JPH06264474A - 油圧建設機械 - Google Patents

油圧建設機械

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JPH06264474A
JPH06264474A JP5054131A JP5413193A JPH06264474A JP H06264474 A JPH06264474 A JP H06264474A JP 5054131 A JP5054131 A JP 5054131A JP 5413193 A JP5413193 A JP 5413193A JP H06264474 A JPH06264474 A JP H06264474A
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pressure
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Akira Tatsumi
明 辰己
Toichi Hirata
東一 平田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】油圧建設機械において、走行とフロント作業と
の走行複合操作性を向上でき、しかもそれを走行単独で
のステアリング性能を損なわずに達成する。 【構成】油圧ポンプ200R,200Lはそれぞれ第1
及び第2の供給管路305,306を介して第1及び第
3の油圧回路301,303に接続され、第4の油圧回
路304の第3の供給管路307は第1の合流管路30
8を介して第1の供給管路305に接続されると共に、
第2の合流管路309を介して第2の供給管路306に
接続される。第1及び第2の合流管路308,309に
はそれぞれ合流分離弁500b,500aが配置されて
いる。走行単独では合流分離弁500aはON、合流分
離弁500bはOFFし、走行とフロント作業との複合
操作では合流分離弁500aはOFF、合流分離弁50
0bはONする。アクチュエータの操作を検出するため
に操作検出器29a〜34aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油圧ショベル等の油圧建
設機械に係わり、特に、少なくとも2つの油圧ポンプと
走行アクチュエータと作業アクチュエータ(フロントア
クチュエータ)とを備え、かつ2つの油圧ポンプに対し
ロードセンシング制御と入力トルク制限制御とを行う油
圧建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の油圧建設機械の制御方式として、
ポンプ吐出圧力がアクチュエータの最大負荷圧力よりも
所定値だけ高くなるようにアクチュエータの最大負荷圧
力に応答してポンプ吐出流量を制御するロードセンシン
グ制御(以下、適宜LS制御という)方式のポンプレギ
ュレータを備えたものが知られており、その例が以下の
文献に記載されている。
【0003】特開平2−118203号公報; 特開平2−248706号公報; 特開平3−024302号公報; 特開平3−249412号公報; 特開平1−316502号公報; 特開平2−279829号公報; 特開平3−084204号公報等。
【0004】文献には、1ポンプLS制御の油圧駆動
装置が記載されている。すなわち、この油圧駆動装置
は、1つの油圧ポンプと、この1つの油圧ポンプから吐
出される圧油によって駆動される複数のアクチュエータ
と、その1つのポンプに対するLS制御機能を持つレギ
ュレータとを有し、その1つの油圧ポンプをLS制御す
ることで全てのアクチュエータを駆動している。また、
ポンプレギュレータは、ポンプ吐出圧力が高くなるとポ
ンプ吐出流量が減るように制御し、油圧ポンプを駆動す
る原動機の負荷を軽減する入力トルク制限機能も有して
いる。
【0005】文献〜には、2ポンプLS制御の油圧
駆動装置が記載されている。すなわち、この油圧駆動装
置は、2つの油圧ポンプと、これら2つの油圧ポンプか
ら吐出される圧油によって駆動される複数のアクチュエ
ータと、その2つの油圧ポンプの各々に対するLS制御
機能を持つレギュレータとを有し、その2つの油圧ポン
プをLS制御することでアクチュエータを駆動すると共
に、2つの油圧ポンプから吐出された圧油を合流した
り、分離したりすることによって作業効率の向上を図っ
ている。ポンプレギュレータは上記と同様に入力トルク
制限制御機能を有している。また、複数のアクチュエー
タは複数のフロントアクチュエータと、左右の走行モー
タとを有し、左右の走行モータの一方とフロントアクチ
ュエータの一部を一方のポンプに対応させ、他方の走行
モータとフロントアクチュエータの残りを他方のポンプ
に対応させている。このように左右の走行モータを各ポ
ンプに対応させているのは、ステアリング力を確保する
ためである。すなわち、ステアリング時は、左右の走行
モータの負荷圧力の差が大きくなるので、左右の走行モ
ータでポンプを分けた方が、左右の走行モータへ供給さ
れる圧油の流量の独立性が確保され、大きなステアリン
グ力を出しやすいからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記文献に記載の従
来技術では、1ポンプLS制御方式であるため、複数の
アクチュエータを同時に駆動する複合操作で複数のアク
チュエータの負荷圧力の差が大きい場合には、油圧ポン
プの吐出流量は入力トルク制限制御により高圧側の負荷
圧力に支配されてしまい、トータルの流量が不足し、作
業効率が悪いという問題がある。
【0007】上記問題に対し、文献〜に記載の従来
技術では2ポンプLS制御を採用し、2つの油圧ポンプ
から吐出された圧油を合流したり、分離したりすること
によって作業効率の向上を図っている。しかし、油圧シ
ョベルの実作業において、負荷圧力の高圧と低圧の差に
より問題が生じるのは、走行とフロント作業との複合操
作である。すなわち、文献に記載の従来技術では、 (1)登坂走行複合では、走行モータの負荷圧力が大き
くなり、入力トルク制限制御でポンプ流量が減り、フロ
ントが上がらなくなる。
【0008】(2)ぬかるみを脱出する際には、アーム
の引き力を得るためにフロントアクチュエータの負荷圧
力が走行モータの負荷圧力よりも極端に高くなる。この
フロントアクチュエータの高圧化により入力トルク制限
制御が働いてポンプ吐出流量が減り、走行を含む全体の
動作が遅くなり、脱出不能となる。これに対し、高圧側
より低圧側に流れる圧油の流量が多くなるように流量制
御弁(コントロールバルブ)の特性を変更すると、走行
モータに多くの圧油が流れ、フロントアクチュエータの
駆動力が低下し、脱出不能となる。
【0009】文献〜に記載の従来技術では、左右の
走行モータでポンプを分けているので、上記(1)及び
(2)の問題は解決できない。
【0010】本発明の第1の目的は、走行とフロント作
業との走行複合操作性を向上できる油圧建設機械を提供
することである。
【0011】本発明の第2の目的は、走行単独でのステ
アリング性能を損なわず走行複合操作性を向上する油圧
建設機械を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、少なくとも2つの油圧ポンプと、
これら2つの油圧ポンプから吐出される圧油によって駆
動される複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油
圧アクチュエータに供給される圧油の流れをそれぞれ制
御する流量制御弁と、前記2つの油圧ポンプのそれぞれ
の吐出流量を、それぞれの油圧ポンプが駆動している油
圧アクチュエータの最大負荷圧力よりもポンプ吐出圧力
が高くなるように制御する第1のポンプ制御手段と、ポ
ンプ吐出圧力が高くなるとポンプ吐出流量が減るように
前記2つの油圧ポンプのそれぞれの吐出流量を制御する
第2のポンプ制御手段とを備え、前記複数のアクチュエ
ータが少なくとも1つのフロントアクチュエータと少な
くとも1つの走行アクチュエータとを含む油圧建設機械
において、(a)前記フロントアクチュエータとその流
量制御弁を含む第1の油圧回路及び前記走行アクチュエ
ータとその流量制御弁を含む第2の油圧回路と;(b)
前記2つの油圧ポンプと前記第1及び第2の油圧回路と
