JPH0581933A - 電線・ケーブル - Google Patents
電線・ケーブルInfo
- Publication number
- JPH0581933A JPH0581933A JP3272110A JP27211091A JPH0581933A JP H0581933 A JPH0581933 A JP H0581933A JP 3272110 A JP3272110 A JP 3272110A JP 27211091 A JP27211091 A JP 27211091A JP H0581933 A JPH0581933 A JP H0581933A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- weight
- graft copolymer
- vinyl chloride
- chlorinated polyethylene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 引張強さに優れたシースを備えた電線を得
る。 【構成】 シラングラフトコンパウンドのペレットに触
媒マスターバッチのペレットを添加し、押出機でケーブ
ル導体1に架橋ポリエステル層2を被覆した芯線4本の
周りに導電層4を介し、シラン水架橋塩素化ポリエチレ
ンのシース3を被覆した構造のケーブルを作製する。
る。 【構成】 シラングラフトコンパウンドのペレットに触
媒マスターバッチのペレットを添加し、押出機でケーブ
ル導体1に架橋ポリエステル層2を被覆した芯線4本の
周りに導電層4を介し、シラン水架橋塩素化ポリエチレ
ンのシース3を被覆した構造のケーブルを作製する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩素化ポリエチレン樹
脂組成物をシース材料とした電線(ケーブルも含む)に
関する。
脂組成物をシース材料とした電線(ケーブルも含む)に
関する。
【0002】
【従来の技術】電線のシースとして従来からシラン架橋
した塩素化ポリエチレンが用いられている。この塩素化
ポリエチレンを架橋せしめる手段としては特公昭63−
12486号に開示されるように、塩素化ポリエチレン
と一般式RR’SiY2(式中Rは一価のオレフィン性
不飽和炭化水素またはハイドロカーボンオキシ基であ
り、Yは加水分解し得る有機基、R’は基Rか基Yのい
ずれか)で表わされるシランとをパーオキサイドの存在
下で反応させ、次いでシラノール縮合触媒の存在下で水
分に晒すことで架橋せしめる方法が知られている。
した塩素化ポリエチレンが用いられている。この塩素化
ポリエチレンを架橋せしめる手段としては特公昭63−
12486号に開示されるように、塩素化ポリエチレン
と一般式RR’SiY2(式中Rは一価のオレフィン性
不飽和炭化水素またはハイドロカーボンオキシ基であ
り、Yは加水分解し得る有機基、R’は基Rか基Yのい
ずれか)で表わされるシランとをパーオキサイドの存在
下で反応させ、次いでシラノール縮合触媒の存在下で水
分に晒すことで架橋せしめる方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したシラン架橋し
た塩素化ポリエチレンを電線のシースとした場合には、
引張強さの点で劣るという課題がある。
た塩素化ポリエチレンを電線のシースとした場合には、
引張強さの点で劣るという課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
願の第1発明は、塩素化ポリエチレンとエチレン酢酸ビ
ニル−塩化ビニルグラフト共重合体との重量比が80/
20〜20/80の範囲にある樹脂分100重量部に対
し、一般式RR’SiY2(式中Rは一価のオレフィン
性不飽和炭化水素またはハイドロカーボンオキシ基であ
り、Yは加水分解し得る有機基、R’は基Rか基Yのい
ずれか)で表わされるシランを遊離ラジカル発生剤の存
在化で反応させ、その反応物をシラノール縮合触媒の存
在下で水分に晒して架橋せしめてなるシースを形成し、
第2発明は上記のエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラ
フト共重合体の代りにエチレンアクリル酸エステル−塩
化ビニルグラフト共重合体を用いた。
願の第1発明は、塩素化ポリエチレンとエチレン酢酸ビ
ニル−塩化ビニルグラフト共重合体との重量比が80/
20〜20/80の範囲にある樹脂分100重量部に対
し、一般式RR’SiY2(式中Rは一価のオレフィン
性不飽和炭化水素またはハイドロカーボンオキシ基であ
り、Yは加水分解し得る有機基、R’は基Rか基Yのい
ずれか)で表わされるシランを遊離ラジカル発生剤の存
在化で反応させ、その反応物をシラノール縮合触媒の存
在下で水分に晒して架橋せしめてなるシースを形成し、
第2発明は上記のエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラ
フト共重合体の代りにエチレンアクリル酸エステル−塩
化ビニルグラフト共重合体を用いた。
【0005】ここで、塩素化ポリエチレンの塩素量とし
ては、30〜50重量%が望ましい。これは塩素量が3
0重量%未満であるとシース材料として重要な耐油性が
損われ、50重量%を超えると耐熱劣化性が悪化するこ
とによる。
ては、30〜50重量%が望ましい。これは塩素量が3
0重量%未満であるとシース材料として重要な耐油性が
損われ、50重量%を超えると耐熱劣化性が悪化するこ
とによる。
【0006】また第1発明における塩素化ポリエチレン
とエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体と
の重量比は80/20〜20/80の範囲から選定す
る。これはエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共
重合体の割合が20重量部より少ないと、引張強さが改
善されず、80重量部より多いとゴム弾性が失われるこ
とによる。同様の理由から第2発明における塩素化ポリ
エチレンとエチレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグ
ラフト共重合体との重量比も80/20〜20/80の
範囲から選定する。
とエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体と
の重量比は80/20〜20/80の範囲から選定す
る。これはエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共
重合体の割合が20重量部より少ないと、引張強さが改
善されず、80重量部より多いとゴム弾性が失われるこ
とによる。同様の理由から第2発明における塩素化ポリ
エチレンとエチレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグ
ラフト共重合体との重量比も80/20〜20/80の
範囲から選定する。
【0007】一般式RR’SiY2で表わされるシラン
のR(一価のオレフィン性不飽和炭化水素またはハイド
ロカーボンオキシ基)としては、ビニル、アリル、ブデ
ニル、シクロヘキサニル、シクロペンタジエニル、シク
ロヘキサジエニル、CH2=C(CH3)COO(C
H2)3−、 が挙げられ、ビニルラジカルが好ましい。
のR(一価のオレフィン性不飽和炭化水素またはハイド
ロカーボンオキシ基)としては、ビニル、アリル、ブデ
ニル、シクロヘキサニル、シクロペンタジエニル、シク
ロヘキサジエニル、CH2=C(CH3)COO(C
H2)3−、 が挙げられ、ビニルラジカルが好ましい。
【0008】一般式RR’SiY2で表わされるシラン
のY(加水分解し得る有機基)としては、6個以下の炭
素原子を有するアルコキシまたはアルコキシラジカル例
えばメトキシ、エトキシおよびブトキシラジカル、 6
個以下の炭素原子を有するアシロキシラジカル例えばホ
ルミロキシラジカル、アセトキシラジカルまたはプロピ
オノキシラジカル、 14個以下の炭素原子を有するオ
キシムラジカル例えば−ON=C(CH3)2−,−ON
=CCH2C2H5−および−ON=C(C4H5)3が挙げ
られる。
のY(加水分解し得る有機基)としては、6個以下の炭
素原子を有するアルコキシまたはアルコキシラジカル例
えばメトキシ、エトキシおよびブトキシラジカル、 6
個以下の炭素原子を有するアシロキシラジカル例えばホ
ルミロキシラジカル、アセトキシラジカルまたはプロピ
オノキシラジカル、 14個以下の炭素原子を有するオ
キシムラジカル例えば−ON=C(CH3)2−,−ON
=CCH2C2H5−および−ON=C(C4H5)3が挙げ
られる。
【0009】一般式RR’SiY2で表わされるシラン
のR’は基Rか基Yのいずれかで表わすことができる
が、脂肪族性不飽和のない1価の炭化水素例えばメチ
ル、エチル、プロピル、テトラデシル、オクタデシル、
フェニル、ベンジルまたはトリルで表わすこともでき
る。
のR’は基Rか基Yのいずれかで表わすことができる
が、脂肪族性不飽和のない1価の炭化水素例えばメチ
ル、エチル、プロピル、テトラデシル、オクタデシル、
フェニル、ベンジルまたはトリルで表わすこともでき
る。
【0010】そして、好ましいシランとしては式RSi
Y3で表わされる3個の加水分解し得る有機基を有する
ものであり、具体的にはビニルトリエトキシシランおよ
びビニルトリメトキシシランが最も好ましいと考えられ
る。ただし、加水分解し得る基を2個しか有しないシラ
ン例えばビニルメチルジエトキシシランおよびビニルフ
ェニルジメトキシシランも有効である。
Y3で表わされる3個の加水分解し得る有機基を有する
ものであり、具体的にはビニルトリエトキシシランおよ
びビニルトリメトキシシランが最も好ましいと考えられ
る。ただし、加水分解し得る基を2個しか有しないシラ
ン例えばビニルメチルジエトキシシランおよびビニルフ
ェニルジメトキシシランも有効である。
【0011】使用されるシランの量は、塩素化ポリエチ
レンとエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合
体との合計量100重量部または塩素化ポリエチレンと
エチレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共重
合体との合計量100重量部に対して0.1〜20重量
%のように広く変動させることができるが、塩素化ポリ
エチレンの重量に対して1〜8重量%使用するのが好ま
しい。
レンとエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合
体との合計量100重量部または塩素化ポリエチレンと
エチレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共重
合体との合計量100重量部に対して0.1〜20重量
%のように広く変動させることができるが、塩素化ポリ
エチレンの重量に対して1〜8重量%使用するのが好ま
しい。
【0012】また、遊離ラジカルを発生する化合物とし
ては、上記反応条件下において塩素化ポリエチレン中に
遊離ラジカル部位を生じさせることができ、かつ上記反
応温度において6分以下、好ましくは1分以下の半減期
を有するものを使用することができる。具体的には、有
機ベンジルオキシドおよびペルエステル例えばベンゾイ
ルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジ
クミルペルオキシド、ジ−第3ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2・5−ジ(ペルオキシベンゾエー
ト)ヘキシン−3,1・3−ビス(t−ブチルペルオキ
シイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、
第3ブチルペルアセテート、2・5−ジメチル−2・5
−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,2・5−
ジメチル−2・5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサ
ンおよび第3ブチルペルペンゾエートと、アゾ化合物例
えばアゾビス−イソブチロニトリルおよびジメチルアゾ
イソブチレートが挙げられる。そして、その添加量は塩
素化ポリエチレンとエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグ
ラフト共重合体またはエチレンアクリル酸エステル−塩
化ビニルグラフト共重合体の量に対して0.2〜1重量
%使用するのが好ましい。
ては、上記反応条件下において塩素化ポリエチレン中に
遊離ラジカル部位を生じさせることができ、かつ上記反
応温度において6分以下、好ましくは1分以下の半減期
を有するものを使用することができる。具体的には、有
機ベンジルオキシドおよびペルエステル例えばベンゾイ
ルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジ
クミルペルオキシド、ジ−第3ブチルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2・5−ジ(ペルオキシベンゾエー
ト)ヘキシン−3,1・3−ビス(t−ブチルペルオキ
シイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、
第3ブチルペルアセテート、2・5−ジメチル−2・5
−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,2・5−
ジメチル−2・5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサ
ンおよび第3ブチルペルペンゾエートと、アゾ化合物例
えばアゾビス−イソブチロニトリルおよびジメチルアゾ
イソブチレートが挙げられる。そして、その添加量は塩
素化ポリエチレンとエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグ
ラフト共重合体またはエチレンアクリル酸エステル−塩
化ビニルグラフト共重合体の量に対して0.2〜1重量
%使用するのが好ましい。
【0013】また上位成分以外に適宜、充填剤、着色
剤、酸化防止剤、滑剤を配合してもよい。充填剤として
は、タルク、クレー、炭酸カルシウム、無水珪酸等の白
色充填剤、カーボンブラックのいずれも使用できる。そ
してこれら充填剤の添加割合は10〜100重量部とす
るのが好ましい。これは10重量部未満では耐摩耗性な
どの強靭性に劣り、100重量部を超えるとコンパウン
ドの粘度が上がり過ぎ、押出し加工が困難となることに
よる。また安定剤としては鉛化合物例えば三塩基性硫酸
塩、二塩基性亜リン酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、鉛白、
およびエポキシ化合物例えばビスフェノールAジグリシ
ンジルエーテル、エポキシ化大豆油などが挙げられる。
剤、酸化防止剤、滑剤を配合してもよい。充填剤として
は、タルク、クレー、炭酸カルシウム、無水珪酸等の白
色充填剤、カーボンブラックのいずれも使用できる。そ
してこれら充填剤の添加割合は10〜100重量部とす
るのが好ましい。これは10重量部未満では耐摩耗性な
どの強靭性に劣り、100重量部を超えるとコンパウン
ドの粘度が上がり過ぎ、押出し加工が困難となることに
よる。また安定剤としては鉛化合物例えば三塩基性硫酸
塩、二塩基性亜リン酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、鉛白、
およびエポキシ化合物例えばビスフェノールAジグリシ
ンジルエーテル、エポキシ化大豆油などが挙げられる。
【0014】またシランのグラフト反応は、ニーダ、バ
ンバリ、押出機のいずれを用いても可能である。
ンバリ、押出機のいずれを用いても可能である。
【0015】更にシラノール縮合触媒としては、例えば
ジブチルスズジラウレート、第1スズアセテート、第1
スズオクテート、鉛ナフテネート、亜鉛オクテート、鉄
−2−エチルヘキソエートおよびコバルトナフテネート
のような金属カルボキシレートとチタニウムエステルお
よびキレート類、例えばテトラブチルチタネート、テト
ラノニルチタネートおよびビス(アセチルアセトニル)
ジ−イソプロピルチタネートのような有機金属化合物と
エチルアミン、ヘキシルアミン、ジブチルアミンおよび
ビベリジンのような有機塩基と鉱酸および脂肪酸のよう
な酸とを包含する。そして、好ましい触媒は有機スズ化
合物、例えばジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジアセテートおよびジブチルスズジオクテートである。
ジブチルスズジラウレート、第1スズアセテート、第1
スズオクテート、鉛ナフテネート、亜鉛オクテート、鉄
−2−エチルヘキソエートおよびコバルトナフテネート
のような金属カルボキシレートとチタニウムエステルお
よびキレート類、例えばテトラブチルチタネート、テト
ラノニルチタネートおよびビス(アセチルアセトニル)
ジ−イソプロピルチタネートのような有機金属化合物と
エチルアミン、ヘキシルアミン、ジブチルアミンおよび
ビベリジンのような有機塩基と鉱酸および脂肪酸のよう
な酸とを包含する。そして、好ましい触媒は有機スズ化
合物、例えばジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジアセテートおよびジブチルスズジオクテートである。
【0016】そして、上記シラノール縮合触媒は、通常
塩素化ポリエチレンに0.2〜1重量部添加した触媒マ
スターバッチのペレットを作り、これを最終のケーブル
押出時にシランをグラフトしたコンパウンドに2〜10
重量%混ぜることにより添加する。
塩素化ポリエチレンに0.2〜1重量部添加した触媒マ
スターバッチのペレットを作り、これを最終のケーブル
押出時にシランをグラフトしたコンパウンドに2〜10
重量%混ぜることにより添加する。
【0017】
【作用】塩素化ポリエチレンにエチレン酢酸ビニル−塩
化ビニルグラフト共重合体またはエチレンアクリル酸エ
ステル−塩化ビニルグラフト共重合体を所定の割合で添
加したことにより、引張強さが向上する。
化ビニルグラフト共重合体またはエチレンアクリル酸エ
ステル−塩化ビニルグラフト共重合体を所定の割合で添
加したことにより、引張強さが向上する。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を具体的
に説明する。ここで(表1)は第1発明に係る実施例と
その比較例の配合割合と特性を示し、(表2)は触媒マ
スターバッチのペレットの組成を示し、(表3)は第2
発明に係る実施例とその比較例の配合割合と特性を示
す。
に説明する。ここで(表1)は第1発明に係る実施例と
その比較例の配合割合と特性を示し、(表2)は触媒マ
スターバッチのペレットの組成を示し、(表3)は第2
発明に係る実施例とその比較例の配合割合と特性を示
す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】先ず、(表1)の実施例1〜3および比較
例1〜2に示すジクミルパーオキサイドとビニルトリメ
トキシシラン以外の配合剤を温度120〜130℃に設
定した150mm直径のゴム用ロールで15分間混練す
る。
例1〜2に示すジクミルパーオキサイドとビニルトリメ
トキシシラン以外の配合剤を温度120〜130℃に設
定した150mm直径のゴム用ロールで15分間混練す
る。
【0023】上記によって得られたシートを常温にて粉
砕機で粉砕し、温度60℃の密閉系内でジクミルパーオ
キサイドとビニルトリメトキシシランを含浸後、ヘッ
ド:180℃、シリンダ1:180℃、シリンダ2:1
30℃の各温度に設定し、スクリュー回転数10rpm
に設定した40m/m押出機(L/D=22)を用いて
グラフト反応を行なった。
砕機で粉砕し、温度60℃の密閉系内でジクミルパーオ
キサイドとビニルトリメトキシシランを含浸後、ヘッ
ド:180℃、シリンダ1:180℃、シリンダ2:1
30℃の各温度に設定し、スクリュー回転数10rpm
に設定した40m/m押出機(L/D=22)を用いて
グラフト反応を行なった。
【0024】次いで、上記のシラングラフトコンパウン
ドのペレットに(表2)に示す組成の触媒マスターバッ
チのペレットを5重量%添加し、前記押出機で図1に示
すように、ケーブル導体1に架橋ポリエステル層2を被
覆した芯線4本の周りに導電層4を介し、シラン水架橋
塩素化ポリエチレンのシース3を被覆した構造のケーブ
ルを作製した。ここで、押出条件はヘッドとシリンダ1
は150℃、シリンダ2は130℃、スクリュー回転数
は20rpmとし、この後に行なう架橋条件は80℃の
飽和蒸気中に1日晒した。
ドのペレットに(表2)に示す組成の触媒マスターバッ
チのペレットを5重量%添加し、前記押出機で図1に示
すように、ケーブル導体1に架橋ポリエステル層2を被
覆した芯線4本の周りに導電層4を介し、シラン水架橋
塩素化ポリエチレンのシース3を被覆した構造のケーブ
ルを作製した。ここで、押出条件はヘッドとシリンダ1
は150℃、シリンダ2は130℃、スクリュー回転数
は20rpmとし、この後に行なう架橋条件は80℃の
飽和蒸気中に1日晒した。
【0025】以上のごとくして得られた実施例1〜3お
よび比較例1〜2の評価を(表1)の下欄に示す。(表
1)からは実施例1〜3はいずれも良好な引張特性とゴ
ム弾性を発揮することが分る。一方、エチレン酢酸ビニ
ル−塩化ビニルグラフト共重合体を含まない比較例1に
あっては引張強さが劣り、エチレン酢酸ビニル−塩化ビ
ニルグラフト共重合体の含有量が規定値より多い比較例
2にあっては伸び特性およびゴム弾性に劣っていること
が分る。
よび比較例1〜2の評価を(表1)の下欄に示す。(表
1)からは実施例1〜3はいずれも良好な引張特性とゴ
ム弾性を発揮することが分る。一方、エチレン酢酸ビニ
ル−塩化ビニルグラフト共重合体を含まない比較例1に
あっては引張強さが劣り、エチレン酢酸ビニル−塩化ビ
ニルグラフト共重合体の含有量が規定値より多い比較例
2にあっては伸び特性およびゴム弾性に劣っていること
が分る。
【0026】また(表3)の下欄は前記第1発明の実施
例のエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体
をエチレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共
重合体に変え、他の条件は第1発明の実施例と同一にし
て得られた実施例1〜3および比較例1〜2の評価を示
す。
例のエチレン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体
をエチレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共
重合体に変え、他の条件は第1発明の実施例と同一にし
て得られた実施例1〜3および比較例1〜2の評価を示
す。
【0027】(表3)からは実施例1〜3はいずれも良
好な引張特性とゴム弾性を発揮することが分る。一方、
エチレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共重
合体を含まない比較例1にあっては引張強さが劣り、エ
チレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共重合
体の含有量が規定値より多い比較例2にあっては伸び特
性およびゴム弾性に劣っていることが分る。
好な引張特性とゴム弾性を発揮することが分る。一方、
エチレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共重
合体を含まない比較例1にあっては引張強さが劣り、エ
チレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共重合
体の含有量が規定値より多い比較例2にあっては伸び特
性およびゴム弾性に劣っていることが分る。
【0028】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
塩素化ポリエチレンとシランとを架橋せしめて電線のシ
ースを形成するに際し、前記塩素化ポリエチレンにエチ
レン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体またはエ
チレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共重合
体を所定の割合で添加したことにより、引張強さに優れ
たシースを備えた電線を得ることができる。
塩素化ポリエチレンとシランとを架橋せしめて電線のシ
ースを形成するに際し、前記塩素化ポリエチレンにエチ
レン酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体またはエ
チレンアクリル酸エステル−塩化ビニルグラフト共重合
体を所定の割合で添加したことにより、引張強さに優れ
たシースを備えた電線を得ることができる。
【図1】本発明に係る電線の一例を示す断面図
1…ケーブル導体、2…架橋ポリエチレン層、3…シー
ス、4…導電層。
ス、4…導電層。
Claims (2)
- 【請求項1】 塩素化ポリエチレンとエチレン酢酸ビニ
ル−塩化ビニルグラフト共重合体との重量比が80/2
0〜20/80の範囲にある樹脂分100重量部に対
し、一般式RR’SiY2(式中Rは一価のオレフィン
性不飽和炭化水素またはハイドロカーボンオキシ基であ
り、Yは加水分解し得る有機基、R’は基Rか基Yのい
ずれか)で表わされるシランを遊離ラジカル発生剤の存
在化で反応させ、その反応物をシラノール縮合触媒の存
在下で水分に晒して架橋せしめてなるシースを有するこ
とを特徴とする電線・ケーブル。 - 【請求項2】 塩素化ポリエチレンとエチレンアクリル
酸エステル−塩化ビニルグラフト共重合体との重量比が
80/20〜20/80の範囲にある樹脂分100重量
部に対し、一般式RR’SiY2(式中Rは一価のオレ
フィン性不飽和炭化水素またはハイドロカーボンオキシ
基であり、Yは加水分解し得る有機基、R’は基Rか基
Yのいずれか)で表わされるシランを遊離ラジカル発生
剤の存在化で反応させ、その反応物をシラノール縮合触
媒の存在下で水分に晒して架橋せしめてなるシースを有
することを特徴とする電線・ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3272110A JPH0581933A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 電線・ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3272110A JPH0581933A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 電線・ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0581933A true JPH0581933A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17509224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3272110A Withdrawn JPH0581933A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 電線・ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0581933A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103059452A (zh) * | 2011-10-20 | 2013-04-24 | 常熟市筑紫机械有限公司 | 一种阻燃的硅烷交联聚氯乙烯电线电缆料 |
JP2014136752A (ja) * | 2013-01-17 | 2014-07-28 | Hitachi Metals Ltd | シラングラフト塩素化ポリエチレン並びにそれを用いた電線及びケーブル |
CN108997664A (zh) * | 2017-06-06 | 2018-12-14 | 日立金属株式会社 | 护套材料和电缆 |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP3272110A patent/JPH0581933A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103059452A (zh) * | 2011-10-20 | 2013-04-24 | 常熟市筑紫机械有限公司 | 一种阻燃的硅烷交联聚氯乙烯电线电缆料 |
JP2014136752A (ja) * | 2013-01-17 | 2014-07-28 | Hitachi Metals Ltd | シラングラフト塩素化ポリエチレン並びにそれを用いた電線及びケーブル |
CN108997664A (zh) * | 2017-06-06 | 2018-12-14 | 日立金属株式会社 | 护套材料和电缆 |
JP2018206625A (ja) * | 2017-06-06 | 2018-12-27 | 日立金属株式会社 | シース材およびケーブル |
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