JP2533707B2 - 柔軟性樹脂組成物 - Google Patents

柔軟性樹脂組成物

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JP2533707B2
JP2533707B2 JP3330440A JP33044091A JP2533707B2 JP 2533707 B2 JP2533707 B2 JP 2533707B2 JP 3330440 A JP3330440 A JP 3330440A JP 33044091 A JP33044091 A JP 33044091A JP 2533707 B2 JP2533707 B2 JP 2533707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油類の付着、浸漬によ
る機械的特性、電気的特性の低下を著しく抑制した電
線、ケーブル等の被覆、ホース類及びシート等、従来ゴ
ム製品の使用されていた分野への適用を目的とした柔軟
性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンやエチレンプロピレ
ンゴム等のポリオレフィンを架橋させる簡便な方法とし
ては、該ポリオレフィンに遊離ラジカル発生剤の存在下
で有機不飽和シランをグラフト反応させてシラングラフ
ト化した後、このシラングラフトマーをシラノール縮合
触媒の存在下で水分と接触させて架橋させる所謂シラン
架橋法が一般に知られている。例えば特公昭48-1711号
公報、特開昭57-49109号公報等である。この方法でゴム
弾性を備えたポリオレフィン系ゴム絶縁電線を製造する
ことが出来るが、下記のような問題があり実用が困難で
あるのが実情である。即ち、一般にゴム弾性を有するポ
リオレフィンはその軟化温度が40℃前後と低く、該ポリ
オレフィンのペレットが保存中または押出加工時の押出
機ホッパーのスロート部でブロッキングを起こしたり、
押出機のスクリューフィード部にペレットが付着して押
出量の変動または押出量が徐々に低下するなど、安定化
を妨げて実用化に大きな支障をきたしていた。
【0003】また、もう一つの方法としてゴムの加硫行
程を通すことによって、ポリオレフィン系ゴム絶縁電線
を製造することが出来るが、機械的強度が低いことと加
硫行程によってケーブルの製造線速が左右され、経済的
な問題が避けられない。即ち、押出被覆直後に引取機あ
るいは巻取ドラム中にて、外力がかかり被覆層に永久変
形が生じる不都合があるため、冷却行程および加硫行程
を充分に取る必要がある。そのために、ケーブル製造線
速を遅くしたり、冷却水槽を著しく長くする必要があ
り、経済的な問題が避けられない。このような問題を解
決するため、特開平3-56517号公報にみられるように、
エチレン―プロピレン―ジエン三元共重合体とエチレン
―メチルメタクリレート共重合体をベースレジンに用い
る系が発明され、加工性の良い、良好なゴム弾性を有す
る樹脂組成物が提供されるに至った。しかし、これらの
樹脂組成物は、耐油性、即ち油類に浸漬した後の機械的
特性の低下が著しく、このため油類の付着する可能性の
無い所に用途が制限されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を解決したもので、油類の付着、浸漬による機械的特
性、電気的特性の低下を著しく抑制し、かつゴム状の柔
軟性を有する樹脂組成物の提供を目的としたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の(a)〜
(f)の成分からなる組成物であって、(a)を10〜50
重量%、(b)を15〜65重量%、(c)を10〜60重
量%及び(d)1〜7重量%からなるベースポリマー10
0重量部に対して、(e)を1〜5重量部および(f)を
0.1〜1重量部含有することを特徴とする柔軟性樹脂
組成物である。 (a) ポリクロロプレン。 (b) スチレン含量が10〜35wt%のスチレン―イソプレ
ン―ブロック共重合体の水素添加誘導体。 (c) 低密度ポリエチレン。 (d) 粉末ポリエチレン。 (e) 有機不飽和シラン。 (f) 遊離ラジカル発生剤。
【0006】本発明の(a)成分は樹脂組成物の耐油性を
向上させる目的で添加される。これらの添加量としては
ベースポリマーの10〜50重量%、好ましくは15〜
40重量%である。10重量%以下では所望の耐油性向
上の効果が得にくく、また50重量%以上では柔軟性、
耐熱性、機械的特性の低下を招き、実用的でない。
【0007】本発明の(b)成分は樹脂組成物の柔軟性を
保持し、かつシランのグラフト率の低下を抑制し架橋率
を向上させる目的で添加される。これらの添加量として
はベースポリマーの15〜65重量%、好ましくは30
〜50重量%である。15重量%以下では柔軟性および
架橋率の低下を招き、また65重量%以上では加工性が
悪くなり、製品も高価になるため実用的でない。
【0008】本発明の(c)成分は機械的特性を保持する
目的で添加される。(a)成分および(b)成分は(c)成分
に比べて高価なため、(a)成分10〜50重量%、(b)
成分15〜65重量%の範囲内で(c)成分を増やすのが
機械的特性が向上すると共に経済的にも有利である。
【0009】本発明の(d)成分は有機不飽和シランおよ
び遊離ラジカル発生剤を適量加えて反応させる際に、液
状物である有機不飽和シランを含浸させて、均一に分散
させるためのものである。(d)成分を使用しなかった場
合、液状物がペレット表面に付着しているだけなので、
押出加工時ホッパー内で壁面に付着したり、ホッパー口
に垂れてきて均一分散させることが出来ない。
【0010】本発明の(e)成分はベースレジン相互の架
橋点となるべくベースレジンにグラフト化されるもので
ある。本発明において使用される有機不飽和シランとし
ては、一般式RR'SiY2(Rは1価のオレフィン不飽和炭化
水素基、Yは加水分解しうる有機基、R'は脂肪族不飽和
炭化水素以外の1価の炭化水素基あるいはYと同じも
の)で表される化合物が使用される。R'がYと同一で一
般式RSiY3で表される有機不飽和シランを使用するのが
望ましく、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、アリル
トリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン等が挙
げられる。これらの添加量としてはベースポリマー10
0重量部に対して1〜5重量部、好ましくは2.5〜3.
5重量部である。1重量部以下では充分なグラフト化が
起こらず、また5重量部以上では成形不良を起こすとと
もに経済的でなくなる。
【0011】本発明の(f)成分はシラングラフト反応の
開始剤として働く。本発明において使用される遊離ラジ
カル発生剤には、重合開始作用の強い種々の有機過酸化
物が用いられる。これらの添加量としてはベースポリマ
ー100重量部に対して0.1〜1重量部、好ましくは
0.1〜0.3重量部である。 0.1重量部以下では充分
なシラングラフト反応が進行せず、また1重量部以上で
は押出加工性が低下するとともに成形表面が悪くなる。
【0012】その他の添加剤として本発明の柔軟性組成
物は所望により通常に使用される添加剤、例えば酸化防
止剤、中和剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、分散
剤、滑材、増粘剤、発泡剤、金属劣化防止剤、防カビ
剤、流動調整剤等、またリンおよびホスフィン誘導体の
難燃剤、その他の無機質充填剤、架橋剤、架橋助剤等、
または他の合成樹脂を含有させることもできる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明する。表1に示す
ような配合割合に従って、まずベースポリマーを加圧ニ
ーダーを用いて混練、造粒した。この混合物と有機不飽
和シランおよび遊離ラジカル発生剤とを混和し、単軸押
出機を用いて押出温度120〜180℃で混練し、ストランド
カットして造粒しシラングラフトマーを得た。得られた
シラングラフトマーと触媒マスターバッチ(低密度ポリ
エチレン 100重量部に対して、ジブチル錫ジラウレート
1重量部と酸化防止剤を混練してペレット化したもの)
を19:1の比率で混合し、単軸押出機を用いて混練し、
厚さ1mm 幅100mmのテープ状に押出した後、温水中に浸
漬することによって架橋処理を行った。このテープ状サ
ンプルを用いて各種測定用試験片を作成した。この試験
片を用いて引張試験、熱老化試験、耐油試験を実施し
た。また押出後のテープ状サンプルを用いて6mmの厚さ
のプレスシートを作成し、このプレスシートを用いて組
成物の硬度を測定した。また、押出時の押出加工性の評
価を行った。
【0014】
【表1】
【0015】注: 1:昭和電工・デュポン 製 クロロプレン 2:クラレ製 スチレン―イソプレン―ブロック共重合
体の水素添加誘導体 3:昭和電工 製 ショウレックス(低密度ポリエチレ
ン) 4:日本合成ゴム 製 エチレン―プロピレン―ジエン
三元共重合体 5:住友化学工業 製 エチレン―メチルメタクリレー
ト共重合体 6:住友精化 製 粉末ポリエチレン 7:信越化学工業 製 ビニルトリメトキシシラン 8:日本油脂 製 ジクミルパーオキサイド 9:協和化学 製 キョーワマグ#150 10:ステアリン酸 11:顔料 黒の場合:VALCAN 9A-32 3.0重量部 12:JIS K6760 による。 13:JIS K6760 による。136℃、168時間後の引張強度の
残率。 14:JIS K6760 による。JIS 2オイル 70℃、22時間浸
漬後の重量変化率 15:JIS K6301 による。 16:50mmφの単軸押出機 120-150-170-180-170℃ L/D:20 圧縮比 3.5 テープダイ 厚さ 1mm 評価 優>良>可>不可の順とし、可のレベルまでを合
格とした。
【0016】表から明らかなように、実施例1、2に示
す材料は柔軟性を維持し、ベースレジンにポリクロロプ
レンを併用することより良好な耐油性を示し、かつ非常
に優れた機械的特性および加工性を示している。これに
対し従来のエチレン―プロピレン―ジエン三元共重合体
を使用した比較例1は、耐油性が劣り、ポリクロロプレ
ン添加量の多い比較例2では引張強度が低下し、耐熱
性、柔軟性および加工性が劣っている。ポリクロロプレ
ンを添加していない比較例3では耐油性が劣っている。
またスチレン―プロピレン―ブロック共重合体の水素添
加誘導体の添加量が多い比較例4では加工性が劣ってい
る。有機不飽和シランの添加量が多い比較例5では引張
強度が低下し、耐熱性が劣っている。遊離ラジカル発生
剤の添加量が多い比較例6は加工性が劣っている。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、油類の付着、浸漬によ
る機械的特性、電気的特性の低下を著しく抑制し、かつ
ゴム状の柔軟性を有する樹脂組成物を得ることができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)〜(f)の成分からなる組成物
    であって、(a)を10〜50重量%、(b)を15〜65
    重量%、(c)を10〜60重量%及び(d)1〜7重量%
    からなるベースポリマー100重量部に対して、(e)を
    1〜5重量部及び(f)を 0.1〜1重量部含有すること
    を特徴とする柔軟性樹脂組成物。 (a) ポリクロロプレン。 (b) スチレン含量が10〜35wt%のスチレン―イソプレ
    ン―ブロック共重合体の水素添加誘導体。 (c) 低密度ポリエチレン。 (d) 粉末ポリエチレン。 (e) 有機不飽和シラン。 (f) 遊離ラジカル発生剤。
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