JPH06248624A - 防水施工法 - Google Patents

防水施工法

Info

Publication number
JPH06248624A
JPH06248624A JP5037073A JP3707393A JPH06248624A JP H06248624 A JPH06248624 A JP H06248624A JP 5037073 A JP5037073 A JP 5037073A JP 3707393 A JP3707393 A JP 3707393A JP H06248624 A JPH06248624 A JP H06248624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waterproof
waterproof sheet
asphalt emulsion
sheet
emulsion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5037073A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2545328B2 (ja
Inventor
Katsuaki Sekihara
克章 関原
Yasunori Ueda
康則 上田
Koji Niwano
孝治 庭野
Jiyunkichi Soudai
淳吉 相臺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Kogyo Co Ltd filed Critical Nissin Kogyo Co Ltd
Priority to JP5037073A priority Critical patent/JP2545328B2/ja
Publication of JPH06248624A publication Critical patent/JPH06248624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2545328B2 publication Critical patent/JP2545328B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Revetment (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 投棄された廃棄物により自己補修機能を備え
た防水材に孔が開けられても該孔を直ちに閉塞して処理
場の土壌中に廃棄物中の汚染物が浸透することを防止出
来る防水施工法。 【構成】 処理場の地表面上に下部防水シートを敷設
し、その上面に不織布を敷設し、更に上部防水シートを
敷設して、下部防水シートの端部と上部防水シートの端
部とを固着して袋状の防水材を形成し、袋状の防水材の
内部にアスファルト乳剤を注入し、両防水シート間に内
設されている不織布にアスファルト乳剤を含浸せしめる
と共に、両防水シート間にアスファルト乳剤を封入す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防水施工法に関し、更に
詳しくは、産業廃棄物、一般廃棄物等の廃棄物処理場に
おいて使用時に敷設した防水シート等の防水材に損傷に
より貫通孔が生じても自己補修機能を備える防水施工法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物処理場の防水施工法として
は、処理場の地表面上にゴムシート、プラスチックシー
ト等の防水シートを敷設する方法が一般的である。
【0003】しかし、廃棄物処理場では廃棄される廃棄
物の形状、硬さ等が千差万別であり、しかも廃棄物を運
搬するダンプカー等により衝撃的に投棄される。廃棄物
が鋭角の硬くて重量の有る固形物の場合は、投棄の際の
衝撃によりしばしば防水シートが破損し、廃棄物中の廃
液が防水シートを敷設した地表面より土壌の中に浸透す
るいう欠点がある。
【0004】そこで、損傷を低減させた防水シートとし
て、防水シートの上面に接着剤を介して発泡プラスチッ
ク等の緩衡層を貼着し、該緩衡層の上面にセメントモル
タル等の保護層を設けた耐衝撃性防水シートが特開昭6
0−225746号公報で提案されている。
【0005】また、不透水性の合成樹脂製シートを2枚
または3枚を積層状に重ね合わせ、それらの周縁部を接
着、或いは融着して密封袋状に形成し、その内部に水に
より膨潤する吸水性物質を充填、もしくは分散させた防
水シートが特公平5−1879号公報で提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭60−225746号公報で提案の耐衝撃性防水シ
ートは、これでも損傷に対する防護性は完全とは言いき
れない。即ち、投棄時の衝撃等によって保護層が破損
し、緩衡層より離脱しやすくなり、経時と共に緩衡層が
直接外面上に現われて、廃棄物の投棄の際、衝撃を受け
