JPH062565B2 - 炭化珪素の製造方法 - Google Patents
炭化珪素の製造方法Info
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- JPH062565B2 JPH062565B2 JP59252496A JP25249684A JPH062565B2 JP H062565 B2 JPH062565 B2 JP H062565B2 JP 59252496 A JP59252496 A JP 59252496A JP 25249684 A JP25249684 A JP 25249684A JP H062565 B2 JPH062565 B2 JP H062565B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は炭化珪素(以下SiCと記載する。)の製造方
法に係り、更に詳しくは、微細で易焼結性のSiC粉末
の製造方法に関する。
法に係り、更に詳しくは、微細で易焼結性のSiC粉末
の製造方法に関する。
[従来の技術] SiC焼結体は、硬度及び強度が共に大きく、耐熱性に
優れ、化学的に安定であることから、耐摩耗性機械部
品、構造用材料、耐熱性材料等に広く利用されている。
SiC粉末にはα、βの2つの結晶形があり、その製造
方法としては、従来、 SiO2とCとの反応による方法、 SiとCとの反応による方法、 Si化合物と炭化水素とからの気相合成による方法、 が知られている。しかして、これらの方法のうち、工業
的には、原料が安価であり、反応操作が容易である等の
利点を有するの方法によりSiC粉末の製造が行なわ
れている。
優れ、化学的に安定であることから、耐摩耗性機械部
品、構造用材料、耐熱性材料等に広く利用されている。
SiC粉末にはα、βの2つの結晶形があり、その製造
方法としては、従来、 SiO2とCとの反応による方法、 SiとCとの反応による方法、 Si化合物と炭化水素とからの気相合成による方法、 が知られている。しかして、これらの方法のうち、工業
的には、原料が安価であり、反応操作が容易である等の
利点を有するの方法によりSiC粉末の製造が行なわ
れている。
前記の方法としては、アチソン炉による合成法が著名
であるが、この方法で得られる生成物のSiCは塊状で
あり、微粉化のためには長時間の粉砕が必要であるとい
う欠点を有している。そこで、近年、の方法の改良が
数多くなされ、連続生産によるβ−SiC微粉末の合成
方法も提案されている。この方法は高温における下記I
又はII式の反応によるものである(ただし、I、II式に
おいて(g)はガス状物を表す。)。
であるが、この方法で得られる生成物のSiCは塊状で
あり、微粉化のためには長時間の粉砕が必要であるとい
う欠点を有している。そこで、近年、の方法の改良が
数多くなされ、連続生産によるβ−SiC微粉末の合成
方法も提案されている。この方法は高温における下記I
又はII式の反応によるものである(ただし、I、II式に
おいて(g)はガス状物を表す。)。
SiO2+3C→SiC+2CO(g)…I 従来、β−SiC微粉末の連続生産を行なうために、固
体の珪素質原料と炭素質原料とを混合して固型化する方
法の研究が行なわれてきた。例えば、特公昭58−18
325号公報には、ピッチ等の高温領域で炭化し得る結
合剤を用いて固型物を作り、400℃以上で熱処理を行
なうことにより、珪素質原料と炭素質原料との混合固型
物同志が付着することなく連続生産が可能である旨が開
示されている。
体の珪素質原料と炭素質原料とを混合して固型化する方
法の研究が行なわれてきた。例えば、特公昭58−18
325号公報には、ピッチ等の高温領域で炭化し得る結
合剤を用いて固型物を作り、400℃以上で熱処理を行
なうことにより、珪素質原料と炭素質原料との混合固型
物同志が付着することなく連続生産が可能である旨が開
示されている。
また、特公昭58−18325号の方法を更に改良したもの
として、特公昭58−34405号公報には、前記II式
の反応において生成するSiOの効率的利用を目的とし
て、炭素質原料を大過剰に用いる方法が提案されてい
る。
として、特公昭58−34405号公報には、前記II式
の反応において生成するSiOの効率的利用を目的とし
て、炭素質原料を大過剰に用いる方法が提案されてい
る。
更に特開昭55−20268号公報には、SiC合成の際に
ホウ素系あるいはアルミニウム系の焼結促進剤を添加す
