JPH076634A - 電線・ケーブル - Google Patents

電線・ケーブル

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JPH076634A
JPH076634A JP7970393A JP7970393A JPH076634A JP H076634 A JPH076634 A JP H076634A JP 7970393 A JP7970393 A JP 7970393A JP 7970393 A JP7970393 A JP 7970393A JP H076634 A JPH076634 A JP H076634A
Authority
JP
Japan
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coating layer
vinyl chloride
electric wire
chlorinated polyethylene
cable
Prior art date
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Pending
Application number
JP7970393A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Seki
育雄 関
Masanobu Nakabashi
正信 中橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
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Publication of JPH076634A publication Critical patent/JPH076634A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被覆層の引張特性を改善することを可能とす
る。 【構成】 導体1上に被覆層を有する電線・ケーブルに
おいて、上記被覆層4が、塩素化ポリエチレンと塩化ビ
ニルグラフトポリエチレンの含有重量比が95/ 5〜20/
80の範囲にある樹脂組成物と、有機シラン化合物とを、
遊離ラジカル発生剤の存在下で反応させ、この反応物を
シラノール縮合触媒の存在下で水分にさらして架橋して
形成されたことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温常圧架橋可能な塩
素化ポリエチレン組成物を被覆層として有する電線・ケ
ーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電線やケーブルは、シースとしての被覆
層を導体又は導体遮蔽層上に設けて作製されており、そ
のシース材料として塩素化ポリエチレンが知られてい
る。
【0003】塩素化ポリエチレンと有機シラン化合物と
をパーオキサイド存在下で反応させ、次いでこれをシラ
ノール縮合触媒の存在下において水分にさらすことによ
り架橋する方法がある(特公昭63-12486号公報等)。こ
のように塩素化ポリエチレンをシラン架橋することによ
り、高温、高圧の加硫装置等特別の装置を必要とせず、
一般の押出し機のみでケーブル等が作られる利点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩素化
ポリエチレンに有機シラン化合物をグラフトし、これを
触媒・水の共存下で架橋した組成物をケーブル等のシー
スに適用した場合、ケーブルとして重要な引張強さが劣
ってしまうことがある。
【0005】本発明は、上記した課題を解消し、引張特
性に優れた電線・ケーブルを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、塩素化ポ
リエチレン組成物をケーブル等のシースとして被覆する
知見を基に引張特性に優れた被覆層を得るために種々の
研究開発を実施した結果、塩化ビニルグラフトポリウレ
タンに着目し、本発明を完成するに至ったのである。
【0007】すなわち、本発明は、導体上に被覆層を有
する電線・ケーブルにおいて、上記被覆層が、塩素化ポ
リエチレンと塩化ビニルグラフトポリウレタンの含有重
量比が95/ 5〜20/80の範囲にある樹脂組成物と、有機
シラン化合物とを、遊離ラジカル発生剤の存在下で反応
させ、この反応物をシラノール縮合触媒の存在下で水分
にさらして架橋して形成されたものである。また、塩化
ビニルグラフトポリウレタンの塩化ビニルグラフトが60
〜80モル%の範囲のものを用いる。
【0008】
【作用】本発明において、塩素化ポリエチレンの塩素量
は30〜50重量%とするのが望ましく、塩素量が30重量%
未満ではシース材料として重要な耐油性が損なわれてし
まい、50重量%を越えると耐熱劣化性が悪化する。この
塩素化ポリエチレンは2種以上をブレンドしてもよい。
【0009】塩化ビニルグラフトポリウレタンにおい
て、塩化ビニルのグラフト量は、通常50〜90モル%の範
囲のものが採用しうるが、好ましくは60〜80モル%範囲
である。
【0010】塩素化ポリエチレンと塩化ビニルグラフト
ポリウレタンの含有割合は、重量比で95/ 5〜20/80の
範囲から選定する必要があり、塩化ビニルグラフトポリ
ウレタンの含有量が 5重量部未満では引張特性が改善さ
れず、80重量部を越えるとゴム弾性が失われる。
【0011】有機シラン化合物としては、一般式RR1
SiYで表されるシランが挙げられる。このシランの一
般式において、Rは、炭素および水素と随意には酸素と
からなる一価のオレフィン性不飽和ラジカルを表す。こ
のようなラジカルの例としては、ビニル,アリル,ブデ
ニル,シクロヘキセニル,シクロペンタジエニル,シク
ロヘキサジエニル,
【0012】
【化1】
【0013】が挙げられ、ビニルラジカルが好ましい。
【0014】Yは、加水分解しうる有機基を示し、6個
以下の炭素原子を有するアルコキシ又はアルコキシラジ
カル(例えばメトキシ,エトキシ又はブトキシ)、6個
以下の炭素原子を有するアシロキシラジカル(例えばホ
ルミロキシ,アセトキシ又はプロピオノキシラジカル)
及び14個以下の炭素原子を有するオキシムラジカル
(例えば、式−ON=C(CH3 )−,式−ON=CC
2 2 5 又は式−ON=C(C4 5 3 )といっ
たものが挙げられる。
【0015】R1 は、脂肪族性不飽和のない一価の炭化
水素基を示し、例えば、メチル,エチル,プロピル,テ
トラデシル,オクタデシル,フェニル,ベンジル又はト
リルが挙げられ、またR又はY2 で示すこともできる。
【0016】この有機シラン化合物は、好ましくは、式
RSiy3 で表すものを有し、かつ3個の加水分解しう
る有機基を含有するものがよく、最も好ましいシランと
してはビニルトリエトキシシラン及びビニルトリメトキ
シシランである。尚、加水分解しうる基を2個しか有し
ないシラン、例えば、ビニルメチルジエトキシシラン及
びビニルフェニルジメトキシシランもまた効果的であ
る。
【0017】有機シラン化合物の割合は、塩素化ポリエ
チレンと塩化ビニルグラフトポリウレタンの合計量 100
重量部に対し 0.1〜20重量%とするが、好ましくは 1〜
8 重量%がよい。
【0018】遊離ラジカル発生剤は、塩素化ポリエチレ
ン中に遊離ラジカル部位を生じさせることができ、かつ
反応温度において6分以下、好ましくは1分以下の半減
期を有する化合物がよく、この発明に使用するための最
も良く知られ、かつ好ましいラジカル発生化合物として
は、有機ペルオキシド及びペルエステル [例えばベンゾ
イルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、
ジクミルペルオキシド、ジ−第三ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2・5−ジ(ペルオキンベンゾエー
ト)ヘキシン−3,1・3−ビス(t−ブチルペルオキ
シイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、
第三ブチルペルアセテート、2・5−ジメチル−2・5
−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,2・5−
ジメチル−2・5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサ
ン及び第三ブチルペルベンゾエート] 及びアゾ化合物
(例えばアゾビス−イソプチロニトリル及びジメチルア
ゾジイソブチレート)といったものが挙げられ、その量
は塩素化ポリエチレンと塩化ビニルグラフトポリウレタ
ンの重量に対して 0.2〜1 重量%とするのが好ましい。
【0019】有機シラン化合物のグラフト反応は、ニー
ダ、バンバリ、押出機のいずれも採用可能である。
【0020】シラノール縮合触媒としては、例えばジブ
チルスズジラウレート,第一スズアセテート,第一スズ
オクテート,鉛ナフテネート,亜鉛オクテート,鉄−2
−エチルヘキソエートおよびコバルトナフテネートのよ
うな金属カルボキシレートと、チタニウムエステル及び
キレート類、例えばテトラブチルチタネート,テトラノ
ニルチタネート及びビス(アセチルアセトニル)ジ−イ
ソプロピルチタネートのような有機金属化合物と、エチ
ルアミン,ヘキシルアミン,ジブチルアミン及びビベリ
ジンのような有機塩基と、鉱酸及び脂肪酸のような酸と
を包含し、好ましくは有機スズ化合物、例えばジブチル
スズジラウレート,ジブチルスズジアセテート及びジブ
チルスズジオクテートが挙げられる。
【0021】シラノール縮合触媒は、通常塩素化ポリエ
チレンに 0.2〜1 重量部添加した触媒マスターバッチの
ペレットを作り、これを最終のケーブル押出時に有機シ
ラン化合物をグラフトしたコンパウンドに 2〜10重量%
混ぜることにより添加される。
【0022】本発明では、上記成分以外に適宜、充填
剤、安定剤、着色剤、酸化防止剤、滑剤等を配合しても
よい。
【0023】充填剤としては、タルク、クレー、炭酸カ
ルシウム、無水ケイ酸等の白色充填剤、カーボンブラッ
クのいずれも採用可能であり、この充填剤の添加量は10
〜100 重量部が好ましく、10重量部未満では耐摩耗性な
どの強靭性に劣り、 100重量部を越えるとコンパウンド
の粘度が上がりすぎ、押出加工が困難となる。
【0024】安定剤としては、三塩基性硫酸鉛,二塩基
性亜りん酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、鉛白等の鉛化合
物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル,エポキシ
化大豆油等のエポキシ化合物などが挙げられる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0026】表1の実施例1〜3及び比較例1,2の各
