JP4866797B2 - 建設機械の旋回制御装置 - Google Patents

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本発明は、旋回モータに作動油を供給するためのメークアップ回路を有する建設機械の旋回制御装置に関する。
油圧ショベル等の建設機械において、旋回停止の際に旋回体が慣性力で旋回することにより、旋回モータの流入側管路が負圧になることを防止するため、メークアップ回路を介して旋回モータの流入側管路に作動油を供給可能とした旋回油圧回路が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の回路では、旋回モータからタンクへの戻り油路を用いてメークアップ回路を形成するとともに、戻り油路に可変絞り弁を介装し、可変絞り弁によってメークアップ回路の圧力を高めて、旋回モータの流入側管路にメークアップ油を供給するようにしている。
特許第3113500号公報
ところで、この種の建設機械では、配管レイアウトの都合上、旋回モータの戻り油路を用いてメークアップ回路を形成することが困難な場合があり、その場合には他の油圧アクチュエータの戻り油路を用いてメークアップ回路を形成する。しかしながら、他の油圧アクチュエータの戻り油路を用いてメークアップ回路を形成すると、例えば旋回単独操作時において、十分なメークアップ油を供給するための背圧を確保できないおそれがある。
本発明による建設機械の旋回制御装置は、第1の油圧ポンプ、この第1の油圧ポンプからの圧油により駆動し、旋回体を旋回させる旋回用油圧モータ、および第1の油圧ポンプから旋回用油圧モータへの圧油の流れを制御する第1の制御弁を含む第1の油圧回路と、第2の油圧ポンプ、この第2の油圧ポンプからの圧油により駆動する旋回用以外の油圧アクチュエータ、および第2の油圧ポンプから油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する第2の制御弁を含む第2の油圧回路と、第2の油圧回路の戻り油路から旋回用油圧モータの流入側管路へ油を供給するメークアップ回路と、旋回用油圧モータの駆動を指令する第1の操作レバーと、第1の操作レバーの操作を検出する第1の検出手段と、第1の検出手段により旋回操作が検出されると、第2の油圧回路を流れる油量を増加させ、その後、中立位置への戻し操作が検出されると、第2の油圧回路を流れる油量を遅れて減少させる流量制御手段とを備えることを特徴とする。
第2の油圧ポンプを、原動機により駆動される可変容量型油圧ポンプとして構成し、第1の検出手段により旋回操作が検出されると、第2の油圧ポンプの傾転角を増加させる傾転角制御手段を設けることもできる。
この場合、第1の検出手段により旋回操作が検出されると、ポンプ傾転角を増加させ、その後、中立位置への戻し操作が検出されると、ポンプ傾転角を徐々に減少させることが好ましい。
第1の検出手段により検出された旋回操作量が多いほど、旋回操作時にポンプ傾転角を大きくするようにしてもよい。
油圧アクチュエータの駆動を指令する第2の操作レバーと、第2の操作レバーの操作を検出する第2の検出手段とをさらに備え、第1の検出手段により検出された操作に応じて第2の油圧ポンプの目標傾転角を演算する第1の傾転演算回路と、第2の検出手段により検出された操作に応じて第2の油圧ポンプの目標傾転角を演算する第2の演算回路とを有し、第1の傾転演算回路により演算された目標傾転角と第2の傾転演算回路により演算された目標傾転角のうち、大きい方の値にポンプ傾転角を制御するようにしてもよい。
旋回体の中央部に、第2の制御弁が複数集合してなるバルブユニットを設け、第1の制御弁を、バルブユニットから離間して設けることもできる。
本発明によれば、旋回用の第1の油圧回路とは別の第2の油圧回路に旋回モータのメークアップ回路を接続し、旋回操作が検出されると、第2の油圧回路を流れる油量を増加させ、その後、中立位置への戻し操作が検出されると、第2の油圧回路を流れる油量を遅れて減少させるるようにしたので、旋回モータへ十分な量のメークアップ油を供給できる。
