JPH06252547A - 内層用配線板の銅回路の粗化法 - Google Patents

内層用配線板の銅回路の粗化法

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JPH06252547A
JPH06252547A JP5033596A JP3359693A JPH06252547A JP H06252547 A JPH06252547 A JP H06252547A JP 5033596 A JP5033596 A JP 5033596A JP 3359693 A JP3359693 A JP 3359693A JP H06252547 A JPH06252547 A JP H06252547A
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JP
Japan
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wiring board
inner layer
zinc
copper
copper circuit
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Application number
JP5033596A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Urakuchi
良範 浦口
Shuji Kitagawa
修二 北川
Yoshifumi Kitagawa
吉文 北川
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内層用配線板の亜鉛付着量が均一でそのばら
つきが少なく、色調むらのない内層用配線板の銅回路の
粗化法を提供する。 【構成】 銅回路の表面に形成された銅酸化膜を有する
内層用配線板の銅酸化膜に亜鉛の粉末を付着する。この
付着する亜鉛の粉末に含有する鉛の含有量が0.05w
t%以下で、且つ酸化亜鉛の含有量が5wt%以下でそ
の粒径が5μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層のプリント配線板の
製造に用いられる内層用配線板の銅回路の粗化法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器、電気機器に利用される多層の
プリント配線板は、片面乃至両面に銅回路を形成した内
層用配線板にプリプレグを介して外層用配線板、又は銅
箔を重ね、加熱加圧成形することによって製造される。
【0003】この多層のプリント配線板にあっては、上
記内層用配線板に形成された銅回路とプリプレグの接着
性を確保する必要性から、銅回路とプリプレグの接着性
を高める種々の方法が従来から検討され、特に内層用配
線板の銅回路の表面に銅酸化物から成る銅酸化膜を形成
する方法が行われている。この方法は、銅を酸化処理し
て得られた酸化第二銅の微細な突起を有する粗面を形成
して、プリプレグとの接着性を高めるものである。しか
し、酸化第二銅は酸に溶解し易いため、多層の銅張り積
層板に形成したスルホールにメッキを施すと、スルホー
ルの内壁に露出した銅回路の酸化第二銅が、メッキ液中
の塩酸等の酸に溶解し、内層用配線板の銅回路とプリプ
レグが硬化した接着層との界面に酸が進入するいわゆる
ハロー現象が起こる。この酸が進入する溶解浸食が発生
すると、多層のプリント配線板の導通の点で信頼性が低
下するおそれがある。
【0004】上述のハロー現象がほとんど発生しない多
層のプリント配線板の製造に有用な内層用配線板の銅回
路の処理方法が、特開平3−87092号と特開平4−
56388号公報に開示されている。すなわち、酸化処
理して銅回路の表面に銅酸化物を生成した内層用配線板
を、銅酸化物よりイオン化し易い亜鉛の粉末が分散した
液に浸漬し、上記銅回路に亜鉛の粉末を付着した後、こ
の亜鉛の粉末を酸で溶解させると共に、発生する水素に
よって銅回路の銅酸化物を還元する方法である。しか
し、この方法は処理する内層用配線板のサイズが小さか
ったり、残銅率の少ない銅回路のパターンの場合は有効
であるが、サイズが500mm角以上と大きく、且つ銅
回路が基板表面の80%以上を占める内層用配線板を複
数枚、亜鉛粉末の分散した液に浸漬すると、銅回路の表
面の亜鉛付着量が個々にばらついたり、内層用配線板の
表面の還元反応のばらつきから色調むらが発生し易い問
題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の事実に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、内層
用配線板の亜鉛付着量が均一で、従って発生する水素に
よる還元反応が内層用配線板の銅回路の表面で均一に進
行する、色調むらのない内層用配線板の銅回路の粗化法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内層用配線
板の銅回路の粗化法は、銅回路の表面に形成された銅酸
化膜を有する内層用配線板の銅酸化膜に亜鉛の粉末を付
着後、付着した亜鉛の粉末を酸で還元する内層用配線板
の銅回路の粗化法において、上記亜鉛の粉末に含有する
鉛の含有量が0.05wt%以下で、且つ酸化亜鉛の含
有量が5wt%以下で、その粒径が5μm以下であるこ
とを特徴とする。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明に用
いる内層用配線板は、表面に銅回路が形成されている。
上記内層用配線板としては、例えば、銅箔を張ったガラ
ス基材のエポキシ樹脂積層板、ガラスポリイミド樹脂積
層板、不飽和ポリエステル樹脂積層板、フッ素樹脂積層
板、及びこれら樹脂の変性樹脂積層板等が用いられ、上
記積層板の銅箔にエッチングを施すと片面もしくは両面
に銅回路が形成される。
【0008】この内層用配線板はプリプレグとの接着性
を高めるために、上記銅回路に酸化処理が施される。こ
の酸化処理には、例えば、過硫酸カリウムを含むアルカ
リ水溶液や、亜塩素酸ナトリウムを含むアルカリ水溶
液、酸化剤を含むアルカリ水溶液等が用いられる。この
酸化処理を施すことによって、銅回路の表面に酸化第二
銅を主成分とする銅酸化膜が形成される。この酸化処理
により、銅回路の表面に微細な突起が形成されるので、
表面が粗面化された銅回路が形成される。
【0009】本発明においては、銅酸化膜を形成した内
層用配線板の銅回路の表面に亜鉛の粉末を付着させる。
この亜鉛の粉末は、含有する鉛の含有量が0.05wt
%以下で、且つ酸化亜鉛の含有量が5wt%以下でその
粒径が5μm以下に制限される。なお、上記酸化亜鉛の
粒径は、空気透過法(フィッシャー法と称す)により重
量平均で測定した値である。この亜鉛の粉末を付着させ
る方法としては、例えば、亜鉛の粉末が分散した液に浸
漬したり、上記亜鉛の粉末が分散した液をロールで銅回
路に塗布する等が挙げられるが、亜鉛の粉末が分散した
液に浸漬する方法が亜鉛の付着量を均一にするので好ま
しい。上記亜鉛の粉末が分散した液は、水に亜鉛の粉末
を攪拌しながら分散させて作製する。この場合、亜鉛の
粉末の分散量は特に限定されないが、1リットルの水に
対して5〜50gの割合が適当であり、水としては純水
を用いることが好ましい。上記銅回路への亜鉛の付着量
は、特には限定されず、後工程の銅酸化物の還元に必要
な水素の発生量、及び亜鉛が溶解した酸の劣化を考慮し
て、適宜決定される。
【0010】付着した亜鉛の粉末は、硫酸、塩酸等の酸
の水溶液中で水素を発生する。この水素により上記内層
用配線板の銅回路に形成した第二銅を主成分とする銅酸
化膜が、表面の凹凸を残したまま酸化第一銅あるいは金
属銅に還元される。その後、アルカリ中和処理を行い、
水洗い又は湯洗い等をして乾燥する。この内層用配線板
は、通常の工程で多層のプリント配線板に用いられる。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例を挙げる。
【0012】実施例1 内層用配線板として、35μm厚さの銅箔を両面に配設
した厚み0.8mm、サイズ500×500mm角のガ
ラス布基材エポキシ樹脂積層板を用いた。この積層板に
残銅率が基板表面の90%の銅回路を両表面に作製した
後、過硫酸カリウムを含むアルカリ水溶液に浸漬して酸
化処理を行い、水洗し乾燥した。
【0013】次に、この酸化処理を施した内層用配線板
を10枚垂直にラックに立てた。各内層用配線板の間隔
は15mmであった。鉛の含有量が0.03wt%で、
且つ酸化亜鉛の含有量が3.0wt%で、その粒径が
5.0μmの亜鉛の粉末を、純水1リットルに対し20
gの割合で分散させ、80℃で10分間攪拌した。この
亜鉛の粉末が分散した液に、上記ラックに立てた内層用
配線板10枚を2分間浸漬し、内層用配線板の銅回路に
亜鉛を付着した。
【0014】亜鉛を付着した後、酸処理として1モル/
リットル濃度の塩酸水溶液に内層用配線板を2分間浸漬
して亜鉛を溶解すると同時に、発生した水素で銅回路の
表面を還元した。その後、8%水酸化ナトリウム水溶液
に1分浸漬してアルカリ中和処理を行い、直ちに水洗い
して乾燥した。
【0015】比較例1 亜鉛の粉末が、鉛の含有量が0.06wt%で、且つ酸
化亜鉛の含有量が5.5wt%で、その粒径が6.5μ
mであった以外は実施例1と同様の積層板を用い、酸処
理、亜鉛の粉末が分散した液へ浸漬し、銅回路に亜鉛の
粉末が付着した内層用配線板を得た。その後実施例1と
同様に酸処理、アルカリ中和処理を行った。
【0016】得た内層用配線板の外観を評価した。目視
でむらのないものは○、むらの有るものは×として判定
した。結果は表1に示したとおり実施例は全て良好であ
った。
【0017】さらに、実施例1と比較例1の銅回路に亜
鉛が付着した内層用配線板の亜鉛付着量のばらつき、及
び亜鉛の酸溶解速度のばらつきを評価した。測定する試
料として、10枚ラックに立て掛けた内層用配線板のう
ち、一番外側の2枚(1枚目と10枚目と記す)と次の
2枚(2枚目と9枚目と記す)を抜き出した。
【0018】亜鉛付着量のばらつきは、銅回路に付着し
た亜鉛をブラシで剥がし取り、その重量を測定し、比較
例1の10枚目の付着量を100として、各試料の比率
を表1に示した。
【0019】亜鉛の酸溶解速度のばらつきは、水1リッ
トルに50g混ぜた40℃の硫酸に浸漬し亜鉛が溶解す
るまでの時間を測定し、上記の付着量から亜鉛の酸溶解
速度を求めた。比較例1の10枚目の亜鉛の酸溶解速度
を100として、各試料の比率を表1に示した。
【0020】実施例1は比較例1に比べ亜鉛付着量のば
らつき、及び亜鉛の酸溶解速度のばらつき共に良好であ
った。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明の方法によると、内層用配線板の
亜鉛付着量が均一であるので、発生する水素の還元反応
が銅回路の表面で均一に進行し、その結果、外観むらの
ない内層用配線板を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅回路の表面に形成された銅酸化膜を有
    する内層用配線板の銅酸化膜に亜鉛の粉末を付着後、付
    着した亜鉛の粉末を酸で還元する内層用配線板の銅回路
    の粗化法において、上記亜鉛の粉末に含有する鉛の含有
    量が0.05wt%以下で、且つ酸化亜鉛の含有量が5
    wt%以下で、その粒径が5μm以下であることを特徴
    とする内層用配線板の銅回路の粗化法。
JP5033596A 1993-02-23 1993-02-23 内層用配線板の銅回路の粗化法 Pending JPH06252547A (ja)

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