JPH06248089A - 給水給湯用パイプ - Google Patents

給水給湯用パイプ

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JPH06248089A
JPH06248089A JP4012693A JP4012693A JPH06248089A JP H06248089 A JPH06248089 A JP H06248089A JP 4012693 A JP4012693 A JP 4012693A JP 4012693 A JP4012693 A JP 4012693A JP H06248089 A JPH06248089 A JP H06248089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
water supply
free radical
radical generator
hydrocarbon group
Prior art date
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Pending
Application number
JP4012693A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Miyawaki
賢司 宮脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Pending legal-status Critical Current

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  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形時、あるいは成形後実際に使用する際に
発生する、架橋ポリエチレン特有の臭気を著しく低減
し、作業環境および実使用環境を大幅に改善した樹脂組
成物でできた給水給湯用パイプの提供を目的としたもの
である。 【構成】 (a)高密度ポリエチレン、(b)有機不飽
和シランおよび(c)遊離ラジカル発生剤からなる樹脂
組成物より成形した給水給湯用パイプ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形時、あるいは成形
後実際に使用する際に発生する、架橋ポリオレフィン系
樹脂特有の臭気を著しく低減し、作業環境および実使用
環境を大幅に改善した給水給湯用パイプに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、給水給湯用パイプには鋼管あるい
は強化ゴム管等が用いられてきた。しかしながら金属管
には錆の問題が、ゴム管には成形加工が容易でないとい
う問題があり架橋ポリエチレンが用いられるようになっ
てきた。ポリエチレンを架橋させる簡便な方法として
は、該ポリエチレンに遊離ラジカル発生剤の存在下で有
機不飽和シランをグラフト反応させてシラングラフト化
した後、このシラングラフトマーをシラノール縮合触媒
の存在下で水分と接触させて架橋させる所謂シラン架橋
法(例えば特公昭48-1711号公報、特開昭57-49109号公
報等)が化学架橋(有機過酸化物による架橋)や放射線
照射架橋に比べてはるかに簡便であるため、電線、ケー
ブル、シート、パイプ等の用途に広範囲に普及してきて
いる。しかしながら、これらの材料は特有の刺激臭があ
り、成形時、成形機が設置された建物中に臭いが広がっ
て作業環境の悪化を招き、作業者は不快臭の中での作業
を余儀なくされる。又成形品自身にこの臭いが残るた
め、給水、給湯パイプ等その成形品に触れた物が直接人
間の口に入いるような用途では使用できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を解決したもので、成形時あるいは成形後実際に使用
する際に発生する架橋ポリエチレン特有の臭気を著しく
低減し、作業環境及び実使用環境を大幅に改善した給水
給湯用パイプの提供を目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の(a)〜
(d)の成分からなる給水給湯用パイプであって、(a)を
100重量部に対して(b)を1〜5重量部および(c)を
0.01〜1重量部含有する樹脂組成物を成形した給水
給湯用パイプである。 (a)高密度ポリエチレン。 (b)一般式RR’SiY(Rは1価のオレフィン不飽
和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機基、R’は脂肪
族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素基あるいはYと
同じもの)で表される有機不飽和シラン。 (c)1分間の半減期を得るための分解温度が170℃以
上250℃以下でかつ活性酸素量が8%以上の遊離ラジ
カル発生剤。 本発明の(a)成分は樹脂組成物のベースになるもので、
充分な強度を維持するために高密度ポリエチレンでなけ
ればならない。1種の樹脂単独でも2種以上の樹脂併用
でもよい。
【0005】本発明の(b)成分はベースレジン相互の架
橋点となるべくベースレジンにグラフト化されるもので
ある。本発明において使用される有機不飽和シランとし
ては、一般式RR’SiY(Rは1価のオレフィン不
飽和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機基、R’は脂
肪族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素基あるいはY
と同じもの)で表される化合物が使用される。R’がY
と同一で一般式RSiYで表される有機不飽和シラン
を使用するのが望ましく、例えばビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシ
シラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキ
シシラン等が挙げられる。これらの添加量としてはベー
スポリマー100重量部に対して1〜5重量部、好まし
くは1.5〜3.5重量部である。1重量部以下では充
分なグラフト化が起こらず、また5重量部以上では成形
不良を起こすとともに経済的でなくなる。
【0006】本発明の(c)成分はシラングラフト反応の
開始剤として働く。本発明において使用される遊離ラジ
カル発生剤には、1分間の半減期を得るための分解温度
が170℃以上250℃以下でかつ活性酸素量が8%以
上の、重合開始作用が強く、分解生成物が臭いを発生し
ない種々の有機過酸化物が用いられる。これらの有機過
酸化物としては2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、α,α′−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジ−t−
ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシイソ
フタレート等の中から選ばれる1種または2種以上の有
機過酸化物が使用される。1分間半減期を得るための分
解温度が170℃以下では反応が激しくなりその制御が
難しく、250℃以上では適当な条件で反応が起こらな
い。活性酸素量が8%未満では遊離ラジカル発生剤の添
加量を多くする必要があり外観不良や強度低下を招く。
またこれらの添加量としてはベースポリマー100重量
部に対して0.01〜1重量部好ましくは0.03〜
0.3重量部である。0.01重量部以下では充分なシ
ラングラフト反応が進行せず、また1重量部以上では押
出加工性が低下するとともに成形表面が悪くなる。
【0007】その他の添加剤として本発明の樹脂組成物
は所望により通常に使用される添加剤、例えば酸化防止
剤、中和剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、分散
剤、滑剤、増粘剤、発泡剤、金属劣化防止剤、防カビ
剤、流動調整剤等、またリンおよびホスフィン誘導体の
難燃剤、その他の無機質充填剤、架橋剤、架橋助剤等、
または他の合成樹脂を含有させることもできる。
【0008】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明する。表1に示す
ような配合割合に従って、ベースポリマー、有機不飽和
シランおよび遊離ラジカル発生剤とを混和し、単軸押出
機を用いて押出温度120〜280℃で混練し、ストランドカ
ットして造粒しシラングラフトマーを得た。得られたシ
ラングラフトマーと触媒マスターバッチ(高密度ポリエ
チレン100重量部に対して、ジオクチル錫ジラウレート
1重量部と酸化防止剤を混練してペレット化したもの)
を19:1の比率で混合し、単軸押出機を用いて混練し、外
径15mm厚さ1.5mmのチューブ状に押出した後、温水中に
浸漬することによって架橋処理を行った。このチューブ
状サンプルを用いて外観の評価、衛生試験および臭いの
評価を行った。またこのチューブ状サンプルから引張試
験用試験片を作成し、引張試験を実施した。
【0009】
【0010】注:* (1)昭和電工(株)製 ショウレックス S4503FD (2)信越化学工業(株)製 シラン SB6301 (3)日本油脂(株)製 α,α′ービス(tーブチルパーオ
キシーmーイソプロピル)ベンゼン (4)日本油脂(株)製 2,5ージメチルー2,5ージ(tーブ
チルパーオキシ)ヘキサン (5)日本油脂(株)製 ジクミルパーオキサイド (6)ステアリン酸 (7)JIS K6760 による。 (8)JIS K6760 による。 (9)チューブ状成形品を50℃の温水中に24時間浸漬
した後の水の臭い。 評価 優>良>可>不可の順とし、可のレベルまでを合
格とした。 (10)50mmφの単軸押出機 160−190−210−220−210−210℃ L/D:22、圧縮比:3.5、チューブダイ外径15m
m、内径12mm 評価 優>良>可>不可の順とし、可のレベルまでを合
格とした。
【0011】表1から明らかなように、実施例1および
2に示す材料は強度を維持し、臭いおよびチューブ外観
ともに良好である。これに対し遊離ラジカル発生剤とし
て従来のジクミルパーオキサイドを使用した比較例1
は、臭いが強い。遊離ラジカル発生剤添加量の少ない比
較例2では、シラングラフト化反応が充分に進行してい
ないためシラン臭がきつく、強度も小さい。遊離ラジカ
ル発生剤添加量の多い比較例3では、良好な外観が得ら
れず、強度も小さい。シラン添加量の少ない比較例4で
は、シラングラフト化反応が充分に進行していないため
強度が小さい。シラン添加量の多い比較例5では、過剰
のシランが未反応のまま残ってしまうためシラン臭がき
つく、外観も悪い。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
成形時、あるいは成形後実際に使用する際に発生する、
架橋ポリエチレン特有の臭気を著しく低減し、作業環境
および実使用環境を大幅に改善した樹脂組成物でできた
給水給湯用パイプを得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)〜(c)の含有する組成物より
    なる給水給湯用パイプであって、(a)を100重量部に
    対して(b)を1〜5重量部および(c)を0.01〜1重
    量部含有する樹脂組成物を成形してなることを特徴とす
    る給水給湯用パイプ。 (a)高密度ポリエチレン。 (b)一般式RR’SiY2 (Rは1価のオレフィン不飽
    和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機基、R’は脂肪
    族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素基あるいはYと
    同じもの)で表される有機不飽和シラン。 (c)遊離ラジカル発生剤。
  2. 【請求項2】 遊離ラジカル発生剤が1分間の半減期を
    得るための分解温度が170℃以上250℃以下でかつ
    活性酸素量が8%以上である請求項1に記載の樹脂組成
    物でできた給水給湯用パイプ。
  3. 【請求項3】 遊離ラジカル発生剤が2,5−ジメチル
    −2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,
    α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
    ル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t
    −ブチルパーオキシイソフタレート又はこれらの混合物
    である請求項1又は2記載の給水給湯用パイプ。
JP4012693A 1993-03-01 1993-03-01 給水給湯用パイプ Pending JPH06248089A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001588A1 (en) 2004-04-08 2006-01-05 Lg Chem. Ltd. Polyethylene pipe having better melt pro- cessibility and high resistance to stress and method of preparing the same using metallocene catalyst
JP2008163327A (ja) * 2007-12-07 2008-07-17 Furukawa Electric Co Ltd:The 配管施工方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001588A1 (en) 2004-04-08 2006-01-05 Lg Chem. Ltd. Polyethylene pipe having better melt pro- cessibility and high resistance to stress and method of preparing the same using metallocene catalyst
US7304118B2 (en) 2004-04-08 2007-12-04 Lg Chem, Ltd. Polyethylene pipe having better melt processibility and high resistance to stress and method of preparing the same using metallocene catalyst
JP2008163327A (ja) * 2007-12-07 2008-07-17 Furukawa Electric Co Ltd:The 配管施工方法

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