JP4273445B2 - 弾性多孔体ローラの製造方法およびその装置 - Google Patents

弾性多孔体ローラの製造方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、弾性多孔体ローラの製造方法およびその装置に関し、更に詳細には、薄い肉厚であって低い硬度および高い耐久性を併有する弾性多孔体ローラを製造する方法と、該方法を好適に実施し得る装置とに関するものである。
【0002】
複写機、プリンタその他ファクシミリ等に代表される事務用機器には、紙等の画像記録媒体の搬送、感光体への帯電、トナーの付与や搬送、該トナーの記録媒体への転写、残留トナーの除去等を行なう手段として、ゴム等の高分子弾性体からなるローラが多数使用されている。なかでも、低硬度であるために低いニップ圧が大きなニップ幅に亘って得られるウレタンフォームや発泡ゴムの如きエラストマ多孔体のローラが好適に使い分けられている。
【0003】
前記の弾性を有する多孔体ローラを製造する手段としては、例えば以下の各方法が知られている。
▲1▼ 円筒形のキャビティを有する成形型に、ポリウレタン等の液状原料やゴム・熱可塑性エラストマの如き粘弾性原料を充填して発泡させ、これを硬化させた後に冷却して円柱状の弾性体を取り出す方法。この方法は、例えば射出成形型、トランスファー成形型その他プレス成形型等により実施される。この場合、ローラのシャフトは一体的に成形するか、成形後に接着または圧入により取り付けられる。また必要に応じて表面研磨等を行なって、その外径や表面円滑度等を調整する。
▲2▼ ポリウレタンフォームにより予めブロック状の弾性体を製造し、これにシャフトを圧入等の方法で後付けする。次いで、このブロック状弾性体を回転させながら、例えばニクロム線ヒータにより加熱溶断した後に研磨してローラ本体を製造するか、または特開平10−104937号公報に開示される如く、回転中の弾性体にカッタを押し当ててピーリングすることでローラ本体を製造する方法。
▲3▼ 発泡剤を含むゴムや熱可塑性エラストマを原料として押出発泡成形を行ない、チューブ状のローラ本体を製造する方法。この場合、シャフトを成形後に取り付け、必要に応じてローラ外周を研磨して外径や表面円滑度等の調整を行なう。
▲4▼ 特開平7−76049号公報に開示される如く、円柱または円筒状のローラ基材を回転させながら、その外方に配設したアプリケーターにより、室温硬化型シリコーンゴムフォーム用液状原料をローラ基材の外周面に一定厚になるまで塗布し、得られた塗膜を発泡・硬化させることでスポンジローラを得る方法。
▲5▼ ローラを構成する弾性体を、例えばシリコーンスポンジの帯状長尺物として製作し、この弾性体をシャフトの外周に所要の厚みになるまで螺旋状に巻き付けて固定し、次いで円筒状となった本体外周部を研磨することで所望直径のローラを得る方法(特開平8−6417号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年、前述した各種事務用機器の小型化に伴って、これに使用されるローラの外径も小さくなる傾向にある。このためシャフトの周りのローラ本体をなす弾性体も、その肉厚は必要な機能を果す限りにおいて薄いものであることが要求されるに至っている。しかしこの要請に対して、前述した各方法は何れも以下の欠点を有している。
前記▲1▼の方法について。
この方法によれば、必要とされる製品寸法に合わせたキャビティを有する成形型を使用することで、様々な肉厚のローラに対応することが可能である。しかし前記ローラの寸法・種類は多いので、夫々のローラ毎に専用の成形型を製作する必要があり、型製作および型管理等のコストが嵩む難点がある。また成形完了後に脱型する手間や、該成形型を清掃する作業等も必要である。
前記▲2▼の方法について。
この方法は、予めブロック状に成型した弾性体を所望の外径寸法にまで削切するものであるので、例えば5mm以下の肉厚が要求される薄いローラを製作する場合には、無駄に消費される弾性体の量が多くなり、経済的にも廃棄物処理の面からも問題が大きい。
前記▲3▼の方法について。
この方法では、前記▲1▼と同様に各ローラ毎に専用の押出発泡成形型を必要とするので、製作コストが増大し、かつ押出型の管理等に手間がかかるという難点がある。更に肉厚の極めて薄い(例えば2mm程度以下)ローラの製作は非常に困難であり、また得られたローラの真円度等の寸法精度が設計値を満たし難く、歩留りが低下する欠点も指摘される。
前記▲4▼の方法について。
この方法によれば、シャフトに塗布された弾性体原料の発泡が、原料体温度のバラツキにより不均一となり、部位によって発泡セル径、セル構造および弾性体密度が大きく相違したローラとなってしまう畏れがある。また該方法では、発泡反応に随伴して促進される高分子反応によって、ローラ本体が容易に形状が崩れない発泡構造とする必要がある。しかるに発泡開始直後は、シャフトに塗布した原料中に僅かな気泡が存在する状態であって、見掛け粘度は低下する。このため保形性に乏しく、シャフトに供給されても弾性体原料は自重で垂れ落ちてしまう場合がある。
