JPH0625329A - 安定剤として用いるのに好適な立体障害を有するアミノ基を含むポリマー化合物、およびそれを含むポリマー組成物 - Google Patents

安定剤として用いるのに好適な立体障害を有するアミノ基を含むポリマー化合物、およびそれを含むポリマー組成物

Info

Publication number
JPH0625329A
JPH0625329A JP4182951A JP18295192A JPH0625329A JP H0625329 A JPH0625329 A JP H0625329A JP 4182951 A JP4182951 A JP 4182951A JP 18295192 A JP18295192 A JP 18295192A JP H0625329 A JPH0625329 A JP H0625329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
alkyl
polymer
tmph
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4182951A
Other languages
English (en)
Inventor
Marco Foa
マルコ、フォア
Francesco Casagrande
フランチェスコ、カサグランデ
Umberto Giannini
ウンベルト、ジャニーニ
Giancarlo Caselli
ジャンカルロ、カセリ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Himont Inc
Original Assignee
Himont Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Himont Inc filed Critical Himont Inc
Publication of JPH0625329A publication Critical patent/JPH0625329A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/30Introducing nitrogen atoms or nitrogen-containing groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 立体障害を有するアミノ基を含み、ポリマー
の様な有機材料の安定剤として有用なクラスのポリマー
化合物、およびそれを含んで成るポリマー組成物の提
供。 【構成】 P(ZA′) 〔式中、Pはオレフィン(C2〜10の末端二重結合の
もの)のポリマーまたは共役ジオレフィン(C4〜5
のポリマーに由来するポリマー鎖で、nは1〜20,Z
A′基は同一であるかまたは異なるものであり、ポリマ
ー鎖に直接結合し、末端位に存在し、ポリマー鎖または
その分枝の一つに挿入される(a)又は(b)である〕
のポリマー化合物等。 一例として、 〔式中、Pは、分子量が約500のポリプロピレン鎖
を;tmpHは次式のアルチルピペリジン鎖; はH、CHを示す〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、立体障害を有するアミノ基を含
み、ポリマーの様な有機材料の安定剤として働くことが
できる新規なクラスのポリマー化合物、およびそれを含
んで成るポリマー組成物に関する。
【0002】例えばポリオレフィンのようなポリマー物
質が、空気または通常は酸化剤と光に暴露されると容易
に分解する傾向を有することは公知である。例えばその
機械特性および色のような物理特性を劣化させるこのよ
うな分解は、太陽光線または他の紫外線源に暴露される
ことによって増加する。光安定剤は、この現象に対処す
るのに用いられる。
【0003】光安定剤として作用する各種のクラスの化
合物が当該技術分野において知られており、それらの一
つは立体障害を有するアミノ基であって、安定化プロセ
スにおいて活性であると考えられるこの基が置換ポリア
ルキルピペリジン基であるものを有する化合物(「HA
LS」:ヒンダードアミン光安定剤)によって表わされ
る。
【0004】これらの化合物の幾つかは、公開欧州特許
出願EP176106号明細書および米国特許第4,0
56,507号明細書に記載されている。前記のような
HALSの例は、チヌビン(Tinuvin) 770の商標でチ
バガイギー(Ciba Geigy)社から発売されている化合物で
あり、これは、具体的には自動車産業に用いられる成形
ポリマー品の分野における光安定剤として産業界におい
て広く用いられている。
【0005】しかしながら、前記のクラスに見出される
化合物の幾つかは極めて有効であるとは認められていな
いので、実際的観点からは余り興味がない。その有効性
が低いことの一つの理由は、その揮発性であり、これに
よってポリマーを各種の製造段階において施す高温工程
中に安定剤の損失が起こるからである。前記の無効性の
もう一つの原因は、相溶性の乏しさであり、例えば、安
定化されるポリマーのマトリックスとは構造特性が異な
り、「ブルーミング」現象、すなわち安定剤が表面に移
行することによりこれが損失し、製品の美的特性の劣化
が起こることによるものである。
【0006】ポリマー性HALSは、揮発性の問題を解
決すべき合成されたものであり、このHALSは置換基
を有するポリアルキルピペリジン基を含むジアミンまた
はジオールと二価の有機化合物、例えばジハロゲン誘導
体またはビカルボン酸ジエステルとの重縮合によって得
られるものである。このクラスのHALSの例は、下記
のような市販の化合物である。チバ・ガイギー(Ciba Ge
igy)社によって発売されているキマソルブ(Chimassorb)
994、チヌビン(Tinuvin) 622およびスピヌベック
ス(Spinuvex)A36、およびアメリカン・シアナミド(A
merican Cyanamid) 社によって発売されているシアソー
ド(Cyasord) UV3346。しかしながら、これらの化
合物は、少なくとも幾つかの場合には、安定化されるポ
リマーのマトリックスとの相溶性が乏しいため安定化の
観点から貧弱な結果が得られるという点で不利である。
これらのHALSは、主としてポリマーフィルムおよび
繊維の安定化に用いられる。
【0007】ポリマーHALSはまた、ラジカル開始剤
の存在下にて二重結合を含むポリアルキルピペリジンの
誘導体の単独重合または共重合によって得られている。
このクラスの化合物の例は、米国特許第4,487,8
87号、第4,404,301号、第4,499,22
0号、第4,487,900号、第4,294,949
号および第4,435,555号明細書に記載されてい
る。このポリマーHALSは、特にその分子量が大きい
時には、安定化されるポリマーのマトリックスとほとん
ど相溶せず、それに不均一に分散するので、その効果が
乏しい。
【0008】同様に、ポリアルキルピペリジン基を特定
のポリマー、例えばポリウレタン(ドイツ国特許出願公
開第2,719,132号明細書を参照)、ポリエステ
ル(米国特許第3,974,127号明細書参照)、ポ
リエーテルエステル(米国特許第4,136,090号
明細書参照)、ポリエステル(米国特許第4,413,
076号明細書参照)、ポリホスファゼン(米国特許第
4,451,400号明細書参照)およびポリシロキサ
ン(欧州特許出願公開第EP263561号および34
3717号明細書参照)に配合することによって得られ
るポリマーも相溶性であるので、ほとんど効果がない。
【0009】もう一つのクラスのポリマーHALSは、
ポリアルキルピペリジン含む基がポリオレフィンマトリ
ックスに結合している化合物によって表わされ、この化
合物の合成反応は基本的に2つの反応段階、すなわちエ
ポキシメタクリレートまたは無水マレイン酸のような不
飽和化合物のポリオレフィンへのグラフト化と、それに
続くこのグラフトしたポリマーとポリアルキルピペリジ
ンの適当な誘導体との反応から成っている(Angew. Mak
romol. Chemie, 1989, 171,151頁、米国特許第4,52
0,171号明細書、および欧州特許出願公開第303
281号および303987号明細書を参照された
い)。しかしながら、前記の化合物ではは合成技法に関
連した幾つかの不利益が生じ、実際に反応性の不飽和分
子のポリマーへのグラフトの工程はそれ自体幾分限界的
なものであり、未反応の不飽和化合物または反応の副生
成物として存在するそのホモポリマーの除去のようなそ
の段階の幾つかは制御が困難であり、また更にポリマー
マトリックス上にグラフト基を均一に分布させることは
困難であるからである。
【0010】本出願人は、光に対する安定化において極
めて有効であり、市販の製品から出発して容易に製造す
ることができ、ポリマーフィルムおよび繊維の分野や成
形品、例えば自動車産業用の製品の分野において良好に
用いることができる新規なクラスのHALSを見出し
た。
【0011】本発明の目的は、特に安定剤として用いる
