JPH06263361A - ロープレスエレベーター装置 - Google Patents

ロープレスエレベーター装置

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JPH06263361A
JPH06263361A JP5049124A JP4912493A JPH06263361A JP H06263361 A JPH06263361 A JP H06263361A JP 5049124 A JP5049124 A JP 5049124A JP 4912493 A JP4912493 A JP 4912493A JP H06263361 A JPH06263361 A JP H06263361A
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Kimimoto Mizuno
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Toshiaki Ishii
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  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワンシャフトマルチカーシステムであって、
かごが隣接した他の昇降路へ乗入れ可能に構成されたロ
ープレスエレベーター装置を得る。 【構成】 互いに並列に配置した複数の昇降路(1A)(1B)
にリニア同期モータによって昇降するかご(5A)(5B)を設
ける。また昇降路(1A)(1B)の上端部及び下端部にそれぞ
れ互いに隣接する昇降路(1A)(1B)のレール(13)の相互間
に転轍手段(44)を設ける。 これによって、転轍手段(4
4)により隣接した他の昇降路(1A)(1B)にかご(5A)(5B)を
乗入れて運行して、昇降路(1A)(1B)の終端で折り返し複
線運転を行う。 【効果】 ロープレスエレベーター装置であって、運転
効率のよいワンシャフトマルチカーシステムを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リニアモータを利用
したエレベータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のロープ式エレベータ装置の概要を
図17に示す。図17において、(1)はエレベータの巻
上げ機である。(2)はエレベータロープの位置をずらす
そらせ車である。(3)はエレベータのかご及び釣合おも
りをつらすロープ、(4)はエレベータのかご(5)をガイド
するかご用レール、(6)は釣合おもり(7)をガイドする釣
合おもり用のレールである。このような構成のエレベー
タ装置では、エレベータ昇降路上部に設置されている機
械室内部のトラクションを持つ、巻上げ機(1)の回転モ
ータ駆動することによりエレベータを昇降させていた。
【0003】しかし、このような従来のエレベータ装置
では、1000m級の超々高層ビル等では、ロープ重量
が過大になる等のため、特開平4−3791号公報等に
記載されているリニアモータモータを利用したロープレ
スエレベータ等が考案されている。図18にロープレス
エレベータの概要を示す。図18において、(5)はエレ
ベータのかご、(8)は永久磁石あるいは超伝導コイル等
により構成されているリニアモータの界磁、(9)は建屋
側に敷設されているリニアモータの電機子コイル、(10)
は電機子のヨーク、(9)(10)はエレベータの両側に取付
けられている。(11)は上部バッファー、(12)は昇降路、
(13)はエレベータを支えるガイドレールである。
【0004】図19は制御の概念を示す制御ブロック図
である。電機子コイル(9)の配置は図19に示すよう
に、(18)(20)(22)(24)は左側、(19)(21)(23)(25)は右側
に配置された電機子コイルである。電機子コイル(18)(1
9)(22)(23)はインバータ(16)により駆動される。また、
電機子コイル(20)(21)(24)(25)はインバータ(17)により
駆動される。エレベータのかご(5)が電機子コイル(18)
(19)上にいる時は切り替スイッチ(26)が閉となり、イン
バータ(16)により電機子コイル(18)(19)から(20)(21)に
乗り移る時にはインバータ(16)により電機子コイル(18)
(19)とインバータ(17)により電機子コイル(20)(21)が励
磁される。その時は切り替スイッチ(26)(27)が閉となっ
ている。
【0005】また、エレベータのかごが電機子コイル(2
0)(21)上に完全に乗り移った場合は切り替スイッチ(27)
のみが閉となり、電機子コイル(20)(21)が励磁される。
以下切り替スイッチ(29)を閉にして、電機子コイル(24)
(25)を励磁する。このようにして、エレベータは下降す
る。また、上昇する場合には、その逆のシーケンスによ
り、電機子コイルを順次励磁させる。
【0006】図20は昇降路に複数台のかごを配置する
ワンシャフトマルチカーシステムの説明図である。建屋
側に敷設された電機子コイルを順次励磁することによ
り、エレベータのかごを推進していくロープレスエレベ
ータでは昇降路面積を削減するために図20に示したシ
ステムが提案されている。図中、(5A)〜(5M)はかごの両
側に永久磁石、または超伝導磁石を持ち、横行できるよ
うに、かごの下に車輪をつけたエレベータのかごであ
る。昇降路(36)は上昇専用、昇降路(37)は下降専用とな
っており、かごは建屋内を循環している。(30)はエレベ
ータのかごが、上限に来た場合にかごを吊り、昇降路(3
6)の電機子のコイル間からエレベータを抜くための吊り
上げ機である。
【0007】(33)は逆に昇降路(37)の電機子コイル間に
エレベータのかごをいれるための吊り上げ機である。(3
1)(32)は(30)(33)の吊り上げ機により、吊られたかごを
横行させるために昇降路に敷設する横行レールである。
この横行レールはエレベータが昇降する場合には図示し
たように昇降路外へ移動する仕組みになっている。また
(34)はエレベータのかごが最下部に到達した場合にエレ
ベータのかごを支え、昇降路(37)の電機子コイルからか
ごを下げるジャッキである。(35)は逆にエレベータのか
ごを支え、昇降路(36)の電機子コイルへかごを押し上げ
るジャッキである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図17に示したような
従来のエレベータシステムでは昇降路に1つエレベータ
しか存在しないため、故障して停止した場合にも、建屋
側の機械室に巻上機(1)に含まれる駆動モータ、ブレー
キ、手巻ハンドル等が設置されているため、それらを利
用して救出も可能であるし、隣の昇降路のエレベータは
作動するため、特に問題はなかった。しかし、以上説明
した前述のワンシャフトマルチカーシステムのロープレ
スエレベータ装置では、異常発生によりかごが階間に拘
束されると、他のかごも部分的にしか運行できなくなり
問題があった。
【0009】この発明は、上述した点に鑑みてなされた
もので、ワンシャフトマルチカーシステムのロープレス
エレベータで、ロープレスエレベータ装置の一台が故障
しても追い越し可能としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】昇降路を隣接した複線と
し、エレベータのかごを推進力をうける界磁部の移動方
向の変化に対して上下方向の姿勢を保つように、上記左
右の界磁部をシャフトで連結し、シャフトを軸にかごを
回転できるようにするとともに、昇降路に敷設された、
リニア同期モータの電機子コイル、電機子のヨーク、ガ
イドレールに切り替機構をとりつけ、隣接した昇降路に
乗り移り、故障、又は停止中のエレベータのかごを追い
越せるようにしたものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、ワンシャフトマルチカーシス
テムのロープレスエレベータ装置の一台が故障しても全
体システムに大きな影響を与えることなく、運行を維持
することができるとともに、運行効率をさらにアップす
るため、急行エレベータの敷設が可能となる。
【0012】
【実施例】この発明の実施例を図1〜図16に示す。図
1に本発明の概念を示した斜視図を示す。図1では隣接
して、上り専用の昇降路と下り専用の昇降路が隣接して
敷設されており、上り昇降路の上部で他のロープレスエ
レベータが異常停止した場合、上りの昇降路(40)の昇降
路切り替油圧シリンダーにより(41)の切り替リンク、上
り専用昇降路の一部であり、(54)の両側式リニア同期モ
ータの電機子コイル、ヨーク、位置検出、かご側と地上
側との信号伝送をするための誘導無線用交差誘導線(5
1)、かご側への電力給電用トロリー(44)、ガイドレール
等を含む昇降路の切り替えガイド(54)を作動させ、斜め
に下り専用昇降路に接続する。この機構により、昇降路
の変更が出来、上部前方を昇降中の他のロープレスエレ
ベータが動作不能となっても、続くロープレスエレベー
タは正常運行することが可能となる。
【0013】図1中、(42)はリニア同期モータの永久磁
石界磁である。(43)は機上制御装置である。(44)は建屋
側に敷設された電力トロリーからかご側に電力を給電す
る集電子である。(45)は上り専用のロープレスエレベー
タのかごである。(46)は上りと下りのロープレスエレベ
ータが敷設されている昇降路である。(47)は下り専用の
ロープレスエレベータのかごである。(48)は上り側の両
側式リニア同期モータの電機子コイルである。(49)は下
り側の両側式リニア同期モータの電機子コイルである。
(50)は停止時、レールをつかむ電磁石あるいは油圧等を
利用した鋏式ブレーキである。
【0014】(52)はエレベータのかご側に取付けられて
