JPH09232122A - 高電気抵抗希土類永久磁石およびその製造方法 - Google Patents
高電気抵抗希土類永久磁石およびその製造方法Info
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- JPH09232122A JPH09232122A JP8065471A JP6547196A JPH09232122A JP H09232122 A JPH09232122 A JP H09232122A JP 8065471 A JP8065471 A JP 8065471A JP 6547196 A JP6547196 A JP 6547196A JP H09232122 A JPH09232122 A JP H09232122A
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- Japan
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- magnet
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- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、十分な磁気特性および高電気抵抗
を有する希土類永久磁石の製造方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 R2T14B相およびRリッチ相を有する
超急冷磁石粉末、α−Fe相とR2T14B相とを有する
超急冷磁石粉末、Fe3B相とR2T14B相とを有する磁
石合金粉末、R2T14B異方性磁石粉末のうち少なくと
も1種または2種以上の磁石粉末(Rは、Yを希土類元
素のうち少なくとも1種または2種以上、Tは遷移金属
のうち少なくとも1種または2種以上)と、Ge粉末と
の混合物を放電プラズマ焼結する高電気抵抗希土類永久
磁石の製造方法。
を有する希土類永久磁石の製造方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 R2T14B相およびRリッチ相を有する
超急冷磁石粉末、α−Fe相とR2T14B相とを有する
超急冷磁石粉末、Fe3B相とR2T14B相とを有する磁
石合金粉末、R2T14B異方性磁石粉末のうち少なくと
も1種または2種以上の磁石粉末(Rは、Yを希土類元
素のうち少なくとも1種または2種以上、Tは遷移金属
のうち少なくとも1種または2種以上)と、Ge粉末と
の混合物を放電プラズマ焼結する高電気抵抗希土類永久
磁石の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転機器、電子部
品、電子機器等に使用される希土類永久磁石に関するも
のである。
品、電子機器等に使用される希土類永久磁石に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より永久磁石式回転機器には低価格
なフェライト磁石が主に使用されてきたが、近年の回転
機器の小型・高性能化に伴い、高性能な希土類永久磁石
の使用頻度が増している。代表的な希土類永久磁石とし
ては、Sm−Co磁石、Nd−Fe−B磁石が挙げられ
るが、より高性能で原料資源的にも豊富であるといった
理由からNd−Fe−B系磁石の生産割合が年々高ま
り、生産性向上から現在では(BH)maxが40−45
MGOeである磁石が量産されるに至った。
なフェライト磁石が主に使用されてきたが、近年の回転
機器の小型・高性能化に伴い、高性能な希土類永久磁石
の使用頻度が増している。代表的な希土類永久磁石とし
ては、Sm−Co磁石、Nd−Fe−B磁石が挙げられ
るが、より高性能で原料資源的にも豊富であるといった
理由からNd−Fe−B系磁石の生産割合が年々高ま
り、生産性向上から現在では(BH)maxが40−45
MGOeである磁石が量産されるに至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】Nd−Fe−B磁石
は、金属磁石であるため電気抵抗が低い。電気抵抗が低
い磁石をモータ等に組み込むと、渦電流損失が大きくな
り、高速回転するモータでは効率が低下する。Nd−F
e−B磁石の電気抵抗を増加させることは難しいが、こ
れが達成できればNd−Fe−B磁石の適用範囲をさら
に広げることが可能と考えられる。Nd−Fe−B系等
方性ボンド磁石は10-2Ω・cmオーダーの電気抵抗を有
しているが、機械的強度が低いといった欠点を有してい
る。金属磁石材料の電気抵抗を高くしようとした試みと
しては、例えば特開平4−125907号には、Fe−
Co等の金属微粉にSiO2等の絶縁膜をスパッタし、
焼結する方法が提案されており、また特開平5−121
220号にはボンド磁石粉をゾル−ゲル法によりセラミ
ックスバインダーをコートし、成形金型中で直接圧縮通
電し、フル密度磁石を得る方法が提案されているが、十
分な磁気特性と電気抵抗を得るに至っていない。したが
って、本発明は、十分な磁気特性および高電気抵抗を有
する希土類永久磁石およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
は、金属磁石であるため電気抵抗が低い。電気抵抗が低
い磁石をモータ等に組み込むと、渦電流損失が大きくな
り、高速回転するモータでは効率が低下する。Nd−F
e−B磁石の電気抵抗を増加させることは難しいが、こ
れが達成できればNd−Fe−B磁石の適用範囲をさら
に広げることが可能と考えられる。Nd−Fe−B系等
方性ボンド磁石は10-2Ω・cmオーダーの電気抵抗を有
しているが、機械的強度が低いといった欠点を有してい
る。金属磁石材料の電気抵抗を高くしようとした試みと
しては、例えば特開平4−125907号には、Fe−
Co等の金属微粉にSiO2等の絶縁膜をスパッタし、
焼結する方法が提案されており、また特開平5−121
220号にはボンド磁石粉をゾル−ゲル法によりセラミ
ックスバインダーをコートし、成形金型中で直接圧縮通
電し、フル密度磁石を得る方法が提案されているが、十
分な磁気特性と電気抵抗を得るに至っていない。したが
って、本発明は、十分な磁気特性および高電気抵抗を有
する希土類永久磁石およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、R2T14B相
およびRリッチ相を有する超急冷磁石粉末、α−Fe相
とR2T14B相とを有する超急冷磁石粉末、Fe3B相と
R2T14B相とを有する磁石合金粉末、R2T14B異方性
磁石粉末のうち少なくとも1種または2種以上の磁石粉
末(Rは、Yを希土類元素のうち少なくとも1種または
2種以上、Tは遷移金属のうち少なくとも1種または2
種以上)と、Ge粉末との混合物を放電プラズマ焼結す
る高電気抵抗希土類永久磁石の製造方法である。また、
本発明は、R2T14B相を有する磁石粉末とGeとを含
有し、電気抵抗が1×10-3Ω・cm以上であり、残留磁
化Brが5.0kG以上である高電気抵抗希土類永久磁
石である。磁石体の密度は、85%以上であることが好
ましい。本発明において、添加物としてGeを用いる理
由は、室温での電気抵抗率が46Ω・cmと高く、また線
膨張係数が7.7ppm/KとR−Fe−B系磁石に近
いため焼結後の磁石内部に亀裂を生じにくいためであ
る。また、焼結方法として放電プラズマ焼結を行うの
は、R−Fe−B系磁石に比べ融点が937℃と低く、
電気抵抗率が高いGeを優先的に活性化・加熱すること
により比較的低温での緻密化が可能となる為である。こ
の結果、磁石粉末とGeの反応およびR2T14B相の粗
大化による磁気特性の劣化を避けることができる。ま
た、このようにして得られる磁石は、各磁石粉末同士が
Geによって孤立されている為、高い電気抵抗を有す
る。ここで、放電プラズマ焼結とは、加圧下において粉
体試料に直流パルス電圧を印加し、粉体間に放電プラズ
マを発生させ、局所的高温発生、粒子表面の活性化等の
効果を引き起こす焼結法である。
およびRリッチ相を有する超急冷磁石粉末、α−Fe相
とR2T14B相とを有する超急冷磁石粉末、Fe3B相と
R2T14B相とを有する磁石合金粉末、R2T14B異方性
磁石粉末のうち少なくとも1種または2種以上の磁石粉
末(Rは、Yを希土類元素のうち少なくとも1種または
2種以上、Tは遷移金属のうち少なくとも1種または2
種以上)と、Ge粉末との混合物を放電プラズマ焼結す
る高電気抵抗希土類永久磁石の製造方法である。また、
本発明は、R2T14B相を有する磁石粉末とGeとを含
有し、電気抵抗が1×10-3Ω・cm以上であり、残留磁
化Brが5.0kG以上である高電気抵抗希土類永久磁
石である。磁石体の密度は、85%以上であることが好
ましい。本発明において、添加物としてGeを用いる理
由は、室温での電気抵抗率が46Ω・cmと高く、また線
膨張係数が7.7ppm/KとR−Fe−B系磁石に近
いため焼結後の磁石内部に亀裂を生じにくいためであ
る。また、焼結方法として放電プラズマ焼結を行うの
は、R−Fe−B系磁石に比べ融点が937℃と低く、
電気抵抗率が高いGeを優先的に活性化・加熱すること
により比較的低温での緻密化が可能となる為である。こ
の結果、磁石粉末とGeの反応およびR2T14B相の粗
大化による磁気特性の劣化を避けることができる。ま
た、このようにして得られる磁石は、各磁石粉末同士が
Geによって孤立されている為、高い電気抵抗を有す
る。ここで、放電プラズマ焼結とは、加圧下において粉
体試料に直流パルス電圧を印加し、粉体間に放電プラズ
マを発生させ、局所的高温発生、粒子表面の活性化等の
効果を引き起こす焼結法である。
【0005】本発明高電気抵抗希土類永久磁石の製造方
法について説明する。原料であるR2T14B相およびR
リッチ相を有する超急冷磁石粉末、α−Fe相とR2T
14B相とを有する超急冷磁石粉末、Fe3B相とR2T14
B相とを有する磁石合金粉末、水素吸脱法によるR2T
14B異方性磁石粉末のうち少なくとも1種または2種以
上の磁石粉末は、ブラウンミル等により粉砕し、粒径を
80−150μmにふるい分けたものとする。Ge粉末
は、粒径50μm以下好ましくは10μm以下のものを
用い、Ge粉末の添加量が0.1〜70wt%の範囲と
なるよう、磁石粉末と混合する。磁石粉末とGe粉末の
混合比率により電気抵抗および磁気特性が変化するの
で、混合比率は目的および用途に応じて変化させればよ
い。得られた混合粉末は、磁石粉末が磁気等方性の場合
は無磁場で、磁気異方性の場合は磁場中で所定の形状に
成形した後、放電プラズマ焼結用金型に挿入し、真空中
もしくは不活性ガス雰囲気中で、放電プラズマ焼結によ
る緻密化を行う。焼結温度は、磁石粉末とGe粉末の反
応を避けるために500−650℃の範囲とすることが
好ましい。
法について説明する。原料であるR2T14B相およびR
リッチ相を有する超急冷磁石粉末、α−Fe相とR2T
14B相とを有する超急冷磁石粉末、Fe3B相とR2T14
B相とを有する磁石合金粉末、水素吸脱法によるR2T
14B異方性磁石粉末のうち少なくとも1種または2種以
上の磁石粉末は、ブラウンミル等により粉砕し、粒径を
80−150μmにふるい分けたものとする。Ge粉末
は、粒径50μm以下好ましくは10μm以下のものを
用い、Ge粉末の添加量が0.1〜70wt%の範囲と
なるよう、磁石粉末と混合する。磁石粉末とGe粉末の
混合比率により電気抵抗および磁気特性が変化するの
で、混合比率は目的および用途に応じて変化させればよ
い。得られた混合粉末は、磁石粉末が磁気等方性の場合
は無磁場で、磁気異方性の場合は磁場中で所定の形状に
成形した後、放電プラズマ焼結用金型に挿入し、真空中
もしくは不活性ガス雰囲気中で、放電プラズマ焼結によ
る緻密化を行う。焼結温度は、磁石粉末とGe粉末の反
応を避けるために500−650℃の範囲とすることが
好ましい。
【0006】
(実施例1)高周波溶解により、Nd13.0FebalCo
7.8B6.5Ga1.3(at%)なる合金溶湯を作製し、こ
れを周速31.4m/sで回転するロール上に噴出させ
て薄片を得、薄片を粉砕した後、粒径が80−150μ
mとなるようふるい分けしてR2T14B相を有する磁石
粉末を得た。この磁石粉末に粒径10μm以下のGe粉
末を、磁石粉末70wt%、Ge粉末30wt%となる
よう混合し、6ton/cm2の圧力で成形後、放電プ
ラズマ焼結用グラファイト型に挿入して放電プラズマ焼
結を行った。焼結条件は、6×10-3torrに減圧し
た後、0.5ton/cm2の加圧下において、40
V、750Aのパルス電流を40秒間印加することで粉
末粒子を活性化した後、直流電流を印加し2℃/sの昇
温速度で650℃まで加熱し、磁石粉末とGe粉末の反
応が起こらないように急冷し高電気抵抗希土類永久磁石
を得た。得られた磁石の相対密度は90%であった。表
1に得られた磁石の磁気特性および電気抵抗率を示す。
なお、比較のため実施例1の磁石粉末のみを6ton/
cm2でプレス成形した圧粉体の磁気特性および電気抵
抗率を表1に示す(比較例1)。表1より、通常Nd−
Fe−B系磁石の電気抵抗率が10-4Ω・cmオーダーで
あるのに対し、Geを30wt%添加することで10-2
Ω・cmオーダーと向上していることがわかる。また、実
施例1と比較例1の磁気特性を見ると、実施例の磁気特
性低下はわずかであり、磁石粉末とGe粉末の反応が起
こらなかったことが推測される。これは、放電プラズマ
焼結では、ジュール加熱により電気抵抗率の高いGeが
優先的に加熱され、反応の起こりにくい比較的低温での
緻密化が可能となるためである。図1に実施例1の試料
を光学顕微鏡(50倍)により観察した金属組織写真を
示す。図1中の白く見える部分がR2TM14B相を有す
る磁石粉末であり、黒く見える部分がGeである。Ge
が磁石粉末を分散し、電気抵抗を高めている。
7.8B6.5Ga1.3(at%)なる合金溶湯を作製し、こ
れを周速31.4m/sで回転するロール上に噴出させ
て薄片を得、薄片を粉砕した後、粒径が80−150μ
mとなるようふるい分けしてR2T14B相を有する磁石
粉末を得た。この磁石粉末に粒径10μm以下のGe粉
末を、磁石粉末70wt%、Ge粉末30wt%となる
よう混合し、6ton/cm2の圧力で成形後、放電プ
ラズマ焼結用グラファイト型に挿入して放電プラズマ焼
結を行った。焼結条件は、6×10-3torrに減圧し
た後、0.5ton/cm2の加圧下において、40
V、750Aのパルス電流を40秒間印加することで粉
末粒子を活性化した後、直流電流を印加し2℃/sの昇
温速度で650℃まで加熱し、磁石粉末とGe粉末の反
応が起こらないように急冷し高電気抵抗希土類永久磁石
を得た。得られた磁石の相対密度は90%であった。表
1に得られた磁石の磁気特性および電気抵抗率を示す。
なお、比較のため実施例1の磁石粉末のみを6ton/
cm2でプレス成形した圧粉体の磁気特性および電気抵
抗率を表1に示す(比較例1)。表1より、通常Nd−
Fe−B系磁石の電気抵抗率が10-4Ω・cmオーダーで
あるのに対し、Geを30wt%添加することで10-2
Ω・cmオーダーと向上していることがわかる。また、実
施例1と比較例1の磁気特性を見ると、実施例の磁気特
性低下はわずかであり、磁石粉末とGe粉末の反応が起
こらなかったことが推測される。これは、放電プラズマ
焼結では、ジュール加熱により電気抵抗率の高いGeが
優先的に加熱され、反応の起こりにくい比較的低温での
緻密化が可能となるためである。図1に実施例1の試料
を光学顕微鏡(50倍)により観察した金属組織写真を
示す。図1中の白く見える部分がR2TM14B相を有す
る磁石粉末であり、黒く見える部分がGeである。Ge
が磁石粉末を分散し、電気抵抗を高めている。
【0007】
【表1】
【0008】(実施例2)高周波溶解により、Nd7.0
FebalCo7.0B19.5Ga0.5Cu0.5(at%)なる合
金溶湯を作製し、これを周速45m/sで回転するロー
ル上に噴出させて薄片を得、薄片を粉砕した後、粒径が
80−150μmとなるようふるい分けしてR2T14B
相、α−Fe相、Fe3B相を有する磁石粉末を得た。
この磁石粉末に粒径10μm以下のGe粉末を、磁石粉
末70wt%、Ge粉末30wt%となるよう混合し、
実施例1と同様の条件にて成形、放電プラズマ焼結、急
冷し、高電気抵抗希土類永久磁石を得た。得られた磁石
の相対密度は92%であった。表2に得られた磁石の磁
気特性および電気抵抗率を示す。なお、比較のため実施
例2の磁石粉末のみを6ton/cm2でプレス成形し
た圧粉体の磁気特性および電気抵抗率を表2に示す(比
較例2)。
FebalCo7.0B19.5Ga0.5Cu0.5(at%)なる合
金溶湯を作製し、これを周速45m/sで回転するロー
ル上に噴出させて薄片を得、薄片を粉砕した後、粒径が
80−150μmとなるようふるい分けしてR2T14B
相、α−Fe相、Fe3B相を有する磁石粉末を得た。
この磁石粉末に粒径10μm以下のGe粉末を、磁石粉
末70wt%、Ge粉末30wt%となるよう混合し、
実施例1と同様の条件にて成形、放電プラズマ焼結、急
冷し、高電気抵抗希土類永久磁石を得た。得られた磁石
の相対密度は92%であった。表2に得られた磁石の磁
気特性および電気抵抗率を示す。なお、比較のため実施
例2の磁石粉末のみを6ton/cm2でプレス成形し
た圧粉体の磁気特性および電気抵抗率を表2に示す(比
較例2)。
【0009】
【表2】
【0010】(実施例3)MQI社製R2Fe14B異方
性磁石粉末(水素吸脱法によるR2Fe14B異方性磁石
粉末)を粒径が80−150μmとなるようにふるい分
けして磁石粉末を得た。この磁石粉末に粒径10μm以
下のGe粉末を、磁石粉末70wt%、Ge粉末30w
t%となるよう混合し、外部磁場10kOe、圧力6t
on/cm2で横磁場成形後、放電プラズマ焼結用グラ
ファイト型に挿入して実施例1と同様の焼結条件にて放
電プラズマ、急冷を行い、異方性の高電気抵抗希土類永
久磁石を得た。得られた磁石の相対密度は93%であっ
た。表3に得られた磁石の磁気特性および電気抵抗率を
示す。なお、比較のため実施例3の磁石粉末のみを外部
磁場10kOe、圧力6ton/cm2で横磁場成形し
た圧粉体の磁気特性および電気抵抗率を表3に示す(比
較例3)。
性磁石粉末(水素吸脱法によるR2Fe14B異方性磁石
粉末)を粒径が80−150μmとなるようにふるい分
けして磁石粉末を得た。この磁石粉末に粒径10μm以
下のGe粉末を、磁石粉末70wt%、Ge粉末30w
t%となるよう混合し、外部磁場10kOe、圧力6t
on/cm2で横磁場成形後、放電プラズマ焼結用グラ
ファイト型に挿入して実施例1と同様の焼結条件にて放
電プラズマ、急冷を行い、異方性の高電気抵抗希土類永
久磁石を得た。得られた磁石の相対密度は93%であっ
た。表3に得られた磁石の磁気特性および電気抵抗率を
示す。なお、比較のため実施例3の磁石粉末のみを外部
磁場10kOe、圧力6ton/cm2で横磁場成形し
た圧粉体の磁気特性および電気抵抗率を表3に示す(比
較例3)。
【0011】
【表3】
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、R2T14B相およびR
リッチ相を有する超急冷磁石粉末、α−Fe相とR2T
14B相とを有する超急冷磁石粉末、Fe3B相とR2T14
B相とを有する磁石合金粉末、R2T14B異方性磁石粉
末のうち少なくとも1種または2種以上の磁石粉末(R
は、Yを希土類元素のうち少なくとも1種または2種以
上、Tは遷移金属のうち少なくとも1種または2種以
上)と、Ge粉末とを放電プラズマ焼結することによ
り、磁気特性に優れ、高電気抵抗を有し、高密度な高電
気抵抗希土類永久磁石が得られた。
リッチ相を有する超急冷磁石粉末、α−Fe相とR2T
14B相とを有する超急冷磁石粉末、Fe3B相とR2T14
B相とを有する磁石合金粉末、R2T14B異方性磁石粉
末のうち少なくとも1種または2種以上の磁石粉末(R
は、Yを希土類元素のうち少なくとも1種または2種以
上、Tは遷移金属のうち少なくとも1種または2種以
上)と、Ge粉末とを放電プラズマ焼結することによ
り、磁気特性に優れ、高電気抵抗を有し、高密度な高電
気抵抗希土類永久磁石が得られた。
【図1】本発明高電気抵抗希土類永久磁石の金属組織写
真である。
真である。
Claims (3)
- 【請求項1】 R2T14B相を有する磁石粉末とGeと
を含有し、電気抵抗が1×10-3Ω・cm以上であり、B
rが5.0kG以上であることを特徴とする高電気抵抗
希土類永久磁石。 - 【請求項2】 R2T14B相およびRリッチ相を有する
超急冷磁石粉末、α−Fe相とR2T14B相とを有する
超急冷磁石粉末、Fe3B相とR2T14B相とを有する磁
石合金粉末、R2T14B異方性磁石粉末のうち少なくと
も1種または2種以上の磁石粉末(Rは、Yを希土類元
素のうち少なくとも1種または2種以上、Tは遷移金属
のうち少なくとも1種または2種以上)と、Ge粉末と
の混合物を放電プラズマ焼結することを特徴とする高電
気抵抗希土類永久磁石の製造方法。 - 【請求項3】 Ge粉末の添加量が0.1〜70wt%
の範囲であることを特徴とする請求項2に記載の高電気
抵抗希土類永久磁石の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8065471A JPH09232122A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 高電気抵抗希土類永久磁石およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8065471A JPH09232122A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 高電気抵抗希土類永久磁石およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09232122A true JPH09232122A (ja) | 1997-09-05 |
Family
ID=13288069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8065471A Pending JPH09232122A (ja) | 1996-02-27 | 1996-02-27 | 高電気抵抗希土類永久磁石およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09232122A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103632787A (zh) * | 2013-12-11 | 2014-03-12 | 湖南航天工业总公司 | 一种稀土钴永磁材料的烧结和回火方法 |
JP2017157625A (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-07 | Tdk株式会社 | 希土類焼結磁石 |
JP2017188524A (ja) * | 2016-04-04 | 2017-10-12 | ミネベアミツミ株式会社 | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
-
1996
- 1996-02-27 JP JP8065471A patent/JPH09232122A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103632787A (zh) * | 2013-12-11 | 2014-03-12 | 湖南航天工业总公司 | 一种稀土钴永磁材料的烧结和回火方法 |
CN103632787B (zh) * | 2013-12-11 | 2015-11-25 | 湖南航天磁电有限责任公司 | 一种稀土钴永磁材料的烧结和回火方法 |
JP2017157625A (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-07 | Tdk株式会社 | 希土類焼結磁石 |
JP2017188524A (ja) * | 2016-04-04 | 2017-10-12 | ミネベアミツミ株式会社 | 希土類永久磁石及び希土類永久磁石の製造方法 |
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