JPH0625656Y2 - エンジン用エアクリーナ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、エアクリーナ内のフイルタエレメントを出し
入れしたり目詰まりの防止ができるようにしたエンジン
用エアクリーナ装置に関する。

［従来の技術］ 従来は、気化器側および吸気口に連通するケースにフイ
ルタエレメントを内装するとともにカバーを被着して構
成するエンジンのエアクリーナにおいて、フイルタエレ
メント全体をケース内に装填し、フイルタエレメントを
清掃する際には、カバー全体を着脱してフイルタエレメ
ントをケース内に出し入れするような構造になってい
た。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、大きなカバーを着脱して行なう清掃作業
は面倒であり、また、吸気口から吸入される塵埃がフイ
ルタエレメントの外面に付着すると、目詰まりが生じ
る、といった不具合を呈していた。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、そのような不具合を解決し、フイルタエレメ
ントの清掃を容易に行なうことができるとともにフイル
タエレメントの目詰まりを防止できるようにしたもので
あり、そのため、ケースに上方の開口から出し入れでき
るフイルタエレメントの上部には、内装時に前記開口よ
り上方に突出することになる突出部を一体的に形成し、
前記開口の上方側となるカバーの部位に形成した出し入
れ口にはキャップを着脱自在に被着して構成したもので
ある。

［作用］ したがって、上方のキャップを外し、上方の突出部を持
って上方の出し入れ口からフイルタエレメントを引き出
したり、逆に押し込んだりして、清掃作業を容易に行な
うことができることになり、また、エンジン運転中に
は、ケース上部の開口より上方に突出する突出部が大き
く振動することになって、フイルタエレメントを振動さ
せながら、付着した塵埃を落下させることができること
になる。

［実施例］ 次に、図面に示す実施例について説明する。

第２図は刈払機の一部の正面図を示し、外周側にエアク
リーナのカバー(C)、マフラカバー(7)、点火プラグカバ
ー(8)、エンジンカバー(9)等を被着するとともに燃料タ
ンク(10)およびスタンド(11)を下部に装備したエンジン
(E)の前方にはクラッチケース(12)を延設し、該クラッ
チケース(12)の内部より前方へ長く延出する操作杆(13)
の先端部には、内装の伝動軸(14)により駆動される刈刃
を連設し、全体を可搬して操作できるよう従来形構造同
様に構成したものである。

前記エンジン(E)の横側方には２本のボルト(15a)(15b)
を挿着してケース(A)を固定するが、該ケース(A)は相互
に連通する縦長の室(a1)と広面の室(a2)とに仕切って形
成し、一方の前記室(a1)の内方側面の上下には吸気口(2
a)(2b)からなる吸気口(2)を形成するとともに、上面側
には開口(3)を形成し、また、他方の前記室(a2)の内側
面には内方の気化器(1)に連通する吸気孔(16)を形成
し、該吸気孔(16)の内方側外周には各ポール(17)等に掛
合する輪状のフイルタ(18)を配備するとともに、外端側
につまみ(19a)を有して前記吸気孔(16)を開閉すること
ができるチョーク弁(19)を前記ボルト(15a)に枢着して
構成する。

(B)はフイルタエレメントで、前記開口(3)より出し入れ
することができる室(a1)を内装できるよう形成するが、
前記吸気口(2a)(2b)に対面する側面には波形面(20)を形
成し、上部には、内装時に前記開口(3)より上方に突出
することになる突出部(4)を一体的に形成して構成す
る。

また、前記ケース(A)にはカバー(C)を被着するが、第５
図に示すように、ケース(A)に装入したナット(21)に取
付けボルト(22)を挿着してカバー(C)を固定し、前記開
口(3)の上方側となるカバー(C)の上面には、指を入れて
前記フイルタエレメント(B)を出し入れできる大きさの
横長の出し入れ口(5)を形成し、該口(5)の端部には、指
でキャップ(6)を取り外しやすいようにした凹欠部(5a)
を形成し、前記出し入れ口(5)に着脱自在に被着できる
ゴム製キャップ(6)の外周縁には出し入れ口(5)の周縁に
係合できる溝(6a)を形成し、キャップ(6)の一端側に一
体的に形成した筒部(6b)には、前記操作杆(13)の側に装
備したスロットルレバーより延出するスロットルワイヤ
ー(23)を挿通できるようにして構成する。

したがって、吸気口(2)より吸気されるエアはフイルタ
エレメント(B)からフイルタ(18)を通して吸気孔(16)に
吸気されることになるが、運転中には、ケース(A)上部
の開口(3)より上方に突出する突出部(4)が大きく振動す
ることになって、フイルタエレメント(B)を振動させる
ことになり、そこで、フイルタエレメント(B)の吸気側
面に付着した塵埃を落下させることができることにな
る。

また、フイルタエレメント(B)を清掃する場合には、キ
ャップ(6)を外し、出し入れ口(5)より指を入れてフイル
タエレメント(B)の突出部(4)を摘み、そのまま、第14図
に示すように引き出すと取り出すことができることにな
り、清掃後には、工具等を併用すれば簡単に上方から押
し込んで取付けることができることになる。

［考案の効果］ このように本考案は、キャップ(6)を外し、上方の突出
部(4)を持って上方の出し入れ口(5)からフイルタエレメ
ント(B)を引き出したり、逆に押し入れたりして、フイ
ルタエレメント(B)の清掃作業を容易に行なうことがで
きることになり、また、エンジン運転中には、ケース
(A)上部の開口(3)より上方に突出する突出部(4)が大き
く振動することになって、フイルタエレメント(B)を振
動させながら、付着した塵埃を落下させて目詰まりを防
止できることになり、清浄性能を向上させることができ
る簡単な構造にして好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である要部の断面図、第２図は
刈払機の一部の正面図、第３図は一部を破断した第２図
の一部を示し、第４図は要部の側面図、第５図は第４図
のＶ−Ｖ線における断面図、第６図は第４図のVI−VI線
における断面図、第７図はフイルタエレメントの正面
図、第８図はその左側面図、第９図はケースの側面図、
第10図は第９図のＸ−Ｘ線における断面図、第11図はカ
バーの上面図、第12図はキャップの平面図、第13図はそ
の側面図、第14図は作動説明図を示す。 (1)……気化器、(2)……吸気口 (A)……ケース、(B)……フイルタエレメント (C)……カバー、(3)……開口 (4)……突出部、(5)……出し入れ口 (6)……キャップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】気化器(1)側および吸気口(2)に連通するケ
   ース(A)にフイルタエレメント(B)を内装するとともにカ
   バー(C)を被着して構成するエンジンのエアクリーナに
   おいて、前記ケース(A)に上方の開口(3)から出し入れで
   きるフイルタエレメント(B)の上部には、内装時に前記
   開口(3)より上方に突出することになる突出部(4)を一体
   的に形成し、前記開口(3)の上方側となる前記カバー(C)
   の部位に形成した出し入れ口(5)にはキャップ(6)を着脱
   自在に被着して構成したことを特徴とするエンジン用エ
   アクリーナ装置。