いる誘導無線用アンテナである。(53)は下り用の電機子
ガイドである。(55)は上り乗り場側ドアである。(56)は
上り専用かごのかご側ドアである。(57)は可動子である
左右の界磁(42)を連結するシャフトである。(58)はシャ
フト(42)にかご(45)を吊す吊り機構である。(59)は永久
磁石界磁(42)とシャフト(57)を支える界磁取付機構であ
る。界磁取付機構には永久磁石界磁(42)とシャフト(57)
ばかりではなく、鋏式ブレーキ(50)、集電子(44)、誘導
無線アンテナ(52)、レールのガイドローラがとりつけら
れている。
【0015】ロープレスエレベータかご部の正面図を図
2に、また図3に図2の断面I−II部を示す。但し、
鋏式ブレーキ、集電子、誘導無線アンテナ等は本発明と
直接関係ないため省略してある。図2中(42A)は界磁用
永久磁石を保持する界磁ヨークである。(60)は界磁永久
磁石(42)と建屋側の電機子コイル、ヨーク(48)(49)との
ギャップを維持するためのガイドローラである。(60)は
界磁取付機構(59)と建屋側のガイドレールとのギャップ
を維持するためのガイドローラである。
【0016】また図1〜図3で示したロープレスエレベ
ータのように単に直線の昇降のみでなく、曲線作動する
場合の界磁永久磁石は曲りやすくするため、実質、図4
〜図6に示したように、界磁取付機構(59)を回転機構(1
00)(101)等で連結し、磁石取付機構を(59A)(59B)(59C)
等複数に分解する。図4〜図6では界磁永久磁石を(42
A)〜(42C)の界磁ヨークを分解し、4極の磁石を3個と
りつけ、実質12極にした場合の図である。この場合、
界磁永久磁石の極ピッチL1と界磁ヨークの間隔L3は曲
線作動する場合の回転半径で決定されるが、例えば回転
機構(100)あるいは(101)部分の極ピッチL2は当然L2
3となるが、もうひとつ、L2=(2n−1)・L
1(nは整数)にする必要がある。これは、建屋側の電
機子の極ピッチは固定されているためである。
【0017】図4は図1で示したような曲線昇降をする
ための永久磁石界磁12極を3分解した側面図である。
図5は図4の正面図である。図6は曲線昇降する場合の
回転機構(100)(101)によりおれまがった界磁とりつけ機
構の図である。
【0018】また図7、図8に本発明を適応可能な、他
のリニア同期モータを使用したロープレスエレベータの
構成図の一例を示す。図7は図8の上面図である。前述
した図4〜図6は永久磁石界磁の両側式リニア同期モー
タの電機子を配置したものを左右に配置したものであ
る。一方図7、図8はかご(45)(46)の左右に配置された
片側式リニア同期モータを利用したものである。(61)(6
1A)はかご側に取付けられた片側式リニア同期モータの
界磁永久磁石である。(62)(62A)はかご側に取付けられ
た片側式リニア同期モータの界磁のバックヨークであ
る。(63)(63A)は建屋側に敷設された片側式リニア同期
モータの電機子ヨークである。(64)(64A)は建屋側に敷
設された片側式リニア同期モータの電機子コイルであ
る。(102)(102A)(102B)(102C)は建屋側に敷設された案
内用ガイドレールである。(103)(103A)(103B)(103C)は
界磁のバックヨークにとりつけられた案内ローラであ
る。
【0019】このような構成のロープレスエレベータで
も、図1の昇降路の分岐構成は構成可能でその一例を図
9〜図13に示した。図9は昇降路変更路をもった片側
式リニア同期モータの図8の左側の電機子配置、案内用
ガイドレールの関係を示した図である。図9において、
(104)は建屋側に敷設された上昇専用昇降路の右側案内
用ガイドレールである。(107)は建屋側に敷設された上
り専用昇降路の左側案内用ガイドレールである。(105)
は建屋側に敷設された上り専用昇降路の電機子ヨークで
ある。(106)は同じく電機子コイルである。(108)は建屋
側に敷設された下り専用昇降路の右側案内用ガイドレー
ルである。(111)は建屋側に敷設された下り専用昇降路
の左側案内用ガイドレールである。
【0020】(109)は建屋側に敷設された下り専用昇降
路の電機子ヨークである。(110)は同じく電機子コイル
である。(112)は建屋側に敷設された上り専用昇降路か
ら下り専用昇降路に乗り移り部の下側案内用ガイドレー
ルである。(113)は建屋側に敷設された上り専用昇降路
から下り専用昇降路に乗り移り部の上側案内用ガイドレ
ールである。(114)は建屋側に敷設された上り専用昇降
路から下り専用昇降路に乗り移り部の電機子ヨークであ
る。(115)は同じく電機子コイルである。片側式リニア
同期モータを利用したロープレスエレベータでは図4に
示したように電機子ヨーク、電機子コイル部は切り替え
る必要がなく、かごの昇降の妨げにならないため常設し
てある。但し、案内用ガイドレールの一部のみ(117)(11
6)のレール切り替機構が必要である。
【0021】これら案内用ガイドレールは図1に示した
ように油圧シリンダー等により容易に切り替ることがで
きる。なお図9、図10には油圧シリンダーは図示して
いない。また上り専用昇降路から下り専用昇降路に乗り
移る場合、案内用ガイドレール(117)をAB側からAD
側に切り替るとともに、案内用ガイドレール(116)をQ
G側からQF側に切り替る。また電機子コイルも案内用
ガイドレール(117)の上部は励磁をやめ、(115)を励磁す
るようにするのである。これらの乗り移り機構を片側式
リニア同期モータで移動する様子を図10に示した。こ
の図ではかごがX位置からY位置に移動する様子を示し
ている。またこの図も、図9と同様に電機子コイルは片
側(かごの奥側)のみ図示した。
【0022】また図7、図8では磁石を2極で示した
が、実際は図6に示した構造と同じく多極連結式とな
る。この様子を図11〜図12に示した。図6と同様界
磁ヨーク(120)(121)(122)に3分割し、回転機構(118)(1
19)で連結してある。4極の磁石を合計3個取付、12
極にした図である。図11は図9、図10で示したよう
な曲線昇降をするための片側式リニア同期モータの永久
磁石界磁12極を3分解した側面図である。図12は図
11の正面図である。図13は曲線昇降する場合の回転
機構(121)(122)によりおれまがった界磁取付機構の図で
ある。
【0023】次に前述した分岐装置をもった本発明の複
線式ロープレスエレベータの構成図を図14〜図16に
示す。図14は本発明の複線式ロープレスエレベータの
最上部での構成方法を記したものである。このシステム
ではロープレスエレベータは上昇時G→E→D→B→A
→Jと移動する。下降時は昇降路切り替ガイド(79)をA
B側からAC側に切り替えて、J→A→C→F→Hと移
動する。また、最上階でかご(65)が停止している場合、
続いて昇降して来た、かご(66)は最上階までいくことが
できない。
【0024】従って、最上階より下の階にも待機停止位
置をBD間にもうける。下降する場合はDE間の昇降路
切り替ガイド(80)をDE側から、DFに切り替えて、B
→D→F→Hと下降側の昇降路に移動する。この場合、
図2で示したように地上一次式のリニア同期モータでは
同一励磁電機子間には一台のエレベータしか存在するこ
とができないため、この場合、電機子コイルはBAJ
(CAJと同一)とEDB(FDBと同一)EG、CH
にわかれている。図9中、(65A)はかご(65)をシャフト
でつるした界磁永久磁石である。(65B)は最上階のフロ
アー側の戸である。(66A)はかご(66)をシャフトでつる
した界磁永久磁石である。(67A)はかご(67)をシャフト
でつるした界磁永久磁石である。(66B)は最上階より下
の階の待機停止位置のフロアー側の戸である。
【0025】次に図15に前述した分岐装置もった本発
明の複線式ロープレスエレベータの他の構成図を示す。
この図では前述した昇降路切り替ガイド(74)(75)を昇降
路に所定間隔で挿入し、ロープレスエレベータ(68)が上
昇中異常停止したりした場合、昇降路切り替ガイド(74)
をABからACに、また昇降路切り替ガイド(75)をDE
からEFに切り替ることにより、下から上昇中のロープ
レスエレベータ(69)はG→E→F→C→A→Jとロープ
レスエレベータ(68)を追い越しすることができる。もち
ろんその場合は下降中のロープレスエレベータ(70)はK
C間で待機する必要がある。
【0026】このように昇降路切り替ガイド(74)のよう
に上昇時、下り専用昇降路HKから上り専用昇降路GJ
へ、下降時、上り専用昇降路GJから下り専用昇降路H
Kへ乗り移れるものと、昇降路切り替ガイド(75)のよう
に上昇時、上り専用昇降路GJから下り専用昇降路HK
へ、下降時、下り専用昇降路HKから上り専用昇降路G
Jへ乗り移れるものとを交互に配置することにより、ワ
ンシャフトマルチカーシステムのロープレスエレベータ
の故障停止かごの追い越し運転、普通運転、急行運転が
可能となる。図10中(68A)はかご(68)をシャフトでつ
るした界磁永久磁石である。(69A)はかご(69)をシャフ
トでつるした界磁永久磁石である。(70A)はかご(70)を
シャフトでつるした界磁永久磁石である。
【0027】次に図16に前述した分岐装置をもった本
発明の複線式ロープレスエレベータの他の構成図を示
す。図11は図10の欠点である昇降路切り替ガイド(7
4)のAC上、(75)のEF上で異常停止した場合には上り
専用昇降路GJ、下り専用昇降路HKとも普通になって
しまうため、その欠点を改良したワンシャフトマルチカ
ーシステムのロープレスエレベータの構成を示す。図1
6では上り専用昇降路GP、下り専用昇降路JRをはさ
んで追い越し専用昇降路HQをもうけたものである。
【0028】そして上り専用昇降路GPと追い越し専用
昇降路HQをむすぶ昇降路切り替ガイド(76)(79)、下り