以下、図1〜図6を参照して本発明による建設機械の旋回制御装置の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る旋回制御装置を有する建設機械の一例である油圧ショベルの斜視図である。なお、油圧ショベルの前後左右方向を図示のように定義し、以下ではこの定義にしたがって各部の配置を説明する。
図1の油圧ショベルは、例えば車体重量が100tを超える大型の油圧ショベルであり、走行体1と、走行体1に対して旋回可能な旋回体2とを備える。旋回体2の前部には、作業装置取付用ブラケット3が設けられ、旋回体2の後端部にカウンタウエイト4が取り付けられている。図示は省略するが、作業装置は回動可能なブーム、アーム、バケット等からなり、運転室内での操作により作業装置が駆動され、掘削作業などが行われる。なお、ブーム、アーム、バケットは、それぞれ図3のブームシリンダ32、アームシリンダ31、バケットシリンダ33により駆動される。
図2は、旋回体2上の部品のレイアウトを示す平面図である。図1,2に示すようにブラケット3の左側方には運転室5が設けられている。運転室5の後方には作動油タンク7が設置され、さらにその後方に、周囲がカバーによって覆われたエンジン室6が形成されている。作動油タンク7とエンジン室6の間には、左右方向にわたってメンテナンス用の歩行通路8aが形成されている。
通路8aの左端には通路出入口用のドア9が設けられ、右端にはオイルクーラ11と冷却ファン12が配置されている。冷却ファン12は、油圧モータ13により駆動される。オイルクーラ11の前方には燃料タンク10が設置されている。燃料タンク10と運転室5の間には、前後方向にわたってメンテナンス用の歩行通路8bが形成されている。通路8aの前方かつ通路8bの左側にはセンタージョイント17が設けられている。
エンジン室6内には左右方向に向けてエンジン20が配置されている。エンジン20の右側には冷却ファン16が配置され、エンジン20の左側には油圧ポンプ14が配置されている。冷却ファン16と油圧ポンプ14はエンジン20の出力軸に連結され、これらはそれぞれエンジン20により駆動される。エンジン20の右側方には冷却ファン16に面してラジエータ15が配置されている。
通路8aの前方かつセンタージョイント17の後方には、すなわち旋回体2のほぼ中央部に作動油の流れを制御する複数のコントロールバルブからなるバルブユニット21(図3)が配置されている。バルブユニット21は、車体重量が40t〜80tクラスの中型の油圧ショベルに流用されるものであり、中型の油圧ショベルに流用する場合には、バルブユニット21に作業装置駆動用、走行用、および旋回用の各コントロールバルブが組み込まれる。
これに対し、本実施の形態のような大型の油圧ショベルにおいて、バルブユニット21に作業装置駆動用、走行用、および旋回用の各コントロールバルブを組み込むと、所定の作業流量(例えば旋回流量)が不足するおそれがある。そこで、本実施の形態では旋回用のコントロールバルブ22をバルブユニット21には組み込まず、バルブユニット21から離れてオイルタンク7と通路8aの間の余剰スペースに配置している。すなわち旋回用コントロールバルブ22をバルブユニット21とは別構成として、十分な旋回流量を確保するようにしている。
図3は、本実施の形態に係る旋回制御装置の構成を示す油圧ショベルの駆動用油圧回路図である。油圧ポンプ14は一対のメインポンプ141,142と旋回用ポンプ143とを有し、これらはそれぞれエンジン20により駆動される。ポンプ141〜143は可変容量型ポンプであり、コントローラ50からの制御信号により後述するようにポンプ傾転角が制御される。
バルブユニット21には、アームシリンダ駆動用の一対のコントロールバルブ211,212と、ブームシリンダ駆動用の一対のコントロールバルブ213,214と、バケットシリンダ駆動用の一対のコントロールバルブ215,216と、左右の走行モータ駆動用のコントロールバルブ217,218とが設けられている。コントロールバルブ211,213,215,217はメインポンプ141に対して直列に接続され、コントロールバルブ212,214,216,218はメインポンプ142に対して直列に接続されている。バルブユニット21からタンク7への戻り油路41には、オイルクーラ11が設けられている。一方、旋回用コントロールバルブ22はバルブユニット21内には組み込まれず、単独で旋回用ポンプ143に接続されている。
コントロールバルブ211,212は操作レバー25により操作され、コントロールバルブ213,214は操作レバー26により操作され、コントロールバルブ215,216は操作レバー27により操作され、コントロールバルブ217は操作レバー28により操作され、コントロールバルブ218は操作レバー29により操作され、コントロールバルブ22は操作レバー30により操作される。すなわちコントロールバルブ211〜218,22は、操作レバー25〜30の操作に応じたパイロットポンプ23からのパイロット圧によりそれぞれ切り換わる。これによりアームシリンダ31、ブームシリンダ32、バケットシリンダ33、左右の走行モータ34,35、および旋回モータ36がそれぞれ駆動される。
旋回モータ36の圧油流入側管路36aまたは36bは、チェック弁37およびメークアップ管路38を介してバルブユニット21のメークアップポート21aに接続されている。メークアップポート21aはバルブユニット21内にて戻り油路41に連通し、戻り油路41からモータ流入側管路36a,36bにかけてメークアップ回路が形成されている。これによりコントロールバルブ22の戻り油路4からモータ流入側管路36a,36bにかけてメークアップ回路を形成する必要がなく、旋回体2上における配管レイアウトが容易になる。なお、メークアップポート21aはバルブユニット21自体に元々設けられているものであり、バルブユニット21を流用することで、メークアップポートを新たに追加することなくメークアップ回路を形成できる。
このように構成した油圧回路において、操作レバー30を旋回操作すると、その操作量に応じてコントロールバルブ22が駆動され、油圧ポンプ143から旋回モータ36に圧油が供給されて旋回モータ36が駆動する。その後、操作レバー30を中立位置に戻し操作(旋回停止操作)すると、コントロールバルブ22が中立位置に切り換えられ、油圧ポンプ143から旋回モータ36への圧油の供給が阻止される。この旋回停止操作時には、旋回体2は急停止することなく慣性力により旋回し続ける。このため、旋回モータ36がポンプ作用となり、戻り油路41、メークアップ管路38、およびチェック弁37を介してモータ流入側管路36a,36bに油が吸い込まれ、メークアップ油が補給される。
このとき、操作レバー25〜29の操作量の増加に伴いメインポンプ141,142の傾転角を増加させるように構成すると、例えば操作レバー30を単独操作する場合に、次のような問題がある。すなわち操作レバー30を単独操作すると、バルブユニット内のコントロールバルブ211〜218が全て中立位置に切り換わるため、戻り油路41を流れる油量が少なく、十分なメークアップ流量を確保できないおそれがある。これに対し、メークアップ流量を確保するために、戻り油路41にリリーフ弁を設けて背圧を立たせるようにすると、部品点数の増加を伴う。また、スペース的にも戻り油路41にリリーフ弁を設けることは難しい。そこで、本実施の形態では十分なメークアップ流量を確保するために、後述するようにポンプ傾転角を制御して流量を増加することにより背圧を立たせる。
コントロールバルブ22にパイロット圧を供給するパイロット管路には圧力センサ51が接続され、圧力センサ51により操作レバー30の操作(操作圧Pi)が検出される。図示は省略するが、コントロールバルブ211〜218にパイロット圧を供給するパイロット管路にも同様に圧力センサ51が接続され、各圧力センサ51によりそれぞれ操作レバー25〜29の操作(操作圧Pi)が検出される。各圧力センサ51からの信号はコントローラ50に入力され、コントローラ50からの信号によりレギュレータ141a〜143aが駆動され、ポンプ傾転角が制御される。
