JPH0626222A - 二連二段式立体駐車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 駐車枠体と昇降機構とを切り離し、２連の駐
車室に対し、１台の昇降機構とすることによる制作コス
トの低減と、上段位における車の旋回と出入庫の自動化
によって出入庫の安全性の向上と通路幅の短縮による敷
地の有効利用等を目的とする。 【構成】 通路に面して縦に駐車する二段式駐車装置の
上段駐車室への車の単独出入庫をなし、下段は自送する
駐車装置で、縦主ねじ軸による昇降架台の昇降手段と、
駐車室と昇降架台２に関わる無端チェーン９の旋回によ
る車の旋回手段と、パレットの自送手段との組合わせに
よって車の出入庫を自動化したものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は単体の二段式立体駐車装
置において下段の車を移動することなく上段の車を出入
庫させるものを２連式とする駐車装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の駐車装置に関しては、上
段の駐車台を前方位置に往復移動しながら通路上で昇降
させる往復昇降機構を具備しいて上段駐車台が旋回機構
を備えているものとして特開平１−３１８６６７号があ
る。

【０００３】又、三角形枠体の中に昇降板を備えて主ね
じ軸で昇降可能とするため２本の支柱側の昇降板の負荷
を上方への附勢手段に重錘を用いるところの特開平３−
２６２８７９号等がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の単体二段式で縦
に駐車する機構のものは、上段の出入りには車載パレッ
トを通路上へ全部突出してから旋回しなければならな
い。その上、昇降機構は駐車枠体と一体となっているの
で一組に１機構であるので制作コストも高騰している要
因となっていた。

【０００５】そこで本発明は、主ねじ軸による昇降機構
と半円形スライド腕桿によるチェーンの張設機構の組合
せによる上段位における通路上方での旋回と車の出入庫
を並行して行う新しい手段を講じ、かつ昇降機構は駐車
枠体と切り離しており、２連の駐車室に対し１台の昇降
機構とする駐車装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】通路に面して縦に駐車す
る二段式駐車装置の上段駐車床板への車の単独出入庫を
なし、下段は自送する駐車装置であって、２連の駐車枠
体に対して１基の主ねじ軸４を設け、該ねじ軸の回転に
より昇降する昇降架台２の昇降手段と、無端チェーン９
による昇降架台のねじ軸を中心に左右９０゜の旋回を自
在とする旋回手段と、前記チェーンの周回機構との組合
せが本発明の主なる特徴となるもので、図４、図５に示
すように、上段駐車床板の前半部の低床板２２上に主ね
じ軸４を中心とした半円形の半円形陥没溝２３を設け、
該溝には半円形スライド板２４を挿入し、該スライド板
の両端に遊動ホイール２５を軸支し、主ねじ軸４の後方
の上段床板上に駆動ホイール１７を軸支し、該駆動ホイ
ールと遊動ホイールは、無端チェーン９を懸架して左右
駆動自在となし、昇降架台の両端に牽引桿８を固着し、
前記無端チェーン９の両遊動ホイール側に連結環２９を
連結し、昇降架台の昇降手段により牽引桿８と連結環２
９との脱着自在となし、半円形スライド板２４による倦
着チェーンの伝導装置を有することによって小動力で昇
降架台の旋回を自動化する構成を有する。

【０００７】

【作用】本発明の主ねじ軸４の旋回と無端チェーン９の
旋回による昇降架台２の昇降、旋回作用は、自動車を車
載パレット３に乗り入れたら始動釦を押すのみでその後
の出入庫は自動的になされるもので、先ず、上昇行程で
は、主ねじ軸４に嵌合された昇降架台２は、モーター２
６の駆動による主ねじ軸４の回動によって上昇し、基準
位置で停止し、ここで昇降架台２の両端に設けた牽引桿
８と無端チェーン９に設けた連結桿２９が自動的に挿通
する。

