JPH06257649A - オートマチックトランスアクスル - Google Patents
オートマチックトランスアクスルInfo
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- JPH06257649A JPH06257649A JP5206777A JP20677793A JPH06257649A JP H06257649 A JPH06257649 A JP H06257649A JP 5206777 A JP5206777 A JP 5206777A JP 20677793 A JP20677793 A JP 20677793A JP H06257649 A JPH06257649 A JP H06257649A
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- JP
- Japan
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- clutch
- gear
- planetary gear
- way clutch
- rotation
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 小型の車両であっても、前進4速の自動変速
機を搭載できるようにする。 【構成】 自動変速機の遊星歯車機構14は、第1遊星
歯車組G1 及び第2遊星歯車組G2 を有している。第1
遊星歯車組G1 の第1インターナルギアR1 の外周に
は、第1ワンウェイクラッチF1 が配置されており、さ
らにその外周には第3クラッチC3 の複数のクラッチプ
レート50が配置されている。第1インターナルギアR
1 の外周側は、第1ワンウェイクラッチF1 のインナー
レースを兼ねている。第1ワンウェイクラッチF1 のア
ウターレース52の外径部には、クラッチプレート50
の内周スプラインとかみ合うスプラインが一体に形成さ
れている。アイドラギア34には、リダクションギア3
6及びパーキングギア44が一体に回転するように設け
られている。
機を搭載できるようにする。 【構成】 自動変速機の遊星歯車機構14は、第1遊星
歯車組G1 及び第2遊星歯車組G2 を有している。第1
遊星歯車組G1 の第1インターナルギアR1 の外周に
は、第1ワンウェイクラッチF1 が配置されており、さ
らにその外周には第3クラッチC3 の複数のクラッチプ
レート50が配置されている。第1インターナルギアR
1 の外周側は、第1ワンウェイクラッチF1 のインナー
レースを兼ねている。第1ワンウェイクラッチF1 のア
ウターレース52の外径部には、クラッチプレート50
の内周スプラインとかみ合うスプラインが一体に形成さ
れている。アイドラギア34には、リダクションギア3
6及びパーキングギア44が一体に回転するように設け
られている。
Description
【発明の詳細な説明】
(イ)産業上の利用分野
本発明は、オートマチックトランスアクスルに関するも
のである。 (ロ)従来の技術 従来のオートマチックトランスアクスルとしては、例え
ば日産自動車株式会社発行「オートマチックトランスア
クスルRN4F02A型、RL4F02A型、1984
整備要領書」の第10頁に示されるものがある。このオ
ートマチックトランスアクスルは、流体伝動装置と遊星
歯車変速機構と差動機構とを有しており、遊星歯車変速
機構は遊星歯車組、クラッチ、ブレーキ、ワンウェイク
ラッチなどから構成されている。 (ハ)発明が解決しようとする問題点 しかし、上記のようなオートマチックトランスアクスル
には、ワンウェイクラッチとブレーキ又はクラッチが軸
方向に直列に配置されているため軸方向寸法が大きくな
るという問題点がある。すなわち、ワンウェイクラッチ
は所定のトルク容量を得るために所定の軸方向長さが必
要であり、またクラッチ又はブレーキも所定のトルク容
量を得るために複数のクラッチプレートを必要とし、比
較的大きな軸方向寸法となる。これらが軸方向に並べて
配置されているため軸方向寸法が大きくなり、車両に対
する搭載性が低下する。これを解決するものとしては、
特開昭58−5558号公報、及び特開昭57−190
151号公報に示されるものがある。これらは、いずれ
も2つの要素を径方向に重ね合わせるようにしたもので
ある。これにより、自動変速機の軸方向の寸法を小さく
することができるが、このようにしてもなお、軸方向の
寸法が長過ぎて、小型の車両に前進4速の自動変速機を
搭載できないことがある。本発明は、このような問題点
を解決することを目的としている。 (ニ)問題点を解決するための手段 本発明は、遊星歯車の外周にワンウェイクラッチ及びク
ラッチを径方向に順次重ね合わせて配置するとともに、
1つの部材で隣接する2つの部材を兼用することにより
