JPH06238853A - 透明被膜および導電膜付き樹脂板 - Google Patents

透明被膜および導電膜付き樹脂板

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JPH06238853A
JPH06238853A JP3050293A JP3050293A JPH06238853A JP H06238853 A JPH06238853 A JP H06238853A JP 3050293 A JP3050293 A JP 3050293A JP 3050293 A JP3050293 A JP 3050293A JP H06238853 A JPH06238853 A JP H06238853A
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epoxy resin
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Masaya Adachi
眞哉 足立
Naoki Shimoyama
直樹 下山
Masaki Maekawa
正樹 前川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】機能性膜の耐久性の優れた透明被膜、および低
電気抵抗の導電膜付き樹脂板を提供する。 【構成】次式のエポキシ樹脂を20〜49重量%、およ
び、微粒子状無機酸化物を51〜80重量%含有し、か
つ、エポキシ樹脂と微粒子状無機酸化物の合計重量割合
が70重量%以上である硬化物からなる透明被膜で両面
を被覆した樹脂成形体の両面または片面に金属酸化膜及
び/または金属窒化膜を有し、さらにその上に、少なく
とも一層の透明電導層を有する樹脂板。 (R1 、R2 は、アルキレン基、CO、SO2 、O等;
3 は、炭化水素基、エステル残基、H;R4 〜R
7 は、H、ハロゲン原子、炭化水素基;a、b、c、d
は1〜4の整数を示す。xは0〜10の整数を示し、
y、zは0か1の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐擦傷性、透
明性、耐溶剤性に優れた透明被膜、および透明導電膜等
の耐久性、ガスバリア性に優れ、かつ低表面抵抗の導電
膜付き樹脂板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチック材料は軽量で、耐衝
撃性、加工性および大量生産性に優れることから、近年
光学フィルター、光学レンズおよび光ディスク等の光学
素子用材料としての需要が拡大しつつある。これらの光
学素子用プラスチック材料としては、現在、ポリメタク
リル酸メチル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホ
ン、N−置換マレイミド共重合体などの透明性樹脂が知
られている。しかし、一般にプラスチック光学素子は無
機ガラスに比べて、表面硬度が低いという欠点を有して
おり、これを改良しようとする試みが、すでに数多く提
案されている。例えば、プラスチック基材表面にSiO
2 などの無機物を真空蒸着により被覆する方法(特開昭
58−204031号公報)やプラスチック基材の表面
にポリオルガノシラン系ハードコート膜やアクリル系ハ
ードコート膜を設ける方法(USP3,986,99
7、USP4,211,823、特開昭57−1689
22号公報、特開昭59−38262号公報、特開昭5
9−51908号公報、特開昭59−51954号公
報、特開昭59−78240号公報、特開昭59−89
368号公報、特開昭59−102964号公報、特開
昭59−109528号公報、特開昭59−12066
3号公報、特開昭59−155437号公報、特開昭5
9−174629号公報、特開昭59−193969号
公報、特開昭59−204669号公報)が開示されて
いる。
【0003】また、これらのハードコート膜付き光学素
子用プラスチック材料上に、透明導電膜、反射防止膜、
ガスバリア膜等を単独あるいは組み合わして積層し、そ
の機能を高める検討がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術であるS
iO2 などの無機物の真空蒸着による表面硬度の改良
は、高硬度である反面、基材との密着性、耐熱性、耐光
性などを低下させる大きな問題点があり、また、特開昭
59−38262号公報、特開昭59−51908号公
報などに開示されているシラン系およびアクリル系のハ
ードコート膜を設ける技術では耐熱性は幾分改善される
もののその効果は不十分なものであった。
【0005】また、その機能を高めるために、ハードコ
ート膜付き光学素子用プラスチック材料上に、透明導電
膜、反射防止膜、ガスバリア膜等を単独あるいは組み合
わして積層した場合、透明導電膜、反射防止膜、ガスバ
リア膜と樹脂成形体の線膨張率や吸湿寸法変化の差が大
きいため、加熱等によって、これらの膜に容易にクラッ
クが発生し耐久性が劣るといった問題があった。
【0006】また、例えば液晶用プラスチック基板用途
に使用する場合、透明導電膜の耐久性を高めるため、透
明導電膜の膜厚を薄くする等の工夫が必要なため表面抵
抗が高くなるといった問題があった。
【0007】本発明は、上記問題を解決しようとするも
のであり、耐熱性、耐擦傷性、透明性に優れた透明被膜
を設け、本発明の透明被膜を成形体上に設け、さらにそ
の上に透明導電膜、反射防止膜、ガスバリア膜等の機能
性膜を設けた場合、該機能性膜の耐久性に優れた透明被
膜、および低電気抵抗の導電膜付き樹脂板を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、下記の構成を有する。
【0009】「(1) 下記一般式(1)で表されるエポキ
シ樹脂を20〜49重量%、および、微粒子状無機酸化
物を51〜80重量%含有し、かつ、該一般式(1)で
表されるエポキシ樹脂と該微粒子状無機酸化物の合計重
量割合が70重量%以上である硬化物からなることを特
徴とする透明被膜。
【0010】
【化2】 (ただし、R1 、R2 は、アルキレン基、アルキリデン
基、CO、SO2 、SおよびOから選ばれる。R3 は、
炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜12のエステ
ル残基および水素原子から選ばれる。R4 〜R7 は、水
素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜4の炭化水素基
から選ばれ、a、b、c、dは1〜4の整数を示す。x
は0〜10の整数を示し、y、zは0か1の整数を示
す。) (2) 上記1項記載の透明被膜で両面が被覆された樹脂成
形体の両面または片面に、金属酸化膜および/または金
属窒化膜を有し、さらにその上に、少なくとも一層の透
明導電層を有することを特徴とする導電膜付き樹脂
板。」 まず、一般式(1)で表されるエポキシ樹脂について説
明する。
【0011】R1 、R2 は、アルキレン基、アルキリデ
ン基、CO、SO2 、SおよびOから選ばれるが、それ
ぞれが同種であっても異種であってもよい。アルキレン
基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等
が挙げられ、アルキリデン基としては、イソプロピリデ
ン基、イソブチリデン基等が挙げられる。R3 は、炭素
数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜12のエステル残
基、水素原子から選ばれるが、炭素数1〜12の炭化水
素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などの
アルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基など
のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基などのア
リール基、ベンジル基などのアリールアルキル基などが
挙げられる。炭素数1〜12のエステル残基としては、
メチルカルボニル基、エチルカルボニル基などのアルキ
ルカルボニル基、ベンゾイル基などのアリールカルボニ
ル基、ベンジルカルボニル基などのアラルキルカルボニ
ル基などが挙げられる。また、R4 〜R7 は、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の炭化水素基から選ば
れ、それぞれが同種であっても異種であってもよい。ハ
ロゲン原子としては、塩素、臭素が好ましく、炭素数1
〜4の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。a、
b、c、dは1〜4の整数を示す。また、xは0〜10
の整数を示し、y、zは0か1の整数を示す。エポキシ
樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、テトラメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、テ
トラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、
テトラメチルビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂、
ビフェノール型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェノー
ル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、1種また
は、2種以上の混合物で用いることも可能である。
【0012】上記エポキシ樹脂の中でも、透明性、成形
体への塗布性、透明被膜付き成形体上に積層された透明
導電膜、反射防止膜、ガスバリア膜等の機能性膜の耐久
性の観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ま
しい。
【0013】使用されるエポキシ樹脂の平均エポキシ当
量としては、透明性、耐熱性、表面硬度、成形体への塗
布性を考慮すると、150〜600g/当量が好まし
く、180〜400g/当量がさらに好ましい。150
g/当量未満では、耐熱性や機能性膜の耐久性等が不充
分となり、600g/当量を越えると透明性、成形体へ
の塗布性が不充分となったり、表面硬度が低下し耐擦傷
性が不充分となる傾向にある。エポキシ当量の測定方法
については、特に限定されず、塩酸ジオキサン法等の通
常公知の方法が使用される。
【0014】本発明における透明被膜は、一般式(1)
で表されるエポキシ樹脂と微粒子状無機酸化物を必須成
分としてなり、エポキシ樹脂成分を20〜49重量%、
および微粒子状無機酸化物を51〜80重量%含有し、
かつ、該一般式(1)で表されるエポキシ樹脂と該微粒
子状無機酸化物の合計重量割合が70重量%以上である
硬化物である。透明被膜中のエポキシ樹脂成分が49重
量%を越えたり、微粒子状無機酸化物が51重量%未満
では、透明被膜の表面硬度が低下し、耐擦傷性が不充分
となったり、透明被膜付き成形体上に積層された透明導
電膜、反射防止膜、ガスバリア膜等の機能性膜の耐久性
が不充分となる。また、微粒子状無機酸化物が80重量
%を越えたり、エポキシ樹脂成分が20重量%未満で
は、透明性が不充分となったり、樹脂成形体との接着性
不良が発生したり、被膜自体にクラックが発生したり、
機能性膜の耐久性が不充分となる。エポキシ樹脂成分と
しては、好ましくは25〜49重量%、さらに好ましく
は30〜49重量%である。微粒子状無機酸化物として
は、好ましくは、51〜75重量%、さらに好ましく
は、51〜70重量%である。また、一般式(1)で表
されるエポキシ樹脂と微粒子状無機酸化物の合計重量割
合が70重量%未満の場合においても透明被膜付き成形
体上に積層された透明導電膜、反射防止膜、ガスバリア
膜等の機能性膜の耐久性が不充分となる。また、透明被
膜の膜厚としては、0.1〜10μmが好ましい。0.
1μm未満では、表面硬度が不充分となり、10μmを
越えると透明性が不充分となる傾向にある。さらに好ま
しくは、1〜5μmである。
【0015】本発明においては、表面硬度の向上、屈折
率の調節、機械的強度の向上、熱的特性の向上、導電性
向上などを目的に、微粒子状無機酸化物が使用される。
微粒子状無機酸化物としては被膜状態で透明性を損わな
いものであれば特に限定されない。具体例としては、シ
リカ、酸化アンチモン、チタニア、アルミナ、ジルコニ
アおよび酸化タングステン等が挙げられる。これらは、
一種または、二種以上の混合物であってもよい。これら
の微粒子状無機酸化物は、作業性向上、透明性付与の点
から、コロイド状に分散したゾルとして塗料中に均一に
混合させることが好ましい。コロイド状に分散したゾル
の具体的な例としては、シリカゾル、チタニアゾル、ジ
ルコニアゾル、セリアゾル、酸化アンチモンゾル、フッ
化マグネシウムゾル、インジウム−スズ酸化物(IT
O、Indium Tin Oxide)ゾル、酸化スズゾルなどが挙げ
られる。微粒子状無機酸化物の平均粒子径は特に限定さ
れないが、通常は1〜200mμ、好ましくは10〜1
00mμ、さらに好ましくは30〜60mμのものが使
用される。平均粒子径が200mμを越えるものを使用
した場合は、生成する被膜の透明性が悪く、濁りが大き
くなる傾向がある。また、10mμ未満や100mμを
越えると、透明被膜付き成形体上に積層された透明導電
膜、反射防止膜、ガスバリア膜等の機能性膜の耐久性が
不充分となる傾向にある。また、微粒子状無機物の分散
性を改良するために各種の微粒子表面処理を行っても、
あるいは、各種の界面活性剤やアミンなどを添加してあ
っても何ら問題はない。
【0016】本発明の透明被膜を構成する有機高分子
は、上記特性を損なわなければ、一般式(1)で表され
るエポキシ樹脂以外の樹脂を混合して用いることもでき
る。具体例としては、アクリル系樹脂、シリコーン系樹
脂、ポリウレタン樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレフィ
ン系樹脂、セルロース類、ポリビニルアルコール系樹
脂、尿素樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、一般式(1)で表されるエポキシ樹脂以外のエポキ
シ系樹脂などが挙げられる。また、これらの樹脂はそれ
ぞれ単独での使用あるいは2種以上を併用することが可
能であり、さらに各種硬化剤、架橋剤などを用いて三次
元架橋することも可能である。特に表面硬度が重要な用
途には、硬化可能な樹脂であることが好ましく、例えば
アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、一般式(1)で表
されるエポキシ樹脂以外のエポキシ系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、メラミン系樹脂などの単独系ないしは複合系
が好ましく使用される。また、表面硬度、耐熱性、耐薬
品性、透明性などの諸特性を考慮した場合では、有機高
分子としてシリコーン系樹脂の共重合が好ましく、より
好ましくは、下記一般式(2)で示される有機ケイ素化
合物ないしはその加水分解物から得られるポリマを挙げ
ることができる。
【0017】 R8 a 9 b SiX4-a-b (2) (ここで、R8 は炭素数1〜10の有機基であり、R9
は炭素数1〜6の炭化水素基またはハロゲン化炭化水素
基、Xは加水分解性基であり、aおよびbは0または1
である。)一般式(2)で示される有機ケイ素化合物の
例としては、メチルシリケート、エチルシリケート、n
−プロピルシリケート、iso−プロピルシリケート、
n−ブチルシリケート、sec−ブチルシリケート、お
よびt−ブチルシリケートなどのテトラアルコキシシラ
ン類、およびその加水分解物、さらにはメチルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリア
セトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチル
トリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリ
エトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシ
ラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエ
トキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、クロロメ
チルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシ
ラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシ
ドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエ
チルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリ
エトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシ
シラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、
α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グ
リシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、
α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリ
シドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシ
ブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3、4−エ
ポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、
(3、4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキ
シシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3、4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラ
ン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リブトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3、4−エ
ポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、
γ−(3、4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリ
エトキシシラン、δ−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3、4−エポキ
シシクロヘキシル)ブチルトリエメトキシシランなどの
トリアルコキシシラン、トリアシルオキシシラン、また
はトリフェノキシシラン類またはその加水分解物、およ
びジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチル
ジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオ
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエト
キシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビ
ニルジエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメ
トキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシ
ラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラ
ン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、
β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−
グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
ビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフ
ェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフ
ェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン、ジ
フェノキシシランまたはジアシルオキシシラン類または
その加水分解物がその例である。
【0018】これらの有機ケイ素化合物は1種または2
種以上使用することも可能である。とくに染色性を付与
する目的にはエポキシ基、グリシドキシ基を含む有機ケ
イ素化合物の使用が好適であり、高付加価値なものとな
る。
【0019】また、有機ケイ素化合物は、キュア温度を
下げ、硬化をより促進させるためには加水分解して使用
することが好ましい。加水分解は純水または塩酸、酢酸
あるいは硫酸などの酸性水溶液を添加、撹拌することに
よって製造される。さらに、純水あるいは酸性水溶液の
添加量を調節することによって加水分解の度合いをコン
トロールすることも容易に可能である。加水分解に際し
ては、一般式(2)で示される化合物に含まれる加水分
解性基と等モル以上、3倍モル以下の純水または酸性水
溶液の添加が硬化促進の点で好ましい。
【0020】加水分解に際しては、アルコール等が生成
してくるため無溶媒で加水分解することが可能である
が、加水分解をさらに均一に行なう目的で有機ケイ素化
合物と溶媒とを混合した後、加水分解を行なうことも可
能である。また、目的に応じて加水分解後のアルコール
等を加熱および/または減圧下に適当量除去して使用す
ることも可能であるし、その後に適当な溶媒を添加する
ことも可能である。
【0021】これら有機ケイ素化合物等の一般式(1)
で表されるエポキシ樹脂以外の樹脂の使用量は30重量
%未満であり、15重量%以下がさらに好ましい。30
重量%以上の場合を越えると、透明性、透明被膜付き成
形体上に積層された透明導電膜、反射防止膜、ガスバリ
ア膜等の機能性膜の耐久性が不充分となる。
【0022】本発明の透明被膜は、作業性向上、被膜厚
さ調節などの目的で、通常揮発性溶媒に希釈し、液状組
成物として成形体に塗布され、硬化成形されることが好
ましい。溶媒として使用されるものは、特に限定されな
いが、使用にあたっては被塗布物の表面性状を損なわぬ
ことが要求され、さらには組成物の安定性、基材に対す
るぬれ性、揮発性などをも考慮して決められるべきであ
る。また、溶媒は1種のみならず2種以上の混合物とし
て用いることも可能である。これらの溶媒としては水、
アルコール、エステル、エーテル、ケトン、ハロゲン化
炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素あ
るいは非プロトン性極性溶媒などの溶媒が挙げられる。
微粒子状無機酸化物の分散性などの点から、水、アルコ
ール、ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ベンジ
ルアルコール、フェネチルアルコール、フェニルセロソ
ルブ、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキ
シドなどの極性溶媒が好ましく用いられる。
【0023】本発明における透明被膜形成時に使用され
るコーティング組成物には、硬化促進、低温硬化などを
可能とする目的で各種の硬化剤が併用可能である。硬化
剤としては各種エポキシ樹脂硬化剤、あるいは各種有機
ケイ素樹脂硬化剤などが使用される。これらの硬化剤の
具体例としては、各種の有機酸およびそれらの酸無水
物、窒素含有有機化合物、各種金属錯体化合物、あるい
は金属アルコキシド、さらにはアルカリ金属の有機カル
ボン酸塩、炭酸塩などの各種塩、さらには、過酸化物、
アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル重合開始剤
などが挙げられる。これらの硬化剤は2種以上混合して
使用することも可能である。これらの硬化剤の中でも本
発明の目的には、コーティング組成物の安定性、コーテ
ィング後の被膜の着色の有無などの点から、特に下記に
示すアルミニウムキレート化合物が有用である。
【0024】ここでいうアルミニウムキレート化合物と
は、例えば、 一般式 AlXn 3-n で示されるアルミニウムキレート化合物である。ただ
し、式中のXはOL(Lは低級アルキル基を示す)、Y
は、 一般式 M1 COCH2 COM2 (M1 、M2 はいずれも低級アルキル基)で示される化
合物に由来する配位子および 一般式 M3 COCH2 COOM4 (M3 、M4 はいずれも低級アルキル基)で示される化
合物に由来する配位子から選ばれる少なくとも一つであ
り、nは0、1または2である。
【0025】一般式AlXn 3-n で示されるアルミニ
ウムキレート化合物としては、各種化合物を挙げること
ができるが、組成物への溶解性、安定性、硬化触媒とし
ての効果などの観点からとくに好ましいのは、アルミニ
ウムアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチルア
セトアセテートモノアセチルアセトネート、アルミニウ
ム−ジ−n−ブトキシド−モノエチルアセトアセテー
ト、アルミニウム−ジ−iso−プロポキシド−モノメ
チルアセトアセテートなどである。これらは2種以上を
混合して使用することも可能である。
【0026】また、本発明における透明被膜の中には各
種染料、とくに分散染料によって染色可能なものがある
が、染色品の場合、その耐光堅牢度を向上させる目的か
ら各種の遷移金属化合物またはその反応生成物が添加さ
れていることが好ましい。これらの金属化合物の具体的
な例としては、例えばアセチルアセトナート金属塩、ビ
スジチオール−α−ジケトン金属塩、ビスフェニルチオ
ール金属塩、ビスフェニルジチオール金属塩、チオカテ
コール金属塩、ジチオカルバミン酸金属塩、サリチルア
ルデヒドオキシム金属塩、チオビスフェノレート金属
塩、亜ホスホン金属塩が挙げられる。中でもアセチルア
セトナートキレート化合物が塗料中の安定性が良好であ
り好ましく用いられる。これらの遷移金属化合物の添加
量としては、透明被膜の用途、希釈溶剤の種類や他成分
の種類により実験的に定められるべきであるが、溶解
性、塗膜の白化などの点から生成被膜中に0.001〜
10重量%の範囲で好ましく用いられる。0.001重
量%より少ないと添加効果が得られず、10重量%以上
の添加は塗膜のくもりが激しくなる傾向がある。また、
これら遷移金属化合物は透明被膜形成途中に何らかの化
学変化によって金属の結合状態が変化しても何ら問題は
ないが、より大きな効果を得るためにはキレート化合物
として被膜中に含まれていることが好ましい。
【0027】本発明の透明被膜形成時に使用されるコー
ティング組成物には、塗布時におけるフローを向上さ
せ、透明被膜の平滑性を向上させて被膜表面の摩擦係数
を低下させる目的で各種の界面活性剤を添加することも
可能であり、とくにジメチルポリシロキサンとアルキレ
ンオキシドとのブロックまたはグラフト共重合体、さら
にはフッ素系界面活性剤などが有効である。これらの使
用量としては、0.01〜5重量%が好ましく、5重量
%を越えると透明性が不充分となり、0.01重量%未
満ではコーティングむらが発生したりする等の添加効果
が不充分となる傾向にある。
【0028】さらに本発明の透明被膜形成時に使用され
るコーティング組成物中には、被膜性能、透明性などを
大幅に低下させない範囲で微粒子状無機酸化物以外の無
機酸化物なども添加することができる。これらの添加物
の併用によって基材との密着性、耐薬品性、表面硬度、
耐久性、染色性などの諸特性を向上させることができ
る。前記の添加可能な無機材料としては以下の一般式
(3)で表される金属アルコキシド、キレート化合物お
よび/またはその加水分解物が挙げられる。
【0029】M(OR)m (3) (ここでRはアルキル基、アシル基、アルコキシアルキ
ル基であり、mは金属Mの電荷数と同じ値である。Mと
してはケイ素、チタン、ジルコン、アンチモン、タンタ
ル、ゲルマニウム、アルミニウムなどである。)さらに
耐候性を向上させる目的で紫外線吸収剤、また耐熱劣化
向上法として酸化防止剤を添加することも可能である。
【0030】本発明の透明被膜は、前記コーティング組
成物を硬化させることによって得られるが、硬化は加熱
処理によって行なわれる。加熱温度はコーティング組成
物の組成、樹脂成形体の耐熱性を考慮して適宜選択され
るが、好ましくは50〜250℃である。
【0031】本発明の樹脂成形体上に塗布される被膜の
塗布手段としては、刷毛塗り、浸漬塗り、ロール塗り、
スプレー塗装、スピン塗装、流し塗りなどの通常行なわ
れる塗布方法が容易に使用可能である。
【0032】本発明におけるコーティング組成物の塗布
にあたっては、清浄化、密着性、耐水性等の向上を目的
として各種の前処理を施すことも有効な手段であり、と
くに好ましく用いられる方法としては活性化ガス処理、
薬品処理、紫外線処理などが挙げられる。
【0033】前記活性化ガス処理とは、常圧もしくは減
圧下において生成するイオン、電子あるいは励起された
気体による処理である。これらの活性化ガスを生成させ
る方法としては、例えばコロナ放電、減圧下での直流、
低周波、高周波あるいはマイクロ波による高電圧放電な
どによるものである。とくに減圧下での高周波放電によ
って得られる低温プラズマによる処理が、再現性、生産
性などの点から好ましく使用される。
【0034】ここで使用されるガスは特に限定されるも
のではないが、具体例としては酸素、窒素、水素、炭酸
ガス、二酸化硫黄、ヘリウム、ネオン、アルゴン、フレ
オン、水蒸気、アンモニア、一酸化炭素、塩素、一酸化
窒素、二酸化窒素などが挙げられる。これらは一種のみ
ならず二種以上混合しても使用可能である。前記の中で
好ましいガスとしては、酸素を含んだものが挙げられ、
空気などの自然界に存在するものであっても良い。さら
に好ましくは、純粋な酸素ガスが密着性向上に有効であ
る。さらには同様の目的で前記処理に際しては被処理基
材の温度を挙げることも可能である。
【0035】一方、薬品処理の具体例としては苛性ソー
ダなどのアルカリ処理、塩酸、硫酸、過マンガン酸カリ
ウム、重クロム酸カリウムなどの酸処理、有機溶剤処理
などが挙げられる。以上の前処理は連続的、または段階
的に併用して実施することも十分可能である。
【0036】本発明の透明被膜は、樹脂成形体、金属製
品、ガラス、紙製品、木工製品等あらゆる材料に適用可
能であるが、特に、樹脂成形体の表面保護や、樹脂成形
体上に透明導電膜、反射防止膜、ガスバリア膜等の機能
性膜を単独、あるいは組み合わせて積層し機能付与する
場合、樹脂成形体と該機能性膜との緩衝材として有用で
ある。例えば、耐熱性、透明性、耐溶剤性、ガスバリア
性、低表面抵抗の必要な、液晶ディスプレイ用プラスチ
ック基板用途などには、透明耐熱性架橋樹脂、に本発明
の透明被膜を形成し、ガスバリア膜、透明導電膜を積層
して、導電膜付き樹脂板として使用される。
【0037】上記目的に使用される樹脂成形体として
は、ガラス転移温度130℃以上の樹脂成形体であれば
特に限定されず使用可能であるが、150℃以上のガラ
ス転移温度を持つ樹脂であれば、耐熱性がさらに良好と
なりより好ましく用いられる。ここで、ガラス転移温度
とは、高分子が非晶性のガラス状態からゴム状態へ変わ
る温度を示すが、転移領域においては弾性率、膨脹率、
熱含量、屈折率、誘電率などの諸特性が変化する。これ
らの特性の変化からガラス転移温度の測定が可能であ
り、具体的には示差走査熱量分析(DSC)などによる
公知の手法により評価できる(例えばJIS K712
1)。示差走査熱量分析によるガラス転移温度の測定の
場合、樹脂成形体自体あるいはそれを加熱処理したもの
を評価することによりガラス転移温度を求めることがで
きるが、透明被膜が十分に薄い場合は、樹脂成形体に透
明被膜を設けた物品のガラス転移温度を透明樹脂のガラ
ス転移温度とみなすことも可能である。
【0038】また、樹脂成形体の機械的特性は、室温に
おける曲げ弾性率を指標として表した場合、好ましくは
200kg/mm2 であり、より好ましくは330kg
/mm2 以上である。さらに、樹脂成形体の透明性は、
無着色時の全光線透過率を指標として表した場合、60
%以上が好ましく、より好ましくは80%以上である。
樹脂成形体は、透明性を損なわない範囲で無機物などと
の複合系にすることも可能であり、また、シロキサン結
合やフォスファゼン結合などの無機性結合が含まれてい
ても何ら問題はない。
【0039】樹脂成形体の成分としては、例えばポリメ
タクリル酸、ポリカルボキシフェニルメタクリルアミド
などのポリメタクリル酸系樹脂やポリ(ビフェニル)ス
チレンなどのポリスチレン系樹脂などに代表されるポリ
オレフィン系樹脂、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレンオキシド)に代表されるポリエーテル系樹
脂、ポリ(オキシカルボニルオキシ−1,4−フェニレ
ンイソプロピリデン−1,4−フェニレン)に代表され
るポリカーボネート系樹脂、ポリ(オキシ−2,2,
4,4−テトラメチル−1,3−シクロブチレンオキシ
テレフタロイル)に代表されるポリエステル系樹脂、ポ
リ(オキシ−1,4−フェニレンスルホニル−1,4−
フェニレン)、ポリ(オキシ−1,4−フェニレンイソ
プロピリデン−1,4−フェニレンオキシ−1,4−フ
ェニレンスルホニル−1,4−フェニレン)などに代表
されるポリスルホン系樹脂、ポリ(イミノイソフタロイ
ルイミノ−4,4´−ビフェニレン)に代表されるポリ
アミド系樹脂、ポリ(チオ−1,4−フェニレンスルホ
ニル−1,4−フェニレン)に代表されるポリスルフィ
ド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹
脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ジアリルフタ
レート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフォスファゼン
系樹脂などを挙げることができ、これらの高分子群にお
いて架橋構造を導入して上記熱的特性を示す樹脂成形体
を得ることが可能である。特に、ガラス転移温度150
℃以上の耐熱性、透明性および成形性の観点からマレイ
ミド系樹脂が好ましく、不飽和基を2個以上有する多官
能単量体を含有してなる組成物を重合してなるマレイミ
ド系共重合体がより好ましく用いられる。
【0040】上記共重合体としては、下記一般式(4)
で表される単量体を20〜98重量%、および不飽和基
を2個以上有する多官能単量体を2〜80重量%含有
し、かつ、該一般式(4)で表される単量体と該不飽和
基を2個以上有する多官能単量体との合計重量割合が、
30重量%以上である組成物を重合してなる共重合体が
好ましく用いられる。
【0041】
【化3】 (式中、R10は水素、炭素数1〜20の炭化水素基から
選ばれる置換基を表わす。R11、R12は水素、メチル基
およびエチル基から選ばれる置換基を表わす。)一般式
(4)で表されるマレイミド誘導体化合物に含まれるR
11とR12については、それぞれが同種であっても、異種
であってもよい。
【0042】R10が炭化水素基である場合、具体例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチル基、
オクタデシル基などの直鎖状アルキル基、イソプロピル
基、sec-ブチル基、tert- ブチル基、イソペンチル基な
どの分枝状アルキル基、シクロヘキシル基、メチルシク
ロヘキシル基などの脂環式炭化水素基、フェニル基、メ
チルフェニル基などのアリール基、ベンジル基、フェネ
チル基などのアラルキル基など各種の例を挙げることが
できる。
【0043】さらに、R11、R12およびR10は、フッ
素、塩素、臭素などのハロゲノ基、シアノ基、カルボキ
シル基、スルホン酸基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アル
コキシ基などの各種置換基で置換されたものであっても
よい。
【0044】一般式(4)で示される化合物の具体例と
しては、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミ
ド、N−フェニルマレイミド、N−o−メチルフェニル
マレイミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−
p−メチルフェニルマレイミド、N−o−ヒドロキシフ
ェニルマレイミド、N−m−ヒドロキシフェニルマレイ
ミド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−メ
トキシフェニルマレイミド、N−m−メトキシフェニル
マレイミド、N−p−メトキシフェニルマレイミド、N
−o−クロロフェニルマレイミド、N−m−クロロフェ
ニルマレイミド、N−p−クロロフェニルマレイミド、
N−o−カルボキシフェニルマレイミド、N−p−カル
ボキシフェニルマレイミド、N−p−ニトロフェニルマ
レイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシル
マレイミド、N−イソプロピルマレイミドなどが挙げら
れる。
【0045】これらの単量体は、1種で、あるいは、2
種以上の混合物として用いてもよい。また、かかるマレ
イミド化合物の中でも耐熱性テスト後の黄変、耐候性の
点からは、とくにN−アルキルマレイミド、N−脂環式
アルキルマレイミドが好ましく、とくにN−iso−プ
ロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドが好
ましい。さらには、キャスト重合時のモノマ溶液の調製
の容易さ、および前記特性を満足させ得るという点か
ら、N−iso−プロピルマレイミドとN−シクロヘキ
シルマレイミドなどのN−アルキルマレイミドとN−脂
環式アルキルマレイミドの併用が最も好ましい。併用時
のN−アルキルマレイミドとN−脂環式アルキルマレイ
ミドの比率は、不飽和基を2個以上有する多官能単量体
の種類、量などにより、適宜、実験的に定められるべき
ものであるが、通常は併用の効果を発現させるために
は、N−アルキルマレイミド100重量部に対して、N
−脂環式マレイミドを10重量部から500重量部の範
囲で使用することが好ましい。次いで、不飽和基を2個
以上有する多官能単量体について説明する。すなわち、
不飽和基を2個以上有する多官能単量体とは、前記マレ
イミドと共重合可能な不飽和官能基を2個以上有するモ
ノマであり、共重合可能な官能基としては、ビニル基、
メチルビニル基、アクリル基、メタクリル基などが挙げ
られる。また、一分子中に異なる共重合可能な官能基が
2個以上含まれるモノマも本発明で言うところの多官能
単量体に含まれる。
【0046】以上のような不飽和基を2個以上有する多
官能単量体の好ましい具体例としては、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、グリセロール(ジ/トリ)(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパン(ジ/トリ)
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(ジ/ト
リ/テトラ)(メタ)アクリレートなどの多価アルコー
ルのジ−,トリ−,テトラ−(メタ)アクリレート類、
p−ジビニルベンゼン、o−ジビニルベンゼンなどの芳
香族多官能モノマ、(メタ)アクリル酸ビニルエステ
ル、(メタ)アクリル酸アリルエステルなどのエステル
類、ブタジエン、ヘキサジエン、ペンタジエンなどのジ
エン類、ジクロロホスファゼンを原料として重合多官能
基を導入したホスファゼン骨格を有するモノマ、トリア
リルイソシアヌレートなどの異原子環状骨格を有する多
官能モノマなどが挙げられる。上記マレイミド系共重合
体組成物中には、前述の一般式(3)で表わされる単量
体が20〜98重量%含有されていることが好ましく、
20重量%未満の場合には充分な耐熱性、機械的強度、
光学等方性などの特性を満足させることができない場合
がある。また、98重量%を越える場合には、架橋度が
低下し、耐溶剤性、低吸水率化などか不充分である場合
がある。さらに、30〜80重量%であることが好まし
く、さらに好ましくは40〜60重量%である。
【0047】一方、不飽和基を2個以上有する多官能単
量体は、架橋重合体組成物中に2〜80重量%の割合で
含有されていることが好ましく、2重量%未満の場合に
は架橋が充分に進行せず、耐熱性、耐溶剤性などの低下
が認められる傾向がある。また、80重量%を越える
と、耐衝撃性などが低下し、プラスチックとしての特性
低下が著しくなるといった問題が生じる場合がある。
【0048】さらに、上記マレイミド系共重合体組成物
中には、機械的強度の向上、光学等方性向上、高屈折率
化、低吸水率化、染色性向上、耐熱性向上、耐衝撃性向
上などを目的として、各種の共重合可能なモノマが好ま
しく併用される。かかる併用可能なモノマとしては、芳
香族ビニル系単量体、オレフィン系ビニル単量体、(メ
タ)アクリル酸およびそのエステル系単量体、多価カル
ボン酸無水物などが挙げられる。かかる芳香族ビニル系
単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、クロロスチレンおよびブロモスチレンなどが挙げら
れる。通常は、性能および工業的に入手し易いなどの点
からスチレン、α−メチルスチレンおよびp−メチルス
チレンなどが用いられる。また、その他のビニル系単量
体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どのシアン化ビニル系単量体、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸t−ブチル、メタクリル酸ベンジル、アクリル
酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル酸(エステ
ル)系単量体、無水マレイン酸などが好ましい具体例と
して挙げられる。低吸水率性が必要な用途には、ビニル
シクロヘキサン等のビニルシクロアルカンの共重合が効
果的である。
【0049】上記マレイミド系共重合体組成物における
一般式(4)で表されるモノマと、不飽和基を2個以上
有する多官能単量体との合計含有量は、架橋樹脂組成物
中、30重量%以上であることが好ましく、さらに好ま
しくは40重量%以上である。すなわち、30重量%未
満では、透明性、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性などが不
十分なポリマとなる場合がある。
【0050】また、樹脂成形体には、耐光性、耐酸化劣
化性、帯電防止性を向上させる目的から各種紫外線吸収
剤、酸化防止剤、帯電防止剤を添加することも有用であ
る。とくに耐薬品性や耐熱性を低下させずに、これらの
性能を向上させることが可能なことから紫外線吸収性、
あるいは、酸化防止性を有するモノマを共重合すること
が好ましい。かかるモノマの好ましい例としては、不飽
和二重結合を有するベンゾフェノン系紫外線吸収剤、不
飽和二重結合を有するフェニルベンゾエート系紫外線吸
収剤、ヒンダードアミノ基を置換基として有する(メ
タ)アクリルモノマなどが挙げられる。これらの共重合
モノマは0.5〜20重量%の範囲で使用されることが
好ましい。0.5重量%未満の場合には添加効果が認め
られず、また、20重量%を越える場合には、耐熱性、
機械的強度などが低下する傾向がある。
【0051】樹脂成形体の重合方法に関しては、特に制
限はなく、通常公知の方法で重合することができる。樹
脂成形体がビニル系共重合体の場合、ラジカル開始剤の
存在下または非存在下に上記の単量体混合物を所定の温
度条件下に保つことによって重合することができる。塊
状重合、溶液重合、懸濁重合および注型重合等各種の方
法を用いることができる。本発明の樹脂成形体の重合度
に関しては、特に制限はないが、重合率は高い方が好ま
しく、透明被膜などの溶液コーティング、真空蒸着など
の後加工を考慮すると90%以上が好ましい。本発明の
透明樹脂の重合は、30〜250℃の温度範囲で行うこ
とが可能であるが、重合温度を130℃以上、より好ま
しくは150℃以上にすることにより重合率を高めるこ
とができる。
【0052】また、樹脂成形体の成形法に関しても特に
制限はないが、効果的な成形法としては、注型重合法が
挙げられる。
【0053】本発明における樹脂成形体の機械的特性
は、170℃での曲げ弾性率を指標として表した場合、
耐熱性が重要な用途では、20 kg/mm2 〜300 kg/mm
2 であることが好ましい。20 kg/mm2 未満であると、
剛性不足であり機械的特性に問題が生じ、また、300
kg/mm2 を越えると、ハンドリングにおいて架橋樹脂に
割れなどが発生し、歩留りが悪いなどの問題を生じる場
合がある。上記の曲げ弾性率を達成するために、本発明
においては、上記で得られた架橋樹脂および透明被膜を
熱処理することが好ましい。熱処理方法としては、ヒー
ターなどによる方法、赤外線などの光照射による方法な
ど公知の方法を用いることができる。
【0054】また、熱処理雰囲気としては、気体中、溶
液中、減圧下などが挙げられる。好ましくは、被処理体
の酸化などによる黄変、作業の容易性の観点から、特に
減圧下ないしは窒素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン、
アルゴンなどの気体雰囲気中が適用される。これらは、
一種のみならず、二種以上混合しても使用可能である。
熱処理温度としては、適用される基体および透明被膜に
よって決定されるべきであるが、通常は100〜300
℃、より好ましくは120〜250℃が適用される。こ
れより低温では、明らかな効果が認められず、また、こ
れより高温になると熱分解、亀裂発生などが起り、さら
には黄変などの問題を生じ易くなる。さらに、熱処理時
間としては、適用される架橋樹脂の形状、透明被膜およ
び熱処理温度を考慮し、適宜選択されるが、好ましくは
1秒〜24時間、より好ましくは1分から12時間であ
る。これより短いと明らかな効果が認められず、またこ
れより長くなると黄変、作業性の点で問題が生じ易くな
る。さらに、熱処理の際の被処理体の固定方法として
は、公知の方法を用いることができるが、被処理体の形
状、厚みおよび熱処理温度、熱処理時間によって実験的
に定められるべきであるが、例えば、被処理体がシート
状の場合は、平板状支持体上での熱処理が好ましく、特
に該被処理体の表面平滑性が必要となる場合は、平板状
支持体の表面平滑性が重要となり、支持体としては研磨
硝子、すり硝子などの硝子材料、アルミニウム、ステン
レスなどの金属材料、テフロン、ポリイミドなどの高分
子材料が好ましく用いられる。
【0055】以上により得られた透明被膜付き樹脂成形
体上にITOなどの透明導電膜を形成し、透明導電膜材
料としての利用が可能である。透明導電膜材料としては
コンデンサ、抵抗体などの電気部品回路材料、電子写真
や静電記録などの複写用材料、液晶ディスプレイ用、エ
レクトロクロミックディスプレイ用、エレクトロルミネ
ッセンスディスプレイ用、タッチパネル用の信号入力用
透明電極、太陽電池、光増幅器などの光電変換素子の
他、帯電防止用、電磁波遮蔽用、面発熱体、センサーな
どの各種用途に用いることができる。ITOなどの透明
導電膜を形成した樹脂成形体を用いた場合、その導電性
は高温においても維持されることから耐熱性透明導電膜
材料として用いることができる。
【0056】また、例えば液晶ディスプレイ用基板用途
に使用する場合、樹脂成形体上に形成された本発明の透
明被膜上の片面または両面に、ガスバリア性向上、透明
導電膜の耐久性向上を目的として、金属酸化物膜および
/または金属窒化物膜が形成され、その上に透明導電膜
が形成されることが好ましい。金属酸化物膜および/ま
たは金属窒化物膜の形成方法は特に制限はなく、高周波
放電スパッタリング法、直流放電スパッタリンク法等の
通常公知の成膜方法を用いることができる。例えば、高
周波放電スパッタリング法による、金属酸化物膜および
/または金属窒化物膜は、誘電体、または絶縁体である
金属酸化物または金属窒化物をスパッタリングゲートと
して用い、不活性ガス雰囲気下および/または活性ガス
雰囲気下で成膜される。金属酸化物膜および/または金
属窒化物膜としては、例えば、Al、Si、Zr、T
i、Y、Yb、Mg、Ta、Ce、Hf等から選ばれた
1種、あるいは2種以上の混合物の金属の酸化物および
/または窒化物が挙げられるが、コスト、透明性、ガス
バリア性、金属酸化物膜および/または金属窒化物膜上
に設けられる透明導電膜の耐久性の観点から、Al、S
i、Tiから選ばれた1種、あるいは2種以上の混合物
の金属の酸化物および/または窒化物が好適である。ま
た、スパッタリング用ガスとしては、He、Ne、A
r、Kr、Xe、Rn等の不活性ガス好ましく用いられ
るが、コスト、入手の容易性、スパッタリング率の観点
から、Arが特に好ましく使用される。また、活性ガス
としては、O2 、N2 、CO、CO2 等が用いられる
が、金属酸化物膜成膜に際しては、スパッタリング中の
2 欠損を補う目的で、O2 が好ましく用いられる。O
2 濃度(不活性ガスに対する分圧)としては、透明被膜
の種類、基板温度、ターゲット材料、スパッタリングレ
イト、投入電力によって適宜選択されるが、0.1〜1
0%が一般的である。本発明においては、透明被膜のプ
ラズマダメージの軽減の観点から5%以下が好ましく、
より好ましくは1%以下である。金属酸化物膜および/
または金属窒化物膜の膜厚については、特に限定されな
いが、成膜時間、ガスバリア性付与、透明導電膜の耐久
性の観点から、50〜2000オングストロームが好ま
しく、100〜1200オングストロームがさらに好ま
しい。
【0057】本発明の透明被膜付き樹脂成形体上に設け
られる透明導電膜としては、ITO、酸化錫、酸化カド
ミウムなどの金属酸化物、金、銀、銅、パラジウム、ニ
ッケル、アルミニウム、クロムなどの金属、導電性高分
子などの導電性薄膜が用いられる。中でも透明性、低抵
抗などの諸特性を考慮した場合、ITOが好ましく用い
られる。ITO膜などの金属酸化物薄膜、金属薄膜の成
膜方法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング
法、スパッタリング法、コーティング法、スプレイ法な
どの公知の手法を用いることができる。例えば、スパッ
タリング法としては、直流方式、高周波方式、マグネト
ロン方式などの公知の方法が用いられる〔スパッタリン
グ現象(金原粲著、東京大学出版会発行、1984)参
照〕。成膜時の基板温度は、透明性、低抵抗化、接着
性、耐熱性、耐薬品性を考慮し、樹脂成形体、透明被膜
の種類などによって適宜選択される。また、ITOの組
成比は透明導電膜として要求される、表面抵抗値、比抵
抗、透明性等によって決定されることが好ましいが、低
抵抗化、透明性の観点から、SnO2 の含有量を25重
量%以下とすることが好ましく、さらに、より低抵抗値
にするためには、ITOターゲットをITOの真密度に
近かづけた高密度ITOターゲットの使用が好適であ
る。透明導電膜の膜厚は、特に限定されないが、導電
性、成膜時間の観点から、150〜5000オングスト
ロームの範囲から適宜選択されることが好ましい。
【0058】本発明の透明導電膜付き樹脂板は、機械的
特性を考慮して、その厚みは0.1〜10mmであること
が好ましく、液晶ディスプレイ用基板用途に使用する場
合は0.2〜1.0mmが好ましい。0.2mm未満では
形態保持性が不充分となり、1.0mmを越えると薄型、
軽量効果が少なくなる。
【0059】また、本発明の透明被膜で被覆された樹脂
板を用いることにより、表面抵抗値が小さく、透明導電
膜の耐久性の優れた、導電膜付き樹脂板を得ることがで
きる。表面抵抗値としては、例えば、液晶ディスプレイ
用基板用途に使用する場合、60Ω/cm2 以下の抵抗
値が好ましいが、より大型の液晶ディスプレイを作成す
るためには、40Ω/cm2 以下の抵抗値が好ましく、
これを上回ると、表示品位が不充分となる傾向にある。
【0060】本発明の導電膜付き樹脂板はTN(Twi
sted Nematic)型、STN(Super
Twisted Nematic)型、強誘電液晶(F
LC:Ferroelectric Liquid C
ristal)型などの単純マトリックス型、MIM
(Metal−Insulator−Metal)型、
TFT(Thin−Film Transistor)
型などのアクティブマトリックス型などの液晶ディスプ
レイに適用可能であるが、製造プロセスが比較的単純で
あることから単純マトリックス型液晶ディスプレイに好
ましく用いられる。
【0061】本発明の導電膜付き樹脂板を液晶ディスプ
レイ用基板として使用する場合、導電膜付き樹脂板によ
って液晶を挟んだ構成をとる。すなわち、従来のガラス
基板を使用した液晶ディスプレイにおいて、本発明の導
電膜付き樹脂板によりガラス基板を代替した構成とな
る。具体的には、樹脂成形体上に透明被膜、ガスバリア
膜、透明導電層を設け、必要に応じてパッシベーション
膜、さらにその上に配向膜が設けられた基板により液晶
層を挟持した構造をとる。液晶層を挟持した基板の外側
には偏向板が設けられる。液晶ディスプレイには必要に
応じてさらに位相差板や光反射板などが用いられる。
【0062】本発明の導電膜付き樹脂板を用いた液晶デ
ィスプレイの製造方法としては、公知の方法を適用する
ことができる。例えば、単純マトリックス型液晶ディス
プレイの場合〔液晶デバイスハンドブック(日本学術振
興会第142委員会編、日刊工業新聞社発行、198
9)p.531参照〕、基板を洗浄後、透明導電膜成
膜、透明導電膜微細加工(レジスト塗布、現像、エッチ
ング、レジスト洗浄除去)、配向膜形成、ラビング処
理、洗浄、シール剤印刷、基板張合せ、加熱・加圧、真
空脱気、液晶注入、注入口封止、液晶セル分断、偏向板
・光反射板等の張付けなどの工程を順次経ることによっ
て液晶ディスプレイ素子が得られる。これらの液晶ディ
スプレイ製造工程においては、導電膜付き樹脂板を使用
した液晶ディスプレイ用基板の耐熱性、機械的特性、機
械的特性などの諸特性を考慮して製造条件が設定される
べきである。
【0063】本発明の透明被膜付き樹脂成形体の透明性
は、無着色時の全光線透過率を指標として表した場合、
60%以上が好ましく、より好ましくは80%である。
また、光学等方性が要求される用途、例えば、液晶ディ
スプレイ用基板、光ディスク基板などに適用する場合に
は、樹脂成形体の複屈折は30nm以下が好ましく、より
好ましくは15nm以下である。
【0064】本発明によって得られる透明被膜は、透明
性、耐熱性、耐擦傷性、耐衝撃性、耐薬品性などに優れ
ることから、眼鏡レンズ、サングラスレンズ、カメラ用
レンズ、ビデオカメラ用レンズ、ゴーグル用レンズ、コ
ンタクトレンズなどの光学レンズ用に、さらには、光デ
ィスク基板や液晶ディスプレイ用基板、液晶ディスプレ
イの光導光板、エレクトロクロミックディスプレイ用基
板、エレクトロルミネッセンスディスプレイ用基板など
の各種ディスプレイの基板材料に、自動車、航空機など
のフロント、リア、ルーフなどの窓用基板などの被覆に
好適であり、さらに、本発明の透明導電膜付き樹脂板
は、抵抗値が小さく、透明導電膜の薬品、加熱、湿熱に
対する耐久性が良好なことから、液晶ディスプレイ用基
板などの各種ディスプレイの基板材料に好適である。
【0065】
【実施例】以下、本発明を実施例をもとにさらに具体的
に説明する。
【0066】全光線透過率、黄色度はスガ試験機(株)
製、SMコンピューターを用いて測定した。ヘ−ズは、
スガ試験機(株)製、全自動直読ヘーズコンピューター
メーター HGM−2DP型を用いて測定した。耐溶剤
性はアセトンを含浸させたガーゼで表面をラビングし、
その時の光沢変化を目視により評価した。また、ガラス
転移温度は、Mettler DSC30を用いて測定
した。値は、JIS規格K−7121に従って、2nd
runのTmgを読み取った。
【0067】透明被膜の耐擦傷性は#0000のスチー
ルウールで表面を擦り、傷つき具合から判定し、成形体
との接着性は、被膜表面に1mmの基材に達するゴバン
目を被膜の上から鋼ナイフで100個いれて、セロハン
粘着テープ(商品名“セロテープ”、ニチバン株式会社
製)を強くはりつけ、90度方向に急速にはがし、塗膜
剥離の有無を調べた。透明被膜の膜厚は、小坂研究所
(株)製 表面粗さ測定器 SE−3300で測定し
た。
【0068】また、導電膜付き樹脂板の表面抵抗は、三
菱油化(株)製Loresta MCP−TESTER
−FPを使用し、室温で測定した。ガスバリア性評価
は、(株)柳本製作所製差圧式ガス透過率測定システム
GTR−30XDを用いて、差圧式定常法により酸素透
過率を測定した。さらに、導電膜の耐久性評価として、
耐熱性は、180℃に設定したオーブン中で2時間加熱
し、室温まで冷却し、導電膜付き樹脂板の外観を目視で
観察した。耐薬品性は、3%水酸化ナトリウム水溶液を
40℃に加温し、5分間、導電膜付き樹脂板を浸漬し、
その後流水で5分間洗浄を行い、精製水で置換した後、
ガーゼで水切りを行い、外観を目視で観察した。
【0069】実施例1 (1)樹脂成形体の製造方法 以下に樹脂成形体の製造方法の一例を示す。
【0070】 N−イソプロピルマレイミド 20.5g N−シクロヘキシルマレイミド 6.0g スチレン 18.5g ジビニルベンゼン 5.0g アゾビスイソブチロニトリル 0.05g を混合溶解させ、キャスト重合により、注型成形した。
キャスト重合は、次のように行った。
【0071】大きさ150mm×150mm、厚さ5mmの2
枚のガラス板の外周辺部を、軟質塩化ビニル製ガスケッ
トで貼り、2枚のガラス板の距離が0.5mmになるよう
に組立てた。この組立てたガラス板の中へ、前記の単量
体混合物を注入し、70℃で8時間、100℃で1時
間、さらに150℃で1時間重合させ、透明な樹脂成形
体を得た。
【0072】この樹脂成形体のガラス転移温度は185
℃であり、全光線透過率は90%であった。また、耐溶
剤性も良好なものであった。
【0073】(2)透明被膜の形成 回転子を備えた反応器中にフェニルトリメトキシシラン
10gを仕込み、液温を20℃に保ち、マグネチックス
スターラーで撹拌しながら0.01規定の塩酸水溶液
2.7gを徐々に滴下した。滴下終了後冷却をやめて、
フェニルトリメトキシシランの加水分解物を得た。
【0074】前記フェニルトリメトキシシラン加水分解
物にジアセトンアルコール43g、ジメチルホルムアミ
ド30g、ベンジルアルコール73g、シリコン系界面
活性剤0.7g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ(株)製、商品名エピコート827)
43gを添加混合し、さらにコロイド状シリカゾル(触
媒化成工業(株)製、商品名OSCAL−1235、平
均粒子径45mμ)337g、アルミニウムアセチルア
セトネート2.8gを添加し、充分撹拌した後、コーテ
ィング組成物とした。
【0075】前記(1)によって得られた樹脂成形体に
コーティング組成物を引上げ速度20cm/分の条件で
浸漬塗布し、ついで90℃/10分の予備硬化を行い、
さらに150℃/1時間加熱して、樹脂成形体上に透明
被膜を設けた。得られた透明被膜付き樹脂成形体の諸特
性を表1に示す。
【0076】(3)導電膜付き樹脂板の製造方法 前記(2)によって得られた透明被膜付き樹脂成形体上
に、SiO2 を高周波マグネトロンスパッタリング法に
より、タ−ゲット材料にSiO2 を使用し、到達真空度
を5×10-5Toorに設定し、スパッタ導入ガスにA
rを用い、スパッタ成膜真空度2×10-3Toor、投
入電力1.5kw、基板温度120℃、スパッタリング
レイトを50オングストローム/分のスパッタリング条
件で、600オングストローム成膜し、さらにその上
に、インジウム・スズ混合酸化物(ITO)を主成分と
する透明導電薄膜を直流マグネトロンスパッタリング法
により、タ−ゲット材料にITO(SnO2 10wt
%)を用い、到達真空度を5×10-5Toorに設定
し、スパッタ導入ガスにArおよびO2 を用い、スパッ
タ成膜真空度2×10-3Toor、投入電力1.5k
w、基板温度120℃、スパッタリングレイトを100
オングストローム/分のスパッタリング条件で、200
0オングストローム成膜した。ITO膜を形成した面の
室温における表面抵抗は、20Ω/cm2 であった。こ
の導電膜付き樹脂板を用い耐熱性、耐薬品性評価をした
ところ、外観に何ら変化がなく、また、表面抵抗を測定
したところ初期の値と同じ20Ω/cm2 であり、優れ
た耐熱性、耐薬品性を有することを確認した。また、酸
素透過率は、0.4cc/m2 ・day・atmを示
し、良好なガスバリア性を有していた。
【0077】実施例2 実施例1において、油化シェルエポキシ(株)製ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂“エピコート827”を、同
社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂“エピコート83
4”50gに変更し、コーティング組成物中のジアセト
ンアルコールを15g、ジメチルホルムアミドを40
g、ベンジルアルコールを116g、コロイド状シリカ
ゾル(触媒化成工業(株)製、商品名OSCAL−12
35、平均粒子径45mμ)を312gに変更した以外
は、実施例1と同様に透明被膜を形成した。得られた透
明被膜付き樹脂成形体の諸特性を表1に示す。また、該
透明被膜付き樹脂成形体に、実施例1と同様にSiO2
膜、ITO膜を形成したところ、ITO膜を形成した面
の室温における表面抵抗は、23Ω/cm2 であった。
この導電膜付き樹脂板を用い耐熱性、耐薬品性評価をし
たところ、外観に何ら変化がなく、また、表面抵抗を測
定したところ初期の値と同じ23Ω/cm2 であり、優
れた耐熱性、耐薬品性を有することを確認した。また、
酸素透過率は、0.4cc/m2 ・day・atmを示
し、良好なガスバリア性を有していた。 実施例3 実施例2において、エポキシ樹脂を“エピコート83
4”35g、“エピコート827”15gの混合物にし
た以外は、同様に透明被膜を形成した。得られた透明被
膜付き樹脂成形体の諸特性を表1に示す。また、該透明
被膜付き樹脂成形体に、実施例1と同様にSiO2 膜、
ITO膜を形成したところ、ITO膜を形成した面の室
温における表面抵抗は、22Ω/cm2 であった。この
導電膜付き樹脂板を用い耐熱性、耐薬品性評価をしたと
ころ、外観に何ら変化がなく、また、表面抵抗を測定し
たところ初期の値と同じ22Ω/cm2 であり、優れた
耐熱性、耐薬品性を有することを確認した。また、酸素
透過率は、0.4cc/m2・day・atmを示し、
良好なガスバリア性を有していた。
【0078】実施例4 実施例1において、エポキシ樹脂を“エピコート82
7”48g、油化シェルエポキシ(株)製ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂“エピコート1001”12gの混
合物にし、コーティング組成物中のジアセトンアルコー
ルを73g、ジメチルホルムアミドを42g、ベンジル
アルコールを106g、コロイド状シリカゾル(触媒化
成工業(株)製、商品名OSCAL−1235、平均粒
子径45mμ)を280gに変更した以外は、実施例1
と同様に透明被膜を形成した。得られた透明被膜付き樹
脂成形体の諸特性を表1に示す。また、該透明被膜付き
樹脂成形体に、実施例1と同様にSiO2 膜、ITO膜
を形成したところ、ITO膜を形成した面の室温におけ
る表面抵抗は、21Ω/cm2 であった。この導電膜付
き樹脂板を用い耐熱性、耐薬品性評価をしたところ、外
観に何ら変化がなく、また、表面抵抗を測定したところ
初期の値と同じ21Ω/cm2 であり、優れた耐熱性、
耐薬品性を有することを確認した。また、酸素透過率
は、0.4cc/m2 ・day・atmを示し、良好な
ガスバリア性を有していた。
【0079】比較例1 実施例1において、コロイド状シリカゾルを使用せず、
油化シェルエポキシ(株)製ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂に変更し、コーティング組成物中のジアセトンア
ルコールを130g、ジメチルホルムアミドを74g、
ベンジルアルコールを181gにした以外は、実施例1
と同様に透明被膜を形成した。得られた透明被膜付き樹
脂成形体の諸特性を表1に示す。また、該透明被膜付き
樹脂成形体に、実施例1と同様にSiO2 膜、ITO膜
を形成したところ、ITO膜を形成した面の室温におけ
る表面抵抗は、21Ω/cm2 であったが、この導電膜
付き樹脂板を用い耐熱性、耐薬品性評価をしたところ、
ITO膜表面に多数のクラックが見られ、耐熱性、耐薬
品性が不充分であった。
【0080】比較例2 実施例1において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
“エピコート827”を14g、コロイド状シリカゾル
(触媒化成工業(株)製、商品名OSCAL−123
5、平均粒子径45mμ)を450gに変更し、コーテ
ィング組成物中のジアセトンアルコールを31g、ジメ
チルホルムアミドを16g、ベンジルアルコールを41
gにした以外は、実施例1と同様に透明被膜を形成し
た。得られた透明被膜付き樹脂成形体の諸特性を表1に
示す。また、該透明被膜付き樹脂成形体に、実施例1と
同様にSiO2 膜、ITO膜を形成したところ、ITO
膜を形成した面の室温における表面抵抗は、24Ω/c
2 であったが、この導電膜付き樹脂板を用い耐熱性、
耐薬品性評価をしたところ、ITO膜表面に多数のクラ
ックが見られ、耐熱性、耐薬品性が不充分であった。
【0081】比較例3 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン105.4gを仕込み、液温を10℃
に保ち、マグネチックススターラーで撹拌しながら0.
01規定の塩酸水溶液24.1gを徐々に滴下した。滴
下終了後冷却をやめて、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランの加水分解物を得た。
【0082】γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン加水分解物にエタノール31.3g、n−プロピル
アルコール31.3g、シリコン系界面活性剤0.75
gを添加混合し、さらにコロイド状シリカゾル(触媒化
成工業社製、商品名OSCAL−1132、平均粒子径
13mμ)248.8g、アルミニウムアセチルアセト
ネート7.5gを添加し、充分撹拌した後、コーティン
グ組成物とした。
【0083】上記コーティング組成物を使用し、実施例
1と同様に透明被膜を設けた。得られた透明被膜付き樹
脂成形体の諸特性を表1に示す。また、該透明被膜付き
樹脂成形体に、実施例1と同様にSiO2 膜、ITO膜
を形成したところ、ITO膜を形成した面の室温におけ
る表面抵抗は、50Ω/cm2 であり、この導電膜付き
樹脂板を用い耐熱性、耐薬品性評価をしたところ、IT
O膜表面に多数のクラックが見られ、耐熱性、耐薬品性
が不充分であった。
【0084】比較例4 実施例1において、樹脂成形体を厚み0.5mm、ガラ
ス転移温度70℃、全光線透過率92%、室温における
曲げ弾性率230kg/mm2 、曲げ強さ7kg/mm
2 の、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートか
ら得られた熱硬化性樹脂板(三井石油化学工業社製、商
品名RAV7シート)に変更した以外は、実施例1と同
様に透明被膜を設け、SiO2 膜、ITO膜を形成し、
導電膜付き樹脂板を作成した。しかし、ITO膜表面に
多数のクラックが見られ、導電膜付き樹脂板として、使
用困難であった。
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】本発明の透明被膜を成形体上に設けるこ
とにより、耐熱性、耐擦傷性、透明性に優れ、さらにそ
の上に透明導電膜、反射防止膜、ガスバリア膜等の機能
性膜を設けた場合、該機能性膜の耐久性が優れ、低電気
抵抗の導電膜付き樹脂板を得ることができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂
    を20〜49重量%、および、微粒子状無機酸化物を5
    1〜80重量%含有し、かつ、該一般式(1)で表され
    るエポキシ樹脂と該微粒子状無機酸化物の合計重量割合
    が70重量%以上である硬化物からなることを特徴とす
    る透明被膜。 【化1】 (ただし、R1 、R2 は、アルキレン基、アルキリデン
    基、CO、SO2 、SおよびOから選ばれる。R3 は、
    炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜12のエステ
    ル残基および水素原子から選ばれる。R4 〜R7 は、水
    素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜4の炭化水素基
    から選ばれ、a、b、c、dは1〜4の整数を示す。x
    は0〜10の整数を示し、y、zは0か1の整数を示
    す。)
  2. 【請求項2】請求項1において、微粒子状無機酸化物が
    平均粒子径10〜100mμのシリカ、酸化アンチモ
    ン、チタニア、アルミナ、ジルコニアおよび酸化タング
    ステンから選ばれる一種または、二種以上の混合物であ
    ることを特徴とする透明被膜。
  3. 【請求項3】請求項1において、一般式(1)で表され
    るエポキシ樹脂が平均エポキシ当量150〜600g/
    当量のビスフェノールA型エポキシ樹脂であることを特
    徴とする透明被膜。
  4. 【請求項4】該硬化物が、下記一般式(2)で示される
    有機ケイ素化合物および/またはその加水分解物から選
    ばれる化合物を1〜30重量%含有した共重合体である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透明
    被膜。 R8 a 9 b SiX4-a-b (2) (ここで、R8 は炭素数1〜10の有機基であり、R9
    は炭素数1〜6の炭化水素基またはハロゲン化炭化水素
    基、Xは加水分解性基であり、aおよびbは0または1
    である。)
  5. 【請求項5】請求項1記載の透明被膜で両面が被覆され
    た樹脂成形体の両面または片面に、金属酸化膜および/
    または金属窒化膜を有し、さらにその上に、少なくとも
    一層の透明導電層を有することを特徴とする導電膜付き
    樹脂板。
  6. 【請求項6】請求項5において、微粒子状無機酸化物が
    平均粒子径10〜100mμのシリカ、酸化アンチモ
    ン、チタニア、アルミナ、ジルコニアおよび酸化タング
    ステンから選ばれる一種または、二種以上の混合物であ
    ることを特徴とする導電膜付き樹脂板。
  7. 【請求項7】請求項5において、一般式(1)で表され
    るエポキシ樹脂が平均エポキシ当量150〜600g/
    当量のビスフェノールA型エポキシ樹脂であることを特
    徴とする透明被膜。
  8. 【請求項8】該硬化物が、下記一般式(2)で示される
    有機ケイ素化合物および/またはその加水分解物から選
    ばれる化合物を1〜30重量%含有した共重合体である
    ことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の透明
    被膜。 R8 a 9 b SiX4-a-b (2)
  9. 【請求項9】該透明導電層がインジウム−スズ酸化物を
    主成分としてなることを特徴とする請求項5記載の導電
    膜付き樹脂板。
  10. 【請求項10】請求項5において、樹脂成形体のガラス
    転移温度が150℃以上であることを特徴とする導電膜
    付き樹脂板。
  11. 【請求項11】厚みが、0.3〜1.0mmであること
    を特徴とする請求項5記載の導電膜付き樹脂板。
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