JP2001138643A - 画像記録体および画像記録形成体用カードの製造方法 - Google Patents

画像記録体および画像記録形成体用カードの製造方法

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JP2001138643A
JP2001138643A JP31888399A JP31888399A JP2001138643A JP 2001138643 A JP2001138643 A JP 2001138643A JP 31888399 A JP31888399 A JP 31888399A JP 31888399 A JP31888399 A JP 31888399A JP 2001138643 A JP2001138643 A JP 2001138643A
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English (en)
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Shigehiro Kitamura
繁寛 北村
Seiji Hidaka
誠司 日高
Ryoji Hattori
良司 服部
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より一層偽変造防止性、高耐久性を可能にし、
またビーズ含有でありながら熱転写記録可能な平滑性を
確保する。 【解決手段】画像記録体は、カード基材上に、ビーズ含
有層、受像層をこの順に積層して構成してなるビーズ含
有カード基材上の受像層に、識別情報及び書誌情報から
選ばれる少なくとも1つを記録形成後、電離放射線硬化
層を有する転写箔を転写して保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偽造、変造防止等
の安全性(セキュリティ)が要求される個人情報等を記
憶する接触式又は非接触式の電子または磁気等のカー
ド、あるいはシートに適用して好適な画像記録体及び画
像記録形成体用カードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば銀行、会社、学校及び官公
庁等のサービス産業分野では、接触式又は非接触式の電
子または磁気等のカードを発行する場合が多くなってき
た。これらの分野で使用されるキャッシュカード、従業
者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証及び各種
免許証等には個人情報が記録されるために、容易に偽
造、変造できないようにセキュリティ処理が施されてい
る。
【0003】例えば、カード基材上に、記載された顔写
真や氏名、住所、発行日などが容易に改ざんしたり模倣
されないように、特殊な紋様やビーズ層が形成されたも
のが知られている。このようなカードは、カード表面側
から光が照射された場合に、その光の種類により、像が
見えたり、見えなかったり、また、色が異なって見えた
りすることによって、セキュリティー性を持たせてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビーズ
層を形成する場合、ベース上に形成したビーズ層塗設ベ
ースをカード基材に貼り合わせたり、あるいは、ビーズ
層のみを転写して形成する工程は、非常に課題がある。
例えば、カードサイズで貼り付けを行うと、カールが大
きく発生したり、貼りまた、付ける位置精度が取れず、
カードにずれて貼られて、仕上りの外観が損なわれる。
【0005】一方、カード基材側に紋様層やビーズ層を
予め設けておき、後から、顔写真や氏名、住所、発行日
などを書き込む、というようなことを行うと、せっか
く、ビーズ層を使っていながら、記載事項をビーズ層を
破壊することなく除去できやすく、セキュリティ性の向
上がほとんど無くなってしまう。さらには、ビーズの大
きさにもよるが、大きなビーズを用いた場合には、その
凹凸がカード記録表面に影響し、サーマルヘッドで記録
する熱転写記録方法などでは、その凹凸が記録画像にム
ラを発生させる原因となる。
【0006】そこで、本発明は上述した課題を解決した
ものであって、より一層偽変造防止性、高耐久性を可能
にし、またビーズ含有でありながら熱転写記録可能な平
滑性を確保する画像記録体および画像記録形成体用カー
ドの製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、本発明は、以下のように構成し
た。
【0008】請求項1に記載の発明は、『カード基材上
に、ビーズ含有層、受像層をこの順に積層して構成して
なるビーズ含有カード基材上の前記受像層に、識別情報
及び書誌情報から選ばれる少なくとも1つを記録形成
後、電離放射線硬化層を有する転写箔を転写して保護す
ることを特徴とする画像記録体。』である。
【0009】この請求項1に記載の発明によれば、識別
情報及び書誌情報が、電離放射線硬化層によって高度に
保護されるだけでなく、カード側に形成されたビーズ含
有層も同時に保護される。無理に剥がそうとしても、自
己支持性のベースがないので剥がすことができない上、
何かを貼り付けて剥がすことも困離である。例え、剥が
せたとしても、ビーズ含有層から上は再生利用はできな
いまで破壊されてしまうので、セキュリティ性が向上す
る。
【0010】請求項2に記載の発明は、『前記カード基
材と前記ビーズ含有層の間にクッション層を有すること
を特徴とする請求項1の画像記録体。』である。
【0011】この請求項2に記載の発明によれば、カー
ド基材とビーズ含有層の間にクッション層を有するか
ら、受像層に記録ヘッドで情報を記録する時に圧力がか
かってもクッション層によって吸収され、ビーズ含有層
に悪影響を及ぼすことが防止される。また、ビーズ含有
層をカード基材に付与しても、ビーズに伴う凹凸を吸収
することができ、平滑なカード表面として仕上げること
ができ、熱転写記録の妨げにならない。
【0012】請求項3に記載の発明は、『前記受像層お
よび/またはビーズ含有層が金属イオン含有化合物を含
有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の画像記録体。』である。
【0013】この請求項3に記載の発明によれば、受像
層が金属イオン含有化合物を含有しており、受像層に熱
転写される識別情報及び書誌情報の画質が向上する。ま
た、受像層に記録される識別情報及び書誌情報が、電離
放射線硬化層によって高度に保護されるだけでなく、カ
ード側に形成されたビーズ含有層も同時に保護される。
無理に剥がそうとしても、自己支持性のベースがないの
で剥がすことができない上、何かを貼り付けて剥がすこ
とも困離である。例え、剥がせたとしても、ビーズ含有
層から上は再生利用はできないまで破壊されてしまうの
で、セキュリティ性が向上する。
【0014】請求項4に記載の発明は、『前記ビーズ含
有層の金属イオン含有化合物の濃度が、前記受像層の金
属イオン含有化合物の濃度より大きいことを特徴とする
請求項3に記載の画像記録体。』である。
【0015】この請求項4に記載の発明によれば、ビー
ズ含有層の金属イオン含有化合物の濃度が、受像層の金
属イオン含有化合物の濃度より大きく、受像層に熱転写
される識別情報及び書誌情報の画質が向上し、さらに請
求項3の効果が向上する。
【0016】請求項5に記載の発明は、『前記クッショ
ン層の引張弾性率が200kg/mm2以下、破断伸び
が100%以上であることを特徴とする請求項2に記載
の画像記録体。』である。
【0017】この請求項5に記載の発明によれば、クッ
ション層の引張弾性率が200kg/mm2以下、破断
伸びが100%以上であることにより、ビーズ含有層へ
の熱転写記録時の熱と圧力による影響を押さえることが
でき、より鮮明なビーズ含有層を得ることができる。さ
らに、ビーズ含有層をカード基材から取出し再使用しよ
うとしても、そのクッション性、靭性のために取出しが
極めて困難となる。これらは、とくにポリオレフィン
層、湿気硬化型ホットメルト接着剤層の硬化物が効果的
である。
【0018】請求項6に記載の発明は、『前記クッショ
ン層がポリオレフィン層であることを特徴とする請求項
2または請求項5に記載の画像記録体。』である。
【0019】この請求項6に記載の発明によれば、クッ
ション層がポリオレフィン層であり、クッション層とし
て好ましい態様である。
【0020】請求項7に記載の発明は、『前記クッショ
ン層が湿気硬化型ホットメルト接着剤であることを特徴
とする請求項2または請求項5に記載の画像記録体。』
である。
【0021】この請求項7に記載の発明によれば、クッ
ション層が湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物であ
り、受像層を剥離して偽変造を行なおうとしても、受像
層を剥離するとビーズ含有層が破壊される。
【0022】請求項8に記載の発明は、『前記ビーズ含
有層のバインダーがポリオレフィン層であることを特徴
とする請求項2に記載の画像記録体。』である。
【0023】この請求項8に記載の発明によれば、ビー
ズ含有層のバインダーがポリオレフィン層であり、クッ
ション層として好ましい態様である。
【0024】請求項9に記載の発明は、『前記ビーズ含
有層のバインダーが湿気硬化型ホットメルト接着剤であ
ることを特徴とする請求項2に記載の画像記録体。』で
ある。
【0025】この請求項9に記載の発明によれば、ビー
ズ含有層のバインダーが湿気硬化型ホットメルト接着剤
の硬化物であり、受像層を剥離して偽変造を行なおうと
しても、受像層を剥離するとビーズ含有層が破壊され
る。
【0026】請求項10に記載の発明は、『前記カード
基材は、ICモジュールを内蔵することを特徴とする請
求項1または請求項2に記載の画像記録体。』である。
【0027】この請求項10に記載の発明によれば、カ
ード基材はICモジュールを内蔵することで、接触式又
は非接触式の電子または磁気等のカードに好ましく用い
られる。
【0028】請求項11に記載の発明は、『前記カード
基材と前記ビーズ含有層の間に、光反射性層を設けたこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項から10のいずれか
1項に記載の画像記録体。』である。
【0029】この請求項11に記載の発明によれば、カ
ード基材とビーズ含有層の間に、光反射性層を設けるこ
とで、紋様着色層とする場合には、ビーズ含有層と光反
射性層の両方の層が全面―様でも、熱転写記録で紋様を
記録することで紋様状に隠蔽し、光反射性の紋様を再現
することができ、個人毎のバリアブルな紋様の記録がで
きる。
【0030】請求項12に記載の発明は、『フィルム基
材上に、剥離層、ビーズ含有層をこの順に形成してなる
ビーズ含有転写箔上、および/もしくは、別のカード基
材上に、2液硬化型接着層を形成して、両者を重ね合わ
せて加熱加圧貼合した後、前記フィルム基材を剥がして
得られるビーズ含有カード基材のビーズ含有層側に、さ
らに熱転写記録可能な受像層を形成することを特徴とす
る画像記録形成体用カードの製造方法。』である。
【0031】この請求項12に記載の発明によれば、フ
ィルム基材上に、剥離層、ビーズ含有層をこの順に形成
してなるビーズ含有転写箔上、および/もしくは、別の
カード基材上に、2液硬化型接着層を形成して、両者を
重ね合わせて加熱加圧貼合した後、フィルム基材を剥が
して得られるビーズ含有カード基材のビーズ含有層側
に、さらに熱転写記録可能な受像層を形成することで、
ビーズ含有層を有する平滑性が確保された熱転写記録が
可能な画像記録体が形成される。
【0032】請求項13に記載の発明は、『フィルム基
材上に、剥離層、ビーズ含有層をこの順に形成してなる
ビーズ含有転写箔のビーズ含有層側に湿気硬化型ホット
メルト接着剤層を塗工し、カード基材に対向させ、加熱
ロールで加圧してラミネート後、前記フィルム基材を剥
離して作成したビーズ含有カード基材の上に、さらに受
像層を形成することを特徴とする画像記録形成体用カー
ドの製造方法。』である。
【0033】この請求項13に記載の発明によれば、フ
ィルム基材上に、剥離層、ビーズ含有層をこの順に形成
してなるビーズ含有転写箔のビーズ含有層側に湿気硬化
型ホットメルト接着剤層を塗工し、カード基材に対向さ
せ、加熱ロールで加圧してラミネート後、フィルム基材
を剥離して作成したビーズ含有カード基材の上に、さら
に受像層を形成することで、ビーズ含有層を有する平滑
性が確保された熱転写記録が可能な画像記録形成体用カ
ードが形成される。
【0034】請求項14に記載の発明は、『フィルム基
材上に、剥離層、受像層、ビーズ含有層、熱接着層をこ
の順に形成してなるビーズ含有転写箔の熱接着層側を、
クッション性を有するカード基材側に対向させ、加熱ロ
ールで加圧してラミネート後、前記フィルム基材を剥離
して作成することを特徴とする画像記録形成体用カード
の製造方法。』である。
【0035】この請求項14に記載の発明によれば、フ
ィルム基材上に、剥離層、受像層、ビーズ含有層、熱接
着層をこの順に形成してなるビーズ含有転写箔の熱接着
層側を、クッション性を有するカード基材側に対向さ
せ、加熱ロールで加圧してラミネート後、フィルム基材
を剥離して作成することで、ビーズ含有層を有する平滑
性が確保された熱転写記録が可能な画像記録形成体用カ
ードが形成される。
【0036】請求項15に記載の発明は、『フィルム基
材上に、剥離層、受像層、ビーズ含有層、熱接着層をこ
の順に形成してなるビーズ含有転写箔の熱接着層側に湿
気硬化型ホットメルト接着剤層を塗工し、カード基材に
対向させ、加熱ロールで加圧してラミネート後、前記フ
ィルム基材を剥離して作成することを特徴とする画像記
録形成体用カードの製造方法。』である。
【0037】この請求項15に記載の発明によれば、フ
ィルム基材上に、剥離層、受像層、ビーズ含有層、熱接
着層をこの順に形成してなるビーズ含有転写箔の熱接着
層側に湿気硬化型ホットメルト接着剤層を塗工し、カー
ド基材に対向させ、加熱ロールで加圧してラミネート
後、フィルム基材を剥離し、ビーズ含有層を有する平滑
性が確保された熱転写記録が可能な画像記録形成体用カ
ードが形成される。
【0038】請求項16に記載の発明は、『前記2液硬
化型接着層が形成されたビーズ含有転写箔と前記カード
基材の間にポリオレフィン層を供給挿入して貼合するこ
とを特徴とする請求項11に記載の画像記録形成体用カ
ードの製造方法。』である。
【0039】この請求項16に記載の発明によれば、ビ
ーズ含有転写箔とカード基材の間にポリオレフィン層を
有するから、受像層に記録ヘッドで情報を記録する時に
圧力がかかってもポリオレフィン層によって吸収され、
ビーズ含有層に悪影響を及ぼすことが防止される。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像記録体および
画像記録形成体用カードの製造方法の実施の形態を図面
に基づいて説明するが、本発明はこの実施の形態に限定
されるものではない。
【0041】図1は画像記録体を作成するビーズ含有転
写箔を示す図である。図1(a)のビーズ含有転写箔1
は、フィルム基材11上に、剥離層12、ビーズ含有層
13をこの順に形成してなり、ビーズ含有層13が金属
イオン含有化合物を含有している。図1(b)のビーズ
含有転写箔1は、ビーズ含有層13及び光反射性層とし
てのパール顔料層16を有する。
【0042】図1(c)のビーズ含有転写箔1は、剥離
層12とビーズ含有層13との間に熱転写色素受像層1
4が積層され、ビーズ含有層13上に接着層15が積層
されている。
【0043】図2は画像記録体を作成するカード用素材
を示す図である。カード用素材20のカード基材21
は、一方の面にクッション層22を有し、他方の面に筆
記層23を有している。
【0044】図3は熱転写記録前の画像記録体を示す図
である。図3(a)の画像記録形成体用カードである画
像記録体3は、図2のカード基材21に図1(a)のビ
ーズ含有転写箔1を貼り合わせ、剥離層12からフィル
ム基材11を剥離し、ビーズ含有層13上に受像層31
を設けたものである。図3(b)の画像記録体3は、図
2のカード基材21に図1(b)のビーズ含有転写箔1
を貼り合わせ、剥離層12からフィルム基材11を剥離
し、ビーズ含有層13上に受像層31を設けたものであ
る。図3(c)の画像記録体3は、図2のカード基材2
1に図1(c)のビーズ含有転写箔1を貼り合わせ、剥
離層12からフィルム基材11を剥離したものである。
【0045】図3(d)の画像記録体3は、図3(b)
の画像記録体3と同様に構成されるが、ビーズ含有層1
3と受像層31に金属イオン含有化合物が含有されてい
る。
【0046】図4は熱転写記録後の画像記録体を示す図
である。図4(a)の画像記録体3は、受像層31に昇
華熱転写画像の識別情報41及び溶融熱転写文字画像の
書誌情報42を記録し、この熱転写記録形成後、接着層
51、電離放射線硬化層52を積層する。このようにし
て電離放射線硬化層52の保護層を設けて保護する。電
離放射線硬化層52は、UV液を塗布してUV光線を照
射して硬化させてUV硬化樹脂層により構成される。も
しくは、支持体上に、剥離層を介して電離放射線硬化層
と接着層を形成した硬化箔をホットスタンプ装置等で加
熱加圧して転写して構成される。
【0047】図4(b)の画像記録体3は、受像層31
に昇華熱転写画像の識別情報41及び溶融熱転写文字画
像の書誌情報42を記録し、この熱転写記録形成後、接
着層51、電離放射線硬化層52を積層し、保護層を設
けている。
【0048】図4(a),(b)では、カード基材21
のビーズ含有層側に対して反対側に、筆記層23を有
し、筆記層に筆記することができる。また、カード基材
21は、ICモジュールを内蔵することで、接触式又は
非接触式の電子または磁気等のカードに好ましく用いら
れる。
【0049】この実施の形態の画像記録体3では、ビー
ズ含有層13が金属イオン含有化合物を含有しており、
受像層31に熱転写される情報の画質が向上する。ま
た、受像層31が、金属イオン含有化合物を含有するこ
とで、受像層31に熱転写される識別情報及び書誌情報
の画質が向上する。ビーズ含有層13の金属イオン含有
化合物の濃度が、受像層31の金属イオン含有化合物の
濃度より大きいことがより好ましい。
【0050】また、ビーズ含有層13により画像記録体
3に容易に偽造、変造できないようにセキュリティ処理
を施すことができる。さらに、カード基材21とビーズ
含有層13の間にクッション層22を有するから、受像
層31に記録ヘッドによる熱転写で情報を記録する時に
圧力がかかってもクッション層22によって吸収され、
ビーズ含有層13に悪影響を及ぼすことが防止される。
クッション層22が、ポリオレフィン層であり、クッシ
ョン層22として好ましい態様である。
【0051】クッション層22が、湿気硬化型ホットメ
ルト接着剤の硬化物であり、受像層31を剥離して偽変
造を行なおうとしても、接着力が強く受像層31を剥離
するとビーズ含有層13が破壊される。
【0052】また、受像層31を剥離して偽変造を行な
おうとしても、受像層31を剥離するとビーズ含有層1
3が破壊され、ビーズ含有層13の一部、例えばビーズ
がカード基材21側から剥離して脱落するためにカード
基板自体の再使用ができない。
【0053】また、カード基材21とビーズ含有層13
の間に、光反射性層としてのパール顔料層16を設ける
ことで、紋様着色層とする場合には、ビーズ含有層13
とパール顔料層16の両方の層が全面―様でも、熱転写
記録で紋様を記録することで紋様状に隠蔽し、パール顔
料層16の紋様を再現することができ、個人毎のバリア
ブルな紋様の記録ができる。
【0054】また、図4(c)の画像記録体3では、受
像層31に溶融型熱転写プリンタで文字画像42aを記
録した後、昇華型熱転写プリンタで顔画像41aを記録
するとともに、背景がシアン色の白抜きの紋様42bと
氏名の白抜き文字42cをポストキレート型昇華リボン
により印字記録している。この受像層31の上に画像面
全体にホットスタンプにより電離放射線硬化層52を形
成して作製した転写箔を転写して、表面が保護された画
像記録体3を作成する。
【0055】この画像記録体3に平行光線を照射する
と、背景がシアン色である部分および画像、文字が印が
されたところを除き、高輝度に反射しし、また平行光線
の入射角度を変えると、独特な色が変化する。
【0056】次に、画像記録形成体用カードの形成方法
について説明する。図5の実施の形態では、フィルム基
材上に、剥離層、受像層、ビーズ含有層、熱接着層をこ
の順に形成してなるビーズ含有転写箔90の熱接着層側
を、クッション性を有するカード基材60側に対向さ
せ、加熱ロール80で加圧してラミネートし、加熱加圧
して貼合する。その後、ビーズ含有転写箔90のフィル
ム基材91を剥がして得られるカード基材60のビーズ
含有層上に、さらに熱転写記録可能な受像層を形成し、
ビーズ含有層を有する熱転写記録が可能で平滑な画像記
録形成体用カードが形成される。
【0057】また、2液硬化型接着層がエクストルージ
ョン方式で好ましく形成される。
【0058】図6の実施の形態では、2液硬化型接着層
が形成されたビーズ含有転写箔90とカード基材60の
間にポリオレフィン層70を供給挿入して加熱ロール8
0により貼合せる。その後、ビーズ含有転写箔90のフ
ィルム基材91を剥がして得られるカード基材60のビ
ーズ含有層上に、さらに熱転写記録可能な受像層を形成
し、ビーズ含有層を有する熱転写記録が可能で平滑な画
像記録形成体用カードが形成される。ポリオレフィン層
70がエクストルージョン方式で好ましく形成される。
【0059】図7の実施の形態では、フィルム基材上
に、剥離層、ビーズ含有層をこの順に積層されたビーズ
含有転写箔90のビーズ含有層側に、湿気硬化型ホット
メルト接着剤層71を塗工し、他のシート状のカード基
材60に対向させ、加熱ロール80で加圧してラミネー
ト後、フィルム基材を剥離して作成したシート状のカー
ド基材に2液硬化型接着層を形成後、受像層を塗布し、
ビーズ含有層を有する熱転写記録が可能で平滑な画像記
録形成体用カードが形成される。湿気硬化型ホットメル
ト接着剤層71がエクストルージョン方式で好ましく形
成される。
【0060】図8の実施の形態では、フィルム基材上
に、剥離層、ビーズ含有層をこの順に形成してなるビー
ズ含有転写箔90上に2液硬化型接着層100を形成
し、および別のカード基材60上に2液硬化型接着層1
01を形成して、加熱ロール81で加圧して両者を重ね
合わせて加熱加圧貼合した後、ビーズ含有転写箔90の
フィルム基材を剥がして得られるビーズ含有カード基材
のビーズ含有層側に、さらに熱転写記録可能な受像層を
形成し、ビーズ含有層を有する熱転写記録が可能で平滑
な画像記録形成体用カードが形成される。
【0061】図9の実施の形態では、シート状のカード
基材60に湿気硬化型ホットメルト接着剤72を塗工
し、剥離層、受像層、ビーズ含有層をこの順に積層され
たビーズ含有転写箔90のビーズ含有層側に、湿気硬化
型ホットメルト接着剤72を塗工したシート状のカード
基材60を対向させ、加熱ロール81で加圧してラミネ
ート後、フィルム基材を剥離し、ビーズ含有層が搭載さ
れた熱転写記録が可能な画像記録体が形成される。湿気
硬化型ホットメルト接着剤72をエクストルージョン方
式で供給して塗工され、このときの湿気硬化型ホットメ
ルト接着剤72の温度は加熱ロール81で加圧するとき
の温度より高く設定される。
【0062】接着剤として湿気硬化型ホットメルト接着
剤が使用される。湿気硬化型ホットメルト接着剤は固形
の接着剤を加熱により溶融させて接着加工した後、湿気
を吸収して接着剤自身が硬化するタイプの接着剤であ
る。その特徴として、通常のホットメルト接着剤と比較
して接着可能時間が長く、かつ接着加工後に軟化温度が
高くなるため耐久性に富み、低温での接着加工に適して
いることが挙げられる。すなわち、通常のホットメルト
接着剤では、接着加工温度が接着剤の軟化温度と同じで
あるため耐熱性は接着加工温度以上にはならない。
【0063】そのため高耐熱性を要求する場合は、高い
接着加工温度が必要になる。例えば100℃以上の温度
で接着加工をする場合、カード基体がそりやすいとか、
カード表面に感熱転写による画像形成のための受像層な
ど高温加工に弱い層が設けられている場合に層がダメー
ジを受けるなるなどの問題点があった。しかしながら、
湿気硬化型ホットメルト接着剤は接着加工後に硬化する
ため耐熱温度は接着加工温度より数十℃高くなる。その
ため、上記のような問題をクリアすることができる。
【0064】前後の湿気硬化型ホットメルト接着剤の具
体例として、例えば、住友スリーエム社製TE030、
TE100、日立化成ポリマー社製ハイボン4820、
カネボウエヌエスシー社製ボンドマスター170シリー
ズ、Henkel社製MacroplastQR346
0等がある。
【0065】また、反応型接着剤の1例としては、分子
末端にイソシアネート基を含有したウレタンポリマーを
主成分とし、このイソシアネート基が水分と反応して活
性化しさらにプレポリマーと反応して架橋構造を形成す
るものがある。
【0066】図10の実施の形態では、フィルム基材上
に、剥離層、受像層、ビーズ含有層をこの順に積層され
たビーズ含有転写箔90のビーズ含有層側に、湿気硬化
型ホットメルト接着剤72を塗工し、シート状のカード
基材60を対向させ、加熱ロール81で加圧してラミネ
ート後、フィルム基材を剥離し、ビーズ含有層を有する
熱転写記録が可能で平滑な画像記録形成体用カードが形
成される。湿気硬化型ホットメルト接着剤72をエクス
トルージョン方式で供給して塗工され、このときの湿気
硬化型ホットメルト接着剤72の温度は加熱ロール81
で加圧するときの温度より高く設定される。
【0067】図11の実施の形態では、フィルム基材9
1上に、剥離層59、熱転写色素受像層53、ビーズ含
有層54、熱接着層57をこの順に積層されたビーズ含
有転写箔90の熱ビーズ含有層54、熱接着層57側
に、湿気硬化型ホットメルト接着剤72を塗工し、枚葉
のカード基材60を対向させ、加熱ロール82で加圧し
てラミネート後、フィルム基材91を剥離し、ビーズ含
有層54を有する熱転写記録が可能で平滑な画像記録形
成体用カードが形成される。枚葉のカード基材60に
は、クッション層61と筆記層62が形成されている。
湿気硬化型ホットメルト接着剤72をエクストルージョ
ン方式で供給して塗工される。
【0068】図12の実施の形態では、フィルム基材9
1上に、剥離層59、熱転写色素受像層53、ビーズ含
有層54、パール顔料層58、熱接着層57をこの順に
積層されたビーズ含有転写箔90の熱接着層57側に、
枚葉のカード基材60を対向させ、加熱ロール82で加
圧してラミネート後、フィルム基材91を剥離し、ビー
ズ含有層54を有する熱転写記録が可能で平滑な画像記
録形成体用カードが形成される。枚葉のカード基材60
には、同様にクッション層61と筆記層62が形成さ
れ、筆記層62に筆記することができる。
【0069】この画像記録形成体用カードの形成方法の
実施の形態でも、ビーズ含有層が金属イオン含有化合物
を含有しており、熱転写色素受像層に熱転写される識別
情報及び書誌情報の画質が向上する。
【0070】また、カード基材、ポリオレフィン層、熱
転写色素受像層のいずれか一方が白色であり、記録され
る情報の画質が向上する。
【0071】本発明におけるカード用素材は、カード基
材に筆記層に積層してなる。
【0072】カード基材の好適な態様としては、2軸延
伸ポリエステルフィルム層と、その両面に積層されたと
ころのポリエチレン層またはポリプロピレン層とからな
る複合層、2軸延伸ポリエステルフィルム層の単独層、
受像層側に位置する2軸延伸ポリエステルフィルム層
と、ポリオレフィン層、塩化ビニル系樹脂フィルム層及
びABS樹脂フィルム層よりなる群から選択される少な
くとも一種の層と、2軸延伸ポリエステルフィルム層と
をこの順に積層してなる複合層、受像層側に位置すると
ころの、ポリオレフィン層、塩化ビニル系樹脂フィルム
層およびABS樹脂フィルム層よりなる群から選択され
る少なくとも一種の層と、2軸延伸ポリエステルフィル
ム層とをこの順に積層してなる複合層、受像層側に位置
するところの、ポリオレフィン層、塩化ビニル系樹脂フ
ィルム層およびABS樹脂フィルム層よりなる群から選
択される少なくとも一種の層と、2軸延伸ポリエステル
フィルム層と、ポリオレフィン層、塩化ビニル系樹脂フ
ィルム層およびABS樹脂フィルム層よりなる群から選
択される少なくとも一種の層とをこの順に積層してなる
複合層、カード基材において、2軸延伸ポリエステルフ
ィルム層と、ポリエチレン層またはポリプロピレン層と
の間に、接着層を設けてなる複合層、カード基材におい
て、受像層とカード基材との層間に、接着層を設けてな
る複合層、カード基材において、カード基材を構成する
各層の層間及び受像層とカード基材との層間から選択さ
れる少なくとも一種の層間に白色隠蔽層を設けてなる複
合層、カード基材において、ポリエチレン層またはポリ
プロピレン層が白色顔料を含有する層である複合層、カ
ード基材において、2軸延伸ポリエステルフィルム層が
白色顔料を含有する層としてなる複合層、二層構造のカ
ード基材において、受像層側に位置するところの、ポリ
オレフィン層、塩化ビニル系樹脂フィルム層及びABS
樹脂フィルム層よりなる群から選択される少なくとも一
種の層が、白色隠蔽層である複合層、三層構造のカード
基材において、受像層側に位置するところの、塩化ビニ
ル系樹脂フィルム層およびABS樹脂フィルム層よりな
る群から選択される少なくとも一種の層が、白色隠蔽層
である複合層、等を挙げることができる。
【0073】2軸延伸ポリエステルフィルム層に使用さ
れるポリエステルとしては、従来から公知の方法で製造
されるものを使用することができ、たとえば、ポリエチ
レンテレフタレート等を挙げることができる。
【0074】ポリオレフィン層に使用されるポリオレフ
ィンとしては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。さ
らには、塩素化ポリオレフィン(たとえば塩素化ポリエ
チレン)、変性ポリオレフィン(たとえば化学変性ポリ
エチレン、化学変性ポリプロピレン)等を挙げることも
できる。前記ポリプロピレンは、プロピレンのホモポリ
マーであってもよく、またエチレン等の他のコモノマー
を含有するコポリマーであってもよい。
【0075】ポリオレフィン層に使用される好ましいポ
リオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリエチレンと
ポリプロピレンとの混合物(ポリエチレンが主成分であ
る混合物がなお好ましい。)及びポリプロピレンが挙げ
られる。ポリオレフィン層としてポリエチレンあるいは
主成分としてのポリエチレンとポリプロピレンとの混合
物が使用されるときには、このポリオレフィン層は特に
ポリエチレン層と称され、また主成分としてのポリプロ
ピレンとポリエチレンとの混合物あるいはポリプロピレ
ンが使用されるときにはこのポリオレフィン層は特にポ
リプロピレン層と称される。
【0076】ポリエチレン層に使用されるポリエチレン
としては、エチレンのホモポリマー、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化
ポリエチレン、化学変性ポリエチレン等の変性ポリエチ
レン等を挙げることができる。
【0077】ポリプロピレン層に使用されるポリプロピ
レンとしては、プロピレンのホモポリマー、プロピレン
−エチレン共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合
体、塩素化ポリプロピレン、化学変性ポリプロピレン等
の変性ポリプロピレン等を挙げることができる。
【0078】塩化ビニル系樹脂フィルム層としては、塩
化ビニル系樹脂を主として含有する層を挙げることがで
きる。この場合、塩化ビニル系樹脂フィルム層は、塩化
ビニル系樹脂を50重量%以上と他の熱可塑性樹脂とを
含有する。
【0079】塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル樹脂と塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。
この塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマ
ーユニットとして50モル%以上の割合で含有する塩化
ビニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることがで
きる。
【0080】他のコモノマーとしては、たとえば酢酸ビ
ニル、プロピレン酸ビニル、牛脂酸ビニルなどの脂肪酸
のビニルエステル、アクリル酸、メタアクリル酸、アク
リル酸メチル、メタアクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸もしくはメタア
クリル酸およびそのアルキルエステル類、マレイン酸、
マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸
ジオクチルなどのマレイン酸およびそのアルキルエステ
ル類、メチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニ
ルエーテル、ラウリルビニルエーテル、パルミチルビニ
ルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのアルキル
ビニルエーテル等を挙げることができる。
【0081】さらに、前記コモノマーとしては、エチレ
ン、プロピレン、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル、スチレン、クロロスチレン、イタコン酸およびそ
のアルキルエステル類、クロトン酸およびそのアルキル
エステル類、ジクロロエチレン、トリフロロエチレンな
どのハロゲン化オレフィン類、シクロペンテン等のシク
ロオレフィン類、アコニット酸エステル類、ビニルベン
ゾエ−ト、ベンゾイルビニルエーテル等を挙げることが
できる。
【0082】塩化ビニル共重合体は、ブロック共重合
体、グラフト共重合体、交互共重合体、ランダム共重合
体のいずれであってもよい。また、場合によってはシリ
コン化合物などの剥離機能を有するものとの共重合体で
あってもよい。
【0083】ABS層を形成するためのABS樹脂とし
ては公知の市販の樹脂を使用することができる。
【0084】本発明におけるカード用素材の筆記層は、
画像記録体のカードの裏面に筆記をすることができるよ
うにした層である。このような筆記層としては、例えば
特開平1−205155号公報に記載の「書き込み層」
をもって形成することができる。
【0085】本発明では、熱拡散性色素を受容して画像
を形成する受像層が形成され、その受像層は、昇華型感
熱転写記録用インクシートを用いて昇華型感熱転写記録
方式により熱拡散性色素の拡散移動により階調性のある
画像が形成される層である。したがって、受像層は、昇
華型感熱転写記録用インクシートにおけるインク層か
ら、加熱により拡散してくる熱拡散性色素を受容するこ
とができる限り、どのような材質によっても形成するこ
とができる。
【0086】本発明における受像層を形成するための樹
脂としては、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、各種の耐熱
性樹脂など様々なバインダーを用いることができる。た
だし、形成される画像につき実際的要求(たとえば発行
されるIDカードに要求される所定の耐熱性)が存在す
るのであれば、そのような要求項目を満たすように樹脂
の種類あるいは組み合わせを考慮することが必要にな
る。
【0087】画像の耐熱性を例にすると、60℃以上の
耐熱性が要求されるのであれば、熱拡散性色素の滲みを
考慮して、Tgが60℃以上である樹脂を用いるのが好
ましい。受像層を形成するための樹脂の種類の選択は任
意であるが、画像の保存性などの点において塩化ビニル
系樹脂が好ましい。前記塩化ビニル系樹脂としては、ポ
リ塩化ビニル樹脂と塩化ビニル共重合体とを挙げること
ができる。この塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニ
ルをモノマーユニットとして50モル%以上の割合で含
有する塩化ビニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げ
ることができる。
【0088】他のコモノマーとしては、たとえば酢酸ビ
ニル、プロピレン酸ビニル、牛脂酸ビニルなどの脂肪酸
のビニルエステル、アクリル酸、メタアクリル酸、アク
リル酸メチル、メタアクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸もしくはメタア
クリル酸およびそのアルキルエステル類、マレイン酸、
マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸
ジオクチルなどのマレイン酸およびそのアルキルエステ
ル類、メチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニ
ルエーテル、ラウリルビニルエーテル、パルミチルビニ
ルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのアルキル
ビニルエーテル等を挙げることができる。
【0089】さらに、前記コモノマーとしては、エチレ
ン、プロピレン、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル、スチレン、クロロスチレン、イタコン酸およびそ
のアルキルエステル類、クロトン酸およびそのアルキル
エステル類、ジクロロエチレン、トリフロロエチレンな
どのハロゲン化オレフィン類、シクロペンテン等のシク
ロオレフィン類、アコニット酸エステル類、ビニルベン
ゾエ−ト、ベンゾイルビニルエーテル等を挙げることが
できる。
【0090】塩化ビニル共重合体は、ブロック共重合
体、グラフト共重合体、交互共重合体、ランダム共重合
体のいずれであってもよい。また、場合によってはシリ
コン化合物などの剥離機能を有するものとの共重合体で
あってもよい。前記塩化ビニル系樹脂のほかに、ポリエ
ステル系樹脂も受像層を形成するための樹脂として好適
に用いることができる。そのポリエステル系樹脂として
は、特開昭58−188695号公報、特開昭62−2
44696号公報に記載されている化合物を挙げること
ができる。また、ポリカーボネート系樹脂も受像層を形
成するための樹脂として用いることができ、たとえば特
開昭62−169694号公報に記載の化合物を用いる
ことができる。
【0091】容易に入手することのできる尿素アルデヒ
ド樹脂を挙げると、たとえばラロパールA81、ラロパ
−ルA101(BASF社製)などがあり、ケトン樹脂
としてはラロパールK80(BASF社製)などがあ
る。受像層の厚みは、通常1.0〜50.0μm、好ま
しくは2.0〜30.0μmである。さらに、受像層
は、上記各種の基材層の表面に、ポリエステル系、ポリ
ウレタン系等の接着層を介して、積層することが好まし
い。
【0092】本発明では、受像層には金属イオン含有化
合物が含まれることが好ましく、特に周期律表の第I〜
第VIII族に属する2価以上の多価の金属イオンを含有す
る化合物が好ましい。金属としては、周期律表の第I〜
第VIII族に属する2価以上の多価の金属の全てを挙げる
ことができるが、中でもAl、Co、Cr、Cu、F
e、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Ti及びZnが好
ましく、特にNi、Cu、Co、Cr及びZnが好まし
い。前記金属イオンを含有する化合物としては、この金
属の無機又は有機の塩及びこの金属の錯体が好ましい。
それらの内、金属の無機塩としては、例えば、金属のハ
ロゲン化物(塩化物、臭化物及びヨウ化物)が挙げら
れ、またこの金属の有機塩としては、ステアリン酸、マ
レイン酸或いはオレイン酸等の金属塩が挙げられ、更に
この金属の錯体としては、下記一般式で表すことができ
る。
【0093】 [M(Q1k(Q2m(Q3np+p(L-) 式中、MはNi、Cu、Cu、Cr及びZnの金属イオ
ンを表し、Q1〜Q3は各々前記金属イオンと配位結合可
能な配位化合物を表し、これらの配位化合物としては例
えば「キレート化学(5)(南江堂)」に記載されてい
る配位化合物から選択することができる。その内、特に
好ましいものとしては、金属と配位結合する少なくとも
一個のアミノ基を有する配位化合物を挙げることがで
き、更に具体的には、エチレンジアミン及びその誘導
体、グリシンアミド及びその誘導体、ピコリンアミド及
びその誘導体を挙げることができる。又、L-は錯体を
形成しうる対アニオンであり、Cr、SO4、ClO4
R−SO3(R=アルキル基又はアリル基)等の無機化
合物アニオンやベンゼンスルホン酸誘導体、アルキルス
ルホン酸誘導体等の有機化合物アニオンが拳げられる
が、特に好ましくはテトラフェニルホウ素アニオン及び
その誘導体、並びにアルキルベンゼンスルホン酸アニオ
ン及びその誘導体である。kは1、2又は3の整数を、
mは1、2又は0を、nは1又は0を表すが、これらは
前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位かに
よって決定されるか、又はQ1〜Q3の配位子の数によ
って決定される。pは1、2又は3を表す。
【0094】この種の金属イオン含有化含物としては、
米国特許第4,987,049号に例示されたものを挙
げることができる。上記の金属イオンを含有する化合物
の添加量は、0,5〜20g/m2が好ましく、1〜1
0g/m2がより好ましい。
【0095】以下に、上記一般式で表される金属錯体を
挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0096】1.[Cu(NH2CH2CH2NH2 2
2+2[(C654B]- 2.[Ni(NH2CH2CH2NH232+ 2[(C6
54B]- 3.[Co(NH2CH2NH232+ 2[(C65
4B]- 4.[Zn(NH2CH2CH2NH232+2[(C6
54B]- 5.[Ni(C25NHCH2CH2NH232+
[(C654B]- 6.[Ni(C25NHCH2NHC2532+
[(C654B]- 7.[Ni(NH2CH2CH2NHCH2CH2
222+2[(C654B]- 8.[Ni(NH2CH2CH2CH2NH2 32+
[(n−C494B]- 9.[Ni(C25NHCH2CH2NH22(NH2
2CH2NH2)]2+2[(C654B]- また、本発明においては、この金属錯体の好ましい1例
として、更に下記一般式を挙げることができる。
【0097】M2+ (X-2 式中、MはNi,Cu,Co,Cr及びZnの金属イオ
ンを表し、またXは前記金属イオンと上記式を形成可能
な下記一般式(1)で表される配位化合物を表す。
【0098】式中、Zはアルキル基、アリール基、アリ
ールオキシカルボニル基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン原子及び水素原子を表す。R及び
R’はアルキル基並びにアリール基を表し、それぞれ同
じでも異なっていてもよく、またRとZ或いはR’とZ
が結合して環を形成してもよいが、Zが水素原子のと
き、R及びR′が共にメチル基であることはない。
【0099】上記MはNi、Cu、Co、Cr及びZn
の金属イオンを表すが、これらの中でも金属イオンを含
有する化合物自身の色及びキレート化した色素の色調か
ら、Ni及びZnが好ましい。又、Xは前記の金属イオ
ンと上記式を形成可能な上記一般式(1)で表される配
位化合物を表す。
【0100】又、上記金属イオンを含有する化合物は中
心金属に応じて中性の配位子を有してもよく、代表的な
配位子としてはH 2Oが挙げられる。
【0101】以下に、上記一般式で表される金属イオン
を含有する化合物の具体例を挙げる。
【0102】このタイプの金属イオンを含有する化合物
の添加量は、通常0.5〜20g/m2が好ましく、1
〜15g/m2がより好ましい。上記一般式の具体例と
しては、特開平6−127156号に記載の化合物を挙
げることができる。
【0103】なお、上述した金属イオンを含有する化合
物の詳細は特願平8−226895号の第5頁〜22頁
に記載されており、本発明でも好ましく使用される。
【0104】金属イオン含有化合物は転写された色素と
錯体を形成して保存安定性に優れた画像を形成すること
ができるという点で非常に好ましい。
【0105】本発明の画像記録について説明する。
【0106】画像記録は、顔画像等の認証識別画像、属
性情報画像、フォーマット印刷から選ばれる少なくとも
一つが設けられた情報担持層上の画像又は印刷面側に、
熱転写シートを用いて保護層を形成したものである。
【0107】顔画像に代表される認証識別画像の形成方
法としては、階調画像形成に有利である銀塩写真方式や
昇華型感熱転写記録方式が挙られ、近年は運転免許証に
代表されるように後者が一般的になっている。
【0108】属性情報とは氏名、住所、生年月日、資格
等であり、属性情報は通常文字情報として記録され溶融
型感熱転写記録方法が一般的である。フォーマット印刷
は基体上又は昇華型感熱記録方式に用いられる受像層上
に樹脂凸版印刷、平版印刷、シルク印刷等の印刷方法に
より施す。絵柄層としては印刷物、ホログラム、バーコ
ード、マット調柄、細紋、地紋、凹凸パターンなどで適
時選択され、可視光吸収色材、紫外線吸収材、赤外線吸
収材、蛍光増白材、金属蒸着層、ガラス蒸着層などから
なる。中間層としての機能は、被転写体の凹凸を吸収す
るためのクッション機能や、転写後の絵柄層を保護する
目的で樹脂硬化機能として光硬化樹脂層、熱硬化樹脂層
が付加される。
【0109】転写箔の被転写材への転写は通常サーマル
ヘッド、ヒートローラー、ホットスタンプマシンなどの
加熱しながら加圧を行える手段を用い転写を行う。
【0110】昇華画像形成方法は、昇華型感熱転写記録
用インクシートを用いる。昇華型感熱転写記録用インク
シートは、支持体とその上に形成された昇華性色素含有
インク層とで構成することができる。
【0111】この支持体としては、寸法安定性がよく、
感熱ヘッドでの記録の際の熱に耐える限り特に制限がな
く、従来から公知のものを使用することができる。
【0112】また、昇華性色素として特に好ましいの
は、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合
物をp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−
アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応
により得られるアゾメチン色素およびフェノールまたは
ナフトール誘導体またはp−フェニレンジアミン誘導体
の酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体の
とのカップリング反応により得られるインドアニリン色
素である。
【0113】また、受像層中に金属イオン含有化合物が
配合されているときには、この金属イオン含有化合物と
反応してキレートを形成する昇華性色素を、昇華性色素
含有インク層中に含めておくのが良い。このようなキレ
ート形成可能な昇華性色素としては、例えば特開昭59
−78893号公報、同59−109349号公報、同
特願平2−213303号、同2−214719号、同
2−203742号に記載されている、少なくとも2座
のキレートを形成することができるシアン色素、マゼン
タ色素およびイエロー色素を挙げることができる。キレ
ートの形成可能な好ましい昇華性色素は、下記一般式で
表わすことができる。
【0114】X1 −N=N−X2 −G ただし、式中X1は、少なくとも一つの環が5〜7個の
原子から構成される芳香族の炭素環、または複素環を完
成するのに必要な原子の集まりを表わし、アゾ結合に結
合する炭素原子の隣接位の少なくとも一つが、窒素原子
またはキレート化基で置換された炭素原子である。X2
は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成され
る芳香族複素環または、芳香族炭素環を表わす。Gはキ
レート化基を表わす。
【0115】いずれの昇華性色素に関しても前記昇華性
色素含有インク層に含有される昇華性色素は、形成しよ
うとする画像が単色であるならば、イエロー色素、マゼ
ンタ色素、およびシアン色素の何れであっても良く、形
成しようとする画像の色調によっては、三種の色素のい
ずれか二種以上もしくは他の昇華性色素を含んでいても
良い。昇華性色素の使用量は、通常、支持体1m2
たり0.1〜20g、好ましくは0.2〜5gである。
インク層のバインダーとしては特に制限がなく従来から
公知のものを使用することができる。さらに前記インク
層には、従来から公知の各種添加剤を適宜に添加するこ
とができる。昇華型感熱転写記録用インクシートは、イ
ンク層を形成する前記各種の成分を溶媒に分散ないし溶
解してなるインク層形成用塗工液を調製し、これを支持
体の表面に塗工し、乾燥することにより製造することが
できる。かくして形成されたインク層の膜厚は、通常、
0.2〜10μmであり、好ましくは、0.3〜3μm
である。
【0116】次に、本発明のビーズ含有層について説明
する。
【0117】本発明にかかるビーズ含有層は、人射光の
一部に位相差を付与して再合成し、特定波長領域の光成
分を干渉により強調し入射光とは異なる色調の着色光を
入射光進入方向へ帰還させ、反射基板と、基板上に整列
配置された透明なビーズとを有する。ビーズ含有層は、
反射基板上に樹脂層を設け、更にその表層側にガラス等
よりなるビーズ径が10〜60μm、好ましくは15〜
40μmのビーズを多数整列配置して構成され、ビーズ
の光屈折率は1.6〜2.1が好ましく、1.7〜2.
0が更に好ましい。外方より入射した入射光は、ビーズ
内に進行し、少なくともその一部は透明なビーズより樹
脂層を介して反射基板に反射され、再度ビーズに帰還
し、外方へ進行する。ビーズの外方へ突出している面は
球面であるので、人射角の多少の変動があっても同様な
作用を生じ、入射方向へ反射光を帰還させることができ
る。
【0118】次に、本発明の反射性層について説明す
る。
【0119】本発明の反射性層は、反射性層としては、
少なくとも金属薄膜、金属酸化物薄膜、光干渉性物質及
び光回折層から選ばれる。反射性層は干渉性物質、金属
酸化物、雲母等干渉色を発現できる粉末を含有する塗料
を任意の紋様に印刷することで設けることが好ましい。
【0120】金属酸化物としては二酸化チタン、酸化
鉄、低次酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素、酸
化アルミニウム、酸化コバルト、酸化ニッケル、チタン
酸コバルトなど、及びLi2CoTi38あるいはKN
iTiOxなどの複合酸化物、あるいはこれらの金属酸
化物の混合物などが挙げられるが、干渉色を発現できる
金属酸化物であれば、特にこれらに限定されるものでは
ない。干渉物質層としては、金属膜の表面を酸化するこ
とによって得られる干渉色を持った金属膜を用いること
ができる。これらの金属膜は、金属アルミニウム、金属
チタン、ステンレス膜などを陽極酸化する方法や、干渉
色を発現できる金属酸化物をゾルーゲル法によって調製
し、これをコートする方法あるいは干渉色を発現できる
金属のアルコキシドを金属膜に塗布してこれを加熱分解
する方法、及びCVDやPVDのような蒸着操作法など
が拳げられる。
【0121】次に、本発明のパール顔料について説明す
る。
【0122】パール顔料は記録時の反射光量を増加させ
るために用いるもので、全可視光領域に30%以上の高
い反射率を有するものであれば、記録時に必要な反射光
量を得ることができる。このパール顔料は真珠光沢を有
する顔料で、炭酸塩、ヒ酸塩系等の結晶で、これに光が
入射した時規則的に多重反射し、真珠光沢が表れるもの
である。
【0123】本願発明に用いるパール顔料としては、雲
母に反射性(高虹彩反射)を与える金属酸化物として、
可視域に透明で屈折性が2.0以上ある金属酸化物を被
覆したもので、例えば、Sb23、Fe23、PbO、
ZnSe、CdS、Bi23、TiO2、PbCl2、C
eO2、Ta25、ZnS、ZnO、CdO、Nd
2 3、Sb23、SiOおよびInO3の単層の被覆も
しくは2層に被覆することにより形成される。
【0124】雲母と金属酸化膜が組み合わされた時、そ
の屈折率の差が0.4より大きいことから、入射した白
色光の反射量が多く、また、同時に雲母と金属酸化膜の
界面で副屈折を起こすことから、高虹彩反射性となり、
変色効果をより効果的に助長する働きをする。この時、
雲母を被覆する金属酸化膜の膜厚を制御することで任意
の色調の高虹反射性を持ったパール顔料とすることがで
きる膜厚は10〜10000オングストローム、望まし
くは200〜2000オングストロームの範囲の膜厚が
可視域に対して高虹彩反射性となるので望ましい。この
ようなパール顔料の市販のものとしては「Iriodi
n」(商品名、MERCK社製)がある。「Iriod
in」は天然マイカの表面を酸化チタンおよび酸化鉄等
の高屈折率の金属酸化物で被覆した安定した無機パール
顔料であり、屈折率の高い酸化チタンの層と屈折率の低
いマイカおよび周りの媒体との境界で反射した光が真珠
光沢をもたらすものである。この「Iriodin」に
は、被覆された酸化チタンの膜厚を変えることによって
虹彩色の特定な色を強調させることができ、このような
パール顔料は有色色料との混合物にビヒクル、添加剤を
加えインキ化して用いる。
【0125】印刷層に用いるパール顔料は、反射性層に
用いるパール顔料と干渉性が異なるパール顔料であれば
前記したもので良い。その他にゴールドタイプやシルバ
ータイプがある。
【0126】剥離層としては、高ガラス転移温度を有す
るアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ボリビニ
ルブチラール樹脂などの樹脂、ワックス類、シリコンオ
イル類、フッ素化合物、水溶性を有するポリビニルピロ
リドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、Si変性ポリ
ビニルアルコール、メチルセルロース樹脂、ヒドロキシ
セルロース樹脂、シリコン樹脂、パラフィンワックス、
アクリル変性シリコーン、ポリエチレンワックス、エチ
レン酢酸ビニルなどの樹脂が挙げられ、他にポリジメチ
ルシロキサンやその変性物、例えばポリエステル変性シ
リコーン、アクリル変性シリコーン、ウレタン変性シリ
コーン、アルキッド変性シリコーン、アミノ変性シリコ
ーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリ
コーン等のオイルや樹脂、またはこの硬化物、等が挙げ
られる。他のフッ素系化合物としては、フッ素化オレフ
ィン、パーフルオロ燐酸エステル系化合物が挙げられ
る。好ましいオレフィン系化合物としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の分散物、ポリエチレンイミンオ
クタデシル等の長鎖アルキル系化合物等が挙げられる。
これらの離型剤で溶解性の乏しいものは分散するなどし
て用いることができる。
【0127】また、シリコーン化合物と同様に他のポリ
マーに付加させることも可能である。この他シリカ粒子
や窒化ホウ素等の微細(ミクロンまたはサブミクロンオ
ーダー)な粒子なども有効である。厚みは0.1〜2μ
mが好ましい。
【0128】接着層としては、熱貼着性樹脂としてエチ
レン酢酸ビニル樹脂、エチンエチルアクリレート樹脂、
エチレンアクリル酸樹脂、アイオノマー樹脂、ポリブタ
ジエン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂、粘着付与
剤(例えばフェノール樹脂、ロジン樹脂、テルペン樹
脂、石油樹脂など)などが挙げられそれらの共重合体や
混合物でもよく、厚みは0.1〜10μmが好ましい。
【0129】具体的には、ウレタン変性エチレンエチル
アクリレート共重合体としては東邦化学工業(株)製の
ハイテックS−6254、S−6254B、S−312
9等が市販され、ポリアクリル酸エステル共重合体とし
ては日本純薬(株)製のジュリマーAT−210、AT
−510、AT−613、互応化学工業(株)製のプラ
スサイズL−201、SR−102、SR−103、J
−4等が市販されている。ウレタン変性エチレンエチル
アクリレート共重合体とポリアクリル酸エステル共重合
体の重量比は9:1から5:5が好ましく、接着層の厚
みは0.1〜1.0μmが好ましい。
【0130】次に、実施例に基づいて本発明をさらに具
体的に説明する。なお、以下において「部」は「重量
部」を表わす。 (実施例)一方の面にパール顔料(Iriodin/A
ffair201 メルクジャパン製)を含有したUV
インク層を形成し、白色の2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルム[厚み200μm、帝人(株)製]の
他方の面に下記組成1のアンカー層を塗布し、一方の面
に下記組成2の筆記層を塗布形成した別の2軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム[厚み200μm、帝
人(株)製]の他方の面に同様に下記組成1のアンカー
層を形成後、アンカー層同士が対面するようにして、こ
の間に300℃にメルトさせたポリエチレン樹脂層を流
し込んでラミネートし、厚み450μmのカード基材を
作製した。
【0131】 組成1: ポリウレタン樹脂 23部 [ニッポラン3109日本ポリウレタン製] ポリイソシアネート4部 [コロネートL 日本ポリウレタン製] メチルエチルケトン 30部 トルエン 43部 組成2: コロイダルシリカ 2.5部 10%ゼラチン溶液 75.0部 界面活性剤 0.2部 他の25μのPET(ダイヤホイル製MRH)の片面に
下記組成3の受像層を塗布後、その上に、下記組成4の
樹脂層を50μmの厚さで塗布後、40μmのガラスビ
ーズを一様に密に敷き詰め付着させ、ビーズ含有転写箔
を得た。
【0132】 組成3: 塩化ビニル系樹脂 9.5部 [積水化学工業(株)製、エスメディカ] 変性シリコン樹脂 0.5部 [信越化学(株)製 X24−8300] メチルエチルケトン 60.0部 シクロヘキサンノン 30.0部 組成4: 熱可塑性エラストマー 40部 [タフテックMl913旭化成製] ポリビニルブチラール樹脂 40部 [エスレックBL−1積水化学製] P27 No.7の金属イオン含有化合物 20部 トルエン 320部 メチルエチルケトン 80部 次に、上記で得られたカード基材のパール顔料層側に、
前記組成1のアンカー層を塗布しながら、300℃にメ
ルトさせたポリエチレン樹脂層を流し込みながら、ビー
ズ含有転写箔と貼合させた後、25μmのPETを剥が
して、ビーズ含有カード基材を得た。
【0133】このカード基材をJIS規格に準じたカー
ドサイズに裁断し、得られたカードに溶融型熱転写プリ
ンタで文字画像を記録した後、昇華型熱転写プリンタで
顔画像を記録するとともに、背景がシアン色の白抜きの
紋様と氏名の白抜き文字をポストキレート型昇華リボン
により印字記録した。いずれの画像もムラなく印字でき
た。
【0134】さらに、この上に画像面全体にホットスタ
ンプにより下記組成の紫外線硬化層を形成して作製した
転写箔を転写して、表面が保護された画像記録体を得
た。
【0135】組成窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタ
アクリル酸メチル40部、ベンジルメタクリレート30
部、シクロヘキシルアクリレート20部、メタアクリル
酸12部とエタノール500部、α、α′−アゾビスイ
ソブチロニトリル3部を入れ、窒素気流中80℃のオイ
ルバスで6時間反応させた。その後、トリエチルアンモ
ニウムクロライド3部、グリシジルメタクリレート0.
6部を加え、3時間反応させ目的のアクリル系共重合体
の合成バインダー2を得た。
【0136】 活性光線硬化性化合物 新中村化学社製 A−9300/新中村化学社製 EA−1020=35/ 11.75部 反応開始剤 イルガキュア184日本チバガイギー社製 3部 添加剤不飽和基含有樹脂 50部 その他の添加剤 大日本インキ界面活性剤F−179 0.25部 このカードに平行光線を照射したところ、背景がシアン
色である部分および画像、文字が印がされたところを除
き、高輝度に反射した。また、平行光線の入射角度を変
えると、独特な色が変化が観察された。
【0137】
【発明の効果】前記したように、本発明の画像記録体お
よび画像記録形成体用カードの製造方法では、より一層
偽変造防止性、高耐久性を可能にし、またビーズ含有で
ありながら熱転写記録可能な平滑性を確保することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像記録体を作成するビーズ含有転写箔を示す
図である。
【図2】画像記録体を作成するカード用素材を示す図で
ある。
【図3】熱転写記録前の画像記録体を示す図である。
【図4】熱転写記録後の画像記録体を示す図である。
【図5】画像記録体の形成を示す図である。
【図6】画像記録体の形成を示す図である。
【図7】画像記録体の形成を示す図である。
【図8】画像記録体の形成を示す図である。
【図9】画像記録体の形成を示す図である。
【図10】画像記録体の形成を示す図である。
【図11】画像記録体の形成を示す図である。
【図12】画像記録体の形成を示す図である。
【符号の説明】
1 ビーズ含有転写箔 3 画像記録体 13 ビーズ含有層 16 パール顔料層 21 カード基材 22 クッション層 31 受像層 52 電離放射線硬化層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 良司 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 高橋 秀樹 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2C005 HA01 HA09 HA10 JA01 JA26 JB08 JB12 JB13 JB19 KA08 KA37 KA41 KA48 KA70 LA11 LA20 LA26 LA30 2H042 BA02 BA12 BA16 2H111 AA01 AA07 AA52 CA03 CA04 CA11 CA25 CA30 CA33 CA41 CA45 DA00 DA01 DA04

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カード基材上に、ビーズ含有層、受像層を
    この順に積層して構成してなるビーズ含有カード基材上
    の前記受像層に、識別情報及び書誌情報から選ばれる少
    なくとも1つを記録形成後、電離放射線硬化層を有する
    転写箔を転写して保護することを特徴とする画像記録
    体。
  2. 【請求項2】前記カード基材と前記ビーズ含有層の間に
    クッション層を有することを特徴とする請求項1の画像
    記録体。
  3. 【請求項3】前記受像層および/またはビーズ含有層が
    金属イオン含有化合物を含有することを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の画像記録体。
  4. 【請求項4】前記ビーズ含有層の金属イオン含有化合物
    の濃度が、前記受像層の金属イオン含有化合物の濃度よ
    り大きいことを特徴とする請求項3に記載の画像記録
    体。
  5. 【請求項5】前記クッション層の引張弾性率が200k
    g/mm2以下、破断伸びが100%以上であることを
    特徴とする請求項2に記載の画像記録体。
  6. 【請求項6】前記クッション層がポリオレフィン層であ
    ることを特徴とする請求項2または請求項5に記載の画
    像記録体。
  7. 【請求項7】前記クッション層が湿気硬化型ホットメル
    ト接着剤であることを特徴とする請求項2または請求項
    5に記載の画像記録体。
  8. 【請求項8】前記ビーズ含有層のバインダーがポリオレ
    フィン層であることを特徴とする請求項2に記載の画像
    記録体。
  9. 【請求項9】前記ビーズ含有層のバインダーが湿気硬化
    型ホットメルト接着剤であることを特徴とする請求項2
    に記載の画像記録体。
  10. 【請求項10】前記カード基材は、ICモジュールを内
    蔵することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の画像記録体。
  11. 【請求項11】前記カード基材と前記ビーズ含有層の間
    に、光反射性層を設けたことを特徴とする請求項1乃至
    請求項から10のいずれか1項に記載の画像記録体。
  12. 【請求項12】フィルム基材上に、剥離層、ビーズ含有
    層をこの順に形成してなるビーズ含有転写箔上、および
    /もしくは、別のカード基材上に、2液硬化型接着層を
    形成して、両者を重ね合わせて加熱加圧貼合した後、前
    記フィルム基材を剥がして得られるビーズ含有カード基
    材のビーズ含有層側に、さらに熱転写記録可能な受像層
    を形成することを特徴とする画像記録形成体用カードの
    製造方法。
  13. 【請求項13】フィルム基材上に、剥離層、ビーズ含有
    層をこの順に形成してなるビーズ含有転写箔のビーズ含
    有層側に湿気硬化型ホットメルト接着剤層を塗工し、カ
    ード基材に対向させ、加熱ロールで加圧してラミネート
    後、前記フィルム基材を剥離して作成したビーズ含有カ
    ード基材の上に、さらに受像層を形成することを特徴と
    する画像記録形成体用カードの製造方法。
  14. 【請求項14】フィルム基材上に、剥離層、受像層、ビ
    ーズ含有層、熱接着層をこの順に形成してなるビーズ含
    有転写箔の熱接着層側を、クッション性を有するカード
    基材側に対向させ、加熱ロールで加圧してラミネート
    後、前記フィルム基材を剥離して作成することを特徴と
    する画像記録形成体用カードの製造方法。
  15. 【請求項15】フィルム基材上に、剥離層、受像層、ビ
    ーズ含有層、熱接着層をこの順に形成してなるビーズ含
    有転写箔の熱接着層側に湿気硬化型ホットメルト接着剤
    層を塗工し、カード基材に対向させ、加熱ロールで加圧
    してラミネート後、前記フィルム基材を剥離して作成す
    ることを特徴とする画像記録形成体用カードの製造方
    法。
  16. 【請求項16】前記2液硬化型接着層が形成されたビー
    ズ含有転写箔と前記カード基材の間にポリオレフィン層
    を供給挿入して貼合することを特徴とする請求項11に
    記載の画像記録形成体用カードの製造方法。
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