JPH06247278A - アンチスキッドブレーキ制御方法 - Google Patents

アンチスキッドブレーキ制御方法

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Publication number
JPH06247278A
JPH06247278A JP3635793A JP3635793A JPH06247278A JP H06247278 A JPH06247278 A JP H06247278A JP 3635793 A JP3635793 A JP 3635793A JP 3635793 A JP3635793 A JP 3635793A JP H06247278 A JPH06247278 A JP H06247278A
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JP
Japan
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solenoid valve
state
operation index
valve operation
cumulative
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Application number
JP3635793A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Hiratsuka
良之 平塚
Eiichi Tomioka
栄一 富岡
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】実際の車輪の状態にできるだけ接近させた状態
でABS制御を行うことにより、ABS制御を更に一層
正確に行う。 【構成】ST1で車輪速のパルスの取り込み、ST2で
車輪速の計算、ST3で車体速の計算、ST4でスリッ
プの計算、ST5でスリップ率の計算およびST6でス
リップ率変化率の計算を順次行う。次に、ST7で電磁
弁操作指数を予め設定されているマップから選択する。
次いで、ST8で、選択した電磁弁操作指数を、それま
で累積して形成された旧累積電磁弁操作指数に加えて新
たな累積電磁弁操作指数を決定する。そして、ST9
で、この決定した累積電磁弁操作指数に基づいて、予め
設定されているマップから今回の電磁弁の状態を決定
し、ST10で決定した電磁弁の状態にその電磁弁を駆
動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両制動時に生じる車
輪ロックを解消するためにブレーキ圧を調整するための
アンチスキッドブレーキ(以下、ABSともいう)制御
方法に関し、特にブレーキシリンダのブレーキ圧を調整
するブレーキ圧調整用電磁弁の駆動制御をより一層適切
に行うようにしたアンチスキッドブレーキ制御方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に搭載されてABS制御を
行うABS制御装置の一例として、図5に示すようなX
配管方式の2系統4チャンネルのブレーキ制御システム
におけるABS制御装置1がある。このABS制御装置
1は各ブレーキ系統毎に設けられているが、各ブレーキ
系統におけるABS制御装置1はまったく同じであるの
で、一方のブレーキ系統のABS制御装置1のみ説明お
よび図示を行い、他方のブレーキ系統のABS制御装置
1の説明および図示は省略する。
【0003】一方のブレーキ系統は2ブレーキチャンネ
ルからなり、一方のブレーキチャンネルには、この実施
例のABS制御装置1の一部である、マスタシリンダ2
の一方の液室2aと左右のうちいずれか一方の前輪3の
ブレーキシリンダ4とを連通する供給通路5に、常開の
電磁遮断弁6とこの電磁遮断弁6の上流側で電磁遮断弁
6に直列に配置された流量を制限するオリフィス7とが
設けられている。
【0004】また、これらの電磁遮断弁6およびオリフ
ィス7をバイパスする通路5aに、ブレーキシリンダ4
からマスタシリンダ2の液室2aへ向かうブレーキ液の
流れのみを許容するチェックバルブ8が設けられてい
る。更に、電磁遮断弁6とブレーキシリンダ4との間の
供給通路5bは、排出通路9を介して低圧アキュムレー
タであるサンプ装置10に接続されているとともに、こ
の排出通路9には常閉の電磁遮断弁11が設けられてい
る。電磁遮断弁6と電磁遮断弁11とにより、前輪3の
ブレーキシリンダ4のブレーキ圧を調整するブレーキ圧
調整用の電磁弁が構成されている。
【0005】また、他方のブレーキチャンネルには、こ
の実施例のABS制御装置1の他部である、マスタシリ
ンダ2の一方の液室2aとオリフィス7との間の供給通
路5cから分岐した、液室2aと左右のうちいずれか他
方の後輪12のブレーキシリンダ13とを連通する供給
通路14に、常開の電磁遮断弁15とこの電磁遮断弁1
5の上流側で電磁遮断弁15に直列に配置された流量を
制限するオリフィス16とが設けられている。
【0006】また、これらの電磁遮断弁15およびオリ
フィス16をバイパスする通路14aに、ブレーキシリ
ンダ13から液室2aへ向かうブレーキ液の流れのみを
許容するチェックバルブ17が設けられている。更に、
電磁遮断弁15とブレーキシリンダ13との間の供給通
路14bは、排出通路18を介して電磁遮断弁11の下
流側の排出通路9に接続されているとともに、この排出
通路18には常閉の電磁遮断弁19が設けられている。
電磁遮断弁15と電磁遮断弁19とにより、後輪12の
ブレーキシリンダ13のブレーキ圧を調整するブレーキ
圧調整用の電磁弁が構成されている。
【0007】更に、供給通路5cとサンプ装置10とが
還流通路20を介して接続されており、この還流通路2
0には、サンプ装置10から供給通路5cへ向かって順
にABS制御用ポンプ(以下、単にポンプともいう)2
1、ボリューム室22、流量を制限するオリフィス23
およびオリフィス23から供給通路5cへ向かうブレー
キ液の流れのみを許容するチェックバルブ24がそれぞ
れ設けられている。更に、後輪12側の供給通路14b
にはプロポーショニングバルブ25が設けられている。
【0008】また、ABS制御装置1は、前述したよう
に図示しないがX配管方式の他方のブレーキ系統、すな
わち、マスタシリンダ2の他方の液室2bと、左右のう
ちいずれか他方の前輪のブレーキシリンダおよび左右の
うちいずれか一方の後輪のブレーキシリンダとをそれぞ
れ接続するブレーキ系統にも設けられている。その場
合、一方のブレーキ系統のポンプ21と他方のブレーキ
系統のポンプ(不図示)とが、一つの共通のポンプ駆動
用モータ26によって同時に連動して駆動されるように
なっている。
【0009】一方、各車輪にはそれぞれ車輪速センサ
(不図示)が配設されており、この車輪速センサからの
車輪速信号が図示しない電子制御装置に送られるように
なっている。電子制御装置は、この車輪速信号に基づい
て車輪がロック傾向にあるか否かを判断し、その判断結
果に基づいて電磁遮断弁6,11,15,19を制御して
いる。
【0010】このようなABS制御装置1においては、
通常のサービスブレーキ作動時には、常開の電磁遮断弁
6,15が開いた状態に保持されているとともに、常閉
の電磁遮断弁11,19が遮断した状態に保持されてい
る。したがって、ブレーキペダルを踏み込むと、マスタ
シリンダ2の液室2aからのブレーキ液は、オリフィス
6,16によって流量を適正値に制限されてブレーキシ
リンダ4,13へ供給される。これにより、一方の前輪
3と他方の後輪12とが制動される。ブレーキペダルの
踏み込みを解除すると、ブレーキシリンダ4,13へ供
給されたブレーキ液は、主としてバイパス通路5a,1
4aを通って液室2aに戻る。
【0011】ブレーキ作動中に、電子制御装置(不図
示)は、例えば前輪3からの車輪速度信号に基づいて前
輪3がロック傾向にあると判断すると、電磁遮断弁6を
切り換えて遮断するとともに、電磁遮断弁11を切り換
えて開く。これにより、ブレーキシリンダ4のブレーキ
液が排出通路9を通ってサンプ装置10に排出され、ブ
レーキシリンダ4内のブレーキ液圧が減圧する。このた
め、前輪3のブレーキ力が小さくなる。
【0012】また電子制御装置は、電磁遮断弁6,11
の切り換えと同時にポンプ駆動用モータ26およびポン
プ21を駆動する。このポンプ21の駆動により、サン
プ室10に排出されたブレーキ液はマスタシリンダ2の
方へ還流される。
【0013】ブレーキ液圧の減圧により、前輪3のロッ
ク傾向が解消すると、電子制御装置は電磁遮断弁11を
切り換えて閉じる。これにより、ブレーキシリンダ4内
のブレーキ液圧はその圧力に保持される。そして、この
ブレーキ液圧の保持状態でも、電子制御装置は前輪3が
再びロック傾向にならないと判断すると、電磁遮断弁6
を切り換えて開く。これにより、マスタシリンダ2の液
室2aからブレーキ液が再びブレーキシリンダ4に供給
され、ブレーキシリンダ4のブレーキ液圧は再び増圧す
る。したがって、前輪3のブレーキ力が再び増大する。
【0014】ブレーキシリンダ4の再増圧により、前輪
3が再びロック傾向になると、電子制御装置は前述のブ
レーキ液圧の制御を繰り返して行う。こうして、前輪3
のロック傾向が完全に解消するまで、電子制御装置は前
輪3に対してABS制御を行う。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ABS制御装置1によりABS制御を行うにあたり、今
回検出された車輪減速度、スリップ量およびスリップ率
等に基づいて電磁弁の状態を一義的に決定してABS制
御を行うルールベース制御があり、更にこのルールベー
ス制御の一つに、今回検出された車輪減速度、スリップ
量およびスリップ率等のうち2つの組合せに対応して予
め設定された電磁弁の状態により、今回の電磁弁の制御
を行う位置型制御と呼ばれる制御方法によるものがあ
る。
【0016】この位置型制御は、例えば図6に示すよう
に、まずステップST21において車輪速センサにより
各車輪の車輪回転のパルス信号を取り込む。次に、ステ
ップST22においてこのパルス信号に基づいて車輪速
を計算するとともに、ステップST23において車体速
を計算する。この車体速は、例えば通常時は各車輪速の
うち一番低い車輪速を車体速とするセレクトローで設定
し、ABS制御中は各車輪速のうち一番高い車輪速を車
体速とするセレクトハイで設定することにより、求めら
れる。次に、ステップST24において車輪減速度を計
算するとともに、ステップST25においてスリップの
計算、更にステップST26においてスリップ率の計算
を順次行う。
【0017】次に、ステップST27において車輪速の
挙動、すなわち車輪減速度およびスリップ率の組合せに
対応して予め一義的に設定された電磁弁の状態のマップ
から、計算した車輪減速度およびスリップ率の組合せに
合う電磁弁の状態、すなわち電磁弁の増圧、保持または
減圧のいずれかの状態を決定する。このマップは、例え
ば表1に示すように横軸にスリップ率をとるとともに縦
軸に車輪減速度をとり、スリップ率および車輪減速度の
組合せに対応して、増圧、保持または減圧からなる電磁
弁の状態を予め設定して表にまとめたものである。
【0018】
【表1】
【0019】このように電磁弁の状態を決定したら、ス
テップST28において決定した電磁弁の状態に、電磁
弁を駆動設定する。
【0020】この位置型制御においては、それ以前の状
態を加味することなく、今回検出した車輪速の挙動か
ら、一義的に今回の電磁弁の状態を決定し、その決定し
た状態に電磁弁を駆動制御するので、制御が比較的迅速
に行われる。例えば、図2(d)に示すように時点t1
からすぐに、電磁弁の状態が減圧に設定されかつ電磁弁
が減圧となるように駆動される。このように減圧開始が
早いので、車輪ロックが深くならないうちに車輪速が回
復するようになる。したがって、減圧時間が比較的短
く、ブレーキ圧の低下が小さくなる。
【0021】しかしながら、この位置型制御では、ブレ
ーキ圧の減圧から保持を経ることなく直接増圧に移行し
たり、逆に増圧から直接減圧に移行したりする、極端な
ABS制御が行われる場合が生じる。このため、実際の
車輪の状態から離れた制御が行われてしまい、ABS制
御が正確に行われなくなるという問題が生じる。
【0022】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、実際の車輪の状態にでき
るだけ接近させた状態でABS制御を行うことにより、
ABS制御を更に一層正確に行うことのできるようにす
るアンチスキッドブレーキ制御方法をを提供することで
ある。
【0023】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、制動時、車輪のロック傾向が
判断されたとき、ブレーキ圧調整用の電磁弁を駆動制御
して、車輪のロック傾向が解消するようにブレーキシリ
ンダのブレーキ圧を調整するアンチスキッドブレーキ制
御方法において、所定時間毎に車輪のスリップ状態より
電磁弁操作指数を求め、求めた電磁弁操作指数を、前回
まで求めた電磁弁操作指数を累積した累積電磁弁操作指
数に累積して、今回の累積電磁弁操作指数を得、得られ
た今回の累積電磁弁操作指数に基づいて電磁弁の状態を
決定し、更に決定した電磁弁の状態に、前記電磁弁を駆
動することを特徴としている。
【0024】また請求項2の発明は、前記電磁弁の状態
として、ブレーキ圧の減圧、ブレーキ圧の保持およびブ
レーキ圧の増圧が設定されており、前回の電磁弁の状態
が増圧のときでかつ車輪のスリップが第1設定値より大
きいとき、前記今回の累積電磁弁操作指数に、増圧に対
応して予め設定された電磁弁の状態値を加えることによ
り、前記今回の累積電磁弁操作指数を補正し、この補正
した今回の累積電磁弁操作指数に基づいて電磁弁の状態
を決定することを特徴としている。
【0025】更に請求項3の発明は、前回の電磁弁の状
態が減圧のときでかつ前記車輪のスリップが前記第1設
定値より大きな第2設定値より小さいとき、前記今回の
累積電磁弁操作指数に、減圧に対応して予め設定された
電磁弁の状態値を加えることにより、前記今回の累積電
磁弁操作指数を補正することを特徴としている。
【0026】更に請求項4の発明は、前記電磁弁の状態
として、ブレーキ圧の減圧、ブレーキ圧の保持およびブ
レーキ圧の増圧が設定されており、前回の電磁弁の状態
が減圧のときでかつ前記車輪のスリップが第2設定値よ
り小さいとき、前記今回の累積電磁弁操作指数に、減圧
に対応して予め設定された電磁弁の状態値を加えること
により、前記今回の累積電磁弁操作指数を補正し、この
補正した今回の累積電磁弁操作指数に基づいて電磁弁の
状態を決定することを特徴としている。
【0027】更に請求項5の発明は、車輪のスリップ状
態に基づいて予め前記電磁弁操作指数のマップを作製
し、このマップから車輪のスリップ状態に対応した電磁
弁操作指数を求めることを特徴としている。
【0028】更に請求項6の発明は、前記電磁弁操作指
数のマップとして、路面の高摩擦係数(高μ)用のマッ
プと路面の低摩擦係数(低μ)用のマップとが用意され
ており、路面の摩擦係数の大きさに対応して、これらの
高μ用マップおよび低μ用マップのいずれかのマップか
ら電磁弁操作指数を求めることを特徴としている。
【0029】更に請求項7の発明は、前記電磁弁の状態
として、ブレーキ圧の減圧、ブレーキ圧の保持およびブ
レーキ圧の増圧が設定されており、前記今回の累積電磁
弁操作指数が予め設定された第1しきい値以上のとき、
前記電磁弁の状態を前記増圧と決定するとともに、前記
今回の累積電磁弁操作指数が予め設定された第1しきい
値より小さい第2しきい値以下のとき、前記電磁弁の状
態を前記減圧と決定し、更に前記今回の累積電磁弁操作
指数が前記第1しきい値より小さくかつ前記第2しきい
値より大きいとき、前記電磁弁の状態を前記保持と決定
することを特徴としている。
【0030】更に請求項8の発明は、前記第1しきい値
および第2しきい値を、車輪速度に応じて変更すること
を特徴としている。
【0031】
【作用】このような構成をした本発明のABS制御方法
においては、前回まで求めた電磁弁操作指数を累積した
累積電磁弁操作指数に、今回求めた電磁弁操作指数を累
積して、今回の累積電磁弁操作指数を得、この今回の累
積電磁弁操作指数に基づいて電磁弁の状態を決定してい
るので、実際の車輪の状態にできるだけ接近させた状態
でABS制御が行われるようになる。これにより、アン
チスキッドブレーキ制御が更に一層正確に行われる。
【0032】特に、請求項2の発明では、前回の電磁弁
の状態が増圧のときで車輪のスリップがかなり大きいと
き、過剰の増圧のおそれがあると判断されることから、
累積電磁弁操作指数の補正が行われる。この補正によ
り、電磁弁の状態が保持の方に近づけられるので、過剰
の増圧が行われるのが防止される。
【0033】また、請求項3の発明では、前回の電磁弁
の状態が減圧のときで車輪のスリップがかなり小さいと
き、過剰の減圧のおそれがあると判断されることから、
累積電磁弁操作指数の補正が行われる。この補正によ
り、電磁弁の状態が保持の方に近づけられるので、過剰
の減圧が行われるのが防止される。
【0034】更に請求項4の発明では、ブレーキ圧の減
圧時の過剰な減圧およびブレーキ圧の増圧時の過剰な増
圧が防止される。これにより、ABS制御は更に一層正
確に行われるようになる。
【0035】更に請求項6の発明では、車輪の走行路面
の摩擦係数が考慮されたABS制御が行われるようにな
る。これにより、実際の車輪のスリップにより一層忠実
な制御となり、各種摩擦係数の路面に適応した良好なA
BS制御が行われるようになる。
【0036】更に請求項8の発明では、累積電磁弁操作
指数のしきい値が車輪速度に応じて段階的に変化するよ
うになる。これにより、車輪速度に対応して安定したA
BS制御が行われる。
【0037】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明によるABS制御方法の一実施例の
各処理のフローを示す図である。
【0038】本実施例のABS制御方法においては、車
輪のスリップに基づいて電磁弁の状態を決定するととも
に、それ以前の電磁弁の状態の決定結果を累積し、この
電磁弁の状態の累積結果に、今回の車輪のスリップに基
づいて決定した電磁弁の状態を累積することにより、今
回の電磁弁の状態を決定するようにしている。このよう
なABS制御を、前述の位置型制御に対比して速度型制
御と呼ぶことにする。
【0039】図1に示すように、この実施例の速度型制
御は、まずステップST1ないしステップST3におい
て、前述の図6に示す位置型制御のステップST21な
いしステップST23の各処理と同様に、車輪速のパル
ス信号の取り込み、車輪速の計算、車体速の計算の各処
理を順次行うとともに、ステップST4ないしステップ
ST5において、位置型制御のステップST25ないし
ステップST26の各処理と同様のスリップの計算およ
びスリップ率の計算の各処理を行う。更にステップST
6において、スリップ率を微分してスリップ率変化率を
計算する。
【0040】次に、ステップST7において電磁弁操作
指数(MUPPTI)のマップから、計算したスリップ
率とスリップ率変化率とに基づいて電磁弁操作指数を選
択する。この電磁弁操作指数のマップは、表2に一例と
して示すように横軸にスリップ率を縦軸にスリップ率変
化率をとり、スリップ率およびスリップ率変化率の組合
せで電磁弁操作指数を予め設定して表にまとめたもので
ある。
【0041】
【表2】
【0042】そして、ステップST8において選択した
電磁弁操作指数を、前回までの電磁弁操作指数を累積し
た旧累積電磁弁操作指数(旧XRATE)に加えて今回
の累積電磁弁操作指数(XRATE)と決定する。次
に、ステップST9においてこの決定した今回の累積電
磁弁操作指数に基づいて今回の電磁弁の状態を決定す
る。この電磁弁の状態は、例えば表3に示すような予め
用意したマップから決定する。
【0043】
【表3】
【0044】すなわち、表3に示す例では、XRATE
が+1以上であるときは、電磁弁の状態は増圧に設定さ
れ、XRATEが0のときは、電磁弁の状態は保持に設
定され、XRATEが−1以下であるときは、電磁弁の
状態は減圧に設定される。この表3に示すXRATEと
電磁弁の状態との関係は一例を示しているに過ぎなく、
XRATEと電磁弁の状態との関係は、後述するように
適宜他の関係に設定することができる。電磁弁の状態を
決定したら、ステップST10において電磁弁を決定し
た状態に駆動する。
【0045】このような速度型制御によるABS制御を
図2にタイムチャートを用いて説明すると、同図(c)
に示すように時点t1では、この速度型制御による電磁
弁の状態は保持となっている。そして、周期的(例えば
5ms毎)にステップST1〜ST19の各処理を行って
電磁弁の状態を決定して行き、時点t2で電磁弁の状態
の決定が保持から減圧に変わり、ブレーキ圧の減圧が開
始される。
【0046】これにより車輪速が回復し、時点t3で電
磁弁の状態の決定が減圧から保持に変わり、更に時点t
4で電磁弁の状態が増圧に決定され、ブレーキ圧の増圧
が開始される。
【0047】その場合、速度型制御では、それ以前の車
輪のスリップや電磁弁状態等を考慮し、その結果の累積
により電磁弁の状態を決定しているため、実際の車輪の
スリップにより接近させた状態でABS制御が行われる
ようになる。特に、ブレーキ圧の増圧については、それ
以前の車輪のスリップや電磁弁状態等を考慮しているの
で、最初のブレーキ圧の回復時の大きな増圧およびそれ
以後の減速中の小さな増圧ができ、そのため長い間良好
なスリップを保持できるようになる。
【0048】図3は、本発明の他の実施例の各処理のフ
ローを示す図である。なお前述の実施例と同じ処理には
同じステップ番号を付して、その詳細な説明は省略す
る。前述の実施例では、旧累積電磁弁操作指数に電磁弁
操作指数を加えるだけであるが、本実施例においては、
車輪のスリップが所定大きさ以上になったときは、旧累
積電磁弁操作指数に電磁弁操作指数を加えたものを補正
するようにしている。
【0049】すなわち図3に示すように、まずステップ
ST1ないしステップST8において、前述の実施例の
ステップST1ないしステップST8と同様の各処理を
行う。その場合本実施例においては、電磁弁操作指数の
マップとして例えば表4に示すマップが用いられる。
【0050】
【表4】
【0051】ステップST8の処理、すなわち旧累積電
磁弁操作指数に電磁弁操作指数を加えて今回の累積電磁
弁操作指数を決定した後、すぐにステップST9の処理
に移行しないで、ステップST11において前回は電磁
弁の状態が増圧であったか否かを判断する。前回は増圧
であると判断すると、ステップST12において今回の
電磁弁状態値(MGV値)を、例えば表5に示すような
予め用意した電磁弁状態値のマップから決定する。
【0052】
【表5】
【0053】この電磁弁状態値は、所定時間前の電磁弁
の状態により予め設定された値である。表5に示す例で
は、5msec前の電磁弁の状態が増圧であるときは、MG
V値が「−5」に設定され、5msec前の電磁弁の状態が
保持であるときは、MGV値が「0」に設定され、5ms
ec前の電磁弁の状態が減圧であるときは、MGV値が
「+10」に設定されている。この表5に示すMGV値
は一例を示しているに過ぎなく、電磁弁状態値は適宜他
の値に設定することもできる。表5の例では、今回のM
GV値はー5と決定される。
【0054】次いで、ステップST13において車輪の
スリップが第1設定値(例えば2km/h)以上であるか否
かを判断し、車輪のスリップが第1設定値以上であると
判断すると、ステップST14において、ステップST
12で決定したMGV値を、ステップST8で旧累積電
磁弁操作指数に電磁弁操作指数を加えて決定した今回の
累積電磁弁操作指数に加えて補正し、新たに今回の累積
電磁弁操作指数と決定する。すなわち、前回の電磁弁の
状態が増圧のときで車輪のスリップがかなり大きいとき
は、過剰の増圧のおそれがあると判断されるので、累積
電磁弁操作指数の補正を行って電磁弁の状態を保持の方
に持っていき、過剰の増圧が行われるのを防止してい
る。次に、ステップST9においてこの新たに決定した
累積電磁弁操作指数に基づいて今回の電磁弁の状態を決
定する。この電磁弁の状態の決定に用いられるマップ
は、本実施例では例えば表6に示すマップが用いられ
る。
【0055】
【表6】
【0056】すなわち、表6に示す例では、XRATE
が15以上であるときは、電磁弁の状態は増圧に設定さ
れ、XRATEが−5より大きく15より小さいとき
は、電磁弁の状態は保持に設定され、XRATEが−5
以下であるときは、電磁弁の状態は減圧に設定される。
この表6に示すXRATEと電磁弁の状態との関係は一
例を示しているに過ぎなく、XRATEと電磁弁の状態
との関係は適宜他の関係に設定することもできる。電磁
弁の状態を決定したら、ステップST10において電磁
弁を決定した状態に駆動する。
【0057】ステップST13で車輪のスリップが第1
設定値以上でないと判断すると、ステップST14を迂
回してステップST9に移行する。したがって、この場
合はステップST8で旧累積電磁弁操作指数に電磁弁操
作指数を加えたものを、今回の累積電磁弁操作指数と決
定する。すなわち、前回の電磁弁の状態が増圧のときで
車輪のスリップがあまり大きくないときは、過剰増圧の
おそれが少ないと判断できるので、今回の累積電磁弁操
作指数にMGV値を加える補正は行わない。この今回の
累積電磁弁操作指数に基づいて、前述と同様にステップ
ST9及びST10の各処理を行う。
【0058】ステップST11で前回は増圧でないと判
断すると、ステップST15において前回は減圧である
か否かを判断する。前回は減圧であると判断すると、ス
テップST16において今回のMGV値を表5に示すマ
ップから決定する。表5の例では、ステップST16で
MGV値が「+10」と設定される。
【0059】次いで、ステップST17において車輪の
スリップが、前述の第1設定値より大きな第2設定値
(例えば10km/h)以下であるか否かを判断し、車輪の
スリップが第2設定値以下であると判断すると、ステッ
プST14に移行する。したがって車輪のスリップがか
なり小さいときは、ステップST14において、ステッ
プST8で旧累積電磁弁操作指数に電磁弁操作指数を加
えて決定した今回の累積電磁弁操作指数を補正し、新た
に今回の累積電磁弁操作指数を決定する。すなわち、前
回の電磁弁の状態が減圧のときで車輪のスリップがかな
り小さいときは、過剰の減圧のおそれがあると判断され
るので、累積電磁弁操作指数の補正を行って電磁弁の状
態を保持の方に持っていき、過剰の減圧が行われるのを
防止している。次いで、前述と同様にステップST9お
よびST10の各処理を順次行う。
【0060】またステップST17で車輪のスリップが
第2設定値以下でないと判断したときは、ステップST
9に移行する。すなわち、前回の電磁弁の状態が減圧の
ときで車輪のスリップがあまり小さくないときは、過剰
減圧のおそれが少ないと判断できるので、今回の累積電
磁弁操作指数にMGV値を加える補正は行わない。更
に、ステップST15で前回は減圧でないと判断したと
きは、前回の電磁弁状態は保持であり、特に補正を行う
必要はないので、ステップST9に移行する。次いで、
前述と同様にステップST9およびST10の各処理を
順次行う。こうして、電磁弁の駆動が制御される。
【0061】このように本実施例においては、本実施例
においては、ブレーキ圧の減圧時の過剰な減圧およびブ
レーキ圧の増圧時の過剰な増圧を防止しているので、A
BS制御は更に一層正確に行われるようになる。
【0062】また、本実施例の変形例として表5に示す
電磁弁の状態値のかわりに、例えば表7に示すように前
回(5msec前)の電磁弁の状態が減圧である場合に、電
磁弁の状態値を車輪のスリップ(表7ではスリップ率と
してある)の大小によって異なるように設定するように
してもよい。
【0063】
【表7】
【0064】例えば、ブレーキ圧の減圧時に走行路面が
高μから低μに急激に変わったとき等は車輪のスリップ
が大きくなり、車輪のロック傾向がより一層深くなる。
そこで、表7に示すマップの電磁弁の状態値を用いるこ
とにより、走行路面の高μから低μへの急変時でかつ車
輪スリップの大きいときにブレーキ圧の減圧を更に大き
く行うようにする。これにより、車輪のロック傾向が深
くなるのを防止できる。
【0065】更に、本実施例の他の変形例として電磁弁
の状態値のマップとして、例えば表8に示すように前回
(5msec前)の電磁弁の状態が増圧である場合に、電磁
弁の状態値を車輪のスリップ(表8ではスリップ率とし
てある)の大小によって異なるように設定するようにし
てもよい。
【0066】
【表8】
【0067】例えば、ブレーキ圧の増圧時に走行路面が
低μから高μに急激に変わったとき等は車輪のスリップ
が小さい割にはブレーキ圧が小さく、車輪の制動距離が
長くなる。そこで、表8に示すマップの電磁弁の状態値
を用いることにより、走行路面の低μから高μへの急変
時でかつ車輪スリップの小さいときにブレーキ圧の増圧
を更に大きく行うようにする。これにより、車輪減速度
の立上りが向上、その結果制動距離を短縮できる。
【0068】図4は、本発明の更に他の実施例の各処理
のフローを示す図である。なお前述の各実施例と同じ処
理には同じステップ番号を付して、その詳細な説明は省
略する。
【0069】前述の図3に示す実施例では、電磁弁操作
指数の選択用のマップとして1種類のマップを用いてい
るが、本実施例では、電磁弁操作指数の選択用のマップ
として、各車輪の走行路面の摩擦係数(以下、μとも表
記する)の高低に対応して2種類のマップを使用してい
る。すなわち、通常の路面および高μの路面と、低μの
路面との間で電磁弁操作指数を若干異ならせている。こ
のように走行路面の摩擦係数を考慮に入れることによ
り、実際の走行路面により一層接近させてABS制御を
行うようにしている。
【0070】すなわち図4に示すように、まずステップ
ST1ないしステップST6において、前述の各実施例
のステップST1ないしステップST6と同様の各処理
を行う。ステップST6の処理、すなわちスリップ率の
変化率を計算した後、すぐにステップST7の電磁弁操
作指数の選択処理に移行しないで、ステップST18に
おいて各車輪の走行路面の摩擦係数が低摩擦係数(低
μ)であるか否かを判断する。
【0071】低μであると判断すると、ステップST7
aにおいて低μ用の電磁弁操作指数マップを用いて電磁
弁操作指数を選択する。また、ステップST18で低μ
でない、すなわち通常のμまたは高μのいずれかである
と判断すると、ステップST7bにおいて高μ用の電磁
弁操作指数マップを用いて電磁弁操作指数を選択する。
その場合本実施例においては、低μ用の電磁弁操作指数
のマップとして、例えば表9に示すマップが用いられ
る。また、高μ用の電磁弁操作指数のマップとして、例
えば前述の表4に示すマップが用いられる。
【0072】
【表9】
【0073】電磁弁操作指数を選択した後は、前述の図
3に示す実施例とまったく同様にステップST8以降の
各処理を行うことにより、電磁弁の駆動を制御する。
【0074】この実施例においては、車輪の走行路面の
摩擦係数を考慮に入れてABS制御を行うので、実際の
車輪のスリップにより一層忠実な制御となり、各種摩擦
係数の路面に適応した良好なABS制御が行われるよう
になる。
【0075】ところで、前述の各実施例においては、表
3および表6に示すように累積電磁弁操作指数(XRA
TE)のマップにおけるXRATEのしきい値(表3で
は+1,ー1;表6では+15,ー5)が車輪速度に関係
なく一定に設定されている。このようにXRATEのし
きい値を一定に設定した場合、車輪速度が異なっても同
じABS制御が行われるようになる。このため、ABS
制御が車輪速度に対応して行われないが、しかしABS
制御を車輪速度に対応して行うようにすることは望まし
い。そこで、XRATEのしきい値を車輪速度に応じて
段階的に変えるようにする。これにより、車輪速度に対
応してより一層安定したABS制御が行われるようにな
る。
【0076】なお、本発明は、前述の図5に示すABS
制御装置1に適用することができるとともに、この図5
に示すABS制御装置1以外の他のABS制御装置にも
適用できる。
【0077】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のアンチスキッドブレーキ制御方法によれば、車輪のス
リップに基づいて電磁弁の状態を決定するとともに、そ
れ以前の電磁弁の状態の決定結果を累積し、この電磁弁
の状態の累積結果に、今回の車輪のスリップに基づいて
決定した電磁弁の状態を累積することにより、今回の電
磁弁の状態を決定しているので、実際の車輪の状態にで
きるだけ接近させた状態でABS制御を行うことができ
るようになる。これにより、アンチスキッドブレーキ制
御を更に一層正確に行うことができる。
【0078】特に、請求項2の発明によれば、ブレーキ
圧の増圧時に過剰の増圧が行われるのを防止できる。ま
た、請求項3の発明によれば、ブレーキ圧の減圧時に過
剰の減圧が行われるのを防止できる。更に請求項4の発
明によれば、ブレーキ圧の減圧時の過剰な減圧およびブ
レーキ圧の増圧時の過剰な増圧を防止できる。
【0079】更に請求項6の発明によれば、実際の車輪
のスリップにより一層忠実な制御となり、各種摩擦係数
の路面に適応した良好なABS制御を行うことができる
ようになる。更に請求項8の発明によれば、車輪速度に
対応して安定したABS制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるABS制御方法の一実施例の
処理を行うためのフロ−を示す図である。
【図2】 ABS制御中における車輪速、車輪加減速
度、電磁弁の駆動制御のタイミングを示す図である。
【図3】 本発明の他の実施例の処理を行うためのフロ
−を示す図である。
【図4】 本発明の更に他の実施例の処理を行うための
フロ−を示す図である。
【図5】 従来のABS制御装置の一例を示す回路図で
ある。
【図6】 従来の位置型制御による電磁弁の駆動制御の
処理を行うためのフローを示す図である。
【符号の説明】
1…ABS制御装置、2…マスタシリンダ、3…左右一
方の前輪、4…ブレーキシリンダ、5…供給通路、6…
常開の電磁遮断弁、7,16…オリフィス、8,17…チ
ェックバルブ、9…排出通路、10…サンプ装置、11
…常閉の電磁遮断弁、12…左右他方の後輪、13…ブ
レーキシリンダ、14…供給通路14、15…常開の電
磁遮断弁、18…排出通路、19…常閉の電磁遮断弁1
9、20…還流通路、21…ABS制御用ポンプ、22
…ボリューム室、26…ポンプ駆動用モータ(M)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制動時、車輪のロック傾向が判断された
    とき、ブレーキ圧調整用の電磁弁を駆動制御して、車輪
    のロック傾向が解消するようにブレーキシリンダのブレ
    ーキ圧を調整するアンチスキッドブレーキ制御方法にお
    いて、 所定時間毎に車輪のスリップ状態より電磁弁操作指数を
    求め、求めた電磁弁操作指数を、前回まで求めた電磁弁
    操作指数を累積した累積電磁弁操作指数に累積して、今
    回の累積電磁弁操作指数を得、得られた今回の累積電磁
    弁操作指数に基づいて電磁弁の状態を決定し、更に決定
    した電磁弁の状態に、前記電磁弁を駆動することを特徴
    とするアンチスキッドブレーキ制御方法。
  2. 【請求項2】 前記電磁弁の状態として、ブレーキ圧の
    減圧、ブレーキ圧の保持およびブレーキ圧の増圧が設定
    されており、前回の電磁弁の状態が増圧のときでかつ車
    輪のスリップが第1設定値より大きいとき、前記今回の
    累積電磁弁操作指数に、増圧に対応して予め設定された
    電磁弁の状態値を加えることにより、前記今回の累積電
    磁弁操作指数を補正し、この補正した今回の累積電磁弁
    操作指数に基づいて電磁弁の状態を決定することを特徴
    とする請求項1記載のアンチスキッドブレーキ制御方
    法。
  3. 【請求項3】 前回の電磁弁の状態が減圧のときでかつ
    前記車輪のスリップが前記第1設定値より大きな第2設
    定値より小さいとき、前記今回の累積電磁弁操作指数
    に、減圧に対応して予め設定された電磁弁の状態値を加
    えることにより、前記今回の累積電磁弁操作指数を補正
    することを特徴とする請求項2記載のアンチスキッドブ
    レーキ制御方法。
  4. 【請求項4】 前記電磁弁の状態として、ブレーキ圧の
    減圧、ブレーキ圧の保持およびブレーキ圧の増圧が設定
    されており、前回の電磁弁の状態が減圧のときでかつ前
    記車輪のスリップが第2設定値より小さいとき、前記今
    回の累積電磁弁操作指数に、減圧に対応して予め設定さ
    れた電磁弁の状態値を加えることにより、前記今回の累
    積電磁弁操作指数を補正し、この補正した今回の累積電
    磁弁操作指数に基づいて電磁弁の状態を決定することを
    特徴とする請求項1記載のアンチスキッドブレーキ制御
    方法。
  5. 【請求項5】 車輪のスリップ状態に基づいて予め前記
    電磁弁操作指数のマップを作製し、このマップから車輪
    のスリップ状態に対応した電磁弁操作指数を求めること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1記載のアン
    チスキッドブレーキ制御方法。
  6. 【請求項6】 前記電磁弁操作指数のマップとして、路
    面の高摩擦係数(高μ)用のマップと路面の低摩擦係数
    (低μ)用のマップとが用意されており、路面の摩擦係
    数の大きさに対応して、これらの高μ用マップおよび低
    μ用マップのいずれかのマップから電磁弁操作指数を求
    めることを特徴とする請求項5記載のアンチスキッドブ
    レーキ制御方法。
  7. 【請求項7】 前記電磁弁の状態として、ブレーキ圧の
    減圧、ブレーキ圧の保持およびブレーキ圧の増圧が設定
    されており、前記今回の累積電磁弁操作指数が予め設定
    された第1しきい値以上のとき、前記電磁弁の状態を前
    記増圧と決定するとともに、前記今回の累積電磁弁操作
    指数が予め設定された第1しきい値より小さい第2しき
    い値以下のとき、前記電磁弁の状態を前記減圧と決定
    し、更に前記今回の累積電磁弁操作指数が前記第1しき
    い値より小さくかつ前記第2しきい値より大きいとき、
    前記電磁弁の状態を前記保持と決定することを特徴とす
    る請求項1ないし6のいずれか1記載のアンチスキッド
    ブレーキ制御方法。
  8. 【請求項8】 前記第1しきい値および第2しきい値
    を、車輪速度に応じて変更することを特徴とする請求項
    7記載のアンチスキッドブレーキ制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007238053A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Advics:Kk 車両用ブレーキ制御装置
US8825333B2 (en) 2010-03-02 2014-09-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Device for controlling vehicle wheel slip using variable slip ratio thresholds

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