の間に設置され、前記2つの油圧ポンプを少なくとも前
記第1の油圧回路に接続する第1の位置と、前記2つの
油圧ポンプの一方を前記第1の油圧回路に優先的に接続
し、他方を前記第2の油圧回路に優先的に接続する第2
の位置とを有する弁手段と;(c)前記フロントアクチ
ュエータのみが操作されたときには前記弁手段を前記第
1の位置に動かし、前記フロントアクチュエータと前記
走行アクチュエータとが同時に操作されたときには前記
弁手段を前記第2の位置に動かす機能を持つ合流制御手
段と;を備えることを特徴とする。
【0013】なお、本願明細書において「優先的に接
続」とは、他方の油圧回路との接続に対して弁手段が
「全閉位置」をとる場合と、「部分開位置」すなわち
「絞り位置」をとる場合とを含むものとして使用する。
【0014】上記油圧建設機械において、好ましくは、
前記2つの油圧ポンプの一方は第1の供給管路を介して
前記第1の油圧回路に接続され、他方は第2の供給管路
を介して前記第2の油圧回路に接続されると共に、前記
第1及び第2の供給管路は合流管路を介して互いに接続
され、前記弁手段は前記第1の合流管路に配置された合
流分離弁を含む。
【0015】また上記第2の目的を達成するために、本
発明は、上記油圧建設機械においてさらに、前記走行ア
クチュエータは左右の走行アクチュエータを含み、前記
第2の油圧回路は前記右走行アクチュエータとその流量
制御弁を含む第3の油圧回路と、前記左走行アクチュエ
ータとその流量制御弁を含む第4の油圧回路とを含み、
前記弁手段は前記2つの油圧ポンプの一方を前記第3の
油圧回路に優先的に接続し、他方を前記第4の油圧回路
に優先的に接続する第3の位置をさらに有し、前記合流
制御手段は前記走行アクチュエータのみが操作されたと
きには前記弁手段を前記第3の位置に動かすことを特徴
とする。
【0016】上記油圧建設機械において、好ましくは、
前記2つの油圧ポンプの一方は第1の供給管路を介して
前記第1の油圧回路に接続され、他方は第2の供給管路
を介して前記第3の油圧回路に接続されると共に、前記
第4の油圧回路は該第4の油圧回路に圧油を供給する第
3の供給管路を有し、前記第3の供給管路は前記第1の
供給管路と第1の合流管路を介して接続されかつ前記第
2の供給管路と第2の合流管路を介して接続され、前記
弁手段は前記第1の合流管路に配置された第1の合流分
離弁と前記第2の合流管路に配置された第2の合流分離
弁とを含む。
【0017】上記油圧建設機械は、また好ましくは、前
記第1の油圧回路の供給圧力と前記フロントアクチュエ
ータの負荷圧力との差圧を検出する第1の差圧検出手段
と、前記第2の油圧回路の供給圧力と前記走行アクチュ
エータの負荷圧力との差圧を検出する第2の差圧検出手
段とをさらに備え、前記第1のポンプ制御手段は、前記
弁手段が前記第1の位置に動かされるときは、前記第1
の差圧検出手段で検出された差圧に基づいて前記2つの
油圧ポンプの吐出流量をそれぞれ制御し、前記弁手段が
前記第2の位置に動かされるときは、前記第1の差圧検
出手段で検出された差圧に基づいて前記2つの油圧ポン
プの一方の吐出流量を、前記第2の差圧検出手段で検出
された差圧に基づいて他方の吐出流量をそれぞれ制御す
る。
【0018】上記油圧建設機械は、さらに好ましくは、
前記第1の油圧回路の供給圧力と前記フロントアクチュ
エータの負荷圧力との差圧を検出する第1の差圧検出手
段と、前記第3の油圧回路の供給圧力と前記右走行アク
チュエータの負荷圧力との差圧を検出する第2の差圧検
出手段と、前記第4の油圧回路の供給圧力と前記左走行
アクチュエータの負荷圧力との差圧を検出する第3の差
圧検出手段とをさらに備え、前記第1のポンプ制御手段
は、前記弁手段が前記第1の位置に動かされるときは、
前記第1の差圧検出手段で検出された差圧に基づいて前
記2つの油圧ポンプの吐出流量をそれぞれ制御し、前記
弁手段が前記第2の位置に動かされるときは、前記第1
の差圧検出手段で検出された差圧に基づいて前記2つの
油圧ポンプの一方の吐出流量を、前記第2及び第3の差
圧検出手段で検出された差圧の小さい方に基づいて他方
の吐出流量をそれぞれ制御し、前記弁手段が前記第3の
位置に動かされるときは、前記第2の差圧検出手段で検
出された差圧に基づいて前記2つの油圧ポンプの一方の
吐出流量を、前記第3の差圧検出手段で検出された差圧
に基づいて他方の吐出流量をそれぞれ制御する。
【0019】また、上記油圧建設機械は、好ましくは、
前記フロントアクチュエータと走行アクチュエータのそ
れぞれの操作を検出する操作検出手段をさらに有し、前
記合流制御手段は、前記操作検出手段からの信号に基づ
き前記フロントアクチュエータと前記走行アクチュエー
タとが同時に操作されたかどうかを判断する。
【0020】
【作用】第1の目的に係わる本発明において、フロント
のみの作業を行う時は、合流制御手段は弁手段を第1の
位置に動かす。弁手段が第1の位置に動かされると、2
つの油圧ポンプが少なくとも第1の油圧回路に接続され
る。これにより、2つの油圧ポンプから吐出される圧油
が第1の油圧回路に供給され、フロントのみの作業を行
うことができる。走行とフロント作業との複合操作を行
う時には、合流制御手段は弁手段を第2の位置に動か
す。弁手段が第2の位置に動かされると、2つの油圧ポ
ンプの一方が第1の油圧回路に優先的に接続され、他方
が第2の油圧回路に優先的に接続される。これにより、
一方の油圧ポンプから吐出された圧油の少なくとも大部
分は第1の油圧回路に供給され、他方の油圧ポンプから
吐出された圧油の少なくとも大部分は第2の油圧回路に
供給されるので、走行アクチュエータとフロントアクチ
ュエータとに供給される圧油の流量の独立性が確保さ
れ、走行複合操作性が向上する。
【0021】例えば登坂走行複合では、走行アクチュエ
ータを駆動する油圧ポンプに対して入力トルク制限制御
が働き、そのポンプ吐出流量が減ったとしても、フロン
トアクチュエータを駆動する油圧ポンプはその負荷圧力
の影響を受けずに圧油を供給するので、フロントを高く
上げることができる。
【0022】また、ぬかるみを脱出する際に、アームの
引き力を得るためにフロントアクチュエータの負荷圧力
が走行モーターの負荷圧力よりも極端に高くなり、フロ
ントアクチュエータを駆動する油圧ポンプに対して入力
トルク制限制御が働き、そのポンプ吐出流量が減ったと
しても、走行アクチュエータを駆動する油圧ポンプはそ
の負荷圧力の影響を受けずに圧油を供給するので、走行
モータの駆動力が出せ、ぬかるみを脱出できる。
【0023】また、第2の目的に係わる本発明におい
て、走行単独操作を行う時は、合流制御手段は弁手段を
第3の位置に動かす。弁手段が第3の位置に動かされる
と、2つの油圧ポンプの一方が第3の油圧回路に優先的
に接続され、他方が第4の油圧回路に優先的に接続され
る。これにより、一方の油圧ポンプから吐出される圧油
は第3の油圧回路に供給され、他方の油圧ポンプから吐
出される圧油は第4の油圧回路に供給されるので、右走
行アクチュエータと左走行アクチュエータとに供給され
る圧油の流量の独立性が確保され、大曲がり走行、スピ
ンターン等のステアリング操作に際して大きなステアリ
ング力を出せ、優れたステアリング性能が得られる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図16によ
り説明する。本実施例は本発明を油圧ショベルに適用し
たものである。
【0025】図1及び図2において、本実施例の油圧シ
ョベルに係わる制御装置は、図示しない原動機によって
駆動される2つの可変容量型の油圧ポンプ、即ち主ポン
プ200R,200Lと、主ポンプ200R,200L
から吐出される圧油によって駆動される複数のアクチュ
エータ、即ち右走行モータ23、左走行モータ24、旋
回モータ25、ブームシリンダ26、アームシリンダ2
7、及びバケットシリンダ28と、これら複数のアクチ
ュエータのそれぞれに供給される圧油の流れを制御する
流量制御弁、即ち右走行用方向切換弁29、左走行用方
向切換弁30、旋回用方向切換弁31、ブーム用方向切
換弁32、アーム用方向切換弁33、バケット用方向切
換弁34と、これら流量制御弁に対応してそれぞれその
上流に配置され、流量制御弁の入口と出口の間に生じる
差圧、即ち流量制御弁の前後差圧ΔPv1,ΔPv2,ΔP