ることにより、易焼結性のSiCを得ることができるこ
とが開示されている。
ホウ素系あるいはアルミニウム系の焼結促進剤を添加す
ることにより、易焼結性のSiCを得ることができるこ
とが開示されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の方法はいずれも、微細で易焼
結性のSiC粉末を工業的有利に製造することはできな
かった。
結性のSiC粉末を工業的有利に製造することはできな
かった。
例えば、特公昭58−18325号公報及び同58−3
4405号公報に記載の方法では、結合剤を用いたこと
による利点は混合固型物同志の付着防止以上の意味を有
しておらず、この結果として、特公昭58−34405
号公報の実施例でも明らかなように、生成するSiCに
遊離炭素が20%以上も含まれ、SiCの合成後にこの
遊離炭素を除去することが問題となっている。
4405号公報に記載の方法では、結合剤を用いたこと
による利点は混合固型物同志の付着防止以上の意味を有
しておらず、この結果として、特公昭58−34405
号公報の実施例でも明らかなように、生成するSiCに
遊離炭素が20%以上も含まれ、SiCの合成後にこの
遊離炭素を除去することが問題となっている。
また特開昭55−20268号公報に記載の方法の如
く、焼結促進剤を用いる方法では、この焼結促進剤の分
散性に問題があり、例えばアルミニウム系のもののSi
Cへの固溶割合は0.5%が限度であった。
く、焼結促進剤を用いる方法では、この焼結促進剤の分
散性に問題があり、例えばアルミニウム系のもののSi
Cへの固溶割合は0.5%が限度であった。
しかも、従来の方法はいずれもα−もしくはβ−SiC
いずれかの合成に限られるものであり、同一製造方法
で、結晶形の異なるものを選択的に合成することはでき
なかった。
いずれかの合成に限られるものであり、同一製造方法
で、結晶形の異なるものを選択的に合成することはでき
なかった。
本考案は上記従来の問題点を解消するべくなされたもの
であって、その目的とするところは、易焼結性SiC微
粉末を高収率で製造でき、しかもα型及びβ型のSiC
を選択的に製造することも可能な炭化珪素の製造方法を
提供することにある。
であって、その目的とするところは、易焼結性SiC微
粉末を高収率で製造でき、しかもα型及びβ型のSiC
を選択的に製造することも可能な炭化珪素の製造方法を
提供することにある。
[問題を解決するための手段] この目的を達成するために、本発明の炭化珪素の製造方
法は、 珪素質と炭素質とを含む原料を非酸化性雰囲気下で加熱
焼成して炭化珪素を製造する方法において、前記原料と
して、シリカ微粉末、レゾール型フェノール樹脂及
び有機酸を混合し、固化させて得られる前駆体固型物
を用いることを特徴とする炭化珪素の製造方法、 を要旨とするものである。
法は、 珪素質と炭素質とを含む原料を非酸化性雰囲気下で加熱
焼成して炭化珪素を製造する方法において、前記原料と
して、シリカ微粉末、レゾール型フェノール樹脂及
び有機酸を混合し、固化させて得られる前駆体固型物
を用いることを特徴とする炭化珪素の製造方法、 を要旨とするものである。
即ち本発明者らは、前記II式の反応によるSiCの合成
について詳細に検討した結果、SiCを効率良く反応さ
せるためには、SiC生成直前まで珪素質原料と炭素質
原料が均一かつ密着状態にあることが必要であることを
知見し、この知見に基き更に検討を重ねた結果、炭素質
原料としてフェノール樹脂あるいはフェノール樹脂と共
にカーボンブラックを用いると、シリカ微粉末の表面に
均一に炭素質固体が形成され、珪素質固体と炭素質原料
との間で反応が効率的に進行することを見い出し、本発
明に到達したものである。
について詳細に検討した結果、SiCを効率良く反応さ
せるためには、SiC生成直前まで珪素質原料と炭素質
原料が均一かつ密着状態にあることが必要であることを
知見し、この知見に基き更に検討を重ねた結果、炭素質
原料としてフェノール樹脂あるいはフェノール樹脂と共
にカーボンブラックを用いると、シリカ微粉末の表面に
均一に炭素質固体が形成され、珪素質固体と炭素質原料
との間で反応が効率的に進行することを見い出し、本発
明に到達したものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で原料として用いられる成分のシリカ微粉末と
してはアモルファスシリカ微粉末が好ましく、これは湿
式法、乾式法のいずれの方法によっても製造することが
できる。シリカ微粉末の平均粒径は、取り扱い及び高温
でのSiC化反応の効率の点から、2μm以下であるこ
とが好ましい。
してはアモルファスシリカ微粉末が好ましく、これは湿
式法、乾式法のいずれの方法によっても製造することが
できる。シリカ微粉末の平均粒径は、取り扱い及び高温
でのSiC化反応の効率の点から、2μm以下であるこ
とが好ましい。
成分のレゾール型フェノール樹脂は、得られる混合物
の均一混合性に優れるものであるが、その形態として
は、低分子量の液状物から高分子量の粉体、粒状物まで
いずれも好適に用いることができる。
の均一混合性に優れるものであるが、その形態として
は、低分子量の液状物から高分子量の粉体、粒状物まで
いずれも好適に用いることができる。
成分の有機酸は硬化触媒として、成分と成分とを
均一な密着状態に保つために重要な働きを行なう。成
分の有機酸としては、トルエンスルフォン酸等が好まし
い。
均一な密着状態に保つために重要な働きを行なう。成
分の有機酸としては、トルエンスルフォン酸等が好まし
い。
成分は、成分及び成分と別個に添加混合しても良
く、また予め成分と混合した後このものを成分と混
合するようにしても良い。成分の有機酸の添加によ
り、成分及び成分の硬化反応は効果的に促進され
る。なお、成分及び成分は無触媒下において加熱す
ることによっても硬化することができるが、本発明にお
いては上述の如き有機酸を硬化触媒として用いることに
より硬化反応を高効率で行なう。
く、また予め成分と混合した後このものを成分と混
合するようにしても良い。成分の有機酸の添加によ
り、成分及び成分の硬化反応は効果的に促進され
る。なお、成分及び成分は無触媒下において加熱す
ることによっても硬化することができるが、本発明にお
いては上述の如き有機酸を硬化触媒として用いることに
より硬化反応を高効率で行なう。
本発明においては、成分、成分及び成分より前駆
体固型物を合成する際に、成分、成分及び成分に
加えて、カーボンブラックを組合せて用いることも可
能である。この場合において、成分は炭素質材料とし
て作用するが、成分は成分及び成分を結合させる
バインダーとしての作用だけではなく、それ以外の作用
をも果たすことは勿論である。
体固型物を合成する際に、成分、成分及び成分に
加えて、カーボンブラックを組合せて用いることも可
能である。この場合において、成分は炭素質材料とし
て作用するが、成分は成分及び成分を結合させる
バインダーとしての作用だけではなく、それ以外の作用
をも果たすことは勿論である。
成分、成分及び成分、あるいは更に成分より、
本発明の前駆体固型物を得るには、これらを混合し、好
ましくは極めて十分に攪拌混合し、得られた混合物を
成分である有機酸の作用により、あるいは必要に応じて
加熱することにより、混合物中の成分を均一固化させ
て固型物とする。
本発明の前駆体固型物を得るには、これらを混合し、好
ましくは極めて十分に攪拌混合し、得られた混合物を
成分である有機酸の作用により、あるいは必要に応じて
加熱することにより、混合物中の成分を均一固化させ
て固型物とする。
このようにして得られた固型物は、そのまま非酸化雰囲
気、例えば真空、窒素、ヘリウム又はアルゴン中で、1
600〜2000℃に加熱処理することにより、SiC
を得ることができるが、この加熱処理に供する前に、得
られた固型物を500℃以上の温度で熱処理し、主とし
て成分中の炭化しない揮散成分を除去するのが好まし
い。この前処理は成分を構成する成分に応じて適宜施
され、上記熱処理に限ららず、その他の前記処理を行な
うことも、また前処理を省略して直接SiC合成のため
の加熱処理に供することも勿論可能である。
気、例えば真空、窒素、ヘリウム又はアルゴン中で、1
600〜2000℃に加熱処理することにより、SiC
を得ることができるが、この加熱処理に供する前に、得
られた固型物を500℃以上の温度で熱処理し、主とし
て成分中の炭化しない揮散成分を除去するのが好まし
い。この前処理は成分を構成する成分に応じて適宜施
され、上記熱処理に限ららず、その他の前記処理を行な
うことも、また前処理を省略して直接SiC合成のため
の加熱処理に供することも勿論可能である。
SiCを合成するための原料の構成比は、これらを混合
して調製された固型物を非酸化性雰囲気中800〜14
00℃の温度で処理して得られた処理物のSiとCとの
原子比を基準として決定される。成分及び成分、あ
るいはこれに更に成分を併用する場合には成分、
成分及び成分は、かかる処理により得られる処理物中
のCとSiとの原子比が1<C/Si<10、好ましく
はC/Si−3となるように、各々の混合割合を決定す
るのが好適である。また、合成後の生成物中にCを残留
させる場合には、C/Si>3となるように、その量を
決定する。
して調製された固型物を非酸化性雰囲気中800〜14
00℃の温度で処理して得られた処理物のSiとCとの
原子比を基準として決定される。成分及び成分、あ
るいはこれに更に成分を併用する場合には成分、
成分及び成分は、かかる処理により得られる処理物中
のCとSiとの原子比が1<C/Si<10、好ましく
はC/Si−3となるように、各々の混合割合を決定す
るのが好適である。また、合成後の生成物中にCを残留
させる場合には、C/Si>3となるように、その量を
決定する。
なお、成分を併用する場合、成分/成分の割合は
重量比で5/5以上であることが好ましい。
重量比で5/5以上であることが好ましい。
上述の非酸化性雰囲気中800〜1400℃の温度での
処理は、原子比の決定のために行なうものであり、Si
C合成のためには必ずしも必要とするものではない。
処理は、原子比の決定のために行なうものであり、Si
C合成のためには必ずしも必要とするものではない。
[作用] 本発明の炭化珪素の製造方法では、成分、、の混
合物又は、、、の混合物、を固化させ、この固
化物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成する。従って、本発
明では、SiC生成直前まで珪素質原料と炭素質原料と
が均一かつ密着状態にあるため、これらの間の反応が極
めて良く進行し、効率良く易焼結性のSiC粉末を得る
ことができる。
合物又は、、、の混合物、を固化させ、この固
化物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成する。従って、本発
明では、SiC生成直前まで珪素質原料と炭素質原料と
が均一かつ密着状態にあるため、これらの間の反応が極
めて良く進行し、効率良く易焼結性のSiC粉末を得る
ことができる。
しかして、非酸化性雰囲気中800〜1400℃の温度
での処理物中のC/Si(原子比)を3又は3近傍の値
となるように各成分を混合すると、残留炭素のない純粋
なβ−SiC粉末が得られる。
での処理物中のC/Si(原子比)を3又は3近傍の値
となるように各成分を混合すると、残留炭素のない純粋
なβ−SiC粉末が得られる。
[実施例] 次に本発明を実施例及び比較例を挙げて更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。
実施例1 アモルファスシリカ微粉末(成分)を40重量%、レ
ゾール型フェノール樹脂(成分)を43重量%、トル
エンスルフォン酸(成分)を17重量%混合し、12
0℃の温度にて硬化反応を行なった。
ゾール型フェノール樹脂(成分)を43重量%、トル
エンスルフォン酸(成分)を17重量%混合し、12
0℃の温度にて硬化反応を行なった。
得られた固体を非酸化性雰囲気下10℃/minで10
00℃まで昇温加熱した。この段階で固体(以下この固
体をサンプルNo.1という。)にクラックが少し入る
が、一部を分取して軽く粉砕しても、原料として用いた
アモルファスシリカ微粉末の粒子径のレベルまでは粉砕
されなかった。
00℃まで昇温加熱した。この段階で固体(以下この固
体をサンプルNo.1という。)にクラックが少し入る
が、一部を分取して軽く粉砕しても、原料として用いた
アモルファスシリカ微粉末の粒子径のレベルまでは粉砕
されなかった。
得られたサンプルNo.1の半量を分取して、非酸化性雰
囲気下10℃/minにて1600℃まで昇温加熱して
サンプルNo.2とした。このサンプルNo.2を観察する
と、クラックが増え一部小片となっている部分も存在し
たが、原料として用いた無定形シリカ微粉末の粒子径ま
では細粉化されていなかった。
囲気下10℃/minにて1600℃まで昇温加熱して
サンプルNo.2とした。このサンプルNo.2を観察する
と、クラックが増え一部小片となっている部分も存在し
たが、原料として用いた無定形シリカ微粉末の粒子径ま
では細粉化されていなかった。
このサンプルNo.2を粉末X線回折にて調べると、一部
SiC化しているものの、赤外線吸収スペクトルにて分
析した結果、未反応のSiO2が多量に残っていること
が判明した。しかしながら、サンプルNo.1の残部を1
600℃で4時間加熱処理し、粉末X線回折法により調
べたところ、その回折線図は第1図に示す如くであり、
β−SiC微粉末が得られたことが判明した。また赤外
線吸収スペクトルにて観察した結果、未反応SiO2は
殆ど存在しないことが認められた。得られたβ−SiC
微粉末の性状は次に示す通りである。
SiC化しているものの、赤外線吸収スペクトルにて分
析した結果、未反応のSiO2が多量に残っていること
が判明した。しかしながら、サンプルNo.1の残部を1
600℃で4時間加熱処理し、粉末X線回折法により調
べたところ、その回折線図は第1図に示す如くであり、
β−SiC微粉末が得られたことが判明した。また赤外
線吸収スペクトルにて観察した結果、未反応SiO2は
殆ど存在しないことが認められた。得られたβ−SiC
微粉末の性状は次に示す通りである。
真比重 3.20g/cm3 結晶形 β型SiC 平均粒径 0.35μm 残留炭素 0.5重量% 未反応SiO2 0.30重量% 比較例1 (特公昭58−34405号の方法を実施例1に準じて
行なった例) シリカ粉100重量部、石油コークス粉(300メッシ
ュ以下)76重量部及び高ピッチ粉7重量部を配合し、
カルボキシメチルセルロース0.5%水溶液と共にボー
ルミル中にて10分間攪拌混合した。得られた混合物を
ビーカーに移し、ホットプレート上で150℃にて5時
間乾燥したところ、大きなクラックが多数入った固型物
が生じた。この固型物の一部を実施例1と同様に100
0℃までの昇温加熱処理を行ない、一部を分取して同様
に粉砕したところ、300メッシュ程度にまで粉砕され
た。残りの固型物の一部を1600℃で4時間加熱処理
し、また残部を特公昭58−34405号に準じて18
50℃で30分加熱処理して、各々SiCを合成した。
得られたSiC粉末の性状は各々下記第1表の通りであ
った。
行なった例) シリカ粉100重量部、石油コークス粉(300メッシ
ュ以下)76重量部及び高ピッチ粉7重量部を配合し、
カルボキシメチルセルロース0.5%水溶液と共にボー
ルミル中にて10分間攪拌混合した。得られた混合物を
ビーカーに移し、ホットプレート上で150℃にて5時
間乾燥したところ、大きなクラックが多数入った固型物
が生じた。この固型物の一部を実施例1と同様に100
0℃までの昇温加熱処理を行ない、一部を分取して同様
に粉砕したところ、300メッシュ程度にまで粉砕され
た。残りの固型物の一部を1600℃で4時間加熱処理
し、また残部を特公昭58−34405号に準じて18
50℃で30分加熱処理して、各々SiCを合成した。
得られたSiC粉末の性状は各々下記第1表の通りであ
った。
実施例1及び比較例1の結果から、本発明の方法により
得られるSiCは、残留炭素及び未反応SiO2が少な
く、またSiC合成前の前駆体固型物の高温強度が極め
て大きく、粉砕され難いことが認められる。
得られるSiCは、残留炭素及び未反応SiO2が少な
く、またSiC合成前の前駆体固型物の高温強度が極め
て大きく、粉砕され難いことが認められる。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の炭化珪素の製造方法は、
シリカ微粉末とレゾール型フェノール樹脂とに所望に
よりカーボンブラックを加え、これを有機酸により
固化させて得られた前駆体固型物を用い、これを非酸化
性雰囲気中で、加熱焼成することによりSiC粉末を得
る新規合成法であり、珪素質原料と炭素質原料とを効率
良く反応させることができ、従って、高い収率で極めて
高純度のSiC粉末を得ることができる。
シリカ微粉末とレゾール型フェノール樹脂とに所望に
よりカーボンブラックを加え、これを有機酸により
固化させて得られた前駆体固型物を用い、これを非酸化
性雰囲気中で、加熱焼成することによりSiC粉末を得
る新規合成法であり、珪素質原料と炭素質原料とを効率
良く反応させることができ、従って、高い収率で極めて
高純度のSiC粉末を得ることができる。
また焼成と同時にSiC微粉末を得ることができる。
第1図は実施例1で得られたβ型SiCの粉末X線回折
線図である。
線図である。
Claims (2)
- 【請求項1】珪素質と炭素質とを含む原料を非酸化性雰
囲気下で加熱焼成して炭化珪素を製造する方法におい
