JPH0626314U - 差動増幅器のオフセット電圧調節回路 - Google Patents

差動増幅器のオフセット電圧調節回路

Info

Publication number
JPH0626314U
JPH0626314U JP033360U JP3336093U JPH0626314U JP H0626314 U JPH0626314 U JP H0626314U JP 033360 U JP033360 U JP 033360U JP 3336093 U JP3336093 U JP 3336093U JP H0626314 U JPH0626314 U JP H0626314U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
offset voltage
integrated circuit
coupled
resistor
differential amplifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP033360U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0641382Y2 (ja
Inventor
チャールズ・エル・ヴァイン
デービッド・シー・ステグメイア
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Raytheon Co
Original Assignee
Raytheon Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Raytheon Co filed Critical Raytheon Co
Publication of JPH0626314U publication Critical patent/JPH0626314U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0641382Y2 publication Critical patent/JPH0641382Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F3/00Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/45Differential amplifiers
    • H03F3/45071Differential amplifiers with semiconductor devices only
    • H03F3/45479Differential amplifiers with semiconductor devices only characterised by the way of common mode signal rejection

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 集積回路に含まれる差動増幅器のパッケージ
化後のオフセット電圧の変動を補償する。 【構成】 差動増幅器16は、電源T3 と差動増幅器の
コレクタとの間に直列に結合された複数の抵抗28a、
28b、28c、30a、30b、30cから成るノミ
ナル抵抗と、通常ノミナル抵抗から電気的に分離されて
いる抵抗40c、44cと、ツェナー・ダイオード42
b、46bから成るスイッチと、を有し、制御信号に従
ってスイッチが抵抗40c、44cをノミナル抵抗に結
合することによってパッケージに収容した後の差動増幅
器のオフセット電圧を調節する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、一般には集積回路に関し、更に詳細には差動増幅器集積回路のオフ セット電圧を調節又はトリミングする回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の如く、演算増幅器(OPアンプ)、コンパレータ、アナログ−ディジタ ル(A/D)コンバータ又はディジタル−アナログ(D/A)コンバータ等の集 積回路(IC)は、一般にその増幅段として差動増幅器を含んでいる。その差動 増幅器は、典型的には、一対のエミッタ結合されたバイポーラ・トランジスタか ら成り、そのベース電極には一対の入力信号が供給される。結合されたエミッタ は定電流源に結合される。一対のトランジスタのコレクタ電極は夫々所定の抵抗 値を介して電源に結合され、そのトランジスタ対の差動出力はコレクタ電極間か らとり出される。そのトランジスタ対間に組立により生じる不整合のため、差動 増幅器はトランジスタ対の差動出力電圧を零ボルトにするための有限のオフセッ ト電圧を必要とする。周知の如く、そのオフセット電圧は差動トランジスタ対の コレクタ抵抗の値の関数である、即ち、そのコレクタ抵抗の値を調節することに よってオフセット電圧を変えることができる。
【0003】 通常、オフセット電圧調節は、集積回路がウエハ段階のとき行なわれる。即ち 、個々の集積回路チップ(一般的に「ダイ」という)が切断され、集積回路ウエ ハ(典型的にはダイ・アレイから成る)から分離され、集積回路パッケージに収 容する前に行なわれる。典型的には、集積回路の差動トランジスタ対の各々の全 コレクタ抵抗は、電源とコレクタ電極との間に直列結合される複数の個別抵抗と して設けられ、それらの個別抵抗の選択された1つ又は複数のものが対応する1 つ又は複数のツェナー・ダイオードによってシャントされる。即ち、個々のツェ ナー・ダイオードは選択された個々のコレクタ抵抗に並列に接続される。個別の 集積回路チップ又はダイの各々には、各ツェナー・ダイオードのアノード及びカ ソード電極のところにパッドが設けられる。ツェナー・ダイオードの選択された 1つ又は複数のものの両端に大きな逆バイアス電圧が個別に加えられ、それによ って充分に大きい逆電流をそこに流れさせ選択された1つ又は複数のツェナー・ ダイオードを永久的に短絡させる。短絡されたツェナー・ダイオードによってシ ャントされた個別抵抗は電気的にバイパスされ、それによってそこに結合される トランジスタ対のコレクタ抵抗を漸次減少させ、差動トランジスタ対のオフセッ ト電圧をトリミングする。典型的には、オフセット電圧は、そのようにしてトリ ミングされ、オフセット電圧の大きさは減少させられ可能な限り零ボルトに近づ けさせられる。即ち、オフセット電圧は零(「ヌル」)になる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
集積回路の差動増幅器オフセット電圧を調節する前記構成は、いくつかの適用 例においては満足すべきものであるが、個々の集積回路チップ又はダイがウエハ から分離された後に、チップは典型的には集積回路パッケージ、例えば所定のそ して限られた数のパッケージ・リード又はピンのデュアル・イン・ライン・パッ ケージ(DIP)、フラットパック、又はTO−5カン内に収容される。そして 、その集積回路パッケージは、オフセット電圧トリミング・ツェナー・ダイオー ドのチップ段階のパッドにリード又はピンを結合させていない。即ち、オフセッ ト電圧トリミング・ツェナー・ダイオード用のパッドは集積回路差動増幅器を収 容するパッケージのリードを通しては利用(アクセス)できない。従って、前述 のオフセット電圧調節は集積回路ウエハ段階でのみ行なわれる。即ち、個々の集 積回路チップ又はダイが集積回路パッケージに収容される前にのみ行なわれる。 従って、典型的には集積回路ウエハをダイ(即ち、個々のダイ)に分離し、個々 の集積回路ダイをICパッケージに組込み、そしてパッケージに組込んだ集積回 路のバーン・イン(burn−in)段階の間の差動増幅器のオフセット電圧の 変化は補償されない。そして、最終的にパッケージされた集積回路のオフセット 電圧は、集積回路ウエハ段階に得られたオフセット電圧ヌルから数十マイクロボ ルト程度シフトしてしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば、電気的相互接続リードを有するパッケージ内に集積回路が配 置され、該集積回路はノミナル・オフセット電圧を有する差動増幅器から成る。 差動増幅器は、更にパッケージの中に配置され、電気的相互接続リードに結合さ れて、該リードに加えられる制御信号に応答して差動増幅器のオフセット電圧を ノミナル・オフセット電圧から調整する手段を含む。その構成によって、オフセ ット電圧は、集積回路をウエハ(例えば、同一集積回路の大きなアレイを含む) から分離し、それを集積回路パッケージ内に収容し、そのパッケージされた集積 回路を「バーンイン」した後に調節することが可能となり、それによって分離、 パッケージ化、及びバーンインの間に生じた集積回路差動増幅器のオフセット電 圧の変化を補償することができる。
