニル、塩化ビニリデン、フ
ッ化ビニル、フッ化ビニリデン等);アリル化合物(酢
酸アリル、塩化アリル等);マレイン酸、その塩または
エステル;イタコン酸、その塩またはエステル:ビニル
シリル化合物(ビニルトリメトキシシラン等);酢酸イ
ソプロペニルなどを挙げることができる。これらのモノ
マーはPVA系重合体中に1種のみ共重合されていて
も、2種以上共重合されていてもよい。これらの他のビ
ニルモノマーを使用する場合は、PVA系重合体中にお
ける割合が5モル%以下になるようにするのが好まし
い。
【0015】PVA系重合体の重合度は、フイルム強度
の点から500以上であるのがよく、得られる偏光膜の
偏光性能の点からは1000以上が好ましく、2400
以上が好ましい。PVA系重合体の重合度の上限値は特
に限定されないが、PVA系重合体の製造の容易性、原
反フイルムの製造の容易性、得られる偏光膜の偏光性能
および耐湿熱性等の性能を総合すると、20000以下
であるのが好ましく、12000以下がより好ましい。
また、PVA系重合体のケン化度は耐久性の点から90
モル%以上であることが必要であり、95モル%以上が
好ましく、98モル%以上がより好ましい。
【0016】上記のPVA系重合体からなる原反フイル
ムの製造法は特に限定されず、従来既知のいずれもの方
法で製造されたものであってもよい。例えば、本発明で
使用するPVA系重合体フイルムは、PVA系重合体を
溶媒に溶かして溶液を形成し、その溶液を用いてキャス
ト製膜法、乾式製膜法(空気中や窒素等の不活性気体中
への吐出)、湿式製膜法(貧溶媒中への吐出)、乾湿式
製膜法、ゲル製膜法(PVA系重合体溶液をいったん冷
却ゲル化した後溶媒を抽出除去してフイルムを得る方
法)などにより製造することができ、その場合に上記し
た製造法は単独で行っても2種以上組合わせて行っても
よい。
【0017】また、PVA系重合体フイルムの製造に際
して使用する溶媒としては、限定されるものではない
が、例えばジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−ンメチルピロリドン、
エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、水などを挙
げることができ、それらの溶媒は単独で使用しても2種
以上併用してもよい。そのうちでも、ジメチルスホキシ
ド単独、水単独、ジメチルスルホキシドと水との混合溶
媒を用いるのが好ましい。また、フイルム製造用の溶液
中におけるPVA系重合体の濃度は一般に3〜50重量
%程度としておくのがよい。更に必要に応じて、PVA
系重合体溶液中に、可塑剤、界面活性剤、ヨウ素、ヨウ
素化合物、二色性染料等を加えておくこともできる。
【0018】そして、PVA系重合体からなる原反フイ
ルムの厚みは一般に5〜150μmにしておくのがよ
く、30〜100μmが好ましい。 また、PVA系重合体のシンジオタクティシティおよび
製膜条件等によって得られるPVA系重合体フイルムの
熱水溶解温度は変化するが、本発明においてはPVA系
重合体からなる原反フイルムとして熱水溶解温度80℃
以上のものを使用するのが好ましく、90℃以上のもの
がより好ましい。
【0019】本発明では、上記したPVA系重合体フイ
ルムを原反フイルムとして用いて染色および一軸延伸を
行って偏光膜を製造する。実際の操作としては、PVA
系重合体フイルムを予備膨潤させた後に一軸延伸を行
い、次いで固定処理および乾燥処理、更に必要に応じて
熱処理を施す方法を採用して製造される。しかし、必ず
しもその工程どおりに行う必要はなく、多少の変更は可
能である。また染色は、フイルムの製膜時、製膜後で一
軸延伸の前、一軸延伸中または一軸延伸後のいずれの段
階で行ってもよい。
【0020】予備膨潤はPVA系重合体フイルムを膨潤
