JPH06264941A - 油圧式動力伝達継手 - Google Patents

油圧式動力伝達継手

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JPH06264941A
JPH06264941A JP4847093A JP4847093A JPH06264941A JP H06264941 A JPH06264941 A JP H06264941A JP 4847093 A JP4847093 A JP 4847093A JP 4847093 A JP4847093 A JP 4847093A JP H06264941 A JPH06264941 A JP H06264941A
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JP
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current
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joint
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solenoid coil
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JP4847093A
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Inventor
Satoru Suzuki
悟 鈴木
Masahiro Takada
雅弘 高田
Kenichi Yamashita
健一 山下
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Fuji Univance Corp
Original Assignee
Fuji Univance Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧式動力伝達継手に関し、ロック特性の制
御時に誤ってフリー特性になることを防止し、かつ、フ
リー特性の制御時に応答時間を最短とすることを目的と
する。 【構成】 継手を第1の制御状態にする場合には、低い
電流から第1の制御状態にするのに必要かつ充分な所定
の電流に近付け、第2の制御状態にする場合には、電流
を制限せず、電源電圧とソレノイドコイルおよび回路の
抵抗で決まる電流を所定の時間流した後、第2の制御状
態を保持するに必要かつ充分な所定の電流に近付けるよ
うに制御する制御手段を設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動力配分に使
用する油圧式動力伝達継手に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、例えば特願平3−3382
15号において、下記のような油圧式動力伝達継手を提
案している。すなわち、この油圧式動力伝達継手は、相
対回転可能な入出力軸間に設けられ、前記両軸の差動回
転によって駆動される油圧ポンプと;該油圧ポンプの出
口部に設けられ吐出油の流動抵抗を制御する制御弁と;
外部からの信号によって、該制御弁を作動させるアクチ
ュエータを備え;前記両軸の回転速度差および外部から
の制御信号に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継
手において;外部の部材に固定され、ソレノイドコイル
を取り巻いて継手と非接触状態に保持される磁気枠と、
継手内部に軸方向への移動および傾斜可能に支持される
とともに、前記コイルへの通電によって磁気吸引力を発
生する可動磁性体と、により前記アクチュエータを構成
し、前記可動磁性体の継手軸中心から離れた対称位置
に、前記制御弁としての第1の制御弁と、第2の制御弁
を設けるとともに、前記第1の制御弁に対しては弱く作
用し、第2の制御弁に対しては強く作用するように、前
記可動磁性体を吸引方向とは逆方向に付勢するリターン
スプリングを設け、前記コイルへの電流を非通電状態に
することにより前記制御弁を作動させない状態と、弱通
電状態にすることにより前記第1の制御弁のみを作動さ
せる第2の制御状態と、強通電状態にすることにより前
記第1,第2両方の制御弁を作動させる第3の制御状態
の3段階に制御するようにしたものである。
【0003】この電子制御型の油圧式動力伝達継手にあ
っては、制御特性にヒステリシスがあるため、いったん
ロック特性、フリー特性の動作状態になるロック電流、
フリー電流を流すと、その後電流を少なくしてもその動
作状態が保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の油圧式動力伝達継手にあっては、ロック特性
の弱通電時に電流が流れ過ぎると、フリー特性の状態に
なってしまい、ロック特性に戻れない。一方、フリー状
態は、応答時間を短くしたいが、電流をゼロから目標値
まで上昇させるような制御を行うと、電流の立上りが遅
く、応答時間が長くなる。
【0005】このような問題点が生じる理由は、以下の
とおりである。すなわち、電源電圧は10V〜16Vま
で変化し、ソレノイドコイルの抵抗値は低温時と高温時
で2倍程度違うので、同じデューティ比で制御した場合
のソレノイドコイルの電流は、最も流れにくい時と、最
も流れ易い時では、3.2倍の差となる。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、ロック特性の制御時に誤って
フリー特性になることを防止し、かつ、フリー特性の制
御時に応答時間を最短とすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、相対回転可能な入出力軸間に設けられ、
前記両軸の差動回転によって駆動される油圧ポンプと、
該油圧ポンプの出口部に設けられ、吐出油の流動抵抗を
制御する制御弁と、外部からの信号によって該制御弁を
作動させるアクチュエータを備え、前記両軸間の回転速
度差および外部からの制御信号に応じたトルクを伝達す
る油圧式動力伝達継手において、前記アクチュエータを
ソレノイドコイルと、該ソレノイドコイルへの通電によ
って変位する可動磁性体と、該可動磁性体を基本状態に
戻すべく付勢するスプリングとにより構成するととも
に、可動磁性体の変位に応じて前記制御弁により流動抵
抗を増減するように構成し、前記ソレノイドコイルへの
電流を非通電状態にすることで得られる基本の制御状態
と、第1の制御電流を超え、かつ第2の制御電流を超え
ない範囲の電流を流すことで移行し、移行後は所定の電
流を流すことでその状態を保持する第1の制御状態と、
第2の制御電流を超えて電流を流すことで移行し、移行
後は所定以上の電流を流すことでその状態を保持する第
2の制御状態の3段階の制御状態に制御するとともに、
前記継手を第1の制御状態にする場合には、低い電流か
ら第1の制御状態にするのに必要かつ充分な所定の電流
に近付け、第2の制御状態にする場合には電流を制限せ
ず、電源電圧とソレノイドコイルおよび回路の抵抗で決
まる電流を所定の時間流した後、第2の制御状態を保持
するに必要かつ充分な所定の電流に近付けるように制御
する制御手段を備えたものである。
【0008】
【作用】このような構成を備えた本発明の油圧式動力伝
達継手によれば、第1の制御状態にする場合には、低い
電流から第1の制御状態にするのに必要かつ充分な所定
の電流に近付けるようにしたため、すなわち、最初に与
えるデューティ比は最も電流が流れ易い状態の時に目標
電流となるデューティ比とし、そこから電流のフィード
バックにより目標電流になるように制御するため、第1
の制御状態の制御時に誤って第2の制御状態になるのを
防止することができる。
【0009】また、第2の制御状態にする場合には、電
流を制限せず、電源電圧とソレノイドコイルおよび回路
の抵抗で決まる電流を所定の時間流した後に、第2の制
御状態を保持するに必要かつ充分な所定の電流に近付け
るようにしたため、すなわち、最初にデューティ比10
0%で所定の時間通電後、第2の制御状態を保持するこ
とができる電流値までフィードバックにより制御するよ
うにしたため、第2の制御状態の制御時に応答時間を最
短とすることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図12は本発明の一実施例を示す図であ
る。まず、構成を説明すると、図1において、1はハウ
ジングであり、ハウジング1は図示しない出力軸に連結
され、出力軸と一体的に回転する。
【0011】ハウジング1は非磁性体でできたハウジン
グ非磁性部1Bと、磁性体でできた他の部分が一体とな
っている。2はカムであり、カム2はハウジング1の内
側面に所定の角度回転可能に支持される。カム2は、複
数のカム山とカム谷からなるカム面2Aを有し、その外
周であって、側面にカム山があるところに位置決め兼ト
ルク伝達用の複数の突起2Bを有する。
【0012】カム2は、その突起2Bがハウジング1に
形成した切欠き1Aに係合して、ロータ3の回転方向に
ハウジング1と一体で回転し、ロータ3の回転方向が変
わると、カム2はロータ3とともにつれ回りし、カム2
の突起2Bがハウジング1の切欠き1Aに当るまで回転
した後に、ハウジング1と一体で回転する。ロータ3は
ハウジング1内に回転自在に収納され、入力軸4に結合
され、入力軸4と一体で回転する。
【0013】ロータ3には、軸方向に複数個のプランジ
ャー室5が形成され、プランジャー室5内は複数個のプ
ランジャー6がリターンスプリング7を介して摺動自在
に収納されている。また、ロータ3には複数の吸入吐出
孔8が各プランジャー室5に通じるように形成されてい
る。9は吸入ポート10、吸入路11および吐出ポート
12が形成されたバルブであり、バルブ9は、ハウジン
グ1の切欠き1Aに突起13を係合させることにより、
ハウジング1に位置決め固定されている。
【0014】また、吐出ポート12は高圧室14に連通
し、高圧室14は、バルブ9に形成したオリフィス(流
動抵抗発生手段)15を介して吸入ポート10に連通可
能となっている。プランジャー6が吸入行程にある場合
は、バルブ9の吸入ポート10とロータ3の吸入吐出孔
8が通じる位置関係となり、オリフィス15、吸入路1
1、吸入ポート10、ロータ3の吸入吐出孔8を通じ
て、プランジャー室5にオイルを吸入することができ
る。
【0015】また、プランジャー6が吐出行程にある場
合は、吸入行程と逆の関係となり、ロータ3の吸入吐出
孔8はバルブ9の吐出ポート12、高圧室14に通じ
る。16は磁性体のリテーナであり、リテーナ16はハ
ウジング1の内周に固定され、ハウジング1と一体で回
転する。リテーナ16には挿入孔17,18が形成さ
れ、挿入孔17,18にはバルブ9の突出部19,20
がそれぞれ挿入される。なお、21はオイルシール43
の抜け止めを行うスナップリングである。
【0016】入力軸4はベアリング44、およびベアリ
ング53によりハウジング1に支持されている。22は
磁気枠であり、磁気枠22は外部の部材に固定され、継
手と非接触状態に保持される。磁気枠22は継手軸に対
して同心状に配置され、磁気枠22内にはソレノイドコ
イル23が収納される。
【0017】24はソレノイドコイル23への通電によ
り磁気吸引力を発生する可動磁性体であり、可動磁性体
24はハウジング1内にリテーナ16に相対して移動可
能に収納される。可動磁性体24の図中右方向へのスト
ッパとしてはストッパリング25がハウジング1の内周
に設けられている。26はロックバルブとしての第1の
制御弁であり、第1の制御弁26は一端側がバルブ9の
バルブ孔27内に摺動自在に収納され、また、他端側が
可動磁性体24に形成した挿入用切欠き部28に挿入さ
れている。第1の制御弁26と可動磁性体24の間には
リリーフ用のスプリング29が介装されている。
【0018】30はフリーバルブとしての第2の制御弁
であり、第2の制御弁30は、一端側がバルブ孔31内
に摺動自在に収納され、他端側の溝部32が可動磁性体
24に形成した挿入用切欠き部33に挿入されている。
可動磁性体24、ソレノイドコイル23、磁気枠22お
よび後述するスプリングが全体としてアクチュエータを
構成しており、アクチュエータは第1,第2の制御弁2
6,30の作動を制御する。
【0019】リテーナ16と可動磁性体24の間には、
図2および図3に示すように、上側の2ケ所において、
付勢力が強いスプリング34が、また、下側の2ケ所に
おいて、付勢力が弱いスプリング35が、それぞれ介装
されている。スプリング34,35は可動磁性体24の
継手軸中心を通る垂直線に対して、それぞれ対称となる
位置に設けられ、スプリング34間には第2の制御弁3
0が、スプリング35間には第1の制御弁26が、それ
ぞれ設けられている。
【0020】第1の制御弁26と第2の制御弁30は可
動磁性体24の継手軸中心から離れた対称位置に設けら
れる。36,37はリテーナ16と可動磁性体24を連
結し、スプリング34,35を挿入する抜け止めピンで
ある。図1中、38はハウジング1と一体で回転するア
キュームレータピストンであり、アキュームレータピス
トン38は、封入油の熱膨張を吸収するために設けられ
ている。アキュームレータピストン38とハウジング1
に固定したカバー39の間にはリターンスプリング40
が介装されている。
【0021】51は接触防止部材としてのリング状部材
(非磁性体)であり、リング状部材51は吸引対象部材
であるリテーナ16側または可動磁性体24側に設けら
れる。これにより、通電時でも可動磁性体24がリテー
ナ16に接触しないようにしている。これは電流を切っ
た時に、残留磁気によって可動磁性体24がリテーナ1
6に吸引されたままになることを防止するためのもので
あり、これにより、ハウジング1、リテーナ16、可動
磁性体24は磁気特性の悪い安価な鋼材を使うことがで
きる。
【0022】なお、41はスプライン、42,43はオ
イルシール、44はベアリング、45はニードルベアリ
ング、46,47,50はシールリングである。次に、
図4は制御系を示す図である。図4において、54は電
源であり、電源54にはトランジスタ55、ソレノイド
コイル23および電流検出抵抗56が直列に接続されて
いる。
【0023】57は制御手段としてのCPUであり、C
PU57は所定のデューティ比のパルス電圧をアンプ5
8を介してトランジスタ55に出力する。これにより、
トランジスタ55を駆動すると、励磁電流がソレノイド
コイル23に流れる。ソレノイドコイル23に流れる励
磁電流は、電流検出抵抗56により検出され、アンプ5
9で増幅され、A/D変換器60によりデジタル値に変
換された後にCPU57に入る。CPU57はこの電流
値のフィードバックにより、後述する目標の電流値にな
るように制御を行う。
【0024】ここで、図5に示すように、ロック電流を
超え、フリー電流を超えない範囲の電流を流すことによ
り、通常特性からロック特性に移行し、移行後は図6に
示すようなロック保持電流を流すことでロック特性を保
持することができる。すなわち、ロック特性を設定する
ためのロック電流とロック特性を保持するロック保持電
流は値が異なっており、ロック電流の値をロック保持電
流の値に低下させてもロック特性を保持することができ
る。
【0025】また、図5および図6に示すように、ロッ
ク保持電流はロック電流より小さく、ロック解除電流は
ロック保持電流より小さい。次に、図5に示すように、
フリー電流を超えた電流を流すことにより、ロック特性
からフリー特性に移行し、移行後は、図6に示すよう
に、フリー保持電流以上の電流を流すことでフリー特性
を保持することができる。
【0026】フリー保持電流はフリー電流より小さく、
フリー解除電流はフリー保持電流より小さい。このよう
に、CPU57により励磁電流を制御することにより、
ロック特性およびフリー特性の設定、保持、解除を行う
ことができる。しかしながら、電源54の電圧は10V
〜16Vまで変化し、ソレノイドコイル23の抵抗値は
低温時と高温時で2倍程度違う。このため、同じデュー
ティ比で制御した場合のソレノイドコイル23を流れる
電流は、最も流れにくい時と、最も流れ易い時では3.
2倍の差となる。
【0027】このため、ロック特性の弱通電時に電流が
流れ過ぎると、フリー特性となり、ロック特性に戻れな
い。これを防止するために、CPU57は、図7に示す
ように、最初に与えるデューティ比は電流が最も流れ易
い状態の時に目標電流となるデューティ比とし、ここか
ら電流のフィードバックにより目標電流になるように制
御する。
【0028】図7において、初期値は、最も電流が流れ
易い時に合わせたデューティ比を示す。この初期値から
目標電流となるように、デューティ比を上げ、所定のデ
ューティ比を保持することで、目標電流を保持する。一
方、フリー特性の状態への移行は、応答時間を短くした
いが、電流をゼロから目標値まで上昇させるような制御
を行うと、電流の立上りが遅く、応答時間が長くなる。
【0029】これを防止するために、CPU57は、図
8に示すように、フリー特性の強通電に対しては、最初
にデューティ比100%で所定の時間通電後、フリー特
性を保持することができる電流値までフィードバックに
より制御する。すなわち、デューティ比100%で所定
の保持時間通電した後に、所定のデューティ比におとし
て保持電流を保持する。デューティ比100%のとき
は、ソレノイドコイル23などの抵抗値で決まる電流値
となる。
【0030】ロック特性からフリー特性に移行するとき
は、続けて前記のようなフリー電流制御を行う。すなわ
ち、目標電流値からソレノイドコイル23の抵抗値で決
まる電流値まで上げ、その後保持電流を保持する。これ
により、電流の立上りが早く、応答時間が最短となる。
【0031】また、フリー特性からロック特性に移行す
るときは、いったん所定の時間非通電にした後、前記の
ようなロック電流制御を行う。次に、動作を説明する。
まず、通常特性について説明する。ソレノイドコイル2
3に通電しないときは、可動磁性体24は磁気吸引力を
発生しない。したがって、スプリング34,35は圧縮
されない。
【0032】このため、図9に示すように、第2の制御
弁30は高圧室14と吸入路11を連通させるバルブ孔
31を閉止した状態にある。一方、第1の制御弁26は
オリフィス15を開放しているので、オイルは矢印で示
すように流れる。すなわち、吐出ポート12に押し出さ
れたオイルは、高圧室14、オリフィス15を通って吸
入路11に供給される。このとき、オリフィス15の抵
抗により高圧室14、吐出ポート12およびプランジャ
ー室5の油圧が上昇し、プランジャー6に反力が発生す
る。このプランジャー反力に逆ってカム2を回転させる
ことによりトルクが発生し、カム2とロータ3との間で
トルクが伝達される。
【0033】このときのトルク特性は、図10のAに示
され、差動回転数ΔNの2乗に比例したトルクTとな
る。次に、通常特性からロック特性に移行するときは、
CPU57は、図7に示すように、最初に与えるデュー
ティ比は最も電流が流れ易い状態の時に目標電流となる
デューティ比とし、そこから電流のフィードバックによ
り、目標電流となるように制御する。
【0034】この通電制御により、強いスプリング34
は圧縮しないが、弱いスプリング35を圧縮するので、
可動磁性体24の下側は、リング状部材51を介してリ
テーナ16に当接した状態になる。このため、図11に
示すように、第2の制御弁30は高圧室14と吸入路1
1を連通するバルブ孔31を閉止した状態のままである
が、第1の制御弁26はリリーフ用のスプリング29の
圧縮力によりオリフィス15を閉止する。
【0035】このときトルク特性は、図10のBに示さ
れ、ロックの状態になる。次に、このロック特性から続
けてフリー特性に移行するときは、CPU57は、図8
に示すように、最初にデューティ比100%で所定の時
間通電後、フリー特性の状態を保持することができる電
流値までフィードバックにより制御する。この通電制御
により、可動磁性体24は弱いスプリング35だけでな
く、強いスプリング34を圧縮して、移動し、全体がリ
ング状部材51を介してリテーナ16に当接した状態に
なる。
【0036】このため、図12に示すように、第1の制
御弁26はオリフィス15を閉止した状態を保持し、第
2の制御弁30は、高圧室14と吸入路11を連通する
バルブ孔31を開放する。このため、高圧室14のオイ
ルは、オリフィス15を通らないで、そのまま吸入路1
1に流れる。このときのトルク特性は、図10のCに示
され、フリーの状態になる。
【0037】次に、このフリー特性の状態からロック特
性の状態に移行するときは、いったん所定の時間非通電
にした後に、前記図7のロック電流制御を行う。すなわ
ち、フリー特性からいったん通常特性に戻して、通常特
性からロック特性へ移行するように制御を行う。このよ
うに、ロック特性の制御時に誤ってフリー特性となるこ
とを防止することができる。
【0038】また、フリー特性の制御時に応答時間が最
短になる。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ロック特性の制御時に誤ってフリー特性になるのを
防止することができ、かつ、フリー特性の制御時に応答
時間を最短とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】リテーナと可動磁性体の断面図
【図3】可動磁性体の正面図
【図4】制御系を示す図
【図5】励磁電流と各特性の関係を示す図
【図6】励磁電流と各特性の関係を示す図
【図7】ロック電流制御の説明図
【図8】フリー電流制御の説明図
【図9】通常特性の動作説明図
【図10】トルク特性を示すグラフ
【図11】ロック特性の動作説明図
【図12】フリー特性の動作説明図
【符号の説明】
1:ハウジング 1A:切欠き 1B:ハウジング非磁性部 2:カム 2A:カム面 2B:突起 3:ロータ 4:入力軸 5:プランジャー室 6:プランジャー 7:リターンスプリング 8:吸入吐出孔 9:バルブ 10:吸入ポート 11:吸入路 12:吐出ポート 13:突起 14:高圧室 15:オリフィス 16:リテーナ 17,18:挿入孔 19,20:突出部 21:スナップリング 22:磁気枠 23:ソレノイドコイル 24:可動磁性体 25:ストッパリング 26:第1の制御弁 27:バルブ孔 28:挿入用切欠き部 29:リリーフ用のスプリング 30:第2の制御弁 31:バルブ孔 32:溝部 33:挿入用切欠き部 34:強いスプリング 35:弱いスプリング 36,37:抜け止めピン 38:アキュームレータピストン 39:カバー 40:リターンスプリング 41:スプライン 42,43:オイルシール 44:ベアリング 45:ニードルベアリング 46,47,50:シールリング 51:リング状部材 53:ベアリング 54:電源 55:トランジスタ 56:電流検出抵抗 57:CPU(制御手段) 58,59:アンプ 60:A/D変換器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前
    記両軸の差動回転によって駆動される油圧ポンプと、 該油圧ポンプの出口部に設けられ、吐出油の流動抵抗を
    制御する制御弁と、 外部からの信号によって該制御弁を作動させるアクチュ
    エータを備え、 前記両軸間の回転速度差および外部からの制御信号に応
    じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手において、 前記アクチュエータをソレノイドコイルと、該ソレノイ
    ドコイルへの通電によって変位する可動磁性体と、該可
    動磁性体を基本状態に戻すべく付勢するスプリングとに
    より構成するとともに、可動磁性体の変位に応じて前記
    制御弁により流動抵抗を増減するように構成し、 前記ソレノイドコイルへの電流を非通電状態にすること
    で得られる基本の制御状態と、 第1の制御電流を超え、かつ第2の制御電流を超えない
    範囲の電流を流すことで移行し、移行後は所定の電流を
    流すことでその状態を保持する第1の制御状態と、 第2の制御電流を超えて電流を流すことで移行し、移行
    後は所定以上の電流を流すことでその状態を保持する第
    2の制御状態の3段階の制御状態に制御するとともに、 前記継手を第1の制御状態にする場合には、低い電流か
    ら第1の制御状態にするのに必要かつ充分な所定の電流
    に近付け、 第2の制御状態にする場合には電流を制限せず、電源電
    圧とソレノイドコイルおよび回路の抵抗で決まる電流を
    所定の時間流した後、第2の制御状態を保持するに必要
    かつ充分な所定の電流に近付けるように制御する制御手
    段を備えたことを特徴とする油圧式動力伝達継手。
JP4847093A 1993-03-10 1993-03-10 油圧式動力伝達継手 Pending JPH06264941A (ja)

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