図4は、レギュレータ141aの構成を示す図である。なお、他のレギュレータ142a,143aの構成も図4と同様であり、図示を省略する。図4に示すようにメインポンプ141の吐出圧Ppはチェック弁201を介してピストン202の小径側油室202aに作用するとともに、スプール203の入口側ポートにも作用する。また、パイロットポンプ204からの圧油は、電磁比例減圧弁205により減圧されて、パイロットピストン206に作用するとともに、チェック弁207を介してメインポンプ141の吐出油に合流する。これにより電磁比例減圧弁205の減圧度に応じてスプール203が駆動し、ピストン202の大径側油室202bに作用する制御圧が変化して、ポンプ傾転角qが変化する。なお、ポンプ吐出圧Ppは圧力センサ52により検出され、コントローラ50に入力される。
図5は、メインポンプ141の傾転制御に係るコントローラ50における処理を説明するためのブロック図である。なお、図中、51A〜51Cはそれぞれ操作レバー26,27,30の操作、つまりブーム操作、バケット操作、旋回操作を検出する圧力センサ51である。なお、アーム操作、走行操作を検出する圧力センサ51については図示を省略する。
傾転演算回路53には圧力センサ52からの信号Pp(ポンプ吐出圧)が入力される。傾転演算回路53には、ポンプ141の吸収トルクがエンジン20の出力トルクを超えないように予め図示のようなトルク一定のPq特性が記憶されている。傾転演算回路53では、圧力センサ52の信号Pqに応じた目標傾転角qaが演算される。
傾転演算回路54Aには圧力センサ51Aからの信号Pi(ブーム操作圧)が入力され、傾転演算回路54Bには圧力センサ51Bからの信号(バケット操作圧)が入力される。傾転演算回路54A,54Bには、それぞれ操作圧Pi(いわゆるポジコン圧)が0から所定値P1に至るまでポンプ傾転が最小値qminから最大値qmaxにかけて比例的に増加し、操作圧Piが所定値P1以上でポンプ傾転が最大値qmaxとなるような特性が記憶されている。傾転演算回路54A,54Bでは、それぞれ圧力センサ51A,51Bの信号に応じた目標傾転角qbが演算される。なお、図示は省略するがアーム操作、走行操作についても同様に目標傾転角qbが演算される。
遅れ処理回路55では、点線で示す圧力センサ51Cの入力信号Pi(旋回操作圧)に対し、実線で示すような一次遅れの信号Pxが出力される。この一次遅れ信号Pxは傾転演算回路56に入力される。傾転演算回路56には、操作圧Piが0から所定値P1に至るまでポンプ傾転が最小値qminから所定値qsにかけて比例的に増加し、操作圧Piが所定値P1以上でポンプ傾転が所定値qsとなるような特性が記憶されている。傾転演算回路56では、旋回操作圧の一次遅れ信号Pxに対応した目標傾転角qxが演算される。なお、目標傾転角qxは、旋回停止操作時に戻り油回路41にメークアップ圧を発生させるための変数として機能し、所定値qsは、十分なメークアップ流量を確保できるような値(例えば最大値qmax相当)に設定されている。
最大値選択回路57では、傾転演算回路54A,54B,56で演算された目標傾転角qb,qxの最大値を選択する。すなわちブーム操作、アーム操作、バケット操作、走行操作に対応した目標傾転角qbと、旋回操作に対応した一次遅れの目標傾転角qxの中から最大値を選択し、これを目標傾転角qcとして出力する。
最小値選択回路58では、傾転演算回路53で演算された目標傾転角qaと最大値選択回路57で選択された目標傾転角qcのうち、小さい方の値を選択し、これを目標傾転角qとして出力する。信号発生回路59では、図示のように予め定められた特性に従い目標傾転角qに対応した制御信号Iを演算し、これをレギュレータ141aの電磁比例減圧弁205に出力する。これによりメインポンプ141のポンプ傾転角が目標傾転角qに制御される。なお、メインポンプ142の傾転角制御も図5と同様に行われる。
図6は、旋回用ポンプ143の傾転制御に係るコントローラ50における処理を説明するためのブロック図である。傾転演算回路53には圧力センサ52からの信号Pp(ポンプ吐出圧)が入力され、圧力センサ52の信号Pqに応じた目標傾転角qaが演算される。傾転演算回路54Cには圧力センサ51Cからの信号Pi(旋回操作圧)が入力される。傾転演算回路54Cには図5の傾転演算回路54A,54Bと同様の特性が設定されており、この特性に従い目標傾転角qbが演算される。最小値選択回路58では、目標傾転角qaとqbのうち、小さい方の値を選択し、これを目標傾転角qとして出力する。信号発生回路59では、目標傾転角qに対応した制御信号Iを演算し、これをレギュレータ143aの電磁比例減圧弁205に出力する。これにより旋回用ポンプ143のポンプ傾転角が目標傾転角qに制御される。
本実施の形態の特徴的な動作を説明する。
(1)旋回操作
例えば旋回用の操作レバー30を単独で操作(旋回操作)すると、傾転演算回路54Cからはその操作量に応じた目標傾転角qbが出力される(図6)。これにより旋回用ポンプ143の傾転角が目標傾転角q(=qb)に制御される。このとき、コントロールバルブ22は操作レバー30の操作量に応じて切り換わり、旋回用ポンプ143の吐出油が旋回モータ36に供給されて旋回モータ36が回転し、旋回体2が旋回する。なお、目標傾転角qbが傾転演算回路53から出力された目標傾転角qaよりも大きいときは、旋回用ポンプ143の傾転角は目標傾転角qaに制御される。
操作レバー30を単独操作したとき、傾転演算回路56からはその操作量に応じた一次遅れの目標傾転角qxが出力される(図5)。このとき、傾転演算回路54A,54Bからは最小値qminが出力されるため、最大値選択回路57では目標傾転角qxが選択される。これによりメインポンプ141,142の傾転角が目標傾転角q(=qx)に制御され、メインポンプ141,421の吐出油がバルブユニット21を通過し、タンク7への戻り油量が増加する。なお、目標傾転角qxが傾転演算回路53から出力された目標傾転角qaよりも大きいときは、メインポンプ141,142の傾転角は目標傾転角qaに制御される。
操作レバー30と同時に、例えばブーム駆動用操作レバー25を操作すると、傾転演算回路54Aからはその操作量に応じた目標傾転角qbが出力される。この場合は、目標傾転角qxとqbのうち、大きい方の値にメインポンプ141,142の傾転角が制御され、メインポンプ141,142の吐出油がコントロールバルブ215,216を介してブームシリンダ33に供給される。
(2)旋回停止操作
操作レバー30を単独で旋回操作している状態から、中立位置へ戻し操作(旋回停止操作)すると、傾転演算回路54Cから目標傾転角qbとして最小値qminが出力され、旋回用ポンプ143の傾転角が目標傾転角qminに制御される。このとき、コントロールバルブ22は中立位置に切り換わり、旋回用ポンプ143から旋回モータ36への油の流れが阻止されるが、旋回体2は急停止せず、慣性力により旋回を続ける。その結果、旋回モータ36がポンプ作用となって、旋回モータ36の流入側管路36a,36bにメークアップ回路38を介してメークアップ油が吸い込まれる。
旋回停止操作時に、傾転演算回路56からは一次遅れの目標傾転角qxが出力される。このため、メインポンプ141,142の傾転角qはすぐには最小値qminとならず、時間経過に伴い徐々に傾転角qが小さくなる。これにより旋回停止操作時には、操作レバー30の非操作時よりもメインポンプ141,142の吐出量が増加し、戻り油路41を流れる油量が増加し背圧が発生する。このため、モータ流入側管路36a,36bへ十分なメークアップ油を供給できる。この場合、旋回速度が速いほど、つまり操作レバー30の旋回操作量が大きいほど旋回停止操作時に多くのメークアップ油が必要となるが、傾転角演算回路56では操作レバー30の操作量が多いほど目標傾転角qxを大きくするので、旋回速度に応じた適切なメークアップ油を供給できる。
本実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)メインポンプ141,142の吐出油の流れを制御するバルブユニット21のメークアップポート21aに、旋回モータ36のメークアップ管路38を接続するとともに、旋回停止操作時に一次遅れの目標傾転角qxを出力し、メインポンプ141,142の吐出量を遅れて減少させるようにした。これにより旋回停止操作時に戻り油路41を流れる油量が増加し背圧が発生するので、旋回モータ36の流入側管路36a,36bへ十分なメークアップ油を供給できる。
(2)旋回停止操作時に一次遅れの目標傾転角qxを出力し、ポンプ傾転角qを徐々に小さくするので、旋回停止操作後、時間経過に伴い旋回速度が低下すると、戻り油路41を流れる油量も徐々に減少する。このため、必要以上に戻り油路41に油を流す必要がなく、効率的である。
(3)操作レバー30の操作に対し一次遅れの目標傾転角qxを出力するので、操作レバー30の操作に追従してポンプ傾転角が変化し、ポンプ傾転角を効率的に制御できる。
(4)操作レバー30の操作量が大きいほど目標傾転角qxを大きくするので、旋回停止操作時に、旋回体2の慣性力に応じた適切な量のメークアップ油を供給できる。
(5)旋回操作と同時にブーム操作やアーム操作等がされたとき、各操作に対応した目標傾転角qb、qxの最大値にポンプ傾転角qを制御するので、ブーム操作やアーム操作等を良好に行うことができる。
(6)旋回用のコントロールバルブ22をバルブユニット21から離間して別に設けるので、大型の油圧ショベルにおいて十分な旋回流量を確保できる。
(7)中型の油圧ショベルに用いられるバルブユニット21を流用するので、新たにバルブユニットを設ける必要がなく、コストを低減できる。
(8)メークアップ管路38をバルブユニット21のメークアップポート21aに接続するだけでメークアップ回路を容易に形成することができる。
なお、上記実施の形態(図3)では、旋回用ポンプ143(第1の油圧ポンプ)と旋回モータ36とコントロールバルブ22(第1の制御弁)とにより旋回用油圧回路(第1の油圧回路)を形成し、メインポンプ141,142(第2の油圧ポンプ)と旋回モータ以外の油圧アクチュエータ31〜35とコントロールバルブ211〜217(第2の制御弁)とにより油圧アクチュエータの駆動用油圧回路(第2の油圧回路)を形成したが、油圧回路構成はこれに限らない。バルブユニット21のメークアップポート21aにメークアップ管路38を接続してメークアップ回路を形成したが、油圧アクチュエータの駆動用油圧回路の戻り油路から旋回用モータ36の流入側管路36a,36bへメークアップ油を供給するのであれば、メークアップ回路の構成はこれに限らない。
第1の検出手段としての圧力センサ51Cにより旋回用操作レバー30(第1の操作レバー)の操作を検出し、旋回停止操作時に、減圧弁205に制御信号を出力することで、メインポンプ141,142のポンプ傾転角を大きくし、戻り油路41の油量を増加するようにしたが、傾転角制御手段の構成はこれに限らない。メインポンプ141,142のいずれか一方の傾転角のみ増加するようにしてもよい。旋回操作時に戻り油路41の油量を増加させるようにしたが、少なくとも旋回停止操作時に戻り油量を増加させるのであれば、旋回操作時に増加させなくてもよい。遅れ処理回路55で旋回操作圧Piの一次遅れ処理を行って、旋回停止操作時に戻り油量を遅れて減少させるようにしたが、流量制御手段はこれに限らない。ポンプ傾転角以外を制御して戻り油量を増加するようにしてもよい。
傾転演算回路56(第1の傾転演算回路)で、圧力センサ51Aにより検出された旋回操作に応じたメインポンプ141,142の目標傾転角qxを演算するとともに、傾転演算回路54A,54B(第2の傾転演算回路)で、圧力センサ51A、51B(第2の検出手段)により検出された他の操作レバー25〜29(第2の操作レバー)の操作に応じたメインポンプ141,142の目標傾転角qbを演算し、この目標傾転角qb、qxのうち、大きい方の値qcにポンプ傾転角を制御したが、コントローラ50における処理はこれに限らない。
上記実施の形態では、旋回体2の中央部にバルブユニット21を配置し、コントロールバルブ22をバルブユニット21から離間して配置したが、コントロールバルブ22の配置はこれに限らない。以上では、とくに大型の油圧ショベルに旋回制御装置を適用する例を説明したが、本発明は他の建設機械にも同様に適用することができる。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の旋回制御装置に限定されない。
本実施の形態に係る旋回制御装置を有する油圧ショベルの斜視図。 図1の旋回体の構成を概略的に示す平面図。 本実施の形態に係る旋回制御装置の構成を示す油圧回路図。 図3のレギュレータの構成を示す図。 メインポンプの傾転制御に係るコントローラの構成を示すブロック図。 旋回用ポンプの傾転制御に係るコントローラの構成を示すブロック図。
符号の説明
21 バルブユニット
22 コントロールバルブ
25〜30 操作レバー
32 ブームシリンダ
36 旋回モータ
38 メークアップ管路
41 戻り油路
50 コントローラ
51 圧力センサ
55 遅れ処理回路
56 傾転演算回路
57 最大値選択回路
141,142 メインポンプ
141a,142a レギュレータ
143 旋回用ポンプ
205 減圧弁

Claims (6)

  1. 第1の油圧ポンプ、この第1の油圧ポンプからの圧油により駆動し、旋回体を旋回させる旋回用油圧モータ、および前記第1の油圧ポンプから前記旋回用油圧モータへの圧油の流れを制御する第1の制御弁を含む第1の油圧回路と、
    第2の油圧ポンプ、この第2の油圧ポンプからの圧油により駆動する旋回用以外の油圧アクチュエータ、および前記第2の油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する第2の制御弁を含む第2の油圧回路と、
    前記第2の油圧回路の戻り油路から前記旋回用油圧モータの流入側管路へ油を供給するメークアップ回路と、
    前記旋回用油圧モータの駆動を指令する第1の操作レバーと、
    前記第1の操作レバーの操作を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の検出手段により旋回操作が検出されると、前記第2の油圧回路を流れる油量を増加させ、その後、中立位置への戻し操作が検出されると、前記第2の油圧回路を流れる油量を遅れて減少させる流量制御手段とを備えることを特徴とする建設機械の旋回制御装置。
  2. 請求項1に記載の建設機械の旋回制御装置において、
    前記第2の油圧ポンプは、原動機により駆動される可変容量型油圧ポンプであり、
    前記流量制御手段は、前記第1の検出手段により旋回操作が検出されると、前記第2の油圧ポンプの傾転角を増加させる傾転角制御手段を有することを特徴とする建設機械の旋回制御装置。
  3. 請求項2に記載の建設機械の旋回制御装置において、
    前記傾転角制御手段は、前記第1の検出手段により旋回操作が検出されると、ポンプ傾転角を増加させ、その後、中立位置への戻し操作が検出されると、ポンプ傾転角を徐々に減少させることを特徴とする建設機械の旋回制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の建設機械の旋回制御装置において、
    前記傾転制御手段は、前記第1の検出手段により検出された旋回操作量が多いほど、旋回操作時にポンプ傾転角を大きくすることを特徴とする建設機械の旋回制御装置
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の建設機械の旋回制御装置において、
    前記油圧アクチュエータの駆動を指令する第2の操作レバーと、
    前記第2の操作レバーの操作を検出する第2の検出手段とをさらに備え、
    前記傾転角制御手段は、
    前記第1の検出手段により検出された操作に応じて前記第2の油圧ポンプの目標傾転角を演算する第1の傾転演算回路と、
    前記第2の検出手段により検出された操作に応じて前記第2の油圧ポンプの目標傾転角を演算する第2の演算回路とを有し、
    前記第1の傾転演算回路により演算された目標傾転角と前記第2の傾転演算回路により演算された目標傾転角のうち、大きい方の値にポンプ傾転角を制御することを特徴とする建設機械の旋回制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の建設機械の旋回制御装置において、
    前記旋回体の中央部には、前記第2の制御弁が複数集合してなるバルブユニットが設けられ、
    前記第1の制御弁は、前記バルブユニットから離間して設けられていることを特徴とする建設機械の旋回制御装置。
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