JPH06254959A - 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents

離型用二軸延伸ポリエステルフィルム

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JPH06254959A
JPH06254959A JP4800093A JP4800093A JPH06254959A JP H06254959 A JPH06254959 A JP H06254959A JP 4800093 A JP4800093 A JP 4800093A JP 4800093 A JP4800093 A JP 4800093A JP H06254959 A JPH06254959 A JP H06254959A
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JP
Japan
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film
polyester film
biaxially stretched
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stretched polyester
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JP4800093A
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Kazuhiro Tanaka
一博 田中
Hideki Yamagishi
英樹 山岸
Kenichiro Takehara
謙一郎 竹原
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 表面粗さが0.010〜0.050μm、結
晶サイズが56〜70オングストローム、フィルム両端
の熱収縮応力差が0〜100g/mm2 とした離型用二
軸延伸ポリエステルフィルム。 【効果】 表面粗さ、結晶サイズを特定範囲にし、フィ
ルム両端の熱収縮応力差を規定したため、フィルムの走
行状態および離型剤との接着性が極めて良くなり不良率
が著しく減少した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工業材料として使用さ
れる離型用ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】離型フィルムは、セパレータフィルムと
も呼ばれ粘着剤などを剥離することによって使用され
る。従来から「工業用プラスチックフィルム」(加工技
術研究会発行、南・小坂田著、1991年3月、47
頁)などに公知のようにベース材料として、二軸延伸ポ
リエステルフィルムが使用され離型剤を片面または両面
にコーティングして製造することが知られている。
【0003】しかし、離型剤をコーティングする時にポ
リエステルフィルムが幅方向の片側にタルミを生じて蛇
行したり、あるいはタルミがニップロールのところでフ
ィルムの噛込みになり均一な塗布ができないという問題
があった。また、離型剤とベース剤の接着性能が悪いと
いう問題もあった。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、上記のよう
な欠点を解消せしめ、離型剤をコーティングした時のタ
ルミ、接着性による不良率を減少することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため次の構成、すなわち、表面粗さが、0.01
0〜0.050μmで、かつ、結晶サイズが56〜70
オングストロームであり、フィルム両端の熱収縮応力差
が0〜100g/mm2 である離型用二軸延伸ポリエス
テルフィルムを特徴とするものである。
【0006】本発明のポリエステルフィルムとは、例え
ばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6
−ナフタレートまたはポリエチレン−ビス−α,β(2
−クロロフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボキシ
レート等を70重量%以上含む重合体、共重合体、ある
いはこれを主成分とする混合体からなるフィルムである
が特にポリエチレンテレフタレートからなるフィルムが
望ましい。なお、フィルムには、リン酸、亜リン酸およ
びそれらのエステルなどの安定剤、酸化チタン、微粒子
シリカ、炭酸カルシウムその他の公知の滑剤、着色剤、
さらに帯電防止剤等が含まれていてもよい。
【0007】本発明のポリエステルフィルムは、常法に
より逐次二軸延伸または同時二軸延伸された二軸配向フ
ィルムである。厚みは、離型用である12〜188μm
が好ましく、さらに好ましくは、25〜150μmであ
る。
【0008】本発明のポリエステルフィルムの表面粗さ
は、0.010〜0.050μmであり、好ましくは、
0.015〜0.040μmである。この範囲より小さ
いとコーティング前のフィルムを保管中にブロッキング
を起こしやすく、大きいと転写がおこり離型フィルムの
表面欠点になりやすい。
【0009】本発明のポリエステルフィルムの結晶サイ
ズは、56〜70オングストロームであり、好ましくは
60〜68オングストロームである。この範囲より小さ
いとコーティング時に熱シワを起こしやすく、大きいと
離型剤とベース材の接着性を悪くし、離型時の不良率が
大きくなる。
【0010】本発明のポリエステルフィルムは、フィル
ム両端の熱収縮応力差が0〜100g/mm2 であるの
が好ましく、より好ましくは0〜80g/mm2 でなけ
ればならない。この範囲より大きいと、タルミによる蛇
行、あるいはタルミによるフィルムの噛込みを起こしや
すく不良率が大きくなる。
【0011】フィルム両端の熱収縮応力差を小さくする
方法としては、フィルムの進行方向に対して一定温度下
でリラックスする方法などが考えられる。
【0012】また、本発明のポリエステルフィルムの厚
みむらは、長手方向、幅方向ともに8%以内が好まし
く、さらに好ましくは6%以内である。この範囲からは
ずれると離型用途には好ましくない。
【0013】本発明の好ましいフィルム幅は、特に制限
はないが、好ましくは400mm以上3000mm以下
である。
【0014】本発明のポリエステルフィルムの製造方法
は、次のようなものである。まず、ポリエステルのチッ
プを押出機に供給しT型口金から溶融押出し、急冷固化
して実質的に無配向の未延伸シートをつくる。このシー
トを3.0〜6.0倍縦方向に延伸し、次いで横方向に
少なくとも縦延伸温度より高い温度で3.0〜5.0
倍、好ましくは3.0〜4.0倍延伸する。できたフィ
ルムは、熱固定を行う。熱固定は、クリップで保持され
たテンター方式が好ましく、180〜240℃の範囲で
行う。熱固定の最後に8%以内の範囲で、幅方向にリラ
ックスさせてもよいし、また、縦方向に3%以内の範囲
で、クリップで保持したままリラックスさせてもよい。
【0015】こうしてできたポリエステルフィルムは、
公知の離型剤をコーティングして離型用フィルムとして
使用することができる。
【0016】本発明における表面粗さ、結晶サイズ、熱
収縮応力、不良率は次の測定方法による。
【0017】(1)表面粗さ JIS−B−0601に規定された方法にしたがって、
触針式表面粗さ計を用いて平均表面粗さを測定した。な
お、カットオフは0.25mmである。
【0018】(2)結晶サイズ 理学電気(株)製X線回析装置を用い[100]面につ
いて半価幅を求め次式から算出した。
【0019】D=(0.9・λ)/(β・cosθ) D:結晶サイズ(オングストローム) λ:2.2896(オングストローム) β:半価幅(ラジアン) θ:ブラッグ角 ベースラインとして2θ=50°と2θ=20°の散乱
強度を示す点の間を結ぶ直線を用いた。
【0020】(3)熱収縮応力 幅10mmのフィルムを短冊状に切り、チャック間に固
定して定長(150mm)に保ち、10℃/分で常温か
ら昇温していった時の応力を調べ、150℃における単
位断面積あたりの力(g/mm2 )を求めた。
【0021】フィルムの両端について長手方向の値をそ
れぞれ求め、差を熱収縮応力差とした。
【0022】(4)不良率 ポノエステルフィルムに離型剤をコーティングした時の
タルミによる蛇行、ニップロールの噛込み、熱シワ、ベ
ース材と離型剤の接着性を調べ、全体製品に対する不良
品の割合を不良率として算出した。
【0023】(5)厚みむら 安立電気社製連続フィルム厚み測定器(電子マイクロメ
ーター使用)により、フィルムの長手方向、幅方向に沿
って測定し、次式により算出した。
【0024】
【数1】
【0025】
【発明の効果】本発明は、表面粗さ、結晶サイズを特定
範囲にし、フィルム両端の熱収縮応力差を規定したた
め、フィルムの走行状態および離型剤との接着性が極め
て良くなり不良率が著しく減少した。
【0026】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明の実施態様を説
明する。
【0027】実施例1 ポリエチレンテレフタレートのチップ(IV=0.6
5)を溶融押出し、T型口金から吐出し、急冷固化して
無配向の未延伸シートをつくる。
【0028】このシートを90℃で3.4倍縦方向に延
伸し、次いでテンターで100℃で3.5倍横方向に延
伸し228℃で熱固定を行い、幅方向に6.0%リラッ
クスを施した。その後、クリップで把持したまま130
℃で長手方向に1.5%リラックスを行い、室温まで徐
冷して巻取った。このフィルムの厚みは75μmであ
り、所定の製品幅にスリットした。1番端の位置の製品
フィルムの特性を測定すると、表面粗さは0.020μ
mであり、結晶サイズは66オングストロームであっ
た。また、熱収縮応力差は20g/mm2 であった(表
1)。
【0029】上記フィルムを使いシリコーン化合物の離
型剤をコーティングしたところ、走行性、接着性ともに
全く問題なく不良率は0%であった。
【0030】比較例1 実施例1と同様に未延伸ポリエチレンテレフタレートを
用いて85℃で3.4倍縦方向に延伸し、次いでテンタ
ーを使用し105℃で3.6倍横方向に延伸し239℃
で熱固定を行い5.5%幅方向にリラックスを施した。
その後、クリップで把持したまま130℃で長手方向に
1.3%リラックスを行い、室温まで徐冷して巻取っ
た。このフィルム厚みは75μmであり、実施例と同様
に所定の製品幅にスリットした。1倍端の位置の製品フ
ィルムの特性を測定すると、表1のとおりであった。
【0031】実施例1と同様に離型剤をコーティングし
たところ、タルミなどの走行性は問題なかったが、接着
性が悪くなり表面欠点を生じ、不良率は25%で良くな
かった。
【0032】比較例2 実施例1と同様に未延伸ポリエチレンテレフタレートを
用いて90℃で3.4倍縦方向に延伸し、次いでテンタ
ーを使用し100℃で3.6倍横方向に延伸し236℃
で熱固定を行い、幅方向に6.5%リラックスを施し
た。その後、室温まで徐冷して巻取った。このフィルム
の厚みは75μmであり、実施例1と同様に所定の製品
幅にスリットした。1番端の位置の製品フィルムの特性
を測定すると、表1のとおりであった。
【0033】実施例1と同様に離型剤をコーティングし
たところ、タルミによる蛇行、ニップロールでのフィル
ム噛込みがあり、不良率は40%と悪かった。
【0034】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面粗さが0.010〜0.050μm
    で、かつ、結晶サイズが56〜70オングストロームで
    あり、フィルム両端の熱収縮応力差が0〜100g/m
    2 である離型用二軸延伸ポリエステルフィルム。
JP4800093A 1993-03-09 1993-03-09 離型用二軸延伸ポリエステルフィルム Expired - Lifetime JP2982541B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013015260A1 (ja) * 2011-07-28 2013-01-31 東レ株式会社 積層ポリエステルフィルムおよびその製造方法

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