JPH0624733B2 - ゴムロ−ラ及びその製造方法 - Google Patents
ゴムロ−ラ及びその製造方法Info
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- JPH0624733B2 JPH0624733B2 JP11050486A JP11050486A JPH0624733B2 JP H0624733 B2 JPH0624733 B2 JP H0624733B2 JP 11050486 A JP11050486 A JP 11050486A JP 11050486 A JP11050486 A JP 11050486A JP H0624733 B2 JPH0624733 B2 JP H0624733B2
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- rubber
- mold
- roller
- core shaft
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般にゴムローラ及びその製造方法に関し、特
に、例えば電子写真複写装置のごとき画像形成装置の定
着器、クリーニング器などに使用されるゴムローラ或い
はプリンタ等で用いられるプラテンローラに使用される
ゴムローラ及びその製造方法に関する。
に、例えば電子写真複写装置のごとき画像形成装置の定
着器、クリーニング器などに使用されるゴムローラ或い
はプリンタ等で用いられるプラテンローラに使用される
ゴムローラ及びその製造方法に関する。
従来の技術 電子写真複写装置のごとき画像形成装置を構成している
各種機器類に使用されるゴムローラは、従来より種々の
方法によつて製造されている。このような従来の製造方
法は、芯金に円筒状スポンジ層を設けたスポンジローラ
を製作した後の該スポンジローラの外周面に、非発泡性
のゴム液等によつて形成される外層を設ける工程におい
て、金型を使用しないで前記外層を設ける方法と金型を
使用して前記外層を設ける方法とに分類される。
各種機器類に使用されるゴムローラは、従来より種々の
方法によつて製造されている。このような従来の製造方
法は、芯金に円筒状スポンジ層を設けたスポンジローラ
を製作した後の該スポンジローラの外周面に、非発泡性
のゴム液等によつて形成される外層を設ける工程におい
て、金型を使用しないで前記外層を設ける方法と金型を
使用して前記外層を設ける方法とに分類される。
前述した金型を使用しないゴムローラの製造方法として
は、概略以下に記載するごとき4種類のパターンに分類
することができる。
は、概略以下に記載するごとき4種類のパターンに分類
することができる。
(イ)芯金外周に円筒状スポンジ層を設けたスポンジロ
ーラを製作し、次いでクロスヘツド方式の押出機を使用
して一方よりミラブルタイプのシリコーンゴムをチユー
ブ状に押出し他方より前記スポンジローラを挿入してロ
ーラを一体的に型成加硫し、その後前記一体的に型成加
硫したローラの外周面を研磨して仕上げを行なうごとき
ゴムローラの製造方法。
ーラを製作し、次いでクロスヘツド方式の押出機を使用
して一方よりミラブルタイプのシリコーンゴムをチユー
ブ状に押出し他方より前記スポンジローラを挿入してロ
ーラを一体的に型成加硫し、その後前記一体的に型成加
硫したローラの外周面を研磨して仕上げを行なうごとき
ゴムローラの製造方法。
(ロ)芯金外周に円筒状スポンジ層を設けたスポンジロ
ーラを製作し、次いで前記スポンジローラの外周面にシ
ート状の未加硫ゴムを巻き付けてローラを一体的に形成
加硫し、その後前記一体的に型成加硫したローラの外周
面を研磨して仕上げを行なうごときゴムローラの製造方
法。
ーラを製作し、次いで前記スポンジローラの外周面にシ
ート状の未加硫ゴムを巻き付けてローラを一体的に形成
加硫し、その後前記一体的に型成加硫したローラの外周
面を研磨して仕上げを行なうごときゴムローラの製造方
法。
(ハ)芯金外周に円筒状スポンジ層を設けたスポンジロ
ーラを製作し、次いで前記スポンジローラをゴム液が貯
溜されている貯溜槽の中に浸してデイピング液により前
記スポンジローラの外周面に外槽を形成させるか、或い
は前記スポンジローラの外周面に例えばコータローラの
ごときを使用してゴム液をコーテイングして前記スポン
ジローラの外周面にゴム液による外層を形成させ、その
後必要に応じてローラの外周面を研磨して仕上げを行な
うごとき製造方法。
ーラを製作し、次いで前記スポンジローラをゴム液が貯
溜されている貯溜槽の中に浸してデイピング液により前
記スポンジローラの外周面に外槽を形成させるか、或い
は前記スポンジローラの外周面に例えばコータローラの
ごときを使用してゴム液をコーテイングして前記スポン
ジローラの外周面にゴム液による外層を形成させ、その
後必要に応じてローラの外周面を研磨して仕上げを行な
うごとき製造方法。
(ニ)芯金外周に円筒状スポンジ層を設けたスポンジロ
ーラを製作し、一方、前記スポンジローラの外周面に外
層を形成するためにチユーブ状ゴムを成型加硫するとと
もに、前記スポンジローラの外周面に接着剤を塗布した
後、前記成型加硫されたチユーブ状ゴムを前記スポンジ
ローラの外周面に被覆し、その後必要に応じて前記チユ
ーブ状ゴムによつて形成された外層の外周面を研磨して
仕上げる製造方法。
ーラを製作し、一方、前記スポンジローラの外周面に外
層を形成するためにチユーブ状ゴムを成型加硫するとと
もに、前記スポンジローラの外周面に接着剤を塗布した
後、前記成型加硫されたチユーブ状ゴムを前記スポンジ
ローラの外周面に被覆し、その後必要に応じて前記チユ
ーブ状ゴムによつて形成された外層の外周面を研磨して
仕上げる製造方法。
一方、前述した金型を使用するゴムローラの製造方法に
ついても、概略以下に記載するごとき4種類のパターン
に分類することができる。
ついても、概略以下に記載するごとき4種類のパターン
に分類することができる。