専用昇降路JRと追い越し専用昇降路HQをむすぶ昇降
路切り替ガイド(78)(77)を図のように敷設することによ
り、上昇時(71)のロープレスエレベータは停止中のロー
プレスエレベータ(80)を追い越しG→F→E→C→A→
P、G→F→E→C→N→R、G→F→E→C→O→
Q、下降時(73)のロープレスエレベータは停止中のロー
プレスエレベータ(72)を追い越しR→N→C→L→M→
J、R→N→C→L→K→H、R→N→C→E→F→G
等といった多様な追い越し運転が可能となるため、前述
した図15の不具合がなくなり効率のよいシステムが可
能となる。
【0029】図16中(71A)はかご(71)をシャフトでつ
るした界磁永久磁石である。(72A)はかご(72)をシャフ
トでつるした界磁永久磁石である。(73A)はかご(73)を
シャフトでつるした界磁永久磁石である。(80A)はかご
(80)をシャフトでつるした界磁永久磁石である。
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば最上階、最下
階で折り返し複線運転のロープレスエレベータ装置が可
能となり非常に効率の良いワンシャフトマルチカーシス
テムの構成が可能となる。請求項2によれば異常が発生
し、作動できなくなったかごが発生した場合にも全体の
運行効率をさけることなく、更には急行のかごの運行が
容易になるために、非常に効率の良いワンシャフトマル
チカーシステムの構成が可能となる。請求項3によれ
ば、最上部階、最下階等を状況により、保守待機場所に
することができる非常に効率の良いワンシャフトマルチ
カーシステムの構成が可能となる。請求項4によれば請
求項2のワンシャフトマルチカーシステムが上昇、上降
時とも同等に追い越し運転が可能となる。
【0031】請求項5によれば専用の追い越し昇降路、
あるいは上り、下りの予備昇降路をもつことになりより
一層効率の良いワンシャフトマルチカーシステムの構成
が可能となる。請求項6によれば建屋側一次の両側式リ
ニア同期モータを利用したロープレスエレベータの昇降
路変更システムが構成可能となる。請求項7によれば、
建屋側一次の片側式リニア同期モータを利用したロープ
レスエレベータの昇降路変更システムが構成可能とな
る。請求項8によれば、直線昇降から、斜行、あるいは
曲線昇降に変更する場合にも推力の低下のすくないロー
プレスエレベータ用リニア同期モータの界磁構成が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の昇降路を変更可能なロープレスエレベ
ータ装置の一例を示す斜視図。
【図2】昇降路を変更する昇降路切り替ガイドをもった
ロープレスエレベータ装置に対応することができる推力
をうける永久磁石界磁部分とエレベータのかごをシャフ
トで連結し吊したロープレスリニアモータエレベータ装
置の概略正面図。
【図3】図2のロープレスリニアモータエレベータ装置
の概略上面図。
【図4】本発明の直線昇降から斜行、曲線昇降に変更す
る場合に推力低下のすくない磁石を複数極に分離し、回
転機構により連結したリニア同期モータの界磁の左側面
図。
【図5】本発明の直線昇降から斜行、曲線昇降に変更す
る場合に推力低下のすくない磁石を複数極に分離し、回
転機構により連結したリニア同期モータの界磁の正面
図。
【図6】図4で示したリニア同期モータの界磁が曲線昇
降している時の図。
【図7】本発明のワンシャフトマルチカーシステムに適
応可能な別の建屋側一次の片側式リニア同期モータを利
用したロープレスエレベータの上面図。
【図8】本発明のワンシャフトマルチカーシステムに適
応可能な別の建屋側一次の片側式リニア同期モータを利
用したロープレスエレベータの正面図。
【図9】図7、図8に示した建屋側一次の片側式リニア
同期モータを利用した本発明の昇降路分岐装置の片側の
一面を示した図。
【図10】図9に示した本発明の昇降路切り替ガイドを
ロープレスエレベータが昇降している様子を示した図。
【図11】図7、図8に示した建屋側一次の片側式リニ
ア同期モータの直線昇降から斜行、曲線昇降に変更する
場合に推力低下のすくない磁石を複数極に分離し、回転
機構により連結したリニア同期モータの界磁の左側面
図。
【図12】図7、図8に示した建屋側一次の片側式リニ
ア同期モータの直線昇降から斜行、曲線昇降に変更する
場合に推力低下のすくない磁石を複数極に分離し、回転
機構により連結したリニア同期モータの界磁の正面図。
【図13】図11で示したリニア同期モータの界磁が曲
線昇降している時の図。
【図14】昇降路を隣接した複線にし、最上階に複数の
昇降路切り替ガイドをもった本発明のワンシャフトマル
チカーシステムのロープレスエレベータ装置。
【図15】昇降路を隣接した複線にし、上り専用昇降路
から下り専用昇降路、下り専用昇降路から上り専用昇降
路に移動可能の昇降路切り替ガイドを所定距離ごと交互
にもうけた本発明のワンシャフトマルチカーシステムの
ロープレスエレベータ装置。
【図16】昇降路を上り専用、下り専用、追い越し専用
の隣接した3線とし、それぞれの昇降路を移動可能な昇
降路切り替ガイドを所定距離ごと交互にもうけた本発明
のワンシャフトマルチカーシステムのロープレスエレベ
ータ装置。
【図17】従来の巻上げ機をもったロープ式エレベータ
の概略構成図。
【図18】エレベータのかごの両サイドに両側式リニア
同期モータの界磁永久磁石を配置した従来のロープレス
リニアモータエレベータ装置の一例。
【図19】建屋側一次式のリニア同期モータの電機子励
磁切り替の1方式、2重き電線式方式を示した図。
【図20】従来のワンシャフトマルチカーシステムの一
例を示した図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ロープレスエレベーター装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、互いに隣接した昇降
路をリニアモータを利用したかごが昇降するロープレス
エレベーター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図17は、従来のロープ式エレベーター
装置を概念的に示す斜視図である。図において、(1)は
昇降路、(2)は昇降路(1)の上方位置に設置された巻上
機、(3)は巻上機(2)に近接して設けられたそらせ車、
(4)は巻上機(2)及びそらせ車(3)に巻掛けられた主索
で、一端にかご(5)が、他端につり合おもり(6)が連結さ
れている。(7)は昇降路(1)に立設されてかご(5)の両側
にそれぞれ配置されてかご(5)を案内するかご用レー
ル、(8)は昇降路(1)に立設されてつり合おもり(6)の両
側にそれぞれ配置されてつり合おもり(6)を案内するつ
り合おもり用レールである。
【0003】上記のような従来のロープ式エレベーター
装置では、超々高層建物等であって昇降行程が1000
メートルに及ぶエレベーター装置の場合は、主索(4)の
重量が過大になるため実現困難であった。このため、次
に述べるリニアモータを利用したロープレスエレベータ
ー装置が提案されている。
【0004】図18及び図19は、例えば特開平4−3
791号公報に示された従来のロープレスエレベーター
装置を示す図で、図18はかごが配置された昇降路の要
部斜視図、図19は図18の装置の概念的制御ブロック
図である。図において、(9)は永久磁石又は超電導コイ
ル等により構成されてかご(5)に設けられたリニアモー
タの界磁、(10)は昇降路(1)に敷設されてかご(5)の両側
にそれぞれ設けられたリニアモータの電機子コイル、(1
1)は電機子コイル(10)のヨーク、(12)はかご(5)に設け
られた上部バッファー、(13)は昇降路(1)に立設されて
かご(5)の両側にそれぞれ配置されてかご(5)の昇降を案
内するレールである。
【0005】(14)は電機子コイル(10)を駆動するインバ
ータ、(15)も電機子コイル(10)を駆動するインバータ、
(16)(18)(20)(22)はそれぞれ電機子コイル(10)で、昇降
路(1)の図19における左側に設けられて上下方向に直
列に配置されインバータ(14)により駆動される。(17)(1
9)(21)(23)はそれぞれ電機子コイル(10)で、昇降路(1)
の図19における右側に設けられて上下方向に直列に配
置されインバータ(15)により駆動される。(24)(25)(26)
(27)はそれぞれ電機子コイル(10)を切り換える切替スイ
ッチである。
【0006】従来のロープレスエレベーター装置は上記
のように構成され、かご(5)が電機子コイル(16)(17)上
にいるときは切替スイッチ(24)が閉成し、かご(5)が電
機子コイル(16)(17)から電機子コイル(18)(19)に乗り移
るときには、インバータ(14)により電機子コイル(16)(1
7)が、またインバータ(15)により電機子コイル(18)(19)
が励磁される。そして、このときは切替スイッチ(24)及
び切替スイッチ(25)が閉成されている。
【0007】また、かご(5)が電機子コイル(18)(19)上
に完全に乗り移った場合は切替スイッチ(25)のみが閉成
し、電機子コイル(18)(19)が励磁される。このように以
下、切替スイッチ(26)、切替スイッチ(27)を順次閉成し
て電機子コイル(20)(21)、電機子コイル(22)(23)を順次
励磁することにより、かご(5)を下降させる。また、上
記とは逆のシーケンスにより電機子コイルを順次励磁し
てかご(5)を上昇させるようになっている。
【0008】また、図20はワンシャフトマルチカーシ
ステム、すなわち、1つの昇降路に複数のかごを配置し
たシステムを構成した従来のロープレスエレベーター装
置を概念的に示す立面図である。図において、(1)は互
いに平行に配置された上昇路(1A)、下降路(1B)及び上昇
路(1A)と下降路(1B)の上下端部をそれぞれ連結した横行
路(1C)により循環路を形成した昇降路、(5)はそれぞれ
昇降路(1)に配置された多数のかごで、両側に永久磁石
又は超電導磁石が設けられ、また下部に横行用の車輪が
設けられている。
【0009】(10)は上昇路(1A)及び下降路(1B)に敷設さ
れてかご(5)の両側にそれぞれ設けられたリニアモータ
の電機子コイル、(28)は上昇路(1A)の上端部に設けられ
て上昇路(1A)の上端に到達したかご(5)を吊り上げて上
昇路(1A)の電機子コイル(10)の間からかご(5)を抜き出
す吊上装置、(29)は下降路(1B)の上端部に設けられて横
行路(1C)から下降路(1B)の上端に到達したかご(5)を吊
り上げて下降路(1B)の電機子コイル(10)の間にかご(5)
を挿入する吊上装置である。
【0010】(30)は上昇路(1A)及び下降路(1B)の上端に
それぞれ設けられて吊上装置(28)(29)に吊られたかご
(5)を横行させる横行レール、(31)は上昇路(1A)の下端
に設けられて上昇路(1A)の下端部に到達したかご(5)を
押し上げて上昇路(1A)の電機子コイル(10)間に挿入する
ジャッキ、(32)は下降路(1B)の下端に設けられて下降路
(1B)の下端部に到達したかご(5)を支持して下降路(1B)
の電機子コイル(10)の間からかご(5)を抜き出すジャッ
キである。
【0011】上記のように構成された従来のロープレス
エレベーター装置において、電機子コイル(10)を順次励
磁することにより昇降路(1)をかご(5)が循環運転され
る。そして、このような構成により昇降路の横断面積を
減少すると共に、所要の輸送力を得ることが提案されて
いる。なお、下降路(1B)の下端において図20に示すよ
うにかご(5)を昇降路(1)外へ移動させることも可能であ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のロ
ープレスエレベーター装置であってワンシャフトマルチ
カーシステムの場合に、故障等によってかご(5)が昇降
路(1)の階と階の間に不時停止したときには、他のかご
(5)の運行が昇降路(1)の局部のみに制約されることにな
りエレベーター装置全体として運行が阻害されるという
問題点があった。なお、図17に示したような従来のエ
レベーター装置では、昇降路(1)に1つのかご(5)しか存
在しないため故障してかご(5)が不時停止した場合に
も、巻上機(2)の駆動モータ、ブレーキ、手巻ハンドル
等を利用してかご(5)内乗客を救出することができる。
また、昇降路(1)に隣接した他のエレベーター装置によ
る故障かご(5)内乗客の救出も可能である。
【0013】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、ワンシャフトマルチカーシステ
ムのエレベーター装置であって、かごが隣接した他の昇
降路へ乗入れ可能に構成されたロープレスエレベーター
装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明に係るロープレスエレベーター装置においては、
昇降路に沿って敷設された複数の電機子コイルと、これ
らの電機子コイルに対向する界磁が設けられリニア同期
モータによって推進する界磁の移動方向の変化に対して
上下方向の姿勢を保つように界磁取付機構を介して配備
されたかごと、互いに並列に配置された複数の昇降路
と、これらの昇降路にそれぞれ設けられてかごの昇降を
案内するレールと、昇降路の上端部及び下端部にそれぞ
れ設けられ互いに隣接する昇降路のレールの相互間に配
置された転轍手段とが設けられる。
【0015】また、この発明の請求項2記載の発明に係
るロープレスエレベーター装置においては、昇降路に沿
って敷設された複数の電機子コイルと、これらの電機子
コイルに対向する界磁が設けられリニア同期モータによ
って推進する界磁の移動方向の変化に対して上下方向の
姿勢を保つように界磁取付機構を介して配備されたかご
と、互いに並列に配置された複数の昇降路と、これらの
昇降路にそれぞれ設けられてかごの昇降を案内するレー
ルと、互いに隣接する昇降路のレールの相互間に配置さ
れて昇降路の一方に停止中のかごを追い越す迂回路を昇
降路の他方とにより構成する転轍手段とが設けられる。
【0016】また、この発明の請求項3記載の発明に係
るロープレスエレベーター装置においては、昇降路に沿
って敷設された複数の電機子コイルと、これらの電機子
コイルに対向する界磁が設けられリニア同期モータによ
って推進する界磁の移動方向の変化に対して上下方向の
姿勢を保つように界磁取付機構を介して配備されたかご
と、互いに並列に配置された複数の昇降路と、これらの
昇降路にそれぞれ設けられてかごの昇降を案内するレー
ルと、昇降路の終端の複数階に設定されたかごの待機階
と、この待機階に近接して設けられて互いに隣接する昇
降路のレールの相互間に配置された転轍手段とが設けら
れる。
【0017】また、この発明の請求項4記載の発明に係
るロープレスエレベーター装置においては、昇降路に沿
って敷設された複数の電機子コイルと、これらの電機子
コイルに対向する界磁が設けられリニア同期モータによ
って推進する界磁の移動方向の変化に対して上下方向の
姿勢を保つように界磁取付機構を介して配備されたかご
とを有するロープレスエレベーター装置において、互い
に並列に配置された複数の昇降路と、これらの昇降路に
それぞれ設けられてかごの昇降を案内するレールと、互
いに隣接する昇降路のレールの相互間に配置されると共
に、昇降路の高さ方向の適所の複数箇所に配置されて昇
降路の一方に停止中のかごを追い越す迂回路を昇降路の
他方とにより構成する転轍手段とが設けられる。
【0018】また、この発明の請求項5記載の発明に係
るロープレスエレベーター装置においては、昇降路に沿
って敷設された複数の電機子コイルと、これらの電機子
コイルに対向する界磁が設けられリニア同期モータによ
って推進する界磁の移動方向の変化に対して上下方向の
姿勢を保つように界磁取付機構を介して配備されたかご
と、互いに並列に配置された複数の昇降路及び他の昇降
路からなる追越し用昇降路と、複数の昇降路及び追越し
用昇降路にそれぞれ設けられてかごの昇降を案内するレ
ールと、複数の昇降路及び追越し用昇降路のレールの相
互間に配置されて、複数の昇降路のいずれかに停止中の
かごを追い越す迂回路を追越し用昇降路とにより構成す
る転轍手段とが設けられる。
【0019】また、この発明の請求項6記載の発明に係
るロープレスエレベーター装置においては、請求項1〜
請求項5のいずれかに記載のロープレスエレベーター装
置に、かごの両側にそれぞれ配置された昇降路側一次式
の両側式リニア同期モータが設けられ、また、可動部に
電機子コイル及びレールが装備された転轍手段が設けら
れる。
【0020】また、この発明の請求項7記載の発明に係
るロープレスエレベーター装置においては、請求項1〜
請求項5のいずれかに記載のロープレスエレベーター装
置に、かごの両側にそれぞれ配置された昇降路側一次式
の両側式リニア同期モータが設けられ、また、また電機
子コイル及びレールが設けられた固定ガイド並びに可動
の転轍体により構成された転轍手段が設けられる。
【0021】また、この発明の請求項8記載の発明に係
るロープレスエレベーター装置においては、昇降路に沿
って敷設された複数の電機子コイルと、これらの電機子
コイルに対向する界磁が設けられリニア同期モータによ
って推進する界磁の移動方向の変化に対して上下方向の
姿勢を保つように界磁取付機構を介して配備されたかご
と、かごに設けられて相互に枢着機構によって枢着され
た複数の取付体によって構成された永久磁石界磁取付機
構が設けられて、取付体に設けられた界磁永久磁石の枢
着機構部における磁極相互間のピッチがリニア同期モー
タの磁極ピッチの奇数倍に設定される。
【0022】
【作用】上記のように構成されたこの発明の請求項1記
載の発明によるロープレスエレベーター装置では、昇降
路の終端において転轍手段により隣接した他の昇降路に
かごを乗入れて運行される。
【0023】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項2記載の発明によるロープレスエレベーター装置
では、昇降路において転轍手段により隣接した他の昇降
路にかごを乗入れて迂回運行される。
【0024】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項3記載の発明によるロープレスエレベーター装置
では、昇降路の終端部においてかごを待機させ転轍手段
により隣接した他の昇降路にかごを乗入れて運行され
る。
【0025】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項4記載の発明によるロープレスエレベーター装置
では、昇降路の高さ方向の複数箇所において転轍手段に
より隣接した他の昇降路にかごを乗入れて迂回運行され
る。
【0026】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項5記載の発明によるロープレスエレベーター装置
では、転轍手段により隣接した追越し用昇降路にかごを
乗入れて迂回運行される。
【0027】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項6記載の発明によるロープレスエレベーター装置
では、かごの両側にそれぞれ配置された昇降路側一次式
の両側式リニア同期モータによりかごが駆動され、ま
た、可動部に電機子コイル及びレールが装備された転轍
手段により隣接した他の昇降路にかごを乗入れて運行さ
れる。
【0028】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項7記載の発明によるロープレスエレベーター装置
では、かごの両側にそれぞれ配置された昇降路側一次式
の両側式リニア同期モータによりかごが駆動され、ま
た、電機子コイル及びレールが設けられた固定ガイド並
びに可動の転轍体により構成された転轍手段により隣接
した他の昇降路にかごを乗入れて運行される。
【0029】また、上記のように構成されたこの発明の
請求項8記載の発明によるロープレスエレベーター装置
では、かごが昇降路の屈曲部を移動する場合に永久磁石
界磁取付機構を構成した取付体が枢着機構により相互に
屈折する。
【0030】
【実施例】 実施例1.図1〜図3は、この発明の一実施例を示す図
で、図1はロープレスエレベーター装置を概念的に示す
昇降路要部の斜視図、図2は図1の装置のかご箇所の正
面図、図3は図2の平面図である。
【0031】図において、(1A)は上り用の昇降路からな
る第1昇降路、(1B)は第1昇降路(1A)に隣接して設けら
れた下り用の昇降路からなる第2昇降路、(5A)は第1昇
降路(1A)を昇降する上りかごからなる第1かご、(5B)は
第2昇降路(1B)を昇降する下りかごからなる第2かご、
(9)は第1かご(5A)、第2かご(5B)に設けられたリニア
同期モータの永久磁石界磁、(33)は永久磁石界磁(9)を
かごに保持する界磁ヨーク、(34)は第1かご(5A)、第2
かご(5B)に設けられたかご用の制御装置、(35)は第1か
ご(5A)、第2かご(5B)に設けられた集電子で、昇降路側
に設けられた電力トロリー(図示しない)からかご側に
電力を給電する。
【0032】(36)は第1かご(5A)、第2かご(5B)に設け
られてかごの停止時に後述するレール(13)をつかむ鋏式
ブレーキで、電磁石又は油圧等を利用して動作する機構
によって構成されている。(37)は第1かご(5A)、第2か
ご(5B)に設けられた誘導無線用アンテナ、(38)は第1か
ご(5A)のかごの戸、(39)は第1かご(5A)に設けられて可
動に設けられている左右の永久磁石界磁(9)を連結した
シャフト、(40)はシャフト(39)に第1かご(5A)を吊るす
吊り機構である。
【0033】(41)は永久磁石界磁(9)とシャフト(39)を
支える界磁取付機構で、永久磁石界磁(9)とシャフト(3
9)の他に鋏式ブレーキ(36)、集電子(35)、誘導無線用ア
ンテナ(37)、レール(13)のガイドローラが装着されてい
る。(10A)は第1昇降路(1A)に設けられた両側式リニア
同期モータの電機子コイル、(10B)は第2昇降路(1B)に
設けられた両側式リニア同期モータの電機子コイルであ
る。
【0034】(13)は例えば第2昇降路(1B)に設けられた
下り用の電機子ガイド、すなわち、かごを案内するレー
ルで、横断面が溝形に形成されている。(42)は第1昇降
路(1A)に設けられた乗場の戸、(43)は第1かご(5A)、第
2かご(5B)に設けられたガイドローラで、永久磁石界磁
(9)と電機子コイル(10A),(10B)との間の空隙、また界
磁取付機構(41)とレール(13)との間の空隙を所定間隔に
維持するためのものである。
【0035】(44)は昇降路の上端及び下端のそれぞれに
設けられた転轍手段で、第1昇降路(1A)のレール(13)の
一部をなし下端が下方の第1昇降路(1A)のレール(13)に
対向して枢持され、回動して傾斜し上端が第2昇降路(1
B)の上方のレール(13)に接続する昇降路切替えガイド(4
5)、昇降路切替え油圧シリンダー(46)及び切替えリンク
(47)によって構成されている。なお、昇降路切替えガイ
ド(45)には、両側式リニア同期モータの電機子コイル、
ヨーク、位置検出装置、かご側と昇降路側との信号を授
受するための誘導無線用交差誘導線(48)、かご側への電
力給電用トロリー及びレール(13)と同様なレールが設け
られている。
【0036】上記のように構成されたロープレスエレベ
ーター装置において、電機子コイル(10A),(10B)を順次
励磁することにより第1昇降路(1A)を第1かご(5A)が、
また第2昇降路(1B)を第2かご(5B)が運転される。そし
て、第1かご(5A)が故障によって不時停止した場合は、
転轍手段(44)が図1に示すように作動して第1昇降路(1
A)及び第2昇降路(1B)が接続される。これによって、故
障のない第2かご(5B)を第2昇降路(1B)及び第1昇降路
(1A)の停止した第1かご(5A)の上方下方部分において運
転することができる。したがって、故障等によって第1
かご(5A)が第1昇降路(1A)の階と階の間に不時停止して
も、第2かご(5B)が第1昇降路(1A)及び第2昇降路(1B)
大部分の区間で運行されるので、エレベーター装置全体
として運行が阻害される不具合を解消することができ
る。
【0037】また、ロープレスエレベーター装置であっ
てワンシャフトマルチカーシステムの場合に図1〜図3
の実施例を応用して次に述べる作用を容易に得ることが
できる。すなわち、第1昇降路(1A)において、1つのか
ごが故障によって不時停止した場合に、第1昇降路(1A)
の昇降行程の適所に設けられた転轍手段(44)によって第
1昇降路(1A)が第2昇降路(1B)に接続される。これによ
って、第1昇降路(1A)の故障かご停止箇所に対して迂回
路を構成することができ第1昇降路(1A)の他のかごがこ
の迂回路を経て追越し運行することができる。したがっ
て、このようなときにもエレベーター装置全体として運
行が阻害される不具合を解消することができる。
【0038】実施例2.図4〜図6は、この発明の他の
実施例を示す図で、図4は前述の図3の永久磁石界磁を
かごに保持した界磁ヨーク箇所の右側面相当図、図5は
図4の右側面図、図6は図4の永久磁石界磁をかごに保
持した界磁ヨーク箇所の屈曲状況を説明した図である。
なお、図4〜図6の他は前述の図1〜図3と同様に構成
されている。
【0039】図において、(41)は界磁取付機構で、第1
取付体(411)、第1取付体(411)と枢着機構(49)によって
連結された第2取付体(412)及び第2取付体(412)と枢着
機構(49)によって連結された第3取付体(413)によって
構成されている。(331)は第1取付体(411)、第2取付体
(412)及び第3取付体(413)にそれぞれ設けられた界磁ヨ
ークで、それぞれ4極の磁石を取付けて実質12極に構
成されている。
【0040】この場合、図4に示す永久磁石界磁(9)の
極ピッチL1と界磁ヨークの間隔L3は曲線動作するとき
の回転半径で決定されるが、例えば枢着機構(49)部分の
ピッチL2は当然L2≧L3となるが、もうひとつ、L2
(2n−1)・L1(nは整数)にする必要がある。こ
れは、前述の昇降路側の電機子コイル(10A),(10B)の極
ピッチが固定されているためである。
【0041】この実施例においても、転轍手段(44)が設
けられて第1かご(5A)が故障によって不時停止した場合
は、故障のない第2かご(5B)が第2昇降路(1B)から第1
昇降路(1A)に乗り入れて運転される。したがって、詳細
な説明を省略するがこの実施例においても図1〜図3の
実施例と同様な作用が得られることは明白である。ま
た、この実施例において曲線の昇降路が形成される場合
に、界磁取付機構(41)が、第1取付体(411)、第1取付
体(411)と枢着機構(49)によって連結された第2取付体
(412)及び第2取付体(412)と枢着機構(49)によって連結
された第3取付体(413)によって構成されているため、
曲がり易く容易、且つ円滑に曲線部を運行することがで
きる。そして、直線昇降から傾斜昇降又は曲線昇降に移
行する場合に推力の低下を減少することができる。
【0042】実施例3.図7〜図9も、この発明の他の
実施例を示す図で、図7は前述の図3相当図、図8は図
7の正面図、図9は図8の右側面に対応した昇降路の配
置を示す立面図である。なお、図7〜図9の他は前述の
図1〜図3と同様に構成されている。図において、(9)
は第1かご(5A)及び第2かご(5B)それぞれの両側にそれ
ぞれ設けられた片側式リニア同期モータの永久磁石界磁
で、バックヨーク(33)によりシャフト(39)を介してかご
に装着されている。(11)は第1昇降路(1A)及び第2昇降
路(1B)にそれぞれ立設されて第1かご(5A)及び第2かご
(5B)それぞれの両側にそれぞれ設けられた片側式リニア
同期モータの電機子ヨークである。
【0043】(10)は電機子ヨーク(11)に装備された片側
式リニア同期モータの電機子コイル、(13)は第1昇降路
(1A)及び第2昇降路(1B)にそれぞれ立設されてバックヨ
ーク(33)の平面における両側にそれぞれ配置されたガイ
ド用のレール、(43)はバックヨーク(33)に枢着されて、
レール(13)を転動するガイドローラで、永久磁石界磁
(9)と電機子コイル(10)との間の空隙を所定間隔に維持
する。
【0044】(44)は第1昇降路(1A)及び第2昇降路(1B)
の間に設けられて第1昇降路(1A)側が第2昇降路(1B)側
よりも下方に配置され傾斜して形成された転轍手段、(5
0)は上下にそれぞれレール(501)、電機子ヨーク(502)及
び電機子コイル(503)が設けられた転轍手段(44)の固定
ガイド、(51)は第1昇降路(1A)の前側のレール(13)の一
部を形成する第1転轍体で、下端が第1昇降路(1A)の前
側のレール(13)に枢着されて要時に駆動されて変位し図
9に破線で示すように傾斜して固定ガイド(50)の上側の
レール(501)に接続される。
【0045】(52)は第2昇降路(1B)の後側のレール(13)
の一部を形成する第2転轍体で、上端が第2昇降路(1B)
の後側のレール(13)に枢着されて要時に駆動されて変位
し図9に破線で示すように傾斜して固定ガイド(50)の下
側のレール(501)に接続される。なお、片側式リニア同
期モータを利用したロープレスエレベーター装置では図
1に示すように電機子ヨーク、電機子コイル部を切り換
える必要がなく、かごの昇降の妨げにならないため電機
子ヨーク(502)及び電機子コイル(503)が常設してある。
【0046】この実施例においても転轍手段(44)が設け
られて、第1転轍体(51)が要時に駆動されて変位し第1
昇降路(1A)の前側のレール(13)から図9に破線で示すよ
うに傾斜して固定ガイド(50)の上側のレール(501)に接
続される。また、第2転轍体(52)が要時に駆動されて変
位し図9に破線で示すように傾斜して固定ガイド(50)の
下側のレール(501)に接続される。そして、第1昇降路
(1A)の第1転轍体(51)よりも上方の電機子コイル(10)が
消勢されて、第1転轍体(51)の電機子コイル(503)が付
勢される。
【0047】これにより、第1かご(5A)が故障によって
不時停止した場合は、故障のない第2かご(5B)が第2昇
降路(1B)から第1昇降路(1A)に乗り入れて運転される。
したがって、詳細な説明を省略するがこの実施例におい
ても図1〜図3の実施例と同様な作用が得られることは
明白である。
【0048】実施例4.図10も、この発明の他の実施
例を示す図で図8の右側面に対応した昇降路の配置を示
す立面図相当図である。なお、図10の他は前述の図1
〜図3、図7〜図9と同様に構成されている。図におい
て、(44)は第1昇降路(1A)及び第2昇降路(1B)の間に設
けられて第1昇降路(1A)側が第2昇降路(1B)側よりも下
方に配置され傾斜して形成された転轍手段、(50)は図9
の固定ガイド(50)と同様に上下にそれぞれレール(50
1)、電機子ヨーク及び電機子コイルが設けられた転轍手
段(44)の固定ガイド、(51)は第1昇降路(1A)の前側のレ
ール(13)の一部を形成する第1転轍体で、下端が第1昇
降路(1A)の前側のレール(13)に枢着されて要時に駆動さ
れて変位し図10に破線で示すように傾斜して固定ガイ
ド(50)の上側のレール(501)に接続される。
【0049】(52)は第2昇降路(1B)の後側のレール(13)
の一部を形成する第2転轍体で、上端が第2昇降路(1B)
の後側のレール(13)に枢着されて要時に駆動されて変位
し図10に破線で示すように傾斜して固定ガイド(50)の
下側のレール(501)に接続される。(53)は第1昇降路(1
A)の後側のレール(13)の一部を形成する第3転轍体で、
下端が第1昇降路(1A)の後側のレール(13)に枢着されて
要時に駆動されて変位し図10に破線で示すように傾斜
して固定ガイド(50)の下側のレール(501)に接続され
る。
【0050】この実施例においても転轍手段(44)が設け
られて、第1転轍体(51)が要時に駆動されて変位し第1
昇降路(1A)の前側のレール(13)から図10に破線で示す
ように傾斜して固定ガイド(50)の上側のレール(501)に
接続される。また、第2転轍体(52)が要時に駆動されて
変位し図10に破線で示すように傾斜して固定ガイド(5
0)の下側のレール(501)に接続される。また、第3転轍
体(53)が要時に駆動されて変位し図10に破線で示すよ
うに傾斜して固定ガイド(50)の下側のレール(501)に接
続される。そして、第1昇降路(1A)の第1転轍体(51)よ
りも上方の電機子コイル(10)が消勢されて、固定ガイド
(50)の電機子コイルが付勢される。
【0051】これにより、第1かご(5A)が故障によって
不時停止した場合は、故障のない第2かご(5B)が図10
に示すように第2昇降路(1B)から第1昇降路(1A)に乗り
入れて運転される。したがって、詳細な説明を省略する
がこの実施例においても図1〜図3の実施例と同様な作
用が得られることは明白である。
【0052】実施例5.図11〜図13も、この発明の
他の実施例を示す図で、図11は前述の図8の永久磁石
界磁をかごに保持した界磁ヨーク箇所の相当図、図12
は図11の右側面図、図13は図12の永久磁石界磁を
かごに保持した界磁ヨーク箇所の屈曲状況を説明した図
である。なお、図11〜図13の他は前述の図7〜図9
と同様に構成されている。図において、(41)は界磁取付
機構で、第1取付体(411)、第1取付体(411)と枢着機構
(49)によって連結された第2取付体(412)及び第2取付
体(412)と枢着機構(49)によって連結された第3取付体
(413)によって構成されている。(9)は永久磁石界磁で、
第1取付体(411)、第2取付体(412)及び第3取付体(41
3)にそれぞれ4極の装着されて実質12極に構成されて
いる。
【0053】この実施例においても、転轍手段(44)が設
けられて第1かご(5A)が故障によって不時停止した場合
は、故障のない第2かご(5B)が第2昇降路(1B)から第1
昇降路(1A)に乗り入れて運転される。したがって、詳細
な説明を省略するがこの実施例においても図1〜図3の
実施例と同様な作用が得られることは明白である。ま
た、この実施例において曲線の昇降路が形成される場合
に、界磁取付機構(41)が、第1取付体(411)、第1取付
体(411)と枢着機構(49)によって連結された第2取付体
(412)及び第2取付体(412)と枢着機構(49)によって連結
された第3取付体(413)によって構成されているため、
曲がり易く容易、且つ円滑に曲線部を運行することがで
きる。そして、直線昇降から傾斜昇降又は曲線昇降に移
行する場合に推力の低下を減少することができる。
【0054】実施例6.図14も、この発明の他の実施
例を示す図で前述の図10相当図である。なお、図14
の他は前述の図1〜図3、図7〜図9と同様に構成され
ている。図において、(1A)は第1昇降路、(1B)は第1昇
降路(1A)に隣接して設けられた第2昇降路、(5A)は第1
かご、(5B)は第2かご、(5C)は第3かご、(41)は第1か
ご(5A)、第2かご(5B)、第3かご(5C)に設けられて永久
磁石界磁(9)とシャフト(39)を支える界磁取付機構、(4
2)は第1昇降路(1A)に設けられた乗場の戸である。
【0055】(441)は第1昇降路(1A)の上端及び第2昇
降路(1B)の間に設けられた前述の転轍手段(44)と同様な
第1転轍手段で、上端が上方の第1昇降路(1A)に枢着さ
れて第1昇降路(1A)の一部を構成し駆動されて変位し図
14に破線で示すように傾斜して第2昇降路(1B)の上端
に接続される。(442)は第1転轍手段(441)よりも下方に
設けられて、第1昇降路(1A)及び第2昇降路(1B)の間に
設けられた第1転轍手段(441)と同様な第2転轍手段
で、上端が上方の第1昇降路(1A)に枢着されて第1昇降
路(1A)の一部を構成し駆動されて変位し図14に破線で
示すように傾斜して第2昇降路(1B)に接続される。
【0056】上記のように構成されたロープレスエレベ
ーター装置において、第1かご(5A)が第1昇降路(1A)を
上昇して第1昇降路(1A)の最上階へ移動し、下降時には
第1転轍手段(441)が駆動されて図14の破線の位置に
配置されて第1かご(5A)が第1転轍手段(441)を経由し
て第2昇降路(1B)を移動するように運行される。そし
て、今、図14に示すように第1かご(5A)が第1昇降路
(1A)の最上階に停止している場合には、後続する第2か
ご(5B)が上昇できなくなる。このため、第1昇降路(1A)
の最上階よりも下の階の第2転轍手段(442)により第2
かご(5B)を第2転轍手段(442)経由により第2昇降路(1
B)を下降させる。このようにして、第1かご(5A)、第2
かご(5B)及び第3かご(5C)を能率よく運行することが可
能になる。
【0057】なお、図19で示したように地上一次式の
リニア同期モータでは、同一励磁電機子間には1台のか
ごしか存在することができないため、電機子コイルは第
1転轍手段(441)とその上方の第1昇降路(1A)、第2転
轍手段(442)と上方の第1転轍手段(441)までの第1昇降
路(1A)、第2転轍手段(442)よりも下方の第1昇降路(1
A)、第2昇降路(1B)とにわかれて装備されている。
【0058】実施例7.図15も、この発明の他の実施
例を示す図で前述の図10相当図である。なお、図15
の他は前述の図1〜図3、図7〜図9と同様に構成され
ている。図において、(1A)は第1昇降路、(1B)は第1昇
降路(1A)に隣接して設けられた第2昇降路、(5A)は第1
かご、(5B)は第2かご、(5C)は第3かご、(41)は第1か
ご(5A)、第2かご(5B)、第3かご(5C)に設けられて永久
磁石界磁(9)とシャフト(39)を支える界磁取付機構であ
る。
【0059】(441)は第1昇降路(1A)及び第2昇降路(1
B)の間に設けられた前述の転轍手段(44)と同様な第1転
轍手段で、上端が上方の第1昇降路(1A)に枢着されて第
1昇降路(1A)の一部を構成し駆動されて変位し図15に
破線で示すように傾斜して第2昇降路(1B)に接続され
る。(442)は第1転轍手段(441)よりも下方に設けられ
て、第1昇降路(1A)及び第2昇降路(1B)の間に設けられ
た第1転轍手段(441)と同様な第2転轍手段で、下端が
下方の第1昇降路(1A)に枢着されて第1昇降路(1A)の一
部を構成し駆動されて変位し図15に破線で示すように
傾斜して第2昇降路(1B)に接続される。
【0060】上記のように構成されたロープレスエレベ
ーター装置では、第1転轍手段(441)及び第2転轍手段
(442)を1組としたものが第1昇降路(1A)、第2昇降路
(1B)の高さ方向のに適宜な間隔で設けられる。そして、
今、図15に示すように第1かご(5A)が不時停止した場
合には、後続する第2かご(5B)が上昇できなくなる。こ
のため、第1転轍手段(441)及び第2転轍手段(442)を図
15に破線で示す位置に変位させて迂回路が形成され、
図15に矢印Dで示す経路により第1かご(5A)を追い越
して第2かご(5B)が運行される。このようにして、第1
かご(5A)、第2かご(5B)及び第3かご(5C)のいずれかの
故障時においても他のかごを能率よく運行することが可
能になる。
【0061】なお、図15に矢印Dで示す経路により第
1かご(5A)を追い越して第2かご(5B)が運行されている
場合には、第2昇降路(1B)のかご、例えば図15に示す
第3かご(5C)は第1転轍手段(441)及び第2転轍手段(44
2)を回避した位置に待機する必要がある。
【0062】また、上昇時に第2昇降路(1B)から第1昇
降路(1A)へ乗り入れ可能であり、下降時に第1昇降路(1
A)から第2昇降路(1B)へ乗り入れ可能な第1転轍手段(4
41)と、上昇時に第1昇降路(1A)から第2昇降路(1B)へ
乗り入れ可能であり、下降時に第2昇降路(1B)から第1
昇降路(1A)へ乗り入れ可能な第2転轍手段(442)とを昇
降路の高さ方向に交互に配置する。これにより、ワンシ
ャフトマルチカーシステムのロープレスエレベーター装
置においてかごの故障停止時に故障かごの追越し運転、
普通運転、急行運転が可能となる。そして、ワンシャフ
トマルチカーシステムの運転効率を向上することができ
る。
【0063】実施例8.図16も、この発明の他の実施
例を示す図で前述の図10相当図である。なお、図16
の他は前述の図1〜図3、図7〜図9と同様に構成され
ている。図において、(1A)は第1昇降路、(1B)は第1昇
降路(1A)に隣接して設けられた第2昇降路、(1C)は第1
昇降路(1A)と第2昇降路(1B)の間に設けられた追越し用
昇降路、(5A)は第1かご、(5B)は第2かご、(5C)は第3
かご、(5D)は第4かご、(41)は第1かご(5A)、第2かご
(5B)、第3かご(5C)、第4かご(5D)にシャフト(39)を介
して装備されて永久磁石界磁(9)を支持した界磁取付機
構である。
【0064】(441)は第1昇降路(1A)及び追越し用昇降
路(1C)の間に設けられた前述の転轍手段(44)と同様な第
1転轍手段で、上端が上方の第1昇降路(1A)に枢着され
て第1昇降路(1A)の一部を構成し駆動されて変位し図1
6に破線で示すように傾斜して追越し用昇降路(1C)に接
続される。(442)は第1転轍手段(441)よりも下方に設け
られて、第1昇降路(1A)及び追越し用昇降路(1C)の間に
設けられた第1転轍手段(441)と同様な第2転轍手段
で、下端が下方の第1昇降路(1A)に枢着されて第1昇降
路(1A)の一部を構成し駆動されて変位し図16に破線で
示すように傾斜して追越し用昇降路(1C)に接続される。
【0065】(443)は第2昇降路(1B)及び追越し用昇降
路(1C)の間に設けられた前述の第1転轍手段(441)と同
様な第3転轍手段で、第1転轍手段(441)よりも上方に
配置され、下端が下方の追越し用昇降路(1C)に枢着され
て追越し用昇降路(1C)の一部を構成し駆動されて変位し
図16に破線で示すように傾斜して第2昇降路(1B)に接
続される。(444)は第2昇降路(1B)及び追越し用昇降路
(1C)の間に設けられた前述の第1転轍手段(441)と同様
な第4転轍手段で、第2転轍手段(442)よりも下方に配
置され、上端が上方の追越し用昇降路(1C)に枢着されて
追越し用昇降路(1C)の一部を構成し駆動されて変位し図
16に破線で示すように傾斜して第2昇降路(1B)に接続
される。
【0066】上記のように構成されたロープレスエレベ
ーター装置において、今、図16に示すように第1かご
(5A)が不時停止した場合には、後続する第2かご(5B)が
上昇できなくなる。このため、第1転轍手段(441)及び
第2転轍手段(442)を図16に破線で示す位置に変位さ
せて迂回路が形成され、図16に矢印Dで示す経路によ
り第1かご(5A)を追い越して第2かご(5B)が運行され
る。また、第2かご(5B)の上昇は第1昇降路(1A)、第2
転轍手段(442)、追越し用昇降路(1C)、第3転轍手段(44
3)及び第2昇降路(1B)を経由するか又は第1昇降路(1
A)、第2転轍手段(442)及び追越し用昇降路(1C)を経由
にすることによっても達成可能である。
【0067】また、下降時に図16に示すように第4か
ご(5D)が不時停止した場合には、後続する第3かご(5C)
が下降できなくなる。このため、第3転轍手段(443)及
び第4転轍手段(444)を図16に破線で示す位置に変位
させて迂回路が形成され、図16に矢印Eで示す経路に
より第4かご(5D)を追い越して第3かご(5C)が運行され
る。また、第3かご(5C)の下降は第2昇降路(1B)、第3
転轍手段(443)及び追越し用昇降路(1C)を経由するか又
は第2昇降路(1B)、第3転轍手段(443)、追越し用昇降
路(1C)、第2転轍手段(442)及び第1昇降路(1A)を経由
することによっても達成可能である。このようにして、
第1かご(5A)、第2かご(5B)、第3かご(5C)及び第4か
ご(5D)のいずれかの故障時においても他のかごを能率よ
く運行することが可能になる。
【0068】なお、図16の実施例において、変位した
転轍手段上でかごが不時停止したとしても、他の転轍手
段を使用して隣接した昇降路にかごを乗り入れることが
でき、第1昇降路(1A)、第2昇降路(1B)及び追越し用昇
降路(1C)の全てが不通になることがなく、他の正常なか
ごを運行することができる。これにより、ワンシャフト
マルチカーシステムのロープレスエレベーター装置にお
いてかごの故障停止時に故障かごの追越し運転、普通運
転、急行運転が可能となる。そして、ワンシャフトマル
チカーシステムの運転効率を一層向上することができ
る。
【0069】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明は以上説
明したように、昇降路に沿って敷設された複数の電機子
コイルと、これらの電機子コイルに対向する界磁が設け
られリニア同期モータによって推進する界磁の移動方向
の変化に対して上下方向の姿勢を保つように界磁取付機
構を介して配備されたかごと、互いに並列に配置された
複数の昇降路と、これらの昇降路にそれぞれ設けられて
かごの昇降を案内するレールと、昇降路の上端部及び下
端部にそれぞれ設けられて互いに隣接する昇降路のレー
ルの相互間に配置された転轍手段とを設けたものであ
る。
【0070】これによって、転轍手段により隣接した他
の昇降路にかごを乗入れて運行することができる。した
がって、昇降路の終端で折り返し複線運転が可能にり、
運転効率のよいワンシャフトマルチカーシステムの構成
を可能とする効果がある。
【0071】また、この発明の請求項2記載の発明は以
上説明したように、昇降路に沿って敷設された複数の電
機子コイルと、これらの電機子コイルに対向する界磁が
設けられリニア同期モータによって推進する界磁の移動
方向の変化に対して上下方向の姿勢を保つように界磁取
付機構を介して配備されたかごと、互いに並列に配置さ
れた複数の昇降路と、これらの昇降路にそれぞれ設けら
れてかごの昇降を案内するレールと、互いに隣接する昇
降路のレールの相互間に配置されて昇降路の一方に停止
中のかごを追い越す迂回路を昇降路の他方とにより構成
する転轍手段とを設けたものである。
【0072】これによって、昇降路において転轍手段に
より隣接した他の昇降路にかごを乗入れて迂回運行され
る。したがって、不時停止したかごを迂回して他のかご
を運行することができ、全体の運行効率の低下を防ぐ効
果がある。また急行かごの運行が容易にでき運転効率の
よいワンシャフトマルチカーシステムの構成を可能とす
る効果がある。
【0073】また、この発明の請求項3記載の発明は以
上説明したように、昇降路に沿って敷設された複数の電
機子コイルと、これらの電機子コイルに対向する界磁が
設けられリニア同期モータによって推進する界磁の移動
方向の変化に対して上下方向の姿勢を保つように界磁取
付機構を介して配備されたかごと、互いに並列に配置さ
れた複数の昇降路と、これらの昇降路にそれぞれ設けら
れてかごの昇降を案内するレールと、昇降路の終端の複
数階に設定されたかごの待機階と、この待機階に近接し
て設けられて互いに隣接する昇降路のレールの相互間に
配置された転轍手段とを設けたものである。
【0074】これによって、昇降路の終端部においてか
ごを待機させ転轍手段により隣接した他の昇降路にかご
を乗入れて運行される。したがって、昇降路の最上部
階、最下部階等を状況によって保守時の待機場所にする
ことが可能な運転効率のよいワンシャフトマルチカーシ
ステムの構成を可能とする効果がある。
【0075】また、この発明の請求項4記載の発明は以
上説明したように、昇降路に沿って敷設された複数の電
機子コイルと、これらの電機子コイルに対向する界磁が
設けられリニア同期モータによって推進する界磁の移動
方向の変化に対して上下方向の姿勢を保つように界磁取
付機構を介して配備されたかごと、互いに並列に配置さ
れた複数の昇降路と、これらの昇降路にそれぞれ設けら
れてかごの昇降を案内するレールと、互いに隣接する昇
降路のレールの相互間に配置されると共に、昇降路の高
さ方向の適所の複数箇所に配置され昇降路の一方に停止
中のかごを追い越す迂回路を昇降路の他方とにより構成
する転轍手段とを設けたものである。
【0076】これによって、昇降路の高さ方向の複数箇
所において転轍手段により隣接した他の昇降路にかごを
乗入れて迂回運行される。したがって、かごの上昇時、
下降時ともに同等の追越し運行が可能となって運転効率
のよいワンシャフトマルチカーシステムの構成を可能と
する効果がある。
【0077】また、この発明の請求項5記載の発明は以
上説明したように、昇降路に沿って敷設された複数の電
機子コイルと、これらの電機子コイルに対向する界磁が
設けられリニア同期モータによって推進する界磁の移動
方向の変化に対して上下方向の姿勢を保つように界磁取
付機構を介して配備されたかごと、互いに並列に配置さ
れた複数の昇降路及び他の昇降路からなる追越し用昇降
路と、複数の昇降路及び追越し用昇降路にそれぞれ設け
られてかごの昇降を案内するレールと、複数の昇降路及
び追越し用昇降路のレールの相互間に配置されて、複数
の昇降路のいずれかに停止中のかごを追い越す迂回路を
追越し用昇降路とにより構成する転轍手段とを設けたも
のである。
【0078】これによって、転轍手段により隣接した追
越し用昇降路にかごを乗入れて迂回運行される。したが
って、昇降路に不時停止したかごに対する追越し運行が
容易にできて、一層運転効率のよいワンシャフトマルチ
カーシステムの構成を可能とする効果がある。
【0079】また、この発明の請求項6記載の発明は以
上説明したように、請求項1〜請求項5のいずれかに記
載のロープレスエレベーター装置に、かごの両側にそれ
ぞれ配置された昇降路側一次式の両側式リニア同期モー
タを設け、また可動部に電機子コイル及びレールが装備
された転轍手段を設けたものである。
【0080】これによって、かごの両側にそれぞれ配置
された昇降路側一次式の両側式リニア同期モータにより
かごが駆動され、また、可動部に電機子コイル及びレー
ルが装備された転轍手段により隣接した他の昇降路にか
ごを乗入れて運行される。したがって、昇降路側一次式
の両側式リニア同期モータを利用したロープレスエレベ
ーター装置の昇降路間転轍方式の運行を可能とする効果
がある。
【0081】また、この発明の請求項7記載の発明は以
上説明したように、請求項1〜請求項5のいずれかに記
載のロープレスエレベーター装置に、かごの両側にそれ
ぞれ配置された昇降路側一次式の両側式リニア同期モー
タを設け、また電機子コイル及びレールが設けられた固
定ガイド並びに可動の転轍体により構成された転轍手段
を設けたものである。
【0082】これによって、かごの両側にそれぞれ配置
された昇降路側一次式の両側式リニア同期モータにより
かごが駆動され、また、電機子コイル及びレールが設け
られた固定ガイド並びに可動の転轍体により構成された
転轍手段により隣接した他の昇降路にかごを乗入れて運
行される。したがって、昇降路側一次式の両側式リニア
同期モータを利用したロープレスエレベーター装置の昇
降路間転轍方式の運行を可能とする効果がある。
【0083】また、この発明の請求項8記載の発明は以
上説明したように、昇降路に沿って敷設された複数の電
機子コイルと、これらの電機子コイルに対向する界磁が
設けられリニア同期モータによって推進する界磁の移動
方向の変化に対して上下方向の姿勢を保つように界磁取
付機構を介して配備されたかごと、かごに設けられて相
互に枢着機構によって枢着された複数の取付体によって
構成された永久磁石界磁取付機構が設けられ、取付体に
設けられた界磁永久磁石の枢着機構部における磁極相互
間のピッチがリニア同期モータの磁極ピッチの奇数倍に
設定される。
【0084】これによって、かごが昇降路の屈曲部を移
動する場合に永久磁石界磁取付機構を構成した取付体が
枢着機構により相互に屈折する。したがって、屈折部が
形成された昇降路をかごが昇降する場合であっても推力
の低下が少ないリニア同期モータの界磁構成を可能とし
運行効率を向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す図で、ロープレスエ
レベーター装置を概念的に示す昇降路要部の斜視図。
【図2】図1の装置のかご箇所の正面図。
【図3】図2の平面図。
【図4】この発明の実施例2を示す図で、前述の図3の
永久磁石界磁をかごに保持した界磁ヨーク箇所の右側面
相当図。
【図5】図4の右側面図。
【図6】図4の永久磁石界磁をかごに保持した界磁ヨー
クの屈曲状況を説明した図。
【図7】この発明の実施例3を示す図で、前述の図3相
当図。
【図8】図7の正面図。
【図9】図8の右側面に対応した昇降路の配置を示す立
面図。
【図10】この発明の実施例4を示す図で、前述の図8
の右側面に対応した昇降路の配置を示す立面図相当図。
【図11】この発明の実施例5を示す図で、前述の図8
の永久磁石界磁をかごに保持した界磁ヨーク箇所の相当
図。
【図12】図11の右側面図。
【図13】図12の永久磁石界磁をかごに保持した界磁
ヨーク箇所の屈曲状況を説明した図。
【図14】この発明の実施例6を示す図で、前述の図1
0相当図。
【図15】この発明の実施例7を示す図で、前述の図1
0相当図。
【図16】この発明の実施例8を示す図で、前述の図1
0相当図。
【図17】従来のロープ式エレベーター装置を概念的に
示す斜視図。
【図18】従来のロープレスエレベーター装置を示す図
で、かごが配置された状況を示す昇降路の要部斜視図。
【図19】図18の装置の概念的制御ブロック線図。
【図20】従来のワンシャフトマルチカーシステム、す
なわち、1つの昇降路に複数のかごを配置したシステム
を構成した他の従来のロープレスエレベーター装置を概
念的に示す立面図。
【符号の説明】 1A 第1昇降路 1B 第2昇降路 1C 追越し用昇降路 5A 第1かご 5B 第2かご 9 永久磁石界磁 10A 電機子コイル 10B 電機子コイル 13 レール 41 界磁取付機構 411 第1取付体 412 第2取付体 413 第3取付体 44 転轍手段 49 枢着機構 50 固定ガイド 51 第1転轍体 52 第2転轍体
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図17】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図20】
【図19】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降路にそって敷設されている複数個の
    電機子コイルと、この電機子コイルに対向する界磁を有
    し、リニア同期モータによって推進する界磁部とこの界
    磁部の移動方向の変化に対して、上下方向の姿勢を保つ
    ように、上記界磁部に吊り下げられているかごをもって
    いるロープレスエレベータ装置において、隣接した複数
    個の昇降路を持ち、昇降路の最上階、最下階で昇降路を
    変更する手段をもつことを特徴としたロープレスエレベ
    ータ装置。
  2. 【請求項2】 昇降路にそって敷設されている複数個の
    電機子コイルと、この電機子コイルに対向する界磁を有
    し、リニア同期モータによって推進する界磁部とこの界
    磁部の移動方向の変化に対して、上下方向の姿勢を保つ
    ように、上記界磁部に吊り下げられているかごをもって
    いる1つの昇降路に複数台のかごが昇降するロープレス
    エレベータにおいて、現在の昇降路から隣接する昇降路
    に変更する手段をもち、停止中のかごを追い越すことが
    可能なロープレスエレベータ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1のロープレスエレベータ装置に
    おいて、昇降路の上部、下部の複数階をかごの待機階と
    し、それぞれの待機階に昇降路を変更する手段を持つこ
    とを特徴としたロープレスエレベータ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2のロープレスエレベータ装置に
    おいて、2つの昇降路をA、B昇降路とした時、昇降路
    AからBへ昇降路を変更する手段、昇降路BからAへ昇
    降路を変更する手段を所定距離ごと、交互に持つことを
    特徴としたロープレスエレベータ装置。
  5. 【請求項5】 昇降路にそって敷設されている複数個の
    電機子コイルと、この電機子コイルに対向する界磁を有
    し、リニア同期モータによって推進する界磁部とこの界
    磁部の移動方向の変化に対して、上下方向の姿勢を保つ
    ように、上記界磁部に吊り下げられているかごをもって
    いるロープレスエレベータ装置において、上昇専用、下
    降専用、追い越し専用の隣接した3つの昇降路をもち、
    それぞれの昇降路を変更する手段をもつことを特徴とし
    たロープレスエレベータ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のロープレスエレベ
    ータにおいて、ロープレスエレベータの駆動リニアモー
    タとして、建屋側一次式の両側式リニア同期モータを左
    右2列に配置し、昇降路変更手段として、建屋側に敷設
    された電機子コイルおよび案内用ガイドレールの両方と
    も作動する機構を持つことを特徴としたロープレスエレ
    ベータ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5のロープレスエレベ
    ータにおいて、ロープレスエレベータの駆動リニアモー
    タとして、建屋側一次式の片側式リニア同期モータを左
    右2列に配置し、昇降路変更手段として、建屋側に敷設
    された電機子コイルは固定し、建屋側に敷設された案内
    用ガイドレールのみ作動する機構を持つことを特徴とし
    たロープレスエレベータ装置。
  8. 【請求項8】 昇降路にそって敷設されている複数個の
    電機子コイルと、この電機子コイルに対向する界磁を有
    し、リニア同期モータによって推進する界磁部とこの界
    磁部の移動方向の変化に対して、上下方向の姿勢を保つ
    ように、上記界磁部に吊り下げられているかごをもって
    いるロープレスエレベータ装置において、篭側に取付け
    られた界磁永久磁石及びその取付機構を少なくとも一つ
    の極をなす界磁永久磁石とその取付機構を複数個に分離
    し、それらを回転可能な連結機構で結合し、連結機構部
    の磁極ピッチをリニア同期モータの磁極ピッチの奇数倍
    としたことを特徴としたロープレスエレベータ装置。
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