やすくなり、その結果、緩衡層が防水シートより剥離し
た時は、最も下層の防水シートがむき出し状態となって
従来の単一層の防水シートと同様の状態となる。
【0007】また、前記特公平5−1879号公報で提
案の防水シートは主としてトンネル等の土木工事の際、
地下水がトンネル内に滲出することを防止するためにな
された防水シートであって、該防水シートを廃棄物処理
場に用いるには難点がある。
【0008】即ち、面積の広大な廃棄物処理場に該防水
シートを敷設するには数多くの防水シートを使用しなけ
ればならず、敷設する際には防水シートを並設すると共
に、並設された各防水シートの各端部を互いに重ね合わ
せし、更に重合部を接着等の手段により固定する作業工
程が必要であり、しかも重合部分には水により膨潤する
吸水性物質が充填されていないので、投棄された廃棄物
が該重合部分を直撃して破損するという問題がある。
【0009】本発明は、かかる問題点を解消し、防水シ
ートが投棄された廃棄物の衝撃により損傷を受けても自
己補修機能を有する防水施工法を提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる問題
点を解消するために鋭意検討した結果、廃棄物中に電解
質が多く含まれており、この電解質が廃棄物中の水分、
或いは雨水に自然溶解し、廃棄物中に電解質溶液として
溜まること、封入状態では凝固はしないが、電解質溶液
に接すると凝固反応により凝固アスファルトとなるアス
ファルト乳剤としてアニオン系アスファルト乳剤または
カチオン系アスファルト乳剤が好適であるとを見出だ
し、本発明法を完成させた。
【0011】本発明の防水施工法は、廃棄物処理場の地
表面上に下部防水シートを敷設し、その上面に不織布を
防水シートの周囲の端部を一定間隔残して敷設した後、
注入パイプの注入口が防水シートより外方に突出するよ
うに注入パイプを防水シートの端部より不織布側に配設
し、該不織布の上面に上部防水シートを敷設した後、下
部防水シートの端部と上部防水シートの端部とを固着し
て両防水シート間に不織布を内設した防水材を形成した
後、注入パイプの注入口よりアスファルト乳剤を注入し
て該アスファルト乳剤を不織布に含浸せしめて両防水シ
ート間に充填した後、注入パイプの注入口を閉塞するこ
とを特徴とする。また、前記アスファルト乳剤は電解質
溶液で容易に凝固するアニオン系アスファルト乳剤、ま
たはカチオン系アスファルト乳剤のいずれとしてもよ
い。
【0012】
【作用】本発明の防水施工法で処理場の地表面上に配設
された上下2層の防水シート間に内設された不織布には
アスファルト乳剤が含浸し、両防水シート間には該乳剤
が充填封入されている。
【0013】投棄された廃棄物によって上部防水シート
が損傷を受け、孔が開けられると、不織布に含浸し、両
防水シート間に充填されたアスファルト乳剤が損傷部分
の開孔部より防水シートの外方に滲出する。廃棄物中の
廃液には各種の電解質が含まれており、開孔部より外方
に滲出したアスファルト乳剤は電解質に接触して容易に
アスファルトが凝固する。そして、防水シートの開孔部
に滲出したアスファルト乳剤は凝固して開口された傷口
を閉塞する。
【0014】その際、アスファルト乳剤がアニオン系ア
スファルト乳剤の場合は、電解質溶液中の陽イオンと反
応して凝固し、また、アスファルト乳剤がカチオン系ア
スファルト乳剤の場合は、電解質溶液中の陰イオンと反
応して凝固する。
【0015】
【実施例】先ず、本発明の防水施工法に用いる防水シー
ト、不織布、注入パイプ、アスファルト乳剤について説
明する。
【0016】本発明で用いる上部および下部防水シート
としては、ブチルゴム、EPTゴム、ブチルEPT混合
ゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチ
レンゴム等のゴムシート、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等のプラスチックシー
トが挙げられる。これらの防水シートは厚さ 1〜2mm 程
度、幅 1〜2m程度、長さ20m 程度のシート材を用いる。
施工に当たっては出来る限り防水シートは1枚ものを用
いるのが最適ではあるが、処理場は広大であるので、処
理場の大きさに対応させて複数の防水シートを隣接せし
め、隣接せる防水シートの端縁を100mm 程度を互いに重
ね合わせて、接着剤よる接着、或いは加熱による融着に
よって幅方向に或いは長さ方向に接続して連続防水シー
トとして用いる。
【0017】また、本発明で用いる不織布としては、ポ
リエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊
維等の乾式不織布、スパンボンド不織布が挙げられる。
これらの不織布は厚さが2mm 程度以上のシート状のもの
であって、ニードルパンチングされたものが好ましい。
【0018】連続された下部防水シートの上面に複数の
不織布を順次並べて積層状に敷設する場合は、不織布の
端縁部は重ねることなく、突き合わせて敷設してもよ
い。また、下部防水シートの上面に不織布を敷設する際
は、下部防水シートの全周縁部は上部防水シートと重合
固着させる関係上、一般には下部防水シートの全周縁端
より100 〜150mm 程度間隔を存して不織布を敷設する。
【0019】また、下部防水シートの上に不織布の敷設
後にアスファルト乳剤を注入するための注入パイプを配
設するが、注入パイプの配設個所およびその配設本数は
防水シートの大きさ、処理場の大きさに対応させて適宜
設定すればよく、注入パイプを配設した後、該注入パイ
プよりアスファルト乳剤を注入した際、不織布に均一に
含浸せしめる位置に配設するようにすればよい。また、
注入パイプは内径が10mm程度、長さは200mm 程度の軟質
ポリ塩化ビニル製のものとし、注入口を防水シートの外
端縁より10〜50mm程度突出させると共に、その大部分は
防水シートの端縁より不織布側に配設し、不織布には必
ず接触せしめるようにするようにする。
【0020】下部防水シートの上面に不織布を敷設し、
注入パイプを所定位置に配設し、更にその上面に上部防
水シートを敷設し、下部防水シートの端縁と上部防水シ
ートの端縁とを重ね合わせて固着して防水シートを袋状
に形成する際、防水シートがゴム系シートの場合はクロ
ロプレン、ブチル等のゴム系接着剤を用いて接着すれば
よく、また、防水シートがプラスチック系シートの場合
は熱風により溶融接着すればよい。
【0021】アスファルト乳剤は、針入度40〜200 程
度、好ましくは針入度60〜120 程度のストレートアスフ
ァルトをアニオン系乳化剤例えばオレイン酸カリウム、
オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸金属塩を用いてエマル
ジョン化したアニオン系アスファルト乳剤、または前記
ストレートアスファルトをカチオン系乳化剤例えばオク
タデシル・アミン酢酸塩等のアミン塩を用いてエマルジ
ョン化したカチオン系アスファルト乳剤を用いる。アニ
オン系またはカチオン系アスファルト乳剤を注入パイプ
の注入口より注入し、不織布に含浸させ、両防水シート
間に充填内蔵させるようにすればよい。また、注入に際
して予め注入口より真空ポンプ等を作動させて両防水シ
ート間にある空気を吐出させて内部を減圧しておくとア
スファルト乳剤を注入する際、不織布全体に亘って含浸
させることが出来る。また、施工面積が広大で注入パイ
プが複数配設されている場合、注入パイプよりの内部の
減圧と、アスファルト乳剤の注入を夫々のパイプで行え
ばよい。不織布へのアスファルト乳剤の注入量は不織布
の厚さによって異なるが、厚さ2mm では300g/m2以上
の割合とすればよい。
【0022】また、アスファルト乳剤の固形分量は40〜
70重量%程度の乳剤を用いるが、防水シートとの接着性
およびシール性はアスファルト乳剤にゴムラテックスを
添加することにより更に向上させることが出来る。ゴム
ラテックスとしてはSBR、クロロプレンゴム、NB
R、天然ゴム等のいずれでも好適に用いられる。また、
ゴムラテックスの固形分は50重量%程度のものが用いら
れ、使用量はアスファルト乳剤の固形分に対してゴム量
が 5〜30重量%の範囲である。
【0023】注入パイプより両防水シート間にアスファ
ルト乳剤の注入後は該注入パイプの注入口から内部に例
えばシリコーンシーリング材のようなシーリング材を注
入して注入パイプの注入口を閉塞密封する。
【0024】次に、本発明の防水施工法の具体的実施例
について説明する。
【0025】実施例1 下部防水シートと上部防水シートとの間に内設する不織
布の厚さと、注入するアスファルト乳剤量の違いによる
防水シートへのシール効果を調べるために、JIS A
6910(複層仕上塗材)の5.10透水試験に規定され
る試験法に準じて試験を行った。尚、防水シートは幅1
m、長さ1m、厚さ1.2mm のブチル・EPT加硫ゴムシー
トを用い、また、不織布は幅0.8m、長さ0.8mの商品名ボ
ランス(東洋紡績株式会社製)を用い、また、アスファ
ルト乳剤はアニオン系アスファルト乳剤(商品名プレノ
テクト、日新工業株式会社製)を用いた。
【0026】防水シートには径2mm の孔を穿設し、透水
試験の際は試験水として 3%塩化カルシウム溶液を用い
た。また不織布の厚さはJIS L 1096(一般織
物試験方法)に基づく厚さ測定法で測定した。また、厚
さ測定時の加圧は7gf /cm2{0.7kPa}とした。測定し
た結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1から明らかなように不織布の厚さが2m
m 以上で、かつアスファルト乳剤の注入量が300g/m2
以上であれば、透水はなく、300g/m2未満では透水す
ることが分かる。
【0029】実施例2 図1および図2は本発明防水施工法の1実施例を示す。
【0030】先ず、防水材を組み立てるべく、幅1m、長
さ20m 、厚さ1.2mm のブチル・EPT加硫ゴムから成る
下部防水シート1を施工すべき廃棄物処理場付近の地面
(図示せず)上に敷設した。次に、図1(A)に示すよ
うに、幅0.8m、長さ19.8m 、厚さ2.1mm のスパンボンド
不織布2(商品名ボランス、ニードルパンチ品、目付30
0g/m2東洋紡績株式会社製)を下部防水シート1の周
囲の端部3をシート周縁より0.1m(100mm) 幅の間隔を残
して敷設した。
【0031】続いて、図1(B)に示すように、幅1m、
長さ20m 、厚さ1.2mm のブチル・EPT加硫ゴムから成
る上部防水シート4を下部防水シート1上に積層された
不織布2の上面に敷設した。そして、下部防水シート1
の端部3と上部防水シート4の端部5とを重ね合わせ
し、全周囲に亘ってブチルゴム系接着剤で接着して重合
部6を形成して袋状の防水材7を作成した。下部防水シ
ート1の端部3と上部防水シート4の端部5を接着して
袋状の防水材7を形成する際、両端部の所定個所に注入
パイプ8を挿入出来る開口部を設け、該開口部より内径
10mm、長さ200mm の塩化ビニル製の注入パイプ8を防水
シート内に挿入し、図1(B)に示すように、注入パイ
プ8の注入口9を両防水シート1、4の外方に20mm突出
せしめ、該開口部を閉塞して、注入パイプ8を両防水シ
ート1,4間に固定した。
【0032】そして、防水材7の注入パイプ8の注入口
9に真空ポンプ(図示せず)を接続し、真空ポンプを作
動させて防水材7内部に残存せる空気を排出した。続い
て、図1(C)に示すように、注入パイプ8の注入口9
よりアニオン系アスファルト乳剤[(固形分65%)にS
BRラテックスを20%混入した乳剤]10を注入した。
袋状の防水材7の内部は減圧されているため、乳剤の注
入はスムーズに行われた。また、乳剤の注入量は4.8kg
であった。乳剤の注入後、直ちに注入パイプ8の注入口
9をシリコーンシーリング材(商品名トスシール371 、
東芝シリコーン社製)でシーリングし閉塞した。
【0033】そして、防水材7の周囲を木枠で囲み、防
水材7上に廃棄物として焼却灰50重量%を含む土を厚さ
20cmに敷き詰めた。土を敷き詰めた後、土の上から先端
が鋭利な鉄棒で上部防水シート4に径2mm の孔を5 個所
穿設し、土の上から充分に散水した。1週間経過後、敷
き詰めた焼却灰を含む土を除去し、穿設された孔付近を
観察したところ、いずれの孔も孔より滲み出てその近傍
で凝固したアスファルトで覆われており、廃棄物に含ま
れる汚染水を確実に処理場の土壌に浸透することを防止
出来ることが確認された。
【0034】前記実施例2では下部防水シート1として
1枚のシートを用いたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、図3および図4に示すように例えば4枚の
長尺状の防水シート11,11,11,11を幅方向に
隣接せしめ、互いに隣接せる防水シート11の端部を10
0mm程度重ね合わせし、重合部11aを例えばブチルゴ
ム系接着剤で接着して、幅方向に連続した防水シート1
としてもよい。
【0035】また、上部防水シート4についても同様に
例えば4枚の帯状の防水シート14,14,14,14
を長さ方向に隣接せしめ、互いに隣接せる防水シート1
4の端部を100mm 程度重ね合わせし、重合部14aを例
えばブチルゴム系接着剤で接着し、幅方向に連続した防
水シート4としてもよい。
【0036】また、前記実施例2では不織布2として1
枚のシートを用いたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、図3および図4に示すように例えば3枚の長
尺状の不織布12,12,12の端縁12aを幅方向で
突き合わせ、或いは若干重ね合わせして幅方向に連続し
た不織布2としてもよい。その他の符号については前記
図1、図2に示すものと同一のため説明を省略する。
【0037】実施例3 先ず、防水材を組み立てるべく、幅1m、長さ10m 、厚さ
1.5mm のポリ塩化ビニルから成る下部防水シーを3枚を
長さ方向に敷設し、互いに隣接せる下部防水シートの端
縁部を100mm 重ね合わせた後、防水シートの各重ね合わ
せた部分をライスター社製の熱風溶接機を用いて加熱
し、融着した。
【0038】次に、幅0.8m、長さ9.8m、厚さ2.5mm のス
パンボンド不織布(商品名ボランス、ニードルパンチ
品、目付360g/m2東洋紡績株式会社製)から成る不織
布3枚を長さ方向に突き合わせて下部防水シートの周囲
の端部をシート周縁より約0.1m(100mm) 幅の間隔を残し
て敷設した。
【0039】続いて、前記下部防水シートと同様の方法
で長さ方向に3枚連続した上部防水シートを用意し、こ
の上部防水シートを下部防水シート上に積層された不織
布の上面に敷設した。そして、下部防水シートの端部と
上部防水シートの端部とを重ね合わせし、全周囲に亘っ
てライスター社製の熱風溶接機を用いて加熱し、融着し
て重合部を形成して袋状の防水材を作成した。下部防水
シートの端部と上部防水シートの端部を接着して袋状の
防水材を形成する際、両端部の所定個所に注入パイプを
挿入出来る開口部を設け、該開口部より内径10 mm、長
さ200 mmの塩化ビニル製の注入パイプを防水シート内に
挿入し、注入パイプの注入口を両防水シートの外方に20
mm突出せしめ、該開口部を閉塞して、注入パイプを両防
水シート間に固定した。
【0040】そして、防水材の注入パイプの注入口に真
空ポンプを接続し、真空ポンプを作動させて防水材内部
に残存せる空気を排出した。続いて、注入パイプの注入
口よりカチオン系アスファルト乳剤[JIS K220
8(石油アスファルト剤)2.種類に規定するPK−
1、固形分55重量%]を注入した。袋状の防水材の内部
は減圧されているため、乳剤の注入はスムーズに行われ
た。また、乳剤の注入量は8kg であった。乳剤の注入
後、直ちに注入パイプの注入口をシリコーンシーリング
材(商品名トスシール371 、東芝シリコーン社製)でシ
ーリングし閉塞した。
【0041】そして、防水材の周囲を木枠で囲み、防水
材上に廃棄物として焼却灰50重量%を含む土を厚さ20cm
に敷き詰めた。土を敷き詰めた後、土の上から先端が鋭
利な鉄棒で上部防水シートに径2mm の孔を5 個所穿設
し、土の上から充分に散水した。1週間経過後、敷き詰
めた焼却灰を含む土を除去し、穿設された孔付近を観察
したところ、いずれの孔も孔より滲み出てその近傍で凝
固したアスファルトで覆われており、廃棄物に含まれる
汚染水を確実に処理場の土壌に浸透することを防止出来
ることが確認された。
【0042】
【発明の効果】本発明の防水施工法によるときは、廃棄
物処理場の地表面上に敷設された防水材の両防水シート
間には電解質溶液に接すると凝固反応により凝固するア
スファルト乳剤が充填、封入されているので、自己補修
機能を備えているため、防水材を構成する防水シートの
一部に投棄された廃棄物により孔が穿設されても、防水
材の上に堆積された廃棄物の重さにより防水材が圧迫さ
れて防水シート間に充填封入されたアスファルト乳剤が
該孔より防水シートの外方に滲出て、廃棄物中に存在す
る電解質溶液に接して直ちに凝固反応を起こし、凝固し
たアスファルトで該孔部分を閉塞するので、廃棄物中の
汚染物が処理場の土壌中に浸透することを極めて容易に
確実に防止することが出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防水施工法の1実施例を示す施工工
程の説明図、
【図2】 本発明の防水施工法の1実施例で施工された
防水材の平面説明図、
【図3】 本発明の防水施工法の他の実施例で施工され
た防水材の平面図、
【図4】 図3のIV−IV線截断面図。
【符号の説明】
1 下部防水シート、 2 不織布、3 下部
防水シートの端部、 4 上部防水シート、5
上部防水シートの端部、 6 重合部、7 防水
材、 8 注入パイプ、 9注入口、10 ア
スファルト乳剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相臺 淳吉 東京都足立区千住東2丁目23番4号 日新 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物処理場の地表面上に下部防水シー
    トを敷設し、その上面に不織布を防水シートの周囲の端
    部を一定間隔残して敷設した後、注入パイプの注入口が
    防水シートより外方に突出するように注入パイプを防水
    シートの端部より不織布側に配設し、該不織布の上面に
    上部防水シートを敷設した後、下部防水シートの端部と
    上部防水シートの端部とを固着して両防水シート間に不
    織布を内設した防水材を形成した後、注入パイプの注入
    口よりアスファルト乳剤を注入して該アスファルト乳剤
    を不織布に含浸せしめて両防水シート間に充填した後、
    注入パイプの注入口を閉塞することを特徴とする防水施
    工法。
  2. 【請求項2】 前記アスファルト乳剤は電解質溶液で容
    易に凝固するアニオン系アスファルト乳剤、またはカチ
    オン系アスファルト乳剤であることを特徴とする請求項
    第1項に記載の防水施工法。
JP5037073A 1993-02-25 1993-02-25 防水施工法 Expired - Fee Related JP2545328B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5037073A JP2545328B2 (ja) 1993-02-25 1993-02-25 防水施工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5037073A JP2545328B2 (ja) 1993-02-25 1993-02-25 防水施工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06248624A true JPH06248624A (ja) 1994-09-06
JP2545328B2 JP2545328B2 (ja) 1996-10-16

Family

ID=12487383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5037073A Expired - Fee Related JP2545328B2 (ja) 1993-02-25 1993-02-25 防水施工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2545328B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001070906A (ja) * 1999-09-07 2001-03-21 Geo-Research Institute 自己修復型廃棄物処分施設
JP2001070907A (ja) * 1999-09-07 2001-03-21 Geo-Research Institute 廃棄物処分場の遮水構造
JP2006000750A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Zenitaka Corp 袋状型枠及び袋状型枠を使用した遮水工の構築方法
JP2006021103A (ja) * 2004-07-07 2006-01-26 Kajima Corp 遮水材注入型遮水システム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001070906A (ja) * 1999-09-07 2001-03-21 Geo-Research Institute 自己修復型廃棄物処分施設
JP2001070907A (ja) * 1999-09-07 2001-03-21 Geo-Research Institute 廃棄物処分場の遮水構造
JP2006000750A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Zenitaka Corp 袋状型枠及び袋状型枠を使用した遮水工の構築方法
JP4592339B2 (ja) * 2004-06-17 2010-12-01 株式会社錢高組 袋状型枠及び袋状型枠を使用した遮水工の構築方法
JP2006021103A (ja) * 2004-07-07 2006-01-26 Kajima Corp 遮水材注入型遮水システム
JP4565550B2 (ja) * 2004-07-07 2010-10-20 鹿島建設株式会社 遮水材注入型遮水システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2545328B2 (ja) 1996-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2662130C (en) Device for in-situ barrier
US7836650B2 (en) Device for post-installation in-situ barrier creation
JP2545328B2 (ja) 防水施工法
DE3733606A1 (de) Aus verbundenen teilstuecken zusammengesetzte ablaufrinne
JPS5844200A (ja) トンネルの防水施工法
EP1517784B1 (en) Method of producing a waterproofing material
JP2020111963A (ja) トンネル用防水シート及びその製造方法
JPH0274798A (ja) 止水シート
JP2001062420A (ja) 保護用マットの固定構造
JP5081460B2 (ja) 遮水構造及び遮水構造の施工方法
JPH0351411A (ja) 現場施工による吹付け遮水シート工法
JP3177818B2 (ja) 土木用遮水シート
JP2000303430A (ja) 遮水シート
JP3214603B2 (ja) 貯留施設の遮水構造
JPH0874223A (ja) 遮水シート
JP2001286845A (ja) 敷設用不織布の接合構造
JPH0975886A (ja) 貯留施設の遮水構造
JPH04138423U (ja) 遮水シート
JPH08252553A (ja) 廃棄物処分場における遮水構造
JPH0910720A (ja) 遮水シートの漏水検知補修システム
JPH07145612A (ja) 土木用遮水工法
JPH04124313A (ja) 浅層遮水壁工法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees