JPH06241943A - 回転対称面の面形状測定装置における被測定物の位置決め・保持装置 - Google Patents

回転対称面の面形状測定装置における被測定物の位置決め・保持装置

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JPH06241943A
JPH06241943A JP5051304A JP5130493A JPH06241943A JP H06241943 A JPH06241943 A JP H06241943A JP 5051304 A JP5051304 A JP 5051304A JP 5130493 A JP5130493 A JP 5130493A JP H06241943 A JPH06241943 A JP H06241943A
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Shinichiro Hara
慎一郎 原
Yoshifumi Uto
良文 宇都
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 面形状測定作業に際して、被測定物を一定の
位置に再現性良く設定して位置決め誤差に起因する測定
誤差の発生を低減化し得、しかも煩雑な位置決め調整作
業等の容易化ないし不要化を実現する。 【構成】 着脱可能で回転可能な下側ホルダー5上に被
測定対象の非球面単レンズLを載置する。一方着脱可能
で上下動可能な上側ホルダー14をスライド部材10に
より下方向に下ろし非球面単レンズLの上面に所定圧を
もって押し当てる。すると、非球面単レンズLは、上下
から両ホルダー5,14の円環形状部で均一に押圧され
て非球面単レンズLの回転対称軸Oが軸3a,3bと一
致するように自動調整される。この状態で空気通路6内
を真空引きして下側ホルダー5上に非球面単レンズLを
吸着させ、上側ホルダー14を支持アーム10aと共
に、上方に退避させて、触針子21をB方向に移動させ
て、非球面単レンズLの面形状を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば1面が凸または
凹の回転対称面として形成され、他面が球面または回転
対称非球面或いは平面として形成された単レンズのレン
ズ面形状、特に、凸または凹の回転対称面が回転対称非
球面である単レンズの非球面形状を測定するのに好適な
レンズ面形状測定装置における被測定物の位置決め・保
持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転対称非球面を対象とするレンズ面形
状測定装置としては、従来から幾つかの形式のものが知
られている。その1つの形式としては、例えば特開昭 6
1-70434 号公報に開示されているような構成の非球面レ
ンズの検査装置がある。
【0003】この従来の検査装置では、図6に示すよう
に、上端部が水平円板面として形成された基軸1が測定
装置本体上に垂直状態に設置され、測定すべき非球面単
レンズ4を着脱可能に保持するレンズ取付台3がこの基
軸1の中心軸線1aに対し垂直に設けられる。この場
合、非球面単レンズ4は、測定対象の回転対称非球面が
横向きになる状態でレンズ取付台3に取り付けられるこ
とになる。
【0004】一方、XYステージ6を具えたロータリテ
ーブル2が基軸1を中心として回転するように測定装置
本体上に設置され、非球面形状を測定するための触針子
7が、水平円板面と平行に設定した水平軸(触針子軸)
に沿って前進・後退可能な状態にロータリテーブル2の
XYステージ6上に設置されることになる。
【0005】そして、検査(測定)作業に際しては、先
ず、測定すべき非球面単レンズ4を測定対象非球面が横
向きになるように、且つ、測定対象非球面の基準曲率半
径の中心が基軸1の中心軸線1a上に位置するような状
態でレンズ取付台3に固定する。
【0006】その後、XYステージ6を利用して、例え
ば触針子7の先端部を測定対象非球面の頂点に位置させ
ると共に、適当な押圧力により触針子7の先端部をこの
非球面に接触させ、この状態でロータリテーブル2を基
軸1の周りに僅かずつ回転させる。
【0007】このように操作すると、触針子7は、測定
対象非球面の頂点からレンズの縁部に至るまで単レンズ
の直径方向に水平に変位し、この変位の過程で、触針子
7が測定対象非球面の光軸断面形状に倣って水平軸に沿
って前進または後退する。そして、このときの触針子7
の前進量または後退量とロータリテーブル2の回転量と