【0006】 本考案の好適実施例においては、集積回路は複数の電気的相互接続リードを有 するパッケージ内に配置され、第1リードが集積回路の通常動作モード中に入力 信号を受ける。その集積回路は、第2相互接続リードに結合され基準電位が供給 される電源バスと、一対のエミッタ結合トランジスタから成りノミナル・オフセ ット電圧を有する差動増幅器であって、ノミナル・オフセット電圧がトランジス タ対の一方のコレクタ電極及び基準電位間に結合されるノミナル抵抗値の関数で ある差動増幅器と、複数の直列結合された抵抗から成りノミナル抵抗を発生する 手段と、電源バス及び前記コレクタ電極間に結合される回路網と、から構成され る。回路網は、電源バス及び前記コレクタ電極間から当初電気的に分離される第 1抵抗と、集積回路のプログラム・モードの間第1及び第2相互接続リード間に 加えられるプログラミング信号に応答して、電源バス及びコレクタ電極間に第1 抵抗を電気的に結合し、オフセット電圧をノミナル・オフセット電圧から所定量 だけ変えるスイッチ手段と、プログラム・モードの間第1及び第2リード間にス イッチ手段を電気的に結合し、通常動作モードの間スイッチ手段を第1相互接続 リードから電気的分離するよう作動する制御手段と、から構成される。その構成 によって、オフセット電圧は、パッケージのリードを使用してトリミングされ、 そのリードは2つの機能、即ち、通常動作モードの間集積回路の入力信号を受け ることと、プログラミング・モードの間オフセット電圧のパッケージ後のトリミ ングのためのプログラミング信号を受けること、を行なう。
【0007】 本考案は、また、パッケージ内に配置される集積回路差動増幅器のオフセット 電圧を測定し、そのオフセット電圧は差動増幅器及び基準電位間に結合される抵 抗値の関数であり、そしてパッケージのリードにプログラミング信号を加え、差 動増幅器及び基準電位間にそれ以前に電気的に分離されていた抵抗を電気的に結 合する、ことによって差動増幅器のオフセット電圧を調節する。
【0008】
【実施例】
図1は、集積回路(IC)10、例えば演算増幅器(OPアンプ)を示し、該 OPアンプは入力部12、出力部14及び端子T1 〜T8 から成る。集積回路1 0は、ここでは通常の集積回路パッケージ(図示せず)、例えばデュアル・イン ・ライン・パッケージ(DIP)、フラットパック又はTO−5カン内に配置さ れ、端子T1 〜T8 は電気的相互接続リード又はパッケージのピンに接続される 。入力部12は差動増幅器16を含み、該増幅器は一対のトランジスタ18、2 0から成り、例えばトランジスタ18、20間の不整合や集積回路10のパッケ ージ化及びパーンインによって生じるノミナル・オフセット電圧を有する。集積 回路10は端子T3 及び端子T6 、T7 に夫々電気的に結合されるオフセット電 圧トリム回路網36、38を含み、外部源からパッケージに後述の態様で加えら れる制御信号即ちプログラミング信号に応答して、オフセット電圧をノミナル・ オフセット電圧から調節する。その構成によって、差動増幅器16のオフセット 電圧は、集積回路10がICパッケージに組込まれた後及びそのパッケージ化さ れた集積回路のバーン・インの後に、トリミングすることが可能となり、それに よって充分低いオフセット電圧を有する集積回路、従ってより正確なデバイスを 提供することができる。また、そのオフセット電圧は、パッケージ・ピン(図1 の端子T3 、T6 、T7 に結合される)を使用してトリミングされ、そのピンは オフセット電圧調節とは無関係に設けられ、後述するように集積回路10(例え ばOPアンプ)の通常動作中には集積回路10への入力信号を受ける。
【0009】 トランジスタ18、20は、ここではバイポーラnpnトランジスタであるが 、相補的極性の回路ではpnpトランジスタを使用することが可能であることは 理解できる。トランジスタ18、20はバイポーラ・トランジスタではなく電界 効果トランジスタ(FET)にすることも可能である。トランジスタ18、20 のベース電極は夫々端子T1 、T2 に結合され、それらの端子は、後述するよう に、集積回路10に加えられる正(+VIN)及び負(−VIN)入力データ信号を 受けるためのICパッケージ・ピンに結合される。トランジスタ対18、20の エミック電極は定電流源22に一緒に結合され、その電流源は図示の如く第1電 圧バス24に結合される。第2電圧バス26は、トランジスタ18のコレクタ電 極に複数の(ここでは4個の)直列結合された個別の抵抗28a、28b、28 c、28dを介して結合される。同様に、直列結合された抵抗30a、30b、 30c、30dは第2電圧バス26とトランジスタ20のコレクタ電極との間に 結合される。ここで、抵抗28d、30dは、各々対応するトランジスタ18、 20のコレクタ抵抗値の大部分を形成し、抵抗28a〜28c及び抵抗30a〜 30cは後述の目的のため2進状に重みづけされた抵抗値を有する。抵抗28a 〜28d、30a〜30dはここでは後述の目的のため薄膜抵抗である。ライン 19はトランジスタ18のコレタク電極を出力部14に結合し、トランジスタ2 0のコレクタ電極はライン21によって出力部14に結合される。また、出力部 14には第1及び第2電圧バス24、26が接続される。集積回路10の端子T4 は第1電圧バス24に結合される。端子T3 、T4 はICパッケージ・ピン又 はリードの対応する対に結合され、動作中には集積回路10への正(+Vs)及 び負(−Vs)作動電位から成る入力信号が加えられる。集積回路10の出力は トランジスタ18、20から加えられる信号に従って出力部14によって通常の 態様で端子T5 に発生される(信号VOUT )。
【0010】 入力部12は、また、後述の目的のため、図示の如く抵抗28a、28b、2 8cに並列に結合される第1組のツェナー・ダイオード32a、32b、32c を含む。ツェナー・ダイオード32aのアノードとツェナー・ダイオード32b のカソードとの接続点にはパッドP1 が形成される。同様に、ツェナー・ダイオ ード32bのアノードとツェナー・ダイオード32cのカソードとの接続点には パッドP2 が形成され、ツェナー・ダイオード32cのアノードは端子T6 に結 合される。端子T3 はツェナー・ダイオード32aのカソードに結合される。同 様に、第2組のツェナー・ダイオード34a、34b、34cは抵抗30a、3 0b、30cに夫々並列に結合され、端子T3 はツェナー・ダイオード34aの カソードに結合され、端子T7 はツェナー・ダイオード34cのアノードに接続 される。パッドP3 、P4 はツェナー・ダイオード34a、34b及び34b、 34cの夫々のアノード及びカソード電極間の接続点に電気的に結合されて形成 される。端子T6 、T7 は、前述の如く集積回路10のオフセット・ヌル調節端 子を構成し、集積回路10が配置されるパッケージの対応するリード又はピンに 結合される。前述の如く、集積回路10の通常動作中には、オフセット・ヌル調 節端子にはパッケージされた集積回路10の外部の回路(図示せず)から入力信 号に与えられ、例えば温度変動によるオフセット電圧のドリフトを補償する。一 方、パッドP1 〜P4 は、集積回路10が形成される個々のチップ又はダイ(図 示せず)上に周知の態様で形成される接触点であり、その集積回路上で終ってい る。換言すれば、パッドP1 〜P4 は端子T1 〜T8 のいずれにも直接的には接 続されておらず、従って集積回路10が配置されるパッケージの相互接続リード 又はピンに接続されない。