上記問題点を解決する。すなわち、本発明によるオート
マチックトランスアクスルは、車両の前後方向に直交す
る向きに搭載されるエンジンに連結されるオートマチッ
クトランスアクスルであって、エンジン(10)からの
回転が入力される流体伝動装置(12)と、ワンウェイ
クラッチ(F1及びF2)及び油圧式クラッチ(第3ク
ラッチC3)を有しており流体伝動装置(12)からの
回転を変速する遊星歯車変速機構(14)と、遊星歯車
変速機構(14)からの回転が入力される差動機構(1
6)と、を有するものにおいて、上記遊星歯車変速機構
(14)のインターナルギア(R1及びR2)の外周に
上記ワンウェイクラッチ(F1及びF2)が配置され、
更にワンウェイクラッチ(第1ワンウェイクラッチ
F1)の外周に上記油圧式クラッチ(第3クラッチ
C3)を構成する複数のクラッチプレート(50)が配
置されており、ワンウェイクラッチ(F1及びF2)の
インナーレースの内径部にインターナルギア(R1及び
R2)が一体に形成され、ワンウェイクラッチ(第1ワ
ンウェイクラッチF1)のアウターレース(52)の外
径部にクラッチプレート(50)とかみ合うスプライン
が一体に設けられている。また、上記遊星歯車変速機構
(14)からの回転を上記差動機構(16)に伝達する
ためのアイドラギア(34)にパーキングギア(44)
が一体に設けられている。なお、かっこ内の符号は、実
施例の対応する部材を示す。 (ホ)作用 遊星歯車組のインターナルギアの外周にワンウェイクラ
ッチが配置され、更にその外周にクラッチプレートが配
置されるため、必要な軸方向寸法はワンウェイクラッチ
及びクラッチプレートのうちの軸方向寸法の大きい方だ
けあれば十分であり、オートマチックトランスアクスル
全体の軸方向寸法が従来よりも著しく短縮される。ま
た、インターナルギアの外周をワンウェイクラッチのイ
ンナーレースとし、さらにワンウェイクラッチのアウタ
ーレースをクラッチハブと一体に形成することにより、
半径方向の寸法の増大は比較的小さくすることができ
る。遊星歯車変速機構からの回転を上記差動機構に伝達
するためのアイドラギアにパーキングギアが一体に設け
られているので、ファイナルギアのギア比を変更する場
合、リダクションギア及びリングギアを変更するだけで
よく、パーキングギア及びアイドラギアは共通のものを
用いることができる。 (ヘ)実施例 第1図に本発明によるオートマチックトランスアクスル
を骨組図として示し、また第2図にこれを具体化したも
のを示す。車両に対して横向き、すなわち車両前後方向
に直交する向きに搭載されたエンジン10に連結される
オートマチックトランスアクスルは、流体伝動装置であ
るトルクコンバータ12、遊星歯車変速機構14、差動
機構16などを有している。エンジン10からの回転が
入力されるトルクコンバータ12はポンプインペラー1
8、タービンランナー20、ステータ22及びロックア
ップクラッチ24を有している。タービンランナー20
は入力軸26と連結されており、ロックアップクラッチ
24が解放された状態ではポンプインペラー18から入
力軸26へ流体を介して回転力が伝達され、またロック
アップクラッチ24が締結されると機械的に入力軸26
へ回転力が入力される。なお、トルクコンバータ12は
オイルポンプ28を駆動するように構成されている。遊
星歯車変速機構14は第1遊星歯車組G1及び第2遊星
歯車組G2を有しており、第1遊星歯車組G1は第1サ
ンギアS1と、第1インターナルギアR1と、両ギアS
1及びR1と同時にかみ合う第1ピニオンギアP1を支
持する第1ピニオンキャリアPC1とから構成されてお
り、また第2遊星歯車組G2は、第2サンギアS2と、
第2インターナルギアR2と、両ギアS2及びR2と同
時にかみ合う第2ピニオンギアP2を支持する第2ピニ
オンキャリアPC2とから構成されている。第1サンギ
アS1は入力軸26と常時連結されており、また第1ピ
ニオンキャリアPC1及び第2インターナルギアR2は
出力軸30と常に連結されている。出力軸30は中空構
造としてあり、入力軸26の外周に配置されている。第
1インターナルギアR1は、直列に配置された第1ワン
ウェイクラッチF1及び第3クラッチC3を介して、ま
たこれらに並列に配置された第4クラッチC4を介して
第2ピニオンキャリアPC2と連結可能である。第2サ
ンギアS2は第1クラッチC1を介して入力軸26と連
結可能であり、また第2ピニオンキャリアPC2は第2
クラッチC2を介して入力軸26と連結可能である。第
2サンギアS2は第1ブレーキB1によって静止部に対
して固定可能であり、また第2ピニオンキャリアPC2
は互いに並列に配置された第2ワンウェイクラッチF2
と第2ブレーキB2とを介して静止部に対して固定可能
である。上記第1ワンウェイクラッチF1は、第2図に
示すように、第1インターナルギアR1の外周に配置さ