前記▲5▼の方法について。
この方法では、巻回されて螺旋状に隣接するスポンジの帯の間に機械的および/または電気的な不連続性が形成され、例えば記録媒体上の静電画像等に無視し得ない不利な影響を与える欠点が指摘される。
また前記▲1▼〜▲5▼の何れの製法についても、硬度を低く設定するためには、一般にAIBN(アゾビイゾブチルロニトリル)等の発泡剤を増量して低密度化することで対応しているが、これは同時に永久圧縮歪みの悪化にもつながり、従ってローラとしての特性の両立が困難となっていた。
【0005】
【発明の目的】
この発明は、弾性多孔体ローラの製造に際し従来技術に内在していた前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、低い硬度および高い耐久性を両立すると共に、肉厚の薄いローラを金型を使用することなく容易に製造し得る方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本願の発明に係る弾性多孔体ローラの製造方法は、移動自在な取付部に着脱自在に立設したローラ用シャフトを、この取付部と共に原料付与ステーションへ移動させて、該ステーションに昇降自在に位置するホッパの直下で停止させ、
その際に前記ホッパの下方に開口し、かつ弾性多孔体ローラに要求される外径と略合致する内径を有する外径規制口に前記シャフトの中心軸線を整列させ、 前記ホッパを下降させてその外径規制口を前記取付部に当接させることで、中心に前記シャフトが挿通されている該ホッパを密閉し、
前記ホッパの内部に、液状エラストマ配合物および気体を混合・撹拌してなる発泡済み気液混合原料を循環的に供給し、
前記ホッパに充満させた発泡済み気液混合原料の挙動が静まった後に、該ホッパを上昇させることで、前記取付部に立設したシャフトの周囲に、その外径が前記外径規制口の内径に略合致した気液混合原料からなるローラ形状体を形成し、
この気液混合原料からなるローラ形状体を硬化させて、前記弾性多孔体ローラの形状を永久固定するようにしたことを特徴とする。
【0007】
同じく前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の別の発明に係る弾性多孔体ローラの製造装置は、弾性多孔体ローラの芯材となるシャフトを着脱自在に立設し得る取付部を備え、該取付部をその移送方向に沿って位置する各ステーションに向けて間欠的に移動させる移送装置と、
前記ローラの原料である液状エラストマ配合物および気体を混合・撹拌して発泡済み気液混合原料を調製する泡立て機構と、
前記取付部の移送方向に沿って位置する原料付与ステーションの上方に昇降自在に配設され、前記弾性多孔体ローラに要求される外径と略合致する内径を有する外径規制口を下方に開口させると共に、該ステーションの定位置に停止した前記取付部に立設した前記シャフトへ中心軸線を整列させて下降することで該取付部により密閉されるホッパと、
前記原料付与ステーションの下流側に位置する硬化ステーションに配設され、前記シャフトの周囲に付与されてローラ状となった気液混合原料を硬化させて、前記弾性多孔体ローラの形状を永久固定する硬化装置とからなり、
前記取付部へ向け下降して密閉された前記ホッパへ前記泡立て機構からの気液混合原料を循環的に供給・充満させた後に、該ホッパを垂直に上昇させることで、前記シャフトの周囲に該ホッパの外径規制口により外径規制がなされてローラ形状となった気液混合原料を付与し、このローラ形状をなす気液混合原料を前記硬化装置で硬化させることで、該シャフトが中心に挿通された弾性多孔体ローラを製造するよう構成したことを特徴とする。
【0008】
同じく前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の更に別の発明に係る弾性多孔体ローラの製造装置は、
弾性多孔体ローラの芯材となるシャフトを着脱自在に立設して取付け可能な取付部を備え、該取付部を所定の移送方向に向けて移動させる移送装置と、
前記ローラの原料となる気液混合原料を発泡・調製する泡立て機構と、
前記シャフトの取付位置下流の所定位置上方に昇降自在に配設され、前記弾性多孔体ローラに要求される外径と略合致する内径を有する外径規制口を下方に開口させると共に、前記取付部を所定位置に停止して立設状態にある前記シャフトへ中心軸線を整列させて下降することで該取付部により密閉されるホッパと、
更に下流側に位置し、前記シャフトの周囲に付与されてローラ状となった気液混合原料を硬化させて、前記弾性多孔体ローラの形状を永久固定する硬化装置とからなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る弾性多孔体ローラの製造方法およびその装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。本願の発明者は、液状エラストマ配合物に充分な量の気体を吹き込み、かつ泡立てることで得られる微細な連続気孔を有する気液混合原料を利用することで、見掛け粘度が高くシャフトへ円筒状に付与した際にその形状が安定して保たれ、硬化した後には低い硬度が得られて、耐久性が高い各種事務用機器に好適なローラを簡便に製造し得ることを知見したものである。
【0010】
本発明の好適な実施例に係る弾性多孔体ローラの製造装置30を、図1に概略的に示す。この装置30は、弾性多孔体ローラの芯材となるシャフト22を垂直に立設させた状態で固定して、制御下に該シャフト22を間欠的に下流側へ水平に移動させる所要長の移送装置32と、この移送装置32の上流域に設けられ、該シャフト22にローラ20となるべき気液混合原料10を付与する付与装置34と、下流域に設けられ、該シャフト22に付与された気液混合原料10を硬化させてローラ本体を成形する硬化装置36と、これら各装置に所要の制御指令を与える制御装置(図示せず)とから基本的に構成される。
【0011】
本実施例に示す移送装置32は、実質的に無端ベルト式のコンベア機構であって、前記シャフト22を脱着自在に取付け可能な複数の取付部50を所定間隔で配設したベルト部54と、このベルト部54を一方向へ駆動する動力部としてのモータ56とから構成される。前記取付部50には、シャフト22を上方から垂直に挿入させて取付けるための取付孔52aが穿設され、後述する材料付与工程で気液混合原料10が該シャフト22に付与される際に、該取付部50からの漏れを防止するガスケット52が載置されている。
【0012】
前記付与装置34は、前記移送装置32の移送経路に沿って位置させた原料付与ステーション42(後述)に配置され、図2に示す如く、原料供給部62およびミキサ64を備える泡立て機構60と、原料付与機構66とに大別される。すなわち前記原料供給部60は、後述する液状エラストマ配合物12を所定量貯留して送出する原料タンク6aと、気体14を蓄圧状態で貯留するタンク6bとからなる。この気体14としては、一般に大気中の空気が使用されるが、ドライヤを経た乾燥空気その他窒素ガスの如き不活性ガス等を選択的に使用してもよい。また泡立て機構60は、原料タンク6aおよびタンク6bから送出される液状エラストマ配合物12および気体14の予備混合されたものを攪拌して混合し、高粘度かつ微細な気泡を有する気液混合原料10とするミキサ64を備えている。このミキサ64には、高剪断速度の混合が可能なオークスミキサ等の動的ミキサ、または大きな分散総数を有するラモンドスーパーミキサ等の静的ミキサが適宜に採用される。なお前記ミキサ64は、前記原料供給部62から送出される気液混合原料10の供給口64a、原料付与機構66へ原料10を送出する送出口64bおよび該原料付与機構66から戻される原料10の受入口64cを備えている。
【0013】
原料付与機構66は、前記取付部50の移送方向に沿って位置する原料付与ステーション42の上方に昇降自在に配設したホッパ68と、このホッパ68を昇降駆動するリニアアクチェータ(図示せず)とからなる。前記ホッパ68は、内部に供給された後述する気液混合原料10を充分な分量だけ貯留し得る内部空間を画成する円筒状の本体68aと、その下方を収束させた円錐部分68bの下端部に開口し、最終製品たる弾性多孔体ローラ20に要求される外径と略合致する内径を有する外径規制口68cとからなる。このホッパ68は、常には図4の(a)に示す如く、原料付与ステーション42の上方に位置して、前記シャフト22を立設した取付部50の到来を待機している。そして前記取付部50が原料付与ステーション42に到来して、前記ホッパ68の直下の定位置に停止した際には、該取付部50に立設されているシャフト22の中心軸線は該ホッパ68の中心軸線と整列するようになっている。この状態で、図示しないリニアアクチェータを付勢して前記ホッパ68を垂直に下降させると、該ホッパ68は図4の(c)に示すように、外径規制口68cが取付部50に密着的に当接して内部を密閉するに至るものである。
【0014】
前記ホッパ68の下方には、泡立て機構60で得られた気液混合原料10を内部に案内する流入口69aが設けられ、また上方に気液混合原料10をホッパ68からミキサ64への戻す流出口69bが設けられている。これら流入口69aおよび流出口69bのホッパ68への配設位置は、逆になっていてもよい。また流入口69aおよび流出口69bは、必ずしもホッパ68に設ける必要はなく、該ホッパ68への気液混合原料10の供給・排出に充分な位置であれば、取付部50等に配設するようにしてもよい。なお外径規制口68cの大きさは、前記シャフト22の直径+1〜10mm程度が好適である。そしてホッパ68の内部に後述の如く気液混合原料10が充填され、該ホッパ68の内部で中心軸線を整列させている前記シャフト22に気液混合原料10が付与される。次いで、所要のタイミングで前記ホッパ68を上昇させて引抜くことで、シャフト22の周りに存在している前記気液混合原料10は外径規制口68cの部分で掻き取られ、該規制口68cの内径により規制された外径を有するローラ形状体16となって露出する。
