JPH062530A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

Info

Publication number
JPH062530A
JPH062530A JP4155053A JP15505392A JPH062530A JP H062530 A JPH062530 A JP H062530A JP 4155053 A JP4155053 A JP 4155053A JP 15505392 A JP15505392 A JP 15505392A JP H062530 A JPH062530 A JP H062530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
regeneration
temperature
particulates
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4155053A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2821831B2 (ja
Inventor
Kotaro Hayashi
孝太郎 林
Akikazu Kojima
昭和 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc, Toyota Motor Corp filed Critical Nippon Soken Inc
Priority to JP4155053A priority Critical patent/JP2821831B2/ja
Publication of JPH062530A publication Critical patent/JPH062530A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2821831B2 publication Critical patent/JP2821831B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生時期のフィルタ予熱温度を最適に制御し
てその燃焼温度の過上昇を抑え、再生時のフィルタ破損
を防止できる排気浄化装置の提供を目的とする。 【構成】 内燃機関の排気管2に設けたフィルタ5で排
気ガス中のパティキュレートを捕集し、再生時期に加熱
手段Hでフィルタを加熱すると共に、再生ガス供給手段
から再生ガスを供給して捕集されたパティキュレートを
燃焼させて再生を行う内燃機関の排気浄化装置に、フィ
ルタ5の上流側と下流側の差圧を検出する差圧検出手段
SPU, SPDと、フィルタ5の温度を検出する温度検出手段
STと、差圧検出値ΔPによりフィルタの再生時期を判定
する再生時期判定手段と、フィルタ5が再生領域内にあ
る時の再生直前の温度が所定値以上の時、再生ガス供給
手段を作動させ、フィルタ5の温度を下げた後に加熱手
段Hを作動させてフィルタ5を再生させるフィルタ再生
手段とを設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の排気浄化装置
に関し、特に、パティキュレートを捕集するフィルタの
再生時に、フィルタが異常高温になるのを回避してフィ
ルタの破損を防止するようにした内燃機関の排気浄化装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の内燃機関、特に、ディーゼル
機関の排気ガス中には、カーボンを主成分とする排気微
粒子(パティキュレート)が含まれており、排気黒煙の
原因となっている。環境汚染の観点からはこのパティキ
ュレートは除去することが望ましく、近年、ディーゼル
機関の排気通路にセラミック製のフィルタを配置し、デ
ィーゼルパティキュレートをこのフィルタによって除去
することが提案されている。
【0003】このように、排気ガス中のパティキュレー
トをフィルタによって除去する内燃機関の排気浄化装置
では、フィルタの使用に伴ってその内部に捕集されるパ
ティキュレートの量が増えると通気性が次第に失われ、
機関性能が低下することになるため、定期的にフィルタ
内に捕集されたパティキュレートを燃焼させて再生する
必要がある。
【0004】一般に、従来の内燃機関の排気浄化装置で
は、パティキュレートフィルタの通気性が失われてフィ
ルタの上流側の排気ガスの圧力が下流側の圧力よりも所
定値以上に大きくなった時(差圧が所定値以上になった
時)を圧力センサによって検出し、パティキュレートの
再生処理が行われるようになっている。この再生処理
は、通常フィルタの近傍に設けられた電気ヒータに通電
したり、バーナに点火して捕集されたパティキュレート
に着火させ、フィルタの近傍のエアポンプから2次空気
のような再生用ガスを流してパティキュレートを燃焼さ
せることにより行われる。
【0005】従来の内燃機関の排気浄化装置で、フィル
タに捕集されたパティキュレートの燃焼のために2次空
気を供給するためのエア供給手段を備えるものとして
は、例えば、特開平2−256813号公報に見られる
ように、再生用のエア流量を制御するようなものがあ
る。これは、再生時にヒータ通電した後、フィルタ温度
に基づいてエア流量を制御することにより、再生条件を
変更して最適な条件でフィルタの再生を行わせるように
したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平2−
256813号公報の内燃機関の排気浄化装置では、常
に再生開始と同時にヒータを通電しているため、フィル
タの再生直前の温度(以後フィルタの予熱温度という)
が高い時、ヒータを使用して再生を行うと、ベース予熱
温度に比べて再生時のフィルタ温度が上昇し、場合によ
ってはフィルタクラック、溶損等のフィルタの破損が発
生する恐れがあった。また、フィルタの予熱温度が60
0℃以上であると、ヒータに通電しなくても、2次空気
だけでも着火し、燃焼が発生してフィルタが破損する恐
れがあった。
【0007】これを更に詳しく説明すると、再生時のフ
ィルタ温度は図7に示すように、パティキュレート捕集
量に大きく依存する。実験によるとフィルタが再生不良
や熱損傷を起こさないためには、再生時の温度が800
〜900℃程度に抑えられる必要があり、この時の再生
前のフィルタ温度は600℃以下である。一方、パティ
キュレートの捕集量とフィルタの予熱温度がパティキュ
レートの再生中の燃焼温度に与える影響を調査した結
果、溶損、クラック等の熱損傷を起こしたり、着火不良
を起こしたりする条件が存在することが分かった。これ
は、逆に言うと良好な燃焼を行うためには、ある捕集量
に対してある幅を持った最適なフィルタの予熱温度が存
在することを意味している。
【0008】ところが、前述の公報に開示された装置で
は、パティキュレートの捕集量が一定と仮定したシーケ
ンスであるために、捕集量がばらついた場合の対応がで
きず、捕集量が過度に多い場合には熱損傷が発生してし
まう恐れがあるのである。また、フィルタの予熱温度に
応じて2次空気流量を制御しているが、フィルタの予熱
温度が高い場合には2次空気を流しただけでパティキュ
レートが着火してしまうので、温度の制御ができない恐
れがあった。更に、前述の公報の装置では、再生中の2
次空気流量が一定であるので、途中で2次空気流量が最
適値よりずれた場合は、再生率が低下して燃え残りが発
生する恐れもあった。
【0009】そこで、本発明は前記従来の内燃機関の排
気浄化装置の有する課題を解消し、再生時期になったフ
ィルタの予熱温度が最適になるように制御することによ
り、フィルタの燃焼温度を最適な温度に制御し、再生時
にフィルタの破損がなく、しかも高い再生率が得られる
排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に
設けたフィルタによって排気ガス中のパティキュレート
を捕集し、再生時期に加熱手段によってフィルタを加熱
すると共に、再生ガス供給手段から再生ガスを供給して
捕集されたパティキュレートを燃焼させて再生を行う内
燃機関の排気浄化装置において、前記フィルタの温度を
検出する温度検出手段と、前記フィルタの再生時期を判
定する再生時期判定手段と、前記フィルタが再生領域内
にある時の再生直前の温度が所定値以上の時、前記再生
ガス供給手段を作動させ、前記フィルタの温度を下げた
後に前記加熱手段を作動させて前記フィルタを再生させ
るフィルタ再生手段とを設けたことを特徴としている。
【0011】
【作用】本発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、温
度検出手段によりフィルタの温度が検出され、フィルタ
の再生時期が再生時期判定手段により判定され、フィル
タが再生領域内にある時の再生直前の温度が所定値以上
の時、フィルタ再生手段によって再生ガス供給手段が作
動させられて、フィルタの温度が下がった後に加熱手段
が作動させられてフィルタが再生される。この結果、再
生前のフィルタの予熱温度が最適再生条件に合ったもの
となり、再生時のフィルタの過度の燃焼が防止されてフ
ィルタの破損が防止される。
【0012】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を詳細
に説明するが、本発明はデュアルフィルタタイプの排気
浄化装置でも、シングルフィルタタイプの排気浄化装置
でも、その再生動作において適用可能である。従って、
まず、デュアルフィルタタイプの排気浄化装置の構成、
捕集、再生時の動作、および、シングルフィルタタイプ
の排気浄化装置の構成、捕集、再生時の動作について簡
単に説明し、その後に、両タイプの排気浄化装置におけ
る再生時に本発明を適用する時の制御について説明す
る。
【0013】図1は本発明が適用される逆流交互再生デ
ュアルフィルタタイプの排気浄化装置20を備えたディ
ーゼルエンジン1の一実施例の概略的構成を示すもので
ある。エンジン1からの排気ガスを導く排気管2は、分
岐部aにおいて分岐管2A,2Bに分岐され、その後に
合流部bにおいて合流されてマフラー6に接続される。
分岐管2A,2Bの途中に設けられたケーシング3A,
3Bの中には、排気ガス中のパティキュレートを捕集す
るためにそれぞれ第1フィルタ5A及び第2フィルタ5
Bが設けられている。この第1フィルタ5A及び第2フ
ィルタ5Bとしては、多数のフィルタセルを備えたハニ
カムフィルタが使用され、各フィルタセルの排気上流端
と下流端は交互にプラグによって栓詰めされている。従
って、この第1,第2フィルタ5A,5Bに流れ込んだ
排気ガス中のパティキュレートは、排気ガスがフィルタ
セルの壁面を通過する際にフィルタセルに捕集される。
【0014】また、分岐管2A及び2Bの分岐部aの上
流側には、温度センサSTおよび圧力センサSPUが設
けられ、合流部bの下流側には圧力センサSPDが設け
られている。そして、第1,第2フィルタ5A,5Bの
上下流の圧力差(差圧)は圧力センサSPUとSPDの
出力がECU(制御回路)100に入力されて求められ
る。制御回路100はこの差圧によって第1、第2フィ
ルタ5A,5Bの再生時期を決定する。
【0015】一方、第1、第2フィルタ5A,5Bの下
流側端面近傍、或は下流側端部の栓部材(図示せず)に
はフィルタ再生時、フィルタを加熱してパティキュレー
トに着火する電気ヒータHA及びHBが設けられてお
り、これら電気ヒータHA,HBの一端は接地され、他
端は制御回路100によって制御されるスイッチSW
A,SWBを介してバッテリ11に接続されている。
【0016】この第1、第2フィルタ5A,5Bの再生
時には、電気ヒータHAあるいはHBに通電すると共
に、通電が行われた側の第1あるいは第2フィルタ5
A,5Bの下流側から再生用ガスを流し、燃焼ガスをそ
の上流側から排出する必要がある。従って、この実施例
では、分岐管2A,2Bの合流部bに再生用ガス供給口
17が設けられており、この再生用ガス供給口17に
は、途中に開閉弁V3の設けられた再生用ガス供給通路
7を通じて電動エアポンプ9から再生用ガスとして2次
空気が供給されるようになっている。この電動エアポン
プ9と開閉弁V3は共に制御回路100によって駆動制
御される。また、分岐管2A,2Bの分岐部aに再生用
ガス排出口18が設けられており、この再生用ガス排出
口18には、一端が大気に開放され、途中に開閉弁V4
の設けられた再生用ガス排出通路8が接続されている。
この開閉弁V4も制御回路100によって駆動制御され
るようになっている。
【0017】そして、再生用ガス排出口18が開口する
分岐部aには、分岐部aの上流側の排気管2、分岐管2
A,2B、および再生用ガス排出口18の接続を切り換
える第1制御弁V1が設けられ、再生用ガス供給口17
が開口する合流部bには、合流部bの下流側の排気管
2、分岐管2A,2B、および再生用ガス供給口17の
接続を切り換える第2制御弁V2が設けられている。
【0018】この第1、第2制御弁V1,V2は共に制
御回路(ECU)100によって駆動されるようになっ
ており、制御回路100からの制御信号により第1、第
2制御弁V1,V2は連動して実線位置ハ、破線位置
ロ、および一点鎖線位置イに位置決めされる。弁V1〜
V4の駆動は、実際には、ダイアフラム式アクチュエー
タや負圧切換弁、或いは電気式のアクチュエータによっ
て行われるが、その駆動機構は特に限定されるものでは
ないので、ここでは図示およびその説明を省略する。
【0019】第1、第2制御弁V1,V2の一点鎖線位
置イは第2フィルタ5Bの捕集状態の位置であり、エン
ジン1からの排気ガスは第2フィルタ5Bを流れ、マフ
ラー6を通って大気中に排出される。この時、第1フィ
ルタ5Aが再生中でない時は開閉弁V3,V4は閉弁し
ているが、第1フィルタ5Aが再生中の時は開閉弁V
3,V4は開弁すると共にヒータHAに通電が行われ、
エアポンプ9からの再生用ガスが供給口17から第1フ
ィルタ5Aを流れてパティキュレートの燃焼を助け、燃
焼ガスが排出口18から大気中に排出される。
【0020】第1、第2制御弁V1,V2の破線位置ロ
は第1フィルタ5Aの捕集状態の位置であり、エンジン
1からの排気ガスは第1フィルタ5Aを流れ、マフラー
6を通って大気中に排出される。この時、第2フィルタ
5Bが再生中でない時は開閉弁V3,V4は閉弁してい
るが、第2フィルタ5Bが再生中の時は開閉弁V3,V
4は開弁すると共にヒータHBに通電が行われ、エアポ
ンプ9からの再生用ガスが供給口17から第2フィルタ
5Bを流れてパティキュレートの燃焼を助け、燃焼ガス
が排出口18から大気中に排出される。
【0021】本発明は、第1,第2フィルタ5A,5B
の上下流の差圧の検出値によって、第1フィルタ5Aま
たは第2フィルタ5Bが再生状態になった時に、適正に
再生を行わせるための制御である。図2は本発明が適用
されるシングルフィルタタイプの排気浄化装置30を備
えたディーゼルエンジン1の概略的構成を示すものであ
り、図1の構成部材と同じ構成部材には同じ符号を付し
てある。図2において、3は排気管2の一部に設けられ
たパティキュレートフィルタ5を収納するためのケーシ
ング、4はシール材、7は2次空気供給通路、8は燃焼
ガス排出通路、9は2次空気を供給するエアポンプ、1
0はパティキュレートフィルタ5をバイパスする排気バ
イパス通路、11はバッテリ、100は制御回路、SW
は電気ヒータHに通電するためのヒータスイッチ、SP
Uはパティキュレートフィルタ5の排気ガス流入側の通
路2内に設けられた圧力センサ、SPDはパティキュレ
ートフィルタ5の排気ガス流出側の通路2内に設けられ
た圧力センサ、STはパティキュレートフィルタ5の入
口側に設けられた温度センサ、V5は排気通路2と排気
バイパス通路8とを切り換える切換弁、V6は排気バイ
パス通路8の出口に設けられた出口切換弁、V3は2次
空気供給通路7の開閉弁、V4は燃焼ガス排出通路8の
開閉弁である。
【0022】制御回路100は、例えば、アナログ信号
入力用のインタフェースINa、ディジタル信号入力用
のインタフェースINd、アナログ信号をディジタル信
号に変換するコンバータA/D、各種演算処理を行う中
央処理装置CPU、ランダムアクセスメモリRAM、読
み出し専用メモリROM、出力回路OUT、およびこれ
らを接続するバスライン111等を含むマイクロコンピ
ュータによって構成されるが、その構成の詳細な動作説
明については省略する。制御回路100のアナログ信号
入力用のインタフェースINaには、パティキュレート
フィルタ5の排気ガス経路の上流側と下流側の排気ガス
の圧力を検出する圧力センサSPU,SPDからの圧力
検出信号、温度センサSTからのフィルタ入口温度検出
信号、図示しない回転数センサからの機関回転数信号N
e等が入力され、ディジタル信号入力用のインタフェー
スINdには、キースイッチ(図示せず)からの信号等
が入力される。
【0023】通常の排気ガス中のパティキュレート捕集
時には、各弁V3〜V6は破線の位置に制御されてお
り、ディーゼル機関1から排出された排気ガスは、ケー
シング3に内蔵されたパティキュレートフィルタ5によ
ってパティキュレートが除去され、図示しないマフラを
介して大気中に放出される。そして、パティキュレート
フィルタ5の前後の差圧が後述する再生時期判定値を越
えて大きくなった時に、制御回路100は弁V3〜V6
を破線の位置から実線の位置に切り換える切換制御を行
ってパティキュレートフィルタ5の再生動作が行われ
る。そして、このパティキュレートの捕集動作からいつ
フィルタ5の再生動作に切り換えるか、あるいは、フィ
ルタ再生時のヒータスイッチSWのオンオフ制御および
エアポンプ9からの2次空気の流量の制御が制御回路1
00によって行われる。
【0024】なお、図2の実施例では、パティキュレー
トフィルタ5の温度を検出するために、フィルタ5の入
口側に温度センサSTを設けているが、この温度センサ
STはフィルタ5の内部に埋め込んでも良いものであ
る。ここで、制御回路100によるパティキュレートフ
ィルタの再生時期における再生処理について、図3のフ
ローチャートを用いて説明する。図3に示すルーチンは
所定時間、例えば50ms毎に実行されるものとする。
【0025】ステップ301ではフィルタの前後差圧Δ
Pが再生基準値の下限値ΔPL より大きいか否かが判定
され、ΔP≦ΔPL の時はフィルタ内のパティキュレー
トの捕集量が再生時期に達していないのでこのルーチン
を終了する。一方、ステップ301においてΔP>ΔP
L の時はフィルタが再生領域に入ったと判断されてステ
ップ302に進み、ステップ302において捕集中のフ
ィルタ温度Tが読み込まれる。
【0026】ステップ303およびステップ304は読
み込んだフィルタ温度が再生に適した温度か否かを判定
するものであり、ステップ303では温度Tが200℃
より高いか否かが判定され、ステップ304では温度T
が150℃より高いか否かが判定される。まず、フィル
タの温度Tが再生に最適な温度150℃〜200℃の間
にある時の制御について説明する。この時はステップ3
03でNOとなり、ステップ304でもNOとなってス
テップ305に進む。ステップ305では再生しようと
するフィルタの流路閉鎖が行われる。これは図1で説明
したデュアルタイプの排気浄化装置では、捕集中のフィ
ルタが制御弁V1,V2の切り換えにより閉鎖され、排
気ガスが他方のフィルタに流れる状態であり、図2で説
明したシングルタイプの排気浄化装置では、切換弁V
5,V6の切り換えにより捕集中のフィルタが閉鎖さ
れ、排気ガスが排気バイパス通路10を流れる状態であ
る。そして、続くステップ306によりヒータに通電が
行われてフィルタ内のパティキュレートに着火が行われ
ると共に、エアポンプ9から燃焼に最適量の2次空気が
供給されてフィルタの再生処理が行われる。この再生処
理については公知であるので、ここでは詳しく説明しな
い。
【0027】次に、フィルタの温度Tが再生に最適な温
度150℃〜200℃よりも低い時の制御について説明
する。この時はステップ303でNOとなり、ステップ
304でもNOとなってステップ307に進む。ステッ
プ307ではフィルタの前後差圧ΔPが再生基準値の下
限値ΔPH より大きいか否かが判定され、ΔP≦ΔPH
の時は何もしないでこのルーチンを終了する。これはフ
ィルタ温度が低いので再生処理を行ってもパティキュレ
ートの燃え残りが発生する恐れがあるからであり、この
後、フィルタの最適再生温度まで温度Tが上昇するかも
しれないからである。一方、ステップ307においてΔ
P>ΔPH と判定された時は、ステップ305に進んで
これまで捕集状態にあったフィルタの流路を閉鎖し、フ
ィルタが温度が最適状態にあった時と同じように再生処
理が行われる。これは、パティキュレートの捕集量が多
いので、フィルタの温度Tが低い状態で再生を行ったと
しても燃焼温度が上がり、燃え残りの発生が少ないから
である。
【0028】最後に、フィルタの温度Tが再生に最適な
温度150℃〜200℃よりも高い時の制御について説
明する。この時はステップ303でYESとなり、ステ
ップ308以降に進む。ステップ308ではステップ3
05において説明したのと同様に再生しようとするフィ
ルタの流路閉鎖が行われる。そして、ステップ309で
はフィルタ温度Tが更に、600℃未満か否かが判定さ
れ、T<600℃の時にはフィルタに2次空気を供給し
て冷却すべくステップ310に進み、T≧600℃の時
にはフィルタを自然冷却すべくステップ312に進む。
【0029】ステップ310では図4に示すようなフィ
ルタ温度Tと2次空気供給量の関係を表すマップを参照
し、補間計算により温度Tに応じた2次空気の供給量が
演算され、その供給量からエアポンプ9の駆動時間tが
演算される。この駆動時間tはフィルタ温度が150℃
から200℃の範囲に入るような時間である。そして、
ステップ311においてその駆動時間tだけエアポンプ
9が駆動されてフィルタが2次空気により冷却され、フ
ィルタ温度Tが150℃〜200℃にされた後にステッ
プ306に進んでフィルタの再生処理が行われる。
【0030】一方、ステップ312では図5に示すよう
なフィルタ温度Tと自然冷却時間の関係を表すマップを
参照し、補間計算により温度Tに応じた自然冷却時間tn
が演算される。そして、ステップ313においてその冷
却時間tnだけフィルタが自然冷却され、ステップ314
においてフィルタ温度Tが検出されてステップ309に
戻る。そして、冷却時間tだけ自然冷却されたフィルタ
温度Tがステップ309において600℃未満になれ
ば、ステップ310以降に進んでエアポンプ9による冷
却が行われた後に再生が行われる。
【0031】以上のように、前述の実施例ではフィルタ
の前後差圧が所定値を越えた時に、フィルタ温度が再生
に適した温度範囲内であればそのまま再生が行われ、フ
ィルタ温度が2次空気を供給できる範囲であれば2次空
気が供給されてフィルタ温度が再生に適して温度範囲ま
で下げられてから再生が行われ、フィルタ温度が2次空
気を供給できない高い温度範囲であれば自然冷却が行わ
れてフィルタ温度が一旦2次空気の供給可能温度まで下
げられ、その後に2次空気が供給されてフィルタ温度が
再生に適して温度範囲まで下げられてから再生が行われ
る。従って、再生時期になったフィルタの予熱温度が最
適になり、燃焼温度が過度に上昇しないので再生時にフ
ィルタの破損がなく、しかも高い再生率が得られる。
【0032】なお、前述の実施例ではフィルタの予熱温
度の制御に際して、フィルタ内のパティキュレートの捕
集量を考慮していないが、実際には図6に示すように、
フィルタ内のパティキュレートの捕集量によりフィルタ
の再生時の最適燃焼温度範囲が変化する。従って、より
細かい制御を行う場合には、図3に示したフィルタ温度
Tの判定値150℃と200℃をフィルタ内のパティキ
ュレートの捕集量に応じて変更すれば良い。
【0033】図8はフィルタ内のパティキュレートの捕
集量に応じて再生時のフィルタの予熱温度を変更する実
施例を示すものであり、実行される間隔が長い場合の例
である。ステップ801ではフィルタ差圧ΔPとフィル
タ温度Tfが検出され、ステップ802においてフィル
タ差圧ΔPが再生下限値PSET 以上か否かが判定され
る。ΔP<PSET の場合はこのルーチンを終了し、ΔP
≧PSET の場合はステップ803以降において、所定値
1 ,P2 (PSET <P1 <P2 )との大小が比較され
る。そして、ΔPが所定値P2 より大きい時はステップ
803からステップ803に進んで後述するフィルタの
予熱温度判定値TSET を2α(αは正の所定温度値)だ
け減らしてステップ807に進む。また、P1 <ΔP<
2 の時はステップ803でNOかつステップ805で
YESとなってステップ806に進み、フィルタの予熱
温度判定値TSET をαだけ減らしてステップ807に進
む。更に、PSET <ΔP<P1 の時はステップ803,
805で共にNOとなるので、フィルタの予熱温度判定
値TSET を変更せずにステップ807に進む。
【0034】ステップ807では再生するフィルタの流
路が閉鎖され、ステップ808においてフィルタ温度T
fが予熱温度判定値TSET 以上か否かが判定される。T
f≧TSET の場合はステップ809に進んでエアポンプ
が駆動されてフィルタが冷却される。このエアポンプに
よるフィルタの冷却はステップ808においてTf<T
SET になるまで続けられる。そして、フィルタ内のパテ
ィキュレートの捕集量が多いほど、予熱温度判定値T
SET の値は小さいのでフィルタの予熱温度は低くなる。
【0035】ステップ808にてフィルタ温度Tfが予
熱温度判定値TSET より下がると、ステップ810以降
に進んで通常の再生処理が行われる。即ち、ステップ8
10では電気ヒータへの通電が行われてパティキュレー
トに着火が行われ、ステップ811ではエアポンプから
のエア流量が燃焼に最適な値Qbestに制御される。ステ
ップ812はヒータ通電時間Theatが経過したか否かを
判定するものであり、ヒータ通電時間Theatが経過する
とステップ813においてヒータへの通電が停止され、
ステップ814においてフィルタの再生が終了したか否
かが判定される。そして、フィルタの再生が終了すると
ステップ815に進んでエアポンプの駆動が停止され、
ステップ816において再生中のフィルタの流路が切換
られ、フィルタは再び捕集状態になる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、再
生時期になったフィルタの予熱温度が最適になるように
制御することにより、フィルタの燃焼温度を最適な温度
に制御し、再生時にフィルタの破損がなく、しかも高い
再生率が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する逆流交互再生デュアルフィル
タタイプの排気浄化装置の概略的構成例を示す図であ
る。
【図2】本発明を適用するシングルタイプの排気浄化装
置の概略的構成例を示す図である。
【図3】本発明の再生処理の手順を示すフローチャート
である。
【図4】再生開始前のフィルタ温度とこれを最適予熱温
度にするための2次空気の供給量の関係を示す線図であ
る。
【図5】再生開始前のフィルタ温度とこれを2次空気供
給可能温度にするための自然冷却時間の関係を示す線図
である。
【図6】フィルタ内のパティキュレートの捕集量とフィ
ルタの最適燃焼温度範囲との関係を示す図である。
【図7】フィルタ内のパティキュレートの捕集量とフィ
ルタ再生時の燃焼温度の関係を説明する線図である。
【図8】本発明の再生処理の手順の別の例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1…ディーゼル機関 2…排気管 2A,2B…分岐管 5A,5B…フィルタ 7…再生用ガス供給通路 8…再生用ガス排出通路 9…エアポンプ 10…バイパス通路 17…再生用ガス供給口 18…再生用ガス排出口 30…排気ブレーキ装置 100…制御回路 a…分岐部 b…合流部 H,HA,HB…電気ヒータ SPU,SPD…圧力センサ V1…第1の制御弁 V2…第2の制御弁 V3, V4…開閉弁 V5, V6…切換弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設けたフィルタに
    よって排気ガス中のパティキュレートを捕集し、再生時
    期に加熱手段によってフィルタを加熱すると共に、再生
    ガス供給手段から再生ガスを供給して捕集されたパティ
    キュレートを燃焼させて再生を行う内燃機関の排気浄化
    装置において、 前記フィルタの温度を検出する温度検出手段と、 前記フィルタの再生時期を判定する再生時期判定手段
    と、 前記フィルタが再生領域内にある時の再生直前の温度が
    所定値以上の時、前記再生ガス供給手段を作動させ、前
    記フィルタの温度を下げた後に前記加熱手段を作動させ
    て前記フィルタを再生させるフィルタ再生手段と、 を設けたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
JP4155053A 1992-06-15 1992-06-15 内燃機関の排気浄化装置 Expired - Fee Related JP2821831B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4155053A JP2821831B2 (ja) 1992-06-15 1992-06-15 内燃機関の排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4155053A JP2821831B2 (ja) 1992-06-15 1992-06-15 内燃機関の排気浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH062530A true JPH062530A (ja) 1994-01-11
JP2821831B2 JP2821831B2 (ja) 1998-11-05

Family

ID=15597645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4155053A Expired - Fee Related JP2821831B2 (ja) 1992-06-15 1992-06-15 内燃機関の排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2821831B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100371569C (zh) * 2005-12-07 2008-02-27 北京交通大学 一种柴油机微粒金属袋式过滤体燃油再生温度的控制方法
US7934369B2 (en) 2006-06-21 2011-05-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purifying apparatus for internal combustion engine
JP2013142362A (ja) * 2012-01-12 2013-07-22 Isuzu Motors Ltd ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05149126A (ja) * 1991-11-28 1993-06-15 Nippondenso Co Ltd デイーゼル微粒子後処理装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05149126A (ja) * 1991-11-28 1993-06-15 Nippondenso Co Ltd デイーゼル微粒子後処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100371569C (zh) * 2005-12-07 2008-02-27 北京交通大学 一种柴油机微粒金属袋式过滤体燃油再生温度的控制方法
US7934369B2 (en) 2006-06-21 2011-05-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purifying apparatus for internal combustion engine
JP2013142362A (ja) * 2012-01-12 2013-07-22 Isuzu Motors Ltd ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2821831B2 (ja) 1998-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5458673A (en) Exhaust gas particulate purifying process for internal combustion engine
JPH062530A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH06323127A (ja) ディーゼル機関の排気微粒子除去装置
JP3118935B2 (ja) ディーゼル機関の排気浄化装置
JP3017601B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH08218847A (ja) ディーゼル機関の排気浄化方法
JP2894074B2 (ja) ディーゼルエンジンの排気微粒子除去装置
JP3264707B2 (ja) 内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置
JPH06280544A (ja) ディーゼル機関の排気微粒子除去装置
JPH07233720A (ja) 排気ガス微粒子浄化装置
JP3580563B2 (ja) 内燃機関の排気ガス微粒子浄化装置
JP2795145B2 (ja) ディーゼル機関の排気浄化装置
JP2838609B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH05209509A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH05149126A (ja) デイーゼル微粒子後処理装置
JPH0658136A (ja) 排気ガス微粒子浄化装置
JPH0432211B2 (ja)
JPH05222917A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
KR0168766B1 (ko) 디젤엔진 매연 포집장치
JPS6335152Y2 (ja)
JP2888007B2 (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP2988149B2 (ja) ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JPH05222922A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH06146859A (ja) ディーゼルエンジンの排気微粒子除去装置
JPH05125924A (ja) デイーゼル機関の排気浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980721

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees