JPH0624928U - 自動車内装シ−ト材の端末処理装置。 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車内装シ−ト材の端末処理を１台の装置で
成し得るようにすることを目的とする。 【構成】 多関節ロボット１０の垂直回動可能な先端ア
−ム１に、接着剤塗布具３と、シ−ト材巻込ヘッド５と
を異なる方向に向けて取付けた自動車内装シ−ト材の端
末処理装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車の天井部等に貼り付ける内装シ−ト材の端末部を処理する装 置に関する。

【０００２】

【従来技術と問題点】

従来自動車の天井部に取付ける内装シ−ト材は図３に示すように、基材２１に 表皮材２２を接着させた状態の内装シ−ト材Ｓを１８０度反転して機台２３上の 型治具２４の上に載置し、基材２１の端末表面の接着剤を塗布し、さらに表皮材 ２２の端末を内側へ折り曲げて接着剤に仮りづけし、その後表皮材２２の折り曲 げ部を基材２１に押圧して接着を強固なものにしている。 しかしこのような自動車内装シ−ト材の端末処理は、接着剤の塗布装置と、シ− ト材端未の巻き込み装置とが必要であり、設備費が嵩むと共に設置スペ−スを大 きくとる等の問題があった。 本考案は上記の問題に鑑みて成されたもので、自動車内装シ−ト材の端末処理を 一度に成し得る装置を提供することを目的とするものである。

【０００３】

【問題解決のための手段】

上記の目的を達成するために本考案における自動車内装シ−ト材の端末処理装 置は、多関節ロボットの垂直回動可能な先端ア−ムに、接着剤塗布具と、シ−ト 材巻込ヘッドとを異なる方向に向けて取付けたことを特徴とするものである。

【０００４】

【作用】

本考案は上記のような解決手段を採用することにより、まず接着剤塗布具を型 治具上に載置した内装シ−ト材における基材の一側端部に対応移動させて接着剤 を塗布する。次にシ−ト材巻込みヘッドを内装シ−ト材における表皮材の端末に 対応させて作動し、表皮材を折り曲げ仮り付けをした後、表皮材の折り曲げ部を 基材に押圧接着させる。

【０００５】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。基材２１に表皮材２２を接着 させた状態の内装シ−ト材Ｓが１８０度反転されて機台２３上の型治具２４上に 載置されている。 該機台２３の右外方には、多関節ロボット１０が設置されており、該ロボット１ ０の先端ア−ム１は回転軸２を中心にして所定角度（９０度以上の角度）垂直回 動可能に設けられている。該先端ア−ム１の先端には接着剤塗布ガン３が該先端 ア−ム１の指向方向に対し９０度方向を変えて取り付けられていると共にオ−ト ツ−ルチェンジャ−４を介してシ−ト材巻込ヘッド５が該先端ア−ム１の指向方 向に向けて、取付けられている。尚該シ−ト材巻込ヘッド５は図１，図２におい て内装シ−ト材Ｓに対応する側面に折曲げ片５ａを、また下面に押圧片５ｂをそ れぞれ設けた特殊構造にされている。

【０００６】 このように構成されたものは図１の状態で多関節ロボット１０の先端ア−ム１ を回転軸２を中心にして時計廻りに９０度回動させ接着剤塗布ガン３を下向きに させた後、多関節ロボット１０をティ−チングされた動きにしたがって作動させ ると同時に接着剤の塗布を開始し、基材２１の端末緑に沿って接着剤の塗布をす る。 次に多関節ロボット１０の先端ア−ム１を回転軸２を中心にして反時計廻りに９ ０度回動させ図１，図２の状態にした後、多関節ロボット１０をティ−チングさ れた動きにしたがって作動させ、折曲げ片５ａにより表皮材２２の端末部を基材 ２１の接着剤塗布部に折り曲げて仮り付けをする。次に仮り付けされた表皮材２ ２の端末部を押圧片５ｂにより上方から基材２１に押圧して接着を強固なものに した後、内装シ−ト材Ｓを次工程へ移動させ、新しい未処理の内装シ−トＳを型 治具２４上に載置して図１の状態にされ上記の作動をくりかえす。 尚上記実施例では接着剤の塗布に塗布ガンを使用しているが接着剤がにじみ出る 刷毛を使用して刷毛ぬりにより塗布を行なうようにしてもよい。 また実施例におけるオ−トツ−ルチェンジャ−４は別の内装シ−ト材Ｓを処理す る場合にシ−ト材巻込ヘッド５をこの部分から取り換えるものであるが内装シ− ト材Ｓを変更しない場合には先端ア−ム１に直接シ−ト材巻込ヘツド５を取付け てもよい。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は上記の説明から明らかなように多関節ロボットの垂直回動可能な先端 ア−ムに接着剤塗布具と、シ−ト材巻込ヘッドとを異なる方向に向けて取り付け た構成としたから内装シ−ト材における基材への接着剤塗布から表皮材の折り曲 げによる仮り付け及び押圧による接着までのシ−ト材端末部処理のすべてを一台 の装置により行なうことができるようになり、設備費の低減及び装置の設置スペ −スの問題を解決できる等その効果は著大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す。一部切り欠き正面図で
ある。

【図２】図１におけるＡ部拡大図である。

【図３】図１におけるＢ部拡大図である。

【記号の説明】

１ 先端ア−ム ２ 回転軸 ３ 接着剤塗布ガン ５ シ−ト材巻込ヘッド 10 多関節ロボット 21 基材 22 表皮材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多関節ロボット１０の垂直回動可能な先
   端ア−ム１に、接着剤塗布具３とシ−ト材巻込ヘッド５
   とを異なる方向に向けて取付けたことを特徴とする自動
   車内装シ−ト材の端末処理装置。