【0015】
このホッパ68を引抜く際は、該ホッパ68内が負圧となるが、この負圧がローラ形状体16の引抜きが阻害しない程度の容積を有するように該ホッパ68の容積が決定される。具体的には、大気圧との差が0.001MPa以下が望ましく、この場合、前記外径規制口68cの内径およびローラ形状体16の外径は、略同一となる。この他に制御により開閉可能な気圧抜きの調整弁を設けるようにしてもよい。また前記本体68aおよび円錐部分68bは、夫々円筒形状および漏斗形状になっているが、前記シャフト22に気液混合原料10が充分に付与され、かつ充分な真円度を有するローラ形状体16が形成し得るものであれば形状に限定はない。なお前記流入口69aおよび流出口69bは、パイプからなる流入管路80aおよび流出管路80bを介してミキサ64に接続されている。すなわち前記流入管路80aは、前記ミキサ64の送出口64bとホッパ68の流入口69aに接続され、また流出管路80bは、前記ホッパ68の流出口69bとミキサ64の受入口64cに接続されている。また流入管路80aおよび流出管路80bの途中には、両管路を共通的に連通するバイパス管路82が連接されている。
【0016】
前記流入口69aおよび流出口69bには、図示しない制御装置からの指令で開閉制御される流入弁84aおよび流出弁84bが設けられ、またバイパス管路82aの両端部には、第1バイパス弁84cおよび第2バイパス弁84dが設けられている。そしてこれらの流入弁84a、流出弁84b、第1バイパス弁84cおよび第2バイパス弁84dを適宜開閉することで、気液混合原料10の流れを止めることなく、前記ホッパ68への該気液混合原料10の供給・停止を制御し得る。すなわち、前記供給口64bから送出され、受入口64cに至る気液混合原料10の管路として、流入管路80a−ホッパ68−流出管路80bの供給管路80、または流入管路80a−バイパス管路82a−流出管路80bの戻り管路82の何れかが選択可能となる。これは前記気液混合原料10等の液状エラストマ系物質の高い静止時粘性を考慮して、該原料10等の供給に関するミキサ64等の各装置に定常運転状態を維持させて容易な供給状態を確保するためであり、前述の戻り管路82の採用以外に、複数の原料付与機構66を有する付与装置34を利用したり、これら2つの方法を併せて実施することが考えられる。
【0017】
前記ホッパ68が上下に昇降し得る範囲は、ローラ形状体16が形成されるホッパ密閉位置から、このローラ形状体16が完全に露出して、該ローラ形状体16を形成する気液混合原料10と、該ホッパ68内に残留する気液混合原料10とが完全に切り離される切離し位置までである。この距離は、前記気液混合原料10の静止時粘性により決定されるが、具体的は20mm程度が適当である。
【0018】
前記硬化装置36は、前記原料付与ステーション42より下流側に位置する硬化ステーション44に配設され、前記シャフト22の周囲に付与されてローラ状となった気液混合原料10を硬化させて、最終製品に近いローラ18の形状を永久固定するためのものである。前記硬化処理としては様々な方法が考えられるが、一般には複数の温度段階を設定可能なトンネル状加熱炉による段階加熱法が、制御の簡便さ等から好適に採用される。
【0019】
前述した製造装置30を使用して、以下の各工程を経時的に実施することで実施例に係る製造方法が達成される。すなわち弾性多孔体ローラは、図3に示す各工程を経て製造される。
(配合物調整工程について)
配合物調整工程では、液状エラストマ配合物12の調整が行なわれる。ここで好適に使用される液状エラストマ配合物12は、少なくとも液状エラストマ原料および界面活性剤の2成分からなり、その他必要に応じて、粘弾性特性調整剤、架橋剤、感熱ゲル化剤、硬化触媒、電気導電性を付与するカーボンブラックまたは炭素短繊維等の電子伝導性フィラー、補強フィラー、増量フィラー、イオン伝導剤、酸化防止剤、難燃剤または/および可塑剤等がこれに混入される。
【0020】
前記液状エラストマ原料としては、NR(天然ゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR(二トリルゴム)、CR(クロロプレンゴム)、アクリルゴムまたはウレタンゴム等のエラストマ系高分子水分散液、軟質塩化ビニル等の有機溶媒系プラスチゾルに代表される、所謂プラスチゾル、或はポリウレタン、ポリウレアまたは液状シリコーンゴム等の、例えば水や有機溶媒の如く分散媒を含有しない液状樹脂原料が好適に使用される。
【0021】
前記界面活性剤は、液状エラストマ原料に気体14(後述)を吹き込んで気泡を生起させた際に、この気泡を安定化させるために使用されると共に、併せて気泡径および硬化後の発泡弾性体の通気量の調整・制御効果も有する。この界面活性剤は、液状エラストマ原料の成分との関連で適宜選択されるもので、前記エラストマ系高分子水分散液に対しては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系または両性の有機系界面活性剤が挙げられる。また液状エラストマ原料が有機溶媒系ブラスチゾルまたは液状樹脂原料の場合には、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体等のシリコーン系界面活性剤を単独で、または前述した有機系界面活性剤と併用して使用される。なお温度または水分で固化する型の原料については、前記各管路系、ミキサ64および原料タンク6a等の内部で容易に硬化することのないポットライフ性が要求される。
【0022】
(混合・撹拌工程について)
前述した各原料を混合して調整済み液状エラストマ配合物12を得た後、この配合物12中に前記タンク6bから所定の体積比で気体14(例えば空気、乾燥空気または窒素ガス等)を吹き込み、かつ充分に混合することで気液混合原料10を得る。本工程では、前記配合物12に気体14を微細な気泡として取り込んだ気液混合原料10を得ると共に、前記ミキサ64で充分に両者が撹拌される。この気液混合原料10の流動特性は、後述する気液混合比、液体エラストマ配合物中における高分子水分散体その他混合物、殊に粘弾性特性調整剤および温度により決定され、各要素に対して精密な制御が行なわれる。
【0023】
前記液状エラストマ配合物12に気体14を混合する際に、その気液混合比を如何に設定するかは非常に重要であり、該液状エラストマ配合物12中のエラストマ原料の粘度が通常の1〜5ポイズ程度の場合、液状エラストマ配合物:気体=2:1〜15:1の範囲とするのが好ましい。この範囲内で両者を混合すると、気液混合原料の見掛け粘度を著しく大きなものとなし得る。そして移送時には流動可能な低粘度を、また静止時には形状を保持し得る高粘度を夫々持つ、所謂チクソトロピック性を発現する。
【0024】
(シャフト取付工程について)
前記シャフト22は、移送装置32の最上流側に位置する取付ステーション40で、取付部50の取付孔50aに上方から垂直に差込むことで取付けられる。前記取付部50の上表面には、ホッパ68の内径より大きな外径のガスケット52が載置され、該ホッパ68が下降・密閉した後に流し込まれる気液混合原料10の漏洩を防止している。ここで前記シャフト22の材質としては、アルミニウム、ステンレスまたは鋼材にニッケル無電解メッキを施した金属材料、或はポリプロピレン等の樹脂が好適に使用される。この気液混合原料10の付与に先立ち、別工程で前記シャフト22の表面部に接着性を高める等の目的で、様々なプライマーを塗布する処理を施してもよい。
【0025】
(混合原料付与工程について)
充分に微細気泡を含んだ気液混合原料10を得た後、移送装置32の下流側に設置した付与装置34により、シャフト22に該原料10の付与が行なわれる。この場合に気液混合原料10は、前記ミキサ64により流入管路80a−バイパス管路82a−流出管路80bの戻り管路82を循環して、該管路82内の空気を追い出しているものとする。
【0026】
この混合原料付与工程では、図4に示す如く、先ず取付部50に取付けたシャフト22を原料付与ステーション42に到来させ、前記ホッパ68における外径規制口68cと中心軸線を整列させる(図4(a))。そしてホッパ68を図4(b)に示す如く、下降させて、その下端部を前記ガスケット52に当接させることで密閉させる。次いで流入口弁84aおよび流出口弁84bを開放すると共に,第1バイパス弁84cおよび第2バイパス弁84dを閉成させることで、前記気液混合原料10の循環管路を戻り管路82から供給管路80に切替えて、図4(c)に示すように前記ホッパ68内に該原料10を充填させる。このときホッパ68内から追い出される空気は、流出孔69b、流出管路80bを介して前記ミキサ64に混合用気体14の一部として戻される。従ってタンク6bからの気体供給量は、この戻り気体量を勘案して決定する必要がある。また気液混合比をモニターし、必要に応じて配合物12や気体14の供給量を調整することで所定比に保持するよう制御してもよい。
【0027】
前記気液混合原料10の充填が完了したら、再び流入口弁84aおよび流出口弁84bを閉成すると共に,第1バイパス弁84cおよび第2バイパス弁84dを開放させて、該原料10の循環管路を供給管路80から戻り管路82に変更する。そして図4(d)に示すように、前記ホッパ68に充満させた発泡済み気液混合原料10の挙動が静まった後に、ローラ形状体16が前記シャフト22を中心軸とした均一な円柱形状になるよう、前記ホッパ68を垂直に切離位置まで上昇させる。このときのホッパ68の上昇速度は、200mm/sec程度が好ましい。このホッパ68の上昇により、前記外径規制口68cによりその外径が決定されたローラ形状体16が外部に引抜かれる。この際、前記シャフト22は、外径規制口68cによる形状規制を容易に行なうべく回転していてもよい。
【0028】
このローラ形状体16は既に充分な見掛け粘度を有しているので、該シャフト22から自重で垂れ落ちることはない。すなわち、前記ホッパ68から、前記シャフト22を完全に引抜いた後も更に上昇させることで、前記ローラ形状体16を形成する気液混合原料10は自然に切り離される。この切り離しに際し、ローラ形状体16の上部は若干崩れるが、これは後述の後加工工程で修正される。
【0029】
(硬化工程)
次に、ローラ形状体16を硬化させる工程が、硬化ステーション44への移送により実施される。この硬化工程で採用される硬化方法としては、例えば自発的な化学反応、外部からの加熱または放射線照射等が挙げられる。この硬化工程を経ることで、前記ローラ形状体16は充分に硬化される。この際も、前述の混合原料付与工程と同様に、シャフト22を回転状態とした状態で施してもよい。
【0030】
前記の硬化方法は、液状エラストマ配合物12の原料の種類に対応して種々のものが選択される。すなわち前記原料がエラストマ系高分子水分散液の場合は、表面に不溶性物質を生成させ、構成粒子を相互に付着させることでゲル化させ、引き続き加熱加硫を施す方法や、加熱により分子構造に変化を起こさせたり、または水分除去をトリガーとして混合原料10をゲル化させ、引続いて分子間の架橋反応を起こすことで硬化させる方法が知られている。例えば軟質塩化ビニル等の有機溶媒系プラスチゾル等の溶媒系プラスチゾルの場合、先ず加熱による溶媒量の減少をトリガーとしてゲル化させ、更に加熱を施して溶媒を完全除去して硬化する方法が知られている。またポリウレタン等の分散媒を含有しない液状樹脂原料の場合、硬化剤を主剤中に混合することで起こる自発的な硬化による方法や、加熱またはガンマ線等の放射線をトリガーとして、架橋反応を起こさせて硬化させる方法が知られている。
【0031】
(後加工工程)
以上の工程に引続き、更に所望に応じて次の後加工工程を実施して、前記取付部50の反対側のローラ部分を所定長さ除去して、シャフト22を露出させ弾性多孔体ローラ20を完成させる。他に例えば、製造時のエア抜き等を容易にするために施したローラ端のテーパー部の除去や、得られたローラ外表面に研磨加工を施して外形寸法を調整する等がこれである。この研磨加工は、ローラの最外表面に形成されているスキン層を剥ぎ取る際にも採用される。このスキン層の除去を行なうと、セル骨格が露出して表面が凸凹形状になり、表面積が大きく増大するので、例えばトナー搬送ローラの如き用途のローラに好適である。
【0032】
また前記ローラ20の最外表面にコーティング膜を施す後加工工程を実施してもよい。例えばフッ素をコーティングしたローラでは、表面の離型性が大きく向上するので、これを加圧ローラに採用すれば、トナーが容易に剥離して高画質を得ることができる。またカーボンブラックを含有する導電膜を形成して電気導電度を付与する後加工工程も考えられる。この場合は、ローラ表面の電気伝導度や抵抗値を所望値に制御し得るので、例えば帯電ローラ等に好適に施される。
【0033】
以下に本発明に係る弾性多孔体ローラの製造方法の好適な実験例を示す。これらの実験例で使用される移送装置32は、深さ10mmを有し、ガスケット52(厚さ5mm、外径15mm)が載置された取付部5を100mm間隔で備え、移動2秒、停止13秒の1サイクル15秒で運転される。また付与装置34は、本体68aの内径60mm、高さ200mm、円錐部分68bにおける円錐形状部の頂角60゜および外径規制口68cの口径を14mmとしたホッパ68(上部非開放)を備えて、外径14mmのローラ形状体16を得ることができる。シャフトには、寸法が外径5mm、長さ250mmの無電解ニッケルメッキ処理された鋼製品を使用した。
【0034】
【第1実験例】
(配合物について)
液状エラストマ原料のポリウレタン水分散液(製品名 スーパーフレックスE−2000:第一工業製薬製:固形分50%)100重量部に対して、架橋剤(製品名デナコールEX−614B:ナガセ化成工業製)10部、感熱ゲル化剤として無水硫酸ナトリウム1.5部および導電性カーボンブラック(製品名 ケッチェンブラックEC:ライオン製)5部を添加し、充分に混合して、液状エラストマ配合物を得た。気体として、乾燥空気を使用した。
(混合・撹拌について)
液状エラストマ配合物:乾燥空気=1:5に設定し、ミキサ(オークスミキサ)により充分に混合して気液混合原料を得た。
(付与について)
ホッパ内への気液混合原料の供給スピードを、10ml/secに設定して、該ホッパ内を気液混合原料で充填して付与する。またローラ形状体の形成完了後のホッパの上昇スピードは、密閉位置から上方220mmまでは200mm/secとし、それ以降は500mm/secに設定した。
(硬化について)
硬化装置として、68℃、100℃および140℃の3つの温度設定域を有する熟風炉(それぞれ2,4,8m長)を使用し、それぞれの温度域でゲル化、架橋および乾燥を施して硬化を完了した。
(後加工について)
超音波洗浄機にて、ローラ形状体内に残留する硫酸ナトリウムを溶解除去させ、乾燥、その後、該形状体の上端部を所定長さ切断した。次いで表面部を0.5mm研磨して、スキン層を除去した。
(結果について)
外径12mmのトナー供給用ローラを得た。寸法精度は良好で充分に高く、またこのローラのシャフト−表面間の抵抗値は、抵抗値1×104Ω(100V60秒値)であり、トナー供給用ローラとして、充分に使用し得るものであった。また、表面の多孔質構造が緻密でかつ表面から内部に向けてセル径が順次拡大する特徴がみられた。
【0035】
【第2実験例】
(配合物について)
液状エラストマ原料のポリウレタン水分散液(製品名 スーパーフレックスE−2000:第一工業製薬製:固形分50%)100重量部に対して、架橋剤(製品名デナコールEX−614B:ナガセ化成工業製)10部、ポリアクリル酸ナトリウム(製品名 レオシック232H:日本純薬製)0.2部および感熱ゲル化剤としてポリメチルメチルエーテル(製品名 ルトナーM40:BASFジャパン製)の15%水溶液を10部を添加し、充分に混合して、液状エラストマ配合物を得た。気体として、乾燥空気を使用した。
(混合・撹拌について)
液状エラストマ配合物:乾燥空気=1:5に設定し、ミキサ(オークスミキサ)により充分に混合して気液混合原料を得た。
(付与について)
ホッパ内への気液混合原料の供給スピードを、10ml/secに設定して、該ホッパ内を気液混合原料で充填して付与する。またローラ形状体の形成完了後のホッパの上昇スピードは、密閉位置から上方220mmまでは200mm/secとし、それ以降は500mm/secに設定した。
(硬化について)
硬化装置として、68℃、100℃および140℃の3つの温度設定域を有する熟風炉(それぞれ2,4,8m長)を使用し、それぞれの温度域でゲル化、架橋および乾燥を施して硬化を完了した。
(後加工について)
ローラ形状体の上端部を所定長さ切断して、形状を整えた。
(結果について)
外径13mmの転写ローラを得た。寸法精度は良好で充分に高く、またこのローラのシャフト−表面間の抵抗値は、抵抗値1×108Ω(100V60秒値)であり、転写ローラとして、充分に使用し得るものである。また、表面には緻密なスキン層が確認された。
【0036】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る弾性多孔体ローラの製造装置およびその方法によれば、金型等の専用部材を用いることなく、低い硬度でかつ高い耐久性を併有し、薄肉であるローラを容易に製造し得る。また連続してローラを形成し得ると共に、研磨等により無駄となる原料が殆どなくなるので、生産効率および歩留りが高まる有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る製造装置を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例に係る付与装置を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る製造方法を示すフローチャート図である。
【図4】本発明の実施例に係る付与工程を示す工程図である。
【符号の説明】
10 気液混合原料
12 液状エラストマ配合物
14 気体
16 ローラ形状体
20 弾性多孔体ローラ
22 シャフト
32 移送装置
36 硬化装置
42 原料付与ステーション
44 硬化ステーション
46 取外しステーション
50 取付部
52 ガスケット
54 モータ
56 無端コンベアベルト
60 泡立て機構
62a 原料タンク
62b タンク
64 ミキサ
68 ホッパ
68c 外径規制口
80 供給管路
82 戻り管路

Claims (10)

  1. 移動自在な取付部(50)に着脱自在に立設したローラ用シャフト(22)を、この取付部(50)と共に原料付与ステーション(42)へ移動させて、該ステーション(42)に昇降自在に位置するホッパ(68)の直下で停止させ、
    その際に前記ホッパ(68)の下方に開口し、かつ弾性多孔体ローラ(20)に要求される外径と略合致する内径を有する外径規制口(68c)に前記シャフト(22)の中心軸線を整列させ、
    前記ホッパ(68)を下降させてその外径規制口(68c)を前記取付部(50)に当接させることで、中心に前記シャフト(22)が挿通されている該ホッパ(68)を密閉し、
    前記ホッパ(68)の内部に、液状エラストマ配合物(12)および気体(14)を混合・撹拌してなる発泡済み気液混合原料(10)を循環的に供給し、
    前記ホッパ(68)に充満させた発泡済み気液混合原料(10)の挙動が静まった後に、該ホッパ(68)を上昇させることで、前記取付部(50)に立設したシャフト(22)の周囲に、その外径が前記外径規制口(68c)の内径に略合致した気液混合原料(10)からなるローラ形状体(16)を形成し、
    この気液混合原料(10)からなるローラ形状体(16)を硬化させて、前記弾性多孔体ローラ(20)の形状を永久固定するようにした
    ことを特徴とする弾性多孔体ローラの製造方法。
  2. 前記液状エラストマ配合物(12)の原料は、エラストマ系高分子水分散液である請求項1記載の弾性多孔体ローラの製造方法。
  3. 前記ローラ形状体(16)を担持した前記取付部(50)を原料付与ステーション(42)の下流側に位置する硬化ステーション(44)に移動させ、この硬化ステーション(44)で該ローラ形状体(16)の硬化が行なわれる請求項1記載の弾性多孔体ローラの製造方法。
  4. 弾性多孔体ローラ(20)の芯材となるシャフト(22)を着脱自在に立設し得る取付部(50)を備え、該取付部(50)をその移送方向に沿って位置する各ステーション(42,44)に向けて間欠的に移動させる移送装置(32)と、
    前記ローラ(20)の原料である液状エラストマ配合物(12)および気体(14)を混合・撹拌して発泡済み気液混合原料(10)を調製する泡立て機構(60)と、
    前記取付部(50)の移送方向に沿って位置する原料付与ステーション(42)の上方に昇降自在に配設され、前記弾性多孔体ローラ(20)に要求される外径と略合致する内径を有する外径規制口(68c)を下方に開口させると共に、該ステーション(42)の定位置に停止した前記取付部(50)に立設した前記シャフト(22)へ中心軸線を整列させて下降することで該取付部(50)により密閉されるホッパ(68)と、
    前記原料付与ステーション(42)の下流側に位置する硬化ステーション(44)に配設され、前記シャフト(22)の周囲に付与されてローラ状となった気液混合原料(10)を硬化させて、前記弾性多孔体ローラ(20)の形状を永久固定する硬化装置(36)とからなり、
    前記取付部(50)へ向け下降して密閉された前記ホッパ(68)へ前記泡立て機構(60)からの気液混合原料(10)を循環的に供給・充満させた後に、該ホッパ(68)を垂直に上昇させることで、前記シャフト(22)の周囲に該ホッパ(68)の外径規制口(68c)により外径規制がなされてローラ形状となった気液混合原料(10)を付与し、このローラ形状をなす気液混合原料(10)を前記硬化装置(36)で硬化させることで、該シャフト(22)が中心に挿通された弾性多孔体ローラ(20)を製造するよう構成した
    ことを特徴とする弾性多孔体ローラの製造装置。
  5. 弾性多孔体ローラ(20)の芯材となるシャフト(22)を着脱自在に立設して取付け可能な取付部 (50) を備え、該取付部 (50) 所定の移送方向に向けて移動させる移送装置(32)と、
    前記ローラ(20)の原料となる気液混合原料(10)を発泡・調製する泡立て機構(60)と、
    前記シャフト(22)の取付位置下流の所定位置上方に昇降自在に配設され、前記弾性多孔体ローラ(20)に要求される外径と略合致する内径を有する外径規制口(68c)を下方に開口させると共に、前記取付部 (50) 所定位置に停止して立設状態にある前記シャフト(22)へ中心軸線を整列させて下降することで該取付部 (50) により密閉されるホッパ(68)と、
    更に下流側に位置し、前記シャフト(22)の周囲に付与されてローラ状となった気液混合原料(10)を硬化させて、前記弾性多孔体ローラ(20)の形状を永久固定する硬化装置(36)とからなる
    ことを特徴とする弾性多孔体ローラの製造装置。
  6. 前記移送装置(32)は、水平に配設されてモータ(56)により所定方向へ間欠的に駆動される無端コンベアベルト(54)からなり、この無端コンベアベルト(54)の表面に前記取付部(50)が所要間隔で複数取付けられる請求項4または5記載の弾性多孔体ローラの製造装置。
  7. 前記取付部(50)に所要径のガスケット(52)が載置され、前記ホッパ(68)を該取付部(50)に向けて下降させた際に、該ホッパ(68)の外径規制口(68c)が該ガスケット(52)に密着的に当接して、このホッパ(68)に充填された前記気液混合原料(10)の漏洩を防止する請求項4または5記載の弾性多孔体ローラの製造装置。
  8. 前記泡立て機構(60)は、液状エラストマ配合物(12)を貯留する原料タンク(62a)と、気体(14)を貯留するタンク(62b)と、これら両タンク(62a,62b)から混合状態で供給される前記配合物(12)および気体(14)を撹拌して発泡させるミキサ(64)とからなる請求項4または5記載の弾性多孔体ローラの製造装置。
  9. 前記ミキサ(64)からの発泡済み気液混合原料(10)は、供給管路(80)を介して前記ホッパ(68)に循環的に供給され、該ホッパ(68)に充満して余剰となった気液混合原料(10)は、戻り管路(82)を介して該ミキサ(64)に循環的に戻される請求項8記載の弾性多孔体ローラの製造装置。
  10. 前記硬化ステーション(44)の下流側に取外しステーション(46)を設け、前記硬化装置(36)で硬化された弾性多孔体ローラ(20)を前記取付部(50)と共に該取外しステーション(46)まで移送した後、ここで弾性多孔体ローラ(20)を前記シャフト(22)と共に該取付部(50)から取外すようにした請求項4記載の弾性多孔体ローラの製造装置。
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