れ、更にその外周に油圧式(湿式多板型)の第3クラッ
チC3の複数のクラッチプレート50が配置されてい
る。第1インターナルギアR1は第1ワンウェイクラッ
チF1のインナーレースをも兼ねている。また、第1ワ
ンウェイクラッチF1のアウターレース52の外径部に
はクラッチプレート50の内周スプラインがかみ合うス
プラインが形成されている。出力軸30と一体に出力ギ
ア32が設けられている。出力ギア32はオイルポンプ
28と遊星歯車変速機構14との間に配置されている。
出力ギア32とかみ合うようにアイドラギア34が設け
られており、アイドラギア34にはリダクションギア3
6及びパーキングギア44が一体に回転するように設け
られている。パーキングギア44は、図示してないが、
パーキングポールとかみ合い可能である。リダクション
ギア36は差動機構16のリングギア38とかみ合って
いる。差動機構16から左右に駆動軸40及び42が突
出しており、これに左右の前輪が連結される。次に、こ
の実施例の作用について説明する。このオートマチック
トランスアクスルの遊星歯車変速機構14は、クラッチ
C1、C2、C3及びC4、ブレーキB1及びB2、及
びワンウェイクラッチF1及びF2を種々の組合せで作
動させることによって遊星歯車組G1及びG2の各要素
(S1、S2、R1、R2、PC1及びPC2)の回転
状態を変えることができ、これによって入力軸26に対
する出力軸30の回転速度を種々変えることができる。
すなわち、各クラッチ、ブレーキなどを第3図に示すよ
うな組合わせで作動させることにより前進4速後退1速
を得ることができる。なお、第3図中で○印はクラッチ
及びブレーキが締結していることを示し、またワンウェ
イクラッチの場合は係合状態を示す。また、α1及びα
2はそれぞれインターナルギアR1及びR2の歯数の対
するサンギアS1及びS2の歯数の比であり、またギア
比は出力軸30の回転数に対する入力軸26の回転数の
比である。上記のような遊星歯車変速機構14の作動に
より、入力軸26の回転は所定の変速をされ出力軸30
へ出力される。出力軸30の回転力は出力ギア32、ア
イドラギア34及びリダクションギア36を介して差動
機構16のリングギア38に伝達される。これにより駆
動軸40及び42を介して左右の前輪を駆動することが
できる。こうすることによってオーバドライブ付き前進
4速の自動変速を行わせることができる。上述のように
第1インターナルギアR1の外周に第1ワンウェイクラ
ッチF1が配置され、その外周に第3クラッチC3のク
ラッチプレート50が配置されているので、第1ワンウ
ェイクラッチF1とクラッチプレート50とを軸方向に
並べて配置した場合と比較して軸方向寸法が著しく小さ
いものとされる。しかも、第1ワンウェイクラッチF1
のインナーレースは第1インターナルギアR1と一体に
形成(すなわち、第1インターナルギアR1は第1ワン
ウェイクラッチF1のインナーレースと兼用)され、ア
ウターレース52は第3クラッチC3のクラッチハブを
兼ねるので、半径方向の寸法の増大も比較的小さい。こ
れにより、オートマチックトランスアクスル全体を大幅
に小型化することができる。しかも上述のようにオーバ
ドライブ付き前進4速を得ることができる。これにより
オートマチックトランスアクスルの車両搭載性が大幅に
改善され、小型の車両であってもオーバドライブ付き前
進4速とすることが可能となる。ファイナルギアのギア
比を変更する場合には、リダクションギア36及びリン
グギア38を変更するだけでよく、パーキングギア44
及びアイドラギア34は共通のものを用いることができ
る。 (ト)発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、インターナ
ルギアの外周にワンウェイクラッチを設け、更にその外
周にクラッチを配置し、また、インターナルギアの外周
をワンウェイクラッチのインナーレースとし、さらにワ
ンウェイクラッチのアウターレースをクラッチハブと一
体に形成することにより、半径方向の寸法の増大は比較
的小さくすることができるので、オートマチックトラン
スアクスルが小型化され車両に対する搭載性が改善さ
れ、小型の車両であっても前進4速の自動変速機を搭載
することが可能となる。また、遊星歯車変速機構からの
回転を上記差動機構に伝達するためのアイドラギアにパ
ーキングギアが一体に設けられているので、ファイナル
ギアのギア比を変更する場合、リダクションギア及びリ
ングギアを変更するだけでよく、パーキングギア及びア
イドラギアは共通のものを用いることができる。
のである。 (ロ)従来の技術 従来のオートマチックトランスアクスルとしては、例え
ば日産自動車株式会社発行「オートマチックトランスア
クスルRN4F02A型、RL4F02A型、1984
整備要領書」の第10頁に示されるものがある。このオ
ートマチックトランスアクスルは、流体伝動装置と遊星
歯車変速機構と差動機構とを有しており、遊星歯車変速
機構は遊星歯車組、クラッチ、ブレーキ、ワンウェイク
ラッチなどから構成されている。 (ハ)発明が解決しようとする問題点 しかし、上記のようなオートマチックトランスアクスル
には、ワンウェイクラッチとブレーキ又はクラッチが軸
方向に直列に配置されているため軸方向寸法が大きくな
るという問題点がある。すなわち、ワンウェイクラッチ
は所定のトルク容量を得るために所定の軸方向長さが必
要であり、またクラッチ又はブレーキも所定のトルク容
量を得るために複数のクラッチプレートを必要とし、比
較的大きな軸方向寸法となる。これらが軸方向に並べて
配置されているため軸方向寸法が大きくなり、車両に対
する搭載性が低下する。これを解決するものとしては、
特開昭58−5558号公報、及び特開昭57−190
151号公報に示されるものがある。これらは、いずれ
も2つの要素を径方向に重ね合わせるようにしたもので
ある。これにより、自動変速機の軸方向の寸法を小さく
することができるが、このようにしてもなお、軸方向の
寸法が長過ぎて、小型の車両に前進4速の自動変速機を
搭載できないことがある。本発明は、このような問題点
を解決することを目的としている。 (ニ)問題点を解決するための手段 本発明は、遊星歯車の外周にワンウェイクラッチ及びク
ラッチを径方向に順次重ね合わせて配置するとともに、
1つの部材で隣接する2つの部材を兼用することにより
上記問題点を解決する。すなわち、本発明によるオート
マチックトランスアクスルは、車両の前後方向に直交す
る向きに搭載されるエンジンに連結されるオートマチッ
クトランスアクスルであって、エンジン(10)からの
回転が入力される流体伝動装置(12)と、ワンウェイ
クラッチ(F1及びF2)及び油圧式クラッチ(第3ク
ラッチC3)を有しており流体伝動装置(12)からの
回転を変速する遊星歯車変速機構(14)と、遊星歯車
変速機構(14)からの回転が入力される差動機構(1
6)と、を有するものにおいて、上記遊星歯車変速機構
(14)のインターナルギア(R1及びR2)の外周に
上記ワンウェイクラッチ(F1及びF2)が配置され、
更にワンウェイクラッチ(第1ワンウェイクラッチ
F1)の外周に上記油圧式クラッチ(第3クラッチ
C3)を構成する複数のクラッチプレート(50)が配
置されており、ワンウェイクラッチ(F1及びF2)の
インナーレースの内径部にインターナルギア(R1及び
R2)が一体に形成され、ワンウェイクラッチ(第1ワ
ンウェイクラッチF1)のアウターレース(52)の外
径部にクラッチプレート(50)とかみ合うスプライン
が一体に設けられている。また、上記遊星歯車変速機構
(14)からの回転を上記差動機構(16)に伝達する
ためのアイドラギア(34)にパーキングギア(44)
が一体に設けられている。なお、かっこ内の符号は、実
施例の対応する部材を示す。 (ホ)作用 遊星歯車組のインターナルギアの外周にワンウェイクラ
ッチが配置され、更にその外周にクラッチプレートが配
置されるため、必要な軸方向寸法はワンウェイクラッチ
及びクラッチプレートのうちの軸方向寸法の大きい方だ
けあれば十分であり、オートマチックトランスアクスル
全体の軸方向寸法が従来よりも著しく短縮される。ま
た、インターナルギアの外周をワンウェイクラッチのイ
ンナーレースとし、さらにワンウェイクラッチのアウタ
ーレースをクラッチハブと一体に形成することにより、
半径方向の寸法の増大は比較的小さくすることができ
る。遊星歯車変速機構からの回転を上記差動機構に伝達
するためのアイドラギアにパーキングギアが一体に設け
られているので、ファイナルギアのギア比を変更する場
合、リダクションギア及びリングギアを変更するだけで
よく、パーキングギア及びアイドラギアは共通のものを
用いることができる。 (ヘ)実施例 第1図に本発明によるオートマチックトランスアクスル
を骨組図として示し、また第2図にこれを具体化したも
のを示す。車両に対して横向き、すなわち車両前後方向
に直交する向きに搭載されたエンジン10に連結される
オートマチックトランスアクスルは、流体伝動装置であ
るトルクコンバータ12、遊星歯車変速機構14、差動
機構16などを有している。エンジン10からの回転が
入力されるトルクコンバータ12はポンプインペラー1
8、タービンランナー20、ステータ22及びロックア
ップクラッチ24を有している。タービンランナー20
は入力軸26と連結されており、ロックアップクラッチ
24が解放された状態ではポンプインペラー18から入
力軸26へ流体を介して回転力が伝達され、またロック
アップクラッチ24が締結されると機械的に入力軸26
へ回転力が入力される。なお、トルクコンバータ12は