(ホ)芯金外周に未加硫の発泡性ゴムを付着させたロー
ラを製作し、一方、外周面を整えたチユーブ状のゴム完
成品を円筒状中空部を形成して成る金型内面に装着する
とともに、該円筒状中空部に該円筒状中空部と略同心に
前記芯金を固定し、然る後に加硫して前記ローラの外周
面にチユーブ状のゴム完成品から成る外層を一体的に形
成する製造方法。
ラを製作し、一方、外周面を整えたチユーブ状のゴム完
成品を円筒状中空部を形成して成る金型内面に装着する
とともに、該円筒状中空部に該円筒状中空部と略同心に
前記芯金を固定し、然る後に加硫して前記ローラの外周
面にチユーブ状のゴム完成品から成る外層を一体的に形
成する製造方法。
(ヘ)芯金外周に未加硫の発泡性ゴムを付着させたロー
ラを製作し、次いで円筒状中空部を形成して成る金型内
面に該円筒状中空部と略同心に前記芯金を固定し、然る
後に前記金型を昇温時間と温度とを調整しながら加熱す
ることによつて発泡速度と加硫速度とを制御して、前記
ローラの最外層に未発泡部分を厚肉に形成し二層ローラ
を一体的に製造する製造方法。
ラを製作し、次いで円筒状中空部を形成して成る金型内
面に該円筒状中空部と略同心に前記芯金を固定し、然る
後に前記金型を昇温時間と温度とを調整しながら加熱す
ることによつて発泡速度と加硫速度とを制御して、前記
ローラの最外層に未発泡部分を厚肉に形成し二層ローラ
を一体的に製造する製造方法。
(ト)芯金外周に円筒状スポンジ層を設けたスポンジロ
ーラを製作し、次いで横置きの金型(前記スポンジロー
ラの芯金を水平方向にセツトするようになつている金
型)の円筒状中空部を形成して成る金型内面に前記スポ
ンジローラをセツトし、然る後に前記円筒状中空部へゴ
ム液を圧入し、必要に応じて前記ゴム液によつて形成さ
れた前記ローラの外層の外周面を研磨して仕上げを行な
うごときゴムローラの製造方法。
ーラを製作し、次いで横置きの金型(前記スポンジロー
ラの芯金を水平方向にセツトするようになつている金
型)の円筒状中空部を形成して成る金型内面に前記スポ
ンジローラをセツトし、然る後に前記円筒状中空部へゴ
ム液を圧入し、必要に応じて前記ゴム液によつて形成さ
れた前記ローラの外層の外周面を研磨して仕上げを行な
うごときゴムローラの製造方法。
(チ)特開昭60−90722号公報にて開示されてい
るごとき、ローラ仕上り外径と同内径の円筒状中空部を
内部に形成して成る金型の該円筒状中空部に、芯金外周
に円筒状スポンジ層を設けたスポンジローラを該芯金を
セツトした後スポンジローラを直立させ、然る後に前記
金型の下方から30,000センチポイズ(25℃)以
下の常温硬化型シリコーンゴムを圧入、硬化させて無研
磨にて仕上る製造方法。
るごとき、ローラ仕上り外径と同内径の円筒状中空部を
内部に形成して成る金型の該円筒状中空部に、芯金外周
に円筒状スポンジ層を設けたスポンジローラを該芯金を
セツトした後スポンジローラを直立させ、然る後に前記
金型の下方から30,000センチポイズ(25℃)以
下の常温硬化型シリコーンゴムを圧入、硬化させて無研
磨にて仕上る製造方法。
なお、上記(チ)に記載した技術内容の詳細について
は、前述した特開昭60−90722号公報を参照され
たい。
は、前述した特開昭60−90722号公報を参照され
たい。
発明が解決しようとする問題点 ところで上述したごとき各々のゴムローラの製造方法に
は、以下に詳述するように、そのいずれの方法にも種々
の問題点がある。例えば、工程が複雑であつたり生産性
が良くない等の方法自身に内在している欠点や、或いは
不具合のない完成品が得られない等の問題点がされであ
る。即ち前述した(イ)、(ロ)の製造方法にあつて
は、そのいずれにも、スポンジローラと該スポンジロー
ラの外周面に設けられる外層部分との間で接着にムラが
生じやすく、又外該層部分の肉厚が不均一になるので硬
度ムラが生じやすいという不具合があるうえに、外層部
分の研磨しろが大きくなるので不経済であるという欠点
もあり、更に(ロ)の製造方法には、生産性が良くない
とう問題点がある。(ハ)の製造方法にあつては、前述
したスポンジローラの外周面にゴム液によつて形成され
る外層部分が、前記スポンジ層による前記ゴム液の吸収
状態にムラが生ずるために肉厚が不均一とならざるを得
ず、従つて硬度ムラが大きくなりやすいという問題点が
あり、更に外層の肉厚が不均一であるために外層の肉厚
を自在に調整することが困難であると問題点もある。
(ニ)で述べた製造方法にあつては、該製造方法自身に
工程が複雑であることに起因して生産性が良くないとい
う問題点がある。(ホ)、(ヘ)の製造方法にあつて
は、製品の低コスト化を図ることができるという利点は
あるものの、外部環境等によつへ発泡層が受ける影響が
大きいために、硬度のバラツキやローラの部位によつて
ローラを加熱したときの外径に差異が生ずることが多く
なり、完成品の品質が、不安定になるという問題点があ
る。又、(ト)で述べた製造方法にあつては、スポンジ
ローラの外周面に与えられたゴム液が硬化して外層部分
を形成するに際して空気が混入しやすいという欠点があ
るほか、前記外層部分の肉厚が不均一になりやすく、そ
れに伴つて硬度のバラツキも大きくなりやすいという問
題点もある。更には、(チ)の製造方法にあつては、金
型の円筒状中空部の内径を仕上り時に見込まれるローラ
の外径と同径に設定するために、一見外周面を研磨する
作業が不要であるまいかと思料される。しかしながら、
本発明者等が前記提案に基づいて実際にゴムローラを試
作してみたところ、以下に記載するような種々の不具合
があることが明らかとなつた。(a)スポンジ層のセル
径、或いは連泡度合によつてゴム液がスポンジ層に吸収
される度合が異なるために、ローラの仕上り外径に狙い
が生じやすい。(b)金型内部の円筒状中空部における
温度分布に相違があるため、ローラの外径或いは硬度に
ムラが生じやすく従つて不良率が高くなつてしまう場合
が多い。(c)前記提案には、粘度が30,000セン
