JPH06251922A - 永久磁石及びその製造方法 - Google Patents

永久磁石及びその製造方法

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JPH06251922A
JPH06251922A JP5063404A JP6340493A JPH06251922A JP H06251922 A JPH06251922 A JP H06251922A JP 5063404 A JP5063404 A JP 5063404A JP 6340493 A JP6340493 A JP 6340493A JP H06251922 A JPH06251922 A JP H06251922A
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JP
Japan
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iron
alloy powder
permanent magnet
based alloy
rare earth
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JP5063404A
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Akira Ishida
明 石田
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、機械的強度が高く且つ磁気特性が
高い永久磁石及びその製造方法を提供することである。 【構成】 この永久磁石は、磁気的特性に優れたネオジ
ムNd系希土類磁石合金において、希土類−鉄−ニッケ
ル基合金相中にネオジム−鉄−ボロン系合金相を分散さ
せて、磁気的特性を向上させると共に、特に、機械的特
性を向上させたものである。希土類−鉄−ニッケル基合
金粉末はアトマイジングによって製造された合金粉末を
用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、機械的強度の大きい
永久磁石及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ネオジム−鉄−ボロン(Nd−F
e−B)やサマリウム−コバルト(Sm−Co)系焼結
磁石は、高い磁気的特性(BHM A X )を有する磁石と
して実用化されている。近年、永久磁石は、エンジンに
設けるエネルギー回収装置や電動・発電機を持つターボ
チャージャに使用されるようになってきた。このような
エネルギー回収装置やターボチャージャでは、永久磁石
は高速で回転するシャフトに取り付けられており、その
ため、永久磁石については引張強度等の機械的強度が大
きいものが要求されるようになった。
【0003】従来、特開昭59−64733号公報に
は、永久磁石が開示されている。該永久磁石は、Fe−
B−希土類系磁石であり、原子百分比においてR:8〜
30%(但し、RはYを包含する希土類元素の少なくと
も一種)、B:2〜28%、Co:50%以下(但し、
Co%を除く)、及び残部Fe及び不可避の不純物から
なる磁気異方性焼結体である。
【0004】また、特開平1−319908号公報に
は、複合磁石の製造方法が開示されている。該複合磁石
の製造方法は、予めシランカップリング剤で表面処理を
行った希土類磁石粉末と樹脂との混合物中に、1種類以
上から成るチタンカップリング剤を添加して、混練成形
したものである。希土類磁石粉末は、1−5系サマリウ
ムコバルト磁石材料、2−17系サマリウムコバルト磁
石材料、ネオジム−鉄系磁石材料、セリウム、シジム系
磁石材料である。
【0005】また、特開平3−71602号公報には、
焼結磁石用希土類−鉄−ほう素系合金粉末の製造方法が
開示されている。該焼結磁石用希土類−鉄−ほう素系合
金粉末の製造方法は、鋳塊又は該鋳塊を粗砕して得られ
た塊状物、粒状物若しくは粉体を非酸化性雰囲気中で6
00〜1100℃で加熱した後、粗砕し又は粗砕するこ
となく、微粉砕し、平均粒径1〜10μmの微粉末とし
たものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
永久磁石では、主として、磁気的特性を向上させること
だけに力が注がれていたため、機械的強度の大きい永久
磁石が無いのが現状である。
【0007】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、磁気的特性に優れたネオジムNd
系希土類磁石合金において、希土類−鉄−ニッケル基合
金相中にネオジム−鉄−ボロン(Nd−Fe−B)系合
金相を分散させることによって、磁気的特性を向上させ
ると共に、特に、機械的特性を向上させた永久磁石及び
その製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、希土類−鉄−ニッケル基合金粉末とネオジ
ム−鉄−ボロン系合金粉末との混合物の焼結体で構成さ
れていることを特徴とする永久磁石に関する。また、こ
の永久磁石において、希土類−鉄−ニッケル基合金粉末
は鉄の代わりに他の遷移金属で置換した合金粉末を用い
たものである。また、前記希土類−鉄−ニッケル基合金
粉末はアトマイジングによって製造されている合金粉末
を用いたものである。
【0009】或いは、この発明は、希土類−鉄−ニッケ
ル基合金粉末を作製すると共に、ネオジム−鉄−ボロン
系合金粉末を作製し、前記希土類−鉄−ニッケル基合金
粉末と前記ネオジム−鉄−ボロン系合金粉末とを混合し
て混合物を作り、次いで、該混合物を磁場中で成形して
成形体を作製し、該成形体を焼結して時効処理を行った
ことを特徴とする永久磁石の製造方法に関する。
【0010】
【作用】この発明による永久磁石及びその製造方法は、
上記のように構成されており、次のように作用する。即
ち、この永久磁石は、希土類−鉄−ニッケル基合金粉末
とネオジム−鉄−ボロン系合金粉末とを混合し焼結して
作製したので、ネオジム系希土類磁石合金では、希土類
−鉄−ニッケル基合金相中に、ネオジム−鉄−ボロン系
合金相が分散した構造になり、希土類−鉄−ニッケル基
合金相が延性を示すことから、クラックの進行がくいと
められ、機械的強度が向上する。更に、この永久磁石
は、ネオジム−鉄−ボロン系合金相が希土類−鉄−ニッ
ケル基合金相で一様に取り囲まれることによって磁気的
特性が向上する。
【0011】
【実施例】以下、この発明による永久磁石及びその製造
方法の実施例を説明する。この発明による永久磁石は、
後述の表2に示す希土類−鉄−ニッケル(希土類−Fe
−Ni)基合金粉末と、後述の表1に示すネオジム−鉄
−ボロン(Nd−Fe−B)合金粉末とを、後述の表3
に示す組み合わせで混合した混合物を焼結して作製した
焼結体で構成されているものである。
【0012】また、この永久磁石において、希土類−鉄
−ニッケル基合金粉末はアトマイジングによって製造さ
れた合金粉末を用いたものである。或いは、この発明に
よる永久磁石において、希土類−鉄−ニッケル基合金粉
末は鉄Feの代わりに他の遷移金属で置換した合金粉末
を用いて作製されているものである。
【0013】また、この発明による永久磁石の製造方法
は、希土類−鉄−ニッケル基合金粉末を作製すると共
に、ネオジム−鉄−ボロン系合金粉末を作製し、前記希
土類−鉄−ニッケル基合金粉末と前記ネオジム−鉄−ボ
ロン系合金粉末とを混合して混合物を作り、次いで、該
混合物を磁場中で成形して成形体を作製し、該成形体を
焼結して時効処理を行ったものである。またこの永久磁
石の製造方法において、希土類−鉄−ニッケル基合金粉
末はアトマイジングによって製造された合金粉末を用い
て作製することができるものである。或いは、この永久
磁石の製造方法において、ネオジムリッチ合金は鉄の代
わりに他の遷移金属で置換した合金粉末を用いて作製す
ることができる。
【0014】この発明による永久磁石の製造方法は、具
体的には次のようにして製造することができる。この永
久磁石の製造方法において、まず、ネオジム−鉄−ボロ
ン(Nd−Fe−B)系合金を作製するため、純度9
9.9%以上の電解鉄とフェロボロン合金、純度99.
7%以上のネオジムNd及びコバルトCoを表1の組成
になるように秤量した。
【表1】
【0015】表1は、ネオジム−鉄−ボロン(Nd−F
e−B)系合金の組成を示すものである。各元素の組成
はアトミック%で示されており、該アトミック%は各元
素に添字として記載した数字で示している。即ち、試料
A1は、Nd:11.7、Fe:82.4及びB:5.
9(atm%)である。試料A2は、Nd:11.7、
Fe:75.0、Co:7.4及びB:5.9(atm
%)である。試料A3は、Nd:12.7、Fe:8
1.4及びB:5.9(atm%)である。試料A4
は、Nd:12.7、Fe:74.0、Co:7.4及
びB:5.9(atm%)である。また、試料A5は、
Nd:11.7、Fe:82.4及びB:5.9(at
m%)である。
【0016】これらの元素の組成を有するネオジム−鉄
−ボロン系合金を、アルゴンAr雰囲気中で高周波溶解
又はアーク溶解した。次いで、作製された合金を110
0℃で20時間真空中でアニールした。次に、スタンプ
ミルにより、250メッシュに粉砕し、約3〜4μmに
なるまで乾式或いは湿式法でボールミルで砕いた。粉砕
雰囲気は、乾式ではアルゴンガスArであり、また、湿
式ではヘキサンである。
【0017】一方、希土類−鉄−ニッケル基合金粉末を
作製するため、アトマイザーによって、表2に示す合金
粉末を作製した。粉末の粒度は3〜10μmであった。
【表2】
【0018】表2は、希土類−鉄−ニッケル基合金粉末
の組成を示すものである。各元素の組成はアトミック%
で示されており、該アトミック%は各元素に添字として
記載した数字で示している。即ち、試料B1は、Nd:
50、Dy(ジスプロシウム):39、及びFe:11
である。試料B2は、Nd:50、Dy:39、Fe:
8、及びNi:3である。試料B3は、Nd:50、D
y:30、Er(エルビウム):8、Fe:10及びZ
r:2(atm%)である。試料B4は、Dy:51、
Nd:35、Fe:12及びTi:2(atm%)であ
る。試料B5は、Dy:51、Nd:36、Ni:11
及びTi:2(atm%)である。
【0019】上記のようにして作製したネオジム−鉄−
ボロン系合金粉末の試料A1,A2,A3,A4,A5
と希土類−鉄−ニッケル基合金粉末の試料B1,B2,
B3,B4,B5とを、後述の表3に示す組み合わせで
混合した。即ち、A1とB1,A2とB2,A3とB
3,A4とB4,A5とB5とをそれぞれ混合した。混
合比は、ネオジム−鉄−ボロン系合金粉末が80%であ
り、希土類−鉄−ニッケル基合金粉末が20%である。
混合するため、直径2cmのステンレス鋼製ボールを5
個と共に、ネオジム−鉄−ボロン系合金粉末と希土類−
鉄−ニッケル基合金粉末とをポリエチレン製容器に入
れ、ボールミルによって1時間混合して混合物を作製し
た。
【0020】次いで、上記混合物を1.5ton/cm
2 の圧力で、12kOeの磁場中で成形して成形体を作
製した。これらの成形体を1000〜1100℃でアル
ゴン雰囲気中で1〜4時間焼結し、600℃で2時間時
効処理を行って永久磁石を作製した。これらの永久磁石
の機械強度は、4点曲げ強度試験によって測定し、測定
結果を表3に示す。また、これらの永久磁石の磁気特性
は、振動試料型磁気測定装置によって測定し、それらの
磁気特性を表3に示す。
【表3】
【0021】表3に示すように、混合試料A1とB1で
は、4点曲げ強度は39.5kg/mm2 であり、磁気
特性BHM A X は30.6MGOeである。混合試料A
2とB2では、4点曲げ強度は40.2kg/mm2
あり、磁気特性BHM A X は30.1MGOeである。
混合試料A3とB3では、4点曲げ強度は44.3kg
/mm2 であり、磁気特性BHM A X は32.5MGO
eである。混合試料A4とB4では、4点曲げ強度は4
5.3kg/mm2 であり、磁気特性BHM AX は3
2.0 MGOeである。混合試料A5とB5では、4点
曲げ強度は44.8kg/mm2 であり、磁気特性BH
M A X は31.7MGOeである。
【0022】また、この発明による永久磁石を、4点曲
げ強度と磁気特性BHM A X について従来の永久磁石と
比較するため、比較例として、Nd−Fe−B系の永久
磁石を作製した。比較例の永久磁石の4点曲げ強度と磁
気特性BHM A X を測定したところ、4点曲げ強度は3
5.0kg/mm2 であり、磁気特性BHM A X は3
0.0MGOeであった。
【0023】この発明による永久磁石の製造方法で作製
した永久磁石は、上記のことから、磁気特性が高く、し
かも機械的強度が大きいことが分かる。
【0024】
【発明の効果】この発明による永久磁石及びその製造方
法は、上記のように構成されており、次のような効果を
有する。即ち、この発明による永久磁石は、希土類−鉄
−ニッケル基合金粉末とネオジム−鉄−ボロン系合金粉
末との混合物の焼結体で構成されている。従って、この
永久磁石は、希土類−鉄−ニッケル基合金相が延性を示
すことから、クラックの進行がくいとめられ、機械的強
度が向上する。更に、この永久磁石は、ネオジム−鉄−
ボロン系合金相が希土類−鉄−ニッケル基合金相で一様
に取り囲まれることによって磁気的特性が向上する。そ
れ故に、例えば、ターボチャージャに設けた発電・電動
機を構成する永久磁石は高回転し、機械的強度を要求さ
れるが、この永久磁石は、該発電・電動機を構成する部
品として適用して好ましいものである。
【0025】また、この永久磁石の製造方法は、希土類
−鉄−ニッケル基合金粉末を作製すると共に、ネオジム
−鉄−ボロン系合金粉末を作製し、前記希土類−鉄−ニ
ッケル基合金粉末と前記ネオジム−鉄−ボロン系合金粉
末とを混合して混合物を作り、次いで、該混合物を磁場
中で成形して成形体を作製し、該成形体を焼結して時効
処理を行ったので、希土類−鉄−ニッケル基合金粉末で
は、希土類−鉄−ニッケル基合金相中にネオジム−鉄−
ボロン系合金相が分散した構造になり、その状態で、希
土類−鉄−ニッケル基合金相が延性を示すことから、ク
ラックの進行がくいとめられ、機械的強度が向上する。
また、ネオジム−鉄−ボロン合金相が希土類−鉄−ニッ
ケル基合金相に一様に取り囲まれることによって磁気特
性が向上する。また、この永久磁石の製造方法では、前
記希土類−鉄−ニッケル基合金粉末はアトマイジングに
よって製造された合金粉末を用いて製造することができ
るものである。
【0026】また、この永久磁石及びその製造方法にお
いて、前記希土類−鉄−ニッケル基合金は、鉄の代わり
に他の遷移金属で置換した合金粉末を用いて作製するこ
とができ、その永久磁石についても、機械的強度及び磁
気的特性について、上記のものと同等の効果を有するも
のである。
【0027】また、この永久磁石では、前記希土類−鉄
−ニッケル基合金粉末は鉄の代わりに他の遷移金属で置
換した合金粉末を用いて作製しても、同様な機械的強度
を確保でき、磁気特性を向上させることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類−鉄−ニッケル基合金粉末とネオ
    ジム−鉄−ボロン系合金粉末との混合物の焼結体で構成
    されていることを特徴とする永久磁石。
  2. 【請求項2】 希土類−鉄−ニッケル基合金粉末は鉄の
    代わりに他の遷移金属で置換した合金粉末であることを
    特徴とする請求項1に記載の永久磁石。
  3. 【請求項3】 前記希土類−鉄−ニッケル基合金粉末は
    アトマイジングによって製造されている合金粉末を用い
    たことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石。
  4. 【請求項4】 希土類−鉄−ニッケル基合金粉末を作製
    すると共に、ネオジム−鉄−ボロン系合金粉末を作製
    し、前記希土類−鉄−ニッケル基合金粉末と前記ネオジ
    ム−鉄−ボロン系合金粉末とを混合して混合物を作り、
    次いで、該混合物を磁場中で成形して成形体を作製し、
    該成形体を焼結して時効処理を行ったことを特徴とする
    永久磁石の製造方法。
JP5063404A 1993-02-26 1993-02-26 永久磁石及びその製造方法 Pending JPH06251922A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005043558A1 (ja) * 2003-10-31 2005-05-12 Tdk Corporation 希土類焼結磁石の製造方法

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