させて延伸し易くするための前処理工程であって、一軸
延伸法によるPVA系重合体偏光膜の製造に際して一般
に広く採用されており、通常温水浴中にPVA系重合体
フイルムを浸漬することにより行う。膨潤浴の温度およ
び浴中におけるフイルムの浸漬時間等はフイルムを構成
するPVA系重合体のシンジオタクティシティ、フイル
ムの厚み等によって異なり得るが、本発明では約30〜
90℃の温水浴中にPVA系重合体の原反フイルムを浸
漬して行うのが好ましい。
【0021】次いで、予備膨潤させたPVA系重合体の
原反フイルムを一軸延伸する。本発明では、この一軸延
伸処理を下記の式;
【0022】
【数3】0<Tp−Tw≦20 ・・・ 式中、Tp=PVA系重合体フイルムの熱水溶解温度
(℃) Tw=温水浴温度(℃) を満足する温度を有する温水中で行うことが必要であ
る。
【0023】上記の式から外れて、(Tp−Tw)が
20℃よりも大きい場合は、一軸延伸が円滑に行われず
しかも染色も不良になって、高偏光性で且つ高耐湿熱性
の偏光膜が得られなくなる。また、温水浴の温度の上限
値は、当然のことであるがPVA系重合体フイルムの溶
解が生じないような温度とすることが必要であり、一般
にPVA系重合体フイルムの熱水溶解温度(Tp)未満
の温度を採用する。より高い偏光性能および高い耐湿熱
性能を有する偏光膜が得られるという点から、5≦Tp
−Tw≦15の範囲に調整して一軸延伸を行うのが好ま
しい。
【0024】ここで、本発明でいう「PVA系重合体の
熱水溶解温度」とは、幅15cm×長さ15cmのPV
A系重合体の試料フイルムを、その100重量倍以上の
量の温度40℃の水中に投入し、次いで水温を3℃/分
の速度で上昇させて、試料フイルムが完全に溶解する時
の温水の温度(℃)をいう。
【0025】PVA系重合体偏光膜の製造に当たって
は、従来、一軸延伸時の温水浴の温度としてPVA系重
合体の熱水溶解温度よりも30℃以上低い温度、一般に
30〜35℃低い温度が使用されており、PVA系重合
体の熱水溶解温度と延伸浴の温度との温度差が20℃以
内では良好な偏光膜が得られないとされてきた。一方、
シンジオタクティシティが55%よりも低いPVA系重
合体のフイルムを使用した場合には、PVA系重合体フ
イルムの熱水溶解温度と延伸浴の温度との温度差を本発
明におけるように20℃以内にしても、やはり偏光性に
優れ偏光膜が得られないことが判明した。それに対して
本発明では、原反フイルムとして特にシンジオタクティ
シティが55%以上のPVA系重合体からなるフイルム
を使用し且つPVA系重合体フイルムと延伸浴の温度と
の温度差を20℃以内にする、すなわち上記の式を満
足する温水浴を用いて一軸延伸を行うことによって、高
偏光性で且つ高耐湿熱性の偏光膜を得ることができたの
であり、このような本発明の構成およびそれによって奏
される優れた効果は、従来のPVA系重合体偏光膜の製
造技術からは全く予想外のことである。
【0026】一軸延伸に用いる温水浴としては、温水の
温度が上記の式を満足する限り、その組成等は特に限
定されず、既知の水性延伸浴のいずれもが使用すること
ができる。限定されるものではないが、延伸浴として水
から主としてなり、その中に硼酸などのPVA系重合体
の架橋剤を添加したものを使用するのが、延伸時にフイ
ルムの形状を均一に保ちながら延伸性よく一軸延伸を行
うことができ好ましく、硼酸濃度を0.5〜15重量%
程度にしておくのが好ましい。
【0027】また一軸延伸は、上記の式を満足する温
水浴中のみで行っても、または上記の式を満足する温
水浴中での一軸延伸と他の条件下での一軸延伸(例えば
乾熱一軸延伸)とを組み合わせて行ってもよく、特に上
記の式を満足する温水浴中のみで行うのが好ましい。
延伸倍率は偏光性能の点から3倍以上が好ましく、3.
5倍以上がより好ましい。延伸倍率の上限値は特に限定
されないが、均一な一軸延伸を行える点で7.0倍以下
にするのが好ましい。また一軸延伸に当たっては、従来
既知の一軸延伸法のいずれもが採用でき、例えばロール
間延伸法、テンター縦延伸法、テンター横延伸法などを
使用することができる。
【0028】次いで、一軸延伸により得られたPVA系
重合体の延伸フイルムを固定処理してその延伸を固定す
る。固定処理に当たっては、PVA系重合体の延伸フイ
ルムの固定処理に使用されている既知の方法のいずれも
が採用できるが、温度30〜90℃の水性浴を使用して
行うのが好ましい。固定処理浴中に硼酸等のホウ素化合
物を一般に約0.5〜10重量%の割合で添加しておく
と、延伸状態が一層良好に固定されるようになり好まし
い。また、染色性向上のために固定処理浴中に必要に応
じてヨウ素化合物を添加しておいてもよく、その場合は
ヨウ素化合物の濃度を0.5〜10重量%程度にしてお
くのが好ましい。
【0029】次に、一軸延伸し、固定処理したPVA系
重合体の一軸延伸フイルムを乾燥する。乾燥は一般に3
0〜120℃の温度で行うのがよく、乾燥法としては、
熱風加熱、赤外線ヒーターなどによる輻射加熱、熱板や
熱ロールによる接触加熱、高周波加熱等の加熱法を採用
することができる。そして乾燥して得られたPVA系重
合体の一軸延伸フイルムをそのまま偏光膜として用いて
も、または必要に応じて更に熱処理を施してから偏光膜
として用いてもよい。熱処理を行う場合は、50〜15
0℃の温度で行うのがよく、その際の加熱法としては、
上記した乾燥処理で挙げたのと同様の加熱法を用いるこ
とができる。
【0030】更に、本発明ではフイルムに偏光性を付与
するために、上記した一軸延伸等の処理と共にフイルム
の染色を行うことが必要である。染色は、上記したよう
にフイルムへの製膜時、製膜後で一軸延伸の前、一軸延
伸中または一軸延伸後のいずれの段階で行ってもよ
い。、そのうち、製膜後で一軸延伸の前または一軸延伸
後に行うのが光学特性の調整が容易である点から好まし
く、特に一軸延伸後に行うのが好ましい。染色はPVA
系重合体フイルムを染色浴中に浸漬して行うのがよく、
その際の染料としてはPVA系重合体の偏光膜の製造に
使用される既知の染料のいずれもが使用でき特に限定さ
れず、例えばヨウ素・ヨウ化カリ、二色性染料などを挙
げることができる。例えば、ヨウ素・ヨウ化カリを使用
する場合は、染色浴中のヨウ素濃度を0.05〜1.5
g/リットルおよびヨウ化カリ濃度を5〜150g/リ
ットル程度にしておくのが好ましい。また、染色浴の温
度は30〜90℃が好ましい。
【0031】上記によって、高偏光性で且つ高耐湿熱性
の本発明の偏光膜が得られる。得られたPVA系重合体
偏光膜の両面に常法にしたがって例えば三酢酸セルロー
スフイルムなどの支持フイルムを積層することによって
偏光板を得ることができる。その際に、PVA系重合体
の偏光膜に積層させる支持フイルムの種類や偏光板の製
法などは特に制限されず、従来既知のいずれの方法で行
ってもよい。本発明により製造された偏光膜を用いて作
製された偏光板は、その優れた偏光性能および耐湿熱性
能により、電卓や時計等の小型機器から、ラップトップ
パソコン、ワープロ、液晶カラープロジェクター、軍機
用ナビゲーションシステム、液晶テレビ、屋内外の計測
機器などの種々の用途に極めて有効に使用することがで
きる。
【0032】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明はそれにより限定されな
い。以下の例中、PVA重合体のシンジオタクティシテ
ィおよびPVA重合体フイルムの熱水溶解温度は上記し
た方法により測定した。また、得られた偏光板の透過
率、偏光度および二色性比は次のようにして求めた。
【0033】偏光板の透過率:日本電子機械工業会規格
(EIAJ)LD−201−1983に準拠して、分光
光度計を用いて、C光源、2度視野にて測定・計算して
透過率(Ts)(%)を求めた。
【0034】偏光板の偏光度:日本電子機械工業会規格
(EIAJ)LD−201−1983に準拠して、分光
光度計を用いて、C光源、2度視野にて測定・計算して
偏光度(P)(%)を求めた。
【0035】偏光板の二色性比:上記で求めた偏光板の
透過率(Ts)および偏光度(P)から、次の式より
求めた。
【0036】
【数4】 二色性比=log(Ts/100−Ts×P/10000)/log(Ts/100+Ts×P/10000) ・・
【0037】《実施例 1》 (1) ピバリン酸ビニルを原料として用いてピバリン
酸ビニルの単独重合体を製造し、これをケン化してシン
ジオタクティシティ62.0%のPVA重合体(重合度
1700、ケン化度99.9%モル%)を得た(PVA
重合体の製法の詳細は特開平3−121102号公報に
記載されており、それに準じてPVA重合体を製造し
た)。 (2) 上記(1)で得たPVA重合体100重量部お
よびグリセリン10重量部を水1200重量部に溶解さ
せてPVA重合体の溶液を調製し、その溶液をドラム乾
燥製膜機のドラム上に流延製膜し、80℃で乾燥させた
後、熱風炉中で130℃で熱処理して膜厚75μmのP
VA重合体フイルムを得た。このフイルムの熱水溶解温
度は92℃であった。
【0038】(3) 上記(2)で得たPVA重合体フ
イルムを温度40℃の温水浴中に1〜10分間浸漬して
予備膨潤させた後、ヨウ素濃度0.5g/リットルおよ
びヨウ化カリ濃度50g/リットルの温度40℃の染色
浴中に1〜10分間浸漬して染色させた。 (4) 次いで、上記(3)で得たPVA重合体の染色
フイルムを硼酸4重量%を含有する水温75℃の水性延
伸浴中で延伸倍率5.5倍に一軸延伸した後、硼酸4重
量%およびヨウ化カリ4重量%を含有する温度40℃の
固定処理浴中に導いて固定した。 (5) 延伸フイルムを固定処理浴から取り出して、5
0℃で熱風乾燥して、厚み25μmのPVA重合体偏光
膜を得た。
【0039】(6) 上記(5)で得られたPVA重合
体偏光膜の両面にPVA重合体水溶液をバインダーとし
て用いて厚み80μmの三酢酸セルロースフイルムを貼
合わせて偏光板を作製した。得られた偏光板の光学特性
を上記した方法で調べたところ、透過率44.3%、偏
光度99.9%および二色性比63.5であり、極めて
高い偏光性能を有していた。 (7) 更に、偏光板の耐湿熱性を調べるために、上記
(6)で得られた偏光板を温度60℃、相対湿度90%
の恒温恒湿槽中に10日間放置して、再度その特性を調
べた。その結果、透過率44.2%、偏光度99.9%
および二色性比62.4であり、その偏光性能はほとん
ど変わっておらず、極めて優れた耐湿熱性を有してい
た。
【0040】《実施例 2》 (1) 実施例1の(2)で得たのと同じPVA重合体
フイルムを用いて、これを温度40℃の温水浴中に浸漬
して予備膨潤させた後、硼酸4重量%を含有する水温7
5℃の水性延伸浴中で延伸倍率5.5倍に一軸延伸し
た。 (2) 上記(1)で得た一軸延伸フイルムをヨウ素濃
度0.4g/リットルおよびヨウ化カリ濃度40g/リ
ットルの温度40℃の染色浴中に浸漬して染色させた。 (3) 次いで、上記(2)で得たPVA重合体の染色
フイルムを硼酸4重量%およびヨウ化カリ4重量%を含
有する温度40℃の固定処理浴中に導いて固定した後、
固定処理浴から取り出して、50℃で熱風乾燥して厚み
25μmのPVA重合体偏光膜を得た。
【0041】(4) 上記(3)で得られたPVA重合
体偏光膜の両面に実施例1の(6)と同様にして厚み8
0μmの三酢酸セルロースフイルムを貼合わせて偏光板
を作製した。得られた偏光板の光学特性を上記した方法
で調べたところ、透過率45.3%、偏光度99.9%
および二色性比77.6であり、極めて高い偏光性を有
していた。 (5) 上記(4)で得られた偏光板を温度60℃、相
対湿度90%の恒温恒湿槽中に10日間放置して、再度
その特性を調べたところ、透過率45.2%、偏光度9
9.9%および二色性比79.3であり、その偏光性能
は全く低下しておらず、極めて優れた耐湿熱性を有して
いた。
【0042】《比較例 1》 (1) 延伸浴の水温を60℃に変更した以外は実施例
1と全く同様にして偏光膜を製造しよう試みたところ、
一軸延伸時にフイルムの切断が生じた。そのため、延伸
