JPH06248731A - 鉄筋コンクリート壁のひびわれ誘発目地 - Google Patents

鉄筋コンクリート壁のひびわれ誘発目地

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JPH06248731A
JPH06248731A JP4130093A JP4130093A JPH06248731A JP H06248731 A JPH06248731 A JP H06248731A JP 4130093 A JP4130093 A JP 4130093A JP 4130093 A JP4130093 A JP 4130093A JP H06248731 A JPH06248731 A JP H06248731A
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JP
Japan
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wall
joint
crack
inducing
reinforced concrete
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Application number
JP4130093A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Katsumata
浩 勝間田
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐震性の低下を招くことなく、誘発目地にひ
びわれを確実に誘発せしめることができる鉄筋コンクリ
ート壁のひびわれ誘発目地。 【構成】 鉄筋コンクリート壁の目地に沿うコンクリー
ト内に、鉄筋の表面にガムテープ等のテープ類を巻きつ
けてコンクリートとの付着を絶縁したひびわれ誘発筋を
目地に並列をなし埋設してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は建物の鉄筋コンクリー
ト壁に発生する乾燥収縮によるひびわれを誘発する目地
に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリートの外壁、例えば耐震壁
とする場合、コンクリートの乾燥収縮に起因して生じる
ひびわれを予め想定した位置に誘発するために目地を、
通常縦方向に設けている。この目地は一般に横方向に3
〜4mの間隔を保ち、かつ、開口部の縁に沿う方向に設
けられ、目地深さは20mm程度となしている。
【0003】また、この様に目地を設けるとともに、ひ
びわれ誘発効果を高めるために、壁の内外に対向する目
地を設けたり、壁の内部に誘発材となる異物を埋設する
など様々な手段が提案され、一部は実用化されている。
【0004】従来のコンクリート壁外側に深さ20mm程
度の目地のみ設ける方法では欠損率が不足し、ひびわれ
誘発目地以外の箇所にもひびわれを生じることが多い。
この傾向は壁厚が厚くなるほど顕著になり、目地部以外
のところにひびわれが入ることが多くなる。その結果、
壁面が見苦しくなったり、ひびわれから雨水が浸入した
り、ひびわれ部の鉄筋が錆びて外壁コンクリートが剥
離、落下したり、障害を生じている。
【0005】建物内外側に目地を設けたり、コンクリー
ト内に誘発材を埋設する方法は、ひびわれ誘発効果は大
きいが耐震上は欠陥部をつくることになり、耐震性能の
低下を招くものであった。
【0006】
【発明の目的】この発明は上記問題点に着目しなされた
ものである。その目的は耐震性等の性能低下を招くこと
なく、目地部にひびわれを確実に誘発せしめることがで
きる鉄筋コンクリート壁のひびわれ誘発目地を提案する
にある。
【0007】
【発明の構成】請求項1の鉄筋コンクリート壁のひびわ
れ誘発目地は、鉄筋コンクリート壁の目地位置に沿うコ
ンクリート内に、コンクリートとの付着を絶縁したひび
われ誘発筋を目地と並列をなし埋設してあることを特徴
とする。請求項2は請求項1の鉄筋コンクリート壁のひ
びわれ誘発目地において、鉄筋コンクリート壁は耐震壁
であり、ひびわれ誘発筋は 壁欠損率=目地深さ(t1)+ひびわれ誘発筋径(d) ×本数
(n) /壁厚(t)=1/5〜1/3 を満足することを特徴とする。
【0008】この発明のひびわれ誘発筋は、丸鋼、異形
棒鋼等の鉄筋、あるいは平鋼や鋼板等の鋼材を切断した
補強材を基材となし、その表面にガムテープ、ビニルテ
ープ、紙テープ、クラフトテープ等の片面に接着剤が塗
ってあるテープ類を接着剤面を貼着して巻きつけ、テー
プ類表面の離型性を利用しコンクリートとの絶縁を図っ
たもの、あるいは前記の基材表面に剥離性、離型性があ
る薬剤あるいは樹脂等を塗着したものである。
【0009】直径19mm〜29mmの鉄筋は一般に入手し
易く、かつ、コンクリート打設時に曲がりにくく、この
ひびわれ誘発筋の基材として用い好適である。
【0010】耐震壁の鉄筋コンクリート壁の場合、1条
の目地に対し埋設するひびわれ誘発筋は壁の欠損率が1
/5〜1/3となる条件を満足しなくてはならない。
【0011】例えば、壁厚(t) =300mm,鉄筋径(d)
=25mm、目地深さ(t1)=20mmの場合 本数(n) =3とすると欠損率=20+25×3/300 =1/