の関係から非球面レンズの非球面形状を測定するように
している。
【0008】即ち、触針子7の走査量であるロータリテ
ーブル2の回動量は、ロータリエンコーダ8によって測
定され、一方、触針子7の変位量は、レーザ光源12か
ら発射されハーフミラー13を通りプリズム14で反射
されハーフミラー13を介して受光器16に入射する光
が、レーザ光源12からハーフミラー13を介してプリ
ズム15で反射されハーフミラー13を通って受光器1
6に入射する光を参照光として干渉されることによって
カウンタ17で測定され、回動量の測定値と変位量の測
定値とから非球面レンズ4の非球面形状が検査されるこ
ととなる。
【0009】また、他の形式としては、測定すべき非球
面単レンズを、上記従来例とは異なり、その測定対象非
球面を上向きの状態で装置本体に取り付ける構成のレン
ズ面形状測定装置がある。
【0010】この測定装置では、非球面単レンズを着脱
可能に保持するレンズ取付台が基盤上に設置され、触針
子支持アームがこのレンズ取付台に対して例えば水平方
向に直線的に変位可能な状態に設置される。そして、触
針子がこの触針子支持アームに対して自重により下降し
てレンズ面に接触し得るように設けられることになる。
【0011】この形式の測定装置では、測定作業に際し
て、触針子の先端部を測定対象非球面の頂点に位置さ
せ、その後、触針子支持アームを水平方向に変位させ
る。このように操作すると、触針子が測定対象非球面の
頂点からレンズの縁部に至るまで単レンズの直径方向に
変位するが、この変位の過程で、触針子が自重(または
適宜な加圧手段)により測定対象非球面の光軸断面形状
に倣って上下方向に変位する。
【0012】そして、このときの触針子支持アームの水
平方向の変位量と触針子の上下方向の変位量との関係か
ら測定対象非球面の形状を測定するようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらのレ
ンズ面形状測定装置では、いずれも、測定すべき非球面
単レンズをレンズ取付台に固定する際に測定対象非球面
の対称軸(光軸)をレンズ取付台の軸芯と正確に一致さ
せるように位置決め調整を行い、或いは、測定対象非球
面の対称軸を装置本体や触針子支持アームに対して所定
の角度に正確に設定調整を行わなくてはならないという
神経を使う作業を必要とし、しかも、その状態ないし姿
勢で非球面単レンズをレンズ取付台に固定するという煩
雑な作業を必要としている。
【0014】そして、従来のレンズ面形状測定装置で
は、いずれも、測定すべき非球面単レンズを保持する際
に、その外周面を利用して保持する方法を採用している
ため、単レンズの外周面の軸と測定対象非球面の対称軸
とが同軸に加工されていない場合には、測定作業に際し
て、その都度位置決め調整作業や固定作業を行わなけれ
ばならず、そのため、これらの作業に多大の時間を要す
るということが大きな欠点となっていた。
【0015】そして、このことは、光学レンズにかぎら
ず、回転対象面を有する固体性物体、例えばレンズ金型
やミラーの面形状測定の場合でも同様である。
【0016】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、回転対称面の面形
状測定作業に際して、被測定物を一定の位置に再現性良
く設定すること、並びに、位置決め誤差に起因する測定
誤差の発生を少なくすることが可能であり、しかも、従
来のような煩雑な被測定物の位置決め調整作業や保持作
業等の容易化ないし不要化を実現し得る新しい回転対称
面の面形状測定装置における被測定物の位置決め・保持
装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、少なくとも1面が回転対称面として形
成され、他面が球面または回転対称非球面或いは平面と
して形成された被測定物の回転対称面の面形状を測定す
る回転対称面の面形状測定装置における被測定部の位置
決め・保持装置において、前記位置決め・保持装置の本
体部と、面測定時に非測定側の面となる前記被測定物の
保持面を着脱可能に保持する部分が円環形状部として形
成され、所定の枢軸上に回転可能に設けられた被測定物
保持部材と、面測定時に測定の対象となる前記被測定物
の測定対象面と着脱可能に接する部分が円環形状部とし
て形成され、この円環形状部が前記被測定物保持部材の
円環形状部と正対するような状態で前記枢軸上に設けら
れた被測定物位置決め部材と、この被測定物位置決め部
材を前記枢軸上に保持し、且つ、面形状の測定に際し
て、前記被測定物保持部材の円環形状部と前記被測定物
位置決め部材の円環形状部との間で前記被測定物を挟持
するために、前記被測定物位置決め部材を前記枢軸に沿
って正逆方向に変位させ得るように前記本体部に設けら
れた被測定物位置決め部材支持部材と、面形状の測定に
際して、前記被測定物を前記被測定物保持部材の円環形
状部に実質的に変位不可能に固定し得る着脱可能固定手
段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0018】
【作用】上記のように構成された回転対称面の面形状測
定装置における被測定物の位置決め・保持装置は、被測
定物保持部材の円環形状部で被測定物の非測定面を保持
し、被測定物位置決め部材の円環形状部で被測定物の測
定対象面を上記被測定物保持部材側に押し付けると、被
測定物の両面を2つの円環形状部がその全周部分で均一
な加圧力および加圧反力で押圧して安定した姿勢をとる
ように作用する。
【0019】この2つの円環形状部によって挟持された
被測定物が安定した姿勢状態となる位置が、被測定物の
2つの面を通る回転対称軸と所定軸とが一致した位置と
なる。
【0020】
【実施例】以下、本発明をレンズ面形状測定装置のレン
ズ位置決め・保持装置に適用した場合の実施例に基づい
て、その構成および作用を説明する。図1に示すのは、
本発明をレンズ面形状測定装置のレンズ位置決め・保持
装置に適用した場合の実施例に係る側面外観図である。
【0021】図1において、1はレンズ面形状測定装置
におけるレンズ位置決め・保持装置の装置本体、2はこ
の装置本体1において基準回転軸3aを中心軸として回
転可能に設けられた回転テーブル、4はこの回転テーブ
ル2上においてこの回転テーブル2と同軸的に設けられ
た下側ホルダーベースである。
【0022】この下側ホルダーベース4には、次に記す
被測定物保持部材としての下側ホルダー5を着脱可能に
保持し且つ正確に基準回転軸3aに軸合せし得る構造の
下側着脱可能保持装置(図示なし)が設けられている。
なお、その構造は、それ自体公知の適宜の手段によって
構成するものとする。
【0023】5はこの下側着脱可能保持装置により着脱
可能に且つ回転テーブル2と同軸的に下側ホルダーベー
ス4上に取り付けられた下側ホルダーで、例えば図2に
示すように筒状部材として構成され、その上端面の内周
部分は、測定すべき非球面単レンズLの下側レンズ面L
bと接触する実質的に真円形状の円環形状部5aとして
形成されている。
【0024】6は装置本体1から回転テーブル2および
下側ホルダーベース4を経て下側ホルダー5の中空部に
至るように形成された適宜の真空引き用の空気通路、7
はこの空気通路6の出口に当る装置本体1の外側面に設
けられたエアコネクタで、適宜構成の減圧装置8と結合
し得るように構成されている。そして、真空引き用の空
気通路6とエアコネクタ7と減圧装置8とにより減圧吸
着装置6〜8を構成することになる。
【0025】9は装置本体1に立設されたコラムで、そ
の基準回転軸3a側の側面部には、基準回転軸3aと同
軸に設定された押し付け軸3bと平行な垂直案内面を具
えた垂直案内手段(例えば蟻嵌合案内構造)9aが設け
られている。
【0026】10は側方に突出した支持アーム10aを
具えたスライド部材で、垂直案内手段9aにより垂直案
内される状態でコラム9に支持され、しかも、適宜構造
の緊締手段11により、任意の垂直方向位置でコラム9
に半固定し得るように構成されている。
【0027】このスライド部材10は、適宜構造のバラ
ンス手段、例えば吊り下げワイヤー12a、反転ローラ
12bおよび重錘12cから成るバランス手段12a〜
12cにより、垂直方向(矢印A方向)に軽く変位し得
るように構成することが好ましい。また、緊締手段11
は、それ自体公知の適宜の手段によって構成するものと
する。
【0028】13はスライド部材10の支持アーム10
aに設けられた上側ホルダーベースで、その軸が前述の
基準回転軸3aと同軸的に設定された押し付け軸3bと
一致するように構成されている。
【0029】この上側ホルダーベース13には、前述し
た下側ホルダーベース4の場合と同様に、次に記す上側
ホルダー14を着脱可能に保持し且つ正確に押し付け軸
3bに軸合せし得る構造の上側着脱可能保持装置(図示
なし)が設けられている。なお、その構造は、それ自体
公知の適宜の手段によって構成するものとする。
【0030】14はこの上側着脱可能保持装置により着
脱可能に且つ押し付け軸3bと同軸的に上側ホルダーベ
ース13上に取り付けられた被測定物位置決め部材とし
ての上側ホルダーで、例えば図3に示すように筒状部材
として構成され、その下端面の内周部分は、測定すべき
非球面単レンズLの上側レンズ面(測定対象非球面)L
aと接触するほぼ真円形状の円環形状部14aとして形
成されている。
【0031】なお、前述した下側ホルダー5の円環形状
部5aとこの上側ホルダー14の円環形状部14aと
は、同じ内径のものとして形成することも、異なる内径
のものとして形成することもできる。また、下側ホルダ
ー5の外周面の断面形状と上側ホルダー14の外周面の
断面形状についても、それぞれ任意の形状に決定するこ
とができる。
【0032】15は上側ホルダーベース13と上側ホル
ダー14との間に設けられた適宜構造の緩衝支持手段
で、非球面単レンズLを下側ホルダー5の円環形状部5
aと上側ホルダー14の円環形状部14aとの間で挟持
したときに、上側ホルダーベース13から加えられる過
度の押し付け力により、非球面単レンズLを損傷させな
いようにするための予防手段であり、例えば、ホルダー
14が押し付け軸3bに沿って上下する案内部を備えた
スプリング機構とすることもできる。
【0033】20は例えば基準回転軸3aおよび押し付
け軸3bに対して直交する方向(水平方向)に変位可能
に設けられた触針子支持アームで、その先端部分には、
非球面単レンズLの測定対象非球面Laと接触する触針
子21を垂直方向に変位可能に案内する触針子上下案内
手段22が設けられている。
【0034】この触針子支持アーム20は、例えば図示
なき適宜の水平方向変位案内手段により、水平直線軌跡
上を左右方向(B方向)に所定量変位し得るような状態
に設置され、しかも、測定作業時に、触針子21を下側
ホルダー5の円環形状部5a上の非球面単レンズLの上
側レンズ面Laに上方から接触させ得るように、垂直方
向(C方向)にも調整変位可能に設けられている。
【0035】なお、触針子支持アーム20の設置個所
は、装置本体1上でも回転テーブル2上でもよいが、こ
の例の場合、面形状測定装置(図示せず)のベースプレ
ート上に設置してもよい。
【0036】また、触針子21は、弱い付勢力で下方に
付勢されるようにそれ自体公知の方法で構成され、さら
に、触針子21が初期位置から上方に向って変位したと
き、および、上方変位位置から初期位置に向って変位し
たときには、その変位量を電気的または機械的に検出し
得るようにも構成されている。
【0037】次に、このように構成された図示例のレン
ズ面形状測定装置のレンズ位置決め・保持装置の動作な
いし作用について説明する。測定に際しては、先ず緊締
手段11を緩めてスライド部材10を上昇させ、測定す
べき非球面単レンズLをその測定対象非球面(上側レン
ズ面)Laを上向きにした状態で下側ホルダー5の円環
形状部5a上に載置する。
【0038】この状態では、図2に示すように、測定対
象非球面Laの回転対称中心点である頂点Lcと非球面
単レンズLの下側レンズ面Lbの回転対称中心点である
頂点Ldとを通る回転対称軸(光軸に相当する軸)Oが
基準回転軸3aと一致する保証はないから、非球面単レ
ンズLは、回転対称軸Oが基準回転軸3aに対して傾い
た姿勢で下側ホルダー5の円環形状部5a上に位置する
ことになる。
【0039】この状態で、スライド部材10を押し付け
軸3bに沿って緩やかに下降させて、上側ホルダー14
の円環形状部14aを非球面単レンズLの測定対象非球
面Laに押し付けて、下側ホルダー5の円環形状部5a
と上側ホルダー14の円環形状部14aとの間で非球面
単レンズLを挟み込むように操作する。この際、緩衝支
持手段15が作用して、非球面単レンズLに対する上側
ホルダー14の過度の押し付け力による悪影響を排除す
る。
【0040】このように、非球面単レンズLが、2つの
円環形状部5a,14aで挟み込まれると、非球面単レ
ンズLの下側レンズ面Lbと測定対象非球面Laとがそ
れぞれの円環形状部5a,14aに倣うように姿勢を変
えて、図3に示すように、2つの円環形状部5a,14
aの間の間隔が全周に亘って例えば「D」の値になった
状態で静止することになる。
【0041】これは、測定対象非球面Laが上側ホルダ
ー14の円環形状部14aの全周囲部分から均一な力で
押され、しかも、この過程で、下側レンズ面Lbが下側
ホルダー5の円環形状部5aの全周部分から均一な反力
で押されて安定した姿勢を求めて揺動するからである。
【0042】そして、この状態では、測定対象非球面L
aの頂点Lcと下側レンズ面Lbの頂点Ldとがいずれ
も基準回転軸3a(押し付け軸3bでもある)上に位置
することになり、この状態で回転テーブル2を回転させ
ても測定対象非球面Laの頂点Lcの位置が変化しなく
なる。
【0043】この状態に至ったならば、減圧吸着装置6
〜8を作動させ、非球面単レンズLで蓋をされた状態に
ある下側ホルダー5の中空状部分の気圧を減少させるよ
うに操作する。
【0044】このように操作すると、非球面単レンズL
の測定対象非球面Laに加えられる大気圧により、非球
面単レンズLは、下側ホルダー5の円環形状部5a側に
吸引されることになって、そのときのレンズ姿勢で固定
されることになる。従って、この状態に至ったならば、
スライド部材10を適当な位置まで上昇させ緊締手段1
1を用いてその位置に固定する。
【0045】さて、スライド部材10が上昇したなら
ば、触針子支持アーム20を基準回転軸3aに向って水
平直線軌跡上を左方(B方向)に移動して触針子21の
先端部を測定対象非球面Laに接触させ、さらに、その
先端部を測定対象非球面Laの頂点Lcに正確に位置さ
せる。
【0046】そして、このときの触針子21の垂直方向
の位置と触針子支持アーム20の水平方向の位置を確認
してから、触針子支持アーム20を右方に緩やかに変位
させる。このように操作すると、その変位の過程で触針
子21が自身に付与された弱い付勢力で垂直方向に下降
しながら、測定対象非球面Laの軸断面非球面形状に倣
いつつ非球面単レンズLの直径方向に縁部まで変位する
ことになる。
【0047】従って、このとき得られる触針子支持アー
ム20の水平方向の変位量と触針子21の垂直方向の変
位量とから測定対象非球面Laの非球面形状を求めるこ
とができる。
【0048】そして、測定対象非球面Laの非球面形状
が求められたならば、減圧吸着装置6〜8の作動を停止
すると共に、適宜の方法で下側ホルダー5の中空状部分
の気圧を大気の状態に復帰させて非球面単レンズLを下
側ホルダー5から取り外し、測定作業を終了する。
【0049】このようにして1つの測定対象非球面La
に対する非球面形状の測定作業が終了したならば、他の
非球面単レンズLを下側ホルダー5の円環形状部5aに
取り付けて次の測定作業を開始することになる。
【0050】このとき、前述した測定対象の非球面単レ
ンズLが両面非球面である単レンズである場合には、1
つの非球面の測定作業が終了したときに単レンズを逆向
きにして、上述の手順に従って他の非球面に対する測定
作業を行うようにする。
【0051】図4および図5に示すのは、下側ホルダー
5の円環形状部5aおよび上側ホルダー14の円環形状
部14aの変形例である。この場合、図4は、下側ホル
ダー5および上側ホルダー14の上端面の内周部分を適
当な円錐面で面取りした部分を形成したときの例であ
り、図5は、それぞれの上端面の内周部分に適当な値の
丸みを持つ部分を形成したときの例である。
【0052】以上説明した実施例では、一対の下側ホル
ダー5および上側ホルダー14を用いた例を示したが、
測定する非球面単レンズの大きさや非球面の形状等に応
じて内径の大きさや円環形状部5a、14aの形状を変
えた複数対の下側ホルダー5および上側ホルダー14を
準備し、前述した下側着脱可能保持装置および上側着脱
可能保持装置を利用して、その都度、それぞれの測定に
適した下側ホルダー5および上側ホルダー14に交換す
るようにすることもできる。
【0053】以上、図示実施例について説明してきた
が、本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲内で種々に変形実施する
ことが可能である。
【0054】例えば、図示実施例では、一方の面または
両面が非球面となっている両凸の単レンズを対象として
説明したが、測定対象面が非球面である両凹の単レンズ
の場合であっても、また、保持側面(下側ホルダー5の
円環形状部5aに接する面)が平面である凸または凹の
単レンズでも、本発明を適用することができる。
【0055】また、図示実施例では、光学レンズを対象
として説明したが、回転対象面を有する固体性物体、例
えばレンズ金型やミラーの面形状測定の場合にも適用す
ることが可能である。
【0056】また、図示実施例では、測定対象面が非球
面である場合を例として説明したが球面の面形状測定に
も利用し得るのは勿論である。また、図示実施例では、
特許請求の範囲に記載された着脱可能固定手段として減
圧吸着装置6〜8を用いているが他形式の装置を利用し
てもよい。
【0057】また、図示実施例では、非球面の形状測定
に当って、水平方向に変位する触針子支持アーム20と
垂直方向に変位する触針子21から成る手段を用いた
が、その測定方向は、水平方向と垂直方向との組合せに
限定されるものではなく、また、他の形式の非球面形状
測定手段を用いることも可能である。
【0058】さらに、図示実施例では、基準回転軸3a
と押し付け軸3bとを垂直方向に設定した例を示した
が、水平方向に設定しても、斜め方向に設定することも
可能である。
【0059】さらにまた、第1図には示していないが、
上述したレンズ位置決め・保持装置は、レンズ面形状測
定装置のベースプレート上に設置され、このベースプレ
ート上で触針子21の移動方向およびこれと直交する方
向に位置決めする送り機構や上記ベースプレートに対し
任意の角度で傾斜させることのできる傾斜機構を備える
ように構成してもよい。
【0060】このように構成した場合には、レンズ面形
状測定装置のベースプレートに対し、レンズ位置決め・
保持装置は、その位置や下側ホルダー5の基準回転軸3
a(および上側ホルダー14の押し付け軸3b)の角度
を任意に設定し得るようになる。
【0061】さらにまた、下側ホルダー5は、上述した
実施例の場合、円筒状部材として形成してあるが、必ら
ずしも全体が円筒状である必要はなく、例えば少なくと
もその上端面の内周部分が、被測定物の回転対称面の当
る部分のみ円環状に形成されていればよく、そして、被
測定物を吸着保持するための真空引き用の空気通路6と
連通する流通孔が穿設されていればよい。
【0062】これと同様に、上側ホルダー14も、全体
を円筒状部材として形成する必要はなく、例えばその下
端面内周部分が、被測定物の回転対称面の当る部分のみ
円環状に形成されていればよい。
【0063】さらにまた、回転テーブル2と下側ホルダ
ーベース4とは、別体に構成せず、一体物として構成し
てもよい。同様に、支持アーム10aと上側ホルダーベ
ース13とは、別体に構成せず、一体物として構成して
もよい。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、回転対
称面の面形状測定作業に際して、たとえ被測定物の外径
と測定対称面の回転対称軸とが同軸加工されていない場
合であっても、被測定物を一定の位置に再現性良く設定
すること、並びに、位置決め誤差に起因する測定誤差の
発生を少なくすることが可能であり、しかも、従来のよ
うな被測定物の位置決め調整作業や保持作業等を不要に
させあるいは、その作業負担を軽減させ得る新しい回転
対称面の面形状測定装置における被測定物の位置決め・
保持装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をレンズ面形状測定装置のレンズ位置決
め・保持装置に適用した場合の実施例の全体構成を示す
側面図である。
【図2】図1のレンズ位置決め・保持装置に設けられた
下側ホルダーの円環形状部に測定すべき非球面単レンズ
を適当に載置したときの状態を示す部分的縦断面図であ
る。
【図3】図1のレンズ位置決め・保持装置に設けられた
下側ホルダーの円環形状部と上側ホルダーの円環形状部
とにより、測定すべき非球面単レンズを挟持したときの
状態を示す部分的縦断面図である。
【図4】図1のレンズ位置決め・保持装置に設けられた
下側ホルダーの円環形状部および上側ホルダーの円環形
状部の1つの変形例を示す部分的縦断面図である。
【図5】図1のレンズ位置決め・保持装置に設けられた
下側ホルダーの円環形状部および上側ホルダーの円環形
状部の他の変形例を示す部分的縦断面図である。
【図6】従来の非球面レンズの検査装置の一例を示す正
面断面図である。
【符号の説明】
L 非球面単レンズ O 回転対称軸 La 上側レンズ面(測定対象非球面) Lb 下側レンズ面 Lc,Ld 頂点 1 装置本体 2 回転テーブル 3a 基準回転軸 3b 押し付け軸 4 下側ホルダーベース 5 下側ホルダー 5a 円環形状部 6〜8 減圧吸着装置 6 真空引き用空気通路 7 エアコネクタ 8 減圧装置 9 コラム 9a 垂直案内手段 10 スライド部材 10a 支持アーム 11 緊締手段 12a〜12c バランス手段 12a 吊り下げワイヤー 12b 反転ローラ 12c 重錘 13 上側ホルダーベース 14 上側ホルダー 14a 円環形状部 15 緩衝支持手段 20 触針子支持アーム 21 触針子 22 触針子上下案内手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1面が回転対称面として形成
    され、他面が球面または回転対称非球面或いは平面とし
    て形成された被測定物の回転対称面の面形状を測定する
    回転対称面の面形状測定装置における被測定部の位置決
    め・保持装置において、 前記位置決め・保持装置の本体部と、 面測定時に非測定側の面となる前記被測定物の保持面を
    着脱可能に保持する部分が円環形状部として形成され、
    所定の枢軸上に回転可能に設けられた被測定物保持部材
    と、 面測定時に測定の対象となる前記被測定物の測定対象面
    と着脱可能に接する部分が円環形状部として形成され、
    この円環形状部が前記被測定物保持部材の円環形状部と
    正対するような状態で前記枢軸上に設けられた被測定物
    位置決め部材と、 この被測定物位置決め部材を前記枢軸上に保持し、且
    つ、面形状の測定に際して、前記被測定物保持部材の円
    環形状部と前記被測定物位置決め部材の円環形状部との
    間で前記被測定物を挟持するために、前記被測定物位置
    決め部材を前記枢軸に沿って正逆方向に変位させ得るよ
    うに前記本体部に設けられた被測定物位置決め部材支持
    部材と、 面形状の測定に際して、前記被測定物を前記被測定物保
    持部材の円環形状部に実質的に変位不可能に固定し得る
    着脱可能固定手段と、を備えたことを特徴とする回転対
    称面の面形状測定装置における被測定物の位置決め・保
    持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された回転対称面の面形
    状測定装置における被測定物の位置決め・保持装置にお
    いて、 前記被測定物保持部材を前記本体部に対して着脱可能に
    構成し、前記被測定物位置決め部材を前記被測定物位置
    決め部材支持部材に対して着脱可能に構成したことを特
    徴とする回転対称面の面形状測定装置における被測定物
    の位置決め・保持装置。
  3. 【請求項3】 請求項1および2に記載された回転対称
    面の面形状測定装置における被測定物の位置決め・保持
    装置において、 前記着脱可能固定手段を、前記被測定物を保持した状態
    にある前記被測定物保持部材の中空状部分を減圧するこ
    とによって、前記被測定物の保持面を前記被測定物保持
    部材の円環形状部に吸着させ得る構成の減圧吸着手段と
    して構成したことを特徴とする回転対称面の面形状測定
    装置における被測定物の位置決め・保持装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載され
    た回転対称面の面形状測定装置における被測定物の位置
    決め・保持装置において、 前記被測定物保持部材の円環形状部および/または前記
    被測定物位置決め部材の円環形状部に、面取り部分或い
    は丸み部分を設けたことを特徴とする回転対称面の面形
    状測定装置における被測定物の位置決め・保持装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載され
    た回転対称面の面形状測定装置における被測定物の位置
    決め・保持装置において、 前記被測定物位置決め部材支持部材を、前記本体部に固
    定的に設けられたコラムによって前記枢軸に沿って正逆
    方向に変位可能に直線案内され得るように構成したこと
    を特徴とする回転対称面の面形状測定装置における被測
    定物の位置決め・保持装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載され
    た回転対称面の面形状測定装置における被測定物の位置
    決め・保持装置において、 前記被測定物が少なくとも1面に凸または凹の回転対称
    非球面を有する単レンズであることを特徴とする回転対
    称面の面形状測定装置における被測定物の位置決め・保
    持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000098205A (ja) * 1998-07-28 2000-04-07 Dietmar Eifler 大きい光学部材を金属固定部に溶接する方法および光学アッセンブリ
CN106392932A (zh) * 2016-08-23 2017-02-15 中国科学院自动化研究所 一种光学元件夹持装置和方法

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