チポイズ(25℃)以下のゴム液を使用すれば所望のゴ
ムローラが得られるごとく記載されているが、何故3
0,000センチポイズ(25℃)以下のゴム液を使用
すれば良いのかその理由が記載されておらず、実際には
30,000センチポイズ(25℃)のゴム液を使用し
た場合、スポンジ層のセル径と連泡率の違いにより接着
性にムラが生じたり或いは硬度ムラが大きくなり製品の
品質の安定化を図ることすら困難になるという大きな欠
点を有している。(d)ゴムローラの形状を、例えば逆
クラウン形状に設定する場合などには、金型を割り型の
ものとする必要が生ずる等の手間がかかる。
は、以下に詳述するように、そのいずれの方法にも種々
の問題点がある。例えば、工程が複雑であつたり生産性
が良くない等の方法自身に内在している欠点や、或いは
不具合のない完成品が得られない等の問題点がされであ
る。即ち前述した(イ)、(ロ)の製造方法にあつて
は、そのいずれにも、スポンジローラと該スポンジロー
ラの外周面に設けられる外層部分との間で接着にムラが
生じやすく、又外該層部分の肉厚が不均一になるので硬
度ムラが生じやすいという不具合があるうえに、外層部
分の研磨しろが大きくなるので不経済であるという欠点
もあり、更に(ロ)の製造方法には、生産性が良くない
とう問題点がある。(ハ)の製造方法にあつては、前述
したスポンジローラの外周面にゴム液によつて形成され
る外層部分が、前記スポンジ層による前記ゴム液の吸収
状態にムラが生ずるために肉厚が不均一とならざるを得
ず、従つて硬度ムラが大きくなりやすいという問題点が
あり、更に外層の肉厚が不均一であるために外層の肉厚
を自在に調整することが困難であると問題点もある。
(ニ)で述べた製造方法にあつては、該製造方法自身に
工程が複雑であることに起因して生産性が良くないとい
う問題点がある。(ホ)、(ヘ)の製造方法にあつて
は、製品の低コスト化を図ることができるという利点は
あるものの、外部環境等によつへ発泡層が受ける影響が
大きいために、硬度のバラツキやローラの部位によつて
ローラを加熱したときの外径に差異が生ずることが多く
なり、完成品の品質が、不安定になるという問題点があ
る。又、(ト)で述べた製造方法にあつては、スポンジ
ローラの外周面に与えられたゴム液が硬化して外層部分
を形成するに際して空気が混入しやすいという欠点があ
るほか、前記外層部分の肉厚が不均一になりやすく、そ
れに伴つて硬度のバラツキも大きくなりやすいという問
題点もある。更には、(チ)の製造方法にあつては、金
型の円筒状中空部の内径を仕上り時に見込まれるローラ
の外径と同径に設定するために、一見外周面を研磨する
作業が不要であるまいかと思料される。しかしながら、
本発明者等が前記提案に基づいて実際にゴムローラを試
作してみたところ、以下に記載するような種々の不具合
があることが明らかとなつた。(a)スポンジ層のセル
径、或いは連泡度合によつてゴム液がスポンジ層に吸収
される度合が異なるために、ローラの仕上り外径に狙い
が生じやすい。(b)金型内部の円筒状中空部における
温度分布に相違があるため、ローラの外径或いは硬度に
ムラが生じやすく従つて不良率が高くなつてしまう場合
が多い。(c)前記提案には、粘度が30,000セン
チポイズ(25℃)以下のゴム液を使用すれば所望のゴ
ムローラが得られるごとく記載されているが、何故3
0,000センチポイズ(25℃)以下のゴム液を使用
すれば良いのかその理由が記載されておらず、実際には
30,000センチポイズ(25℃)のゴム液を使用し
た場合、スポンジ層のセル径と連泡率の違いにより接着
性にムラが生じたり或いは硬度ムラが大きくなり製品の
品質の安定化を図ることすら困難になるという大きな欠
点を有している。(d)ゴムローラの形状を、例えば逆
クラウン形状に設定する場合などには、金型を割り型の
ものとする必要が生ずる等の手間がかかる。
上述した内容を参照して明らかなように、従来のゴムロ
ーラの製造方法にあつては、方法自身に欠点が内在して
いたり、或いは不具合のない完成品が得られない等の問
題点があつた。
ーラの製造方法にあつては、方法自身に欠点が内在して
いたり、或いは不具合のない完成品が得られない等の問
題点があつた。
目 的 従つて本発明は上述したごとき従来の技術の欠点や不具
合を改善するために創案されたものであつて、その目的
は、ゴム液によつて形成される外層部分の損失が少なく
且つ品質の安定したゴムローラを提供するとともに、ゴ
ム液によつて形成される外層部分の損失が少なく品質の
安定したゴムローラを製造することが可能で且つ工程が
複雑であつたり生産性が悪い等の方法自身が有する欠点
を除去したゴムローラの製造方法を提供することにあ
る。
合を改善するために創案されたものであつて、その目的
は、ゴム液によつて形成される外層部分の損失が少なく
且つ品質の安定したゴムローラを提供するとともに、ゴ
ム液によつて形成される外層部分の損失が少なく品質の
安定したゴムローラを製造することが可能で且つ工程が
複雑であつたり生産性が悪い等の方法自身が有する欠点
を除去したゴムローラの製造方法を提供することにあ
る。
問題点を解決するための手段 上記目的は本発明に係るゴムローラ及びその製造方法に
よつて達成される。要約すれば本発明様相は、芯軸、前
記芯軸の外周面に設けられたスポンジ層及び前記スポン
ジ層の外周面に設けられた表面ゴム層を有するゴムロー
ラであつて、前記表面ゴム層は、まず芯軸の廻りにスポ
ンジ層を形成したスポンジローラを金型に略垂直に配設
することにより、所望仕上り外径及び長さより大きくな
るように形成し、次いで加硫硬化後仕上り外径及び長さ
に研削或いは研磨されて成ることを特徴とするゴムロー
ラである。
よつて達成される。要約すれば本発明様相は、芯軸、前
記芯軸の外周面に設けられたスポンジ層及び前記スポン
ジ層の外周面に設けられた表面ゴム層を有するゴムロー
ラであつて、前記表面ゴム層は、まず芯軸の廻りにスポ
ンジ層を形成したスポンジローラを金型に略垂直に配設
することにより、所望仕上り外径及び長さより大きくな
るように形成し、次いで加硫硬化後仕上り外径及び長さ
に研削或いは研磨されて成ることを特徴とするゴムロー
ラである。
また斬るゴムローラは、ローラの仕上り径よりもやや大
きな内径の円筒状中空部の両端面を覆う該円筒状中空部
と略同心に形成された前記ローラの芯軸を挿通可能な第
1の貫通孔と該第1の貫通孔の近傍に形成された第2の
貫通孔とを有する端板とを具備して成る金型に、芯軸外
周に円筒状スポンジ層を設けたスポンジローラを前記芯
軸を前記第1の貫通孔により保持させて直立せしめ、次
いで前記金型の円筒状中空部内周面と前記スポンジロー
ラの外周面とで形成される空隙部に前記第2の貫通孔か
ら非発泡性のゴム液を加入して加硫硬化させて前記スポ
ンジ層の外周面に表面ゴム層を形成させるようにしたこ
とを特徴とするゴムローラの製造方法にて好適に製造さ
れる。
きな内径の円筒状中空部の両端面を覆う該円筒状中空部
と略同心に形成された前記ローラの芯軸を挿通可能な第
1の貫通孔と該第1の貫通孔の近傍に形成された第2の
貫通孔とを有する端板とを具備して成る金型に、芯軸外
周に円筒状スポンジ層を設けたスポンジローラを前記芯
軸を前記第1の貫通孔により保持させて直立せしめ、次
いで前記金型の円筒状中空部内周面と前記スポンジロー
ラの外周面とで形成される空隙部に前記第2の貫通孔か
ら非発泡性のゴム液を加入して加硫硬化させて前記スポ
ンジ層の外周面に表面ゴム層を形成させるようにしたこ
とを特徴とするゴムローラの製造方法にて好適に製造さ
れる。
実施例 以下、図面により本発明に従う実施例について説明す
る。
る。
第1図は、本発明の一実施例に従うゴムローラを示した
図であつて、本発明の一実施例に従うゴムローラは、第
1図を参照して明らかなように、断面が略円形とされる
芯軸1と、前記芯軸1の外周面に設けられている略一様
な厚さのスポンジ層2と、前記円筒形状のスポンジ層2
の外周面に設けられている外層即ち表面ゴム層3とから
成るものである。前述した断面が略円形に形成された芯
軸1は、前記芯軸1の両端部が該両端部と続く該芯軸1
の本体部分よりも小径に形成されているとともに、該両
端部から本体部分にかけての区間においては、軸線方向
にとつた縦断面形状が階段状を呈するように段階的に径
を大きく設定されて成る。前記略一様な厚さのスポンジ
層2及び表面ゴム層3は、その各々の面長がゴムローラ
の仕上り時には前記芯軸1の本体部分の面長と略一致す
るように設定されている。即ち、芯軸1の全面長をL
C、該芯軸1の階段状の部分から本体部分にかけての面
長をLB、ゴムローラの仕上り時におけるスポンジ層
2、表面ゴム層3の面長をLAとすれば、ゴムローラの
仕上り時においては、LC>LB>LA なる関係が成
立するようになつており、又一方、ゴムローラの仕上り
時の外径をRA、スポンジ層2の外径をRBとすれば、
RA>RB なる関係が成立することとなる。
図であつて、本発明の一実施例に従うゴムローラは、第
1図を参照して明らかなように、断面が略円形とされる
芯軸1と、前記芯軸1の外周面に設けられている略一様
な厚さのスポンジ層2と、前記円筒形状のスポンジ層2
の外周面に設けられている外層即ち表面ゴム層3とから
成るものである。前述した断面が略円形に形成された芯
軸1は、前記芯軸1の両端部が該両端部と続く該芯軸1
の本体部分よりも小径に形成されているとともに、該両
端部から本体部分にかけての区間においては、軸線方向
にとつた縦断面形状が階段状を呈するように段階的に径
を大きく設定されて成る。前記略一様な厚さのスポンジ
層2及び表面ゴム層3は、その各々の面長がゴムローラ
の仕上り時には前記芯軸1の本体部分の面長と略一致す
るように設定されている。即ち、芯軸1の全面長をL
C、該芯軸1の階段状の部分から本体部分にかけての面
長をLB、ゴムローラの仕上り時におけるスポンジ層
2、表面ゴム層3の面長をLAとすれば、ゴムローラの
仕上り時においては、LC>LB>LA なる関係が成
立するようになつており、又一方、ゴムローラの仕上り
時の外径をRA、スポンジ層2の外径をRBとすれば、
RA>RB なる関係が成立することとなる。
上述したごとき構成のゴムローラの製造方法を以下に説
明する。
明する。
第2図、第3図は、本発明の一実施例に従うゴムローラ
の製造方法に適用される金型のうち所謂筒状金型の構造
を示したもので、第2図、第3図にて図示する金型は、
該金型本体4によつて形成される前記第1図にて図示し
た仕上り時のゴムローラの外径RAよりも大径な内径R
Cを持ち面長が前述したLBよりも長いLDである円筒
状中空部と、該円筒状中空部の一端面を覆つている前記
金型本体4と続く端板と、前記端板とは反対側に位置す
る前記金型本体4の開口部を塞ぐ着脱自在な端板5とよ
り成るものである。前述した金型本体4と続く端板に
は、前記芯軸1の端部を挿入したときに該芯軸1を固定
せしめることが可能に第1の貫通孔即ち芯軸挿入孔8が
形成されているとともに、該芯軸挿入孔8と近接して第
2の貫通孔即ち前記円筒状中空部にゴム液を注入するた
めの注型パイプ6が接続可能な注入孔9、9’が前記芯
軸挿入孔8と同心状に形成されている。同様にして前記
端板5にも芯軸挿入孔7、円筒状中空部内の空気を外部
へと排出が可能な排気孔10、10′が夫々前記芯軸挿
入孔7と同心状に形成されている。
の製造方法に適用される金型のうち所謂筒状金型の構造
を示したもので、第2図、第3図にて図示する金型は、
該金型本体4によつて形成される前記第1図にて図示し
た仕上り時のゴムローラの外径RAよりも大径な内径R
Cを持ち面長が前述したLBよりも長いLDである円筒
状中空部と、該円筒状中空部の一端面を覆つている前記
金型本体4と続く端板と、前記端板とは反対側に位置す
る前記金型本体4の開口部を塞ぐ着脱自在な端板5とよ
り成るものである。前述した金型本体4と続く端板に
は、前記芯軸1の端部を挿入したときに該芯軸1を固定
せしめることが可能に第1の貫通孔即ち芯軸挿入孔8が
形成されているとともに、該芯軸挿入孔8と近接して第
2の貫通孔即ち前記円筒状中空部にゴム液を注入するた
めの注型パイプ6が接続可能な注入孔9、9’が前記芯
軸挿入孔8と同心状に形成されている。同様にして前記
端板5にも芯軸挿入孔7、円筒状中空部内の空気を外部
へと排出が可能な排気孔10、10′が夫々前記芯軸挿
入孔7と同心状に形成されている。
上述した構成の金型を使用して、以下に説明するごとき
プロセスで製作したシリコーンスポンジ層2の外周面に
表面ゴム層3を形成することとなる。まず押し出し連続
加硫によつて略一様な厚さのシリコーンスポンジ2を製
造し、前記シリコーンスポンジ2に、外周面にプライマ
を塗布した後の芯軸1を挿入した後、前記シリコーンス
ポンジ2の面長がLD(LB>LD>LA)となるよう
に前記シリコーンスポンジ2の両端部を切断し、更に前
記シリコーンスポンジ2の外径がRBとなるように該シ
リコーンスポンジ2の外周面を研磨する。上述したシリ
コーンスポンジ2に芯軸1を挿入する工程において、シ
リコーンスポンジ2の面長LDを、ローラの仕上り時に
おける面長LAよりも5〜10mm程度長めに設定して
おけば、前記仕上り時におけるローラ面長LA全域に亘
つて仕上り外径及び硬度のバラツキを最小に抑制でき、
且つゴム液のロス分を最小限に規制することができる。
プロセスで製作したシリコーンスポンジ層2の外周面に
表面ゴム層3を形成することとなる。まず押し出し連続
加硫によつて略一様な厚さのシリコーンスポンジ2を製
造し、前記シリコーンスポンジ2に、外周面にプライマ
を塗布した後の芯軸1を挿入した後、前記シリコーンス
ポンジ2の面長がLD(LB>LD>LA)となるよう
に前記シリコーンスポンジ2の両端部を切断し、更に前
記シリコーンスポンジ2の外径がRBとなるように該シ
リコーンスポンジ2の外周面を研磨する。上述したシリ
コーンスポンジ2に芯軸1を挿入する工程において、シ
リコーンスポンジ2の面長LDを、ローラの仕上り時に
おける面長LAよりも5〜10mm程度長めに設定して
おけば、前記仕上り時におけるローラ面長LA全域に亘
つて仕上り外径及び硬度のバラツキを最小に抑制でき、
且つゴム液のロス分を最小限に規制することができる。
なお、前記スポンジローラは、発泡材と加硫材とを混入
したシリコーンゴム2を芯軸1の外周面に巻回して加
硫、発泡させた後、前記シリコーンゴム2の外周面を研
磨したものであつても良い。次に、このような構成のス
ポンジローラを、芯軸1の端部を直立させた金型本体4
の底部の芯軸挿入孔8に挿入して前記円筒状中空部内に
固定し、その後前記芯軸1の他端部が前記芯軸挿入孔7
に挿入が可能なようにして端板5を前記円筒状中空部の
開口部にセツトする。端板5の開口部へのセツトが完了
した後、前記円筒状中空部にゴム液を注入するための注
型パイプ6を接続して第3図にて図示するような状態、
即ち金型本体4の1/2程度までゴム液が注入された状
態になるように、低温硬化型シリコーンゴム(例えば信
越化学株式会社製)を可能な限り低い圧力で圧入し、加
熱硬化させる。金型本体4の円筒状中空部に注入された
低温硬化型シリコーンゴムを加熱硬化させる工程に際し
ては、例えば第5図にて図示するような内部に円筒状中
空部40、40′、40″・・・を複数有するととも
に、前記円筒状中空部40、40′、40″・・・に収
容されたローラが加熱可能なヒータ挿入孔12を複数有
する割り型の加熱金型11を使用し、前記加熱金型11
の内側に設けられている注型溝(図示しない)と前述し
た注入孔9、9′とを一致させ、然る後に注型パイプ6
を前記加熱金型11の外側より前記注型溝に接続してゴ
ム液注入を行なつても良く、その方が効率的である。
したシリコーンゴム2を芯軸1の外周面に巻回して加
硫、発泡させた後、前記シリコーンゴム2の外周面を研
磨したものであつても良い。次に、このような構成のス
ポンジローラを、芯軸1の端部を直立させた金型本体4
の底部の芯軸挿入孔8に挿入して前記円筒状中空部内に
固定し、その後前記芯軸1の他端部が前記芯軸挿入孔7
に挿入が可能なようにして端板5を前記円筒状中空部の
開口部にセツトする。端板5の開口部へのセツトが完了
した後、前記円筒状中空部にゴム液を注入するための注
型パイプ6を接続して第3図にて図示するような状態、
即ち金型本体4の1/2程度までゴム液が注入された状
態になるように、低温硬化型シリコーンゴム(例えば信
越化学株式会社製)を可能な限り低い圧力で圧入し、加
熱硬化させる。金型本体4の円筒状中空部に注入された
低温硬化型シリコーンゴムを加熱硬化させる工程に際し
ては、例えば第5図にて図示するような内部に円筒状中
空部40、40′、40″・・・を複数有するととも
に、前記円筒状中空部40、40′、40″・・・に収
容されたローラが加熱可能なヒータ挿入孔12を複数有
する割り型の加熱金型11を使用し、前記加熱金型11
の内側に設けられている注型溝(図示しない)と前述し
た注入孔9、9′とを一致させ、然る後に注型パイプ6
を前記加熱金型11の外側より前記注型溝に接続してゴ
ム液注入を行なつても良く、その方が効率的である。
ところで前述した金型本体4の円筒状中空部に注入され
るゴム液に関しては、シリコーンスポンジ2とゴム液の
硬化によつて形成される表面ゴム層3との接着性、ゴム
液の硬化に伴つて生ずる表面ゴム層3における気泡の巻
き込み、注入時におけるゴム液の流動性、シリコーンス
ポンジ2へのゴム液の浸み込み等を考慮しなければなら
ないので、その粘度を如何なる値のものに設定するかが
重要となつてくる。即ち、一般的にゴム液の粘度が高く
なると、ゴム液の流動性が悪くなるために、注入時にシ
リコーンスポンジ層2を収縮させてしまつて表面ゴム層
3の硬度ムラをなくすように硬度をコントロールするこ
とが困難となつたり、或いは加熱時にローラ外径の変化
が不均一となるという不具合を生ずるし、一方、逆にゴ
ム液の粘度が低くなると、ゴム液がシリコーンスポンジ
層2の中にどんどん吸収されてしまいその吸収度合によ
つてローラに硬度ムラや外径、形状が不均一になる等の
不具合を生じ、特に30センチポイズ(25℃)以下の
粘度では上記傾向が著しくゴムローラの製造には不適当
であることが本発明者等によつて見出された。又、ゴム
液の硬化によつて形成される表面ゴム層3の接着性に関
しても、シリコーンスポンジ層2におけるセルの研磨に
よつて該シリコーンシポンジ層2の外周面に生じた凹凸
に表面ゴム層3がなじまず、製造されたゴムローラにお
けるスポンジ層2と表面ゴム層3との間に接触不良を生
ずるごとき不具合も本発明者等によつて見出された。そ
こで本発明者等は、上述した事実に鑑みて検討を重ねた
所、前述したゴム液の粘度は150センチポイズ(25
℃)以下で30センチポイズ(25℃)以上の範囲内に
調整することが望ましく、更に、シリコーンスポンジ層
2のセル径が20μm〜40μmで連泡率が20〜40
%程度のときに、前記ゴム液の粘度を100センチポイ
ズ(25℃)以下で50センチポイズ(25℃)以上の
範囲内に調整することがこの種のゴムローラを製造する
に最適の製造条件であることを見出したものである。
るゴム液に関しては、シリコーンスポンジ2とゴム液の
硬化によつて形成される表面ゴム層3との接着性、ゴム
液の硬化に伴つて生ずる表面ゴム層3における気泡の巻
き込み、注入時におけるゴム液の流動性、シリコーンス
ポンジ2へのゴム液の浸み込み等を考慮しなければなら
ないので、その粘度を如何なる値のものに設定するかが
重要となつてくる。即ち、一般的にゴム液の粘度が高く
なると、ゴム液の流動性が悪くなるために、注入時にシ
リコーンスポンジ層2を収縮させてしまつて表面ゴム層
3の硬度ムラをなくすように硬度をコントロールするこ
とが困難となつたり、或いは加熱時にローラ外径の変化
が不均一となるという不具合を生ずるし、一方、逆にゴ
ム液の粘度が低くなると、ゴム液がシリコーンスポンジ
層2の中にどんどん吸収されてしまいその吸収度合によ
つてローラに硬度ムラや外径、形状が不均一になる等の
不具合を生じ、特に30センチポイズ(25℃)以下の
粘度では上記傾向が著しくゴムローラの製造には不適当
であることが本発明者等によつて見出された。又、ゴム
液の硬化によつて形成される表面ゴム層3の接着性に関
しても、シリコーンスポンジ層2におけるセルの研磨に
よつて該シリコーンシポンジ層2の外周面に生じた凹凸
に表面ゴム層3がなじまず、製造されたゴムローラにお
けるスポンジ層2と表面ゴム層3との間に接触不良を生
ずるごとき不具合も本発明者等によつて見出された。そ
こで本発明者等は、上述した事実に鑑みて検討を重ねた
所、前述したゴム液の粘度は150センチポイズ(25
℃)以下で30センチポイズ(25℃)以上の範囲内に
調整することが望ましく、更に、シリコーンスポンジ層
2のセル径が20μm〜40μmで連泡率が20〜40
%程度のときに、前記ゴム液の粘度を100センチポイ
ズ(25℃)以下で50センチポイズ(25℃)以上の
範囲内に調整することがこの種のゴムローラを製造する
に最適の製造条件であることを見出したものである。
なお、上述した本発明の一実施例において、金型本体4
の内部に形成されている円筒状中空部の内径RCとロー
ラの仕上り時における外径RAとの関係について補足す
ると、ゴム液の粘度や種類によつても異なるが、ゴム液
の粘度が本発明の一実施例に従う150センチポイズ
(25℃)以下で30センチポイズ(25℃)以上であ
るならば、ゴム液が低温硬化型シリコーンゴム或いはウ
レタンゴムの場合、RCとRAとの間の差分値0.6〜
2mm程度に設定するのが好ましく、又、室温硬化型シ
リコーンゴムの場合には1.5〜5mm程度に設定する
のが適当である。上述した差分値はゴム液のロスや生産
性を考慮して設定された適性値であるので、勿論上記以
外の値であつても差支えない。
の内部に形成されている円筒状中空部の内径RCとロー
ラの仕上り時における外径RAとの関係について補足す
ると、ゴム液の粘度や種類によつても異なるが、ゴム液
の粘度が本発明の一実施例に従う150センチポイズ
(25℃)以下で30センチポイズ(25℃)以上であ
るならば、ゴム液が低温硬化型シリコーンゴム或いはウ
レタンゴムの場合、RCとRAとの間の差分値0.6〜
2mm程度に設定するのが好ましく、又、室温硬化型シ
リコーンゴムの場合には1.5〜5mm程度に設定する
のが適当である。上述した差分値はゴム液のロスや生産
性を考慮して設定された適性値であるので、勿論上記以
外の値であつても差支えない。
上述した本発明の一実施例に従うゴムローラの製造方法
においては、第2図、第3図にて図示したごとき構造の
所謂筒状金型を使用することとして説明しているが、筒
状金型を用いた場合、金型とゴムとの間の熱膨張率の差
を利用してゴムローラの金型からの脱型を行うようなと
きには冷却工程が必要となるので工数が増え生産性を悪
くする原因ともなる。そこで生産性の向上或いはローラ
の外径、形状等を考慮すれば、例えば第4図にて図示す
るごとき、金型の円筒状中空部の円筒面が軸線方向に沿
つて割れる割り型の金型を使用することとしても差支え
なく、第4図にて図示するごとき割り型の金型を使用す
る工程も、当然本発明に従う製造方法に包含される。
においては、第2図、第3図にて図示したごとき構造の
所謂筒状金型を使用することとして説明しているが、筒
状金型を用いた場合、金型とゴムとの間の熱膨張率の差
を利用してゴムローラの金型からの脱型を行うようなと
きには冷却工程が必要となるので工数が増え生産性を悪
くする原因ともなる。そこで生産性の向上或いはローラ
の外径、形状等を考慮すれば、例えば第4図にて図示す
るごとき、金型の円筒状中空部の円筒面が軸線方向に沿
つて割れる割り型の金型を使用することとしても差支え
なく、第4図にて図示するごとき割り型の金型を使用す
る工程も、当然本発明に従う製造方法に包含される。
上述したごときプロセスで製造されたローラは、金型か
ら脱型の後、表層ゴム層3の外周面を研磨或いは研削加
工を施すことによつて所望の外径のゴムローラに仕上る
こととなるが、ローラの品質の安定性のより一層の向上
を図るために、ポストキユアの工程を採用するのが一般
的である。なお、室温硬化型のシリコーンゴムの場合に
は、加熱金型等で加温する工程が不要なのは当然であ
り、室温環境で硬化まで5〜7日間放置しておけばよ
く、又、ウレタンゴムなどの場合には、脱型後安定する
まで7〜20日間程度の期間を要するものもある。
ら脱型の後、表層ゴム層3の外周面を研磨或いは研削加
工を施すことによつて所望の外径のゴムローラに仕上る
こととなるが、ローラの品質の安定性のより一層の向上
を図るために、ポストキユアの工程を採用するのが一般
的である。なお、室温硬化型のシリコーンゴムの場合に
は、加熱金型等で加温する工程が不要なのは当然であ
り、室温環境で硬化まで5〜7日間放置しておけばよ
く、又、ウレタンゴムなどの場合には、脱型後安定する
まで7〜20日間程度の期間を要するものもある。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、ゴム液によつて
形成される外層部分の損失が少なく且つ品質の安定した
ゴムローラを提供することができるとともに、ゴム液に
よつて形成される外層部分の損失が少なく品質の安定し
たゴムローラを製造することが可能で且つ工程が複雑で
あつたり生産性が悪い等の方法自身が有する欠点を除去
したゴムローラの製造方法を提供することができる。
形成される外層部分の損失が少なく且つ品質の安定した
ゴムローラを提供することができるとともに、ゴム液に
よつて形成される外層部分の損失が少なく品質の安定し
たゴムローラを製造することが可能で且つ工程が複雑で
あつたり生産性が悪い等の方法自身が有する欠点を除去
したゴムローラの製造方法を提供することができる。
第1図は、本発明の一実施例に従うゴムローラの構造を
示す縦断面図である。 第2図、第3図は、本発明の一実施例に従うゴムローラ
の製造方法に適用される筒状金型の構造を示す縦断面図
である。 第4図は、本発明の一実施例に従うゴムローラの製造方
法に適用される割り型の金型の構造を示す傾視断面図で
ある。 第5図は、本発明の一実施例に従うゴムローラの製造方
法に適用される加熱金型の構造を示す全体傾視図であ
る。 1:芯軸 2:シリコーンスポンジ層 3:表面ゴム層 4:金型本体 5:端板 6:注型パイプ 7、8:芯軸挿入孔 9、9′:注入孔 10、10’:排気孔 11:加熱金型
示す縦断面図である。 第2図、第3図は、本発明の一実施例に従うゴムローラ
の製造方法に適用される筒状金型の構造を示す縦断面図
である。 第4図は、本発明の一実施例に従うゴムローラの製造方
法に適用される割り型の金型の構造を示す傾視断面図で
ある。 第5図は、本発明の一実施例に従うゴムローラの製造方
法に適用される加熱金型の構造を示す全体傾視図であ
る。 1:芯軸 2:シリコーンスポンジ層 3:表面ゴム層 4:金型本体 5:端板 6:注型パイプ 7、8:芯軸挿入孔 9、9′:注入孔 10、10’:排気孔 11:加熱金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 21:00 B29L 31:32 4F
Claims (12)
- 【請求項1】芯軸、前記芯軸の外周面に設けられたスポ
ンジ層及び前記スポンジ層の外周面に設けられた表面ゴ
ム層を有するゴムローラであつて、前記表面ゴム層は、
まず芯軸の廻りにスポンジ層を形成したスポンジローラ
を金型に略垂直に配設することにより、所望仕上り外径
及び長さより大きくなるように形成し、次いで加硫硬化
後仕上り外径及び長さに研削或いは研磨されて成ること
を特徴とするゴムローラ。 - 【請求項2】前記スポンジ層のセル径は、20μm〜4
0μm、連泡率は20〜40%であり、前記表面ゴム層
は、非発泡性のゴム液によつて形成されて成ることを特
徴とする特許請求の範囲第1項記載のゴムローラ。 - 【請求項3】前記スポンジ層は、略一様な厚さに形成さ
れて成り、前記非発泡性のゴム液は、常温硬化型シリコ
ーンゴム(RTVシリコーンゴム)、低温硬化型シリコ
ーンゴム(LTVシリコーンゴム)、熱可塑型ウレタン
ゴムのうちいずれか1つを主成分とすることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項又は第2項記載のゴムローラ。 - 【請求項4】ローラの仕上り径よりもやや大きな内径の
円筒状中空部と該円筒状中空部の両端部を覆う該円筒状
中空部と略同心に形成された前記ローラの芯軸を挿通可
能な第1の貫通孔と該第1の貫通孔の近傍に形成された
第2の貫通孔とを有する端板とを具備して成る金型に、
芯軸外周にスポンジ層を設けたスポンジローラを前記芯
軸を前記第1の貫通孔により保持させて直立せしめ、次
いで前記金型の円筒状中空部内周面と前記スポンジロー
ラの外周面とで形成される空隙部に前記第2の貫通孔か
ら非発泡性のゴム液を圧入して加硫硬化させて前記スポ
ンジ層の外周面に表面ゴム層を形成させるようにしたこ
とを特徴とするゴムローラの製造方法。 - 【請求項5】前記表面ゴム層を、所望の外径及び長さに
研削或いは研磨する工程を付加したことを特徴とする特
許請求の範囲第4項記載のゴムローラの製造方法。 - 【請求項6】前記芯軸は、前記芯軸の両端部が該両端部
と続く該芯軸の本体部分よりも小径に形成されていると
ともに、該両端部から本体部分にかけての区間において
は該芯軸が前記第1の貫通孔に保持が可能なように段階
的に径を大きく形成されており、前記金型に収容される
ときの前記スポンジローラのスポンジ層の面長は、前記
芯軸の本体部分から前記両端部にかけての区間にまで達
する長さに設定されていることを特徴とする特許請求の
範囲第4項又は第5項に記載のゴムローラの製造方法。 - 【請求項7】前記非発泡性のゴム液は、常温硬化型シリ