欄に示すような配合に従って、先ず、表1に示すジクミ
ルパーオキサイドとビニルトリメトキシシラン以外の配
合剤を温度 120〜130 ℃に設定した 150mm直径のゴム
用ロールで15分間混練し、シート状にする。次にこのシ
ートを常温にて粉砕機で粉砕し、温度60℃の密閉系内で
ジクミルパーオキサイドとビニルトリメトキシシランを
含浸後、ヘッド: 180℃、シリンダー1: 180℃、シリ
ンダー2: 130℃の各温度に設定し、スクリュー回転数
10rpmに設定した40mm押出機(L/D=22)を用いて
グラフト反応を行った。
【0027】次に表2に示す組成の触媒マスターバッチ
のペレットを上記のシラングラフトコンパウンドペレッ
トに5重量%添加し、同上の押出機を用いて、図1に示
すように、ケーブル導体1に架橋ポリエチレン層2を被
覆した芯線4本の周りに導電層3を介した上にシラン水
架橋塩素化ポリエチレンを被覆してシース層(被覆層)
4を形成し、ケーブルを作製した。押出条件はヘッド:
シリンダー1: 150℃、シリンダー2: 130℃の各温度
と、スクリュー回転数20rpmである。
【0028】次いで、作製したケーブルを80℃の温度の
飽和蒸気中に1日さらし架橋して各試料とした。これら
の試料(ケーブル)の評価を引張特性及びゴム弾性の尺
度となる圧縮永久歪みについて調べ、その結果を表1の
下欄に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表1に示される結果からも明らかな通り、
本発明に係る実施例1〜4の試料では、いずれも引張特
性及びゴム弾性について良好な値を示し、引張特性が改
善されている。これに対し、比較例1は、塩化ビニルグ
ラフトポリウレタンを含まないものであり、引張強さが
劣っていることが分かる。また、比較例2は、塩化ビニ
ルグラフトポリウレタンの含有量が規定値を越えるもの
であり、伸び及びゴム弾性が劣っていることが分かる。
【0032】従って、塩素化ポリエチレンと塩素化ポリ
エチレン−塩化ビニルグラフト共重合体の重量比が95/
5〜20/80の範囲にある樹脂組成物と、有機シラン化合
物とを、遊離ラジカル発生剤の存在下で反応させ、この
反応物をシラノール縮合触媒の存在下で水分にさらして
架橋することにより、引張特性及びゴム弾性が良好な被
覆層4を導体1上に被覆することができ、引張特性に優
れた電線・ケーブルが得られる。
【0033】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、被覆層の
引張特性が優れた電線・ケーブルが得られるという優れ
た効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 導体 4 被覆層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に被覆層を有する電線・ケーブル
    において、上記被覆層が、塩素化ポリエチレンと塩化ビ
    ニルグラフトポリウレタンの含有重量比が95/ 5〜20/
    80の範囲にある樹脂組成物と、有機シラン化合物とを、
    遊離ラジカル発生剤の存在下で反応させ、この反応物を
    シラノール縮合触媒の存在下で水分にさらして架橋して
    形成されたことを特徴とする電線・ケーブル。
  2. 【請求項2】 塩化ビニルグラフトポリウレタンの塩化
    ビニルグラフトが60〜80モル%である請求項1に記載の
    電線・ケーブル。
JP7970393A 1993-04-06 1993-04-06 電線・ケーブル Pending JPH076634A (ja)

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JP7970393A JPH076634A (ja) 1993-04-06 1993-04-06 電線・ケーブル

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6632879B2 (en) * 1999-04-16 2003-10-14 Dupont Dow Elastomers L.L.C. Compatible thermoplastic polyurethane-polyolefin blend compositions
US7579387B2 (en) 2005-02-02 2009-08-25 Shawcor Ltd. Radiation-crosslinked polyolefin compositions
CN103936931A (zh) * 2013-01-17 2014-07-23 日立金属株式会社 硅烷接枝氯化聚乙烯以及使用其的电线和电缆

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7579387B2 (en) 2005-02-02 2009-08-25 Shawcor Ltd. Radiation-crosslinked polyolefin compositions
CN103936931A (zh) * 2013-01-17 2014-07-23 日立金属株式会社 硅烷接枝氯化聚乙烯以及使用其的电线和电缆

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