JPH06261725A - 食品用保存剤 - Google Patents
食品用保存剤Info
- Publication number
- JPH06261725A JPH06261725A JP7768593A JP7768593A JPH06261725A JP H06261725 A JPH06261725 A JP H06261725A JP 7768593 A JP7768593 A JP 7768593A JP 7768593 A JP7768593 A JP 7768593A JP H06261725 A JPH06261725 A JP H06261725A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- polylysine
- salt
- preservative
- food
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 保存効果に優れ、味のバランスの取れた食品
用保存剤を提供することを目的とする。 【構成】 ポリグリセリン脂肪酸エステル、リゾチー
ム、ε−ポリリジン又はその塩をグリシン、有機酸及び
/又は有機酸塩、無機酸及び/又は無機酸塩から選ばれ
た1種又は2種以上に配合してなることを特徴とする食
品用保存剤。
用保存剤を提供することを目的とする。 【構成】 ポリグリセリン脂肪酸エステル、リゾチー
ム、ε−ポリリジン又はその塩をグリシン、有機酸及び
/又は有機酸塩、無機酸及び/又は無機酸塩から選ばれ
た1種又は2種以上に配合してなることを特徴とする食
品用保存剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品用保存剤に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】従来から食品用保存剤としては、中鎖脂
肪酸モノグリセライド、リゾチーム、ε−ポリリジン、
グリシン、有機酸塩なかでも主に酢酸ナトリウム、エタ
ノール等が知られており、これらは単独又は数種を併用
して使用されているが、効果及び味の面でそれぞれ長所
と共に短所が有り、充分に満足できるものではない。中
鎖脂肪酸モノグリセライドの静菌作用は従来からよく知
られているが、中鎖脂肪酸モノグリセライドはその特有
の味と臭いの為に効果の得られる充分な量を添加でき
ず、また澱粉系の食品ではその効果は半減する。グリシ
ンや有機酸塩は少量の添加では効果が無く、また効果が
期待できる量を添加した場合はその特有の味と臭いの為
に食品の味や風味を損なう。リゾチームは溶菌効果が有
ると言われているが、その効果は一部の菌種に限られて
おり、単独の使用では実用的な静菌剤とは言えない。ε
−ポリリジンは試験管内試験においては抗菌力を有する
が、各種食品に使用した場合、食品成分の影響を受けや
すく抗菌力が低下する。
肪酸モノグリセライド、リゾチーム、ε−ポリリジン、
グリシン、有機酸塩なかでも主に酢酸ナトリウム、エタ
ノール等が知られており、これらは単独又は数種を併用
して使用されているが、効果及び味の面でそれぞれ長所
と共に短所が有り、充分に満足できるものではない。中
鎖脂肪酸モノグリセライドの静菌作用は従来からよく知
られているが、中鎖脂肪酸モノグリセライドはその特有
の味と臭いの為に効果の得られる充分な量を添加でき
ず、また澱粉系の食品ではその効果は半減する。グリシ
ンや有機酸塩は少量の添加では効果が無く、また効果が
期待できる量を添加した場合はその特有の味と臭いの為
に食品の味や風味を損なう。リゾチームは溶菌効果が有
ると言われているが、その効果は一部の菌種に限られて
おり、単独の使用では実用的な静菌剤とは言えない。ε
−ポリリジンは試験管内試験においては抗菌力を有する
が、各種食品に使用した場合、食品成分の影響を受けや
すく抗菌力が低下する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は食品に添加し
た場合すぐれた保存効果を有する食品用保存剤を提供す
ることを目的とする。
た場合すぐれた保存効果を有する食品用保存剤を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の点
を解決するために鋭意研究した結果、ポリグリセリン脂
肪酸エステル、リゾチーム、ε−ポリリジン又はその塩
をグリシン、有機酸及び/又は有機酸塩、無機酸及び/
又は無機酸塩から選ばれた1種もしくは2種以上と併用
することによって効果的な食品用保存剤を提供できるこ
とを見いだし本発明に至った。即ち本発明は、(A)ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、 (B)リゾチーム、 (C)ε−
ポリリジン又はその塩を (D)グリシン、 (E)有機酸及び
/又は有機酸塩、 (F)無機酸及び/又は無機酸塩から選
ばれた1種又は2種以上に配合してなることを特徴とす
る食品用保存剤。から成ることを特徴とする。以下本発
明を詳細に説明する。本発明で使用するポリグリセリン
脂肪酸エステルは炭素数8〜14の脂肪酸と重合度2以
上のポリグリセリンのエステル化物であり、モノ、ジ、
トリ、テトラエステルが望ましい。またこれらポリグリ
セリン脂肪酸エステルは常温で液体から粘稠液体のもの
でありデキストリン等の賦形剤等を用いて粉末化したも
のでもよい。本発明で使用するポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは、従来使用されていた中鎖モノグリセライドに
比べ、食品の味に対する影響が少ない。本発明で使用す
るポリグリセリンはグリセリンの重合したものであり一
般にジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、オクタ、デカ
グリセリンが使用されている。本発明で使用するリゾチ
ームは天然物由来の酵素蛋白質で、卵白由来のものがあ
げられる。本発明で使用するε−ポリリジンは特公昭5