倍率を延伸が可能な上限倍率の4.5倍に変更し、それ
以外は実施例1と同様に偏光膜の製造および偏光板を作
製した。 (2) 上記(1)で得られた偏光板の光学特性を調べ
たところ、透過率43.6%、偏光度95.3%および
二色性比24.2であり、その光学特性が極めて劣って
いた。 (3) 更に、上記(2)で得られた偏光板を温度60
℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽中に10日間放置し
て、再度その特性を調べたところ、透過率44.4%、
偏光度92.3%および二色性比22.1であり、その
光学特性が低下していた。
【0043】(4) この比較例1の結果と実施例1お
よび実施例2の結果と対比すると、シンジオタクティシ
ティが55%以上のPVA重合体のフイルムを使用した
場合であっても、一軸延伸に用いる温水浴の温度が上記
の式の範囲から外れて、PVA重合体フイルムの熱水
溶解温度よりも20℃を超えて低い場合には、高偏光性
でしかも高耐湿熱性の偏光膜が得られないことがわか
る。
【0044】《比較例 2》 (1) 酢酸ビニルを原料として製造したシンジオタク
ティシティ53.0%のPVA重合体(重合度175
0、ケン化度99.9モル%)100重量部およびグリ
セリン10重量部を水1000重量部に溶解させてPV
A重合体溶液を調製し、その溶液をドラム乾燥製膜機の
ドラム上に流延製膜し、80℃で乾燥させた後、熱風炉
中で130℃で熱処理して膜厚75μmのPVA重合体
フイルムを得た。このフイルムの熱水溶解温度は67℃
であった。 (2) 延伸浴の水温を50℃に変更した以外は実施例
1と全く同様にして偏光膜の製造し、そして偏光板を作
製した。得られた偏光板の光学特性を調べたところ、透
過率42〜44%、偏光度94〜98%および二色性比
20〜30の範囲でばらついており、品質の一定した高
偏光性の偏光板が得られなかった。 (3) この比較例2の結果から、シンジオタクティシ
ティが55%未満のPVA重合体のフイルムを使用した
場合には、一軸延伸に用いる温水浴(Tw)の温度が上
記の式を満足する範囲内にあっても、品質の一定した
偏光膜が得られず、しかもその偏光性能が低く、かつ耐
湿熱性において劣っていることがわかる。
【0045】
【発明の効果】本発明の方法による場合は、高い偏光性
能を有するPVA系重合体の偏光膜を極めて簡単に且つ
円滑に製造することができる。そして、本発明で得られ
る偏光膜および偏光板は耐湿熱性に優れており、高温高
湿の環境下で長期間使用してもその優れた偏光性能が低
下しないので、特にKCDナビゲーションシステム、L
CDテレビなどの温度および湿度変化の大きい環境下で
用いれる機器に極めて有効に使用することができる。ま
た、本発明の方法による場合は、上記した高偏光性およ
び高耐湿熱性の偏光膜を、品質の斑なく安定して製造す
ることができる。その上、本発明の方法による場合は、
従来偏光膜への使用が断念されていた、乾式製膜法で作
製された高シンジオタクティシティPVA系重合体のフ
イルムをも偏光膜用の原反フイルムとして使用すること
ができ、それを用いて高偏光性および高耐湿熱性に極め
て優れる偏光膜を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 29:04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール系重合体フイルム
    を一軸延伸し且つ染色して偏光膜を製造する方法におい
    て、シンジオタクティシティが55%以上のポリビニル
    アルコール系重合体からなるフイルムを使用し、且つ下
    記の式; 【数1】0<Tp−Tw≦20 ・・・ 式中、Tp=ポリビニルアルコール系重合体フイルムの
    熱水溶解温度(℃) Tw=温水浴温度(℃) を満足する温度を有する温水浴中で一軸延伸することを
    特徴とするポリビニルアルコール系重合体偏光膜の製造
    方法。
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