のに好適な立体障害を有するアミノ基を含み、一般式 P(ZA′) (I) または Py(Z
)m (II) [式中、Pは末端位における二重結合と2〜10個の炭
素原子を有するオレフィンのポリマーまたはコポリマ
ー、または4〜5個の炭素原子を有する共役ジオレフィ
ンのポリマーまたは前記に定義したオレフィンとのコポ
リマーから選択されるポリマーに実質的に由来するポリ
マー鎖であり、nは1〜20、好ましくは1〜10の数
であり、mは1〜3の整数であり、yはmのそれぞれの
値に対して2〜2+(m−1)の範囲の値を想定するこ
とができる整数であり、ZA′基は、同一であるかまた
は異なるものであり、ポリマー鎖に直接結合し、末端位
に存在し、ポリマー鎖またはその分枝の一つに挿入され
ることができ、且つ次式 (式中、RはH、C〜Cアルキル基またはフェニ
ル、好ましくはRはH、CHまたはCであ
り、tは0または1であることができ、Qは、ZA′が
末端にあるかまたは内部にあるかによって、Hまたは−
(CH−であることができ、RはH、またはC
〜Cアルキル、ベンジルまたはアリル基、(CO)
基であり、但し、RはC〜Cアルキル、C
〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10
アリール、C〜C13アラールキル基またはSi(R′
基であり、R′はC〜Cアルキルまたはフ
ェニル基であるかまたはフェニル基であり、好ましく
は、RはHであり、A′はポリアルキルピペリジンの
構造、好ましくは2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジンの構造を有する基である)から成る群から選択さ
れ、
【化13】 の基は、同一であるかまたは異なるものであり、次式
【化14】 (式中、Aはまたポリアルキルピペリジン、好ましく
は2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの構造を有
する二価の基である)から成る群から選択される]を有
するポリマー化合物である。
【0012】A基は、下記の構造から選択される。 但し、RはH、CH−CN基、C〜C12アルキ
ル、C〜C12アルケニル基、式CO−R′(式中、
′はC〜C12アルキル基である)を有するアシル
基、または所望によりアルキルまたはアルコキシ基で置
換されたC〜C12基であり、RはH、C〜C18
ルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12アルコ
キシアルキル基、10個までの炭素原子を有するジアル
キルアミンアルキル基であるか、または−tmpH−R
基であり、tmpHは、基
【化15】 であり、但しRは常にピペリジン窒素原子に結合して
おり、RはHまたはCH、好ましくはHである; (ii) R−tmpH−O−; 但し、BはOまたはNRであり、pは1〜4の整数で
あり、GはO、S、NHまたはNH−NHである; (v)
【化16】 但し、RはC〜Cアルキル基であり、tmpは、
【化17】 (但し、Rは常にピペリジン窒素原子に結合してい
る)である;
【化18】 但し、G′はO、NH、またはNH−NHであり、tm
pは、構造
【化19】 (但し、Rは常にピペリジン窒素原子に結合してい
る)である; (X)
【化20】 (xi) 式
【化21】 但し、G″はNHまたはNH−NHであり、G''' は
(i) 、(ii)、(v) および(vii) から選択され、BはG
''' と同じ意味を有するかまたはD−R基であり、D
はO、S、NH、NRであり、RはC〜C20アル
キル、C〜Cシクロアルキル、C〜C12アラール
キルまたはC〜C12アリール基である。好ましくは、
A′基は(i) 、(ii)、(vi)、(viii)または(xi)の構造を
有する。
【0013】A基は、下記の構造から選択される。 但し、hは2〜8の整数である、 但し、vは0〜8の整数である、 (xv)
【化22】 但し、RはHまたはCHである、 但し、tmpH基のピペリジン窒素はCH基の炭素原
子に結合しており、R′は、RがHおよびR−t
empH基とは異なる場合には、Rと同じ意味を有す
る、 但し、tmpH基のピペリジン窒素はCH基の炭素原
子に結合している、
【化23】 好ましくは、A基は(xi)、(xiv) および(xvii)の構造
から選択される。
【0014】好ましくは、ポリマー鎖(P)は、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン
またはそれらのコポリマーに由来し、分子量が200〜
10,000、更に好ましくは300〜5,000であ
る。
【0015】Zは、通常は、官能性基Z′の反応に由来
し、ポリマー鎖の末端位置、鎖の内部または分枝の一つ
に含まれる基であって、この化合物が置換基を有するポ
リアルキルピペリジン基(A′HまたはA)を含
むものを指す。
【0016】本発明の場合には、Z′は
【化24】 エポキシド基であり、ZはA′HおよびAの性状
によって異なる意味を有し、且つZ′基がポリマー鎖に
ある位置のものである。
【0017】A′HおよびAの例は、4−アミノ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ブチ
ルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オー
ル、2−ヒドラジン−4,6−ビス[2′,2′,
6′,6′−テトラメチルピペリジン−4′−アミノ]
−1,3,5−トリアジン、およびN,N′−ビス−テ
トラメチル−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジア
ミンである。
【0018】式(I) および(II)の化合物は、例えばオレ
フィンのポリマーまたはコポリマー或いはジオレフィン
またはそれらのコポリマーと、鎖中に少なくとも1個の
エポキシド基を有するモノオレフィン(更に詳細には、
Pの定義に記載されている)とのポリマーから出発し
て、得られる。少なくとも1個のエポキシド基を有する
前記のポリオレフィンはまた、例えば鎖中に少なくとも
1個の二重結合を有する対応するポリオレフィンから出
発して調製することもできる。
【0019】例えば、出発材料は、内部、末端または側
鎖にあることができる少なくとも1個の二重結合を有す
る任意のポリオレフィンであることができ、式 RIV−[X−Yn1−R (III) 、但し、tは0〜1の整数であり、aは0〜300の整
数であり、bは0〜180の整数であり、n1は1〜1
80の整数であり、但しa+b≧1かつa+b+n1≧
10であり、RIVはHまたはC〜C15炭化水素基であ
り、R′はRIVと同一であるかまたは異なるものであ
り、RIVと同じ意味を有し、R″はH、C〜C炭化
水素、またはフェニル若しくはビニル基であり、但し、
R″がHまたはC〜C炭化水素またはフェニル基で
あるときには、b≧1である)によって表わされる。
【0020】式(III) のポリマーは市販されており、ま
たは既知の方法によって得ることができる。
【0021】例えば、分子量が200〜10,000の
式(III) のポリマーは、例えば「ディー・マクロモレク
ラーレ・ヒェミー(Die Makromol. Chemie)」1964
年、191頁に記載の方法で、市販のポリマーの熱分解
によって調製することができる。
【0022】前記のポリマーを得るもう一つの方法は、
制御された条件下での重合によるものである。
【0023】例えば、特定の分子量を有するポリプロピ
レンは、触媒としてビス−シクロペンタジエニルジルコ
ニウムジクロリドとメチルアルモキサン(「アンゲバン
テ・マクロモレクラーレ・ヒェミー(Angew. Makromole
c. Chemie) 」1986年、145/146、156頁
に記載)またはビスペンタメチルシクロペンタジエニル
ジルコニウムジクロリドとメチルアルモキサン(日本国
特許第207,248号明細書、1989年に記載)を
用いて、モノマーの分圧および重合温度を適当に調節し
て重合を行うことによって製造することができる。
【0024】エポキシド基は、下記の反応図にしたがっ
て式(III) のポリマーの直接官能化によって導入するこ
とができる。 [O] (III) ――→ RIV−[X′a′−Y′b′n′−[X′″−Y′b″n1−n′−R′ (IV) 式中、a′、a″、b′およびb″は、それぞれa′+
a″=aおよびb′+b″=bという関係を満足する整
数であり、但しa′+b′≧1であり、X′は、構造
【化25】 を表わし、Y′は、構造
【化26】 を表わす。
【0025】前記のエポキシ化反応は、不飽和ポリマー
のエポキシ化についての文献、例えば Journal of Poly
mer Science Pol. Chem. Ed., 1990, 28, 285 に記載の
方法の任意のものを用いて行うことができる。
【0026】触媒としてのホスホタングステン酸アンモ
ニウム塩を有する二重相でのHの使用(J. Org.
Chem., 1988, 53, 1553 に記載)が、好ましい方法であ
る。
【0027】ポリマー(IV)に含まれるエポキシド基への
ポリアルキルピペリジン誘導体の付加反応は、下記の反
応によって図式化することができる。 (IV) + nA′H ―――→ (I) (但し、nは前記と同じ意味を有する)、 (IV) + mA ―――→ (II) (但し、A′およびAは前記と同じ意味を有し、(a)
、(b) 、(a')、(b')および(c')の構造のR基はH、
すなわちポリマー鎖当たり少なくとも1個のOH基を含
む)。
【0028】前記の反応は、エポキシド基の反応性につ
いて文献に一般的に記載されている方法で起こる(例え
ば、Synthesis, 1984, 629参照)。
【0029】詳細には、前記の反応は反応条件における
溶媒または不活性分散剤、例えば飽和または芳香族炭化
水素、塩素化溶媒例えばジクロロエタンまたはテトラク
ロロエタン、またはエーテル例えばジメトキシエタンま
たはジグリムの不存在または存在下において起こること
ができる。
【0030】ピペリジン誘導体は、ポリマー鎖上に存在
するエポキシド基に関して少なくとも同じモル量で加え
られるが、少なくとも10重量%の過剰量を用いるのが
好ましい。
【0031】必要ならば、ピペリジン誘導体の性状によ
って酸または塩基を加えて、付加反応を促進する。
【0032】反応混合物は、ピペリジン化合物の性状お
よび可能な活性化剤の性状によって25〜200℃の温
度で、予め選択された実験条件によって1〜48時間の
時間加熱する。
【0033】反応が終了したならば、式(I) または(II)
の化合物を通常の有機化学手法、例えば溶媒による抽
出、カラム分離または分別蒸溜によって反応混合物から
分離する。
【0034】基RがHを除く前記の基である式(I) お
よび(II)の化合物を得るためには、(ポリマー鎖当たり
少なくとも1個のOH基を含む)前記において調製した
化合物をRAlog化合物(但し、AlogはCl、
BrおよびIから選択されるハロゲン原子である)と反
応させることができる。
【0035】本発明の目的である化合物を少量用いて、
光に対して安定化させるのである。
【0036】安定化効果を得るのに用いることができる
前記の化合物の量は、通常は安定化させる材料100重
量部当たり0.01〜3重量部である。
【0037】詳細には、本発明の目的は、式(I) および
(II)の化合物を、安定化させるポリマー材料100重量
部当たり0.01〜3重量部の量で含むポリマー組成物
でもある。
【0038】式(I) および(II)の化合物が安定剤として
特に有効であったポリマーには、式R''' −CH=CH
(式中、R''' は水素原子または1〜6個の炭素原子
を有するアルキルまたはアリール基である)を有するオ
レフィンの逐次重合によって得られるポリマーおよびコ
ポリマーまたはそれらの混合物が挙げられる。
【0039】詳細には、前記のポリマーおよびコポリマ
ーは、(1) アイソタクチックまたはほとんどアイソタ
クチックなポリプロピレン、(2) HDPE、LLDP
EおよびLDPEポリエチレン、(3) プロピレンとエ
チレンおよび/または他のα−オレフィン、例えば1−
ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンおよび4−メチル
−1−ペンテンとの結晶性コポリマー、(4) エラスト
マー性エチレン/α−オレフィンコポリマーおよび少量
のジエンを含むエチレン/α−オレフィン/ジエンター
ポリマーであって、α−オレフィンが好ましくは1−ブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテン、および3−メチル−1−ブテンから選択され
るもの(前記のエラストマー性コポリマーに更に普通に
含まれているジエンの例は、ブタジエン、エチリデン−
ノルボルネンおよび1,4−ヘキサジエンである)、
(5) (A) プロピレンのホモポリマー画分または(3)
節のコポリマーの一つおよび(4) 節のエラストマー性コ
ポリマーから成るコポリマー画分とから成る逐次重合に
よって得られるヘテロ相ポリマーから成る。
【0040】式(I) および(II)の化合物が安定剤として
有効であることが認められているポリマーの他の例に
は、次のようなものがある。ジオレフィンまたはシクロ
オレフィンポリマー、例えばポリイソプレン、ポリブタ
ジエン、ポリシクロペンテン、ポリノルボルネン、およ
びそれらの混合物、コポリマーおよびターポリマー、モ
ノ−およびジオレフィンと他のビニルコモノマーとのコ
ポリマー、例えばエチレン−アルキルメタクリレートお
よびエチレン−酢酸ビニル、ポリスチレンまたはポリメ
チルスチレン、およびスチレンまたはメチルスチレンと
他のジエンまたはアクリル酸誘導体とのコポリマー、例
えば、スチレン−ブタジエンおよびスチレンアクリロニ
トリルコポリマー、および対応するターポリマー、例え
ばスチレン−ブタジエン−メタクリレートターポリマ
ー、スチレンコポリマーと他のポリマー例えばポリアク
リレートとの混合物、スチレンを含むブロックポリマ
ー、例えばスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン
またはスチレン−ブタジエン−スチレン、スチレンを単
独でまたは他のアクリル酸ポリマーと組み合わせて不飽
和ポリマーにグラフトすることによって得られるポリマ
ー、例えばポリブタジエンにグラフトしたスチレン、ま
たはエチレン−プロピレン−ジエンターポリマーにグラ
フトしたスチレンおよびアクリロニトリル、および前記
のポリマーと前記のものとの混合物、ハロゲン原子を含
むポリマー、例えばポリクロロプレンおよび塩素化ゴ
ム、またはエピクロロヒドリンまたはポリフッ化ビニリ
デンのホモポリマーまたはコポリマー、またはハロゲン
化モノマーのコポリマー、例えば塩化ビニル−酢酸ビニ
ルコポリマー、α,β−不飽和酸から得られるポリマー
またはその誘導体、例えばポリアクリレート、またはポ
リアクリルアミドまたはポリアクリロニトリル、前記の
モノマーとのそれらのコポリマー、例えばアクリロニト
リル−ブタジエン、またはアクリロニトリル−ハロゲン
化ビニルコポリマー、アミンと不飽和アルコールまたは
そのアシル誘導体、またはアセタールから得られるポリ
マー、例えばポリ酢酸またはマレイン酸ビニル、環状エ
ーテル、例えばポリエチレンオキシドから得られるホモ
ポリマーおよびコポリマー、ポリオキシメチレンのよう
なポリアセタール、およびエチレンオキシドとのコポリ
マー、ポリフェニルオキシド、およびポリスチレンとの
その混合物、ポリウレタン、ポリアミド、およびコポリ
アミド、例えばポリアミド6/6または6/10および
ポリエーテルとのそのコポリマー、ポリ尿素、ポリイミ
ド、およびポリアミド−イミド、ポリエステル、例えば
ポリエチレンテレフタレートおよびポリカーボネート、
ポリヘテロケトン、ポリヘテロスルホン、およびポリス
ルホン、架橋ポリマー、例えばフェノール−ホルムアル
デヒドまたはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、または
架橋剤としてビニル化合物を有する不飽和ポリエステ
ル、熱硬化性アクリル酸樹脂、例えばエポキシアクリレ
ート由来のもの、前記のポリマークラスの任意の混合
物、およびゴムまたは化学変成したセルロースのような
天然ポリマー。
【0041】式(I) の化合物を添加して光に対する安定
化を促進するための他の有機材料には、鉱質、植物性ま
たは動物性油およびその混合物、例えばパラフィンワッ
クス;または合成エステルと鉱質油との混合物、例えば
ポリマーの可塑剤として用いられるもの;合成または天
然ゴムの水性エマルジョンがある。
【0042】本発明の目的である安定剤は、製品の製造
に先行する製造の任意の段階において従来の手法を用い
ることによりポリマーに容易に配合することができる。
安定剤は、例えば粉末形態での乾式混合または溶液また
は懸濁液中またはマスターバッチとしての湿式混合のよ
うな各種の手法を用いることによってポリマーと混合す
ることができる。これらの操作において、ポリマーは粉
体、ペレット、溶液、懸濁液またはラテックスの形態で
用いることができる。
【0043】本発明の目的である化合物は、他の従来の
ポリマー用添加剤、例えば酸化防止剤、Ni塩基を有す
る安定剤、顔料、補強剤、可塑剤、耐酸剤(anti-acid
s)、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、腐蝕抑制剤、金属錯体
形成剤、ペルオキシドスキャベンジャー、他の塩基性安
定化補助剤および成核剤と共に用いることができる。
【0044】詳細には、本発明の化合物と共に用いるこ
とができる酸化防止剤の例には、下記のようなものがあ
る。
【0045】モノフェノールアルキレート、例えば2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−
ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t
−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブ
チル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブ
チル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペ
ンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシク
ロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−
オクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−ト
リシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル
−4−メトキシメチルフェノールおよび2,6−ジ−ノ
ニル−4−メチルフェノール、
【0046】アルキル化ヒドロキノン、例えば2,6−
ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ
−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒ
ドロキノンおよび2,6−ジ−フェニル−4−オクタデ
シルオキシフェノール、
【0047】チオジフェニルヒドロキシル化エーテル、
例えば2,2′−チオビス(6−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール)、2,2′−チオビス(4−オクチルフ
ェノール)、4,4′チオビス−(6−t−ブチル−3
−メチルフェノール)および4,4′−チオビス−(6
−t−ブチル−2−メチルフェノール)、
【0048】アルキリデンビスフェノール、例えば2,
2−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール)、2,2′−メチレンビス(6−t−ブチル−4
−エチルフェノール)、2,2′−メチレンビス[4−
メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノー
ル]、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−シク
ロヘキシルフェノール)、2,2′−メチレンビス(6
−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2′−メチレ
ンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,
2′−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノ
ール)、2,2′−エチリデンビス(6−t−ブチル−
4−イソブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス
[6−α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノー
ル]、2,2′−メチレンビス[6−(α,α−ジメチ
ルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4′−メ
チレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、
4,4′−メチレンビス(6−t−ブチル−2−メチル
フェノール)、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス
(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジ
ル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5
−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)
ブタン、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプ
トブタン、エチレングリコール=ビス−[3,3−ビス
(3′−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)ブチ
レート]、ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)ジシクロペンチルジエン、ビス[2
−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−メチ
ルベンジル)−6−t−ブチル−4−メチルフェニル]
テレフタレート、
【0049】ベンジル化合物、例えば1,3,5−トリ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、ビス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィ
ド、イソオクチル=3,5−ジ−t−ブチル4−ヒドロ
キシベンジルメルカプトアセテート、ビス(4−t−ブ
チル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジ
チオール=テレフタレート、1,3,5−トリス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)=イソ
シアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−
3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)=イソシ
アヌレート、ジオクタデシル=3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジルホスフェート、モノエチル=
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル=ホ
スホネートのカルシウム塩および1,3,5−トリス
(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジ
ル)=イソシアヌレート、
【0050】アシルアミノフェノール、例えばラウリル
酸の4−ヒドロキシアニリド、ステアリン酸の4−ヒド
ロキシアニリド、1,2−ビス(オクチルメルカプト)
−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニ
リン)−s−トリアジンおよびオクチル=N−3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)カルバメ
ート、
【0051】β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン酸と1個以上のヒドロキシ基
を有するアルコール、例えばメタノール、ジエチレング
リコール、オクタデカノール、トリエチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトー
ル、ネオペンチルグリコール、トリ(ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート、チオジエチレングリコール、お
よびシュウ酸のN,N′−ビス(ヒドロキシエチル)ジ
アミドとのエステル、
【0052】β−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
3−メチルフェニル)プロパン酸と1個以上のヒドロキ
シ基を有するアルコール、例えばメタノール、ジエチレ
ングリコール、オクタデカノール、トリエチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトー
ル、ネオペンチルグリコール、トリ(ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート、チオジエチレングリコール、お
よびシュウ酸のN,N′−ビス(ヒドロキシエチル)ジ
アミドとのエステル、
【0053】β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン酸と1個以上のヒドロキシ
基を有するアルコール、例えばメタノール、ジエチレン
グリコール、オクタデカノール、トリエチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトー
ル、ネオペンチルグリコール、トリ(ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート、チオジエチレングリコール、お
よびシュウ酸のN,N′−ビス(ヒドロキシエチル)ジ
アミドとのエステル、
【0054】β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン酸のアミド、例えばN,N′
−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニルプロピオニル)ヘキサンメチレンジアミン、N,
N′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニルプロピオニル)トリメチレンジアミン、および
N,N′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニルプロピオニル)ヒドラジン。
【0055】錯生成剤の例は、シュウ酸のN,N′−ジ
フェニル−ジアミド、N−サリチラル−N′−サリチロ
イルヒドラジン、N,N′−ビス(サリチロイル)ヒド
ラジン、N,N′−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−
サリチロイルアミド−1,2,4−トリアゾール、シュ
ウ酸のビス(ベンジリデン)ジヒドラジドである。
【0056】ホスファイトおよびホスホナイトの例は、
トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスフ
ァイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノ
ニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイ
ト、ジステアリルペンチルエリスリトールジホスファイ
ト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、ジイソブチルペンチルエリスリトールジホスフ
ァイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−フェニル)ペ
ンチルエリスリトールジホスファイト、トリスステアリ
ルソルビトールトリスホスファイト、テトラキス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレ
ンジホスホナイト、および3,9−ビス(2,4−ジ−
t−ブチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオ
キサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン
である。
【0057】ペルオキシドのスキャベンジャーの例は、
β−チオジプロピオン酸のエステル、例えばラウリル
酸、ステアリン酸、ミリスチン酸またはトリデシル酸の
エステル、メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカ
プトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカル
バメート亜鉛、ジオクタデシルジスルフィドおよびペン
チルエリスリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプ
ト)プロピオネートである。
【0058】塩基性の安定化補助剤として用いられる化
合物の例は、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシア
ンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒ
ドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、
高級脂肪酸のアルカリおよびアルカリ土類金属塩、例え
ばステアリン酸Ca、ZnおよびMg、リシノール酸N
a、パルミチン酸Kおよびピロカテコール酸Sbまたは
Znである。
【0059】成核剤の例は、4−t−ブチル−安息香
酸、アジピン酸およびジフェニル酢酸である。
【0060】補強剤の例は、炭酸カルシウム、シリケー
ト、ガラス繊維、アミアントス、タルク、カオリン、雲
母、金属酸化物および水酸化物、硫酸バリウム、炭素黒
およびグラファイトである。
【0061】下記の例は、本発明を例示するために挙げ
るものであり、本発明を制限するためのものではない。
【0062】例A エポキシ化ポリプロピレンの製造 機械撹拌機、冷却装置、温度計および窒素流管を備えた
四つ口の250mlフラスコに、ビニリデン末端基を有
し、分子量が約500であり、鎖当たり1個の二重結合
を有し、ジ−シクロペンタジエニルジルコニウムジクロ
リドとメチルアルモキサンとを用いて均一相で重合する
ことによって調製したポリプロピレン30gと、35%
(重量/容量)過酸化水素の水性溶液8.6mlと、(C
17N(CH)]PW241.17ミリモ
ルを含むジクロロエタン溶液15mlとジクロロエタン9
0mlとを導入する。混合物を、撹拌下にて還流温度に6
時間保持する。最後に、エチルエーテル900mlを加え
る。相を分離させ、有機相を水で洗浄する。有機溶液を
硫酸ナトリウムで乾燥した後、「フロリジル(Florisi
l)」(ケイ酸マグネシウム)を含むカラムを通過させ、
触媒を完全に除去する。溶媒を留去すると、エポキシド
含量が1.45ミリモル/gである粘性油状物質28.
4gが得られる。エポキシ化ポリマーのNMR分析は、
オレフィンが実質的に完全に転化していることを示して
いる。
【0063】例B エポキシ化ポリプロピレンの製造 例Aと同じ装置に、ポリマー鎖当たり1個の二重結合を
含むビニル末端基を有し、プロピレンをジ−シクロペン
タジエニルジルコニウムジクロリドおよびメチルアルモ
キサンと均一相で重合することによって調製され、分子
量が約640であるポリプロピレン50.3gと、35
%(重量/容量)H溶液26mlと、[(C
17N(CH)]PW241.7ミリモル
を含むジクロロエタン溶液26mlとジクロロエタン15
0mlとを導入する。操作は、例Aに記載の通りに行う。
エポキシド含量が1.49ミリモル/gの淡黄色油状物
質48gが得られる。NMR分析は、82%〜85%の
オレフィンが転化していることを示している。
【0064】例1 例Aと同じ装置に、ビニリデン末端基を有する分子量が
約500のポリプロピレンから出発して例Aに記載の方
法で調製したエポキシ化ポリプロピレン(エポキシド
1.45ミリモル/gを含む)24.5gと、4−アミ
ノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン80mlと
を導入する。反応混合物を少量の窒素流下で190℃に
加熱し、撹拌下にてこの温度に18時間保持する。反応
の終了時に、過剰の4−アミノ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジンを真空蒸溜によって回収する(67
mlが回収される)。残渣を、エチルエーテル200mlで
溶解する。有機溶液を、洗浄液が中性になるまで水で洗
浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、最後に溶媒を留去
する。淡黄色油状物質26.8gが得られる。ガスクロ
マトグラフィ分析を行ったところ、遊離の4−アミノ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジンが全く存在し
ないことを示している。元素分析では、窒素の割合は重
量で3.24%であり、(エポキシド含量に基づいた)
理論含量は3.33%である。所望な生成物の存在はN
MR分析によっても確認される。合成した化合物は、式 [式中、Pは、この場合には、分子量が約500のポリ
プロピレン鎖を示す。この構造は、一般式P(ZA′)
(但し、ZA′は(b) の構造を有し、RはCH
tは0、QはH、RはHであり、A′は(i) の構造を
有し、RおよびRはHであり、nは1、tmpHに
おいてRはHである)に関連させることができる]を
有する。
【0065】例2 例Aと同じ装置に、分子量が約900であり、エポキシ
ド基0.929ミリモル/gを有する、ビニリデン末端
基を有するポリプロピレンから例Aに記載の方法で得ら
れるエポキシ化ポリプロピレン17.8gと4−アミノ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン50mlを導
入する。例1と同じ方法にしたがって操作して、未反応
の4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ンを得る。有機相を例1と同様に処理して、窒素含量
(重量%)が2.45%(理論値2.27%)の黄色油
状物質19.7gを得る。所望な生成物の存在は、NM
R分析でも確かめられる。この合成化合物は、式 (式中、Pは、分子量が約900のポリプロピレン鎖を
示す)を有する。この構造は、一般式P(ZA′)
(但し、ZA′は(b) の構造を有し、RはCH
tは0、QはH、RはH、nは1であり、tmpHに
おいてRはHである)に関連させることができる。
【0066】例3 例Aと同じ装置に、分子量が約400であり、エポキシ
ド2.26ミリモル/gを含み、ビニリデン末端基を有
するポリプロピレンから例Aに記載の方法で得られるエ
ポキシ化ポリプロピレン30.1gと、N,N′−ビス
−テトラメチルピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジ
アミン13.7gと、触媒としてのフェノール4.8g
とを導入する。反応混合物を190℃に加熱して、窒素
気流下にて、撹拌を行いながらこの温度に30時間保持
する。冷却後、混合物をエチルエーテル200mlで希釈
する。エーテル溶液を0.5MのNaOH水性溶液で洗
浄した後、洗浄液が中性になるまでHOで洗浄する。
エーテル混合物を脱水した後、溶媒をフラッシングす
る。得られる生成物は塩化メチレンに溶解した油状物質
であり、この溶液を「フロリジル(Florisil)」を含むカ
ラムを通過させる。窒素含量(重量%)が4.16%
(理論値4.38%)の所望な生成物36.3gが得ら
れる。この構造は、NMR分析によって確認される。こ
の合成化合物は、式 (式中、Pは、この場合には、分子量が400のポリプ
ロピレン鎖を表わす)を有する。この構造は式(II)(但
し、mは1であり、基
【化27】 は(b')でt=0、Q=H、R=CHの構造であり、A
は(XI)でh=6、R=Hで、tmpHにおけるR
がHである構造である)に関連させることができる。
【0067】例4 例Aと同じ装置に、分子量が約300であり、エポキシ
ド含量が3ミリモル/gであるポリプロピレンから例A
に記載の方法で得られるエポキシ化ポリプロピレン30
gと、4−ブチルアミン−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン20.1gと、フェノール12.8gとを
導入する。例3に記載したのと同様に操作することによ
り、ガスクロマトグラフィ分析によって確認されている
ように、窒素含量(重量%)が4.9%(理論値5.1
4)であり、遊離の4−ブチルアミノ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジンを含まない所望な生成物3
9.2gを得る。この構造は、NMR分析によって確認
される。この合成化合物は、式 (式中、Pは、分子量が約300のポリプロピレン鎖を
示す)を有する。この構造は、一般式P(ZA′)
(但し、ZA′は(b) の構造を有し、RはCH
tは0、QはH、RはH、nは1であり、A′は(i)
の構造を有し、RはH、RはC、nは1であ
り、tmpHにおけるRがHである)に関連させるこ
とができる。
【0068】例5 例Aに記載したのと同じ装置に、分子量が約640であ
り、エポキシド1.49ミリモル/gを含むビニリデン
末端基を有するポリプロピレンから例Bに記載したのと
同様な方法で得られるエポキシ化ポリプロピレン34.
2gと、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン115mlとを導入する。操作は、例1に記載し
たのと同じである。粘稠な淡黄色油状物質40gが得ら
れ、遊離の4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジンは含まず(ガスクロマトグラフィ分析により
確認)、窒素の含量比は3.2%(理論値3.38%)
である。得られた化合物は、次式 (式中、Pは、この場合には、分子量が約640のポリ
プロピレン鎖を示す)を有する。この構造は、一般式P
(ZA′)(但し、ZA′は(b) の構造を有し、R
はCH、tは0、QはH、RはHであり、A′は
(i) の構造を有し、RおよびRはH、nは1であ
り、tmpHにおけるRがHである)に関連させるこ
とができる。
【0069】例6 例Aと同じ装置に、2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−4−オール15gと、無水キシレン100ml
と、金属ナトリウム2.2gとを導入し、金属ナトリウ
ムが完全に消失するまで混合物を還流温度で加熱する。
次いで、分子量が約300であり、キシレン20mlに溶
解したエポキシド含量が2.85ミリモル/gである、
ビニリデン末端基を有するポリプロピレンから例Aに記
載したのと同じ方法で得られるエポキシ化ポリプロピレ
ン16.7gを加える。この混合物を約20時間還流す
る。キシレン溶液に水2mlを加える。キシレンをフラッ
シングし、残渣をヘキサンに溶解し、水で洗浄し、有機
相を分離して、溶媒をフラッシングする。得られる黄色
を帯びた油状物質を再度塩化メチルに溶解し、「フロリ
ジル(Florisil)」を含むカラムを通過させる。溶媒を留
去した後、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−
4−オールを含まず(ガスクロマトグラフィ分析により
確認)、窒素含量(重量比)が2,2%(理論値2.7
6%)である黄色を帯びた油状物質12gを得る。この
生成物の構造をNMR分析によって確認した。得られた
化合物は、式 (式中、Pは、この場合には、分子量が約300のポリ
プロピレン鎖を示す)を有する。この構造は、一般式P
(ZA′)(但し、ZA′は(b) の構造を有し、R
はCH、tは0、QはH、RはHであり、A′は(i
i)の構造を有し、RはH、nは1であり、tmpHに
おけるRがHである)に関連させることができる。
【0070】例7 例Aに記載したのと同じ装置に、PMが1000で、6
0%の不飽和を含むフェノール性末端基を有するポリブ
タジエン(エーゲーアー−ヒェミー(EGA-Chemie)より販
売)42.3g(42.3ミリモル)と、35%(重量
/容量)の過酸化水素41.5mlと、[(C17
N(CH)]PW244.2ミリモルを含むジク
ロロエタン溶液42mlと、ジクロロエタン300mlとを
導入する。混合物を、機械撹拌下にて、還流温度で6時
間加熱する。最後に、HO200mlを加え、有機相を
分離し、HOで洗浄し、塩化Ca上で乾燥する。ジク
ロロエタンを留去した後、粘稠なオイルを単離し、次い
で40℃でメタノール(300mlずつ)で2回洗浄す
る。メタノールを、沈降により分離する。真空で乾燥し
た後、ガラス質の固形物35.2gを得る。この固形物
のエポキシド含量は5.4ミリモル/gである。NMR
分析は、ポリブタジエンに存在する二重結合の約50%
がエポキシ化されていることを示している。
【0071】前記の方法で調製したエポキシ化ポリブタ
ジエン30.5g(エポキシド165ミリモル)を、4
−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1
16と共に加える。この混合物を190℃にして、少量
の窒素流下にて前記の温度に20時間保持する。最後
に、未反応の4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン(80g)を蒸溜によって回収する。H
O250mlを残渣混合物に加えた後、90℃に加熱す
る。生成する固形物を濾別して、再度沸騰HOで洗浄
する。ガラス質固形物を濾別した後、粉砕し、真空乾燥
する。8.18%の窒素含量を有する粉末49.5gが
得られる。エポキシド基を有する4−アミノ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジンの付加生成物の形成を
NMR分析によって確認し、一方クロマトグラフィ分析
は遊離の4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジンが存在しないことを示している。この合成生成
物は分子量が約1000のポリブタジエン鎖から成り、
この鎖には、下記の2つの式 (この基は(b) の構造に関連させることができ、R
H、Qは(CH、tは1、RはHであり、A′
は構造(i) を有し、RおよびRはHである)および (この基は(a) の構造に関連させることができ、R
Hであり、A′は(i) の構造を有し、RおよびR
Hであり、tmpHにおけるRはHである)から選択
される約5個の基が結合している。
【0072】例8 例Aと同じ装置に、分子量が約800であり、エポキシ
ド1.24ミリモル/gを含むポリプロピレンから出発
して例Aに記載の方法で得たエポキシ化ポリプロピレン
13.3gと、2−ヒドラジノ−4,6−ビス[2′,
2′,6′,6′−テトラメチルピペリジニル−4′−
アミノ]−1,3,5−トリアジン7.8gと、過塩素
酸リチウム2gと、ジグリム60gとを導入する。混合
物を撹拌および少量の窒素流下にて還流温度(165
℃)まで25時間加熱する。最後に、溶媒を真空蒸溜
し、残渣を再度エチルエーテルに溶解し、エーテル溶液
を水で3に達するまで真空で乾燥する。低融点のガラス
質固形物17.2gが得られ、初期のトリアジンはなく
(ガスクロマトグラフィ分析により確認)、窒素含量は
9.8%(理論値10.26%)である。構造はNMR
分析によって確認される。
【0073】この合成化合物は、下記の構造式
【化28】 (式中、Pは、この場合には、分子量が役800のポリ
プロピレン鎖を表わす)を有する。この構造は、一般式
P(ZA′)(但し、ZA′は(b) の構造を有し、R
はCH、tは0、QはH、RはHであり、A′は
(xi)の構造を有し、G''' B1=(i) であり、Rおよ
びRはHであり、tmpHにおけるRがHであり、
G″はNH−NHである)に関連させることができる。
【0074】例9 下記の処理を行って、性能を評価する。1000rpm
の高速ハンセルミキサーに、ハイモント(HIMONT)からS
P−179という商標で発売されているポリプロピレン
3kgと、ロールオイル(ROL OIL) から発売されているO
B/55−ATパラフィン油100ppmとを導入し、
「グレイ(Gray)1006」顔料を0.5重量%の濃度で
添加した後、本発明の化合物の一つを下記の量で加え
る。5分間混合した後、安定剤と顔料をポリマー表面に
完全に分布させ、次いで、このポリマーを取出して、バ
ンデラ(BANDERA) 一軸押出機(直径30mm)に供給す
る。次いで、ポリマー混合物を230℃で押出しを行
う。
【0074】ネグリ・アンド・ボッシ(NEGRI and BOSS
I) プレスを用いて、ペレットを射出成型して、型押し
表面を有し、寸法が65mm×40mmである2.5mmの厚
みの試料を得る。この試料をハナン(Hanan) (MOD
M404)から販売されているキセノテスト(XENOTEST)
1200の縦型円筒状の試料ホルダーに型押表面をラン
プに向けて設置する。加速老化試験を、下記の操作条件
を用いてISO4892規則に準じて行う: 3個の4500 Wキセノンランプ 標準フィルター(石英、>280nm) ラジアンス 280〜400nm 138W/m 300〜830nm 1016W/m ブラックパネル温度 64℃ チャンバー温度 40℃ 相対湿度 63%(ドライサイクル) ドライサイクル/雨 102/18分。
【0075】特定の暴露時間の後、キセノテストから試
料を取出し、ハンターD25 P−9色彩計を用いて灰
色の変化を測定し、この試料を暴露しなかった試料と比
較することによって、これらの結果を評価する。この評
価には、白色(L=100)から黒色(L=0)まで拡
がる「L」値を用いる。試料の白化が大きくなれば、安
定剤の性能は悪いということになる。本発明の安定剤の
性能を、2種類の市販のHALS、すなわちチヌビン(T
INUVIN) 770(3500ppm)およびキマソルブ(C
HIMASSORB)944(4500ppm)の性能と比較し
た。本発明の目的である安定剤を、チヌビン770の3
500ppmと等モル量となるようなやり方でポリマー
に加える。得られるデーターを表1に纏めるが、表1に
は0、500および1000時間の暴露時間に対するL
の値(それぞれL、L500 およびL1000で表わす)お
よび安定剤として用いた化合物タイプが示されている。
表1に示したデーターから、本発明の目的である化合物
は、それを分散させる材料の光安定剤として働き、その
性能は現在市販されている公知の安定剤で得られる性能
に匹敵しまたはそれよりも良好でさえあることがわか
る。 表1 安定剤 L500 1000 −−− 30.7 −−− 46 チヌビン770 31.5 31.7 32.5 キマソルブ944 30.0 −−− 38.0 化合物 例4 31.1 31.5 32.3 化合物 例2 31.0 31.5 33.3 化合物 例5 31.1 31.2 32.8
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウンベルト、ジャニーニ イタリア国ミラノ、ビア、シスモンディ、 53 (72)発明者 ジャンカルロ、カセリ イタリー国フェララ、ビア、エム、エム、 ボイアルド、27

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立体障害を有するアミノ基を有し、安定剤
    として用いるのに好適であり、一般式 P(ZA′) (I) または Py(Z
    )m (II) [式中、Pは末端二重結合と2〜10個の炭素原子を有
    するオレフィンのポリマーまたはコポリマー、または4
    〜5個の炭素原子を有する共役ジオレフィンのポリマー
    または前記に定義したオレフィンとのコポリマーから選
    択されるポリマーに由来するポリマー鎖であり、nは1
    〜20の数であり、mは1〜3の整数であり、yはmの
    それぞれの値に対して2〜2+(m−1)の値を有する
    整数であり、ZA′基は同一であるかまたは異なるもの
    であり、ポリマー鎖に直接結合し、末端位に存在し、ポ
    リマー鎖またはその分枝の一つに挿入され、且つ次式 (式中、RはH、C〜Cアルキル基またはフェニ
    ルであり、tは0または1であり、Qは、ZA′が末端
    にあるかまたは内部にあるかによってHまたは−(CH
    −であり、RはH、またはC〜Cアルキル
    基、ベンジルまたはアリル基、(CO)R基であり、
    但し、RはC〜Cアルキル、C〜Cアルケニ
    ル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、C
    〜C13アラールキル基またはSi(R′基であ
    り、R′はC〜Cアルキルまたはフェニル基であ
    るかまたはフェニル基であり、A′はポリアルキルピペ
    リジンの構造を有する基である)から成る群から選択さ
    れ、 【化1】 の基は、同一であるかまたは異なるものであり、次式 【化2】 および 【化3】 (式中、Aはまたポリアルキルピペリジンの構造を有
    する二価の基である)から成る群から選択される]を有
    するポリマー化合物。
  2. 【請求項2】A′が、下記の構造: [式中、RはH、CH−CN基、C〜C12アルキ
    ル、C〜C12基、式CO−R′(但し、R′はC
    〜C12アルキル基である)を有するアシル基、または
    所望によりアルキルまたはアルコキシ基で置換されたC
    〜C12基であり、RはH、C〜C18アルキル、C
    〜Cシクロアルキル、C〜C12アルコキシアルキ
    ル基、10個までの炭素原子を有するアルキルジアルキ
    ルアミンであるか、またはtmpH−R基であり、t
    mpHは、基 【化4】 であり、但しRは常にピペリジン窒素原子に結合して
    おり、RはHまたはCHである]; (ii) R−tmpH−O−; (但し、BはOまたはNRであり、pは1〜4の整数
    であり、GはO、S、NHまたはNH−NHである); (v) 【化5】 (式中、RはC〜Cアルキル基であり、tmp
    は、基 【化6】 (但し、Rは常にピペリジン窒素原子に結合してい
    る); 【化7】 (但し、G′はO、NH、またはNH−NHであり、t
    mpは、構造 【化8】 (但し、Rは常にピペリジン窒素原子に結合してい
    る); (X) 【化9】 (xi) 式 【化10】 のトリアジン型構造(式中、G″はNHまたはNH−N
    Hであり、G''' は(i)、(ii)、(v) および(vii) から
    選択され、BはG''' と同じ意味を有するかまたはD
    −R基であり、DはO、S、NH、NRであり、R
    はC〜C20アルキル、C〜Cシクロアルキル、
    〜C12アラールキルまたはC〜C12アリール基で
    ある)から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】A基が下記の構造: (但し、hは2〜8の整数である)、 (但し、vは0〜8の整数である)、 (xv) 【化11】 (但し、RはHまたはCHである)、 (但し、tmpH基のピペリジン窒素はCH基の炭素
    原子に結合しており、R′は、RがHおよびR
    tmpH基とは異なる場合には、Rと同じ意味を有す
    る)、 (但し、tmpH基のピペリジン窒素はCH基の炭素
    原子に結合している)、 【化12】 から選択される、請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】ポリマー鎖(P)がポリエチレン、ポリプ
    ロピレン、ポリブテン、ポリブタジエンまたはそれらの
    コポリマーに由来し、分子量が200〜10,000で
    ある、請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】ポリアルキルピペリジンが2,2,6,6
    −テトラメチルピペリジンである、請求項1に記載の化
    合物。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の安定剤を含んで成るポリ
    マー組成物。
  7. 【請求項7】安定化させるポリマー材料100重量部当
    たり安定剤0.01〜3重量部を含んで成る請求項6に
    記載のポリマー組成物。
  8. 【請求項8】安定化させるポリマー材料が、式R''' −
    CH=CH(式中、R''' は水素原子、1〜6個の炭
    素原子を有するアルキルまたはアリール基である)を有
    するオレフィンの逐次重合によって得られる1種類以上
    のポリマーまたはコポリマー或いはその混合物を含んで
    成る、請求項6に記載のポリマー組成物。
JP4182951A 1991-06-17 1992-06-17 安定剤として用いるのに好適な立体障害を有するアミノ基を含むポリマー化合物、およびそれを含むポリマー組成物 Pending JPH0625329A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ITMI911660A IT1248074B (it) 1991-06-17 1991-06-17 Composti polimerici, contenenti gruppi amminici ingombrati stericamente, adatti come stabilizzanti e composizioni polimeriche comprendenti gli stessi.
IT91A00/660 1991-06-17

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0625329A true JPH0625329A (ja) 1994-02-01

Family

ID=11360135

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4182951A Pending JPH0625329A (ja) 1991-06-17 1992-06-17 安定剤として用いるのに好適な立体障害を有するアミノ基を含むポリマー化合物、およびそれを含むポリマー組成物

Country Status (10)

Country Link
EP (1) EP0519450B1 (ja)
JP (1) JPH0625329A (ja)
KR (1) KR930000579A (ja)
CN (1) CN1069983A (ja)
AU (1) AU1828892A (ja)
BR (1) BR9202291A (ja)
DE (1) DE69215970T2 (ja)
FI (1) FI922782A (ja)
IT (1) IT1248074B (ja)
NO (1) NO922357L (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265693A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Asahi Denka Kogyo Kk 屋外使用フィルム製造用ポリオレフィン系樹脂組成物

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2228397A1 (en) * 2009-03-11 2010-09-15 Cytec Technology Corporation Light and UV stabilisers
WO2011112202A1 (en) * 2010-03-10 2011-09-15 Cytec Technology Corp. Light and uv stabilisers

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2748362A1 (de) * 1977-10-28 1979-05-03 Hoechst Ag Polymere substituierter piperidine, ihre herstellung und verwendung
JPS5466996A (en) * 1977-11-08 1979-05-29 Sankyo Co Ltd Polymer substituted by polyalkylpiperidine side chain, its preparation and its use as stabilizer
EP0070386B1 (en) * 1981-07-20 1989-01-11 American Cyanamid Company Novel light stabilizers for polymers
US4520171A (en) * 1982-05-05 1985-05-28 Hercules Incorporated Polymeric hindered amines
IT1207505B (it) * 1985-10-09 1989-05-25 Eniricherche Sp A Composti stabilizzanti polimerici solidi e procedimento per la loro preparazione.
US4857595A (en) * 1987-08-12 1989-08-15 Pennwalt Corporation Polymer bound hindered amine light stabilizers

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265693A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Asahi Denka Kogyo Kk 屋外使用フィルム製造用ポリオレフィン系樹脂組成物
JP4702866B2 (ja) * 2001-03-08 2011-06-15 株式会社Adeka 屋外使用フィルム製造用ポリオレフィン系樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
FI922782A0 (fi) 1992-06-16
KR930000579A (ko) 1993-01-15
EP0519450A1 (en) 1992-12-23
FI922782A (fi) 1992-12-18
CN1069983A (zh) 1993-03-17
ITMI911660A1 (it) 1992-12-17
ITMI911660A0 (it) 1991-06-17
NO922357L (no) 1992-12-18
BR9202291A (pt) 1993-01-05
DE69215970T2 (de) 1997-07-03
NO922357D0 (no) 1992-06-16
IT1248074B (it) 1995-01-05
AU1828892A (en) 1992-12-24
EP0519450B1 (en) 1996-12-18
DE69215970D1 (de) 1997-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2522959B2 (ja) 1,2,2,6,6―ペンタメチル―4―ピリジルアミノトリアジン誘導体及び該誘導体からなる合成ポリマ―用安定剤
JP5236338B2 (ja) ポリマーを機能化するための化合物
KR100381065B1 (ko) 합성유기중합체용안정화제조합물
JPH11189706A (ja) 微粉末の無いエポキシ含有安定剤粒子 およびその製造方法
JPS6341394B2 (ja)
JP2704633B2 (ja) ピペリジン−トリアジン化合物および該化合物の安定剤としての用途
JPS6155526B2 (ja)
JPH04295488A (ja) 有機材料用安定剤として使用するためのシラン基を含有する新規なピペリジン化合物
JP2860589B2 (ja) 紫外線吸収部および1―ヒドロカルビルオキシヒンダードアミン部の双方を含む化合物、並びに安定化組成物
JPH10182605A (ja) 安定なニトロキシドと置換されたエチレンとの1,2−ビス−付加物および安定化された組成物
KR19980087355A (ko) 2,2,6,6-테트라메틸-4-피페리딜기를 함유하는 트리아진 유도체
JPH0399060A (ja) 立体障害性アミン、及びニトロン部分の両方を含むポリマー安定剤
KR100346061B1 (ko) 유기물질용안정화제로서유용한,실란기를함유하는1-히드로카르빌옥시-피페리딘화합물및이를함유하는조성물
FR2727420A1 (fr) Composes de piperidine contenant des groupes silicies, composition les contenant et procede les utlisant pour stabiliser des matieres organiques
GB2280434A (en) Novel derivatives of 2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinol for use as light stabilizers, heat stabilizers and oxidation stabilizers for organic materials
JPH03170472A (ja) 有機材料用安定剤として使用するためのピペリジン―トリアジン 化合物
JPH02289593A (ja) リン部分により置換されたn―ハイドロカルビルオキシ―ヒンダードアミン系光安定剤
JPH0249767A (ja) 2,2,6,6,―テトラメチルピペリジンの不飽和誘導体並びに光安定剤および架橋剤としてのそれらの用途
JPH0770064A (ja) 有機材料用の安定剤としての用途のための新規ポリアルキル−4−ピペリジノール誘導体
JPH0625329A (ja) 安定剤として用いるのに好適な立体障害を有するアミノ基を含むポリマー化合物、およびそれを含むポリマー組成物
EP0255478A1 (en) Tris(substituted hydroxyphenyl-thio)trithioorthoesters
FR2763947A1 (fr) Produits stabilisants et leurs melanges, composition les contenant et procede les utilisant
CS122791A2 (en) Piperidine-triazinoic mixtures suitable as stabilizers of organic materials
EP0519448B1 (en) Polymer compounds containing sterically hindered amino groups, suitable to be used as stabilizers and polymer compositions comprising them
FR2612925A1 (fr) Derives triaziniques de 2,2,6,6-tetramethylpiperidines, compositions de matieres organiques contenant ces derives et leur emploi pour proteger des matieres organiques contre les degradations provoquees par la chaleur, la lumiere ou l'oxydation