JP2000335145A - 個人認証媒体及びその製造方法 - Google Patents

個人認証媒体及びその製造方法

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JP2000335145A
JP2000335145A JP11153783A JP15378399A JP2000335145A JP 2000335145 A JP2000335145 A JP 2000335145A JP 11153783 A JP11153783 A JP 11153783A JP 15378399 A JP15378399 A JP 15378399A JP 2000335145 A JP2000335145 A JP 2000335145A
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Junichi Washitsuka
純一 鷲塚
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐久性と耐光性を有し、真偽判定が容
易でありながら偽造が困難な個人認証媒体を提供する。 【解決手段】 基材上に、蛍光体含有層、受像層、及び
可視像層を形成した後、紫外線吸収剤含有材料を可視像
及び受像層上にパターン状に適用し、パターン状の紫外
線吸収剤含有層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば従業員証や
会員証等の所有者本人の証明を目的とする個人認証媒体
とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従業員証や会員証等のIDカード
を染料熱拡散記録方式を応用して作成するシステムが実
用化されている。
【0003】染料熱拡散記録方式を用いたIDカードの
作成装置は、顔写真を染料熱拡散記録装置を用いて記録
する印画部と、氏名・生年月日・IDナンバー等の個人
文字情報を熱拡散記録装置または感熱溶融記録装置を用
いて記録する印字部、必要に応じてカード表面の保護の
ためのオーバーコート層転写部や、紫外線硬化樹脂液を
塗布・硬化する部分から構成されている。
【0004】染料熱拡散記録方式で画像記録する場合
は、染料で染色可能とするためにカード上に熱可塑性樹
脂層が設けられており、染料は、この層の表面近傍に熱
拡散するため、画像に傷が付き易く、また紫外線により
染料が分解され、色調が変化する等の耐久性・耐光性不
足が問題となっている。
【0005】感熱溶融熱転写記録方式で記録した画像
は、熱によって溶融するために、熱可塑性樹脂からイン
クが形成されており、インクがカード表面に定着するた
め画像に傷が付き易いことが問題になっている。また不
正使用を防止するために偽造が困難で、かつ真偽判定が
容易であることが求められている。
【0006】これらの要求に対応する技術として、耐久
性不足に対しては、画像を形成した後に、保護樹脂層を
形成したり、紫外線硬化樹脂層を形成する方法が知られ
ている。また、耐光性を向上させる手段としては、保護
樹脂層・紫外線硬化樹脂層に酸化チタン、酸化セリウ
ム、酸化錫等の無機酸化物の紫外線吸収剤、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、サリ
チル酸系、シアノアクリレート系等の有機化合物系紫外
線吸収剤、フェノール系、アミン系等の一次酸化防止
剤、硫黄系、リン系等の二次酸化防止剤等を加えること
が知られている。
【0007】特に熱可塑性樹脂に分散した染料に対して
は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有する保護
樹脂層を設けることが効果的であることが知られてい
る。
【0008】不正使用防止策としては、キャッシュカー
ド等に実用されているカード表面内へのホログラム・シ
ールの付加があげられる。これは真偽判定は容易だが、
偽造が比較的容易にでき、透明ではないためカード表面
内に付加した場合、画像や文字情報を記録するための余
白が少なくなるという不都合があった。
【0009】上述したように、従来の方法で作成したカ
ードに付与されている不正使用防止策は、真偽判定が容
易であること、偽造が困難であること、不正防止策の付
与に特別な面積を必要としないことの3条件をすべて同
時に満たすものがないという不都合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、優れた耐久性と耐光性を有し、真偽判定が容易で、