【０００８】無端チェーン９が右回りすると昇降架台２
は図４、図５の通り無端チェーンにより９０゜旋回する
ことによって半円形スライド板２４が昇降架台の両端を
牽引しながら陥没溝２３の中を摺動するという本発明の
新規なる作用を持つ。昇降架台２が低床板２２上に進入
すると、車載パレット３のパレットモーター１６が始動
して自ら床板上へ乗り移る。再び主ねじ軸４が回動して
昇降架台２は若干上昇した所で停止する。旋回モーター
２６が始動すると昇降架台２は主ねじ軸４をも一体とし
て奥方向へ無端チェーン９によって牽引される。

【０００９】下降行程においては先ず、無端チェーン９
と半円形スライド板２４とによって昇降架台２は前方向
に前進し、次に陥没溝２３に従って所定の方向に旋回
し、旋回行程を終了する。昇降架台２の下降がなされる
際は、無端チェーン２９の連結環と、昇降架台に設けた
牽引桿８とが自動的に抜脱して下降するものである。

【００１０】本発明は以上のような特徴を持つものであ
る。

【００１１】

【実施例】本発明の構成を図面によってさらに詳述す
る。図１は本発明構造平面図、図２は旋回式走行機構立
体構造図、図３は図１のＡ−Ａ′断面図、図４は昇降架
台の右旋回し終わった状態平面図、図５は昇降架台が上
段床板上へ収納した平面図、図６はスライド板Ｂ−Ｂ′
断面図、図７はスライド板の遊動ホイール部位の断面
図、図８は主ねじ軸の部分断面図である。

【００１２】２連の駐車枠体１の通路側の中央を頂点と
し、通路３２中心寄の２点とで鋭角三角形状をなす柱を
設ける。該鋭角状の頂点の柱を主ねじ軸４とし、底辺の
両端に第１支柱５、第２支柱６を立設し、前記ねじ軸と
支柱２本を挿通した昇降架台２を設け、該昇降架台の裏
向にはねじ軸に螺合したナット部材３０を設け、ねじ軸
の回動により昇降可能となす。昇降架台の支柱部に懸吊
チェーン１８を止着し他端は遊動ホイール２９を経過し
て昇降板裏面の止着環３０（図３）に懸着することによ
り上方へ附勢手段となす。昇降架台２に設けた牽引桿８
が昇降架台の上昇と共に自動的に無端チェーン９に連結
している連結環２９に貫入するようになっている。昇降
架台は前記無端チェーンによりねじ軸４を基軸として左
右に９０゜旋回可能とする。ねじ軸は下部車輪１１を軸
架しており、駐車室奥方向へ移動する軌道溝１２に滑合
しており、無端チェーンの回動により前後に走行可能と
なっている。

【００１３】車載パレット３は、昇降架台２の横向溝１
３（図２）に挿入していて、走行ガイドローラー１４並
びにパレット押さえローラー１５（図３）で滑動自在と
なっている。車載パレット３の裏面にパレット駆動モー
ター１６を懸着しており自送可能となっている。昇降架
台２並びに上段床板７には互いに連通するパレット走行
ガイド溝２０、２１（図２）を設けている。

【００１４】昇降架台２両端には車のタイヤ部を避ける
ための切り込み溝２８を設け、駐車室床板方向への収納
の際に先に収納されている車の車輪に邪魔されることな
く奥方向への収納を可能とする。

【００１５】車載パレット３には昇降架台２が低床板２
２より離れた場合に自動的に昇降架台にロックされるよ
うになした爪を設け昇降中の安全手段を講じる（図示せ
ず）。

【００１６】操作要領を実施例の図面に沿って説明す
る。右駐車室に昇降架台２が収納されている状態を起点
とし、今、車を左の駐車室に収納せんとする場合につい
て述べる。上段駐車室には夫々パレットが載置されてい
ることを前提とする。先ず、無端チェーン１７が右廻り
し、主ねじ紬４が軌道溝１２の起点１２′（図２）迄バ
ックする。引き続き無端チェーン１７が回ると昇降架台
が右に１８０゜旋回して停止する。次に主ねじ軸４が下
降方向に駆動し、低床板に接触した所で停止する。この
場合、昇降架台のガイド溝２０と上段床板のガイド溝２
１が一致し水平状に１直線となっている。

【００１７】空の車載パレット３は内蔵している駆動モ
ーター１６により前記ガイド溝上を通って昇降架台へ乗
り移る。この場合車載パレットは昇降架台２の両側の横
向溝１３に挿入し滑動し得るようになしている。次に昇
降架台２は９０゜左旋回し通路上に平行となる。この場
合、昇降架台が低床板２２から離れる時自動的に車載パ
レット３の爪が昇降架台にロックされる機構となし、脱
落を防ぎ安全が保持される。主ねじ軸４が始動し車載パ
レットは徐々に下降して接地する。運転者は自動車を車
載パレットに乗り入れたら下車して自ら車止めを行う。
次に「左」の釦を押すことにより昇降架台は上昇し、基
準位置で停止する。牽引桿８と連結環２９は自動的に挿
通する。

【００１８】無端チェーン９が右回りし昇降架台２は図
５の通り９０゜の旋回を行う。昇降架台が低床板２２上
に接触すると自動的に車載パレットのロックが解除され
る。車載パレットの駆動モーター１６が始動して自ら床
板上へ乗り移る。主ねじ軸４が稼働して昇降架台を若干
上昇させて停止する。旋回チェーン１７が始動して昇降
架台は主ねじ軸４をも一体として奥方向へ無端チェーン
９にて牽引される。この場合、主ねじ軸４下部の車輪１
１が軌道溝１２の中を移動する。又、昇降架台のタイヤ
用切り込み溝２８は上段床板上の自動車のタイヤ部に干
渉されることなく奥方向への移動を可能とする。以上で
収納が終了する。

【００１９】

【効果】以上詳述したことで明らかなように、本発明
は、下段の車を移動することなく昇降架台でもって並列
した２連の上段駐車室への夫々の車載パレットを、双方
に自在に収納することができる効果を持つ２連２段式駐
車装置である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明構造平面図

【図２】昇降旋回式走行機構立体図

【図３】図１のＡ−Ａ′断面図

【図４】昇降架台の右旋回し終わった状態の平面図

【図５】昇降架台が上段床板上へ収納した平面図

【図６】スライド板のＢ−Ｂ′断面図

【図７】スライド板遊動ホイール部位の断面図

【図８】主ねじ軸部分断面図

【符号の説明】

１ ２連駐車枠体 ２ 昇降架台 ３ 車載パレット ４ 主ねじ軸 ５ 第１支柱 ６ 第２支柱 ７ 上段床板 ８ 牽引桿 ９ 無端チェーン １０ 無端チェーン駆動モーター １１ 下部車輪 １２ 軌道溝 １２′軌道溝起点 １３ 横向溝 １４ 走行ガイドローラー １５ パレット押えローラー １６ パレット駆動モーター １７ 駆動ホイール １８ 懸吊チェーン １９ 懸吊用チェーンホイール ２０ パレット走行ガイド溝 ２１ パレット走行ガイド溝 ２２ 低床板 ２３ 陥没溝 ２４ 半円形スライド板 ２５ スライド板軸支遊動ホイール ２６ 駆動モーター ２７ 支柱車輪 ２８ タイヤ用切込溝 ２９ 連結環 ３０ 止着環 ３１ ナット部材 ３２ 通路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通路に面して縦に駐車する二段式駐車装
   置において、２連の駐車枠体に対して１基の主縦ねじ軸
   で昇降する昇降架台の昇降手段と、上段駐車床板の前半
   部の低床板上にねじ軸を中心とした半円形の陥没溝を設
   け、該溝には半円形スライド板を摺動自在とし、該スラ
   イド板両端に遊動ホイールを軸支し、ねじ軸後方の上段
   床板上に駆動ホイールを軸支し、該駆動ホイールと遊動
   ホイールは、無端チェーンを懸架して左右駆動自在とな
   し、昇降架台の両端に牽引桿を設け、対向する無端チェ
   ーンの遊動ホイール部位に連結環を設けて、昇降架台の
   昇降手段により所定部位で連結環と牽引環の脱着自在と
   なし、前記昇降架台の、旋回手段をなすドライブ装置を
   有することを特徴とする二連二段式立体駐車装置。