コーンゴム(RTVシリコーンゴーム)、低温硬化型シ
リコーンゴム(LTVシリコーンゴム)、熱可塑型ウレ
タンゴムのうちいずれか1つを主成分とすることを特徴
とする特許請求の範囲第4項〜第6項のいずれかの項に
記載のゴムローラの製造方法。 - 【請求項8】前記非発泡性のゴム液の粘度は、少なくと
も30ポイズ(25℃)以上で150ポイズ(25℃)
以下の領域内にあることを特徴とする特許請求の範囲第
4項〜第7項のいずれかの項に記載のゴムローラの製造
方法。 - 【請求項9】前記金型には、前記金型の円筒状中空部の
両端面を覆う少なくとも一方の端面側を着脱自在とした
端板を具備して成る筒状金型を使用したことを特徴とす
る特許請求の範囲第4項〜第8項のいずれかの項に記載
のゴムローラの製造方法。 - 【請求項10】前記金型には、前記金型の円筒状中空部
の円筒面が軸線方向に沿つて割れる割り型の金型を使用
したことを特徴とする特許請求の範囲第4項〜第8項の
いずれかの項に記載のゴムローラの製造方法。 - 【請求項11】前記金型には、内部に前記円筒状中空部
を複数有するとともに、前記円筒状中空部に収容されて
いるローラを加熱可能にヒータ挿入孔を有する割り型の
加熱金型を使用したことを特徴とする特許請求の範囲第
4項〜第8項のいずれかの項に記載のゴムローラの製造
方法。 - 【請求項12】前記金型には、前記金型の端板に形成さ
れた第2の貫通孔が前記円筒状中空部に前記非発泡性の
ゴム液を圧入する注入管が接続可能に形成されて成る金
型を使用したことを特徴とする特許請求の範囲第4項〜
第11項のいずれかの項に記載のゴムローラの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11050486A JPH0624733B2 (ja) | 1986-05-16 | 1986-05-16 | ゴムロ−ラ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11050486A JPH0624733B2 (ja) | 1986-05-16 | 1986-05-16 | ゴムロ−ラ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62267110A JPS62267110A (ja) | 1987-11-19 |
JPH0624733B2 true JPH0624733B2 (ja) | 1994-04-06 |
Family
ID=14537444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11050486A Expired - Fee Related JPH0624733B2 (ja) | 1986-05-16 | 1986-05-16 | ゴムロ−ラ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0624733B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7537717B2 (en) | 2003-07-17 | 2009-05-26 | Synztec Co., Ltd. | Method of manufacturing two-layer roll and method of manufacturing cylindrical member |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2524968B2 (ja) * | 1994-05-18 | 1996-08-14 | 都ローラー工業株式会社 | プリント基板、リ―ドフレ―ム等の水切り用ロ―ルとその成形方法 |
JP3226802B2 (ja) * | 1996-09-30 | 2001-11-05 | キヤノン株式会社 | トナー供給ローラ、その製造方法及び現像装置 |
JP4729672B2 (ja) * | 2001-07-31 | 2011-07-20 | 株式会社イノアックコーポレーション | 発泡ウレタンロールの成形型 |
JP4632731B2 (ja) * | 2004-09-24 | 2011-02-16 | キヤノン化成株式会社 | 弾性ローラの製造方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP6121898B2 (ja) * | 2011-11-29 | 2017-04-26 | 東レ株式会社 | 表面保護フィルムの製造方法および製造装置ならびに表面保護フィルム |
KR101386898B1 (ko) * | 2012-12-17 | 2014-04-23 | 배창덕 | 탄성 원통형 롤의 제조방법 |
JP2016107561A (ja) * | 2014-12-09 | 2016-06-20 | Nok株式会社 | ロールの成形用金型 |
CN105711116B (zh) * | 2016-03-16 | 2018-05-22 | 苏州市创怡盛实业有限公司 | 海绵辊的内部压缩方法 |
-
1986
- 1986-05-16 JP JP11050486A patent/JPH0624733B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7537717B2 (en) | 2003-07-17 | 2009-05-26 | Synztec Co., Ltd. | Method of manufacturing two-layer roll and method of manufacturing cylindrical member |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62267110A (ja) | 1987-11-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |