JPH0624158B2 - 有機電解質電池 - Google Patents

有機電解質電池

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JPH0624158B2
JPH0624158B2 JP60170863A JP17086385A JPH0624158B2 JP H0624158 B2 JPH0624158 B2 JP H0624158B2 JP 60170863 A JP60170863 A JP 60170863A JP 17086385 A JP17086385 A JP 17086385A JP H0624158 B2 JPH0624158 B2 JP H0624158B2
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organic electrolyte
electrolyte battery
insoluble
electrode
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静邦 矢田
和朗 桜井
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は有機電解質電池に係り、更に詳しくは半導体の
性能を有する不溶不融性基体を正極および負極とする有
機電解質電池に関する。
(従来の技術) 近年、電子機器の小型化、薄形化あるいは軽量化は目覚
ましく、それに伴い電源となる電池の小型化、薄形化、
軽量化の要望が大きい。小型で性能のよい電池として現
在は酸化銀電池が多用されており、又薄形化された乾電
池や、小型軽量な高性能電池として、リチウム電池が開
発され実用化されている。しかしこれらの電池は1次電
池であるため充放電を繰返して長時間使用することはで
きない。一方、高性能な2次電池としてニッケルカドミ
ウム電池が実用化されているが、小型化、薄形化、軽量
化という点で未だ不満足である。
又、大容量の2次電池として従来より鉛蓄電池が種々の
産業分野で用いられているが、この電池の最大の欠点は
重いことである。これは電極として過酸化鉛及び鉛を用
いているため宿命的なものである。近年、電気自動車用
電池として該電池の軽量化及び性能改善が試みられたが
実用するに至らなかった。しかし蓄電池として大容量で
且つ軽量な2次電池に対する要望は強いものがある。
以上のように現在実用化されている電池は夫々一長一短
があり、それぞれ用途に応じて使い分けされているが、
電池の小型化、薄形化、或は軽量化に対するニーズは大
きい。このようなニーズに応えようとする電池として、
近時、有機半導体である薄膜状ポリアセチレンに電子供
与性物質又は電子受容性物質をドーピングしたものを電
極活物質として用いる電池が研究され、提案されてい
る。該電池は2次電池として高性能で且つ薄形化、軽量
化の可能性を有しているが、大きな欠点がある。それは
有機半導体であるポリアセチレンが極めて不安定な物質
であり空気中の酸素により容易に酸化を受け、又熱によ
って変質することである。従って電池製造は不活性ガス
雰囲気で行なわなければならず、又ポリアセチレンを電
極に適した形状に製造することにも制約を受ける。
また、本願の出願人と同一出願人の出願にかかる先願で
ある特願昭59−24165号は未だ公開されていない
が、同先願の明細書には、炭素、水素および酸素からな
る芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって、水素原子
/炭素原子の原子比が0.05〜0.5であり、且つB
ET法による比表面積値が600m2/g以上であるポリ
アセン系骨格構造を有する不溶不融性基体を正極及び/
又は負極として、電解により該電極にドーピング可能な
イオンを生成し得る化合物の非プロトン性有機溶媒溶液
を電解液とすることを特徴とする有機電解質電池が提案
されている。
該電池は、高性能で、薄形化、軽量化の可能性も有して
おり、電極活物質の酸化安定性も高く、さらにその成形
も容易であるなど将来有望な2次電池である。ところが
該電池の実用化を進めるにはいくつかの課題が残されて
いた。これらの課題の中に自己放電が比較的大きいとい
う問題があった。
本発明の目的は自己放電の小さい有機電解質電池を提供
することにある。
本発明のさらに他の目的はポリアセン系骨格構造を持つ
不溶不融性基体から成る有機半導体を、電極活物質とす
る有機電解質電池を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は小型化、薄形化あるいは軽量
化が可能でありそして製造も容易である経済的な二次電
池である有機電解質電池を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は内部抵抗が小さく、しかも長
期に亘って充電、放電が可能な二次電池を提供すること
にある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明
らかとなろう。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明によれば、本発明のかかる目的および利点は、炭
素、水素及び酸素からなる芳香族系縮合ポリマーの熱処
理物であって、水素原子/炭素原子の原子比が0.05
〜0.5であり、且つBET法による比表面積値が60
0m2/g以上であるポリアセン系骨格構造を含む不溶不
融性基体を正極及び負極とする電池において、(A)電解
質としてのリチウム塩と、(B)溶媒としてのスルホラン
又はスルホランとγ−ブチロラクトンとの混合液とから
なる電解液を使用することを特徴とする有機電解質電池
により達成される。
本発明において最も重要なことは、特定の電解質と、特
定の溶媒とからなる電解液を特定の電極を構成要素とす
る電池に適用することによって、該電池の自己放電を防
止し得た点にある。
上記の通り、特定の電解液と特定の電極により構成され
る本発明に係る電池は、特に自己放電が小さいものであ
って、例えば電極として前記本発明に係る不融性基体
と、電解液として前記本発明に係る特定の電解液とを適
用した電池を2Vで充電した場合のリーク電流は、電解
液のみを最も標準的な(C2H5)4NClO41モル/プロピレ
ンカーボネート溶液に代替した電池のそれに比し2〜2
0倍少なくなり電圧の保持率が高くなる。同様にLiClO4
1モル/アセトニトリル溶液を電解液とした電池のそ
れに比し10〜100倍程度リーク電流が少なくなる。
本発明に使用される電解液の溶媒はスルホラン又はスル
ホランとγ−ブチロラクトンとの混合液である。スルホ
ラン単独でも自己放電に関しては良好な結果が得られる
が、スルホラン/γ−ブチロラクトン=9/1〜2/8
(重量比)の混合溶媒は、自己放電を少なくする効果に
加えて内部抵抗減少効果をも併有し、最も好ましいもの
である。
上記本発明に係る溶媒に溶解せしめる電解質はリチウム
塩であるが、具体的には例えば下記式で示されるものが
挙げられる。
LiX そして上式にて示される化学物中LiClO4,LiBF4,LiPF6
及びLiAsF6は特に好ましいものである。
上記電解質及び溶媒は充分脱水したものを使用するのが
好ましい。電解液は電解質を溶媒に溶解することにより
容易に調製されるが電解液中の電解質の濃度は、電解液
による内部抵抗を小さくするため少なくとも0.1モル
/以上とするのが好ましく通常0.2〜1.5モル/
とするのがより好ましい。
本発明における芳香族系縮合ポリマーは、フェノール性
水酸基を有する芳香族炭化水素化合物とアルデヒド類と
の縮合物である。かかる芳香族炭化水素化合物として
は、例えばフェノール、クレゾール、キシレノールの如
きいわゆるフェノール類が好適であるが、これらに限ら
れない。例えば下記式 で表わされるメチレン−ビスフェノール類であることが
でき、あるいはヒドロキシ−ビフエニル類、ヒドロキシ
ナフタレン類であることもできる。これらのうち、実用
的にはフェノール類特にフェノールが好適である。
本発明における芳香族系縮合ポリマーとしては、さらに
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物の1
部をフェノール性水酸基を有さない芳香族炭化水素化合
物例えばキシレン、トルエン等で置換した変性芳香族系
ポリマー例えばフェノールとキシレンとホルムアルデヒ
ドとの縮合物である変性芳香族系ポリマーを用いること
もできる。またアルデヒドとしてはホルムアルデヒドの
みならず、アセトアルデヒド、フルフラールの如きその
他のアルデヒドも使用することができるが、ホルムアル
デヒドが好適である。フェノールホルムアルデヒド縮合
物としては、ノボラック型又はレゾール型或はそれらの
複合物のいずれであってもよい。
本発明における不溶不融性基体は、上記の如き芳香族系
縮合ポリマーの熱処理物であって例えば次のようにして
製造することができる。
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物又は
フェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素化合物とフ
ェノール性水酸基を有さない芳香族炭化水素化合物およ
びアルデヒド類の初期縮合物を準備し、この初期縮合物
と無機塩とを含む水溶液を調製し、この水溶液を適当な
型に流し込み、加熱して該型内で例えば板状、フイルム
状あるいは円筒状等の形態に硬化し且つ変換し、その後
この硬化体を非酸化性雰囲気中で350〜800℃の温
度まで加熱し熱処理し、次いで得られた熱処理体を洗浄
して該熱処理体に含有される無機塩を除去する。
初期縮合物と共に用いる上記無機塩は後の工程で除去さ
れているものであり、本発明の不溶不融性基体に600
m2/g以上の比表面積値を持たせるための助剤である
が、例えば塩化亜鉛、リン酸ナトリウム、水酸化カリウ
ムあるいは硫化カリウム等である。これらのうち塩化亜
鉛が特に好ましく用いられる。無機塩は、初期縮合物の
例えば0.05〜10重量倍の量で用いることができ
る。下限より少ない量では比表面積が600m2/g以上
とはならずまた上限より多い量では最終的に得られる成
形体の機械的強度が低下する傾向が大きくなり望ましく
ない。
初期縮合物と無機塩の水溶液は、使用する無機塩の種類
によっても異なるが例えば無機塩の0.1〜1重量倍の
水を用いて調製することができ、該水溶液は適当な型に
流し込まれ、例えば50〜200℃の温度で加熱し、成
形硬化する。
また、上記した初期縮合物と無機塩を混合し水溶液とす
る際に、フェノール系繊維(例えば日本カイノール社製
のカイノール繊維)を共に混ぜ込んでもよいし、該繊維
からなる布、フェルト等に上記した水溶液を充分に含浸
させたプリプレグを利用して成形硬してもよい。
また、特願昭60−58604号に示した様に無機塩を
初期縮合物の2.5〜10倍量とし、混合された水溶液
の粘度を100,000〜100センチポイズに調整
し、加熱時に水溶液中に水分の蒸発を抑止する様にする
と水溶液中において初期縮合物は加熱を受けて徐々に硬
化し、平均孔径10μ以下に連続気孔を有した3次元網
目状構造に成長させることも可能である。
かくして得られた硬化体は、次いで非酸化性雰囲気(真
空状態も含む)中で350〜800℃の温度、好ましく
は350〜700℃の温度、特に好ましくは400〜6
00℃の温度まで加熱され、熱処理される。
熱処理の際の好ましい昇温速度は、使用する芳香族系縮
合ポリマー、又はその硬化処理の程度あるいはその形状
等によって多少相違するが、一般に室温から300℃程
度の温度までは比較的大きな昇温速度とすることが可能
であり例えば100℃/時間の速度とすることも可能で
ある。300℃以上の温度になると、該芳香族系縮合ポ
リマーの熱分解が開始し、水蒸気(H2O)、水素、メタ
ン、一酸化炭素の如きガスが発生し始めるため、充分に
遅い速度で昇温せしめるのが有利である。
芳香族系縮合ポリマーのかかる加熱、熱処理は、非酸化
性雰囲気下において行なわれる。非酸化性雰囲気は、例
えば窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、二酸化炭素等
であり、窒素が好ましく用いられる。かかる非酸化性雰
囲気は静止していても流動していてもさしつかえない。
得られた熱処理体を水あるいは希塩酸等によって十分に
洗浄することによって、熱処理体中に含まれる無機塩を
除去することができ、その後これを乾燥すると水素原子
/炭素原子の原子比(以下H/C比という)が0.5〜
0.05好ましくは0.35〜0.1のポリアセン系骨
格構造を有しかつBET法による比表面積値が600m2
/g以上を持つ不溶不融性基体が得られる。
X線回折(CuKα)によれば、メイン・ピークの位置は2
θで表わして20.5〜23.5゜の間に存在し、また
該メイン・ピークの他に41〜46゜の間にブロードな
他のピークが存在する。また、赤外線吸収スペクトルに
よれば、D(=D29002940/D15601640)の吸光度
比は通常0.5以下、好ましくは0.3以下である。
すなわち、上記不溶不融性基体は、ポリアセン系のベン
ゼンの多環構造がポリアセン系分子間に均一且つ適度に
発達したものであると理解される。
H/C比が0.5を越える場合あるいは0.05より小
さい場合には、該基体を後に示す方法に従って2次電池
の電極として用いたとき充放電の効率が低下し好ましく
ない。又、該ポリアセン系骨格構造を含有する不溶不融
性基体のBET法による比表面積値は塩化亜鉛等の無機
塩を使用して製造しているため極めて大きな値となり、
本発明では600m2/g以上であるものが用いられる。
600m2/g未満の場合には、例えば該基体を電極とし
た2次電池の充電時における、充電電圧を高くする必要
が生じるためエネルギー密度等が低下し、又電解液の劣
化をさそうため好ましくない。
また、特願昭607−58604号に示した様に無機塩
を初期縮合物の2.5〜10倍量として水溶液の粘度を
100,000〜100センチポイズに調整し、加熱時
に水分の蒸発を抑止する様にして硬化された成形体を使
用して非酸化性雰囲気下、熱処理すると平均孔径10μ
以下の連通気孔を有する多孔状の本発明不溶不融性基体
が得られる。該基体を電極とすると電解液が該連通孔を
通じ細部まで自由に出入りし易いため、より好ましい。
また、上記不溶不融性基体の電気伝導度は通常10-11
〜10Ω-1・cm-1である。そして後述するとおり電解
質イオンをドーピングして電極材として利用する場合に
は伝導度を大巾に増大するため、集電性を兼ねた電極材
となる。
また不溶不融性基体は例えばフイルム、板等の種々の形
態をとることができるため電極材として用いたとき小型
電池、薄型電池あるいは軽量電池等を可能とする。
本発明で用いられる上記多孔性不溶不融性基体は600
m2/g以上の大きい比表面積値を有するにもかからわ
ず、現実には空気中に長時間放置しても電気伝導度等の
物性に変化はなく、酸化安定性に優れている。また、耐
熱性、耐薬品性に優れているため電極材として用い、電
池を構成する場合電極の劣化の問題が生じない。
本発明の有機電解質電池は上記のとおり上記不溶不融性
基体を正極及び負極とし、電解質としてリチウム塩、溶
媒としてスルホランあるいはスルホランとγ−ブチロラ
クトンの混合液を用いた有機2次電池である。
本発明の電池の電池作用は電極として用いる不溶不融性
基体への上記した電解質イオンの電気化学的ドーピング
と電気化学的アンドーピングを利用するものである。即
ちエネルギーが不溶不融性基体へのドーピングにより蓄
えられ、アンドーピングにより電気エネルギーとして外
部に取り出される。
電池内に配置される不溶不融性基体からなる電極の形
状、大きさは目的とする電池の種類により任意に選ぶこ
とができるが、電池反応は電極表面上の電気化学的反応
であるため電極は可能な限り表面積を大きくすることが
有利である。又、該基体より電池外部に電流を取出すた
めの集電体としては不溶不融性基体を用いることもでき
るが、耐食性のある他の導電性物質、例えば炭素、白
金、ニッケル、ステンレス等を用いることもできる。
次に図により本発明の実施態様を説明する。第1図は本
発明に係る電池の基本構成図である。
第1図において、(1)は正極であり、フイルム状あるい
は板状等である不溶不融性基体であり、(2)は負極であ
り、同様にフイルム状あるいは板状等である不溶不融性
基体である。電池の組み立て後の該電池の起電圧は0V
であり、外部電源により電圧を印加して、両極に電解質
イオンをドーピングすることにより該電池は起電力を有
するようになる。(3),(3)′は各電極から外部に電流を
取り出したり、電気化学的ドーピング、即ち充電するた
めに電流を供給するための集電体であり、前述した方法
により各電極及び外部端子(7),(7)′に電圧降下を生じ
ないように接続されている。(4)は電解液であり(5)の正
負両極の接触を阻止すること及び電解液を保持すること
を目的として配置されたセパレータである。該セパレー
タは耐久性のある連続気孔を有する電子伝導性のない多