【0011】 パッケージ後のオフセット電圧トリム回路網36、38は第2電圧バス26( 従って端子T3 )とオフセット・ヌル端子T6 、T7 の夫々の間に図示の如く結 合される。更に詳細には、トリム回路網36は、一端で直列結合された抵抗40 a、40bを含み、抵抗40aの他端は電圧バス26に結合され、抵抗40bの 他端は端子T6 、ツェナー・ダイオード32cのアノード、抵抗28c、28d の接続点に接続される。抵抗40a、40bと並列に「背中合せ」のツェナー・ ダイオード42a、42bが結合される。即ち、ツェナー・ダイオード42a、 42bがここではカソード電極同志が接続される。後述の如く、ツェナー・ダイ オード42aは常開スイッチと類似する。ツェナー・ダイオード42aのアノー ド電極には電圧バス26が接続され、ツェナー・ダイオード42bのアノード電 極は抵抗40bの第2端に結合される。そして、ツェナー・ダイオード42a、 42bのアノードは夫々端子T3 、T6 に電気的に接続される。抵抗40cは抵 抗40a及び40bの接続点とツェナー・ダイオード42a、42bのカソード との間に結合される。トリム回路網38は、第1端で一緒に直列結合される抵抗 44a、44bを含み、抵抗44aの第2端は第2電圧バス26に結合され、抵 抗44bの第2端は端子T7 、ツェナー・ダイオード34cのアノード電極、及 び抵抗30c、30dの接続点に接続される。回路網38は、また、「背中合せ 」のツェナー・ダイオード46a、46bから成り、ここではカソード同志が一 緒に結合され、そのカソードは更に抵抗44a、44bの接続点に抵抗44cを 介して結合される。ツェナー・ダイオード46aのアノード電極は電圧バス26 に結合される。ツェナー・ダイオード46bのアノード電極は抵抗44bの第2 端に接続される。そして、ツェナー・ダイオード46a、46bのアノードは夫 々端子T3 、T7 に電気的に接続される。ここで、抵抗40a〜40c、44a 〜44cは薄膜抵抗であることを注目すべきである。更に、トリム回路網36、 38は夫々差動対トランジスタ18、20に抵抗28d、30dを介して結合さ れ、トリム回路網36、38の各々は集積回路チップ10の一対の端子に電気的 に接続される。即ち、トリム回路網36は端子T3 、T6 に接続され、トリム回 路網38は端子T3 、T7 に接続される。従って、端子T3 、T6 、T7 は集積 回路10を収容するパッケージの対応するリード又はピンに接続されるので、ト リム回路網36及び38は端子T3 、T6 及びT3 、T7 に夫々接続されるパッ ケージ・ピンを介してアクセスすることが可能となる。
【0012】 動作について説明する。前述したように、典型的には同一のダイの大きなアレ イを含むウエハ(図示せず)上の個々のダイの上に集積回路10を組立てる間に 、差動対トランジスタ18、20の構造的特性に回避しがたい不整合、例えばド ーパント濃度、ベース幅、及びエミッタ面積の差が生じる。そのトランジスタ対 18、20の間に組立時に生じる不整合は、それらのベースに加わる電圧が零ボ ルトのときに、トランジスタ18、20のコレクタ電極間に有限の差動出力電圧 を発生させる。そして、差動出力電圧Voを零ボルトにするのにトランジスタ1 8、20の夫々のベース電極に加えられる入力電圧VIN1 、VIN2 の間に、例え ば500マイクロボルト(μV)のオフセット電圧を与えられなければならなく なる。そのオフセット電圧Vosは一般に次の式に従う。
【0013】
【数1】 Vos=VIN1 −VIN2
【数2】 Vos=(KT/q)lnRC1 (A1 )/RC2 (A2 ) ここで、Kはボルツマン定数、Tは絶対温度(°K)そしてqは電子の電荷で ある。また、RC1 はトランジスタ18の等価コレクタ抵抗値、RC2 はトラン ジスタ20の等価コレクタ抵抗値である。値A1 及びA2 は夫々トランジスタ1 8、20のエミッタ面積を表わす。数式2からわかるように、差動増幅器16の オフセット電圧Vosはトランジスタ18、20のコレクタ抵抗の実効値を変え ることによって調節即ちトリミングすることができる。同様に数式2からわかる ように、トランジスタ18のコレクタ抵抗(RC1 )は抵抗28a〜28d及び 40a〜40cによって決定される。同様に、トランジスタ20のコレクタ抵抗 (RC2 )は抵抗30a〜30d、44a〜44cによって決定される。
【0014】 差動増幅器16のオフセット電圧Vosは、集積回路10がウエハ段階にある 間に、即ち集積回路10を含む個々のチップ(又はダイ)がウエハから分離され 、ICパッケージに組込まれる前に、先ずヌル調節される(即ち、零ボルトにで きるだけ近づくように調節される)。パッドP1 〜P4 及び端子T3 、T6 、T7 はVosのその初期調節に利用される。Vosの大きさ及び極性は、周知の態 様でライン19、21間(即ち、差動対トランジスタ18、20のコレクタ電極 間)で測定される。例えば、集積回路10の入力端子T1 、T2 の選択された方 が接地され、回路10の出力端子T5 が零ボルトにされる。入力端子T12 の 他方で測定された電圧の大きさ及び極性は差動増幅器16のオフセット電圧Vo sを表わす。コレクタ抵抗28a、28b、28c又は30a、30b、30c の選択されたものは、対応するパッドP1 〜P4 及び端子T3 、T6 、T7 を使 用してツェナー・ダイオード32a、32b、32c又は34a、34b、34 cの対応するものを個々に短絡することによってオフセット電圧の大きさ及び極 性に従って電気的にバイパスされ、測定されたオフセット電圧Vosを調節しで きるだけ零ボルトに近づけるように調節し、即ち、Vosをヌル調節する。例え ば、抵抗28aをバイパスするため、大きな(例えば20ボルト)逆バイアス電 圧がパッドP1 及び端子T3 を使用してツェナー・ダイオード32aの両端に加 えられる。即ち、パッドP1 は端子T3 に対して大きく負にされる。その逆バイ アス電位が、ツェナー・ダイオード32aに大きな逆バイアス電流を生じさせ、 電気移動(electromigration)によってツェナー・ダイオード 32aの金属接触(図示せず)を溶解させ、ツェナー・ダイオード32aを永久 的に短絡させ、それによって抵抗28aを電気的にバイパスする。即ち、電圧バ ス26は抵抗28bの第1端に短絡されたツェナー・ダイオード32aを介して 直接的に結合され、それによって抵抗28aをトランジスタ18のコレクタ抵抗 から有効に除去する。必要であれば、パッドP1 及びP2 間に大きな逆バイアス 電圧を加えることによって抵抗28bも同様に電気的にバイパスされ、抵抗28 bをトランジスタ18のコレクタ抵抗から除去することができる。同様に、パッ ドP2 及び端子T6 間に大きな逆バイアス電圧を加えれば、ツェナー・ダイオー ド32cを永久的に短絡させ、抵抗28cを電気的にバイパスさせることになる 。トランジスタ20のコレクタ抵抗は、パッドP3 、P4 及び端子T3 及びT7 を使用して同様に調節することができる。そして、P3 及びT3 間に大きな逆バ イアス電圧を加えると、ツェナー・ダイオード34aが短絡し、抵抗30aを電 気的にバイパスさせる。