JPH06239073A - 身分・資格証明カードの製造方法及びこれに用いる受像体 - Google Patents

身分・資格証明カードの製造方法及びこれに用いる受像体

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JPH06239073A
JPH06239073A JP5026356A JP2635693A JPH06239073A JP H06239073 A JPH06239073 A JP H06239073A JP 5026356 A JP5026356 A JP 5026356A JP 2635693 A JP2635693 A JP 2635693A JP H06239073 A JPH06239073 A JP H06239073A
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JP5026356A
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Sakae Tamura
栄 田村
Kazuo Ogino
和夫 荻野
Norio Suzuki
紀夫 鈴木
Kazuhiro Minemura
和宏 峯村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、染料熱拡散記録画像を付与したI
Dカードの耐久性向上を目的とする。 【構成】 熱拡散記録用受像体は、基材フィルムに、離
型層と、耐摩耗性樹脂層と、染料染着性樹脂層とインク
リボン離型層とで構成した受像層とをこの順に積層して
構成される。IDカード製造方法は、前記した受像体の
受像層に文字や画像を記録する工程と、前記受像体の受
像層面とカード基材とを熱融着する工程と、カード基材
と熱融着された受像体の基材シートもしくは基材シート
と離型剤層を剥離する工程とによって構成される。 【効果】 本発明で得られる受像体は耐摩耗性層を有
し、カードに熱転写した画像は上記した耐摩耗性層で被
覆され、あらためてカバーフィルム等で被覆する工程を
省くことができる。また、耐摩耗性樹脂層は染料熱拡散
記録画像の保存安定性に有害な紫外線等を遮蔽し、カー
ドの耐光性を向上させる効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料をカード構成材料
中に熱拡散させることに依って文字・画像などの情報な
どを記録する方式の身分・資格証明カード(IDカー
ド)の製造方法及びIDカードの製造に好適な染料熱拡
散記録用の受像体に関する。
【0002】
【従来の技術】表面に顔写真や姓名・住所・生年月日等
の文字・画像情報を記録すると共に裏面に設けた磁気記
録層やICに暗唱番号等を記憶させたカードをカードリ
ーダに挿入し、カード持参者が有資格者であるか否かの
識別を行うシステムが従業員や各種会員資格者の確認手
段として用いられている。
【0003】上記したカードの顔写真は、カード所持者
本人か否かを識別する必要性から銀塩写真が用いられて
きたが、近年、染料熱拡散記録画像の画質向上が図ら
れ、該記録方法による顔写真を付与したカードが実用に
供されるようになった。
【0004】染料熱拡散記録方式に依るカラー画像は、
例えば、イエロー色の熱移行性染料を熱可塑性樹脂に含
有させたインク層とマゼンタ色の熱移行性染料を熱可塑
性樹脂に含有させたインク層及びシアン色の熱移行性染
料を熱可塑性樹脂に含有させたインク層を基材フィルム
面上に面順次に設けたインクリボンを用い、インク層を
受像層と密接させた状態でインク層の背面からサーマル
記録ヘッドを用いて選択的に加熱する記録動作を繰り返
すことに依って形成される。受像層に熱拡散する染料の
量、即ち、画像濃度はインクリボンに加える熱エネルギ
ーに比例し、階調性に優れたフルカラー画像が容易に得
られる。
【0005】しかしながら、染料を熱拡散させる受像層
は飽和ポリエステル樹脂や塩化ビニール・酢酸ビニール
共重合体樹脂等を主成分とした熱可塑性樹脂の溶液を塗
布・乾燥して形成されている為に軟らかく、また、熱拡
散させた染料が受像層の表面近傍に遍在していることか
ら、カード面に印画した画像が摩擦等に依って傷付き易
いという問題点があった。
【0006】上記した問題点を解決する従来技術として
は、透明フィルムに受像層を設け、画像を記録した後に
予め接着剤を塗布した基材に透明フィルムと共に貼る方
法(例えば、特開昭60−203494号公報)が当初
から検討されてきた。
【0007】しかし、記録動作時に印加する熱に依って
インク層と受像層とが互いに熱融着する虞があることか
ら受像層にシリコーン系離型剤を含有させる等の方法に
よって離型性が付与されており、このため、前記した方
法では受像層と基材に設けた接着剤層との間で剥離し易
く、実用されるには至っていない。
【0008】また、画像を記録したカード面に透明樹脂
とワックスから成るフィルムを熱転写することによって
記録画像を被覆する方法(例えば、特開平3−4539
6号公報)が実用されているが、カバーフィルムが軟ら
かく、カード表面に傷が付き易いという従来技術の問題
点は依然として残されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、染料熱拡散
記録画像を設けたIDカードの文字・画像記録面に傷が
付き易いという従来技術の問題点の解決を課題とし、耐
摩擦性に優れたIDカードを製造する方法及びこのカー
ドの製造に好適な染料熱拡散記録用の受像体の提供を目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、インクリボン
との離型性を維持しながら接着剤との接着性に優れた染
料熱拡散記録用受像層を新規に開発することによって上
記した課題を解決したものである。
【0011】即ち、第1の発明は、基材フィルムの一主
面に、可視光域で透明な熱硬化性樹脂層と染料熱拡散記
録用受像層をこの順に設けた受像体に情報を記録する工
程と、この情報が記録された前記受像層が前記熱硬化性
樹脂層とカード基材の間に挟まれるように前記受像層と
熱硬化性樹脂層とをカード基材に転写する工程とを有す
ることを特徴とした身分・資格証明カードの製造方法で
ある。
【0012】第2の発明は、この製造方法に用いられる
受像体として、基材フィルム面上に可視光域で透明な熱
硬化性樹脂層と、該熱硬化性樹脂層上に染料熱拡散記録
用受像層とが設けられ、前記基材フィルムと前記熱硬化
性樹脂層間の剥離強度が前記熱硬化性樹脂層と前記受像
層間の剥離強度よりも小さいことを特徴とするものであ
る。
【0013】この受像体は、例えば、染料熱拡散記録用
受像層が、熱可塑性樹脂層と;オーバーコートとしてこ
の熱可塑性樹脂層上に設けた熱可塑性樹脂とアイオノマ
ー樹脂との混合樹脂層;とで構成されている。
【0014】本発明方法は、本発明に係る染料熱拡散記
録用の受像体を用い、イメージスキャナなどを用いて読
み込んだ人物画像及び身分・資格証明事項などの情報を
記録する手段(サーマルヘッドなど)と、記録した受像
層面をIDカード基材面に接着する手段と、IDカード
基材と接着一体化した受像体の基材フィルムを剥離する
手段とを有する装置を用いて実施される。図1に本発明
に係る染料熱拡散記録用受像体の一例を概略図として示
した。
【0015】本発明の実施に用いる受像体は、この受像
体の基材フィルムと基材フィルム面上に設けた耐摩耗性
樹脂層とが剥離し易いことが必要な特性の一つであっ
て、図1に示したように、基材フィルム(11)の面上
に離型層(12)を設け、この離型層(12)上に耐摩
耗性樹脂層(13)を設け、次に、耐摩耗性樹脂層(1
3)上に受像層(14)を設けることが望ましいが、基
材フィルム(11)と耐摩耗性樹脂層(13)との接着
性が耐摩耗性樹脂層(13)と受像層(14)との接着
性よりも劣る場合には、離型層(12)を設けなくとも
良い。
【0016】前記接着性に優れた受像層(14)は、染
料染着性樹脂層(141)とこれを被覆するようにして
設けたインクリボン離型層(142)とからなり、この
インクリボン離型層(142)はアイオノマー樹脂と熱
可塑性樹脂との混合樹脂層で構成することによって得ら
れる。
【0017】前記したアイオノマー樹脂としては、エチ
レン・メタアクリル酸共重合体中に含まれるカルボキシ
ル基を部分的にアルカリ金属化合物や亜鉛等の金属化合
物と反応させて得られるエチレン・メタアクリル酸共重
合体系アイオノマー樹脂がインク層との離型性に優れ、
しかも、カード基材との接着性に優れたインクリボン離
型層(142)が得られる点で好適である。
【0018】また、インクリボン離型層(142)に用
いる熱可塑性樹脂としては、上記したアイオノマー樹脂
との相溶性が有れば特に限定されず、飽和ポリエステル
樹脂、スチレン・ブタジィエン共重合体、スチレン・ア
クリル酸系共重合体、アクリルニトリル・ブタジィエン
系共重合体、ポリビニールアルコール、ポリ塩化ビニー
ル、ポリビニールアセタール、ポリオレフィン、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレー
ト共重合体、エチレン・エチルアクリレート・無水マレ
イン酸三元共重合体等があげられる。
【0019】アイオノマー樹脂と混合する熱可塑性樹脂
のガラス転移温度が低い程、接着性と記録感度に優れた
受像層(14)が得られるが、ガラス転移温度が低すぎ
ると記録画像の保存寿命が短くなるため、接着性を維持
しつつ、実用上支障の無い画像保存寿命を有する受像層
(14)を得るためには、ガラス転移温度が50℃以上
100℃以下の熱可塑性樹脂を用いることが望ましい。
【0020】同様に、熱可塑性樹脂とアイオノマー樹脂
との混合樹脂中に占める熱可塑性樹脂の割合が高いほど
接着性と記録感度が向上する一方、記録画像の耐熱性が
低下する傾向があり、カード基材との接着性とインクリ
ボンとの離型性及び記録画像の耐熱性等を実験・検討し
て両樹脂の最適混合比を選定する必要がある。熱可塑性
樹脂として飽和ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂と
してエチレン・メタアクリル酸共重合体系アイオノマー
樹脂を用いた系での最適混合比は、飽和ポリエステル樹
脂を20重量%以上90重量%以下に、好ましくは30
重量%乃至50重量%である。
【0021】染料染着性樹脂層(141)上に設けるイ
ンクリボン離型層(142)が厚いほど接着性が向上す
る反面、染料が染料染着性樹脂層(141)まで熱拡散
し難くなる。また、薄い場合にはインク層との離型性が
不足する傾向があり、熱可塑性樹脂として飽和ポリエス
テル樹脂、アイオノマー樹脂としてエチレン・メタアク
リル酸共重合体系アイオノマー樹脂を用いたインクリボ
ン離型層(142)の最適な厚みは0.05μm以上1
μm以下である。ガラス転移温度が低く、染料の熱拡散
性に優れた熱可塑性樹脂を用いた系では2μm程度の厚
みでも支障がない。
【0022】アイオノマー樹脂と熱可塑性樹脂との混合
樹脂層の厚みは、樹脂層の形成に例えばグラビヤコータ
を用いた場合、混合樹脂液の固形分濃度やグラビヤロー
ルの粗さを適宜選択することに依って所望の厚みに調整
することができる。
【0023】耐摩耗性樹脂層(13)は最終的にIDカ
ード表面を構成するため、この材料としては可視光域で
透明であり、カードリーダー等との摩擦に対して耐久性
の高い材料、例えば、ウレタン樹脂系のハードコート
剤、メラミン樹脂系のハードコート剤、多官能アクリル
樹脂系のハードコート剤、ポリエステル・メラミン樹脂
系ハードコート剤、不飽和ポリエステル樹脂系ハードコ
ート剤、シリコーン樹脂系ハードコート剤等が用いられ
る。
【0024】また、受像層中に熱拡散させた染料の光分
解を抑制する目的で、上記したハードコート剤に通常の
紫外線吸収剤を添加して用いても良い。また、酸化錫や
酸化チタン等の金属酸化物の超微粒子を上記ハードコー
ト剤に分散させた場合には、耐摩耗性がいっそう向上す
ると共に記録画像に照射される紫外線の強度が軽減さ
れ、IDカードの耐光性が向上する副次的な効果が期待
できる。
【0025】受像層に人物画像及び身分・資格証明事項
を記録する手段は、通常の文字・画像読み取り装置、例
えば、スキャナーやビデオカメラ等の光学的文字画像読
み取り装置と染料熱拡散記録方法を用いた文字画像記録
手段とから構成される。
【0026】人物画像等を記録した受像層面を、接着剤
層(22)が形成されたカード基材(21)からなるI
Dカード基材(20)に接着する手段としては、ヒート
ロールまたはヒートプレス等が適用可能である。
【0027】カード基材(21)と接着一体化した受像
体(10)の基材フィルム(11)を基材フィルム(1
1)と耐摩耗性樹脂層(13)との界面、即ち離型層
(12)で剥離することでIDカード(30)が製造さ
れる(図2参照)。
【0028】この剥離手段としては、基材フィルムとカ
ード基材の何れか一方を固定し、片方を掴んで剥離する
機構を有する装置が望ましいが、一旦一体化したものを
手でフィルムの端部を掴み、カード基材から引き剥しす
ようにしてもよい。
【0029】
【作用】本発明により得られるIDカードは、受像層が
耐摩耗性樹脂層とカード基材の間に位置した構造にな
り、耐摩耗性樹脂層は受像層がカードリーダ等との摩擦
によって摩耗したり、傷つけられたりしないように保護
して文字・画像等の破損を防止する作用を有する。
【0030】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0031】本発明に係るI受像体は、基材フィルム面
上に耐摩耗性樹脂層と基材フィルムとの離型性を向上さ
せるための離型剤層を塗布した後、該離型剤層上に可視
光域で透明な耐摩耗性樹脂層として熱硬化性樹脂層を設
け、次に、該熱硬化性樹脂層上に染料染着性樹脂層を設
け、更にこの染着性樹脂層上にインクリボンの染料含有
インク層との熱融着を防止するためのインクリボン離型
層を設けることに依って製造した。
【0032】上記した工程で得られた受像体に文字・画
像を記録した後、受像体の文字・画像記録面とカード基
材とを貼り合わせて受像体とカード基材とを接着一体化
した後に、カード基材と一体化された受像体の基材フィ
ルムを剥離し、IDカードを得た。その装置の概略を図
3に示す。
【0033】文字・画像の記録は、イエロー色の熱移行
性染料を含有させたインク層とマゼンタ色の熱移行性染
料を含有させたインク層及びシアン色の熱移行性染料を
含有させたインク層をフィルム面上に面順次に設けたイ
ンクリボンを用い、インク層を受像層と密接させた状態
でインク層の背面からサーマル記録ヘッドを用いて選択
的に加熱する記録動作を繰り返す、通常の染料熱拡散記
録方式のプリンタを用いて行なった。
【0034】また、染料熱拡散記録用受像体とカード基
材との接着一体化は、予めホットメルト接着剤を塗布し
たカード基材の接着剤塗布面と受像体を構成するインク
リボン離型層面とを重ね合わせた状態で加熱・加圧する
方法を用いて行った。 (実施例−1)
【0035】先ず、厚さが50μmのポリエステルフィ
ルム(基材フィルム)の片面に下記組成の離型層形成溶
液、熱硬化性樹脂層形成溶液、染着性樹脂層形成溶液、
インクリボン離型層形成溶液をグラビヤコータを用いて
順次、塗布・乾燥し、本発明に係る染料熱拡散記録用受
像体を得た。 ・離型剤層形成溶液の組成 シリコーンオイル (型名;TSF4420 東芝シリコーンKK製) ・・1g トルエン ・・1000g ・熱硬化性樹脂層形成溶液の組成 ポリエステル・メラミン樹脂溶液(固形分濃度;58%) (型名;SF−C−329 大日本インキKK製) ・・500g イソシアネート (型名;SF−C−329用 大日本インキKK製) ・・15g メチルエチルケトン ・・200g トルエン ・・300g ・染着性樹脂層形成溶液−1の組成 フェノキシ樹脂 (型名;PKHH 米国ユニオンカーバイド社製) ・・250g メチルエチルケトン ・・720g 純水 ・・30g ・インクリボン離型層形成溶液−1の組成 ポリエステル樹脂エマルジョン(固形分濃度;34.8%) (型名;MD−1200 東洋紡KK社製) ・・60g アイオノマー樹脂エマルジョン(固形分濃度;26.1%) (型名;MKD100E 三井・デュポンポリケミカル社製)・・34g 純水 ・・356g エチルアルコール ・・275g メチルエチルケトン ・・275g 所定の面積を塗布するに要した上記各溶液の量から計算