オイルポンプ28を駆動するように構成されている。遊
星歯車変速機構14は第1遊星歯車組G1及び第2遊星
歯車組G2を有しており、第1遊星歯車組G1は第1サ
ンギアS1と、第1インターナルギアR1と、両ギアS
1及びR1と同時にかみ合う第1ピニオンギアP1を支
持する第1ピニオンキャリアPC1とから構成されてお
り、また第2遊星歯車組G2は、第2サンギアS2と、
第2インターナルギアR2と、両ギアS2及びR2と同
時にかみ合う第2ピニオンギアP2を支持する第2ピニ
オンキャリアPC2とから構成されている。第1サンギ
アS1は入力軸26と常時連結されており、また第1ピ
ニオンキャリアPC1及び第2インターナルギアR2は
出力軸30と常に連結されている。出力軸30は中空構
造としてあり、入力軸26の外周に配置されている。第
1インターナルギアR1は、直列に配置された第1ワン
ウェイクラッチF1及び第3クラッチC3を介して、ま
たこれらに並列に配置された第4クラッチC4を介して
第2ピニオンキャリアPC2と連結可能である。第2サ
ンギアS2は第1クラッチC1を介して入力軸26と連
結可能であり、また第2ピニオンキャリアPC2は第2
クラッチC2を介して入力軸26と連結可能である。第
2サンギアS2は第1ブレーキB1によって静止部に対
して固定可能であり、また第2ピニオンキャリアPC2
は互いに並列に配置された第2ワンウェイクラッチF2
と第2ブレーキB2とを介して静止部に対して固定可能
である。上記第1ワンウェイクラッチF1は、第2図に
示すように、第1インターナルギアR1の外周に配置さ
れ、更にその外周に油圧式(湿式多板型)の第3クラッ
チC3の複数のクラッチプレート50が配置されてい
る。第1インターナルギアR1は第1ワンウェイクラッ
チF1のインナーレースをも兼ねている。また、第1ワ
ンウェイクラッチF1のアウターレース52の外径部に
はクラッチプレート50の内周スプラインがかみ合うス
プラインが形成されている。出力軸30と一体に出力ギ
ア32が設けられている。出力ギア32はオイルポンプ
28と遊星歯車変速機構14との間に配置されている。
出力ギア32とかみ合うようにアイドラギア34が設け
られており、アイドラギア34にはリダクションギア3
6及びパーキングギア44が一体に回転するように設け
られている。パーキングギア44は、図示してないが、
パーキングポールとかみ合い可能である。リダクション
ギア36は差動機構16のリングギア38とかみ合って
いる。差動機構16から左右に駆動軸40及び42が突
出しており、これに左右の前輪が連結される。次に、こ
の実施例の作用について説明する。このオートマチック
トランスアクスルの遊星歯車変速機構14は、クラッチ
C1、C2、C3及びC4、ブレーキB1及びB2、及
びワンウェイクラッチF1及びF2を種々の組合せで作
動させることによって遊星歯車組G1及びG2の各要素
(S1、S2、R1、R2、PC1及びPC2)の回転
状態を変えることができ、これによって入力軸26に対
する出力軸30の回転速度を種々変えることができる。
すなわち、各クラッチ、ブレーキなどを第3図に示すよ
うな組合わせで作動させることにより前進4速後退1速
を得ることができる。なお、第3図中で○印はクラッチ
及びブレーキが締結していることを示し、またワンウェ
イクラッチの場合は係合状態を示す。また、α1及びα
2はそれぞれインターナルギアR1及びR2の歯数の対
するサンギアS1及びS2の歯数の比であり、またギア
比は出力軸30の回転数に対する入力軸26の回転数の
比である。上記のような遊星歯車変速機構14の作動に
より、入力軸26の回転は所定の変速をされ出力軸30
へ出力される。出力軸30の回転力は出力ギア32、ア
イドラギア34及びリダクションギア36を介して差動
機構16のリングギア38に伝達される。これにより駆
動軸40及び42を介して左右の前輪を駆動することが
できる。こうすることによってオーバドライブ付き前進
4速の自動変速を行わせることができる。上述のように
第1インターナルギアR1の外周に第1ワンウェイクラ
ッチF1が配置され、その外周に第3クラッチC3のク
ラッチプレート50が配置されているので、第1ワンウ
ェイクラッチF1とクラッチプレート50とを軸方向に
並べて配置した場合と比較して軸方向寸法が著しく小さ
いものとされる。しかも、第1ワンウェイクラッチF1
のインナーレースは第1インターナルギアR1と一体に
形成(すなわち、第1インターナルギアR1は第1ワン
ウェイクラッチF1のインナーレースと兼用)され、ア
ウターレース52は第3クラッチC3のクラッチハブを
兼ねるので、半径方向の寸法の増大も比較的小さい。こ
れにより、オートマチックトランスアクスル全体を大幅
に小型化することができる。しかも上述のようにオーバ
ドライブ付き前進4速を得ることができる。これにより