3.15 n=2とすると欠損率=20+25×2/ 300=1/ 4.28 n=1とすると欠損率=20+25/ 300=1/6.7 n=4とすると欠損率=20+25×4/ 300=1/2.5 となり、n=3,n=2は条件を満足するが n=1,n=4は満足しない。
【0012】欠損率が1/5以下となるとひびわれ誘発
効果が小さくなり、1/3以上にすると耐震性能が低下
し耐震壁には不適となる。
【0013】
【実施例】図1はこのひびわれ誘発目地を備えた鉄筋コ
ンクリート壁1(厚さt)である。このコンクリート壁
1は内外両側に格子状の鉄筋2,2が配筋してあり、外
側面に縦方向のひびわれ誘発目地3(深さt1 )が設け
てある。コンクリート内には目地3に沿う厚み中央部分
に目地と並列をなし、1本のひびわれ誘発筋(直径d)
4が、内外鉄筋2,2間に架渡して取付けた保持筋5に
緊結し埋設してある。
【0014】この壁は前記の壁欠損率の値を満足するも
のである。またひびわれ誘発筋4と隣接する鉄筋2との
間隔(b)を30mm以上となし、生コンクリート打設時
に粗骨材の通過を阻害することがなく、密にコンクリー
トの充填を可能となしてある。
【0015】図2に示す、このひびわれ誘発目地を備え
たコンクリート壁1は、外側面縦方向のひびわれ誘発目
地3に沿うコンクリート内の内外側鉄筋2,2間に3本
のひびわれ誘発筋4が目地3と並列をなし、保持管5に
緊結し埋設してある。
【0016】このコンクリート壁も前記壁欠損率の値を
満足し、誘発筋4,4間の間隔(a)および鉄筋2との
間隔(b)はいずれも30mm以上となしてあり、粗骨材
の通過を可能となしてある。
【0017】図3、(a)は開口部がない鉄筋コンクリ
ート壁1(b)は開口部6がある部分の鉄筋コンクリー
ト壁1であり、外側壁面の誘発目地3に沿いコンクリー
ト内に2本のひびわれ誘発筋4が並列をなし、上下の梁
7,7間、および開口部6と上下の梁7間に埋設してあ
る。
【0018】なお、図3において8は横方向の打継目地
である。
【0019】このひびわれ誘発目地を備えた鉄筋コンク
リート壁を施工するには、壁の鉄筋2を組立配筋し、片
面に壁型枠を建込み、ひびわれ誘発目地を設ける位置に
沿う壁内にひびわれ誘発筋を配筋する。この際に誘発筋
相互間および隣接する縦筋との間隔を30mm以上とす
る。残りの面に壁型枠を建込み、コンクリートを打設す
る。型枠脱型時に目地棒を取り外し、形成された目地に
シーリング材を充填する。
【0020】この発明のひびわれ誘発目地は鉄筋コンク
リート壁の開口部周辺、開口部なしの壁のいずれであっ
ても適用できる。耐震壁においてその効果は大である
が、非耐震壁にこの目地を採用することもできる。
【0021】
【作用及び発明の効果】この発明は以上の構成からな
る。このひびわれ誘発目地は、ひびわれ誘発筋と周囲の
コンクリートとの付着が絶縁されているので、ひびわれ
誘発目地にひびわれが確実に誘発され、目地部以外のと
ころに乾燥収縮ひびわれが発生しない。ひびわれ誘発筋
は鉄筋、鋼板等のコンクリート補強機能をもつ部材を基
材とするので、耐震性能の低下を防止できる。また複雑
な形状、素材からなるひびわれ誘発材を埋込む従来の方
法に比べ、このひびわれ誘発目地は材料、施工のコスト
が安価である。
【0022】請求項2の壁の欠損率=1/5〜1/3と
なした耐震壁のひびわれ誘発目地は、ひびわれ誘発効果
と耐震壁として必要とする耐震性との2つの効果を確実
に発揮できる。
【0023】以上の通りにこの鉄筋コンクリート壁のひ
びわれ誘発目地はひびわれによる外壁外観の劣化、雨水
の浸入、鉄筋の腐食、コンクリートの剥離等の欠陥が発
生せず、建物の体裁、機能、耐久性が向上する。また、
耐震性能の低下を招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の鉄筋コンクリート壁の平断面図であ
る。
【図2】別の実施例の鉄筋コンクリート壁の平断面図で
ある。
【図3】(a),(b) は実施例の鉄筋コンクリート壁および
鉄筋コンクリート壁開口部の縦断面図である。
【符号の説明】
1…鉄筋コンクリート壁、2…鉄筋、3…ひびわれ誘発
目地、4…ひびわれ誘発筋、5…保持筋、6…開口部、
7…梁、8…打継目地。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリート壁の目地位置に沿うコ
    ンクリート内に、コンクリートとの付着を絶縁したひび
    われ誘発筋を目地と並列をなし埋設してなることを特徴
    とする鉄筋コンクリート壁のひびわれ誘発目地。
  2. 【請求項2】 鉄筋コンクリート壁は耐震壁であり、ひ
    びわれ誘発筋は下式の壁欠損率=1/5〜1/3を満足
    することを特徴とする請求項1記載の鉄筋コンクリート
    壁のひびわれ誘発目地。 壁欠損率=目地深さ(t1)+ひびわれ誘発筋径(d) ×本数
    (n) /壁厚(t)
JP4130093A 1993-03-02 1993-03-02 鉄筋コンクリート壁のひびわれ誘発目地 Pending JPH06248731A (ja)

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970527