孔体であり、通常ガラス繊維、ポリエチレン或はポリプ
ロピレン等からなる布、不織布或は多孔体が用いられ
る。セパレータの厚さは電池の内部抵抗を小さくするた
め薄い方が好ましいが、電解液の保持量、流通性、強度
等を勘案して決定される。正負両極及びセパレータは電
池ケース(6)内に実用上問題が生じないように固定され
る。電極の形状、大きさ等は目的とする電池の形状、性
能により適宜決められる。例えば薄形電池を製造するに
は電極はフイルム状が適し、大容量電池を製造するには
フイルム状或は板状等の電極を多数枚正負両極を交互に
積層することにより達成できる。
ドーピング又はアンドーピングは一定電流下でも一定電
圧下でも、また電流及び電圧の変化する条件下のいずれ
で行ってもよいが、不溶不融性基体にドーピングされる
ドーピング剤の量は該基体の炭素原子1個に対するドー
ピングされるイオン数の百分率の0.5〜20%が好ま
しい。
不溶不融性基体を電極として用いる本発明の電池は充放
電を繰返して動作することのできる2次電池であり、そ
の起電圧は該電池のドーピング量(充電量)によって異
なるが1.0〜3.5Vである。また本発明の電池を構
成する不溶不融性基体及び電解液の比重が小さいため重
量当りの容量が大きい。又パワー密度については電池の
構成により、差はあるが鉛蓄電池より、はるかに大きな
パワー密度を有している。更に本発明における不溶不融
性基体を電極として使用すると、内部抵抗の小さく、繰
返し充放電の可能な、長期にわたって電池性能の低下し
ない2次電池を製造することができる。
(発明の効果) 本発明法によって製造される2次電池は、従来公知の有
機半導体に比較して耐酸化性、耐熱性、成形性及び機械
的強度に優れたポリアセン系骨格構造を含有する多孔性
不溶不融性基体を電極とし、リチウム塩をスルホランあ
るいはスルホランとγ−ブチロラクトンの混合溶媒に溶
解させた溶液を電解液とする電池であり、小型化、薄形
化、軽量化が可能で、且つ高容量、高出力でしかも自己
放電特性に優れた2次電池である。以下実施例によって
本発明を具体的に説明する。
実施例1 水溶性レゾール(約60%濃度)/塩化亜鉛/水を重量
比で10/25/4の割合で混合した水溶液をフイルム
アプリケーターでガラス板上に成膜した。次に成膜した
水溶液上にガラス板を被せ水分が蒸発しない様にした
後、約100℃の温度で1時間加熱して硬化させた。
該フェノール樹脂フイルムをシリコニット電気炉中に入
れ窒素気流下で40℃/時間の速度で昇温して、500
℃まで熱処理を行った。次に該熱処理物を希塩酸で洗っ
た後、水洗し、その後乾燥することによってフイルム状
の多孔体を得た。該フイルムの厚みは約200μmであ
り、見掛け密度は約0.35g/cm3であり、機械的強
度に優れたフイルムであった。次に該フイルムの電気伝
導度を室温で直流4端子法で測定したところ10-4(Ω
・cm)-1であった。また元素分析を行ったところ、水素
原子/炭素原子の原子比は0.27であった。X線回折
からのピークの形状はポリアセン系骨格構造に基因する
パターンであり2θで20〜22゜付近にブロードなメ
インピークが存在し、また41〜46゜付近に小さなピ
ークが確認された。
またBET法による比表面積値の測定を行ったところ2
100m2/gと極めて大きな値であった。
次に充分に脱水したスルホラン及びγ−ブチロラクトン
の混合溶媒(重量比で8/2)にLiClO4を1モル/の
濃度で溶解させたものを電解液として、約400℃で真
空乾燥させた上記の不溶不融性基体を正極及び負極とし
て第1図の様に電池を組んだ。集電体としてはステンレ
スメッシュを用い、セパレーターとしてはガラス繊維か
らなるフエルトを用いた。
ドーピング量は多孔成フイルム基体の炭素原子1個当り
のドーピングされるイオンの数で表わすこととしたが、
本発明ではドーピングされるイオンの数は回路を流れた
電流値より求めたものである。電池を組んだ直後の電圧
は0Vであった。次に外部電源により2.5Vの電圧を
印加して約1時間正極にClO4-イオン、負極にLi+イオン
をドーピングすることによって充電した。電池の起電圧
は当然のことながら2.5Vであった。次に1時間当り
のアンドーピング量が3%となる速度で放電したとこ
ろ、約1時間で電池の電圧は0Vに戻った。
次に該電池に再び外部電源により2.0Vの電圧を印加
して1時間、充電を行った。充電終了時点に回路を流れ
るリーク電流は4μAであった。この時点での該電池の
起電圧は2.0Vであったが10時間放置した後の起電
圧を調べたところ、1.97Vであり、自己放電特性に
優れていた。
比較例1 電解液として(C2H5)4NClO41モル/プロピレンカーボ
ネート溶液を使った以外は全く実施例1と同様にして自
己放電特性を調べた。2.0Vで充電した後、10時間
放置したところ電池の起電圧は1.85Vとなってい
た。
比較例2 電解液としてLiClO41モル/ジメトキシエタン溶液を
使つた以外は全く実施例1と同様にして自己放電特性を
調べた。2.0Vで充電した後、10時間放置したとこ
ろ電池の起電圧は1.65Vとなっていた。
実施例2〜4 実施例1と同様にして得た約200μ厚のフェノール樹
脂フイルムをシリコニット電気炉にて窒素気流下約30
℃/時間の速度で昇温して第1表に示した種々の所定温
度まで加熱し、熱処理を行った。その後希塩酸及び水に
て洗浄し、乾燥することによって不溶不融性基体フイル
ムを得た。得られた基体フイルムについて元素分析及び
BET法による比表面積値の測定を行った。結果はまと
めて第1表に示す。
次に充分に脱水したスルホラン及びγ−ブチロラクトン
の混合溶媒(重量比で8:2)にLiBF4を1モル/の
濃度で溶解させた溶液を電解液として上記の基体フイル
ムを正極及び負極とし、その他の条件は実施例1と同様
にして自己放電特性について調べた。2.0Vで充電し
た後10時間放置した時点での起電圧を第1表に示す。
いずれの場合にも良好な自己放電特性を示した。
実施例5 実施例1で得られたフイルム状不溶不融性基体を正極及
び負極とし、充分に脱水したスルホラン及びγ−ブチロ
ラクトンを第2表に示す割合(重量比)に混合した溶媒
にLiClO4を1モル/の濃度で溶かせた溶液を電解液と
して電池を組んで実施例1と同じパターンにて自己放電
特性を調べた。なお本実施例では電池の内部抵抗につい
ても測定した。結果はまとめて第2表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る電池の基本構成を示すものであ
り、(1)は正極、(2)は負極、(3),(3′)は集電体、(4)
は電解液、(5)はセパレーター音、(6)は電池ケース、
(7),(7′)は外部端子を表わす。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素、水素及び酸素からなる芳香族系縮合
    ポリマーの熱処理物であって水素原子/炭素原子の原子
    比が0.05〜0.5であり且つBET法による比表面
    積値が600m2/g以上であるポリアセン系骨格構造を
    含む不溶不融性基体を正極及び負極とする電池におい
    て、(A)電解質としてのリチウム塩と、(B)溶媒としての
    スルホラン又はスルホランとγ−ブチロラクトンとの混
    合液とからなる電解液を使用することを特徴とする有機
    電解質電池。
  2. 【請求項2】芳香族系縮合ポリマーがフェノールとホル
    ムアルデヒドとの縮合物である特許請求の範囲第1項記
    載の有機電解質電池。
  3. 【請求項3】水素原子/炭素原子の原子比が0.1〜
    0.35である特許請求の範囲第1項又は第2項に記載
    の有機電解質電池。
  4. 【請求項4】不溶不融性基体が平均孔径10μ以下の多
    数の連通孔を有するものである特許請求の範囲第1項乃
    至第3項の何れかに記載の有機電解質電池。
  5. 【請求項5】リチウム塩がLiClO4,LiBF4,LiPF6,LiAs
    F6である特許請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに記
    載の有機電解質電池。
  6. 【請求項6】溶媒が重量比でスルホラン/γ−ブチロラ
    クトン=9/1〜2/8の範囲の混合溶媒である特許請
    求の範囲第1項乃至第5項の何れかに記載の有機電解質
    電池。
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