JPH06257815A - 空調換気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダクト接続に伴う設置スペースの増加を防
ぎ、設置面積を小さくするとともに、給・排気風量の除
塵ができる空調換気装置を得る。 【構成】 上部に排気チャンバー６、中間に熱交換部７
および下部に給気チャンバー８をそれぞれ構成し、上面
には排気チャンバー６に連結する排気吹出口２と上記熱
交換部７に連絡する給気吸込口とを設け、前面中間部に
は熱交換部７に連絡する排気吸込口４を、前面下部には
給気チャンバー８に連絡する給気吹出口５をそれぞれ設
けた箱体の本体ケーシング１より構成する。次に、熱交
換部７の熱交換素子を経ずに排気チャンバー６、給気チ
ャンバー８に通ずるバイパス１４を設け、このバイパス
にフィルター２３を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、室内空気の排気と室
外空気の給気とを熱交換素子を通して行う空調換気装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の空調換気装置は基本的に
は次のような構成となっている。即ち、室内空気を排気
する排気風路と室外空気を給気する給気風路とが本体ケ
ーシング内に構成されている。排気風路の一部と給気風
路の一部とは２系統の作動流体通路を持つ熱交換素子に
より構成され、排気風路には排気送風機が、また給気風
路には給気送風機がそれぞれ組込まれ、排気風路には排
気流が、給気風路には給気流がそれぞれ形成される。本
体ケーシングには排気流と給気流の各出入口端となる４
個のダクト接続口が一側に２個、他側に２個配設されて
いる。また、例えば実公昭５６−３２７７３号公報に示
されているように、熱交換素子とエアフィルター及び各
送風機とがそれぞれ一つにパッケージ化され、これらの
組合わせにより空調換気機能を果たすように構成されて
いるものもある。

【０００３】上記構成の従来の空調換気装置は、外気を
熱交換素子を通じて室内へ供給し、室内空気を熱交換素
子を通じて室外へ排気することができ、室内の温度等の
状態量を大きく変動させずに給排気による換気を行うこ
とができる。特に、上記公報に示された装置では、主要
機能構成部品がパッケージ化され、これらの組合わせに
より構成されているため、給排気のためのダクト接続口
が固定的でなくなり、設置場所の特質に応じて都合の良
いダクト接続口の位置を組合わせにより得ることができ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の空調換気装置においては、ダクトを介して室外
空気を吸込むダクト接続口と、ダクトを介して室内空気
を排気するダクト接続口とが本体ケーシングの一側に、
またダクトを介して室内空気を吸込むダクト接続口と、
ダクトを介して室外空気を吹出すダクト接続口とが本体
ケーシングの他側にそれぞれ配設されているため、たと
え装置の据付向きを工夫し、あるいはパッケージ化され
たものの組合わせを調節したとしてもダクトをダクト接
続口付近で曲げないと配管できないことが多く、装置の
据付方向によっては或るダクトについては直角に近い曲
げが必要になり、ダクト接続スペースを含めた設置面積
がかなり大きくなるとともに、給気吸込口および排気吸
込口の風量調整機能がなく、使い勝っ手が悪いという課
題があった。

【０００５】この発明は、係る課題を解決するためにな
されたものでダクト接続の工事がしやすく、設置面積が
狭くて済み、さらに給気吸込口および排気吸込口の風量
調整が任意にでき、且つフィルター等にて除塵された清
潔な空気を取り込むことができる空調換気装置を得るこ
とを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明に係る空調換気
装置は、上部に排気チャンバーを、中間に熱交換部を、
下部に給気チャンバーをそれぞれ構成し、上面には上記
排気チャンバーに連絡する排気吹出口と上記熱交換部に
連絡する給気吸込口とを設け、前面中間部には上記熱交
換部に連絡する排気吸込口を、前面下部には上記給気チ
ャンバーに連絡する給気吹出口をそれぞれ設けた箱型の
本体ケーシングの上記排気チャンバーには、排気送風機
を組込み、上記熱交換部には、二系統の作動流体通路が
横方向に向いた熱交換素子を組込み、上記給気チャンバ
ーには、給気送風機を組込むとともに、上記排気送風機
により形成される排気流を、上記排気吸込口から熱交換
部の上記熱交換素子の一方の作動流体通路を経て上記排
気チャンバーから上記排気吹出口に吹出すようにし、上
記給気送風機により形成される給気流を、上記給気吸込
口から熱交換部の上記熱交換素子の他方の作動流体通路
を経て上記給気チャンバーから上記給気吹出口に吹出す
ようにし、かつ上記排気流と上記給気流をそれぞれ上記
熱交換素子の作動流体通路を経ずにそれぞれ排気チャン
バーと給気チャンバーとに通す開閉可能のバイパスを設
けたものにおいて、上記作動流体通路と上記バイパスと
にフィルターを設けたものである。

【０００７】また、フィルターに係合凸部を設け、本体
側にこの係合凸部が係合される係合穴あるいは係合凹部
を設けたものである。

【０００８】

【作用】この発明においては、上部に排気チャンバー
を、中間に熱交換部を、下部に給気チャンバーをそれぞ
れ構成し、上面には上記排気チャンバーに連絡する排気
吹出口と上記熱交換部に連絡する給気吸込口とを設け、
前面中間部には上記熱交換部に連絡する排気吸込口を、
前面下部には上記給気チャンバーに連絡する給気吹出口
をそれぞれ設けた箱型の本体ケーシングの上記排気チャ
ンバーには、排気送風機を組込み、上記熱交換部には、
二系統の作動流体通路が横方向に向いた熱交換素子を組
込み、上記給気チャンバーには、給気送風機を組込むと
ともに、上記排気送風機により形成される排気流を、上
記排気吸込口から熱交換部の上記熱交換素子の一方の作
動流体通路を経て上記排気チャンバーから上記排気吹出
口に吹出すようにし、上記給気送風機により形成される
給気流を、上記給気吸込口から熱交換部の上記熱交換素
子の他方の作動流体通路を経て上記給気チャンバーから
上記給気吹出口に吹出すようにし、かつ上記排気流と上
記給気流をそれぞれ上記熱交換素子の作動流体通路を経
ずにそれぞれ排気チャンバーと給気チャンバーとに通す
開閉可能のバイパスを設けたものにおいて、上記作動流
体通路と上記バイパスとにフィルターを設けたことよ
り、作動流体通路およびバイパスを通過する気流がフィ
ルターにて除塵される。

【０００９】また、フィルターに係合凸部を設け、本体
側にこの係合凸部が係合される係合穴あるいは係合凹部
を設けたことより、フィルターの係合凸部が本体の係合
凹部あるいは係合穴に係止され、本体に装着される。

【００１０】

【実施例】

実施例１．図１〜図７はこの発明の実施例１を示す図で
ある。この空調換気装置は、箱型の本体ケーシング１を
備えている。この本体ケーシング１の上面にはそれぞれ
ダクト接続の可能な排気吹出口２と給気吸込口３とが横
並びに配設され、前面中間部には排気吸込口４が、また
前面下部には給気吹出口５がそれぞれ縦並びに配設され
ている。この本体ケーシング１内にはその上部に排気チ
ャンバー６が、中間に熱交換部７が、下部に給気チャン
バー８がそれぞれ構成されている。排気チャンバー６に
は排気吹出口２に吹出し側が臨む排気送風機９が組込ま
れ、また、熱交換部７と給気吸込口３とを連結する略Ｌ
形よりなる給気ダクト１０が設けられている。熱交換部
７には、二系統の作動流体通路が横方向に向いた二個の
熱交換素子１１、１２が並列状態に組込まれている。

【００１１】給気チャンバー８には、吹出し側が給気吹
出口５に臨む給気送風機１３が組込まれている。排気送
風機９により形成される排気流は、排気吸込口４から熱
交換部７の各熱交換素子１１、１２の図における前方か
らそれぞれ斜め後方に向かう一方の作動流体通路を通っ
て合流し、排気チャンバー６から排気送風機９を経て排
気吹出口２に吹出す。給気送風機１３により形成される
給気流は、給気吸込口３から給気ダクト１０により熱交
換部７に導かれ、各熱交換素子１１、１２の図における
後方から斜め前方に向かう他方の各作動流体経路を通っ
て合流し、給気チャンバー８から給気送風機１３を経て
給気吹出口５に吹出す。この排気流と給気流を通す排気
風路と給気風路とはそれぞれ熱交換素子１１、１２の作
動流体通路を経ずに排気吸込口４から排気チャンバー６
に、また給気吸込口３から給気チャンバー８にそれぞれ
連絡するバイパス１４が構成されている。各バイパス１
４の出口端となる熱交換部７と排気チャンバー６及び給
気チャンバー８との間には当該部の通風を開閉により制
御するダンパー１５がそれぞれ設けられている。これら
の各ダンパー１５は通常は閉止位置にあり、各バイパス
１４はこれにより閉鎖されている。

【００１２】１６、１７は上部仕切板と下部仕切板で、
本体ケーシング１内において熱交換部を排気チャンバー
６および給気チャンバー８とに対し仕切り、それぞれ作
動流体通路およびバイパス１４の各通路を逃げた風路部
１９を穿設している。２０はこの上部仕切板の風路部１
９の中央に穿設された係合穴で、複数よりなる。２１は
同じく風路部１９の両端に延設されたフランジ２２に穿
設された係合穴、２３はフィルターで、例えば合成樹脂
のメッシュ２４が枠２５にて囲まれた方形よりなり、上
記作動流体通路およびバイパス１４の各風路を斜めに覆
う寸法よりなり、上下部の枠２５には上記係合穴２０、
２１に係合されるピン２６が突設されている。２７は取
付具で、平板状にて上部仕切板１６と同様に係合穴２
０、２１を有し、下部仕切板１７の端部２８に固定され
るものである。

【００１３】上記のように構成された空調換気装置にお
いては、図５に示すようにフィルター２３がピン２６と
係合穴２０、２１を介して上部仕切板１６の風路部１９
と下部仕切板１７とに風路を斜めに、且つ所定角度ひね
った状態にて作動流体通路およびバイパス１４へ一体に
て横架される。排気吹出口２にダクトを接続してこれを
ダクトを介して室外（多くは屋外である）に連結させ、
排気吸込口４にダクトを接続してこれをダクトを介して
室内に連結させ、さらに、給気吸込口３にダクトを接続
してこれをダクトを介して室外（多くは屋外である）に
連結させ、給気吹出口５にダクトを接続してこれをダク
トを介して室内に連結させることにより給排気間での熱
交換を伴う給排気換気（空調換気）を行わせることがで
きる。また排気風路のダンパー１５と給気風路のダンパ
ー１５を開いてバイパス１４を開放させれば、排気流と
給気流を熱交換素子１１、１２を通さずに大風量で排気
及び給気することもでき、春秋等の中間期の快適環境を
これにより形成することができる。

【００１４】この空調換気装置の特徴は、ダクトにより
室外側と連結させる排気吹出口２と給気吸込口３とが本
体ケーシング１の上面にあり、ダクトにより室内側と連
結させる排気吸込口４と給気吹出口５とが本体ケーシン
グ１の前面に配設されていることで、これによりダクト
の接続工事がし易くなり、しかも室外側と連結させるダ
クトについてはそれらの接続スペースが本体ケーシング
１の投影平面内に収まるので、余分なスペースがいら
ず、全体の設置面積がこれまでより小さくて済むことで
ある。排気吹出口２と給気吸込口３については接続する
ダクトを曲げる必要があっても、曲げ部分も本体ケーシ
ング１の投影平面内に収めることができる。また、熱交
換素子１１、１２を並列に組込むことにより、熱交換能
力の低下を招くことなく装置全体の縦方向の寸法を小さ
くすることができる。

【００１５】また、作動流体通路とバイパス１４に一体
にてフィルター２３を横架したことにて排気流と給気流
は熱交換時にはフィルター２３を通り各熱交換素子１
１、１２へ、さらにバイパス時においてもフィルター２
３を通りダンパー１５へと流れ、いずれもフィルター２
３にて除塵される。また、フィルター２３の面積が大き
くとれるため、フィルター２３の通路風速を小さく押え
ることができ、換気量が損なわないですむ。

【００１６】実施例２．なお、上記実施例１ではフィル
ター２３にピン２６を設けるとともに、各仕切板１６、
１７に係合穴２０、２１を設けたが、図８に示すように
ピン２６をフィルター２３からなくし、フィルター２３
の枠２５が係合される係合凹部３０を有する金具３１を
各仕切板１６、１７に設けてもよく、実施例１と同様の
効果が得られる。

【００１７】

【発明の効果】この発明は以上説明したとおり、上部に
排気チャンバーを、中間に熱交換部を、下部に給気チャ
ンバーをそれぞれ構成し、上面には上記排気チャンバー
に連絡する排気吹出口と上記熱交換部に連絡する給気吸
込口とを設け、前面中間部には上記熱交換部に連絡する
排気吸込口を、前面下部には上記給気チャンバーに連絡
する給気吹出口をそれぞれ設けた箱型の本体ケーシング
の上記排気チャンバーには、排気送風機を組込み、上記
熱交換部には、二系統の作動流体通路が横方向に向いた
熱交換素子を組込み、上記給気チャンバーには、給気送
風機を組込むとともに、上記排気送風機により形成され
る排気流を、上記排気吸込口から熱交換部の上記熱交換
素子の一方の作動流体通路を経て上記排気チャンバーか
ら上記排気吹出口に吹出すようにし、上記給気送風機に
より形成される給気流を、上記給気吸込口から熱交換部
の上記熱交換素子の他方の作動流体通路を経て上記給気
チャンバーから上記給気吹出口に吹出すようにし、かつ
上記排気流と上記給気流をそれぞれ上記熱交換素子の作
動流体通路を経ずにそれぞれ排気チャンバーと給気チャ
ンバーとに通す開閉可能のバイパスを設けたものにおい
て、上記作動流体通路と上記バイパスとにフィルターを
設けたことより、熱交換時には、フィルターを通り熱交
換素子へ、またバイパス時においてもフィルターを通っ
てダンパーへ通すため、いずれもフィルターにて除塵さ
れ、熱交換素子の目ずまりや送風機の保護ができ、常に
清浄な空気を室内へ取り入れることができる。さらに、
フィルターの面積が大きくとれるため、フィルターの通
過風速を小さく押えることができ、換気量を損なわな
い。

【００１８】また、フィルターに係合凸部を設け、本体
側にこの係合凸部が係合される係合穴あるいは係合凹部
を設けたことより、フィルターの着脱が容易となりメン
テナンス性がよくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１を示す平面図である。

【図２】この発明の実施例１を示す正面図である。

【図３】この発明の実施例１を示す側面図である。

【図４】この発明の実施例１を示し、熱交換素子および
フィルターの取付状態を示す平面図である。

【図５】この発明の実施例１を示し、フィルターの取付
状態を示す部分断面図である。

【図６】この発明の実施例１を示し、フィルターの取付
状態を示す部分斜視図である。

【図７】この発明の実施例１を示し、フィルターの取付
部の分解図である。

【図８】この発明の実施例２を示し、フィルターの取付
部の分解図である。

【符号の説明】

１ 本体ケーシング ２ 排気吹出口 ３ 給気吸込口 ４ 排気吸込口 ５ 給気吹出口 ６ 排気チャンバー ７ 熱交換部 ８ 給気チャンバー ９ 排気送風機 １０ 給気ダクト １１ 熱交換素子 １２ 熱交換素子 １３ 給気送風機 １４ バイパス ２０ 係合穴 ２１ 係合穴 ２３ フィルター ２６ ピン ３０ 係合凹部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部に排気チャンバーを、中間に熱交換
   部を、下部に給気チャンバーをそれぞれ構成し、上面に
   は上記排気チャンバーに連絡する排気吹出口と上記熱交
   換部に連絡する給気吸込口とを設け、前面中間部には上
   記熱交換部に連絡する排気吸込口を、前面下部には上記
   給気チャンバーに連絡する給気吹出口をそれぞれ設けた
   箱型の本体ケーシングの上記排気チャンバーには、排気
   送風機を組込み、上記熱交換部には、二系統の作動流体
   通路が横方向に向いた熱交換素子を組込み、上記給気チ
   ャンバーには、給気送風機を組込むとともに、上記排気
   送風機により形成される排気流を、上記排気吸込口から
   熱交換部の上記熱交換素子の一方の作動流体通路を経て
   上記排気チャンバーから上記排気吹出口に吹出すように
   し、上記給気送風機により形成される給気流を、上記給
   気吸込口から熱交換部の上記熱交換素子の他方の作動流
   体通路を経て上記給気チャンバーから上記給気吹出口に
   吹出すようにし、かつ上記排気流と上記給気流をそれぞ
   れ上記熱交換素子の作動流体通路を経ずにそれぞれ排気
   チャンバーと給気チャンバーとに通す開閉可能のバイパ
   スを設けたものにおいて、上記作動流体通路と上記バイ
   パスとにフィルターを設けたことを特徴とする空調換気
   装置。
2. 【請求項２】 フィルターに係合凸部を設け、本体側に
   この係合凸部が係合される係合穴あるいは係合凹部を設
   けたことを特徴とする請求項１記載の空調換気装置。