JPH0740456A - 光学物品 - Google Patents
光学物品Info
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- JPH0740456A JPH0740456A JP5190350A JP19035093A JPH0740456A JP H0740456 A JPH0740456 A JP H0740456A JP 5190350 A JP5190350 A JP 5190350A JP 19035093 A JP19035093 A JP 19035093A JP H0740456 A JPH0740456 A JP H0740456A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical article
- weight
- group
- fine particle
- inorganic fine
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- Pending
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Landscapes
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】耐熱性、耐擦傷性、透明性、耐溶剤性、導電
性、耐薬品性、耐久性に優れた光学物品を提供する。 【構成】(1) プラスチック基材上に、少なくとも無機微
粒子成分と樹脂成分を含有する硬化被膜を有する光学物
品において、該硬化被膜中の無機微粒子成分含有量が1
重量%以上、80重量%以下であり、かつ樹脂成分中に
含まれるエポキシ樹脂含有量が75重量%以上、99重
量%以下であることを特徴とする光学物品。 【効果】導電性、透明性、耐熱性、耐薬品性および耐久
性に優れた光学物品が得られ、各種ディスプレイの電極
基板などとして好ましく使用される。
性、耐薬品性、耐久性に優れた光学物品を提供する。 【構成】(1) プラスチック基材上に、少なくとも無機微
粒子成分と樹脂成分を含有する硬化被膜を有する光学物
品において、該硬化被膜中の無機微粒子成分含有量が1
重量%以上、80重量%以下であり、かつ樹脂成分中に
含まれるエポキシ樹脂含有量が75重量%以上、99重
量%以下であることを特徴とする光学物品。 【効果】導電性、透明性、耐熱性、耐薬品性および耐久
性に優れた光学物品が得られ、各種ディスプレイの電極
基板などとして好ましく使用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐擦傷性、透
明性、耐溶剤性、導電性、耐薬品性、耐久性に優れた光
学物品に関するものである。
明性、耐溶剤性、導電性、耐薬品性、耐久性に優れた光
学物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチック材料は軽量で、耐衝
撃性、加工性および大量生産性に優れることから、近年
光学フィルター、光学レンズおよび光ディスク等の光学
素子用材料としての需要が拡大しつつある。これらの光
学素子用プラスチック材料としては、現在、メチルメタ
クリレート、ポリスチレンおよびポリカーボネートなど
の透明樹脂が主に用いられている。
撃性、加工性および大量生産性に優れることから、近年
光学フィルター、光学レンズおよび光ディスク等の光学
素子用材料としての需要が拡大しつつある。これらの光
学素子用プラスチック材料としては、現在、メチルメタ
クリレート、ポリスチレンおよびポリカーボネートなど
の透明樹脂が主に用いられている。
【0003】また、一般にプラスチック光学素子は無機
ガラスに比べて、上記問題点に加え、表面硬度が低いと
いう欠点を有しており、これを改良しようとする試み
が、すでに数多く提案されている。例えば、プラスチッ
ク基材表面にSiO2 などの無機物を真空蒸着により被
覆する方法(特開昭58−204031号公報)やプラ
スチック基材の表面にポリオルガノシラン系ハードコー
ト膜やアクリル系ハードコート膜を設ける方法(USP
3,986,997、USP4,211,823、特公
昭57−2735号公報、特開昭57−1689222
号公報、特開昭59−38262号公報、特開昭59−
51908号公報、特開昭59−51954号公報、特
開昭59−78240号公報、特開昭59−89368
号公報、特開昭59−102964号公報、特開昭59
−109528号公報、特開昭59−120663号公