した各樹脂層の厚みは下記のとおりであった。 離型剤層厚み ・・0.1μm以下 熱硬化性樹脂層厚み ・・約3μm 染着性樹脂層厚み ・・約4μm インクリボン離型層厚み ・・約0.1μm
【0036】次に、前記した工程で得られた染料熱拡散
記録体の受像層に、市販の染料熱拡散記録用インクリボ
ン(松下電器産業株式会社製ビデヲプリンタ VW−V
P100用カラーインクシート 型名;VW−IOP5
0)と、サーマル記録ヘッド(発熱抵抗体配列密度12
ドット/mm)とを用い、単色記録(イエロー、マゼン
タ、シアン)、2色順次重ね合わせ記録(イエローとマ
ゼンタの重ね合わせ、マゼンタとシアンの重ね合わせ、
イエローとシアンの重ね合わせ)、及び3色順次重ね合
わせ記録を行ったところ、インクリボンと受像体との熱
融着が全く起こらず、インクリボン離型層が有効に機能
していることを確認できた。
【0037】次に、厚さが0.5mmの白色塩ビシート
の片面に接着剤層として共重合ポリエステル樹脂溶液
(商品名:アロンメルトPES−360SK 東亜合成
化学工業KK製)を塗布・乾燥して得たIDカード基材
の共重合ポリエステル樹脂塗布面と、受像体のインクリ
ボン離型層面とを重ね合わせ、130℃の温度下で30
秒間、加熱・加圧してカード基材と受像体を接着・一体
化した。
【0038】上記した一体化物を室温まで冷却した後に
受像体の端面を持ってカード基材から剥離したところ、
熱硬化性樹脂層と画像記録された受像層とがカード基材
側に一括して転写された。
【0039】画像が転写された上記カード基材表面は熱
硬化性樹脂から成る耐摩耗性樹脂層で被覆された形状に
なり、普通紙や衣服で表面を擦っても傷が付かず、記録
画像が破壊されなかった。 (実施例−2)下記組成のインクリボン離型層形成溶液
を用いた以外は全て実施例−1と同様にして本発明に係
る受像体を得た。 ・インクリボン離型層形成液−2 ポリエステル樹脂エマルジョン (型名;MD−1200 東洋紡KK製) ・・43g アイオノマー樹脂エマルジョン (型名;MKD100E 三井・デュポンポリケミカル社製)・・57g 純水 ・・350g エチルアルコール ・・275g メチルエチルケトン ・・275g
【0040】実施例−1は、インクリボン離型層中のポ
リエステル樹脂含有割合が約70%になるように調整し
たインクリボン離型層形成液を用いたが、本実施例で
は、ポリエステル樹脂含有割合が50%になるように調
整した液を塗布してインクリボン離型層を設けた。
【0041】本実施例で得られた受像体も鮮明な染料熱
拡散記録画像が記録でき、且つ、カード基材に接着剤層
として共重合ポリエステル樹脂溶液(商品名:アロンメ
ルトPES−360SK 東亜合成化学工業KK製)を
塗布・乾燥した面に強固に熱融着し、カード基材側に熱
硬化性樹脂層と受像層とを一括して転写することができ
た。
【0042】一方、インクリボン離型層中に占めるポリ
エステル樹脂の割合が90%になるように調整したイン
クリボン離型層形成液を用いた以外は全て実施例−1と
同様にして作成した染料熱拡散記録用受像体は、記録時
の熱によりインクリボンと受像層が熱融着し、鮮明な画
像が記録できず、また、インクリボン離型層中に占める
ポリエステル樹脂の割合が10%になるように調整した
インクリボン離型層形成液を用いた以外は全て実施例−
1と同様にして作成した染料熱拡散記録用受像体は、イ
ンクリボンと受像層との熱融着は起こらないものの、十
分な画像濃度が得られなかった。 (実施例−3)下記組成のインクリボン離型層形成液を
用いた以外は全て、実施例−1と同様にして本発明に係
る染料熱拡散記録用受像体を作成した。 ・インクリボン離型層形成液−3 アクリル樹脂エマルジョン (タイプ:セビアンA46777 ダイセル化学工業KK製)・・ 21g アイオノマー樹脂エマルジョン (型名;MKD100F 三井・デュポンポリケミカル社製)・・ 57g 純水 ・・470g エチルアルコール ・・250g メチルエチルケトン ・・250g 本実施例で得られた染料熱拡散記録体も、カード基材側
に熱硬化性樹脂層と受像層とを一括して転写することが
できた。 (実施例−4)下記組成の熱可塑性樹脂・アイオノマー
樹脂混合樹脂層形成溶液を用いた以外は全て、実施例−
3と同様にして本発明に係る受像体を作成した。 ・インクリボン離型層形成液−4 アクリル樹脂エマルジョン (タイプ:セビアンA46704 ダイセル化学工業KK製)・・ 21g アイオノマー樹脂エマルジョン (型名;MKD100E 三井・デュポンポリケミカル社製)・・ 9g 純水 ・・470g エチルアルコール ・・250g メチルエチルケトン ・・250g
【0043】本実施例で得られた受像体も、接着剤を塗
布したカード基材と熱接着することができ、カード基材
からポリエステルフィルムを剥した際に受像層と熱硬化
樹脂層が一括してカード基材側に転写された。
【0044】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に詳細に説明したよ
うに、本発明の実施で得られるIDカードは写真画像が
記録された受像層が熱硬化性樹脂で被覆された形態とな
り、機械的な摩擦によって写真画像に傷が付きにくく、
IDカードの耐久性が改良される。
【0045】また、耐摩耗性を向上させる目的の熱硬化
性樹脂層が受像層に照射される紫外線を軽減させ、受像
層に熱拡散させた染料の光分解を抑制し、IDカードの
耐光性を向上させる効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 受像体の一例を示す断面概略図。
【図2】 身分・資格証明カードの断面略概略図。
【図3】 本発明に用いられる装置の概略図。
【符号の説明】
11 ・・基材フィルム 12 ・・離型層 13 ・・耐摩耗性樹脂層 14 ・・受像層 141・・染着性樹脂層 142・・インクリボン離型層 20 ・・IDカード基材 21 ・・カード基材 22 ・・接着剤層 30 ・・IDカード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06K 19/10 19/08 8623−5L G06K 19/00 F (72)発明者 峯村 和宏 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの一主面に、可視光域で透
    明な熱硬化性樹脂層と染料熱拡散記録用受像層をこの順
    に設けた受像体に情報を記録する工程と、この情報が記
    録された前記受像層が前記熱硬化性樹脂層とカード基材
    の間に挟まれるように前記受像層と熱硬化性樹脂層とを
    カード基材に転写する工程とを有することを特徴とした
    身分・資格証明カードの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法に用いられる受
    像体であって、基材フィルム面上に可視光域で透明な熱
    硬化性樹脂層と前記熱硬化性樹脂層上に染料熱拡散記録
    用受像層とが設けられ、前記基材フィルムと前記熱硬化
    性樹脂層間の剥離強度が前記熱硬化性樹脂層と前記受像
    層間の剥離強度よりも小さいことを特徴とした受像体。
  3. 【請求項3】 染料熱拡散記録用受像層が熱可塑性樹脂
    層と、前記熱可塑性樹脂層上に設けた熱可塑性樹脂とア
    イオノマー樹脂との混合樹脂層とで構成されていること
    を特徴とした請求項2記載の受像体。
JP5026356A 1993-02-16 1993-02-16 身分・資格証明カードの製造方法及びこれに用いる受像体 Pending JPH06239073A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006205489A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Dainippon Printing Co Ltd カード及びその製造方法

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