また、抵抗30bはパッドP3 、P4 に大きな逆バイア ス電圧を加えることによって電気的にバイパスされ、それによってツェナー・ダ イオード34bを永久的に短絡させることができる。同様に、パッドP4 及びT7 間に大きな逆バイアス電圧を加えると、ツェナー・ダイオード34cを永久的 に短絡し、抵抗30cを電気的にバイパスする。前述の如く、抵抗28a〜28 c、30a〜30cの値は、周知の態様で2進状に重み付けされ、コレクタ抵抗 の調節に対して適切な範囲及び分解能を与える。こうして、差動増幅器16の測 定されたオフセット電圧の極性及び大きさに従って、ツェナー・ダイオード32 〜32c、34a〜34cの選択されたものを短絡させることによって、オフセ ット電圧が集積回路10のウエハ段階でヌル調節され、零ボルトに可能な限り近 づくように調節される。そのウエハ段階の調節がここではオフセット電圧を40 マイクロボルト(μV)程度にする。ここで、更に抵抗を付加して、そのいくつ かあるいはすべてがツェナー・ダイオード及びそれに関連して並列に結合される パッドを有し、その抵抗を電圧バス26とトランジスタ18又は20のコレクタ 電極との間の抵抗28a〜28d又は30a〜30dと直列に結合され、トラン ジスタ18、20のコレクタ抵抗、従って、差動増幅器16のオフセット電圧の ウエハ段階の調節の利用可能な範囲及び分解能を更に高めることが可能であるこ とは理解できる。
【0015】 前述したようなVosの初期調節後、集積回路10が形成される個々のチップ (又はダイ)を含む同一ダイのアレイから成る集積回路ウエハが切断され、そし て個々のダイに分離される。集積回路10を形成した個々の集積回路チップ(又 はダイ)はICパッケージ(図示せず)、例えばDIP、フラットパック又はT O−5カンに組込まれる。そのICパッケージは、所定の数の電気的相互接続ピ ン又はリードを有し、ここではICパッケージは8ピンを有し、そのうち7ピン は周知の態様で端子T1 〜T7 に接続される。8番目のICリードは接続されな いままにされるか、または端子T8 に結合され、例えば集積回路10の周波数の 補正を行なうのに使用することもできる。ICパッケージは、勿論、集積回路1 0が使用される適用例によって、8ピンよりも多くすることは可能である。しか し、従来パッドP1 〜P4 はICパッケージのリードに直接的には結合されてい ないことを注目すべきである。即ち、相互接続ピンは、オフセット電圧調節パッ ドP1 〜P4 の1つ又は複数のものに専用的には通常ICパッケージに設けられ ない。そして、集積回路10がICパッケージに組込まれた後は、ウエハ段階の オフセット電圧Vosの調節中、短絡されなかったツェナー・ダイオード32a 〜32c、34a〜34cの選択されなかったものは、差動トランジスタ対18 、20のコレクタ抵抗及び差動増幅器16のオフセット電圧を更に調節するため に選択的に短絡するのにアクセスすることはできない。
【0016】 集積回路差動増幅器16のオフセット電圧Vosは、ウエハから個々のダイ( チップ)に分離し、集積回路10を含むダイをICパッケージに組込む過程にお いて、ウエハ段階で調節された値(即ち、40μV)から最大で20μVもシフ トしてしまうことがわかった。パッケージされた集積回路10の従来のバーン・ イン過程においては、更にVosが20μV程度シフトする。そして、Vosの シフトの極性によっては、バーン・イン後のパッケージされた集積回路10は前 記ウエハ段階の調節中に得られたオフセット電圧の2倍のオフセット電圧を有す ることになる(即ち、40μVに対して80μV)。前述したように、Vosの そのようなシフトは対応するツェナー・ダイオード32a〜32c、34a〜3 4cを選択的に短絡することによって、抵抗28a〜28c、30a、30cの うち以前に選択されなかったものを選択的に電気的にバイパスすることによって 補償されない。その理由は、ツェナー・ダイオード32a〜32c、34a〜3 4cのためのパッドP1 〜P4 は、パッケージされた集積回路10上のパッケー ジ・リードを通しては電気的にアクセスできないからである。
【0017】 本考案は、集積回路10をICパッケージの中に収容した後に、第2電圧バス 26とトランジスタ18、20のコレクタとの間に回路網36、38を結合させ ることによって、オフセット電圧Vosを調節するもので、その回路網36、3 8はパッケージされた集積回路10の中で既に存在しているオフセット・ヌル調 節ピン(端子T6 、T7 に結合)及び端子T3 に結合されているパッケージ・ピ ンを通してアクセスされる。即ち、本考案は、集積回路10のパッケージ化の後 に、そのパッケージ上にピンやリードを付加することなくVosを調節するもの である。更に、パッケージ化の後のオフセット電圧調節は、後述するように集積 回路10の通常動作の間は他の機能を有するパッケージ・ピンを利用して行なわ れる。ここでは、集積回路10の通常動作モードの間は、端子T3 に結合される パッケージ.リードには正電源+Vsから電力が供給され、端子T6 、T7 に結 合されるパッケージ・リードは入力信号を受けて、集積回路10のオフセット・ ヌルを調節し、それに対して、プログラミング・モードにおいては、パッケージ された集積回路10のオフセット電圧は回路網36、38によってトリミングさ れ、プログラミング(制御)信号は端子T3 、T6 、T7 に接続されたリードに 加えられる、ことを述べるにとどめる。
【0018】 ここで、前述したウエハ段階のVosの調節の後、トランジスタ18のノミナ ル・コレクタ抵抗は抵抗28dの抵抗値に、(1)電気的にバイパスされない抵 抗28a〜28cの直列抵抗と、(2)抵抗40a、40bの直列和と、の並列 結合を加えたものであることが注目される。同様に、トランジスタ20の実効ノ ミナル・コレクタ抵抗は、抵抗30dの抵抗値に、(1)電気的にバイパスされ ない抵抗30a〜30cの直列抵抗と、(2)抵抗44a、44bの直列和と、 の並列結合を加えたものである。抵抗40c及び44cは、ツェナー・ダイオー ド42a、42b及び46a、46bによって各トランジスタ18、20から当 初は電気的に分離されている。集積回路10を有するダイがウエハから分離され ICパッケージに収容された後、そしてパッケージされた集積回路10のバーン ・インの後に、差動増幅器16のオフセット電圧Vosは前述の態様で再び測定 される。その測定されたオフセット電圧のレベル及び極性が、トランジスタ18 の実効コレクタ抵抗の変化が例えばパッケージ化及びバーン・インによるVos のシフトを補償するような場合には、トランジスタ18のコレクタ抵抗は、比較 的大きい電位(例えば+20ボルト)から成る「プログラミング」即ち制御信号 を端子T6 、T3 に接続されるICパッケージ・リード間に所定の時間加えるこ とによって、逐次調節される。即ち、端子T6 は端子T3 よりも20ボルトだけ 正にされる。こうしてツェナー・ダイオード42bは順方向にバイアスされたデ バイスとして作用し、プログラミング信号をツェナー・ダイオード42aに結合 し、それによってツェナー・ダイオード42aを大きく逆バイアスする。プログ ラミング信号のレベルは、ここでは金属電気移動による逆バイアス・ツェナー・ ダイオード42aの永久的短絡(Vosのウエハ段階での選択されたツェナー・ ダイオード32a、32b、32cの短絡と同じ効果)に充分な程度に選定され 、抵抗40a、40cの第2端間に永久的短絡回路を与え、それによって抵抗4 0a、40cを並列にする。換言すれば、抵抗40cは、端子T6 、T3 に加え られるプログラミング信号に応答して電圧バス26及びトランジスタ18のコレ クタ間に抵抗40aと並列に電気的に結合される。こうして、ツェナー・ダイオ ード42aは常開スイッチ即ち「逆ヒューズ」に類似したものであり、プログラ ミング信号に応答して永久的に閉じられる(即ちヒューズがつけられる)。逆バ イアス・ツェナー・ダイオード42aは、その内部に高い電界強度が生じるため 順方向バイアスのツェナー・ダイオード42bよりも前に短絡する。T6 、T3 間の大きな電位は、ツェナー・ダイオード42aが短絡した後、ツェナー・ダイ オード42bが短絡する前に除去される。尚、Vosの初期のウエハ段階での調 節中端子T3 、T6 及びパッドP1 、P2 を通して短絡されなかったツェナー・ ダイオード32a、32b、32cのうちの1つ又は複数のものは、端子T6 、 T3 に結合されたICパッケージ・ピン間にプログラミング信号が加えられると き、ツェナー・ダイオード42bと同様に順方向にバイアスされる。こうして、 そのようなツェナー・ダイオード32a、32b、32cはプログラミング信号 によっては短絡されない。
【0019】 一方、パッケージ化及びバーン・インの後に、集積回路10のオフセット電圧 がシフトされ、そのシフトを補正するためにトランジスタ20の実効コレクタ抵 抗の調節が必要であることがわかった場合には、本発明においては、オフセット ・ヌル調節端子T7 及び電源端子T3 接続されるパッケージ・リードを通して同 様のプログラミング信号により回路網38をアクセスすることによって、抵抗が 調節される。端子T7 はT3 に対して所定の時間、より高く(例えば20ボルト )正にされ、ツェナー・ダイオード46b(及びツェナー・ダイオード34a、 34b、34cのそれ以前に短絡されなかったもの)を順方向にバイアスし、ツ ェナー・ダイオード46aを逆バイアスする。その逆バイアスされたツェナー・ ダイオード46aはプログラミング信号に応答して永久的に短絡し、抵抗44c を抵抗44aに並列に結合させる。換言すれば、抵抗44cは端子T7 、T3 に 加えられるプログラミング信号に応答して、電圧バス26及びトランジスタ20 のコレクタとの間に電気的に結合される。プログラミング信号の所定の時間は、 その信号がツェナー・ダイオード46b(又は以前に短絡されなかったツェナー ・ダイオード34a、34b、34c)を短絡させるより前に、端子T7 、T3 からプログラミング信号を取り除くように選定される。
【0020】 本考案は、ICパッケージの端子T6 、T7 、T3 に接続される予め存在する パッケージ・リード(ピン)を通して差動増幅器トランジスタ18、20の実効 コレクタ抵抗を調節することによって、集積回路10がパッケージされた後(即 ちポスト・パッケージング)に差動増幅器16のオフセット電圧Vosを調節す る。即ち、Vos調節回路とは無関係に設けられるICパッケージ上のピンを使 用して調節が行なわれ、そのピンは第1図においては、正電源電圧(+Vs)ピ ン(端子T3 に結合される)及びオフセット・ヌル調節ピン(端子T6 、T7 に 結合される)として示されている。このように、本考案によれば、ICパッケー ジ10にリードを付加する必要がなく、オフセット電圧Vosのポスト・パッケ ージング・トリムが可能となる。
【0021】 ここで、回路網36、38は、3個の抵抗及び2個のツェナー・ダイオードか ら成る比較的簡単な回路として示したが、回路網36、38は更に抵抗及びツェ ナー・ダイオード素子を含むように拡張できることを理解すべきである。抵抗4 0a〜40c、44a〜44cの値は、集積回路10のパッケージ化及びバーン ・インによる予想されるVosのシフトに比例して経験的に選定してトランジス タ18、20のコレクタ抵抗の調節を行うことができる。
【0022】 集積回路10(ここではOPアンプ)の通常動作中は、正電源電圧+Vs、こ こでは15VDCが端子T3 に接続されるICパッケージ・リードに加えられる 。T4 に接続されるICパッケージ・リードには電源電圧−Vs(これはグラン ド電位でもよい)が与えられる。周知の外部オフセット・ヌル調節回路(図示せ ず)、例えば基準電位が与えられるセンター・タップを有するポテンショメータ が、例えばそのポテンショメータの一対の端部タップを端子T6 、T7 に接続さ れるパッケージ・リードに結合することによって、集積回路10に結合される。 端子T1 、T2 に結合されるICパッケージ・リードに加えられる一対の入力信 号+VIN、−VINは、差動増幅器16によって増幅され、コレクタ電極間に入力 信号+VIN、−VINの差を表わす差動電圧信号Voが発生される。その差動信号 Voは、通常の出力部14にライン19、21を通して送られ、そこで信号Vo は周知の態様で端子T5 のシングルエンド出力信号VOUT に変換される。その端 子T5 はICパッケージ・リードに接続され、そのリードは例えばICパッケー ジの外部の負荷(図示せず)及び/又はフィードバック回路(図示せず)に結合 される。その通常動作モードの間、電圧バス26から端子T6 、T7 へのノミナ ル電圧降下は0.5ボルト以下である。そして、ツェナー・ダイオード32a〜 32c、34a〜34c、42a、46a及びツェナー・ダイオード42b、4 6bの短絡されないものは、集積回路10の通常動作の間はすべて不導通で、集 積回路10の、例えばOPアンプ又はコンパレータとしての動作、それに外部オ フセット・ヌル調節回路に影響を与えない。即ち、端子T3 、T6 及び端子T3 〜T7 間の公称の0.5ボルト電圧降下は、ツェナー・ダイオード42a、46 a(ツェナー・ダイオード42a、46aは前述のように短絡回路にプログラム されないと仮定)を順方向バイアスするのには不充分であり、それによって抵抗 40c、44cの第1端(夫々ツェナー・ダイオード42a、46aのカソード に結合される)を電圧バス26及び端子T3 から電気的に分離する。0.5ボル ト電位差は、また、ツェナー・ダイオード42b、46bを逆バイアスし、その 当初逆バイアスされるダイオード42b、46bは、端子T6 及びツェナー・ダ イオード42aのカソード間、そして端子T7 及びツェナー・ダイオード46a 間に、夫々高インピーダンスを生じさせる。更に、通常動作モード間、端子T6 、T7 に加えられるオフセット・ヌル調節入力信号のレベルは、+Vsに対して 、ツェナー・ダイオード42b、46bを順方向にバイアスするのには不充分で あるように選定される。こうして、集積回路10の通常動作モードの間、ツェナ ー・ダイオード42b、46bは、端子T6 、T7 の入力信号をツェナー・ダイ オード42b、46bから電気的に分離し、差動増幅器16のオフセット電圧を トリミングするプログラミング・モードの間は、端子T6 、T7 の20ボルトの プログラミング信号をツェナー・ダイオード42a、46aに結合する制御手段 として作用する。
【0023】 ここで、抵抗28a〜28d、30a〜30d、40a〜40c、及び44a 〜44cは、Vosのプログラミング・モードの間は第1電圧極性が加えられ、 集積回路10の通常動作モードの間は第2電圧極性が加えられることを注目すべ きである。即ち、Vosのパッケージ後の調節の間、端子T3 はオフセット・ヌ ル端子T6 、T7 の選択されたものに対してより大きく負にされ、通常動作の間 には、+VsがT3 結合されているときは端子T3 は端子T6 、T7 に対して正 にされる。従って、抵抗28a〜28d、30a〜30d、40a〜40c及び 44a〜44cは、薄膜抵抗、または同等の抵抗であるべきであり、その抵抗の 特性は加えられる電圧の極性によってそれ程の影響を受けないようにすべきであ る。そして、拡散又はイオン打込み抵抗、例えば+Vsでバイアスされるn形タ ブに配置されるP形領域から成る(従って真性(intrinsic)逆バイア ス・ダイオードを介して+Vsに結合される)抵抗は、抵抗28a〜28d、3 0a〜30d、40a〜40c、44a〜44cとして使用するのには適当でな い。その理由は、真性の逆バイアス・ダイオードは抵抗の一端の最大電圧を+V sプラス1ダイオード電圧降下にクランプしてしまうからである。これによって 、プログラミング信号の完全な大きさ(例えば、20ボルト)が抵抗の一端に生 じるのを妨げ、それによってプログラミング信号が選択されたツェナー・ダイオ ードを短絡するのを不可能にし、そのツェナー・ダイオードを利用するVosの 調節を妨げてしまう。
【0024】 本考案は、オフセット・ヌル端子(即ち図1のT6 、T7 )に接続されるパッ ケージ・ピンを使用する集積回路差動増幅器のオフセット電圧のパッケージ後の トリミングに限定されるものではない。図2は、差動トランジスタ対18、20 のオフセット電圧Vosが、データ入力信号端子T1 、T2 及び電源端子T3 を 利用する変更されたポスト・パッケージ・トリミング回路網36′、38′によ ってトリミングされる集積回路10′を示す。集積回路10′にはオフセット・ ヌル調節端子(即ち、図1のT6 、T7 )は必要ない。回路網36′、38′は 図示の如くツェナー・ダイオード42b、46b(図1)をトランジスタ118 、120と置換することによって変更される。より詳細には、トランジスタ11 8は、ここではエミッタ領域のないバイポーラ・トランジスタから成り、わかり やすくするため回路網36′から離して示してあって、入力端子T1 及びトラン ジスタ18のベース電極に結合されるベース電極を有する。トランジスタ118 のコレクタ電極はツェナー・ダイオード42aのカソード及び抵抗40cに結合 される。同様に、トランジスタ120(わかりやすくするため回路網38′から 離して示してある)は、エミッタ領域のないバイポーラ、トランジスタであり、 入力端子T2 及びトランジスタ20のベース電極に結合されるベース電極を有す る。トランジスタ120のコレクタ電極は抵抗44c及びツェナー・ダイオード 46aのカソードの接続点に結合される。電圧バス26は、端子T3 から回路網 36′、38′に結合される。抵抗40c、44cは、夫々ツェナー・ダイオー ド42a及びトランジスタ118とツェナー・ダイオード46a及びトランジス タ120とによって当初トランジスタ18、20から電気的に分離される。
【0025】 ウエハ段階において、集積回路10′のオフセット電圧は、前述した態様で調 節される(即ち、ヌル調節される。)そして、選択されたコレクタ抵抗28a〜 28c、30a〜30cは、逆バイアス・プログラミング信号によって対応する ツェナー・ダイオード32a〜32c、34a〜34cを短絡することによって 、電気的にバイパスされる。集積回路10′はオフセット・ヌル端子(即ち、図 1の端子T6 〜T7 )を有しないので、パッドP5 、P6 がツェナー・ダイオー ド32c、34cのアノードに結合され、ウエハ段階の逆バイアス・プログラミ ング信号をそこに加えるのを可能にする。
【0026】 集積回路10′を含む個々のICチップ又はダイは、次に集積回路10′の端 子T1 〜T5 に電気的に接続されるリード又はピンを有する通常のパッケージ( 図示せず)、例えば、DIP、フラットパック、又はTO−5カンにパッケージ される。そのパッケージ・リード又はピンは、集積回路10′のパッケージ化の 後、そのダイオードを使用したオフセット電圧調節のためのツェナー・ダイオー ド32a〜32c、34a〜34cへのアクセスができないことが注目される。
【0027】 しかし、端子T1 、T2 は、通常差動増幅器16の入力信号端子として作用し 、図2に示すようにパッケージ後トリム回路網36′、38′の夫々のトランジ スタ118、120に電気的に結合される。回路網36′、38′はパッケージ された集積回路10′において端子T1 、T2 に接続される既に存在するパッケ ージ・ピン及び電源電圧端子T3 に接続されるパッケージ・ピンを通してアクセ スすることができる。そして集積回路10′のパッケージ化及びバーン・インの 後に、オフセット電圧Vosがトランジスタ18の実効コレクタ抵抗を変える必 要のあるレベル及び極性を有する場合、例えば20ボルトの比較的大きな電位の プログラミング信号が端子T1 、T3 に接続されるICパッケージ・リードに所 定時間加えられる。トランジスタ118は、そのベース(P形)とコレクタ(n 形)との間で大きく順方向にバイアスされ、ツェナー・ダイオード42aは大き く逆バイアスされる。その大きな逆バイアスは、前述の金属電気移動効果のため 、ツェナー・ダイオード42aを永久的に短絡するのに充分であり、それによっ て抵抗40a及び40cを並列に結合し、トランジスタ18の実効コレクタ抵抗 を逐次的に変え、差動増幅器16のオフセット電圧をトリミングする。逆バイア スされたツェナー・ダイオード42aは、そのダイオードの逆バイアスされたP −N接合内に存在する高い電界強度のため、トランジスタ118の順方向バイア スされたベース・コレクタ接合よりも前に、逆バイアスされたツェナー・ダイオ ード42aが短絡することがわかった。そのプログラミング信号は、ツェナー・ ダイオード42aが短絡した後でトランジスタ118が短絡する前に除去される 。
【0028】 また、差動増幅器16のオフセット電圧は、入力端子T2 に接続されるパッケ ージ・ピンと端子T3 に接合されるピンとの間にプログラミング信号を加えるこ とによって、反対方向に逐次調節することも可能である。トランジスタ120の ベース(p形)、コレクタ(n形)接合は、順方向にバイアスされ、ツェナー・ ダイオード46aは大きく逆バイアスされ、それによってツェナー・ダイオード 46aは、トランジスタ120が短絡される前に短絡する。そして、抵抗44a 、44cは並列に結合され、トランジスタ20の実効コレクタ抵抗を逐次変更し 、パッケージされた集積回路10′の差動増幅器16のオフセット電圧をトリミ ングする。
【0029】 尚、通常動作モードの間、端子T1 、T2 に加えられる入力信号のレベルは典 型的には2、3ボルト(あるいは数ボルト)であるが、プログラミング信号レベ ルは典型的にはずっと高い(例えば20ボルト)ことが注目される。トランジス タ18、20のベース・コレクタ接合は非常に高い降服電圧、例えば80ボルト を有するように選択される。従って、トリミング回路網36′、38′は、通常 動作の間差動増幅器16の入力(即ちトランジスタ18、20のベース電極)か ら分離され、集積回路10′の通常の機能を妨害しないことがわかる。即ち、集 積回路10′の通常動作モードの間、トランジスタ118、120は、端子T1 、T2 の入力信号をツェナー・ダイオード42a、46aから電気的に分離する 制御素子として機能し、プログラミング・モードの間トランジスタ118、12 0は端子T1 またはT2 の20ボルトのプログラミング信号を対応するツェナー ・ダイオード42a又は46aに電気的に結合し、前述したようにしてVosを トリミングする。
【0030】 以上、本考案の好適実施例を説明したが、多くの修正及び変更が可能であるこ とは当業者には明らかである。
【0031】
【考案の効果】
本考案によれば、集積回路に含まれる差動増幅器が該差動増幅器と電源バスと の間に結合されるノミナル抵抗を含み、その抵抗をトリミングすることによって パッケージに組込む前のオフセット電圧が調節される。更に、ノミナル抵抗から 通常電気的に分離されている抵抗が設けられ、制御信号に従ってその抵抗をノミ ナル抵抗に結合することによってパッケージに収容した後のオフセット電圧の調 節を可能とし、集積回路のパッケージ化及びバーンインの間で生じた差動増幅器 のオフセット電圧の変化を補償することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるオフセット電圧調節回路を含む集
積回路の回路及びブロック図である。
【図2】本考案の第2実施例によるオフセット電圧調節
回路を含む集積回路の回路及びブロック図である。
【符号の説明】
12、12′…入力部 14、14′…出力部 16…差動増幅器 36、36′、38、38′…オフセット電圧トリム回
路網

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動増幅器のオフセット電圧を調節する
    回路であって、 第1動作モードの間に制御信号を受け、第2動作モード
    の間に入力信号を受ける電気的相互接続リード手段を含
    むパッケージと、 前記パッケージ内に配置される集積回路であって、ノミ
    ナル・オフセット電圧を有する差動増幅器を含む集積回
    路と、 から成り、前記集積回路が、前記電気的相互接続リード
    手段に結合され制御信号に応答して差動増幅器のオフセ
    ット電圧を前記ノミナル・オフセット電圧から調節する
    手段を含み、前記オフセット電圧調節手段が、前記入力
    信号に対し応答せず、前記差動増幅器が該差動増幅器と
    電源電圧バスとの間に結合されるノミナル抵抗を含み、
    ノミナル・オフセット電圧が該ノミナル抵抗値の関数で
    あって、前記オフセット電圧調節手段が、更に、 通常、前記ノミナル抵抗から電気的に分離されている抵
    抗と、 前記制御信号に応答して前記抵抗をノミナル抵抗に結合
    するスイッチ手段と、 前記電気的相互接続リード手段とスイッチ手段との間に
    結合され、制御信号が相互接続リード手段に加えられる
    とき相互接続リード手段をスイッチ手段に電気的に結合
    し、前記入力信号が相互接続リード手段に加えられると
    き相互接続リード手段をスイッチ手段から電気的に分離
    する制御手段と、 を含むオフセット電圧調節回路。
  2. 【請求項2】 前記抵抗の第1端が前記ノミナル抵抗に
    電気的に結合され、前記スイッチ手段が、 前記抵抗の第2端と電源電圧バスとの間に結合され、通
    常前記抵抗の第2端を電源電圧バスから電気的に分離
    し、前記制御信号に応答して抵抗の第2端を電源電圧バ
    スに電気的に結合するダイオード手段から成る、請求項
    1記載の回路。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が前記入力信号に応答して
    電気的に導通となるように適合されたP−N接合から成
    る請求項2記載の回路。
  4. 【請求項4】 前記P−N接合がトランジスタから成る
    請求項3記載の回路。
  5. 【請求項5】 前記ダイオード手段がツェナー・ダイオ
    ードから成る請求項2記載の回路。
JP1993033360U 1986-05-22 1993-06-21 差動増幅器のオフセット電圧調節回路 Expired - Lifetime JPH0641382Y2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US866432 1986-05-22
US06/866,432 US4717888A (en) 1986-05-22 1986-05-22 Integrated circuit offset voltage adjustment

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0626314U true JPH0626314U (ja) 1994-04-08
JPH0641382Y2 JPH0641382Y2 (ja) 1994-10-26

Family

ID=25347605

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62125654A Pending JPS62286303A (ja) 1986-05-22 1987-05-22 差動増幅器のオフセット電圧調節回路
JP1993033360U Expired - Lifetime JPH0641382Y2 (ja) 1986-05-22 1993-06-21 差動増幅器のオフセット電圧調節回路

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62125654A Pending JPS62286303A (ja) 1986-05-22 1987-05-22 差動増幅器のオフセット電圧調節回路

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4717888A (ja)
JP (2) JPS62286303A (ja)
DE (1) DE3717275A1 (ja)
GB (1) GB2191009B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001242224A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Yokogawa Electric Corp 入力保護装置
JP2017092655A (ja) * 2015-11-06 2017-05-25 株式会社豊田中央研究所 コンパレータ

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4851786A (en) * 1988-12-23 1989-07-25 Raytheon Company Differential amplifier
US4987327A (en) * 1989-05-30 1991-01-22 Motorola, Inc. Apparatus for adjusting DC offset voltage
DE4042740B4 (de) * 1989-07-20 2004-09-09 Hitachi, Ltd. Sensor
DE4042719C2 (de) * 1989-07-20 2003-01-30 Hitachi Ltd Sensor
US5055902A (en) * 1990-12-14 1991-10-08 Lambert Craig N VP -corrected offset voltage trim
JPH08129033A (ja) * 1994-11-01 1996-05-21 Fujitsu Ltd 平均値検出装置及び平均値検出用集積回路
US5512857A (en) * 1994-11-22 1996-04-30 Resound Corporation Class AB amplifier allowing quiescent current and gain to be set independently
DE19743272C1 (de) * 1997-09-30 1999-02-18 Siemens Ag Anordnung und Verfahren zur Kompensation des Offsets eines Mischers
US5999028A (en) * 1997-12-22 1999-12-07 Hewlett-Packard Company Differential circuits with adjustable propagation timing
JP2001339255A (ja) * 2000-03-24 2001-12-07 Sanyo Electric Co Ltd 高周波回路
US6693780B2 (en) * 2001-08-02 2004-02-17 Koninklijke Philips Electronics N.V. ESD protection devices for a differential pair of transistors
KR100929953B1 (ko) * 2006-07-07 2009-12-04 야마하 가부시키가이샤 오프셋 전압 보정 회로 및 d급 증폭기
JP4725441B2 (ja) * 2006-07-07 2011-07-13 ヤマハ株式会社 差動増幅器
JP5724630B2 (ja) * 2011-05-25 2015-05-27 ミツミ電機株式会社 熱電対用増幅回路及び温度監視システム
WO2024086315A1 (en) 2022-10-20 2024-04-25 Advanced Neuromodulation Systems, Inc. Implantable medical device (imd) including sensing amplifier circuitry

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3870967A (en) * 1972-05-22 1975-03-11 Motorola Inc Method and apparatus for adjustment of offset voltage of a differential amplifier
US4045746A (en) * 1976-05-21 1977-08-30 Rca Corporation Adjustable gain current amplifiers
US4138671A (en) * 1977-02-14 1979-02-06 Precision Monolithics, Inc. Selectable trimming circuit for use with a digital to analog converter
US4131844A (en) * 1977-05-19 1978-12-26 Sundstrand Corporation Static voltage balancer
US4207536A (en) * 1978-03-02 1980-06-10 Michigan Technological University Dual-adjustment balance circuit for operational amplifiers
JPS54118757A (en) * 1978-03-08 1979-09-14 Toshiba Corp Operational amplifier
JPS59144209A (ja) * 1983-02-07 1984-08-18 Rohm Co Ltd 演算増幅器のオフセツト電圧トリミング回路
JPS59191912A (ja) * 1983-04-15 1984-10-31 Hitachi Ltd 差動増幅回路

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001242224A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Yokogawa Electric Corp 入力保護装置
JP4581172B2 (ja) * 2000-03-01 2010-11-17 横河電機株式会社 入力保護装置
JP2017092655A (ja) * 2015-11-06 2017-05-25 株式会社豊田中央研究所 コンパレータ

Also Published As

Publication number Publication date
GB8711085D0 (en) 1987-06-17
JPS62286303A (ja) 1987-12-12
GB2191009A (en) 1987-12-02
JPH0641382Y2 (ja) 1994-10-26
DE3717275A1 (de) 1988-02-25
US4717888A (en) 1988-01-05
GB2191009B (en) 1989-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0626314U (ja) 差動増幅器のオフセット電圧調節回路
US4649352A (en) Differential amplifier circuit
US4641108A (en) Configurable analog integrated circuit
US4489285A (en) Signal processing circuit employing an improved composite current mirror circuit/device
JPH03111916A (ja) 電流制御回路
EP0072589B1 (en) Current stabilizing arrangement
US5057792A (en) Current mirror
US4419631A (en) Integrated circuit amplifier functioning in class AB and incorporating CMOS (metal oxide semiconductor) technology
EP0472065A1 (en) User-proof post-assembly offset voltage trim
JPH02224509A (ja) 差動増幅器のオフセット・トリム回路
US4158782A (en) I2 L interface with external inputs and method thereof
JPS6327460Y2 (ja)
US4013973A (en) Amplifier arrangement
EP0210376A1 (en) Low Voltage clamp
JPS6361803B2 (ja)
KR20020086607A (ko) 고주파 트랜지스터의 동작점을 설정하는 회로 배열 및증폭기 회로
US4855625A (en) Operational amplifier having low DC current input circuit
US4954766A (en) Power supply circuit and semiconductor integrated circuit device using it
US5144169A (en) Operational amplifier circuit
JPH0324810B2 (ja)
EP0036096A2 (en) Transistor differential circuit with exponential transfer characteristic
US4947103A (en) Current mirror have large current scaling factor
JPH0452654B2 (ja)
US20030030128A1 (en) Transistor configuration for a bandgap circuit
JPS5941321B2 (ja) 電圧比較回路