JPH0625723A - 粉体吹込み羽口のスリーブ - Google Patents

粉体吹込み羽口のスリーブ

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JPH0625723A
JPH0625723A JP4094828A JP9482892A JPH0625723A JP H0625723 A JPH0625723 A JP H0625723A JP 4094828 A JP4094828 A JP 4094828A JP 9482892 A JP9482892 A JP 9482892A JP H0625723 A JPH0625723 A JP H0625723A
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JP
Japan
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matrix
zirconia
phase
sleeve
amount
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4094828A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Ouchi
龍哉 大内
Mitsuo Sugawara
光男 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurosaki Refractories Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Kurosaki Refractories Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 石炭灰に対して難付着性で、熱衝撃によって
破損することがなく、摩耗時には簡単に取り替えること
ができる粉体吹込み羽口のスリーブの提供。 【構成】 Al2 3 −Cr2 3 質焼結体であって、
第3成分としてイットリアとジルコニアのモル比が2/
98〜4/96の範囲の主として正方晶のジルコニアを
含むAl2 3 −Cr2 3 質のマトリックス連続相
と、その中に分散する第2相凝集粒からなり、マトリッ
クスが制御された微細クラックを含み、分散する第2相
が第3成分を除くマトリックスと未安定ジルコニアとの
均一混合物との凝集体とした。マトリックスは、酸化ア
ルミニウム37〜98重量%、酸化クロム1〜57重量
%、第3成分として部分安定化ジルコニア6重量%以下
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製銑用高炉へ微粉炭の
ような粉体吹込み操業を行なう際に使用する水冷羽口に
装着するセラミックス製スリーブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、高炉炉内の還元効率を高める
ために、羽口内に挿入したパイプから微粉炭を高炉内に
吹き込むことが行なわれている。
【0003】その際の銅羽口の摩耗による羽口の冷却水
の漏洩を防止すると共に、水冷羽口による大量の熱損失
を防止するために羽口内面に耐熱成分を含有する固定用
材を介してAl2 3 −SiO3 系スリーブを嵌合して
使用している。
【0004】ところが、このAl2 3 −SiO3 系ス
リーブは、熱衝撃により破損したり、微粉炭の灰分がス
リーブ内面に付着して、羽口が閉塞する問題がある。
【0005】この付着灰分の炭種について検討したとこ
ろ、1200℃において、灰分の化学組成中、CaO、
Na2 O、K2 O等の酸化物が、全配分の1.8wt%
以下である微粉炭を選択し吹込み操業を行なえば、Al
2 3 −SiO2 系スリーブでも微粉炭灰分が付着せず
に操業できることがわかった。
【0006】しかしながら、スリーブ自体の材質上、耐
熱衝撃性に問題があり、その上石炭を海外から輸入して
いる現状では、上記の酸化物の含有量が1.8wt%以
下の石炭を定常的に確保することは困難である。このた
め、石炭灰が付着し難く、その上、耐熱衝撃性、耐摩耗
性に優れた断熱スリーブが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、石炭
灰に対して難付着性であり、熱衝撃によって破損するこ
とがなく、さらには、摩耗時には簡単に取り替えること
ができる粉体吹込み羽口のスリーブを提供することにあ
る。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明の粉体吹込み用羽
口スリーブは、材質的にはAl2 3 −Cr2 3 質焼
結体であって、イットリアを2〜4モル%含有する主と
して正方晶のジルコニアを分散してなるAl2 3 −C
2 3 質のマトリックス連続相(以下、「マトリック
ス」と称する)と、その中に分散する第2相凝集粒(以
下、「凝集粒」と称する)とからなり、このマトリック
スが制御された微細なクラックを含み、分散する凝集粒
が主として単斜晶のジルコニアを含有している、これら
マトリックスと凝集粒との均一混合物からなる焼結体と
することによって、その目的を達成した。
【0009】マトリックスは、酸化アルミニウム37〜
98重量%、酸化クロム1〜57重量%、第3成分とし
てイットリアを2〜4モル%含有する主として正方晶の
ジルコニアを6重量%以下分散させて得られる。凝集粒
は、マトリックスの第3成分を除くアルミナ−クロミア
質と単斜晶ジルコニアで構成され、アルミナ−クロミア
質に対する単斜晶ジルコニアの量を5〜99容量%と
し、均一に分散されている。
【0010】マトリックス中に分散される凝集粒の大き
さは10〜200μmであり、マトリックスに占める凝
集粒の割合が10〜35容量%であり、凝集粒内の単斜
晶ジルコニアの粒度は0.3〜20μmで、凝集粒内の
単斜晶ジルコニアの割合は5〜99容量%であることが
好ましい。
【0011】この焼結体は、大きさが10〜200μm
である凝集粒をマトリックスに対して10〜35容量%
となるように混合調製し、この混合物を所望の形状に成
形した後、1500℃以上の温度で焼結することにより
得られる。
【0012】
【作用】本発明によるアルミナ−クロミア焼結体からな
る羽口スリーブは、組織が微細な緻密質焼結体であるこ
とから、硬度が高くこのため摩耗抵抗性が高い。
【0013】さらに、本発明によるアルミナ−クロミア
材質の優れた耐熱衝撃性は第一に制御された適切なサイ
ズのマイクロクラックによるクラックブランチング効
果、第二に未安定ジルコニアに富む第2相でのジルコニ
ア変態による応力誘起変態、更には第3として凝集粒境
界でのクラック偏向により達成される。
【0014】第一の制御された適切なサィズのマイクロ
クラックとはクラック幅3〜20μm程度のものであ
り、このクラックが適切に分布することで、クラックが
進展する場合にクラックブランチングが生じ、クラック
の破壊エネルギーを吸収分散、クラックの進展が阻止さ
れる。
【0015】第二の未安定ジルコニアに富む第2相での
ジルコニア変態による応力誘起変態においては未安定ジ
ルコニアが内在されている第2相内にクラックが侵入し
た場合、第2相内でジルコニアの変態膨張による破壊エ
ネルギーの吸収と、第2相内部に発生している圧縮応力
によりクラック先端に圧縮力が作用し、クラックの進展
が阻害される。
【0016】第三の凝集粒境界でのクラック偏向におい
ては、第2相とセラミックスマトリックス境界部には引
張り応力が作用し、この境界にクラックが達するとクラ
ックは境界の接線方向に偏向されその結果クラック進展
が阻害される。
【0017】この凝集粒はマトリックスと未安定ジルコ
ニアで構成され、未安定ジルコニアの量を5〜100容
量%とし均一に分散されている。凝集粒の変態膨張量
は、凝集粒内の未安定ジルコニア添加量にほぼ比例する
ことにより、凝集粒の膨張量を制御可能とする。
【0018】また凝集粒粒径とマトリックス内に添加す
る凝集粒の添加量を制御することによりマトリックス内
部に発生させるクラックのサイズと量と分布を任意に制
御可能とするものである。
【0019】本発明による焼結体の優れた耐摩耗性はマ
トリックス組織を微細化し、硬度を上げることにより得
られる。
【0020】具体的にはマトリックスに第3成分として
部分安定化ジルコニアを添加しマトリックスの粒成長を
抑制、組織を微細化緻密化させ強度硬度を向上させるも
のである。
【0021】
【実施例】
実施例1 マトリックス量と第2相凝集粒の添加量を変更した材質
を作製し、本発明に係るスリーブ材の耐熱衝撃抵抗性の
鯛査を行ない、また従来品との比較を行なった。
【0022】マトリックス材として平均粒径0.4μm
の酸化アルミニウム47wt%、平均粒径0.3μJm
の酸化ク0ム47wt%と平均粒径0.6μmの部分安
定化ジルコニアを6wt%、結助助剤として酸化チタニ
ウム又は滑石粉末と有機バインダー精製水を加え、ボー
ルミルで24時間予備混合した後、アトライターにて3
時間混合分散処理し、得られたスラリーを噴霧乾燥機に
より造粒し、マトリックス顆粒粉末を得た。平均粒径は
50μmであった。
【0023】次に第2相凝集粒としてマトリックス材料
と同一原料、同一配合組成を有するもの100容量%に
対して平均粒径2μmの未安定ジルコニアを外掛け量で
50容量%添加してなる粉末を秤量混合し、所定量の有
機バインダーと精製水を加え、ボールミルで24時間予
備混合した後、アトライターで3時間混合分散処理し得
られたスラリーを噴霧乾燥機により混合し第2相用の顆
粒粉体/凝集粒を得た。この粒径は平均で50μmであ
つた。
【0024】次にマトリックス顆粒と第2相顆粒につい
て表1に示す配合割合(容量割合)のものをV型ミキサ
ーにて一定時間混合し、混合粉末とした。
【0025】この混合粉末を一軸成形機にて1.4トン
/cm2 の圧力で120角×12mmt形状に成形し
た。比較のためにジルコニアに富む第2相を添加しない
マトリックス単味だけの素地も成形した。
【0026】得られた素地を電気炉で大気雰囲気下16
50℃で2時間保持して焼成した。焼結体はアルキメデ
ス法により嵩密度、並びに見掛け気孔率を測定した。ま
た常温曲げ強度をJIS−R1601に準拠して測定し
た。
【0027】熱衝撃抵抗性はJIS1601に準拠する
曲げサンプルを所定の温度で1時間保持し、水中へ急速
に落下しその後乾燥した試料の曲げ強度を測定し、常温
での曲げ強度と比較し急激に強度変化が生じた保持温度
と水温の差をΔT(℃)と定義しそのΔTが高いものほ
ど熱衝撃抵抗性が良好とみなした。
【0028】以上の素地の焼成結果及び焼成体の特性結
果を従来のスリーブ材質であるAl2 3 −SiO3
と比較して表1に示す。
【0029】
【表1】 表1の結果から、実施符号4〜8のマトリックス組織を
微細化した本発明は、マトリックスにジルコニアを含ま
ない比較例1に比べ、ΔTは維持したままで、硬度が倍
以上改善されていることがわかる。
【0030】実施符号3の添加量では第2相はマトリッ
クス粒界に均一に析出しており、マイクロクラックの発
生は認められなかった。符号4あたりから第2相凝集体
が不均一に表われ、それに伴い、マイクロクラックも析
出し始め、このためΔTも高くなった。ビッカース硬度
も比較例1に比べ倍以上の値を推移している。
【0031】このことから、本発明によるジルコニアに
富む第2相の添加量は、15容量%〜35容量%が好ま
しいことがわかる。
【0032】また、従来のAl2 3 86%,SiO2
14%と比較しても、ΔT及びHvの改善が認められ
た。
【0033】実施例2 本発明のスリーブ材の焼結体をジルコニア分散強化セラ
ミックスと比較した。比較例として、特公昭59−25
748号公報に準拠し、アルミナ−クロミアをマトリッ
クスとした粉体を調製した。マトリックスとして平均粒
径0.4μmの酸化アルミ50重量%、平均粒径0.3
pmの酸化クロム50重量%と焼結助剤として酸化チタ
ニウムと滑石を外掛け+1.0重量%からなる粉末に、
実施例1で用いた未安定ジルコニア(平均粒径2μm)
を表2に示す割合(容量%)で秤量し、所定量の有機バ
インダーと精製水を加え、ボールミルで24時問予備混
合した後、アトライターにて3時間、混合分散処理し得
られたスラリーを噴霧乾燥機により造粒、マトリックス
顆粒粉末を得た。
【0034】また、成形焼成は実施例1と同一方法にて
実施した。この方法で得られた焼結体特性を実施例1で
示した本発明法と比較した特性を表2に示す。
【0035】
【表2】 微構造を走査型電子顕微鏡で観察したところ実施符号1
0,11ではマトリックスが非常に微細となっており未
安定ジルコニアが均一に分散していた。
【0036】これに対し本発明の4,7のマトリックス
部もほぼ同一の5〜10μmの細かい粒径をもち実施符
号10,11の粒径と同じ程度であった。
【0037】マトリックスの中には大きさ約35〜40
μm程度のジルコニアに富む第2相が均一に分散してお
り第2相内は約5μm程度の微細マトリックスと未安定
ジルコニアとからなっていた。ここで実施例1での実施
番号4,7の焼結体中に占める未安定ジルコニアの容量
%は各々5、10容量%である。
【0038】したがって比較例10と本発明4、比較例
11と本発明7はジルコニアの分散状態は全く異なる
が、焼結体に占める未安定ジルコニア容量%はほぼ同一
である。表2の結果から特公報59−25748号に準
拠した比較例10と11では未安定ジルコニアの均一分
散により耐熱衝撃抵抗性は改善されているが効果は本発
明ほど著しくないことが明らかである。
【0039】実施例 3 本実施例では第2相内のジルコニア添加量についての確
認を行なった。
【0040】未安定ジルコニアは実施例1で使用した同
一物を使用し、第2相凝集粒内でのマトリックスと未安
定ジルコニアの添加割合(容量%)を表3に示す割合で
実施し、例1に示した顆粒製造工程と同一方法にて第2
相凝集粒を製造した。マトリックス組成は実施例1と同
−である。
【0041】得られた顆粒の平均粒径は約50μmであ
った。得られた未安定ジルコニア添加量が異なる各種第
2相凝集粒とマトリックス顆粒とを表4〜表9に示す割
合にて混合し、実施例1と同一方法にて評価しその結果
を同じ表内に記載した。
【0042】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】 表4の結果から、第2相凝集粒内の未安定ジルコニアが
99容量%の場合その最適な添加量は3〜20容量%で
あることがわかる。
【0043】表5〜表7の結果から、第2相凝集内の未
安定ジルコニアが65容量%の場合はその最適な添加量
は10〜20容量%、同じく第2相凝集内の未安定ジル
コニアが50容量%の場合最適な添加量は15〜30容
量%、第2相凝集粒内の未安定ジルコニアが33容量%
の場合その最適な添加量は15〜35容量%であること
がわかる。
【0044】また表8の結果より、第2相凝集粒内の未
安定ジルコニアが5容量%の場合はその最適な添加量は
40〜50容量%であることがわかる。
【0045】しかし表9の結果から、第2相凝集粒内の
未安定ジルコニアの量が3容量%の場合、マトリックス
顆粒と第2相凝集粒の混合割合をいかように変化させて
も耐熱衝撃特性の改善は認められない。すなわち上記結
果から第2相凝集粒内の未安定ジルコニアが5容量%未
満となると本発明の効果は認められない。従って本発明
では第2相凝集粒内の未安定ジルコニアの割合は5〜9
9容量%と規定するものである。
【0046】また.第2相凝集粒の添加量は第2相凝集
粒内の未安定ジルコニア量が変化するとともに第2相凝
集粒の最適な添加割合は変化するが、第2相凝集粒内の
未安定ジルコニア添加量が5〜99容量の場合、第2相
凝集粒の最適添加量は3〜70容量%であることがわか
る。
【0047】実施例4 マトリックス材料に第3成分として添加する部分安定化
ジルコニアの添加量について検討を行なった。
【0048】マトリックスとして、平均粒径0.4μm
の酸化アルミニウム、平均粒径0.3μmの酸化クロム
に平均粒径0.6μmの部分安定化ジルコニアを各々3
wt%、1.2wt%、0.6wt%添加した3つの系
にそれぞれ焼結助剤として酸化チタニウム又は滑石粉末
と有機バインダーと精製水を加え、ボールミルで24時
間予備混合した後、アトライターにて3時間混合分散処
理し、得られたスラリーを噴霧乾燥機により造粒し、マ
トリックス穎粒粉末を得た。平均粒径は50μmであっ
た。
【0049】次に第2相凝集粒としては実施例1で得ら
れたものを使用した。また、成形焼成についても実施例
1と同一方法にて実施した。この方法で得られた焼結体
特性を表l0に示す。
【0050】
【表10】 表10の結果から、マトリックスへの第3成分の添加量
を減少させても、耐熱衝撃性は実施例1とほぼ同じであ
ることから、少ない添加量でも効果があることがわか
る。
【0051】実施符号12、14、16の場合、同じ量
の第2相を含む実施符号3と比較すると、符号3が実施
例1で述べたように、第2相がマトリックス粒界に均一
に祈出し、マイクロクラックが発生しないのに対し、第
2相凝集体が不均一に折出し、それに伴いマイクロクラ
ックの発生が認められ、耐熱衝撃性の改善が確認でき
た。以上から、本発明ではマトリックスに添加する第3
成分の量を0.5重量%〜6.0重量%が好ましいこと
がわかる。
【0052】実施例5 従來のスリーブ材質である表1に示す符号9によって、
石炭灰との付着性確認試験を行なった。試験条件は符号
9の形状50×50×10mmのものをアルミナルツボ
中に入れ表11に示す4種類の石炭粉末中に埋没させ、
1300℃×4Hr加熱してその付着状況を調査した。
【0053】評価方法としては、焼結体の表と裏に付着
した石炭灰分の付着面積率を算出した。
【0054】結果は、A炭60%、B炭50%、c炭3
0%、D炭20%という順位であった。
【0055】最も付着していたA炭の灰分を観察する
と、溶融しガラス化状態で付層しており灰分の試料中へ
の拡散が認められた。表11からもわかるように石炭の
灰分はSiO2 −Al2 3 が主体である。
【0056】
【表11】 次に、本発明3,5で、この最も付着率の大きかったA
炭との付着性試験を同様の方法で実施した。結果を表1
2に示すがSiO2 −Al2 3 主体のガラス質灰分と
の濡れ性は、本発明分の試料が特に悪く、即ち難付着性
であることがわかった。
【0057】
【表12】 実施例6 耐摩耗性の試験を表1に示す本発明に係る6、7、8
と、比較例として1と非酸化物系のBN複合体を用いて
実施した。試験方法はピンオンディスク方式の摺動摩耗
試験で、詳細条件はディスク(Φ60×10mm)の中
心から約25mmの点に試料ピン(3×4×20mm)
を荷重1kgで押しつける。このピンは破損を防ぐため
に先端のコーナー部をC2の面取り加工しピン試験片と
して使用し、モーター、変速機を通してディスクを一定
速度で回転させることにより摺動実験を行なった。な
お、摩耗量は試料ピンの減少した長さ(mm)から、摩
擦係数はピン取付アームがロードセルを押し付ける力か
ら測定した。ディスクにはヒーターが内蔵され、試料ピ
ンと接触する表面の温度が室温と1000℃の場合の摩
耗量(mm)及び摩擦係数を求めた。
【0058】室温での試験結果を表13に、1000℃
での結果を表14に示す。
【0059】
【表13】
【表14】 表13と14から、本発明の焼結体は常温及び高温で
も、比較例に比べて非常に優れた耐摩耗性を示し、かつ
摩擦係数も当初から低い値で安定していることがわか
る。特に非酸化物系のBN複合体に対しては約1桁もの非
常に優れた特性を示した。
【0060】実施番号6、7、8、1について評価後の
組織観察から摺動面において粒界破壊が発生し、粒界か
ら粒子が剥離した粒子欠損跡が認められたが、実施番号
6、7、8についてはマトリックス粒径を実施番号1よ
りも細かくしたこと、及び硬度も約倍であることから摩
耗メカニズムは同じでも抵抗性が高く、極めて優れた耐
摩耗性を示したと考えられる。
【0061】以上のように本発明による焼結体は常温及
び高温時においても非常に良好な耐摩耗特性をもつこと
がわかる。
【0062】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0063】(1)スリーブ本体が、耐熱性、耐食性、
耐摩耗性に優れたセラミックスからなるので、高温での
微粉炭吹込みによる摩耗及び石炭灰の付着を防止し、羽
口スリーブの寿命を延長し安定した高炉作業が可能とな
った。
【0064】(2)セラミックス製羽口スリーブの中途
破損がなくなり、消耗する迄使用可能となった。
【0065】(3)スリーブ本体が摩耗したのち、ある
いは万一スリーブが破損した場合簡単に交換できるので
交換に要する費用及び時間を大幅に節約することができ
る。
【0066】(4)スリーブの破損及び摩耗の懸念がな
いので、微粉炭吹込み量を向上することができる。
【0067】(5)スリーブの耐熱性を向上できるので
送風口冷却水による熱風の温度低下を防止し省エネ効果
をあげることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イットリアを2〜4モル%含有する主と
    して正方晶のジルコニアを分散してなるアルミナ−クロ
    ミア質のマトリックス連続相と、その中に分散する第2
    相凝集粒とからなり、分散する凝集粒が主として単斜晶
    のジルコニアを含有しているアルミナ−クロミア焼結体
    であることを特徴とする粉体吹込み羽口のスリーブ。
JP4094828A 1992-03-21 1992-03-21 粉体吹込み羽口のスリーブ Withdrawn JPH0625723A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006097609A1 (fr) * 2005-03-15 2006-09-21 Saint-Gobain Centre De Recherches Et D'etudes Europeen Revetement interne de reacteur de gazeificateur

Cited By (3)

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FR2883282A1 (fr) * 2005-03-15 2006-09-22 Saint Gobain Ct Recherches Revetement interne de reacteur de gazeificateur
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