v3,ΔPv4,ΔPv5,ΔPv6をそれぞれ制御する圧力補
償弁、即ち分流補償弁35,36,37,38,39,
40とを備えている。
【0026】図3及び図4に示すように、右走行モータ
23及び左走行モータ24は油圧ショベルの履体即ち走
行体2,3を駆動し、旋回モーター25は油圧ショベル
の旋回体1を駆動し、ブームシリンダー26、アームシ
リンダー27及びバケットシリンダー28はそれぞれ油
圧ショベルのフロント機構であるブーム4、アーム5及
びバケット6を駆動する。旋回モーター25、ブームシ
リンダー26、アームシリンダー27及びバケットシリ
ンダー28はフロント機構を動かして油圧ショベルの作
業を行うのに使用されることから、本明細書中ではこれ
らを総称してフロントアクチュエータという。
【0027】図1及び図2に戻り、フロントアクチュエ
ータ25〜28及びそれらの流量制御弁31〜34と分
流補償弁37〜40は第1の油圧回路301を構成し、
左右走行モータ23,24及びそれらの流量制御弁2
9,30と分流補償弁35,36は第2の油圧回路30
2を構成する。また、第2の油圧回路302は右走行モ
ータ23及びその流量制御弁29と分流補償弁35を有
する第3の油圧回路303と左走行モータ24及びその
流量制御弁30と分流補償弁36を有する第4の油圧回
路304とで構成されている。
【0028】油圧ポンプ200Rは第1の供給管路30
5を介して第1の油圧回路301に接続され、油圧ポン
プ200Lは第2の供給管路306を介して第3の油圧
回路303に接続されている。また、第4の油圧回路3
04は該油圧回路304に圧油を供給する第3の供給管
路307を有し、第3の供給管路307は第1の合流管
路308を介して第1の供給管路305に接続されると
共に、第2の合流管路309を介して第2の供給管路3
06に接続されている。第2の合流管路309には合流
分離弁500aが配置され、第1の合流管路308には
合流分離弁500bが配置されている。これら合流分離
弁500a,500bはコントローラ61から出力され
る電気信号により全開と全閉の2位置に切換えられる常
時開の電磁開閉弁である。なお、後述するが、合流分離
弁500a,500bは全開と部分開すなわち絞り位置
との2位置で切換えられる弁であっても良い。
【0029】流量制御弁29〜34には、それぞれ、ア
クチュエータ23〜28の駆動時にそれらの負荷圧力を
取り出すためのチェック弁42a,42b,42c,4
2d,42e,42fを備えた負荷ライン43a,43
b,43c,43d,43e,43fが接続されてい
る。これら負荷ラインのうち第1の油圧回路301のフ
ロントアクチュエータ25〜28に係わる負荷ライン4
3c〜43fはチェック弁42c〜42fの出力側で共
通の負荷ライン44に接続され、負荷ライン44と第1
の供給管路305との間には、第1の油圧回路301の
供給圧力とフロントアクチュエータ25〜28の負荷圧
力のうちの最も高い負荷圧力(以下、最大負荷圧力とい
う)PLmaxとを導入し、両者の差圧(LS差圧)ΔPc
を検出する差圧検出器59cが接続されている。第3の
油圧回路303の右走行モータ23に係わる負荷ライン
43aのチェック弁42aの出力側と第2の供給管路3
06との間には、第3の油圧回路303の供給圧力と右
走行モータ23の負荷圧力PLrt とを導入し、両者の差
圧(LS差圧)ΔPaを検出する差圧検出器59aが接
続され、第4の油圧回路304の左走行モータ24に係
わる負荷ライン43bのチェック弁42bの出力側と第
3の供給管路307との間には、第4の油圧回路304
の供給圧力と左走行モータ24の負荷圧力PLlt とを導
入し、両者の差圧(LS差圧)ΔPbを検出する差圧検
出器59bが接続されている。差圧検出器59a〜59
cから出力される信号はコントローラ61に入力され
る。
【0030】また、流量制御弁29〜34の操作レバー
にはそれぞれ操作レバーの動きを検出し、対応するアク
チュエータ23〜28の操作を検出する操作検出器29
a,30a,31a,32a,33a,34aが設けら
れている。これら操作検出器29a〜34aから出力さ
れる信号もコントローラ61に入力される。
【0031】分流補償弁35〜40はそれぞれ次のよう
に構成されている。分流補償弁35は、右走行用方向切
換弁29の出口圧力が導かれ、分流補償弁35の弁体を
開弁方向に付勢する駆動部35aと、右走行用方向切換
弁29の入口圧力が導かれ、分流補償弁35の弁体を閉
弁方向に付勢する駆動部35bと、分流補償弁35の弁
体を力fで開弁方向に付勢するばね45と、パイロット
ライン51aを介して油圧発生回路65から制御圧力P
c1が導かれ、分流補償弁35の弁体を閉弁方向に制御力
Fc1で付勢する駆動部35cとを備えている。駆動部3
5a,35bにより分流補償弁35の弁体に右走行用方
向切換弁29の前後差圧ΔPv1に基づく第1の制御力が
閉弁方向に付与され、ばね45と駆動部35cとにより
分流補償弁35の弁体に第2の制御力f−Fc1が開弁方
向に付与される。このような第1の制御力と第2の制御
力のバランスにより分流補償弁35の絞り量が定まり、
右走行用方向切換弁23の前後差圧ΔPv1が制御され
る。ここで、第2の制御力f−Fc1は右走行用方向切換
弁23の前後差圧ΔPv1の目標値(目標補償差圧)を設
定する値となる。
【0032】その他の分流補償弁36〜40も同様に構
成されている。即ち、分流補償弁36〜40は、それら
の弁体を流量制御弁30〜34の前後差圧ΔPv2〜ΔP
v6に基づく第1の制御力でそれぞれ付勢する対向する駆
動部36a,36b;37a,37b;38a,38
b;39a,39b;40a,40bと、力fで弁体を
開弁方向に付勢するばね46,47,58,59,50
と、パイロットライン51b,51c,51d,51
e,51fを介して制御圧力発生回路65からの制御圧
力Pc2,Pc3,Pc4,Pc5,Pc6が導かれ、それぞれの
弁体を制御力Fc2,Fc3,Fc4,Fc5,Fc6で閉弁方向
に付勢する駆動部36c,37c,38c,39c,4
0cとを備えている。
【0033】制御圧力発生回路65は、図5に示すよう
に、分流補償弁35〜40に対応して設けられ、コント
ローラ61から出力される電気信号a,b,c,d,
e,fをそれぞれ入力する電磁比例減圧弁62a,62
b,62c,62d,62e,62f、電磁比例減圧弁
62a〜62fにパイロット圧を供給するパイロットポ
ンプ63、及びこのパイロットポンプ63から出力され
るパイロット圧の大きさを規定するリリーフ弁64を含
む。電磁比例減圧弁62a〜62fは電気信号a〜fに
より作動し、コントローラ61で演算した制御力Fc1〜
Fc6の値に応じた制御圧力Pc1〜Pc6を発生し、これを
パイロットライン51a〜51fを介して分流補償弁3
5〜40の駆動部35c〜40cにそれぞれ出力する。
【0034】主ポンプ200Rの吐出流量はポンプ制御
装置400Rにより制御され、ポンプ制御装置400R
は、主ポンプ200Rの斜板を駆動し押しのけ容積を増
減する傾転駆動装置400aRと、この傾転駆動装置に
制御圧力を出力しそれを駆動する電磁比例減圧弁400
bRとを有している。主ポンプ200Lに対しても同様
に、傾転駆動装置400aLと電磁比例減圧弁400b
Lとからなるポンプ制御装置400Lが設けられてい
る。ポンプ制御装置400R,400Lの電磁比例減圧
弁400bR,400bLはコントローラ61から出力
される電気信号により駆動され、主ポンプ200R,2
00Lの吐出圧力Ps が関連する油圧回路の最大負荷圧
力PamaxまたはPLrt ,PLlt より所定値ΔPLSO だけ
高くなるように主ポンプ200R,200Lの吐出流量
が制御される。
【0035】主ポンプ200R,200Lにはそれぞれ
主ポンプの斜板の傾転角(押しのけ容積)Qθを検出す
る変位検出器223R,223Lが設けられ、第1及び
第2の供給管路305,306にはそれぞれ主ポンプ2
00R,200Lの吐出圧力Pa,Pb(以下、Ps で
代表する)を検出する圧力検出器224R,224Lが
設けられている。これら変位検出器223R,223L
及び圧力検出器224R,224Lから出力された信号
はコントローラ61に入力される。第1及び第2の供給
管路305,306にはそれぞれさらに、主ポンプ20
0R,200Lの吐出圧油がリリーフ設定圧力に達する
と圧油をタンクに流出させ、ポンプ吐出圧力を当該設定
圧力以下に制限するリリーフ弁300R,300Lが設
けられている。また図示しないが、第1及び第2の供給
管路305,306には主ポンプ200R,200Lの
吐出圧力と最大負荷圧力との差圧が設定圧力以上になる
と圧油をタンクに流出させるアンロード弁が設けられて
いる。
【0036】コントローラ61はマイクロコンピュータ
で構成され、図6に示すように、操作レバーの動きを検
出する操作検出器29a,30a,31a,32a,3
3a,34a、ポンプ傾転角を検出する変位検出器22
3R,223L、ポンプ吐出圧力を検出する圧力検出器
224R,224L、LS差圧を検出する差圧検出器5
9a,59b,59cからの信号を入力し、これをデジ
タル信号に変換するA/Dコンバータ61aと、中央演
算装置(CPU)61bと、制御プログラムを格納する
リードオンリーメモリ(ROM)61cと、演算途中の
数値を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RA
M)61dと、デジタル信号をアナログ信号に変化する
D/Aコンバータ61eと、合流分離弁500a,55
0b、電磁比例減圧弁400bR,400bL及び制御
圧力発生回路65に駆動信号を出力する増幅器(AM
P)61fとを備えている。
【0037】コントローラ61の制御機能を図7にブロ
ック図で示す。コントローラ61は、レバー操作(操作
検出器29a,30a,31a,32a,33a,34
aからの信号)に基づき合流分離弁500a,500b
を制御する合流分離制御機能320と、レバー操作とL
S差圧(差圧検出器59a,59b,59cからの信
号)とポンプ傾転角(変位検出器223R,223Lか
らの信号)とポンプ吐出圧力(圧力検出器224R,2
24Lからの信号)に基づき電磁比例減圧弁400a
R,300aLを制御し主ポンプ200R,200Lの
傾転角を制御するポンプ流量制御機能321と、LS差
圧に基づき制御圧力発生回路65を駆動し分流補償弁3
5〜40を制御する個別分流補償制御機能322とを有
している。これらの機能を実行するためのプログラムは
ROM61cに格納されている。
【0038】合流分離制御機能320、ポンプ流量制御
機能321及び個別分流補償制御機能の詳細を図面を用
いて順次説明してゆく。
【0039】図8に合流分離制御機能320をブロック
図で示す。ブロック320aにおいて、操作検出器29
a,30a,31a,32a,33a,34aで検出さ
れたレバー操作に基づき、 フロントのみの操作(フロントアクチュエータ25〜
28のみが操作されたか); 走行単独操作(走行モータ24,24のみが操作され
たか); 走行複合操作(フロントアクチュエータ25〜28と
走行モータ23,24とが同時に操作されたか);を判
定する。図9に上記〜の操作判定パターンを示す。
NO.は操作判定パターン番号であり、1〜57まで
ある。“0”はアクチュエータが操作されていないこと
を示し、“1”はアクチュエータが操作されていること
を示す。
【0040】ブロック320bにおいて、ブロック32
0aでの操作判定結果に基づき合流分離弁500a,5
00bの切換位置を設定し、合流分離弁500a,50
0bの切換を制御する。図10にその切換パターンを示
す。のフロントのみの操作のときには、合流分離弁5
00a,500bを共にOFF(開)にする。の走行
単独の片側のみの操作のときには合流分離弁500aを
ON(閉)、合流分離弁500bをOFF(開)にし、
の走行単独で両側の操作のときには合流分離弁500
aをON(閉)、合流分離弁500bをOFF(開)に
する。の走行複合操作のときには合流分離弁500a
をOFF(開)、合流分離弁500bをON(閉)にす
る。なお、後述するが、の走行単独の片側のみの操作
のときには合流分離弁500aをOFF(開)にしても
よく、この場合、合流分離弁500bはON(閉)また
はOFF(開)のいずれかにする。
【0041】図11にポンプ流量制御機能321をブロ
ック図で示す。ブロック321aにおいて、操作検出器
29a,30a,31a,32a,33a,34aで検
出されたレバー操作に基づき図9に示した上記〜の
操作判定を行う。ブロック321bにおいて、ブロック
321aでの操作判定結果に基づき差圧検出器59a,
59b,59cで検出されたLS差圧ΔPa,ΔPb,
ΔPcの1つを、主ポンプ200L,200Rに使用す
るLS差圧ΔPLSL ,ΔPLSR として設定する。図12
のその設定パターンを示す。のフロントのみの操作の
ときには、主ポンプ200R,200L共にLS差圧Δ
PLSL ,ΔPLSR としてΔPcを設定する。の走行単
独の片側のみの操作のときには主ポンプ200LのLS
差圧ΔPLSL にはΔPaを設定し、主ポンプ200Rの
LS差圧ΔPLSR にはΔPbを設定し、の走行単独で
両側の操作のときには主ポンプ200LのLS差圧ΔP
LSL にΔPaを設定し、主ポンプ200RのLS差圧Δ
PLSR にΔPbを設定する。の走行複合操作のときに
は主ポンプ200LのLS差圧ΔPLSL にΔPa、ΔP
bの最小値を設定し、主ポンプ200RのLS差圧ΔP
LSR にはΔPcを設定する。なお、の走行単独の片側
のみの操作のときには主ポンプ200LのLS差圧ΔP
LSL にΔPa,ΔPbの最小値を設定してもよく、この
場合、主ポンプ200RのLS差圧ΔPLSR にはΔPc
またはΔPa,ΔPbの最小値のいずれを設定する。
【0042】ブロック321cでは、ブロック321b
で設定されたLS差圧ΔPLSL またはΔPLSR と予め設
定した目標差圧ΔPLS0 との偏差を求め、ブロック32
1dではその差圧偏差ΔPLS0 に積分ゲインKIを乗じ
て差圧目標ポンプ傾転角の増分ΔQΔPを求め、ブロッ
ク321eではその増分ΔQΔPに1サイクル前の目標
ポンプ傾転角Q0−1を加算してLS制御のための目標
ポンプ傾転角QΔPを求める。すなわち、ブロック32
1c〜321eでは積分制御方式で目標ポンプ傾転角Q
ΔPを求める。なお、積分制御方式に変えて比例制御方
式を用いてもよいし、積分制御方式と比例制御方式とを
併用してもよい。
【0043】一方、ブロック321fでは、圧力検出器
224R,224Lで検出されたポンプ吐出圧力Psか
ら予め設定された関数関係に基づき入力トルク制限制御
のための目標ポンプ傾転角QTを求める。
【0044】ブロック321gでは目標ポンプ傾転角Q
ΔPと目標ポンプ傾転角QTの小さい方の値を選択し指
令目標ポンプ傾転角Q0とする。ブロック321hで
は、その指令目標ポンプ傾転角Q0と変位検出器223
Rまたは223Lで検出された主ポンプ200Rの傾転
角Qθまたは主ポンプ200Lの傾転角Qθとの偏差を
求め、その偏差に対応する信号を駆動信号として主ポン
プ200Rの電磁比例減圧弁400bRまたは主ポンプ
200Lの電磁比例減圧弁400bLに出力する。これ
により、主ポンプ200L,200Rは、ブロック32
1gで目標ポンプ傾転角QΔPが選択された場合にはポ
ンプ吐出圧力が最大負荷圧力よりも目標差圧ΔPLS0 だ
け高くなるようにLS制御され、目標ポンプ傾転角QT
が選択された場合にはポンプ吐出圧力が高くなるとポン
プ吐出流量が減少するように入力トルク制限制御され
る。
【0045】図13に個別分流補償制御機能322をブ
ロック図で示す。この機能322においては、差圧検出
器59a,59b,59cで検出されたLS差圧ΔP
a,ΔPb,ΔPcを用いて分流補償弁35〜40に対
する分流特性演算を行い、制御圧力発生回路65に駆動
信号a〜fを出力する。すなわち、ブロック74a〜7
4fには差圧ΔPLSと制御力Fc1〜Fc6の関係が予め設
定してあり、第3の油圧回路303の分流補償弁35に
係わるブロック74aでは、差圧検出器59aで検出さ
れたLS差圧ΔPaを用いて対応する制御力Fc1が演算
され、第4の油圧回路304の分流補償弁36に係わる
ブロック74bでは、差圧検出器59bで検出されたL
S差圧ΔPbを用いて対応する制御力Fc2が演算され、
第1の油圧回路301の圧力補償弁37〜40に係わる
ブロック74c〜74fでは、差圧検出器59cで検出
されたLS差圧ΔPcを用いて対応する制御力Fc3〜F
c6が個別に演算される。これらの制御力Fc1〜Fc6は遅
延ブロック76a〜76fで一次遅れ要素のフィルタ処
理が施された後、駆動信号a〜fとして出力される。
【0046】駆動信号a〜fは制御圧力発生回路65の
電磁比例減圧弁62a〜62fを駆動し、制御力Fc1〜
Fc6に相応する制御圧力Pc1−Pc6を分流補償弁35〜
40の駆動部35c〜40cに出力する。駆動部35c
〜40cはこの制御圧力により分流補償弁35〜40に
閉弁方向の制御力Fc1〜Fc6を付与し、分流補償弁35
〜40には第2の制御力f−Fc1,f−Fc2,f−Fc
3,f−Fc4,f−Fc5,f−Fc6が開弁方向に付与さ
れ、分流補償弁35〜40に個別の分流補償特性が与え
られる。
【0047】関数ブロック74a〜74fに設定した差
圧ΔPLSと制御力Fc1〜Fc6の関係及び遅延ブロック7
6a〜76fの一次送れ要素とこれらにより得られる個
別分流補償制御の詳細については、WO90/1374
8号公報に記載されているので、ここでは説明しない。
【0048】以上の本実施例の構成を要約すれば次の通
りである。合流分離弁500a,500bは、2つの油
圧ポンプ200R,200Lと第1及び第2の油圧回路
301,302との間に設置され、2つの油圧ポンプを
少なくとも第1の油圧回路301に接続する第1の位置
と、2つの油圧ポンプの一方200Rを第1の油圧回路
301に優先的に接続し、他方200Lを第2の油圧回
路302に優先的に接続する第2の位置とを有する弁手
段を構成し、コントローラ61の合流分離制御機能32
0は、操作検出器29a〜34aからの信号に基づきフ
ロントアクチュエータ25〜28と走行モータ23,2
4とが同時に操作されたかどうかを判断し、フロントア
クチュエータのみが操作されたと判断されたときには上
記弁手段を上記第1の位置に動かし、フロントアクチュ
エータと走行アクチュエータとが同時に操作されたと判
断されたときには上記弁手段を上記第2の位置に動かす
合流制御手段を構成する。
【0049】また、合流分離弁500a,500bで構
成された上記弁手段は、2つの油圧ポンプの一方200
Lを第3の油圧回路303に優先的に接続し、他方20
0Rを第4の油圧回路304に優先的に接続する第3の
位置をさらに有し、合流分離制御機能320で構成され
た上記合流制御手段は走行モータ23,24のみが操作
されたと判断されたときには上記弁手段を上記第3の位
置に動かす。
【0050】一方、コントローラ61において、ポンプ
流量制御機能321のブロック321c〜321hは複
数のアクチュエータの最大負荷圧力よりもポンプ吐出圧
力が高くなるように2つの油圧ポンプ200R,200
Lのそれぞれの吐出流量を制御する第1のポンプ制御手
段を構成し、ポンプ流量制御機能321のブロック32
1f,321g,321hはポンプ吐出圧力が高くなる
とポンプ吐出流量が減るように2つの油圧ポンプ200
R,200Lのそれぞれの吐出流量を制御する第2のポ
ンプ制御手段を構成する。
【0051】ポンプ流量制御機能321のブロック32
1c〜321hで構成される上記第1のポンプ制御手段
は、上記弁手段が上記第1の位置に動かされるときは差
圧検出器59cで検出された差圧ΔPcに基づいて2つ
の油圧ポンプ200R,200Lの吐出流量をそれぞれ
制御し、上記弁手段が上記第2の位置に動かされるとき
は差圧検出器59cで検出された差圧ΔPcに基づいて
2つの油圧ポンプの一方200Rの吐出流量を、差圧検
出器59aまたは59bで検出された差圧ΔPaまたは
ΔPbに基づいて他方200Lの吐出流量をそれぞれ制
御する。
【0052】また、上記第1のポンプ制御手段は、上記
弁手段が上記第1の位置に動かされるときは差圧検出器
59cで検出された差圧ΔPcに基づいて2つの油圧ポ
ンプ200R,200Lの吐出流量をそれぞれ制御し、
上記弁手段が上記第2の位置に動かされるときは差圧検
出器59cで検出された差圧ΔPcに基づいて2つの油
圧ポンプの一方200Rの吐出流量を、差圧検出器59
a,59bで検出された差圧ΔPa,ΔPbの小さい方
に基づいて他方200Lの吐出流量をそれぞれ制御し、
上記弁手段が上記第3の位置に動かされるときは差圧検
出器59bで検出された差圧ΔPbに基づいて2つの油
圧ポンプの一方200Rの吐出流量を、差圧検出器59
aで検出された差圧ΔPaに基づいて他方200Lの吐
出流量をそれぞれ制御する。
【0053】次に、以上のように構成した本実施例の動
作を説明する。動作の説明としては以下の(1)〜
(4)の操作例を挙げ、これらを以下の(A)〜(E)
の順序で説明する。
【0054】〔操作例〕 (1)フロント操作単独(掘削作業、積荷作業等) (2)走行単独片側操作(ピポットターン) (3)走行単独両側操作(直進走行、大曲がり走行、ス
ピンターン等) (4)走行複合操作(登坂走行複合作業、ぬかるみの脱
出作業等) 〔説明の順序〕 (A)操作する流量制御弁 (B)合流分離弁500a,500bの動作 (C)主ポンプ200R,200Lの動作 (D)分流補償弁35〜40の動作 (E)油圧ショベルの動き及び作用効果(1)フロント操作単独(掘削作業、積荷作業等) (A)流量制御弁31〜34の操作レバーの任意の1つ
又は複数が操作される。
【0055】(B)図8に示すブロック320aにおい
て、図9に示す操作判定パターンからフロントのみの操
作であると判定され、ブロック320bにおいて、図1
0に示す切換パターンに従い合流分離弁500a及び5
00bは共にOFF(開)される。
【0056】(C)図11に示すブロック321aにお
いて、ブロック320aと同様にフロントのみの操作で
あると判定され、ブロック321bにおいて、図12に
示す設定パターンに従い主ポンプ200LのLS差圧Δ
PLSL 及び主ポンプ200RのLS差圧ΔPLSR として
共にΔPcが設定され、ブロック321c〜321eに
おいてΔPcに基づいてLS制御のための目標ポンプ傾
転角QΔPが求められる。この目標ポンプ傾転角QΔP
とブロック321fで求めた入力トルク制限制御のため
の目標ポンプ傾転角QTとの大小がブロック321gで
比較され、その小さい方が指令目標ポンプ傾転角Q0と
して選択され、この指令目標ポンプ傾転角Q0に一致す
るよう主ポンプ200R及び200Lの傾転角が制御さ
れる。
【0057】(D)図13に示すブロック74c〜74
fにおいて、差圧検出器59cで検出されたLS差圧Δ
Pcを用いて対応する制御力Fc3〜Fc6が個別に演算さ
れる。その制御力Fc3〜Fc6は遅延ブロック76c〜7
6fを経て駆動信号c〜fとして出力され、その駆動信
号c〜fに相応する制御圧力Pc3−Pc6により分流補償
弁37〜40が駆動される。
【0058】(E)上記(B)において、合流分離弁5
00a,500bが共にOFFになるので、主ポンプ2
00R,200Lは共に第1の油圧回路301に接続さ
れ、主ポンプ200R,200Lから吐出された圧油が
合流して第1の油圧回路301に供給される。上記
(C)において、ブロック321gで目標ポンプ傾転角
QΔPが選択された場合には、主ポンプ200R及び2
00LはΔPcに基づいてポンプ吐出圧力が最大負荷圧
力よりも目標差圧ΔPLS0 だけ高くなるようにLS制御
がなされる。目標ポンプ傾転角QTが選択された場合に
は、主ポンプ200R及び200Lはポンプ吐出圧力が
高くなるとポンプ吐出流量が減少するように入力トルク
制限制御がなされる。上記(D)において、分流補償弁
37〜40には個別の分流補償特性が与えられ、これら
分流補償弁37〜40による個別分流補償制御がなされ
る。これらの動作の組合わせにより、複数のアクチュエ
ータを同時に駆動する複合操作においては、WO90/
13748号公報に記載のようにアクチュエータ及び作
業機械の動作特性に応じてアクチュエータを適切に駆動
することが可能となる。また、アクチュエータ25〜2
8には2つのポンプから十分な流量の圧油が供給される
ので、大きな操作速度を得ることができる。これらの結
果、フロント複合操作の操作性が向上し、かつ効率の良
いフロント作業が可能となる。
【0059】(2)走行単独片側操作(ピポットター
ン) (A)流量制御弁29(または30)の操作レバーが操
作される。
【0060】(B)図8に示すブロック320aにおい
て、図9に示す操作判定パターンから走行単独片側の操
作であると判定され、ブロック320bにおいて、図1
0に示す切換パターンに従い合流分離弁500aはON
(閉)され、合流分離弁500bはOFF(開)され
る。
【0061】(C)図11に示すブロック321aにお
いて、ブロック320aと同様に走行単独片側の操作で
あると判定され、ブロック321bにおいて、図12に
示す設定パターンに従い主ポンプ200LのLS差圧Δ
PLSL (または主ポンプ200RのLS差圧ΔPLSR )
としてΔPa(またはΔPb)が設定される。以下の動
作はフロントのみの操作の場合と同じである。
【0062】(D)図13に示すブロック74a(また
は74b)において、差圧検出器59a(または59
b)で検出されたLS差圧ΔPa(またはΔPb)を用
いて対応する制御力Fc1(またはFc2) が演算される。
その制御力Fc1(またはFc2)は遅延ブロック76a
(または76b)を経て駆動信号a(またはb)として
出力され、その駆動信号に相応する制御圧力Pc1(また
はPc2)により分流補償弁35(または36)が駆動さ
れる。
【0063】(E)上記(B)において、主ポンプ20
0Lは第3の油圧回路303に単独で接続され、主ポン
プ200Rは第4の油圧回路304に単独で接続され、
主ポンプ200L(または200R)から吐出され圧油
は第3の油圧回路303(または第4の油圧回路30
4)に供給される。上記(C)において、主ポンプ20
0L(または200R)はフロントのみの操作の場合と
同様にLS差圧ΔPa(またはΔPb)に基づきLS制
御がなされ、かつ入力トルク制限制御される。これらの
動作の組合わせにより、走行モータ23(または24)
のみを駆動するピポットターンにて速やかにステアリン
グを切ることができる。
【0064】(3)走行単独両側操作(直進走行、大曲
がり走行、スピンターン等) (A)流量制御弁29及び30の操作レバーが操作され
る。
【0065】(B)図8に示すブロック320aにおい
て、図9に示す操作判定パターンから走行単独両側の操
作であると判定され、ブロック320bにおいて、図1
0に示す切換パターンに従い合流分離弁500aがON
(閉)され、合流分離弁500bがOFF(開)され
る。
【0066】(C)図11に示すブロック321aにお
いて、ブロック320aと同様に走行単独両側の操作で
あると判定され、ブロック321bにおいて、図12に
示す設定パターンに従い主ポンプ200LのLS差圧Δ
PLSL としてΔPaが設定され、主ポンプ200RのL
S差圧ΔPLSR としてΔPbが設定される。以下の動作
はフロントのみの操作の場合と同じである。
【0067】(D)図13に示すブロック74aにおい
て、差圧検出器59aで検出されたLS差圧ΔPaを用
いて対応する制御力Fc1が演算され、ブロック74bに
おいて、差圧検出器59bで検出されたLS差圧ΔPb
を用いて対応する制御力Fc2が演算される。その制御力
Fc1,Fc2は遅延ブロック76a,76bを経て駆動信
号a,bとして出力され、その駆動信号に相応する制御
圧力Pc1,Pc2により分流補償弁35,36が駆動され
る。
【0068】(E)上記(B)において、主ポンプ20
0Lは第3の油圧回路303に単独で接続され、主ポン
プ200Rは第4の油圧回路304に単独で接続され、
主ポンプ200Lから吐出される圧油は第3の油圧回路
303に供給され、主ポンプ200Rから吐出される圧
油は第4の油圧回路304に供給される。上記(C)に
おいて、主ポンプ200L,200Rはフロントのみの
操作の場合と同様にそれぞれ関連する油圧回路のLS差
圧ΔPa,ΔPbに基づきLS制御がなされ、かつ入力
トルク制限制御がなされる。これらの動作の組合わせに
より従来と同様に直進走行が行える。また、左右走行モ
ータ23,24の速度を変えて行う大曲がり走行、左右
走行モータ23,24の駆動方向を逆にして行うスピン
ターンにあっては、第3及び第4の油圧回路303,3
04を分離し、主ポンプ200L,200Rを第3及び
第4の油圧回路に対応させて個別に制御することによ
り、左右走行モータ23,24へ供給される圧油の流量
の独立性が確保され、大きなステアリング力を出せ優れ
たステアリング性能が得られる。
【0069】(4)走行複合操作(登坂走行複合作業、
ぬかるみの脱出作業等) (A)流量制御弁31〜34の操作レバーの任意の1つ
又は複数と流量制御弁29及び/または30の操作レバ
ーが操作される。
【0070】(B)図8に示すブロック320aにおい
て、図9に示す操作判定パターンから走行複合操作であ
ると判定され、ブロック320bにおいて、図10に示
す切換パターンに従い合流分離弁500aがOFF
(開)され、合流分離弁500bがON(閉)される。
【0071】(C)図11に示すブロック321aにお
いて、ブロック320aと同様に走行複合操作であると
判定され、ブロック321bにおいて、図12に示す設
定パターンに従い、主ポンプ200LのLS差圧ΔPLS
L としてはΔPa,ΔPbの最小値が設定され、主ポン
プ200RのLS差圧ΔPLSR としてはΔPcが設定さ
れる。以下の動作はフロントのみの操作の場合と同じで
ある。
【0072】(D)図13に示すブロック74aにおい
て、差圧検出器59aで検出されたLS差圧ΔPaを用
いて対応する制御力Fc1が演算され、ブロック74bに
おいて、差圧検出器59bで検出されたLS差圧ΔPb
を用いて対応する制御力Fc2が演算され、ブロック74
c〜74fにおいて、差圧検出器59cで検出されたL
S差圧ΔPcを用いて対応する制御力Fc3〜Fc6が個別
に演算される。それらの制御力Fc1〜Fc6は遅延ブロッ
ク76a〜76fを経て駆動信号a〜fとして出力さ
れ、その駆動信号a〜fに相応する制御圧力Pc1−Pc6
により分流補償弁35〜40が駆動される。
【0073】(E)上記(B)において、主ポンプ20
0Lは第2の油圧回路302(第3及び第4の油圧回路
303,304)に単独で接続され、主ポンプ200R
は第1の油圧回路301に単独で接続され、主ポンプ2
00Lから吐出される圧油は第2の油圧回路302(第
3及び第4の油圧回路303,304)に供給され、主
ポンプ200Rから吐出される圧油は第1の油圧回路3
01に供給される。上記(C)において、主ポンプ20
0L,200Rはフロントのみの操作の場合と同様に、
それぞれ関連する油圧回路のLS差圧(ΔPa,ΔPb
の最小値及びΔPc)に基づいてLS制御がなされ、か
つ入力トルク制限制御がなされる。上記(D)におい
て、分流補償弁37〜40には個別の分流補償特性が与
えられ、これら分流補償弁37〜40による個別分流補
償制御がなされる。これらの動作の組合わせにより、走
行とフロント作業の複合操作にあっては、第1の油圧回
路301と第2の油圧回路302(第3及び第4の油圧
回路303,304)を分離し、主ポンプ200R,2
00Lを第1及び第2の油圧回路に対応させて個別に制
御することにより、左右走行モータ23,24とフロン
トアクチュエータ25〜28に1ポンプづつの十分な流
量の圧油が供給できると共に、供給流量の独立性が確保
され、優れた操作性が得られる。
【0074】例えば、登坂走行複合を行う場合には、特
開平2−118203号公報に記載の1ポンプを使用す
る従来技術では、登坂走行の負荷圧力の上昇に伴いポン
プ吐出圧力Pが高くなると、入力トルク制限制御により
ポンプ吐出流量が図14にQ0で示すように少なくな
り、フロントが上がらなくなる。また、特開平2−24
8706号公報等に記載の2ポンプを使用する従来技術
では、左右の走行モータでポンプを分けているので、登
坂走行の負荷圧力の上昇に伴いポンプ吐出圧力Pが高く
なると、2つのポンプ共、入力トルク制限制御によりポ
ンプ吐出流量が図15(A)及び(B)にQ1で示すよ
うに少なくなり、同様にフロントが上がらなくなる。
【0075】これに対して本実施例では、走行モータと
フロントアクチュエータとを分けているので、走行モー
タ23,24を駆動する主ポンプ200Lに対しては入
力トルク制限制御が働き、ポンプ吐出流量は図16
(A)にQ1で示すように少なくなるが、フロントアク
チュエータ25〜28を駆動する主ポンプ200Rは負
荷圧力の影響を受けないので、主ポンプ200Rの吐出
流量は図16(B)にQ2で示すように大きな流量とす
ることができる。このため、フロントアクチュエータに
は十分なポンプ流量が得られ、フロントを高く上げるこ
とができる。
【0076】また、ぬかるみを脱出する際には、上記従
来技術では、アームの引き力を得るためにフロントアク
チュエータの負荷圧力が走行モーターの負荷圧力よりも
極端に高くなると、このフロントアクチュエータの高圧
化により入力トルク制限制御が働いてポンプ吐出流量が
減り、走行を含む全体の動作が遅くなり、脱出不能とな
る。本実施例では、走行モータとフロントアクチュエー
タとを分けているので、フロントアクチュエータ25〜
28の負荷圧力が高くなっても、走行モータ23,24
には主ポンプ200Lから十分な流量の圧油を供給する
ことができ、走行モータの駆動力が出せ、ぬかるみを脱
出できる。
【0077】また、走行複合操作においてフロント作業
が複数のアクチュエータを同時に駆動する作業である場
合は、フロントのみの操作で説明したように、分流補償
弁37〜40による個別分流補償制御によりアクチュエ
ータを適切に駆動することができ、複合操作性が向上す
る。
【0078】以上のように本実施例によれば、走行単独
でのステアリング性能は従来と同等の性能を確保しなが
ら、登坂走行複合、ぬかるみの脱出等の走行とフロント
作業との複合操作性を向上することができる。
【0079】次に、本発明の他の実施例を幾つか説明す
る。まず、以上の実施例では、図10に示す合流分離弁
500a,500bの切換パターンにおいて、走行単独
の片側のみの操作のときには合流分離弁500aをON
(閉)、合流分離弁500bをOFF(開)にしたが、
図10にかっこ書きで示すように、合流分離弁500a
をOFF(開)、合流分離弁500bをON(閉)及び
OFF(開)のいずれにしてもよい。この場合は、主ポ
ンプに対するLS差圧の設定パターンでは、図12に同
様にかっこ書きで示すように、主ポンプ200Lに対し
てはΔPa,ΔPbの最小値を使用する。また、主ポン
プ200Rに対しては、合流分離弁500bをON
(閉)にするときはΔPcを使用し、合流分流弁500
bをOFF(開)にするときはΔPa,ΔPbの最小値
を使用する。
【0080】合流分離弁500aをON(閉)、合流分
離弁500bをOFF(開)にした図示の実施例では、
走行単独片側から走行単独両側またはその逆に操作を切
換えた時、合流分離弁500a,500bは同じ位置に
止どまるので、不要な弁切換動作を無くすことができ
る。また、駆動されている油圧回路とそれに接続されて
いる主ポンプとの関係も変わらないので、走行モータの
速度変化も起こらず、操作の切換をスムーズに行うこと
ができる。合流分離弁500aをOFF(開)、合流分
離弁500bをON(閉)にする場合は、同様に走行単
独片側から走行単独両側またはその逆に操作を切換えた
時、駆動されている油圧回路にはその後も1ポンプから
の圧油が供給され続けるので、走行モータの速度変化が
起こらず、操作の切換をスムーズに行うことができる。
合流分離弁500aをOFF(開)、合流分離弁500
bをOFF(開)にした場合には、1つの走行モータに
2つの主ポンプ200L,200Rからの圧油が供給さ
れるので、スピンターンを素早く行うことができる。
【0081】また、以上の実施例では、合流分離弁50
0a,500bとして常時開の開閉弁を用いたが、常時
閉の開閉弁であっても良い。また、合流分離弁500
a,500bは「全開位置」と「全閉位置」の2位置に
切換えられる弁として説明したが、「全開位置」と「部
分開すなわち絞り位置」との2位置で切換えられる弁で
あっても良く、「部分開位置」においてはその絞り量を
適度に設定することにより、主ポンプの圧油の大部分を
意図するアクチュエータに供給することができ、これに
よっても実質的に同様の効果が得られる。本願明細書に
おいては「全閉位置」と「部分開位置」とを含める表現
として「優先的に接続」するという用語を使用してい
る。
【0082】さらに、合流分離弁500a,500bは
2位置に切換えられる弁として説明したが、2位置の間
で連続的に開度を変化させる流量制御弁であっても良
い。
【0083】また、以上の実施例では、アクチュエータ
23〜28の操作を検出する手段として流量制御弁29
〜34の操作レバーの動きを検出する操作検出器29
a,30a,31a,32a,33a,34aを用いた
が、他の検出器であってもよい。その一例を図17に示
す。この例は流量制御弁29〜34にパイロット操作型
を用いた場合のもので、流量制御弁350は操作装置3
51からパイロット管路352a,352bを介して伝
達されるパイロット圧力Ppa,Ppbによりスプール移動
方向及びストローク量が制御される。操作装置351
は、操作レバー353と、この操作レバー353により
選択的に操作される2つの減圧弁354a,354bを
有し、減圧弁354a,354bはパイロット油圧源3
55からの油圧に基づき操作レバー353の操作量に応
じたパイロット圧力Ppa,Ppbをそれぞれ発生する。パ
イロット管路352aとパイロット管路352b間には
チェック弁356が接続され、パイロット圧力Ppa,P
pbの高い方の圧力が管路357に取り出される。管路3
57には圧力検出器358が接続され、この圧力検出器
358がアクチュエータの操作を検出する手段として用
いられる。圧力検出器358から出力される信号はコン
トローラ61に入力される。
【0084】この実施例においても、アクチュエータを
操作するときには必ずパイロット圧力PpaまたはPpbが
発生するので、圧力検出器358でアクチュエータの操
作を検出することができる。
【0085】なお、アクチュエータの操作を検出する手
段としては、それ以外に様々な種類が考えられ、例えば
流量制御弁29〜34の動きを検出するセンサを用いて
も良いし、アクチュエータ23〜28の動きを検出する
センサを用いても良い。
【0086】また、上記実施例ではアクチュエータの操
作を検出する手段を設け、コントローラで電子的に処理
し、合流分離弁500a,500bを制御したが、アク
チュエータの操作に係わる動きと機械的に連動させても
よい。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、走行とフロント作業と
の複合操作性が向上し、例えば登坂走行複合ではフロン
トを高く上げることができ、ぬかるみの脱出作業では、
フロントアクチュエータの力が出せ、ぬかるみを脱出で
きる。
【0088】また、本発明によれば、走行単独操作では
大きなステアリング力を出せるので、走行単独操作での
ステアリング性能を損なわずに走行複合操作性を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による油圧建設機械の油圧回
路及びコントローラとの接続関係を示すシステム図であ
る。
【図2】図1に示す第1及び第2の油圧回路の詳細を示
す図である。
【図3】油圧ショベルの側面図である。
【図4】油圧ショベルの上面図である。
【図5】図1に示す制御圧力発生回路の詳細を示す図で
ある。
【図6】図1に示すコントローラのハード構成を示す図
である。
【図7】図1に示すコントローラの処理機能を示すブロ
ック図である。
【図8】図7に示す処理機能のうち合流分離制御機能の
詳細を示すブロック図である。
【図9】図8に示す操作判定ブロックで用いられる操作
判定パターンを示す図である。
【図10】図8に示す弁切換設定ブロックで用いる切換
パターンを示す図である。
【図11】図7に示すポンプ流量制御機能の詳細を示す
ブロック図である。
【図12】図11に示すLS差圧設定ブロックで用いる
設定パターンを示す図である。
【図13】図7に示す個別分流補償制御機能の詳細を示
すブロック図である。
【図14】1ポンプの従来技術における入力トルク制限
制御によるポンプ吐出圧力とポンプ吐出流量との関係を
示す図である。
【図15】2ポンプの従来技術における入力トルク制限
制御によるポンプ吐出圧力とポンプ吐出流量との関係を
示す図である。
【図16】図1に示す実施例での入力トルク制限制御に
よるポンプ吐出圧力とポンプ吐出流量との関係を示す図
である。
【図17】本発明の他の実施例による油圧建設機械の操
作検出器及びそれに関連する部分を示す図である。
【符号の説明】
23〜28 アクチュエータ 29〜34 流量制御弁 29a〜34a 操作検出器 35〜40 分流補償弁 59a〜59c 差圧検出器 61 コントローラ 200R,200L 油圧ポンプ 301 第1の油圧回路 302 第2の油圧回路 303 第3の油圧回路 304 第4の油圧回路 305 第1の供給管路 306 第2の供給管路 307 第3の供給管路 308 (第1の)合流管路 309 (第2の)合流管路 320 合流分離制御機能(合流制御手段) 320a 操作判定ブロック(合流制御手段) 320b 切換設定ブロック(合流制御手段) 321 ポンプ流量制御機能(第1及び第2のポンプ制
御手段) 322 個別分流補償制御機能 500a (第1の)合流分離弁(弁手段) 500b (第2の)合流分離弁(弁手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの油圧ポンプと、これら
    2つの油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動され
    る複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油圧アク
    チュエータに供給される圧油の流れをそれぞれ制御する
    流量制御弁と、前記2つの油圧ポンプのそれぞれの吐出
    流量を、それぞれの油圧ポンプが駆動している油圧アク
    チュエータの最大負荷圧力よりもポンプ吐出圧力が高く
    なるように制御する第1のポンプ制御手段と、ポンプ吐
    出圧力が高くなるとポンプ吐出流量が減るように前記2
    つの油圧ポンプのそれぞれの吐出流量を制御する第2の
    ポンプ制御手段とを備え、前記複数のアクチュエータが
    少なくとも1つのフロントアクチュエータと少なくとも
    1つの走行アクチュエータとを含む油圧建設機械におい
    て、 (a)前記フロントアクチュエータとその流量制御弁を
    含む第1の油圧回路及び前記走行アクチュエータとその
    流量制御弁を含む第2の油圧回路と; (b)前記2つの油圧ポンプと前記第1及び第2の油圧
    回路との間に設置され、前記2つの油圧ポンプを少なく
    とも前記第1の油圧回路に接続する第1の位置と、前記
    2つの油圧ポンプの一方を前記第1の油圧回路に優先的
    に接続し、他方を前記第2の油圧回路に優先的に接続す
    る第2の位置とを有する弁手段と; (c)前記フロントアクチュエータのみが操作されたと
    きには前記弁手段を前記第1の位置に動かし、前記フロ
    ントアクチュエータと前記走行アクチュエータとが同時
    に操作されたときには前記弁手段を前記第2の位置に動
    かす機能を持つ合流制御手段と;を備えることを特徴と
    する油圧建設機械。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油圧建設機械において、
    前記2つの油圧ポンプの一方は第1の供給管路を介して
    前記第1の油圧回路に接続され、他方は第2の供給管路
    を介して前記第2の油圧回路に接続されると共に、前記
    第1及び第2の供給管路は合流管路を介して互いに接続
    され、前記弁手段は前記第1の合流管路に配置された合
    流分離弁を含むことを特徴とする油圧建設機械。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の油圧建設機械において、
    前記走行アクチュエータは左右の走行アクチュエータを
    含み、前記第2の油圧回路は前記右走行アクチュエータ
    とその流量制御弁を含む第3の油圧回路と、前記左走行
    アクチュエータとその流量制御弁を含む第4の油圧回路
    とを含み、前記弁手段は前記2つの油圧ポンプの一方を
    前記第3の油圧回路に優先的に接続し、他方を前記第4
    の油圧回路に優先的に接続する第3の位置をさらに有
    し、前記合流制御手段は前記走行アクチュエータのみが
    操作されたときには前記弁手段を前記第3の位置に動か
    すことを特徴とする油圧建設機械。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の油圧建設機械において、
    前記2つの油圧ポンプの一方は第1の供給管路を介して
    前記第1の油圧回路に接続され、他方は第2の供給管路
    を介して前記第3の油圧回路に接続されると共に、前記
    第4の油圧回路は該第4の油圧回路に圧油を供給する第
    3の供給管路を有し、前記第3の供給管路は前記第1の
    供給管路と第1の合流管路を介して接続されかつ前記第
    2の供給管路と第2の合流管路を介して接続され、前記
    弁手段は前記第1の合流管路に配置された第1の合流分
    離弁と前記第2の合流管路に配置された第2の合流分離
    弁とを含むことを特徴とする油圧建設機械。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の油圧建設機械において、
    前記第1の油圧回路の供給圧力と前記フロントアクチュ
    エータの負荷圧力との差圧を検出する第1の差圧検出手
    段と、前記第2の油圧回路の供給圧力と前記走行アクチ
    ュエータの負荷圧力との差圧を検出する第2の差圧検出
    手段とをさらに備え、前記第1のポンプ制御手段は、前
    記弁手段が前記第1の位置に動かされるときは、前記第
    1の差圧検出手段で検出された差圧に基づいて前記2つ
    の油圧ポンプの吐出流量をそれぞれ制御し、前記弁手段
    が前記第2の位置に動かされるときは、前記第1の差圧
    検出手段で検出された差圧に基づいて前記2つの油圧ポ
    ンプの一方の吐出流量を、前記第2の差圧検出手段で検
    出された差圧に基づいて他方の吐出流量をそれぞれ制御
    することを特徴とする油圧建設機械。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の油圧建設機械において、
    前記第1の油圧回路の供給圧力と前記フロントアクチュ
    エータの負荷圧力との差圧を検出する第1の差圧検出手
    段と、前記第3の油圧回路の供給圧力と前記右走行アク
    チュエータの負荷圧力との差圧を検出する第2の差圧検
    出手段と、前記第4の油圧回路の供給圧力と前記左走行
    アクチュエータの負荷圧力との差圧を検出する第3の差
    圧検出手段とをさらに備え、前記第1のポンプ制御手段
    は、前記弁手段が前記第1の位置に動かされるときは、
    前記第1の差圧検出手段で検出された差圧に基づいて前
    記2つの油圧ポンプの吐出流量をそれぞれ制御し、前記
    弁手段が前記第2の位置に動かされるときは、前記第1
    の差圧検出手段で検出された差圧に基づいて前記2つの
    油圧ポンプの一方の吐出流量を、前記第2及び第3の差
    圧検出手段で検出された差圧の小さい方に基づいて他方
    の吐出流量をそれぞれ制御し、前記弁手段が前記第3の
    位置に動かされるときは、前記第2の差圧検出手段で検
    出された差圧に基づいて前記2つの油圧ポンプの一方の
    吐出流量を、前記第3の差圧検出手段で検出された差圧
    に基づいて他方の吐出流量をそれぞれ制御することを特
    徴とする油圧建設機械。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の油圧建設機械において、
    前記フロントアクチュエータと走行アクチュエータのそ
    れぞれの操作を検出する操作検出手段をさらに有し、前
    記合流制御手段は、前記操作検出手段からの信号に基づ
    き前記フロントアクチュエータと前記走行アクチュエー
    タとが同時に操作されたかどうかを判断することを特徴
    とする油圧建設機械。
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