オートマチックトランスアクスルの車両搭載性が大幅に
改善され、小型の車両であってもオーバドライブ付き前
進4速とすることが可能となる。ファイナルギアのギア
比を変更する場合には、リダクションギア36及びリン
グギア38を変更するだけでよく、パーキングギア44
及びアイドラギア34は共通のものを用いることができ
る。 (ト)発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、インターナ
ルギアの外周にワンウェイクラッチを設け、更にその外
周にクラッチを配置し、また、インターナルギアの外周
をワンウェイクラッチのインナーレースとし、さらにワ
ンウェイクラッチのアウターレースをクラッチハブと一
体に形成することにより、半径方向の寸法の増大は比較
的小さくすることができるので、オートマチックトラン
スアクスルが小型化され車両に対する搭載性が改善さ
れ、小型の車両であっても前進4速の自動変速機を搭載
することが可能となる。また、遊星歯車変速機構からの
回転を上記差動機構に伝達するためのアイドラギアにパ
ーキングギアが一体に設けられているので、ファイナル
ギアのギア比を変更する場合、リダクションギア及びリ
ングギアを変更するだけでよく、パーキングギア及びア
イドラギアは共通のものを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるオートマチックトランスアクスル
を骨組図として示す図、第2図は本発明によるオートマ
チックトランスアクスルの断面図、第3図は各要素の作
動の組合せを示す図である。 10・・・エンジン、12・・・トルクコンバータ(流
体伝動装置)、14・・・遊星歯車変速機構、16・・
・差動機構、26・・・入力軸、30・・・出力軸、3
2・・・出力ギア、34・・・アイドラギア、36・・
・リダクションギア、38・・・リングギア、44・・
・パーキングギア、50・・・クラッチプレート、52
・・・アウターレース、C1,C2,C3,C4・・・
クラッチ、B1,B2・・・ブレーキ、F1,F2・・
・・ワンウェイクラッチ、G1・・・第1遊星歯車組、
G2・・・第2遊星歯車組、S1,S2・・・サンギ
ア、R1,R2・・・インターナルギア、P1,P2・
・・ピニオンギア、PC1,PC2・・・ピニオンキャ
リア。
を骨組図として示す図、第2図は本発明によるオートマ
チックトランスアクスルの断面図、第3図は各要素の作
動の組合せを示す図である。 10・・・エンジン、12・・・トルクコンバータ(流
体伝動装置)、14・・・遊星歯車変速機構、16・・
・差動機構、26・・・入力軸、30・・・出力軸、3
2・・・出力ギア、34・・・アイドラギア、36・・
・リダクションギア、38・・・リングギア、44・・
・パーキングギア、50・・・クラッチプレート、52
・・・アウターレース、C1,C2,C3,C4・・・
クラッチ、B1,B2・・・ブレーキ、F1,F2・・
・・ワンウェイクラッチ、G1・・・第1遊星歯車組、
G2・・・第2遊星歯車組、S1,S2・・・サンギ
ア、R1,R2・・・インターナルギア、P1,P2・
・・ピニオンギア、PC1,PC2・・・ピニオンキャ
リア。
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フロントページの続き
(72)発明者 梅林 成人
静岡県富士市今泉字鴨田700番地の1 ジ
ャトコ株式会社内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.車両の前後方向に直交する向きに搭載されるエンジ
ンに連結されるオートマチックトランスアクスルであっ
て、エンジン(10)からの回転が入力される流体伝動
装置(12)と、ワンウェイクラッチ(F1及F2)及
び油圧式クラッチ(C3)を有しており流体伝動装置
(12)からの回転を変速する遊星歯車変速機構(1
4)と、遊星歯車変速機構(14)からの回転が入力さ
れる差動機構(16)と、を有するオートマチックトラ
ンスアクスルにおいて、 上記遊星歯車変速機構(14)のインターナルギア(R
1及びR2)の外周に上記ワンウェイクラッチ(F1及
びF2)が配置され、更にワンウェイクラッチ(F1)
の外周に上記油圧式クラッチ(C3)を構成する複数の
クラッチプレート(50)が配置されており、ワンウェ
イクラッチ(F1及びF2)のインナーレースの内径部
にインターナルギア(R1及びR2)が一体に形成さ
れ、ワンウェイクラッチ(F1)のアウターレース(5
2)の外径部にクラッチプレート(50)とかみ合うス
プラインが一体に設けられていることを特徴とするオー
トマチックトランスアクスル。 2.車両の前後方向に直交する向きに搭載されるエンジ
ンに連結されるオートマチックトランスアクスルであっ
て、エンジン(10)からの回転が入力される流体伝動
