JPH06238972A - 自動両面印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で連続的な両面自動印刷を行う。 【構成】 第１のペーパーガイド３にセットされた用紙
は給紙ローラ４、プラテンローラ８によって印字部９に
供給され、用紙の表面にデータ印字が行われる。その
後、排紙ローラ６の回転によって排紙されるが、その
際、用紙は選択弁１５に規制されながら、第２のペーパ
ーガイド５に送り出される。ここで、第２のペーパーガ
イド５にセットされた用紙は、裏面給紙弁１２に規制さ
れながら反転し、再び印字部９に供給される。これによ
って用紙の裏面にデータ印字が行われる。この時、選択
弁１５は第３ペーパーガイド１４側に向いているので、
用紙は第３ペーパーガイド１４に送り出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ワードプロセッサ等
における自動両面印刷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ワードプロセッサにおいては、用
紙を自動的に連続給紙して印字する自動給紙装置を備え
たものが知られている。図６はこの種の自動給紙装置を
示した概略構成図で、プリンタ本体１には自動給紙装置
２が取り付けられている。この自動給紙装置２は第１の
ペーパーガイド３、給紙ローラ４、第２のペーパーガイ
ド５、排紙ローラ６、排紙弁７を有する構成となってい
る。第１のペーパーガイド３は複数枚の用紙を重ね合せ
た状態で載置可能に構成されたシートフィーダで、プリ
ンタ本体１に対して斜め上方から用紙を給紙する。給紙
ローラ４は第１のペーパーガイド３上の用紙を１枚ずつ
プリンタに搬送する為のローラである。第２のペーパー
ガイド５は第１のペーパーガイド３の上方に平行配置さ
れ、プリンタから送り出された印字済の用紙を蓄える用
紙受け皿で、その下端部には用紙受け用の起立部が形成
されている。排紙ローラ６はプリンタから送り出された
用紙を排出させる為のローラである。排紙弁７はプリン
タから送り出された用紙の進行方向を第２のペーパーガ
イド５側に規制する為のものである。なお、プリンタ本
体１内にはプラテンローラ８、印字部９、切離つめ１０
等が設けられており、印字部９は熱転写式のラインプリ
ンタを構成する。なお、切離つめ１０はプラテンローラ
８への巻き付きを防止する為に用紙をプラテンローラ８
から切り離して用紙排出方向に案内するものである。

【０００３】いま、自動給紙で印字を行う場合、図７に
示すフローチャートにしたがって行われる。先ず、第１
のペーパーガイド３に複数枚の用紙を重ね合せて載置し
た状態において、キーボードから印字開始指令を与える
と、用紙の頭出しが行われる（ステップＡ１）。つま
り、給紙ローラ４およびプラテンローラ８を回転させ、
第１のペーパーガイド３上の用紙をプリンタ内部に供給
させ、用紙の先頭部分をプラテンローラ８を介して印字
部９に送り込ませる。次に、プラテンローラ８の他に排
紙ローラ６を回転させると共に印字部９を駆動させるこ
とにより、用紙の片面に対してデータ印字を行わせる
（ステップＡ２）。これと同時に用紙は排紙ローラ６の
回転によってプリンタ外部に送り出されると共に排紙弁
７によってその進行方向が規制されることにより第２の
ペーパーガイド５に送り込まれる（ステップＡ３）。こ
のようにして１枚の用紙に対する印字が終ると、第１の
ペーパーガイド３上に用紙が残っているか否かがチェッ
クされ（ステップＡ４）、残っていれば、ステップＡ１
に戻り、次の用紙に対して上述と同様の動作が繰り返さ
れる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように従来におい
ては複数枚の用紙を１枚ずつ自動給紙しながらその片面
だけをページ単位で印字するのが一般的であった。した
がって、文書データをページ単位毎に用紙の表面のみな
らず、その裏面にも印字させる場合には、奇数ページを
用紙の表面に印字させたのち、用紙を手で反転（裏返
し）させ、偶数ページを用紙の裏面に印字させる必要が
あり、かなりの手間と時間を要することになる。この発
明の課題は、簡単な構成で連続的な両面自動印刷を可能
とすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明の手段は次の通
りである。 （１）、第１の用紙搬送手段は第１のペーパーガイドに
セットされた用紙を印字部に供給して用紙の表面にデー
タ印字を行わせたのち用紙を第２のペーパーガイドに送
り出す。 （２）、第２の用紙搬送手段は前記第２のペーパーガイ
ドにセットされた用紙を反転させて再び印字部に供給し
て用紙の裏面にデータ印字を行わせたのち用紙を第３の
ペーパーガイドに送り出す。 （３）、印字制御手段は前記第１の用紙搬送手段によっ
て印字部に用紙が搬送されて来た際には順方向印字を行
わせ、また、前記第２の用紙搬送手段によって印字部に
用紙が搬送されて来た際には逆方向印字を行わせる。こ
の場合、順方向印字に対して逆方向印字とは上下左右を
反転させた印字状態をいう。

【０００６】

【作用】この発明の手段の作用は次の通りである。い
ま、第１のペーパーガイドに用紙をセットした状態にお
いて、印字指令を与えると、第１のペーパーガイドにセ
ットされた用紙は印字部（例えば、熱転写式のライトプ
リンタ）に供給されて用紙の表面にデータ印字が行われ
る。このようにして用紙の表面に印字が行われると、用
紙は第２のペーパーガイドに送り出される。その後、第
２のペーパーガイドにセットされた用紙は、反転されて
再び印字部に供給され、用紙の裏面にデータ印字が行わ
れる。この場合、通常印字とは逆の逆方向印字が行われ
る。したがって、簡単な構成で連続的な両面自動印刷を
行うことができる。

【０００７】

【実施例】以下、図１〜図５を参照して一実施例を説明
する。図１は自動両面印刷装置の概略構成図で、図６で
示した従来と略同様のものは同一符号をもって示し、そ
の説明を省略するものとする。本実施例の自動給紙装置
１１は上述した通常の第１のペーパーガイド３、給紙ロ
ーラ４、第２のペーパーガイド５、排紙ローラ６の他
に、裏面給紙弁１２、２次給紙ローラ１３、第３ペーパ
ーガイド１４、選択弁１５、２次排紙ローラ１６、排紙
弁１７を有する構成となっている。ここで、本実施例に
おける第２のペーパーガイド５の下端部（プリンタ本体
１側）には図６で示した様な用紙受け用の起立部は形成
されておらず、第１のペーパーガイド３と同様に平面を
成していると共に、その延長線上には所定間隔をあけて
円弧の裏面給紙弁１２が配置されている。この裏面給紙
弁１２は第２のペーパーガイド５上の用紙を受けると共
に、用紙の進行方向を第１のペーパーガイド３側に規制
するもので、２次給紙ローラ１３の回転によって第２の
ペーパーガイド５上の用紙は第２のペーパーガイド５と
裏面給紙弁１２との隙間（用紙給紙路）を通ってプラテ
ンローラ８に供給される。さまり、本実施例の第２のペ
ーパーガイド５は従来の様に片面印刷されたのちの用紙
を単に受ける受け皿として機能するだけではなく、片面
印刷された用紙を再びプリンタに供給するシートフィー
ダとして機能するようになっている。

【０００８】第３ペーパーガイド１４は第２のペーパー
ガイド５の上方に平行配置されたもので、図６で示した
第２のペーパーガイド５と同様にその下端部には用紙受
け用の起立部１４ａが形成されている。つまり、第３ペ
ーパーガイド１４は図６で示した第２のペーパーガイド
５と同様に印刷済（両面印刷済）の用紙を受ける用紙受
け受け皿として機能する。選択弁１５は印字済の用紙を
第２のペーパーガイド５側に進行させるか第３ペーパー
ガイド１４側に進行させるかを選択するもので、その一
端を支点として図中矢印方向に回動可能に取り付けられ
ている。なお、２次排紙ローラ１６は選択弁１５と排紙
弁１７との隙間（用紙排出路）から用紙を引き出して第
３ペーパーガイド１４側に排出させるものである。

【０００９】次に、本実施例の動作を図２〜図５を参照
して説明する。図２は連続的に両面自動印字を行う場合
の動作を示したフローチャートである。なお、図２にお
いて、符号「Ａ」を付したステップは用紙の表面に対し
て印字を行う場合の処理、また「Ｂ」を付したステップ
は用紙の裏面に対して印字を行う場合の処理を示してい
る。

【００１０】先ず、第１のペーパーガイド３に複数枚の
用紙を重ね合せて載置した状態において、キーボードか
ら印字開始指令を与えると、用紙頭出しＡ処理が行われ
る（ステップＢ１）。つまり、通常と同様に給紙ローラ
４およびプラテンローラ８を回転させ、第１のペーパー
ガイド３上の用紙をプリンタ内部に供給させ、用紙の先
頭部分をプラテンローラ８を介して印字部９に送り込ま
せる。この場合、選択弁１５は第２のペーパーガイド５
方向に向いている（図３の（１）参照）。次に、プラテ
ンローラ８の他に排紙ローラ６を回転させると共に、印
字部９を駆動させることにより用紙の表面に対してデー
タ印字を行わせる（ステップＢ２）。この時、選択弁１
５は第２のペーパーガイド５方向に向いているので、プ
ラテンローラ８および排紙ローラ６の回転によって用紙
はその方向に排出されて第２のペーパーガイド５上にセ
ットされる（ステップＢ３）。この場合、用紙が完全に
排紙されると、その先端部分は裏面給紙弁１２の弧面に
規制されて２次給紙ローラ１３の設置位置まで送られる
（図３の（１）参照）。このように用紙の表面に対する
印字が行われたのちは、用紙の裏面に対する印字を行う
為の準備が完了した状態となる。なお、図３（２）は用
紙の表面（用紙面Ａ）に対してデータ印字を行う場合
に、第１のペーパーガイド３上の用紙が第２のペーパー
ガイド５上にセットされるまでの進行過程で用紙が１８
０°反転されて（裏返しされて）第２のペーパーガイド
５上にセットされることを示している。

【００１１】いま、用紙の裏面に対する印字を行う為の
準備が完了した状態において、今度は用紙頭出しＢ処理
が行われる（ステップＢ４）。つまり、２次給紙ローラ
１３およびプラテンローラ８を回転させ、第２のペーパ
ーガイド５上の用紙をプリンタ内部に供給させ、用紙の
先頭部分をプラテンローラ８を介して印字部９に送り込
ませる。この場合、選択弁１５は第３ペーパーガイド１
４方向に向いている（図４の（１）参照）。次に、プラ
テンローラ８を回転させながら印字部９を駆動させるこ
とにより用紙の裏面に対してデータ印字を行わせる（ス
テップＢ５）。この時、用紙は用紙面Ａに対して１８０
°反転されて送られて来る為、この場合の印字方法は通
常とは逆の印字が行われる。なお、この逆印字について
は図５を参照して後で説明するものとする。また、選択
弁１５は第３ペーパーガイド１４方向に向いているの
で、プラテンローラ８の回転によって用紙はその方向に
進行する。次に、プラテンローラ８と共に２次排紙ロー
ラ１６を回転させると、用紙は選択弁１５によって規制
されながら進行し、排紙ローラ１６によって排出されて
第３ペーパーガイド１４上にストックされる（ステップ
Ｂ６）。なお、図４（２）は用紙の裏面（用紙面Ｂ）に
対してデータ印字を行う場合に、第２のペーパーガイド
５上の用紙が第３ペーパーガイド１４上にセットされる
までの進行過程で用紙が１８０°反転されて第３ペーパ
ーガイド１４上にセットされることを示すと共に、印刷
面Ａと印刷面Ｂとの印字状態を示している。

【００１２】このようにして１枚の用紙に対する自動両
面印刷が終ると、第１のペーパーガイド３上に用紙が残
っているか否かのチェックが行われ（ステップＢ７）、
残っていればステップＢ１に戻り、次の用紙に対して上
述と同様の両面印刷が繰り返される。

【００１３】次に図５を参照して用紙の裏面にデータ印
字を行う際の逆印字について説明する。通常、ラインプ
リンタにおいて、１ページ分のデータ印字方法として
は、１ページ分のデータを仮想イメージで全て展開し、
この仮想イメージの中から印字バッファ分のデータを指
定し、この指定ラインのデータを順次切り出してプリン
タに転送し、印字バッファにセットすることによってデ
ータを指定ライン毎に印字する方法が一般的である。こ
のような印字方法では仮想イメージを１ライン目から印
字バッファに順次転送してゆくが、用紙の裏面に対して
印字を行う場合には、１ページ分の仮想イメージの最終
ラインから１ラインずつ遡りながら転送してゆくと共
に、１ラインデータの左右を逆にして転送することによ
って通常印字に対して上下左右を逆にした印字が行われ
る。なお、図中、、、はラインデータの転送順序
を示している。

【００１４】なお、上記実施例はラインプリンタについ
て適用した場合を示したが、シリアルプリンタやページ
プリンタに適用してもよく、更にインパクトプリンタや
ノンインパクトプリンタを問わない。

【００１５】

【発明の効果】この発明によれば、簡単な構成で連続的
な両面自動印刷を行うことができるので、両面印刷の為
に用紙を１枚ずつ手で反転して差し替える必要はなく、
極めて効率の良い両面印刷が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係る自動両面印刷装置の概略構成図。

【図２】本実施例の動作を示したフローチャート。

【図３】用紙の表面に印字を行う際の用紙の流れを示
し、（１）はこの場合の動作状態図、（２）はこの場合
の印字状態図。

【図４】用紙の裏面に印字を行う際の用紙の流れを示
し、（１）はこの場合の動作状態図、（２）はこの場合
の印字状態図。

【図５】逆印字を説明する為の図。

【図６】従来の自動給紙装置を示した概略構成図。

【図７】従来の動作を示したフローチャート。

【符号の説明】

１ プリンタ本体 ２、１１ 自動給紙装置 ３ 第１のペーパーガイド ４ 給紙ローラ ５ 第２のペーパーガイド ６ 排紙ローラ ７、１７ 排紙弁 ８ プラテンローラ ９ 印字部 １０ 切離つめ １２ 裏面給紙弁 １３ ２次給紙ローラ １４ 第３ペーパーガイド １５ 選択弁 １６ ２次排紙ローラ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１のペーパーガイドにセットされた用紙
   を印字部に供給して用紙の表面にデータ印字を行わせた
   のち用紙を第２のペーパーガイドに送り出す第１の用紙
   搬送手段と、 前記第２のペーパーガイドにセットされた用紙を反転さ
   せて再び印字部に供給して用紙の裏面にデータ印字を行
   わせたのち用紙を第３のペーパーガイドに送り出す第２
   の用紙搬送手段と、 前記第１の用紙搬送手段によって印字部に用紙が搬送さ
   れて来た際には順方向印字を行わせ、また、前記第２の
   用紙搬送手段によって印字部に用紙が搬送されて来た際
   には逆方向印字を行わせる印字制御手段と、 を具備したことを特徴とする自動両面印刷装置。