て、前記原料として、シリカ微粉末、レゾール型フ
ェノール樹脂及び有機酸を混合し、固化させて得られ
る前駆体固型物を用いることを特徴とする炭化珪素の製
造方法。 - 【請求項2】前駆体固型物は、シリカ微粉末、レゾ
ール型フェノール樹脂、有機酸及びカーボンブラッ
クを混合し、固化させて得られるものであることを特徴
とする特許請求の範囲第1項に記載の炭化珪素の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59252496A JPH062565B2 (ja) | 1984-11-29 | 1984-11-29 | 炭化珪素の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59252496A JPH062565B2 (ja) | 1984-11-29 | 1984-11-29 | 炭化珪素の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61132509A JPS61132509A (ja) | 1986-06-20 |
JPH062565B2 true JPH062565B2 (ja) | 1994-01-12 |
Family
ID=17238179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59252496A Expired - Fee Related JPH062565B2 (ja) | 1984-11-29 | 1984-11-29 | 炭化珪素の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH062565B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61168514A (ja) * | 1985-01-17 | 1986-07-30 | Bridgestone Corp | 易焼結性炭化珪素の製造方法 |
US4942011A (en) * | 1988-05-03 | 1990-07-17 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process for preparing silicon carbide fibers |
JP2565024B2 (ja) * | 1991-07-18 | 1996-12-18 | 住友金属工業株式会社 | 半導体治具用炭化珪素粉末の製造方法 |
JP4683195B2 (ja) * | 2005-03-18 | 2011-05-11 | 戸田工業株式会社 | 炭化ケイ素粉末の製造法 |
JP2012046401A (ja) * | 2010-08-30 | 2012-03-08 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 炭化ケイ素前駆物質の製造方法及び炭化ケイ素粉体の製造方法 |
CN104528724A (zh) * | 2014-11-28 | 2015-04-22 | 陕西科技大学 | 一种低温制备片层状纳米碳化硅的方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5520268A (en) * | 1978-07-31 | 1980-02-13 | Kagaku Gijutsucho Mukizai | Producing silicon carbide powder easy to be sintered |
JPS5788019A (en) * | 1980-11-13 | 1982-06-01 | Asahi Chem Ind Co Ltd | Manufacture of silicon carbide |
JPS58194731A (ja) * | 1982-05-07 | 1983-11-12 | Ibiden Co Ltd | 超微細炭化珪素粉末の製造方法 |
-
1984
- 1984-11-29 JP JP59252496A patent/JPH062565B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61132509A (ja) | 1986-06-20 |
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