JPH06241273A - 粘性体ダンパーおよびその製造方法 - Google Patents

粘性体ダンパーおよびその製造方法

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JPH06241273A
JPH06241273A JP3002793A JP3002793A JPH06241273A JP H06241273 A JPH06241273 A JP H06241273A JP 3002793 A JP3002793 A JP 3002793A JP 3002793 A JP3002793 A JP 3002793A JP H06241273 A JPH06241273 A JP H06241273A
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JP
Japan
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damper
viscous
skin layer
viscous body
gel
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Withdrawn
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JP3002793A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kusayanagi
芳之 草柳
Takashi Akamatsu
貴 赤松
Hideaki Hoshino
英明 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイルダンパーと同じ程度あるいはそれ以上
の振動減衰能を有し、しかも作業性が改善された粘性体
ダンパーを提供する。 【構成】 粘性体と該粘性体を保持しうるスキン層とか
ら少なくとも構成される粘性体ダンパー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保護膜と保護膜内部に
保持された粘性体とから少なくとも構成された振動減衰
能を有する粘性体ダンパーに関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】例えば、精密機器ある
いは音響機器などにおいては、外部からの振動が伝えら
れると大きな影響をうけるので、それら振動を前記機器
内に入力される前に吸収する必要ががある。それら振動
の吸収法として、容器内に粘性液体が封入され、粘性液
体内に突入する攪拌部を設けたゴム製密閉容器と該容
器、特に容器側壁の変形を防止すると共に該密閉容器を
固定するゴム製ホルダーとから構成される粘性液体ダン
パーを使用する方法が知られている。
【0003】このゴム製の粘性液体ダンパーは、それな
りに振動吸収能に優れており、随所に多用されているも
のである。ところが、このダンパーの粘性液体を収容す
る容器自体の素材は主としてゴムあるいは軟質樹脂など
であるから、容器自体の厚みは薄いものでも0.3mm
以上、また硬度は15°以上となってしまい、ダンパー
全体のバネ定数を一定値以下に下げることは実質的に不
可能であり、共振周波数(fo)を一定値以下に下げる
ことが困難であるという問題点が残っている。また前記
ダンパーは、構成部品の数が比較的多く、しかもゴム等
を使用しているので、ダンパーの製造に要する時間が長
いという問題点もあった。さらに、このダンパーは内部
に粘性液体が封入されているので、粘性液体を封入する
操作が困難であるうえに、ダンパーの経時変化により、
封入された粘性液体が漏れ易いという問題点も指摘され
ている。
【0004】そこで粘性液体を使用しないダンパーが提
案されている。例えば、特公昭59ー30932号公報
には、液状混合物から高分子ゲル状成形体を得、ついで
硬化剤を含む液中に浸漬させ成形体表面のみを硬化させ
てダンパーを製造する技術が開示されている。この技術
により製造されるダンパーは、振動吸収能も一応優れ、
任意の形状に設定することができ、量産化をはかり得る
という特徴を有するものである。しかしながら、この開
示された技術においては、ゲル状の成形体を一度型から
取り出す工程が必須のものであり、該成形体はゲル特有
のタック性を有するので取扱いにくく、作業性が悪いと
いう問題点が残っている。また、前記公報開示の技術に
おいて、不織布あるいはスポンジ等に液状混合物を含浸
させる方法を採用する場合には、真空含浸させるなど、
複雑な装置を必要とするのであって、経済的な不都合さ
もある。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記問題点を改めるために提