偽造が困難な個人認証媒体を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、優れた耐久性と耐
光性を有し、真偽判定が容易で、偽造が困難な個人認証
媒体を容易に製造する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、基材
と、該基材上に設けられた蛍光体含有層と、該蛍光体含
有層上に設けられた受像層と、該受像層上に設けられた
可視像と、該可視像及び該受像層上に紫外線吸収剤含有
材料を所定のパターン状に形成することにより設けられ
た紫外線吸収層とを具備する個人認証媒体を提供する。
【0013】本発明は、第2に、基材と、該基材上に設
けられた蛍光体含有層兼受像層と、該受像層上に設けら
れた可視像と、紫外線吸収剤含有材料を所定のパターン
状に形成することにより該可視像及び該受像層上に設け
られた紫外線吸収層とを具備する個人認証媒体を提供す
る。
【0014】本発明は、第3に、基材上に蛍光体含有層
を形成する工程、該蛍光体含有層上に受像層を形成する
工程、該受像層上に可視像層を形成する工程、及び紫外
線吸収剤含有材料を、該可視像及び該受像層上に所定の
パターン状に形成し、所定のパターン状の紫外線吸収剤
含有層を形成する工程を具備する個人認証媒体の製造方
法を提供する。
【0015】本発明は、第4に、基材上に蛍光体含有層
兼受像層を形成する工程、該蛍光体含有層兼受像層上に
可視像を形成する工程、及び該可視像及び該受像層上に
紫外線吸収層を所定のパターン状に形成する工程を具備
する個人認証媒体の製造方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の個人認証媒体は、基材上
に、順に積層された蛍光体含有層、受像層、及び可視像
を有し、この可視像及び受像層上に、紫外線吸収剤含有
材料をパターン状に適用することにより設けられた紫外
線吸収層が形成されている。
【0017】また、本発明の方法は、このような個人認
証媒体を得るための方法であって、基材上に蛍光体含有
層を形成する工程、蛍光体含有層上に受像層を形成する
工程、受像層上に可視像層を形成する工程、及び紫外線
吸収剤含有材料を、可視像及び受像層上にパターン状に
適用し、パターン状の紫外線吸収剤含有層を形成する工
程を具備する。
【0018】このような個人認証媒体では、可視像以外
の部分に、紫外線吸収剤含有層が例えば画像や文字等の
パターン状に形成されているため、カード面に紫外線を
照射したとき、紫外線吸収剤含有層の下層の蛍光体が発
光せず、カード表面から見て発光しないパターンとな
る。本発明の個人認証媒体を用いると、このパターンを
識別することにより、容易に真偽判定が可能となる。ま
た、このパターンは、カード上の可視像に影響を与えな
いため、カード表面のどこにでも適用し得る。このた
め、不正防止策の付与のために可視像の形成できない領
域を形成する必要がない。
【0019】紫外線吸収剤含有材料は、好ましくは、熱
転写によりパターン状に形成される。熱転写を用いる
と、所望のパターンを容易に形成することができる。ま
た、その可視光線透過率は30〜95%であることが好
ましい。
【0020】蛍光体含有層と受像層は、両方の機能を兼
ね備えた蛍光体含有層兼受像層として形成することも可
能である。
【0021】また、基材上に形成されたこれら可視像、
受像層、及び紫外線吸収層を被覆するように例えば紫外
線硬化性樹脂等からなる保護層を形成することができ
る。
【0022】このような保護層としては、可視光線透過
率30〜95%のものが好ましい。
【0023】可視像は人物画像を含み、紫外線吸収剤含
有材料は、少なくとも人物画像上にその全面を被覆する
ように適用されることが好ましく、これと同時に、少な
くとも受像層上にパターン状に形成される。このとき、
人物画像上に形成された紫外線吸収剤含有層は、画像が
紫外線により劣化することを防止する耐光性保護層とし
て機能し、パターン状に形成された紫外線吸収剤含有層
は、真偽判定用パターンとして機能する。このように、
本願発明の方法では、耐光性保護層と真偽判定用パター
ンとを同時に形成することができる。
【0024】以下、図面を参照し、本発明を具体的に説
明する。
【0025】図1ないし図4は、本発明の個人認証媒体
の製造方法の一例を説明するための図を示す。
【0026】図1に示すように、まず、カード基材1上
に、蛍光体含有樹脂層2、染料熱拡散記録用受像層3を
順に形成し、人物画像4及び身分・資格証明事項等の文
字像5を記録する。
【0027】次に、図2に示すように、基材フィルム6
上に離型層7、紫外線吸収剤含有層8、及び感熱接着剤
層9を積層した紫外線吸収剤含有層転写フィルム30を
用意し、感熱接着剤層9を染料熱拡散記録用受像層3側
に向けて対向して配置する。
【0028】基材フィルム6側から図示しないサーマル
ヘッドを適用し、図3に示すように、染料熱拡散記録用
受像層3上にパターン状に、及び人物画像4上の全面
に、紫外線吸収剤含有層8が感熱接着層9を介して熱転
写され、紫外線吸収剤含有層10,11が形成される。
【0029】その後、図4に示すように、人物画像4、
文字像5、及び紫外線吸収剤含有層10,11が形成さ
れた染料熱拡散記録用受像層3上に、紫外線硬化性樹脂
等を用いて保護層20を形成する。
【0030】このようにして、本発明の個人認証媒体を
製造することができる。
【0031】また、紫外線吸収剤含有層10,11の形
成に、表面硬度の高い樹脂を用いることにより、図3に
示すような構成のまま、紫外線硬化樹脂層を省略するこ
ともできる。
【0032】また、蛍光体含有樹脂層2及び染料熱拡散
記録用受像層3の代わりに、蛍光体含有層兼受像層を設
けることができる。
【0033】図5に、本発明の個人認証媒体の他の例を
表す概略図を示す。図示するように、この個人認証媒体
は、蛍光体含有樹脂層2及び染料熱拡散記録用受像層3
の代わりに蛍光体含有層兼受像層12を設ける以外は、
図4と同様の構成を有する。
【0034】本発明に用いられる蛍光体含有樹脂層は、
媒体全面でほぼ均一な発光強度を得られることが必要な
特性の一つである。このため、無機系蛍光顔料、有機系
蛍光染料またはこれらの混合物が十分に分散し、かつ透
明性に優れ、染料熱拡散記録用受像層との接着性に優れ
た樹脂を基材上に設けることが望ましいが、蛍光増白剤
を添加した基材を使用すれば、蛍光剤含有層を省略する
ことが可能である。
【0035】蛍光体含有樹脂層に使用される透明性に優
れた樹脂としては、具体的には例えばポリエステル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系
樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル系樹脂及びこれらの各樹脂の混合物等があげられ
る。
【0036】ポリエステル系樹脂としては、例えば東洋
紡績(株)製 商品名 バイロン200、バイロナール
MD1100、バイロナールMD1200、バイロナー
ルMD1245、バイロナールMD1400、バイロナ
ールGX−W27、ユニチカ(株)製エリーテルUF−
3350、エリーテルUF−3380、及びエリーテル
UE−3200等が好ましく使用し得る。
【0037】ポリウレタン系樹脂としては、例えば日本
ポリウレタン工業(株)製 商品名ニッポラン230
1、ニッポラン2304、ニッポラン3016、ニッポ
ラン3022、及びニッポラン3027、電気化学工業
(株)製 商品名 ハードロックWX−2000R、及
びハードロックWX−2000S等があげられる。
【0038】また、これらのウレタン樹脂は適当なイソ
シアネート化合物と混合して用いることができる。
【0039】アクリル系樹脂としては、例えばダイセル
化学工業(株)製 商品名 セビアン45000、セビ
アン45610、セビアン46777、三菱レイヨン
(株)製 商品名 ダイヤナールBR−80、ダイヤナ
ールBR−83、ダイヤナールBR−85、及びダイヤ
ナールBR−87等があげられる。
【0040】エポキシ系樹脂としては、例えば旭電化工
業(株)製 商品名 アデカレジンEP−4100、E
P−4300、EP−4530、及びEP−5100−
70X、東邦化成工業(株)製 商品名 ウルタイト2
550、東レ(株)製 商品名 ケミットエポキシTE
2101、セメダイン(株)製 商品名 セメダインE
P−001等が好ましく使用できる。
【0041】ポリビニルブチラール系樹脂としては、例
えば積水化学工業(株)製 商品名エスレックBL−
3、エスレックBL−S、及びエスレックBX−L等が
あげられる。
【0042】エチレン−酢酸ビニル系樹脂としては、例
えば三井デュポンポリケミカル(株)製 商品名 エバ
フレックス210、エバフレックス220、エバフレッ
クス250、ヒロダイン工業(株)製 商品名 ヒロダ
イン1800−5、ヒロダイン3706、ヒロダイン4
309、コニシ(株)製 商品名 ボンドBC677、
ボンドMP786W等があげられる。
【0043】無機系蛍光顔料としては、例えば根本特殊