装置(12)と、ワンウェイクラッチ(F1及F2)及
び油圧式クラッチ(C3)を有しており流体伝動装置
(12)からの回転を変速する遊星歯車変速機構(1
4)と、遊星歯車変速機構(14)からの回転が入力さ
れる差動機構(16)と、を有するオートマチックトラ
ンスアクスルにおいて、 上記遊星歯車変速機構(14)からの回転を上記差動機
構(16)に伝達するためのアイドラギア(34)にパ
ーキングギア(44)が一体に設けられていることを特
徴とするオートマチックトランスアクスル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5206777A JP2565646B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | オートマチックトランスアクスル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5206777A JP2565646B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | オートマチックトランスアクスル |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61051442A Division JPH08501B2 (ja) | 1986-03-11 | 1986-03-11 | オートマチックトランスアクスル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06257649A true JPH06257649A (ja) | 1994-09-16 |
JP2565646B2 JP2565646B2 (ja) | 1996-12-18 |
Family
ID=16528918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5206777A Expired - Fee Related JP2565646B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | オートマチックトランスアクスル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2565646B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007239773A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Mazda Motor Corp | 自動変速機 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5474956A (en) * | 1977-11-28 | 1979-06-15 | Aisin Warner | Automatic transmission |
JPS59126139A (ja) * | 1982-12-29 | 1984-07-20 | Aisin Warner Ltd | 自動変速機 |
JPS60177356U (ja) * | 1984-05-02 | 1985-11-25 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 自動変速機 |
-
1993
- 1993-06-28 JP JP5206777A patent/JP2565646B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5474956A (en) * | 1977-11-28 | 1979-06-15 | Aisin Warner | Automatic transmission |
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JPS60177356U (ja) * | 1984-05-02 | 1985-11-25 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 自動変速機 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007239773A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Mazda Motor Corp | 自動変速機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2565646B2 (ja) | 1996-12-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |