JPH06249330A - 車両用自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の油圧制御装置

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Publication number
JPH06249330A
JPH06249330A JP6316493A JP6316493A JPH06249330A JP H06249330 A JPH06249330 A JP H06249330A JP 6316493 A JP6316493 A JP 6316493A JP 6316493 A JP6316493 A JP 6316493A JP H06249330 A JPH06249330 A JP H06249330A
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JP
Japan
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gear
hydraulic
accumulator
reverse
shift
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Pending
Application number
JP6316493A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Yasuo Hojo
康夫 北條
Mamoru Niimi
守 新美
Masato Kaigawa
正人 甲斐川
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Masanori Sumiya
正紀 角谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シフトレバーが後進走行レンジへ操作されて
から後進ギヤ段が成立されるまでに遅れのない車両用自
動変速機の油圧制御装置を提供する。 【構成】 シフトレバー72が前進レンジへ操作されて
いるときには、切換弁140によって油圧アクチュエー
タB3aとB3アキュムレータ96との間が連通させら
れるので、所定の第2速ギヤ段の成立に際してクラッチ
ツウクラッチ変速作動が円滑に実行される。また、シフ
トレバー72が後進レンジへ操作されたときには、切換
弁140によって油圧アクチュエータB3aとB3アキ
ュムレータ96との間が遮断されることから、油圧アク
チュエータB3aへ供給される作動油がB3アキュムレ
ータ96にて消費されることがなく、シフトレバー72
が後進走行レンジへ操作されてから後進ギヤ段が成立さ
れるまでの遅れが解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の油
圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の油圧式摩擦係合装置が選択的に作
動させられることにより複数の前進ギヤ段および後進ギ
ヤ段のうちの1つが選択的に成立させられる自動変速機
において、所定の前進ギヤ段と後進ギヤ段とをそれぞれ
成立させるための共通の油圧式摩擦係合装置を係合させ
る油圧アクチュエータに作動油を供給する形式の油圧制
御装置がある。このような形式の油圧制御装置では、通
常は、上記共通の油圧式摩擦係合装置を係合させるため
の油圧アクチュエータにはアキュムレータが接続されて
いない。
【0003】ところで、上記所定の前進ギヤ段を成立さ
せる際において例えば他の油圧式摩擦係合装置の開放作
動に続いて前記共通の油圧式摩擦係合装置の係合作動が
行われる変速作動が必要とされる場合がある。このよう
な場合には、上記共通の油圧式摩擦係合装置を係合させ
るための油圧アクチュエータにアキュムレータが接続さ
れるとともに、必要に応じてそのアキュムレータの背圧
が制御されることにより、上記所定の前進ギヤ段の成立
に際しては円滑な変速作動が得られるようにされる。た
とえば、特願平3−344123号の明細書に記載され
た装置がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
場合には、シフト操作手段が前進走行レンジ或いはニュ
ートラルレンジから後進走行レンジへ操作されると、前
記共通の油圧式摩擦係合装置を係合させる油圧アクチュ
エータへ供給される作動油の一部がアキュムレータによ
り消費されることから、後進ギヤ段の成立に遅れが発生
して運転者に違和感を与える欠点があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、シフト操作手段
が後進走行レンジへ操作されてから後進ギヤ段が成立さ
れるまでに遅れのない車両用自動変速機の油圧制御装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、複数の摩擦係合装置
を選択的に作動させることにより複数の前進ギヤ段およ
び後進ギヤ段のうちの1つが成立させられる車両用自動
変速機において、所定の前進ギヤ段と後進ギヤ段とを成
立させるための共通の油圧式摩擦係合装置を係合させる
油圧アクチュエータに作動油を供給する一方、該所定の
前進ギヤ段を成立させる際には該油圧アクチュエータの
作動油の立ち上がりをアキュムレータにより制御する形
式の油圧制御装置であって、(a) シフト操作手段と、
(b) 前記共通の油圧式摩擦係合装置の油圧アクチュエー
タと前記アキュムレータとの間に設けられ、前記シフト
操作手段が前進レンジへ操作されているときには該油圧
アクチュエータとアキュムレータとの間を連通させる
が、該シフト操作手段が後進レンジへ操作されていると
きには該油圧アクチュエータとアキュムレータとの間を
遮断する切換弁装置とを、含むことにある。
【0007】
【作用】このようにすれば、シフト操作手段が前進レン
ジへ操作されているときには、切換弁装置によって油圧
アクチュエータとアキュムレータとの間が連通させられ
るので、所定の前進ギヤ段の成立に際して変速作動が円
滑に実行される。また、シフト操作手段が後進レンジへ
操作されているときには、切換弁装置によって油圧アク
チュエータとアキュムレータとの間が遮断されることか
ら、油圧アクチュエータへ供給される作動油がアキュム
レータにて消費されることがない。
【0008】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、シフト操
作手段が後進走行レンジへ操作されてから後進ギヤ段が
成立されるまでに遅れが生じることがなく、シフト操作
手段が後進走行レンジへ操作された際に運転者に違和感
を与えることがない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施例の油圧制御装置
により変速制御される車両用自動変速機を示す骨子図で
ある。図において、エンジン10の出力は、トルクコン
バータ12を介して自動変速機14に入力され、図示し
ない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達され
るようになっている。
【0011】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結されたポンプインペラ18
と、自動変速機14の入力軸20に連結されたタービン
ランナー22と、それらポンプインペラ18およびター
ビンランナー22の間を直結するロックアップクラッチ
24と、一方向クラッチ26によって一方向の回転が阻
止されているステータ28とを備えている。
【0012】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤSo、リングギヤ
Ro、およびキャリヤKoに回転可能に支持されてそれ
らサンギヤSoおよびリングギヤRoに噛み合わされて
いる遊星ギヤPoから成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤSoとキャリヤKoとの間に設けられたクラッチ
Coおよび一方向クラッチFoと、サンギヤSoおよび
ハウジング41間に設けられたブレーキBoとを備えて
いる。
【0013】第2変速機32は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
【0014】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0015】キャリヤK1とハウジング41との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4および一方向クラ
ッチF2が直列に設けられている。この一方向クラッチ
F2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0016】以上のように構成された自動変速機14で
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
前進5段のギヤ段が切り換えられる。図2において○印
は係合状態を示し、●印はエンジンブレーキ時の係合状
態を示し、空欄は開放状態を示している。この図2から
明らかなように、ブレーキB3は、第2速ギヤ段を成立
させる場合および後進ギヤ段を成立させる場合の摩擦係
合装置のひとつであり、第2速ギヤ段から第3速ギヤ段
への変速に際しては、ブレーキB3が開放されると同時
にブレーキB2が係合させられる、所謂クラッチツウク
ラッチ制御が行われる。
【0017】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管には、アクセルペダル50によって操作される
第1スロットル弁52とスロットルアクチュエータ54
によって操作される第2スロットル弁56とが設けられ
ている。また、エンジン10の回転速度を検出するエン
ジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量を
検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度を検出
する吸入空気温度センサ62、上記第1スロットル弁5
2の開度θthを検出するスロットルセンサ64、出力軸
42の回転速度などから車速Vを検出する車速センサ6
6、エンジン10の冷却水温度を検出する冷却水温セン
サ68、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッチ7
0、シフトレバー72の操作位置を検出する操作位置セ
ンサ74などが設けられており、それらのセンサから、
エンジン回転速度Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度T
Ha 、第1スロットル弁の開度θth、車速V、エンジン
冷却水温THw 、ブレーキの作動状態BK、シフトレバ
ー72の操作位置Pshを表す信号がエンジン用電子制御
装置76および変速用電子制御装置78に供給されるよ
うになっている。また、必要に応じて、自動変速機14
のクラッチCoの回転速度を検出するCo回転センサ8
6が設けられ、クラッチCoの回転速度Ncoを表す信号
が変速用電子制御装置78に供給されるようになってい
る。
【0018】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
80を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ82を
制御し、アイドルスピート制御のために図示しないバイ
パス弁を制御し、トラクション制御のためにスロットル
アクチュエータ54により第2スロットル弁56を制御
する。
【0019】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の各電
磁弁或いはリニアソレノイド弁を駆動する。たとえば、
変速用電子制御装置78は、第1スロットル弁52の開
度θthに対応した大きさのスロットル圧Pthを発生させ
るためにリニアソレノイド弁SLT を、アキュム背圧を制
御するためにリニアソレノイド弁SLN を、ロックアップ
クラッチ24のスリップ量およびクラッチツウクラッチ
のシフトを制御するためにリニアソレノイド弁SLU をそ
れぞれ駆動する。また、変速用電子制御装置78は、予
め記憶された変速線図から実際のスロットル弁開度θth
および車速Vに基づいて自動変速機14のギヤ段やロッ
クアップクラッチ24の係合状態を決定し、この決定さ
れたギヤ段および係合状態が得られるように電磁弁S
1、S2、S3を駆動する。
【0020】図4は、油圧制御回路84の要部を示して
いる。図において、油圧アクチュエータC2aはクラッ
チC2を係合させるためのものであり、油圧アクチュエ
ータB2aはブレーキB2を係合させるためのものであ
り、油圧アクチュエータB3aはブレーキB3を係合さ
せるためのものである。それら油圧アクチュエータC2
a、B2a、B3aに作動油を供給するために、2−3
シフト弁90、B3コントロール弁92、B2アキュム
レータ94、B3アキュムレータ96、アキュムレータ
背圧制御弁98が設けられている。
【0021】B3コントロール弁92は、2−3シフト
弁90から油圧アクチュエータB3aに到る油路100
および102においてチェック弁付オリフィス104と
並列な状態に設けられており、大径オリフィス106を
介して上記油路100に連通する給排ポート108と、
上記油路102に連通する給排ポート110と、油路1
00に連通する供給圧入力ポート112と、リニヤソレ
ノイド弁SLU から出力される圧PSLU が供給される入力
回転信号ポート114、3速信号圧入力ポート116、
ドレン連絡ポート118と、スプール弁子120とを備
えている。スプール弁子120は、給排ポート110を
給排ポート108またはドレン連絡ポート118に連通
させるランド122、124と、小径ランド126とを
備えており、ランド124側に一端はスプリング128
を介して受圧ピストン130に当接させられている。ラ
ンド122の端面は供給圧入力ポート112に作用する
供給圧の受圧面を構成し、受圧ピストン130の外側の
端面は入力回転信号ポート114に作用するPSLU の受
圧面を構成し、受圧ピストン130の内側の端面は3速
信号圧の受圧面を構成している。上記のように構成され
たB3コントロール弁92は、リニヤソレノイド弁SLU
からの出力圧PSLU に従って、油圧アクチュエータB3
a内の油圧を制御し、2−3変速時のブレーキB3の係
合トルクを制御する。
【0022】B2アキュムレータ94は、油圧アクチュ
エータB2aに通じる油路132にオリフィス134を
介して接続されており、油圧アクチュエータB3aのた
めのB3アキュムレータ96と同様に、排圧中であって
も背圧制御弁98によってドレーン圧の調圧が可能とな
っている。なお、B2オリフィスコントロール弁136
は、油圧アクチュエータB2aへの油圧供給をその初期
において速やかとするように流量制御するものである。
また、2−3タイミング弁138は、第2速ギヤ段から
第3速ギヤ段へのシフトに関与し、油圧アクチュエータ
B2aからの排圧をリニヤソレノイド弁SLU から出力圧
SLU に従って調圧する。
【0023】切換弁140は、図示しない3−4シフト
弁からのC2係合圧PC2が供給されるC2係合圧入力ポ
ート142と、シフトレバー72が後進レンジへ操作さ
れたときにマニアル弁143から出力される後進レンジ
圧PR が供給される後進レンジ圧入力ポート144と、
前記油路102に接続されて2−3シフト弁90からの
B3係合圧PB3が供給されるB3係合圧入力ポート14
6と、油圧アクチュエータB3aに接続されたB3ポー
ト148と、油圧アクチュエータC2aに接続されたC
2ポート149および150とを備えている。上記B3
係合圧PB3は、第2ギヤ段を成立させるに際し、1−2
シフト弁160が第2速ギヤ段および第3速ギヤ段側に
位置させられ且つ2−3シフト弁90が第1速ギヤ段お
よび第2速ギヤ段側に位置させられたときに発生させら
れる。
【0024】スプール弁子152は、シフトレバー72
が後進レンジへ操作されておらず後進レンジ圧PR が発
生させられていない状態では、スプリング室154に収
容されたスプリング156の付勢力に従って図4に示す
前進側位置に常時位置させられているが、シフトレバー
72が後進レンジへ操作されて油室158に後進レンジ
圧PR が作用させられると、スプリング室154側へ向
かって移動させられて後進側位置に位置させられる。ま
た、上記後進レンジ圧PR に対抗してソレノイドS2か
らのリバースインヒビット圧PINがスプリング室154
に供給されるようになっており、この場合には後進レン
ジ圧PR が油室158に作用されてもスプール弁子15
2は前進側位置に保持されて後進ギヤ段の成立が阻止さ
れる。切換弁140はリバースコントロール弁としても
機能しているのである。
【0025】切換弁140は、そのスプール弁子152
が図4に示す前進側位置に位置させられている状態で
は、B3係合圧入力ポート146とB3ポート148と
の間およびC2係合圧入力ポート142とC2ポート1
49との間を連通させて第3速ギヤ段を成立させるとと
もに、油圧アクチュエータB3aとB3アキュムレータ
96との間も連通させてクラッチツウクラッチ制御を可
能とする。また、スプール弁子152がスプリング室1
54側の後進側位置に位置させられている状態では、後
進レンジ圧入力ポート144とB3ポート148および
C2ポート150との間を連通させるので、油圧アクチ
ュエータB3aとB3アキュムレータ96との間が遮断
される一方、後進レンジ圧PR が油圧アクチュエータB
3aおよびC2aへ供給されて後進ギヤ段が成立させら
れる。
【0026】上述のように、本実施例によれば、シフト
レバー72が前進レンジへ操作されているときには、切
換弁140によって油圧アクチュエータB3aとB3ア
キュムレータ96との間が連通させられるので、所定の
第2速ギヤ段の成立に際してクラッチツウクラッチ変速
作動が円滑に実行される。また、シフトレバー72が後
進レンジへ操作されたときには、切換弁140によって
油圧アクチュエータB3aとB3アキュムレータ96と
の間が遮断されることから、油圧アクチュエータB3a
へ供給される作動油がB3アキュムレータ96にて消費
されることがない。
【0027】したがって、本実施例によれば、シフトレ
バー72が後進走行レンジへ操作されてから後進ギヤ段
が成立されるまでに遅れが生じることがなく、シフトレ
バー72が後進走行レンジへ操作された際に運転者に違
和感を与えることがない。
【0028】また、本実施例の自動変速機14によれ
ば、本出願人が平成3年4月9日付で出願した「自動変
速機の制御装置」の明細書に記載された自動変速機に比
較して、第1速ギヤ段においてエンジンブレーキ作用を
発生させるためのブレーキB4が除去されるとともに、
後進時にリングギヤR3の反転を許容するために一方向
クラッチF2と直列にブレーキB4が新たに加えられて
いる。このため、従来のような第1速ギヤ段においてエ
ンジンブレーキ作用を発生させるブレーキの引きずり損
失がなく、また上記新たなブレーキB4は、一方向クラ
ッチF2を介してリングギヤR3に接しているため、前
進走行中の摩擦板の引きずり損失には影響せず、動力損
失が軽減される。
【0029】また、本実施例の自動変速機14において
加えられた新たなブレーキB4は、一方向クラッチF2
が係合する第1速ギヤ段のみにおいて係合させられれば
よいのであるが、本実施例では、図2に示すように、前
進走行時において常時係合させられている。このため、
前進走行中の変速に関連してブレーキB4を制御する必
要がなく、変速制御性が容易となって信頼性が高められ
る。
【0030】また、本実施例の自動変速機14において
加えられた新たなブレーキB4は、シフトレバー72が
ニュートラル(N)レンジへ操作されたときでも係合す
るように油圧制御回路84が構成されているため、シフ
トレバー72がニュートラルレンジから前進レンジ(た
とえばDレンジ)へ操作されたときのシフトショックが
好適に逓減される。
【0031】また、本実施例の自動変速機14では、ブ
レーキB3の係合によって後進ギヤ段が成立させられる
ので、ブレーキB4にて後進ギヤ段を成立させる従来の
場合に比較して、後進時の変速比が1.8乃至2程度に
適切となって変速比が最適化できる利点がある。また、
このように後進時の変速比が適切に小さくなることか
ら、後進時に受け持つ反力が小さくなるので、ブレーキ
B3の摩擦容量すなわち摩擦板の枚数が少なくてよくな
り、前進時の動力損失が一層小さくできるとともに、自
動変速機14内のスラストベアリングを半分程度とする
ことができる。
【0032】図5は、変速用電子制御装置78のブレー
キB4のフェイルにより非係合となったときの処理を示
すフローチャートである。図において、ステップS1で
は入力信号が読み込まれた後、ステップS2およびS3
においてシフトレバー72が前進(D)レンジへ操作さ
れているか否かおよび自動変速機14が第1速ギヤ段で
あるか否かが判断される。上記ステップS2およびS3
の判断の少なくとも一方が否定された場合には本ルーチ
ンが終了させられるが、両方の判断が肯定された場合に
は、ステップS4においてCo回転センサ86および車
速センサ66がともに正常であるか否かが判断される。
このステップS4の判断が否定された場合には本ルーチ
ンが終了させられるが、肯定された場合にはステップS
5およびステップS6において車輪のブレーキが作動し
ているか否かおよびスロットル弁開度θthが予め設定さ
れた値Aより大きいか否かが判断される。それらステッ
プS5およびS6の判断は車両の加速操作状態を検出す
るためのものである。上記ステップS5およびS6の判
断の少なくとも一方が否定された場合には本ルーチンが
終了させられるが、両方が肯定された場合にはステップ
S7においてクラッチCoの回転速度Ncoが予め設定さ
れた値αよりも大きいか否かが判断される。この値αは
クラッチCoの回転の有無を判定するためのものであ
り、たとえば数t、r、p、wに設定される。上記ステ
ップS7の判断が否定された場合には正常であるので本
ルーチンが終了させられる。しかし、ステップS7の判
断が肯定された場合には、ステップS8において車速セ
ンサ66によって検出される出力軸42の回転速度No
が零であるか否かが判断される。このステップS8の判
断が否定された場合には本ルーチンが終了させられる
が、肯定された場合にはブレーキB4が非係合フェイル
状態であるので、続くステップS9において第2速ギヤ
段へシフトアップが行われ、ステップS10においてフ
ェイル表示が行われ、ステップS11において変速パタ
ーンの変更が行われた後、本ルーチンが終了させられ
る。この変速パターンの変更は、以後において第1速ギ
ヤ段の使用を禁止するように通常の変速パーンの第1速
ギヤ領域を除いて第2速ギヤ段とする。
【0033】本実施例によれば、ブレーキB4のフェイ
ルが発生して第1速ギヤ段での動力伝達が不能となるよ
うな場合でも、第2速ギヤ段が成立させられて走行が可
能となる利点がある。
【0034】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0035】たとえば、前述の実施例では、切換弁14
0は後進レンジ圧PR が供給されるとそのスプール弁子
152が後進側位置に位置させられていたが、前進レン
ジ圧PD が供給されるとスプール弁子152が前進側位
置に位置させられるように構成されてもよい。この場合
には、スプリング156が油室158に収容されるとと
もに前進レンジ圧PD がスプール弁子152をスプリン
グ156の付勢力に抗して移動させるようにスプール弁
子152に作用される。
【0036】また、上記切換弁140は、シフトレバー
72に機械的に連結され、シフトレバー72が前進レン
ジへ操作されたときにはスプール弁子152が前進側位
置に位置させられ、後進レンジへ操作されたときにはス
プール弁子152が後進側位置に位置させられるように
してもよいのである。
【0037】また、前述の図5において、ステップS8
の判断は、複数回同じ結果が出た場合に最終判断が決定
されるようにしてもよいし、信号処理やクラッチC1の
係合完了遅れを考慮してN→Dシフト操作後において所
定の遅延処理を経てからステップS7およびS8の判定
を実行するようにしてもよい。
【0038】また、車両が正常である状態で第1速ギヤ
段が成立されているならば、車速センサ66によって検
出される出力軸42の回転速度Noの変速比(第1速ギ
ヤ段)はi1st 倍であるから、図5のステップS7の設
定値αをそのような正常な関係にあるか否かを判断する
ためにNo×i1st よりも僅かに大きい値に決定しても
よい。このようにすれば、ステップS8は不要となる。
【0039】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の油圧制御装置によってギヤ
段が制御される車両用自動変速機の構成を説明する骨子
図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の摩擦係合装
置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関
係をしめす図表である。
【図3】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路およ
び電気制御回路を含むブロック線図である。
【図4】図3の油圧制御回路の要部を説明する図であ
る。
【図5】図3の変速用電子制御装置78の作動の要部を
説明するフローチャートである。
【符号の説明】
14:自動変速機 72:シフトレバー(シフト操作手段) 96:B3アキュムレータ 140:切換弁 B3:ブレーキ(共通の摩擦係合装置) B3a:油圧アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新美 守 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 甲斐川 正人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 角谷 正紀 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦係合装置を選択的に作動させ
    ることにより複数の前進ギヤ段および後進ギヤ段のうち
    の1つが成立させられる車両用自動変速機において、所
    定の前進ギヤ段と後進ギヤ段とを成立させるための共通
    の油圧式摩擦係合装置を係合させる油圧アクチュエータ
    に作動油を供給する一方、該所定の前進ギヤ段を成立さ
    せる際には該油圧アクチュエータの作動油の立ち上がり
    をアキュムレータにより制御する形式の油圧制御装置で
    あって、 シフト操作手段と、 前記共通の油圧式摩擦係合装置の油圧アクチュエータと
    前記アキュムレータとの間に設けられ、前記シフト操作
    手段が前進レンジへ操作されているときには該油圧アク
    チュエータとアキュムレータとの間を連通させるが、該
    シフト操作手段が後進レンジへ操作されているときには
    該油圧アクチュエータとアキュムレータとの間を遮断す
    る切換弁装置とを、含むことを特徴とする車両用自動変
    速機の油圧制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002266996A (ja) * 2001-03-05 2002-09-18 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機の油圧制御装置
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