化学(株)製 商品名 SPE−A、ALN−B、GO
F−F、GYL、YO、YS−A、及びGBF−OR等
があげられる。
【0044】また、本発明に使用される紫外線吸収剤含
有層転写フィルムは、基材フィルムと、基材フィルム上
に設けられた紫外線吸収剤含有層及び感熱接着剤層の積
層体とが剥離しやすいことが好ましい。図2に示したよ
うに、基材フィルム6の面上に離型層7を設け、離型層
7上に紫外線吸収剤含有層8及び感熱接着剤層9を設け
ることが望ましいが、基材フィルム6と紫外線吸収剤含
有層8との接着性が感熱接着剤層9とカード基材1上の
受像層3との接着性よりも劣る場合には、離型層7を省
略することが可能である。しかし、基材フィルム6剥離
後の紫外線吸収剤含有層8と感熱接着剤層9のバリ、尾
引き等の不要な樹脂がカード上に残ることを防ぐために
は、基材フィルム6と紫外線吸収剤含有層8との接着性
は、感熱接着剤層9とカード上の受像層3との接着性よ
り、わずかに劣る程度に調節されていることが望まし
い。
【0045】紫外線吸収剤含有層8は、耐摩擦性、耐薬
品性、耐溶剤性、透明性等に優れた樹脂と、紫外線吸収
剤、必要に応じて保護層として使用される紫外線硬化性
樹脂層との接着性に優れた樹脂との混合樹脂層で構成さ
れることが好ましい。
【0046】耐摩擦性、耐薬品性、耐溶剤性、透明性等
に優れた樹脂としては、例えばポリエステル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂
及びこれらの各樹脂の混合物等があげられる。
【0047】シリコーン系樹脂としては、例えば東芝シ
リコーン(株)製 商品名 トスガード510等があげ
られる。
【0048】転写時のバリ、尾引きを防ぐために、これ
らの樹脂に、シリカ、炭酸カルシウム、シリコーン微粒
子、及びポリメチルメタクリレート微粒子等の透明性の
高い微粒子や、ワックス等を添加することができる。こ
れらの微粒子及びワックスは、耐薬品性、耐溶剤性を悪
化させるため、平均分子量20000〜80000のア
クリル系樹脂を用い、微粒子を添加しないか、あるいは
ごく少量添加することが望ましい。
【0049】紫外線吸収剤含有層転写後に、保護層とし
て、紫外線硬化性樹脂層を形成する場合には、紫外線吸
収剤含有層に使用する樹脂の種類によっては、それらの
間の接着性が十分でなく、その結果、わずかの屈曲によ
り、紫外線硬化樹脂層が剥離することがある。これを防
止するために、紫外線吸収剤含有層に、紫外線硬化樹脂
液と相溶しやすい樹脂、例えば積水化学工業(株)製
ポリビニルアセタール樹脂 商品名 エスレックKS−
1、エスレックKS−5、エスレックKX−1、エスレ
ックKW−1、ポリビニルブチラール樹脂 商品名 エ
スレックBL−3、エスレックBL−S、エスレックB
X−L、三菱化学(株)製 ポリビニルフェニルアセタ
ール樹脂 商品名 PVPA等を適当な割合で混合する
ことができる。
【0050】これらの樹脂を使用して、紫外線吸収剤含
有層8を形成する方法としては、グラビアコート、リバ
ースコート、ダイコート、ワイヤーバーコート等、混合
樹脂を塗料化して、塗布・乾燥する方法等が挙げられ
る。紫外線吸収剤含有層8の厚みは、1〜10μm程度
が好ましい。
【0051】感熱接着剤層9に用いられる感熱接着剤
は、カード表面の受像層3との接着性に優れていなけれ
ばならない。また、分散染料に接するため、耐光性、暗
退色性に大きな影響を与える。よって、ここに使用する
感熱接着剤は、受像層樹脂との相溶性もしくは反応性に
優れていて、分散染料との反応性が乏しいものが望まし
い。
【0052】上記の条件を満たす感熱接着剤としては、
例えばポリエステル系樹脂、セルロース系樹贈、ポリビ
ニルアセタール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、
フェノキシ系樹脂、ポリブロピレン系樹脂、アクリル系
樹脂及びこれらの各樹脂の混合物、共重合体が挙げられ
る。
【0053】ポリエステル系樹脂としては、前述の蛍光
体含有樹脂層に使用する樹脂を使用することができる。
【0054】セルロース系樹脂としては、例えば日本曹
達(株)製 商品名 HPC−H、HPC−L、及びH
PC−SL、ハーキュレス社製 商品名 N−4、N−
7、N−10、N−14、K−14、及びT−10等が
あげられる。
【0055】ポリビニルアセタール系樹脂としては、例
えば積水化学工業(株)製 商品名エスレックKS−
1、エスレックKS−5等があげられる。
【0056】ポリビニルーブチラール系樹脂としては、
前述の蛍光体含有樹脂層に使用する樹脂を用いることが
できる。
【0057】フェノキシ系樹脂としては、例えばユニオ
ンカーバイド社製 商品名 PKHH、PKHJ、PK
HW−35、PKHW−35R、PXKS−6994、
PXKS−7000等があげられる。
【0058】ポリプロピレン系樹脂としては、例えば三
井石油化学工業(株)製 商品名ユニストールR−10
0K、ユニストールR−200K、ユニストールR−2
00、及びユニストールR−300等があげられる。
【0059】アクリル系樹脂としては、前述の蛍光体含
有樹脂層に用いる樹脂を使用することができる。
【0060】なお、転写時のバリ、尾引きを防ぐために
これらの樹脂にシリカ、炭酸カルシウム、シリコーン微
粒子、ポリメチルメタクリレート微粒子等の透明性の高
い微粒子や、ワックス等を添加することができる。
【0061】また、感熱接着剤層9塗工の際に、紫外線
吸収剤含有層8を破壊しないためには、アルコール系溶
剤に溶解する樹脂、もしくは水性エマルジョン樹脂を用
いることが望ましい。カード上の受像層3にポリビニル
アセタール系の樹脂を用いた場合には、感熱接着剤9と
して、軟化点75〜90℃のポリビニルブチラール樹脂
を使用することが、接着性、耐光性、耐熱性、暗退色性
に有利であるので望ましい。
【0062】これらの樹脂を使用して、感熱接着層9を
形成する方法としては、グラビアコート、リバースコー
ト、ダイコート、ワイヤーバーコート等、混合樹脂を塗
料化して、塗布・乾燥する方法等が挙げられる。感熱接
着層9の厚みは、0.1〜2μm程度が好ましい。
【0063】紫外線吸収剤含有層8、感熱接着剤層9の
いずれか、または両方に添加する紫外線吸収剤として
は、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、及び染料固
着剤等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば共
同薬品(株)製 商品名 バイオソーブ520、バイオ
ソーブ550、バイオソーブ580、バイオソーブ58
2、バイオソーブ583、バイオソーブ590、及びバ
イオソーブ591、チバガイギー(株)製 商品名 Ti
nuvin P、Tinuvin PFL、Tinuvin 234、Tinuvin 320、Ti
nuvin 292、Tinuvin 326、Tinuvin 326FL等があげられ
る。
【0064】酸化チタン、酸化セリウム、及び酸化錫等
の無機酸化物紫外線吸収剤としては、例えば出光石油化
学(株)製 商品名 チタニアIT−S、チタニアIT
−UD、及びチタニアIT−OA、多木化学(株)製
商品名 ニードラールW−100、ニードラールU−1
00等があげられる。
【0065】酸化防止剤としては、フェノール系、アミ
ン系等の一次酸化防止剤、リン系、硫黄系等の二次酸化
防止剤が挙げられる。
【0066】一次酸化防止剤としては、例えば旭電化工
業(株)製 商品名 アデカスタブ329K、アデカス
タブPEP−8、アデカスタブPEP−24G、アデカ
スタブPEP−36、アデカスタブPEP−24G、及
びアデカスタブHP−10、住友化学工業(株)製 商
品名 スミライザーBHT、スミライザーBHT−P、
スミライザーS、スミライザーBP−76、スミライザ
ーGM、スミライザーGS、スミライザー9A、及びス
ミライザーGA−80、チバガイギー(株)製商品名
Irganox1076、Irganox330等があげられる。
【0067】二次酸化防止剤としては、例えば旭電化工
業(株)製 商品名 アデカスタブHP−10、アデカ
スタブPEP−8、アデカスタブPEP−24G、アデ
カスタブPEP−36、及びアデカスタブAO−412
S、住友化学工業(株)製商品名 スミライザーTP
M、スミライザーTPS、スミライザーTP−D、スミ
ライザーTNP、スミライザーP−16等があげられ
る。
【0068】染料固着剤としては、例えばポリアミン系
カチオン樹脂、ポリエチレンイミン等が好ましく、具体
的には、三洋化成工業(株)製 商品名 サンフィック
ス555、サンフイックス555C、サンフイックスP
AC−7、及びサンフィックスPAC−700コンク、
(株)日本触媒製 商品名 エポミンSP−003、エ
ポミンSP−006、エポミンSP−012、エポミン
SP−018、エポミンSP−103、及びエボミンP
−1000等があげられる。
【0069】紫外線吸収剤の効果、着色性等を考慮する
と、塩化べンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤と塩素を
含まないベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を混合し
て使用することが好ましい。塩化ベンゾトリアゾール系
の紫外線吸収剤と塩素を含まないベンゾトリアゾール系
の紫外線吸収剤の配合比は、1:1〜1:10、好まし
くは、1:1〜1:5の比率で添加すると良い。紫外線
吸収剤の添加量は、特に限定されないが、保護樹脂、感
熱接着剤樹脂100重量部当たり、2〜66重量部、好
ましくは、10〜40重量部の割合で添加すると良い。
添加量が少なすぎると、紫外線吸収剤としての効果が得
がたく、多すぎると、着色、コスト増等の問題が発生す
る。
【0070】
【実施例】実施例 1 表面に、蛍光増白剤を含有するポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(ダイヤホイルヘキスト(株)製 商品
名:W900J)に厚さ4μm程度のポリビニルフェニ
ルアセタール樹脂製の受像層が形成されたフィルムを用
いた受像層が形成された、厚さ500μm程度のポリエ
ステル製カードを用意した。
【0071】このポリエステルカード上に、人物画像及
び文字情報を記録した。
【0072】背面に、耐熱滑性層が形成されている、厚
さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ
(株)製商品名:ルミラー)の表面に、グラビアコータ
ーを用いて、乾燥後の塗膜厚みが2〜3μmになるよう
に、下記組成の塗料を作成し、塗工・乾燥し、紫外線吸
収剤含有層を形成した。
【0073】 紫外線吸収剤含有層用塗料 アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製商品名:ダイヤナールBR−83) 16重量部 ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製商品名:エスレックBL−S ) 4重量部 紫外線吸収剤(共同薬品(株)製商品名:バイオソーブ582) 4重量部 紫外線吸収剤(共同薬品(株)製商品名:バイオソーブ550) 2重量部 メチルエチルケトン 40重量部 トルエン 40重量部 次に、得られた紫外線吸収剤含有層の表面に、下記組成
の感熱接着剤層用塗料を作成し、グラビアコーターを用
いて、乾燥後の塗膜厚みが0.1〜0.5μmになるよ
うに塗工し、紫外線吸収剤含有層熱転写フィルムを作成
した。
【0074】 感熱接着剤層用塗料 ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製商品名:エスレックBL−S ) 10重量部 エタノール 90重量部 以上のようにして得た紫外線吸収剤含有層熱転写フィル
ムを、カード上の人物画像部分全面と画像以外の部分に
パターン状に熱転写し、その後紫外線硬化樹脂液を塗
工、紫外線照射することにより、表面に保護層を形成
し、試験サンプルを得た。
【0075】次に、これらのサンプルを、(株)東芝電
池製蛍光灯ランタンK−410Aに東芝ライテック
(株)製ブラックライト管FL4BLB−Aを装着した
もので紫外光を照射し、パターンの見え方を評価した。
【0076】また、耐光性の比較として、スガ試験機
(株)製 ロングライフキセノンウェザーメーターWE
L−75X−HC−BEC型内に7日間放置し、反射画
像濃度の残存率の変化をマクベス反射濃度計RD−91
8にて測定した。反射濃度の残存率は次式より求めた。
【0077】残存率=(試験後の反射濃度)/(試験前
の反射濃度)×100 このようにして得られた試験結果を表1に示した。
【0078】比較例 1 実施例と同様のポリエチレンテレフタレートフィルム上
に、下記組成の樹脂層、感熱接着剤層を各々積層し、紫
外線吸収剤を含まない樹脂層転写フィルムを形成した。
【0079】 保護樹脂層用塗料 アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製 商品名:ダイヤナールBR−83) 16重量部 ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製 商品名:エスレックBL− S) 4重量部 メチルエチルケトン 40重量部 トルエン 40重量部 感熱接着剤層用塗料 ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製 商品名:エスレックBL− S) 10重量部 エタノール 90重量部 得られた樹脂層転写フィルムを、実施例1と同様にして
得られた人物画像及び文字情報が記録されたポリエステ
ルカード上に適用し、カード上の人物画像部分全面と画
像以外の部分にパターン状に熱転写し、その後、紫外線
硬化樹脂液を塗工、紫外線照射することにより、表面に
保護層を形成し、試験サンプルを得た。
【0080】得られた試験サンプルについて、実施例1
と同様に、パターンの見え方、及び耐光性を評価した。
【0081】
【表1】
【0082】表1から明らかなように、本発明に係る個
人認証媒体は、画像の耐光性に優れ、かつ容易に真偽判
定が可能である。しかしながら、紫外線吸収剤を含まな
い個人認証媒体では、その耐光性が劣り、かつ真偽判定
が困難であった。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、優れた耐久性と耐光性
を有し、真偽判定が容易でありながら偽造が困難な個人
認証媒体を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の個人認証媒体の一例の製造方法を説明
するための図
【図2】本発明の個人認証媒体の一例の製造方法を説明
するための図
【図3】本発明の個人認証媒体の一例の製造方法を説明
するための図
【図4】本発明の個人認証媒体の一例の製造方法を説明
するための図
【図5】本発明の個人認証媒体の他の一例を表す概略図
【符号の説明】
1…基材 2…蛍光体含有樹脂層 3…染料熱拡散記録用受像層 4…人物画像 5…文字像 6…基材フィルム 7…離型層 8…紫外線吸収剤含有層 9…感熱接着剤層 10,11…紫外線吸収剤含有層 12…蛍光体含有層兼受像層 20…保護層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、該基材上に設けられた蛍光体含
    有層と、該蛍光体含有層上に設けられた受像層と、該受
    像層上に設けられた可視像と、該可視像及び該受像層上
    に紫外線吸収剤含有材料を所定のパターン状に形成する
    ことにより設けられた紫外線吸収層とを具備する個人認
    証媒体。
  2. 【請求項2】 基材と、該基材上に設けられた蛍光体含
    有層兼受像層と、該受像層上に設けられた可視像と、紫
    外線吸収剤含有材料を所定のパターン状に形成すること
    により該可視像及び該受像層上に設けられた紫外線吸収
    層とを具備する個人認証媒体。
  3. 【請求項3】 前記紫外線吸収剤含有材料は、熱転写に
    より所定のパターン状に形成されることを特徴とする請
    求項1または2に記載の個人認証媒体。
  4. 【請求項4】 該可視像は人物画像を含み、前記紫外線
    吸収剤含有材料は、該人物画像上に少なくとも画像面を
    被覆するように転写されると共に、少なくとも該受像層
    上に所定のパターン状に形成されることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載の個人認証媒体。
  5. 【請求項5】 基材上に蛍光体含有層を形成する工程、
    該蛍光体含有層上に受像層を形成する工程、該受像層上
    に可視像層を形成する工程、及び紫外線吸収剤含有材料
    を、該可視像及び該受像層上に所定のパターン状に形成
    し、所定のパターン状の紫外線吸収剤含有層を形成する
    工程を具備する個人認証媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 基材上に蛍光体含有層兼受像層を形成す
    る工程、該蛍光体含有層兼受像層上に可視像を形成する
    工程、及び該可視像及び該受像層上に紫外線吸収層を所
    定のパターン状に形成する工程を具備する個人認証媒体
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記紫外線吸収剤含有材料は、熱転写に
    より所定のパターン状の紫外線吸収剤含有層と形成する
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 該可視像は人物画像を含み、前記紫外線
    吸収剤含有材料は、該人物画像上に少なくとも画像面を
    被覆すると共に、少なくとも該蛍光体含有層兼受像層上
    に所定のパターン状に形成されることを特徴とする請求
    項5ないし7のいずれか1項に記載の製造方法。
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