9−20359号公報に記載の製造法によって得ること
ができる。すなわちストレプトマイセス属に属するポリ
リジン生産菌を培地に培養し、得られる培養物からε−
ポリリジンを分離、採取することによって得られる。ま
た本発明で使用するε−ポリリジンは遊離の形でも取得
できるが、遊離のε−ポリリジンは吸湿性が高く粉末状
で取得することが困難である。しかし、無機酸塩又は有
機酸塩にすると粉末状もしくは固形物として取得するこ
とができ、取り扱いが容易になる。ε−ポリリジンの食
品保存剤としての効果は遊離状のε−ポリリジンであっ
てもその塩の形のものであっても本質的には差がない。
本発明で使用するリゾチームは天然物由来の酵素蛋白質
で、卵白由来のものがあげられる。本発明で使用するグ
リシンは、発酵品又は合成品等にかかわらず食品に使用
出来るグレードのものであれば良い。本発明で使用する
有機酸としてはアジピン酸、クエン酸、グルコノデルタ
ラクトン、グルコン酸、麹酸、コハク酸、酢酸、酒石
酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸等があげら
れる。本発明で使用する無機酸としては正リン酸及び重
合リン酸があげられる。これら各有効成分から成る本発
明の食品用保存剤は、各成分をそれぞれ食品に直接添加
してもよく、また混合・製剤化して添加してもよい。本
発明の食品用保存剤は種々の食品に応用できる。たとえ
ばサラダ・卵焼き・鶏唐揚げ・鶏照焼き・フライ食品・
和え物・煮物等の総菜類、蒲鉾・竹輪等の水産練り製
品、ハム・ソーセージ等の畜肉製品、和・洋菓子類、生
麺・茹麺等の麺類、ソース・醤油等調味料類に有効であ
る。本発明の食品用保存剤は加熱食品はもとより非加熱
食品においても充分な効果が得られる。以下、実施例に
て本願発明を詳細に説明する。
を解決するために鋭意研究した結果、ポリグリセリン脂
肪酸エステル、リゾチーム、ε−ポリリジン又はその塩
をグリシン、有機酸及び/又は有機酸塩、無機酸及び/
又は無機酸塩から選ばれた1種もしくは2種以上と併用
することによって効果的な食品用保存剤を提供できるこ
とを見いだし本発明に至った。即ち本発明は、(A)ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、 (B)リゾチーム、 (C)ε−
ポリリジン又はその塩を (D)グリシン、 (E)有機酸及び
/又は有機酸塩、 (F)無機酸及び/又は無機酸塩から選
ばれた1種又は2種以上に配合してなることを特徴とす
る食品用保存剤。から成ることを特徴とする。以下本発
明を詳細に説明する。本発明で使用するポリグリセリン
脂肪酸エステルは炭素数8〜14の脂肪酸と重合度2以
上のポリグリセリンのエステル化物であり、モノ、ジ、
トリ、テトラエステルが望ましい。またこれらポリグリ
セリン脂肪酸エステルは常温で液体から粘稠液体のもの
でありデキストリン等の賦形剤等を用いて粉末化したも
のでもよい。本発明で使用するポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは、従来使用されていた中鎖モノグリセライドに
比べ、食品の味に対する影響が少ない。本発明で使用す
るポリグリセリンはグリセリンの重合したものであり一
般にジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、オクタ、デカ
グリセリンが使用されている。本発明で使用するリゾチ
ームは天然物由来の酵素蛋白質で、卵白由来のものがあ
げられる。本発明で使用するε−ポリリジンは特公昭5
9−20359号公報に記載の製造法によって得ること
ができる。すなわちストレプトマイセス属に属するポリ
リジン生産菌を培地に培養し、得られる培養物からε−
ポリリジンを分離、採取することによって得られる。ま
た本発明で使用するε−ポリリジンは遊離の形でも取得
できるが、遊離のε−ポリリジンは吸湿性が高く粉末状
で取得することが困難である。しかし、無機酸塩又は有
機酸塩にすると粉末状もしくは固形物として取得するこ
とができ、取り扱いが容易になる。ε−ポリリジンの食
品保存剤としての効果は遊離状のε−ポリリジンであっ
てもその塩の形のものであっても本質的には差がない。
本発明で使用するリゾチームは天然物由来の酵素蛋白質
で、卵白由来のものがあげられる。本発明で使用するグ
リシンは、発酵品又は合成品等にかかわらず食品に使用
出来るグレードのものであれば良い。本発明で使用する
有機酸としてはアジピン酸、クエン酸、グルコノデルタ
ラクトン、グルコン酸、麹酸、コハク酸、酢酸、酒石
酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸等があげら
れる。本発明で使用する無機酸としては正リン酸及び重
合リン酸があげられる。これら各有効成分から成る本発
明の食品用保存剤は、各成分をそれぞれ食品に直接添加
してもよく、また混合・製剤化して添加してもよい。本
発明の食品用保存剤は種々の食品に応用できる。たとえ
ばサラダ・卵焼き・鶏唐揚げ・鶏照焼き・フライ食品・
和え物・煮物等の総菜類、蒲鉾・竹輪等の水産練り製
品、ハム・ソーセージ等の畜肉製品、和・洋菓子類、生
麺・茹麺等の麺類、ソース・醤油等調味料類に有効であ
る。本発明の食品用保存剤は加熱食品はもとより非加熱
食品においても充分な効果が得られる。以下、実施例に
て本願発明を詳細に説明する。
【0005】
実施例1 表1に本発明1〜4及び対照例1〜4の8種の食品用保
存剤の配合を示した。
存剤の配合を示した。
【0006】
【表1】
【0007】試験例1 茹でたのち水分を20%絞った豆腐57.5部、茹でて
絞ったほうれん草40部、砂糖1部、醤油1部、グルタ
ミン酸ナトリウム0.5部に実施例の各保存剤をそれぞ
れ1%ずつ添加し、よく混合して、カップに充填し15
℃で保存し、臭による官能検査を行った。結果を表2に
示した。
絞ったほうれん草40部、砂糖1部、醤油1部、グルタ
ミン酸ナトリウム0.5部に実施例の各保存剤をそれぞ
れ1%ずつ添加し、よく混合して、カップに充填し15
℃で保存し、臭による官能検査を行った。結果を表2に
示した。
【0008】
【表2】
【0009】
【発明の効果】本発明の、(A)ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル、 (B)リゾチーム、 (C)ε−ポリリジン又はその
塩を (D)グリシン、 (E)有機酸及び/又は有機酸塩、
(F)無機酸及び/又は無機酸塩から選ばれた1種又は2
種以上に配合してなることを特徴とする食品用保存剤。
により保存効果に優れ、味のバランスの取れた食品用保
存剤を提供しうることが可能となった。
ステル、 (B)リゾチーム、 (C)ε−ポリリジン又はその
塩を (D)グリシン、 (E)有機酸及び/又は有機酸塩、
(F)無機酸及び/又は無機酸塩から選ばれた1種又は2
種以上に配合してなることを特徴とする食品用保存剤。
により保存効果に優れ、味のバランスの取れた食品用保
存剤を提供しうることが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12P 21/02 C12R 1:465)
Claims (5)
- 【請求項1】 (A)ポリグリセリン脂肪酸エステル、
(B)リゾチーム、 (C)ε−ポリリジン又はその塩を (D)
グリシン、 (E)有機酸及び/又は有機酸塩、 (F)無機酸
及び/又は無機酸塩のうちから選ばれた1種又は2種以
上と併用することを特徴とする食品用保存剤。 - 【請求項2】 ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸
が、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸である特許請求項1記載の食品用保存剤。 - 【請求項3】 ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリグ
リセリンが重合度2以上である特許請求項1記載の食品
用保存剤。 - 【請求項4】 ε−ポリリジンがストレプトマイセス属
に属するポリリジン生産菌を培養し、得られる培養物か
らε−ポリリジンを分離、採取したものを用いる請求項
1記載の食品用保存剤。 - 【請求項5】 ε−ポリリジンの塩が無機酸塩又は有機
酸塩である請求項1記載の食品用保存剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7768593A JPH06261725A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 食品用保存剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7768593A JPH06261725A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 食品用保存剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06261725A true JPH06261725A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13640758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7768593A Pending JPH06261725A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 食品用保存剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06261725A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0876768A1 (en) * | 1997-04-25 | 1998-11-11 | Riken Vitamin Co., Ltd. | Method for preserving food and edible compositions preserved by this method |
JP2000506845A (ja) * | 1996-03-06 | 2000-06-06 | ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ | 微生物細胞を死滅又は抑制する方法 |
EP1652431A3 (de) * | 2004-09-25 | 2012-02-08 | Evonik Goldschmidt GmbH | Mittel mit Depotwirkung zur Bekämpfung von Mikroorganismen |
-
1993
- 1993-03-11 JP JP7768593A patent/JPH06261725A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000506845A (ja) * | 1996-03-06 | 2000-06-06 | ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ | 微生物細胞を死滅又は抑制する方法 |
EP0876768A1 (en) * | 1997-04-25 | 1998-11-11 | Riken Vitamin Co., Ltd. | Method for preserving food and edible compositions preserved by this method |
EP1652431A3 (de) * | 2004-09-25 | 2012-02-08 | Evonik Goldschmidt GmbH | Mittel mit Depotwirkung zur Bekämpfung von Mikroorganismen |
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