JPH06245590A - パルスモータ制御方法及びこれを用いたプリンタ - Google Patents

パルスモータ制御方法及びこれを用いたプリンタ

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JPH06245590A
JPH06245590A JP3219393A JP3219393A JPH06245590A JP H06245590 A JPH06245590 A JP H06245590A JP 3219393 A JP3219393 A JP 3219393A JP 3219393 A JP3219393 A JP 3219393A JP H06245590 A JPH06245590 A JP H06245590A
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pulse motor
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noise
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modulation
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洋 城取
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタのパルスモータ駆動による騒音を軽
減すること。 【構成】 パルスモータの回転速度が所定の回転速度f
oに達した後、foを中心に周期1/fs、変調幅Δf
で駆動周波数を変調させる。この時、foとΔsの関係
は、1.0<=Δf/fs<=2.5、及び、Δf<=
fo/10を満足するように設定する。 【効果】 1.0<=Δf/fs<=2.5を満足する
ようにパルスモータの駆動周波数を変調させると、周波
数変調効果により基本周波数の騒音振幅が小さくなり、
この時発生する第1種ベッセル関数の第1次係数成分も
2つの周波数の振幅がお互いに打ち消し合って全体の騒
音が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタのパルスモー
タ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプリンタのパルスモータ制御方法
には、モータが所定の回転速度に達した後、その回転速
度を維持するものがあった。
【0003】例えばパルスモータでキャリッジを移動さ
せるプリンタについて、特開平4−135770号公報
では加速後の印字領域においてモータを定速駆動してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来技
術では駆動時間の大半を占める定速駆動時に単一の周期
でパルスモータの相切り換えを行うため、相切り換え周
期の逆数の周波数に騒音の大きなピークがあった。特に
プリンタのキャリッジモータ駆動は、定速時の相切り換
え周波数が1〜3kHZ程度であるが、これは人間の耳
にとって最も感度の良い周波数帯域であるため深刻な問
題となっていた。
【0005】本発明はこのような課題を解決するための
もので、その目的はパルスモータが所定回転速度に達し
た後の騒音を軽減するようにパルスモータ制御を行うこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この様な問題を解決する
ため、本発明は、パルスモータを定常速度(fo)で駆
動する際に、該定常駆動速度(fo)に周期(1/f
s)で変動する変調幅(Δf)の信号を重畳し駆動する
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】パルスモータを周波数foで駆動すると、fo
を基本周波数としてその高調波を伴った騒音を発生す
る。この時の基本周波数成分の大きさPは、騒音の振幅
をPo、時間をtとすれば、
【0008】
【数1】
【0009】で表され、これに対し、駆動周波数をfo
を中心として周期1/fs、変調幅Δfで変調しながら
モータを駆動すると、言わゆる周波数変調が起こり、基
本周波数成分の大きさPfは、
【0010】
【数2】
【0011】となる。
【0012】ここで、変調指数m=Δf/fsとし、第
1種ベッセル関数Jn(m)を用いる公知の展開方法に
よると上式は、
【0013】
【数3】
【0014】と変形される。
【0015】これよりパルスモータの駆動周波数を周波
数変調すれば、基本周波数foの騒音をfoを中心に周
波数fs間隔で発生する大きさPo*Jn(m)の騒音
に分散される。これにより、特定周波数に集中していた
ピーク値が減少して全体の騒音レベルを下げることがで
きる。変調指数mと各周波数成分の大きさの関係は図4
に示す第1種ベッセル関数のグラフにより示される。
【0016】
【実施例】図1は本発明を利用したプリンタの構成を示
す斜視図である。パルスモータ15の軸上に取り付けら
れた駆動プーリ9と受動プーリ11の間にベルト10が
張られている。ベルト10にはガイド軸13に通された
キャリッジ12が取り付けられ、パルスモータ15の回
転方向によりガイド軸13にそって左右に移動する。キ
ャリッジ12には印字ヘッド14が搭載され、キャリッ
ジ12の動きに応じて図示しない印字紙に印字を行う。
印字ヘッド14の例として、インパクトワイヤー方式、
サーマル方式、インクジェット方式等が考えられるが、
本発明では印字方式は特に限定されるものではない。
【0017】図2は図1に示すパルスモータ15の駆動
回路構成を示すブロック図である。CPU1、カウンタ
2、メモリ3がアドレスバス4、データバス5によりつ
ながっている。また、カウンタ2のボロー信号は信号線
6によりCPU1の割り込み端子に入力されている。さ
らに、一端を電源V+につながれたパルスモータコイル
7の各相は、トランジスタ8を介してグランドに接地さ
れ、トランジスタ8のベース端子は抵抗16を介してC
PU1に接続されている。
【0018】図3は本発明の実施例の動作を示すタイミ
ングチャートである。加速期間において、キャリッジ1
2を所定の速度に立ち上げるためにパルスモータ15の
駆動周波数fを逐次高くしていく。具体的には、加速時
間列を記憶したメモリ3内の加速テーブルから1発目の
相切り換え時間データを呼び出してカウンタ2にセット
する。カウンタ2は相切り換え時間経過したところでC
PU1に対して信号線6を介してボロー信号を出力す
る。CPU1はボロー信号を割り込み信号として受取る
と、メモリ3から次の相切り換え時間データを呼び出し
て再びカウンタ2にセットする。この作業を加速パルス
数だけ繰り返すことにより、パルスモータ15は所定の
印字回転速度foに達する。
【0019】加速期間が終了すると、CPU1はメモリ
3内に記憶された印字期間中の相切り換えデータ列を前
述の加速領域と同様な方法で逐次呼び出してカウンタ2
にセットする。印字期間中の相切り換えデータ列は、図
3に示すように周波数foを中心として周期1/fsで
変調幅Δfだけ振れるように設定してある。この時、変
調指数m=2となるようにfs、Δfの値を決めれば、
図4の第1種ベッセル関数のグラフより第1次の係数J
1(2)が最大となる。この時、基本周波数の騒音の大
きさを示す第0次の係数J0(m)は定速駆動時の0.
3倍に減少する。また、騒音の大きさとして第1次の係
数J1(2)を持った周波数はfo−fs、fo+fs
の2つが存在するが、第1種ベッセル関数の性質より
【0020】
【数4】
【0021】であるから、fo−fsとfo+fsの騒
音の振幅は符号が反転する。すなわち、変調指数m=2
とすれば、従来問題となっていた基本駆動周波数成分の
騒音が約3分の1に軽減されるとともに、次に問題とな
る第1種ベッセル関数の第1次成分を、fo−fsとf
o+fsがほぼ同一の周波数であることから実質的に互
いに打ち消すことができ、全体の騒音レベルを大幅に減
少させることができる。例えば、駆動中心周波数foが
2200(Hz)の時にfs=50(Hz)、Δf=1
00(Hz)となるように変調の一周期分を設定した図
5のテーブルを用いると、図6のように定速駆動時に4
0dBであった騒音のピーク値は図7のように36dB
に下がった。なお、図5テーブにおいてNo42相切り
換え時間データをセットした後は、再びNo1データに
戻って所定の印字桁数分のパルスモータ15の駆動を行
う。
【0022】前述の同一の次数成分の反対振幅による打
ち消し効果は、数式6より奇数次数の時のみ有効である
が、変調指数m>2.5では第2次の係数J2(m)が
第1の係数J1(m)よりも大きくなるため打ち消し効
果は小さくなる。また、変調指数m<1では、第0次の
係数J0(m)がほとんど変わらないので、やはり全体
の騒音軽減効果は小さい。したがって、パルスモータ駆
動による騒音を減少させるためには変調指数mの設定範
囲を
【0023】
【数5】
【0024】とする必要がある。
【0025】また、所定の印字回転速度foに対して変
調幅Δfを大きくし過ぎるとキャリッジ12の速度変動
も大きくなる。この結果、印字ヘッド14に対する印字
信号発生タイミングの補正が必要になるのみでなく、印
字ヘッド14に必要以上の高速応答性を求めることにな
り実用的でない。一般に許される印字品質より、変調幅
Δfの許容範囲は所定印字回転速度foの10%以下で
あるから
【0026】
【数6】
【0027】を満足する必要がある。
【0028】所定の印字を終了したならば、メモリ3内
に記憶された減速テーブルを前述の加速期間と同様の制
御により逐次呼び出して減速期間の制御を行い、パルス
モータ15を停止させる。
【0029】なお、ここでは本発明の効果をキャリッジ
駆動制御を例に出して説明したが、紙送りモータ等、他
の用途に用いるパルスモータ制御でも同様な効果を有す
る。
【0030】
【発明の効果】以上から、本発明によって定速回転期間
のモータ駆動周波数を周期的に変調させる事により、パ
ルスモータから発生する騒音を大幅に減少させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を利用したプリンタの構成を示す図。
【図2】本発明のパルスモータの駆動回路の構成を示す
図。
【図3】本発明の実施例の動作を示すタイミングチャー
ト。
【図4】本発明の作用を説明する第1種ベッセル関数の
図。
【図5】本発明の実施例に用いるパルスモータ相切り換
え時間データテーブル図。
【図6】従来技術によるモータ駆動騒音の周波数特性
図。
【図7】本発明の効果を説明するモータ駆動周波数特性
図。
【符号の説明】
1 CPU 2 カウンタ 3 メモリ 4 アドレスバス 5 データバス 6 信号線 7 パルスモータコイル 8 トランジスタ 9 駆動プーリ 10 ベルト 11 受動プーリ 12 キャリッジ 13 ガイド軸 14 印字ヘッド 15 パルスモータ 16 抵抗

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスモータを定常速度(fo)で駆動
    する際に、該定常駆動速度(fo)に周期(1/fs)
    で変動する変調幅(Δf)の信号を重畳し駆動すること
    を特徴とするパルスモータの制御方法。
  2. 【請求項2】 定常速度(fo)、変調周期(1/f
    s)、変調幅(Δf)が、1.0≦Δf/fs≦2.5
    及び Δf≦fo/10を満足することを特徴とする
    請求項1記載のパルスモータの制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のパルスモータの制御方
    法を、印字ヘッドを搭載したキャリッジを移動させる制
    御、あるいは印刷媒体である紙を搬送させる制御に用い
    たことを特徴とするプリンタ。
JP3219393A 1993-02-22 1993-02-22 記録装置駆動用パルスモータの駆動方法 Expired - Lifetime JP3302429B2 (ja)

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DE102016003232A1 (de) 2015-03-17 2016-09-22 Minebea Co., Ltd. Motorantriebssteuerung und verfahren zum steuern eines motors
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