案されたものであり、振動吸収能に優れ、作業性も改善
されたダンパーであって、しかも量産化も可能であり経
済的にも有利なダンパーを提供することを目的とするも
のである。また、該ダンパーを効率良く製造する方法を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、前記目的を
達成すべくなされたものであり、従来から使用されてい
た粘性流体の代わりに粘性体を使用するとともに、該粘
性体を保持する保護膜をスキン層から構成させると、振
動吸収能に優れ、かつ成形性や作業性に優れたダンパー
が得られるという知見にもとづくものである。また、金
型内にゴムラテックスを流し込み、保護膜を形成させ、
次いでゲル化可能な液状物を流しゲル化させることによ
り、効率良くダンパを製造することができるという知見
にもとづくものである。
【0007】
【発明の具体的な説明】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明においては、保護膜としてのスキン層とこの
スキン層に保持された粘性体とを併用する点に重要な技
術的特徴を有するものである。すなわち、本発明によれ
ば、従来から使用されている粘性流体に代わって、粘性
体を使用し、そのうえ、保護膜本体としてスキン層を用
いているので、保護膜自体の厚みを薄く設定することが
可能となり、ダンパー全体としてのバネ定数、さらには
共振周波数(fo)を低下させることが可能となったの
である。そしてコイルスプリングなどの補強剤を併用す
ることにより、より一層効率のよいダンパーを得ること
が可能となったのである。
【0008】本発明におけるスキン層とは、粘性体の表
面に形成される薄い層を意味するものである。このスキ
ン層は粘性体表面に接着され、粘性体の形状を保持で
き、しかも、ダンパーとしての機能を果たすことが可能
でありさえすればどのような素材のものでも利用でき
る。通常、スキン層はラテックスあるいはゲルコート可
能な溶液を基体表面に塗布し乾燥することによって形成
される。該ラテックスとしては、天然ゴム、SBR、C
R等のゴムラテックスが挙げられる。また、各種ゴム、
軟質樹脂などを有機溶剤に溶解させた溶液等を用いても
よい。このスキン層の硬度は10ないし60°、とくに
20ないし40°とすることが好ましい。また、スキン
層の厚さはとくに制限されないが、通常、1mm以下、
さらに、0.03ないし0.5mmが好ましい。
【0009】前記粘性体としては、ゲル状物が挙げられ
る。ゲル状物質としては、シリコーンゲルあるいはポリ
ウレタンゲルが好ましい。該シリコーンゲルの好適例と
しては、ポリオルガノシロキサン、硬化剤、硬化促進剤
等の混合物を加熱硬化して得られたものが挙げられる。
該ポリウレタンゲルの好適例としては、通常のポリオー
ルとポリイソシアネートと常用の配合剤共存下に反応さ
せて得られるゲル状物質を例示することができる。な
お、これらのゲル状物質には、充填剤や可塑剤など常用
の配合剤を添加しておくとより優れた効果をもたらすこ
とができる。これらのゲル状物質は、針入度(JIS
K2530)が30ないし800のものから被支持体の
重量によって、適宜選択されるものであり、例えば被支
持体の重量が100gfの場合には、針入度が200な
いし400のものを選択することが望ましい。この範囲
以外のゲル状物質を使用すると、減衰特性が好ましいダ
ンパーを得ることができないばかりでなく、耐久性のあ
るダンパーを得ることができなくなるという不都合さが
ある。
【0010】本発明の特徴はさらにその製造方法にもあ
る。すなわち、図5に示されるように、任意の金型
(7)の彫り込み部内(71)に、例えばゴムラテック
スを流し込み、加熱し、まず薄いスキン層(72)を形
成させる。ついでゲル化可能な液体混合物を注入し、加
熱硬化し、該液体混合物をゲル化させ粘性体ダンパー
(図示せず)を得ることができる。この方法を採用する
と、ゲル粘性体の表面にスキン層が形成された粘性封入
ダンパーが型内で製造されるので、ゲル特有のタック性
がスキン層でブロックされた成形体を得ることができ、
作業性が大幅に改善されることになる。
【0011】以下、本発明の粘性体ダンパーを、好適例
を示す図1を用いて具体的に説明する。本発明の粘性体
ダンパーは粘性体(17)と保護膜()とから構成さ
れる。該保護膜()は、攪拌軸部(21)を備えた蓋
部(2)の支持部(12)、被支持部材(4)の支持部
(14)、固定部材(5)の支持部(15)および側壁
部(13)からなる。なお蓋部には挿入用の爪(22)
が形成されており、該爪により簡単にしかも強固に固定
部材(5)に支持されることができる。また、必要に応
じてコイルスプリング(16)などの補強剤を併用し、
防振支持に用いることもできる。
【0012】本発明の粘性体ダンパーの異なる例を図2
に基ずいて説明すると、該ダンパーの保護膜(1)内に
は、粘性体(17)とともに空間部(18)が上部に設
けられている。この空間部の存在により、振動減衰特性
等に関してより一層好ましい効果をもたらすのである。
【0013】本発明の粘性体ダンパーのさらに異なる例
を図3に基ずいて説明すると、該ダンパーの保護膜
(1)内には、粘性体(17)とともに空間部(18)
が下部に設けられている。なお、前記空間部は、保護膜
内の上部と下部との2か所など、複数箇所形成させてお
いてもよい。また、被支持部材は、該ダンパーの保護膜
の横部にて支持されているが、それ以外の部位にて支持
されることも、当然可能である。さらに、該ダンパーは
保護膜の2か所にて固定支持されているが、1か所にて
固定支持されることも、当然可能である。
【0014】以下、本発明のダンパーの製造方法を、実
施例的に説明する。予め50℃に加熱しておいた金型を
ゴムラテックスの中にディッピングし、取り出した後、
90℃で60分間、加熱加硫させる。その後、硬化前の
ポリウレタンゲル生成材料混合物を金型内に注入し、1
40℃で30分間加熱加硫する。金型から脱型し、ポリ
ウレタンゲルが保護膜にて保持されている粘性体ダンパ
ーを得た。
【0015】かくして得られた粘性液体ダンパーの使用
例を具体的に説明する。前記ダンパーを用いて、例えば
CDプレイヤーを保持する一例を、要部断面図である図
4を用いて説明すると、CDディスク板(62)、光学
系(図示せず)、モーター(63)から主として構成さ
れるCDプレイヤーの被支持具(61)は、前記粘性体
ダンパーの支持部で保持されている。粘性体ダンパー
は、該ダンパーの蓋部および支持部にて固定部材(5)
と固定支持されている。固定部材が、外部からの振動に
より揺れても、前記粘性体ダンパーにより、被支持具の
振動は殆ど吸収されてしまう。
【0016】
【発明の効果】本発明のダンパーは、製造工程数が少な
く容易に製造できるうえに、加えられた振動を十分に吸
収することができる優れた振動吸収材である。とくに、
保護膜をスキン層から形成させるとともに、内部に粘性
体を保持させた構造をとるので、保護膜としてのスキン
層の硬度を低くすることが可能となり、しかもスキン層
の厚みを薄くすることもできるようになった。したがっ
て、ダンパー自体のバネ定数を下げることができ、共振
周波数を低くすることも可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘性液体ダンパーの一例の断面図であ
る。
【図2】本発明の粘性液体ダンパーの異なる例の断面図
である。
【図3】本発明の粘性液体ダンパーのさらに異なる例の
断面図である。
【図4】本発明の粘性液体ダンパーを用いてCDダンパ
ーを支持する一例の要部断面図である。
【図5】本発明の粘性液体ダンパーを製造する一工程を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 密閉保護膜 2 蓋部 4 被支持部材 5 固定部材 7 金型 12 保護膜の支持部 13 保護膜の側壁部 14 保護膜の支持部 15 保護膜の支持部 16 コイルスプリング 17 粘性体 18 空間部 21 攪拌軸部 22 挿入用爪 61 被支持具 62 CDディスク板 63 モーター 71 金型の彫り込み部 72 薄いスキン層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘性体と該粘性体を保持する保護膜とか
    ら少なくとも構成される粘性体ダンパーであって、該保
    護膜はスキン層で構成されていることを特徴とする粘性
    体ダンパー。
  2. 【請求項2】 該保護膜の内側には粘性体と空間が設け
    られている請求項1記載の粘性体ダンパー。
  3. 【請求項3】 金型に形成された彫り込み部内に液状物
    を注ぎ該彫り込み部の表面に沿って薄いスキン層を形成
    させ、次いでゲル化可能な液体を注入しゲル化させるこ
    とによる粘性体と該粘性体を保持するスキン層とから少
    なくとも構成される粘性体ダンパーの製造方法。
JP3002793A 1993-02-19 1993-02-19 粘性体ダンパーおよびその製造方法 Withdrawn JPH06241273A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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