報、特開昭59−155437号公報、特開昭59−1
74629号公報、特開昭59−193969号公報、
特開昭59−204669号公報)が開示されている。
ガラスに比べて、上記問題点に加え、表面硬度が低いと
いう欠点を有しており、これを改良しようとする試み
が、すでに数多く提案されている。例えば、プラスチッ
ク基材表面にSiO2 などの無機物を真空蒸着により被
覆する方法(特開昭58−204031号公報)やプラ
スチック基材の表面にポリオルガノシラン系ハードコー
ト膜やアクリル系ハードコート膜を設ける方法(USP
3,986,997、USP4,211,823、特公
昭57−2735号公報、特開昭57−1689222
号公報、特開昭59−38262号公報、特開昭59−
51908号公報、特開昭59−51954号公報、特
開昭59−78240号公報、特開昭59−89368
号公報、特開昭59−102964号公報、特開昭59
−109528号公報、特開昭59−120663号公
報、特開昭59−155437号公報、特開昭59−1
74629号公報、特開昭59−193969号公報、
特開昭59−204669号公報)が開示されている。
【0004】一方、これらのプラスチック材料上に導電
性を付与し、その機能を高める検討が行われているが成
形体上に導電性を有する被膜の形成方法としては、イン
ジウム、スズ混合酸化物(以下、ITOという)、Sn
O2 などの金属酸化物やAu、Agなどの金属などを真
空蒸着法やスパッタリング法で設ける物理的手法が一般
的である。しかしながら、前述の金属酸化物から得られ
る透明導電膜はプラスチック成型体との線膨張率差が大
きく加熱などによって、容易にクラックが発生するとい
う問題点があった。前述の問題点を改良する具体的提案
としては、特開平2−5308号公報が挙げられる。特
開平2−5308号公報には、プラスチック成形体上の
両面にハードコート被膜を設け、片面に導電性を有する
被膜を設け、さらに該基板の反対面に金属酸化物被膜を
設ける技術が開示されている。
性を付与し、その機能を高める検討が行われているが成
形体上に導電性を有する被膜の形成方法としては、イン
ジウム、スズ混合酸化物(以下、ITOという)、Sn
O2 などの金属酸化物やAu、Agなどの金属などを真
空蒸着法やスパッタリング法で設ける物理的手法が一般
的である。しかしながら、前述の金属酸化物から得られ
る透明導電膜はプラスチック成型体との線膨張率差が大
きく加熱などによって、容易にクラックが発生するとい
う問題点があった。前述の問題点を改良する具体的提案
としては、特開平2−5308号公報が挙げられる。特
開平2−5308号公報には、プラスチック成形体上の
両面にハードコート被膜を設け、片面に導電性を有する
被膜を設け、さらに該基板の反対面に金属酸化物被膜を
設ける技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術であるS
iO2 などの無機物の真空蒸着による表面硬度の改良
は、高硬度である反面、基材との接着性、耐熱性、耐光
性などを低下させる大きな問題点があり、また、特開昭
59−38262号公報、特開昭59−51908号公
報、特公昭57−2735号公報などに開示されている
シラン系およびアクリル系のハードコート膜を設ける技
術では耐熱性は幾分改善されるもののその効果は不十分
なものであった。
iO2 などの無機物の真空蒸着による表面硬度の改良
は、高硬度である反面、基材との接着性、耐熱性、耐光
性などを低下させる大きな問題点があり、また、特開昭
59−38262号公報、特開昭59−51908号公
報、特公昭57−2735号公報などに開示されている
シラン系およびアクリル系のハードコート膜を設ける技
術では耐熱性は幾分改善されるもののその効果は不十分
なものであった。
【0006】一方、特開平2−5308号公報に開示の
技術は、確かに熱膨張、収縮によるたわみが発生しない
が、耐熱性に劣り、導電被膜にクラックが発生しやすい
という問題点があった。本発明は、上記問題を解決しよ
うとするものであり、耐熱性、透明性、導電性、耐薬品
性、耐久性に優れた光学物品を提供することを目的とす
る。
技術は、確かに熱膨張、収縮によるたわみが発生しない
が、耐熱性に劣り、導電被膜にクラックが発生しやすい
という問題点があった。本発明は、上記問題を解決しよ
うとするものであり、耐熱性、透明性、導電性、耐薬品
性、耐久性に優れた光学物品を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、下記の構成を有する。
成するために、下記の構成を有する。
【0008】「プラスチック基材上に、少なくとも無機
微粒子成分と樹脂成分を含有する硬化被膜を有する光学
物品において、該硬化被膜中の無機微粒子成分含有量が
1重量%以上、80重量%以下であり、かつ樹脂成分中
に含まれるエポキシ樹脂含有量が75重量%以上、99
重量%以下であることを特徴とする光学物品。」本発明
における少なくとも無機微粒子成分と樹脂成分を含有す
る硬化被膜の無機微粒子成分としては、被膜状態で透明
性を損わないものであればとくに限定されない。作業性
向上、透明性付与の点から特に好ましい例としては、コ
ロイド状に分散したゾルが挙げられる。さらに具体的な
例としては、シリカゾル、酸化アンチモンゾル、チタニ
アゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、酸化タングス
テンゾルなどが挙げられる。これらの無機微粒子成分を
含有させることにより、表面硬度の向上、屈折率の調
節、機械的強度の向上、熱的特性の向上、線膨張係数の
制御などの機能性付与が可能となり、また硬化被膜上に
透明導電層、反射防止層、反射増加層などが設けられた
場合には、耐薬品性、耐熱性、接着性、耐湿熱性、耐久
性が向上するといった効果が生じる。かかる無機微粒子
成分は、硬化被膜中に1重量%以上、80重量%以下含
有される。1重量%未満では明らかな添加の効果が認め
られにくく、また、80重量%を越えるとプラスチック
基材との接着性不良や硬化被膜にクラック発生、耐衝撃
性が低下するなどの問題が生じる場合がある。無機微粒
子成分の粒子径は、特に限定されないが、1〜300m
μ、好ましくは5〜100mμ、さらに好ましくは20
〜80mμが使用される。平均粒子径が300mμを越
えるものを使用した場合は、生成する被膜の透明性が悪
く、濁りが大きくなる傾向がある。また、無機微粒子成
分の分散性を改良するために、各種の微粒子表面処理を
行ってもよいし、各種の界面活性剤やアミンなどを添加
しても何ら問題はない。
微粒子成分と樹脂成分を含有する硬化被膜を有する光学
物品において、該硬化被膜中の無機微粒子成分含有量が
1重量%以上、80重量%以下であり、かつ樹脂成分中
に含まれるエポキシ樹脂含有量が75重量%以上、99
重量%以下であることを特徴とする光学物品。」本発明
における少なくとも無機微粒子成分と樹脂成分を含有す
る硬化被膜の無機微粒子成分としては、被膜状態で透明
性を損わないものであればとくに限定されない。作業性
向上、透明性付与の点から特に好ましい例としては、コ
ロイド状に分散したゾルが挙げられる。さらに具体的な
例としては、シリカゾル、酸化アンチモンゾル、チタニ
アゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、酸化タングス
テンゾルなどが挙げられる。これらの無機微粒子成分を
含有させることにより、表面硬度の向上、屈折率の調
節、機械的強度の向上、熱的特性の向上、線膨張係数の
制御などの機能性付与が可能となり、また硬化被膜上に
透明導電層、反射防止層、反射増加層などが設けられた
場合には、耐薬品性、耐熱性、接着性、耐湿熱性、耐久
性が向上するといった効果が生じる。かかる無機微粒子
成分は、硬化被膜中に1重量%以上、80重量%以下含
有される。1重量%未満では明らかな添加の効果が認め
られにくく、また、80重量%を越えるとプラスチック
基材との接着性不良や硬化被膜にクラック発生、耐衝撃
性が低下するなどの問題が生じる場合がある。無機微粒
子成分の粒子径は、特に限定されないが、1〜300m
μ、好ましくは5〜100mμ、さらに好ましくは20
〜80mμが使用される。平均粒子径が300mμを越
えるものを使用した場合は、生成する被膜の透明性が悪
く、濁りが大きくなる傾向がある。また、無機微粒子成
分の分散性を改良するために、各種の微粒子表面処理を
行ってもよいし、各種の界面活性剤やアミンなどを添加
しても何ら問題はない。
【0009】本発明における少なくとも無機微粒子成分
と樹脂成分を含有する硬化被膜の樹脂成分の具体例とし
ては、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコー
ル系樹脂、尿素系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂などが挙げられる。また、これらの樹脂成分
は、単独での使用あるいは2種以上の併用が可能であ
り、さらに各種硬化剤、架橋剤などを用いて三次元架橋
することも可能である。特に表面硬度が重要な用途に
は、硬化可能な樹脂成分が好ましく、例えばアクリル系
樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、メラミン系樹脂などの単独系ないしは複合系
が好ましく使用される。また、酸素ガスバリア性が重要
な用途には、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂
などが好ましく使用される。本発明においては、プラス
チック基材との接着性、また硬化被膜上に透明導電層、
反射防止層、反射増加層などを設けた場合の接着性をよ
り強固にする目的では樹脂成分としてエポキシ系樹脂が
好ましく用いられる。
と樹脂成分を含有する硬化被膜の樹脂成分の具体例とし
ては、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコー
ル系樹脂、尿素系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂などが挙げられる。また、これらの樹脂成分
は、単独での使用あるいは2種以上の併用が可能であ
り、さらに各種硬化剤、架橋剤などを用いて三次元架橋
することも可能である。特に表面硬度が重要な用途に
は、硬化可能な樹脂成分が好ましく、例えばアクリル系
樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、メラミン系樹脂などの単独系ないしは複合系
が好ましく使用される。また、酸素ガスバリア性が重要
な用途には、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビ
ニリデン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂
などが好ましく使用される。本発明においては、プラス
チック基材との接着性、また硬化被膜上に透明導電層、
反射防止層、反射増加層などを設けた場合の接着性をよ
り強固にする目的では樹脂成分としてエポキシ系樹脂が
好ましく用いられる。
【0010】かかるエポキシ系樹脂は、各種の脂肪族系
エポキシ樹脂、各種の芳香族系エポキシ樹脂が挙げら
れ、単官能性であっても多官能性であっても良い。ま
た、硬化被膜上に透明導電層、反射防止層、反射増加層
などを設けた場合の耐熱性向上、接着性向上には芳香族
エポキシ系樹脂の使用が特に好適である。樹脂成分中に
含まれるエポキシ樹脂の含有量としては、75重量%以
上、99重量%以下である。75重量%未満では明らか
な添加の効果が認められにくく、耐熱性、接着性などの
問題が生じ易く、また、99重量%を超えると表面硬度
が低下する問題が生じる。本発明の硬化被膜は、プラス
チック基材上に設けられるが、本発明におけるプラスチ
ック基材としては、特に限定はされないが、ガラス転移
温度が130℃以上、より好ましくは160℃以上のガ
ラス転移温度を有するプラスチック基材が、耐熱性が良
好であるため好ましく用いられる。ここで、ガラス転移
温度とは、高分子が非晶性のガラス状態からゴム状態へ
変わる温度である。この転移温度を境界として、弾性
率、膨脹率、熱容量、屈折率、誘電率などの諸特性が変
化するので、これらの特性の変化からガラス転移温度の
測定が可能であり、具体的には示差走査熱量分析(DS
C)などによる公知の手法により評価できる(例えばJ
IS K7121)。示差走査熱量分析によるガラス転
移温度の測定の場合、プラスチック基材自体あるいはそ
れを加熱処理したものを評価することによりガラス転移
温度を求めることができるが、硬化被膜が十分に薄い場
合は、プラスチック基材に硬化被膜を設けたもののガラ
ス転移温度をプラスチック基材のガラス転移温度とみな
すことも可能である。
エポキシ樹脂、各種の芳香族系エポキシ樹脂が挙げら
れ、単官能性であっても多官能性であっても良い。ま
た、硬化被膜上に透明導電層、反射防止層、反射増加層
などを設けた場合の耐熱性向上、接着性向上には芳香族
エポキシ系樹脂の使用が特に好適である。樹脂成分中に
含まれるエポキシ樹脂の含有量としては、75重量%以
上、99重量%以下である。75重量%未満では明らか
な添加の効果が認められにくく、耐熱性、接着性などの
問題が生じ易く、また、99重量%を超えると表面硬度
が低下する問題が生じる。本発明の硬化被膜は、プラス
チック基材上に設けられるが、本発明におけるプラスチ
ック基材としては、特に限定はされないが、ガラス転移
温度が130℃以上、より好ましくは160℃以上のガ
ラス転移温度を有するプラスチック基材が、耐熱性が良
好であるため好ましく用いられる。ここで、ガラス転移
温度とは、高分子が非晶性のガラス状態からゴム状態へ
変わる温度である。この転移温度を境界として、弾性
率、膨脹率、熱容量、屈折率、誘電率などの諸特性が変
化するので、これらの特性の変化からガラス転移温度の
測定が可能であり、具体的には示差走査熱量分析(DS
C)などによる公知の手法により評価できる(例えばJ
IS K7121)。示差走査熱量分析によるガラス転
移温度の測定の場合、プラスチック基材自体あるいはそ
れを加熱処理したものを評価することによりガラス転移
温度を求めることができるが、硬化被膜が十分に薄い場
合は、プラスチック基材に硬化被膜を設けたもののガラ
ス転移温度をプラスチック基材のガラス転移温度とみな
すことも可能である。
【0011】プラスチック基材の機械的特性は、室温に
おける曲げ弾性率を指標として表した場合、好ましくは
200kg/mm2 以上であり、より好ましくは330
kg/mm2 以上である。さらに、プラスチック基材の
透明性は、無着色時の全光線透過率を指標として表した
場合、好ましくは60%以上であり、より好ましくは8
0%以上である。プラスチック基材は、透明性を損なわ
ない範囲で無機物などとの複合系にすることも可能であ
り、また、シロキサン結合やフォスファゼン結合などの
無機性結合を含んでいてもよい。
おける曲げ弾性率を指標として表した場合、好ましくは
200kg/mm2 以上であり、より好ましくは330
kg/mm2 以上である。さらに、プラスチック基材の
透明性は、無着色時の全光線透過率を指標として表した
場合、好ましくは60%以上であり、より好ましくは8
0%以上である。プラスチック基材は、透明性を損なわ
ない範囲で無機物などとの複合系にすることも可能であ
り、また、シロキサン結合やフォスファゼン結合などの
無機性結合を含んでいてもよい。
【0012】ガラス転移温度が160℃以上のプラスチ
ック基材の成分としては、例えば(i) ポリメタクリル
酸、ポリカルボキシフェニルメタクリルアミドなどのポ
リメタクリル酸系樹脂やポリ(ビフェニル)スチレンな
どのポリスチレン系樹脂などに代表されるポリオレフィ
ン系樹脂、(ii)ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレンオキシド)に代表されるポリエーテル系樹脂、(i
ii) ポリ(オキシカルボニルオキシ−1,4−フェニレ
ンイソプロピリデン−1,4−フェニレン)に代表され
るポリカーボネート系樹脂、(iv)ポリ(オキシ−2,
2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブチレンオ
キシテレフタロイル)に代表されるポリエステル系樹
脂、(v) ポリ(オキシ−1,4−フェニレンスルホニル
−1,4−フェニレンオキシ−1,4−フェニレンスル
ホニル−1,4−フェニレン)などに代表されるポリス
ルホン系樹脂、(vi)ポリ(イミノイソフタロイルイミノ
−4,4′−ビフェニレン)に代表されるポリアミド系
樹脂、(vii) ポリ(チオ−1,4−フェニレンスルホニ
ル−1,4−フェニレン)に代表されるポリスルフィド
系樹脂、(viii)不飽和ポリエステル系樹脂、(ix)エポキ
シ系樹脂、(x) メラミン系樹脂、(xi)フェノール系樹
脂、(xii) ジアリルフタレート系樹脂、(xiii)ポリイミ
ド系樹脂、(xiv) ポリフォスファゼン系樹脂などを挙げ
ることができる。
ック基材の成分としては、例えば(i) ポリメタクリル
酸、ポリカルボキシフェニルメタクリルアミドなどのポ
リメタクリル酸系樹脂やポリ(ビフェニル)スチレンな
どのポリスチレン系樹脂などに代表されるポリオレフィ
ン系樹脂、(ii)ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレンオキシド)に代表されるポリエーテル系樹脂、(i
ii) ポリ(オキシカルボニルオキシ−1,4−フェニレ
ンイソプロピリデン−1,4−フェニレン)に代表され
るポリカーボネート系樹脂、(iv)ポリ(オキシ−2,
2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブチレンオ
キシテレフタロイル)に代表されるポリエステル系樹
脂、(v) ポリ(オキシ−1,4−フェニレンスルホニル
−1,4−フェニレンオキシ−1,4−フェニレンスル
ホニル−1,4−フェニレン)などに代表されるポリス
ルホン系樹脂、(vi)ポリ(イミノイソフタロイルイミノ
−4,4′−ビフェニレン)に代表されるポリアミド系
樹脂、(vii) ポリ(チオ−1,4−フェニレンスルホニ
ル−1,4−フェニレン)に代表されるポリスルフィド
系樹脂、(viii)不飽和ポリエステル系樹脂、(ix)エポキ
シ系樹脂、(x) メラミン系樹脂、(xi)フェノール系樹
脂、(xii) ジアリルフタレート系樹脂、(xiii)ポリイミ
ド系樹脂、(xiv) ポリフォスファゼン系樹脂などを挙げ
ることができる。
【0013】これらの高分子群に架橋構造を導入して、
上記熱的特性を示す透明架橋プラスチック基材を得るこ
とも可能であり、高温での形状保持性を考慮した場合、
透明架橋プラスチック基材が好ましく用いられる。特
に、透明性および成型性の観点から、ポリオレフィン系
樹脂が好ましく、不飽和基を2個以上有する多官能単量
体を含有してなる組成物を重合してなるポリオレフィン
系共重合体がより好ましく用いられる。上記共重合体と
しては、一般式(I)で表されるマレイミド系単量体を
20〜98重量%、および不飽和基を2個以上有する多
官能単量体を2〜80重量%含有し、かつ、式(I)で
表される単量体と該不飽和基を2個以上有する多官能単
量体との合計重量割合が30重量%以上である組成物を
重合してなる共重合体が好ましく用いられる。
上記熱的特性を示す透明架橋プラスチック基材を得るこ
とも可能であり、高温での形状保持性を考慮した場合、
透明架橋プラスチック基材が好ましく用いられる。特
に、透明性および成型性の観点から、ポリオレフィン系
樹脂が好ましく、不飽和基を2個以上有する多官能単量
体を含有してなる組成物を重合してなるポリオレフィン
系共重合体がより好ましく用いられる。上記共重合体と
しては、一般式(I)で表されるマレイミド系単量体を
20〜98重量%、および不飽和基を2個以上有する多
官能単量体を2〜80重量%含有し、かつ、式(I)で
表される単量体と該不飽和基を2個以上有する多官能単
量体との合計重量割合が30重量%以上である組成物を
重合してなる共重合体が好ましく用いられる。
【0014】
【化2】 なお、式中、R1 、R2 は水素、メチル基およびエチル
基から選ばれる置換基を表わす。R3 は、水素および炭
素数1〜20の炭化水素基から選ばれる置換基を表わ
す。
基から選ばれる置換基を表わす。R3 は、水素および炭
素数1〜20の炭化水素基から選ばれる置換基を表わ
す。
【0015】R1 、R2 については、互いに同種であっ
ても異種であってもよい。R3 が炭化水素基である場合
の具体例としては(i) メチル基、エチル基、プロピル
基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖状アルキル
基、(ii)イソプロピル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、イソペンチル基などの分岐状アルキル基、
(iii) シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基など
の脂環式炭化水素基、(iv)フェニル基、メチルフェニル
基などのアリール基、(v) ベンジル基、フェネチル基な
どのアラルキル基などを挙げることができる。なお、R
1 、R2 およびR3 は、ハロゲン基(フッ素、塩素、臭
素など)、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、
ニトロ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基などの各種置換
基で置換されたものであってもよい。
ても異種であってもよい。R3 が炭化水素基である場合
の具体例としては(i) メチル基、エチル基、プロピル
基、オクチル基、オクタデシル基などの直鎖状アルキル
基、(ii)イソプロピル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、イソペンチル基などの分岐状アルキル基、
(iii) シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基など
の脂環式炭化水素基、(iv)フェニル基、メチルフェニル
基などのアリール基、(v) ベンジル基、フェネチル基な
どのアラルキル基などを挙げることができる。なお、R
1 、R2 およびR3 は、ハロゲン基(フッ素、塩素、臭
素など)、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、
ニトロ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基などの各種置換
基で置換されたものであってもよい。
【0016】一般式(I)で示される化合物の具体例と
してはN−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、
N−フェニルマレイミド、N−o−メチルフェニルマレ
イミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−p−
メチルフェニルマレイミド、N−o−ヒドロキシフェニ
ルマレイミド、N−m−ヒドロキシフェニルマレイミ
ド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−メト
キシフェニルマレイミド、N−m−メトキシフェニルマ
レイミド、N−p−メトキシフェニルマレイミド、N−
o−クロロフェニルマレイミド、N−m−クロロフェニ
ルマレイミド、N−p−クロロフェニルマレイミド、N
−o−カルボキシフェニルマレイミド、N−p−カルボ
キシフェニルマレイミド、N−p−ニトロフェニルマレ
イミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマ
レイミド、N−イソプロピルマレイミドなどが挙げられ
る。
してはN−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、
N−フェニルマレイミド、N−o−メチルフェニルマレ
イミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−p−
メチルフェニルマレイミド、N−o−ヒドロキシフェニ
ルマレイミド、N−m−ヒドロキシフェニルマレイミ
ド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−メト
キシフェニルマレイミド、N−m−メトキシフェニルマ
レイミド、N−p−メトキシフェニルマレイミド、N−
o−クロロフェニルマレイミド、N−m−クロロフェニ
ルマレイミド、N−p−クロロフェニルマレイミド、N
−o−カルボキシフェニルマレイミド、N−p−カルボ
キシフェニルマレイミド、N−p−ニトロフェニルマレ
イミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマ
レイミド、N−イソプロピルマレイミドなどが挙げられ
る。
【0017】これらの単量体は、1種で、あるいは2種
以上の混合物として用いられ得る。また、耐熱性テスト
後の黄変および耐候性の点からは、かかるマレイミド化
合物の中でも、アルキルマレイミドおよびシクロアルキ
ルマレイミドが好ましく、とくにN−イソ−プロピルマ
レイミドおよびN−シクロヘキシルマレイミドが好まし
い。さらには、キャスト重合時のモノマ溶液の調製の容
易さおよび前記特性を満足させ得るという点から、N−
イソ−プロピルマレイミドとN−シクロヘキシルマレイ
ミドとの併用など、N−アルキルマレイミドとN−脂環
式アルキルマレイミドとの併用が最も好ましい。併用時
のN−アルキルマレイミドとN−脂環式アルキルマレイ
ミドとの比率は、不飽和基を2個以上有する多官能単量
体の種類や量などにより、適宜実験的に定められるべき
ものであるが、併用の効果を発現させるためには、N−
アルキルマレイミド100重量部に対してN−脂環式マ
レイミドを10重量部から500重量部の範囲で使用す
ることが好ましい。
以上の混合物として用いられ得る。また、耐熱性テスト
後の黄変および耐候性の点からは、かかるマレイミド化
合物の中でも、アルキルマレイミドおよびシクロアルキ
ルマレイミドが好ましく、とくにN−イソ−プロピルマ
レイミドおよびN−シクロヘキシルマレイミドが好まし
い。さらには、キャスト重合時のモノマ溶液の調製の容
易さおよび前記特性を満足させ得るという点から、N−
イソ−プロピルマレイミドとN−シクロヘキシルマレイ
ミドとの併用など、N−アルキルマレイミドとN−脂環
式アルキルマレイミドとの併用が最も好ましい。併用時
のN−アルキルマレイミドとN−脂環式アルキルマレイ
ミドとの比率は、不飽和基を2個以上有する多官能単量
体の種類や量などにより、適宜実験的に定められるべき
ものであるが、併用の効果を発現させるためには、N−
アルキルマレイミド100重量部に対してN−脂環式マ
レイミドを10重量部から500重量部の範囲で使用す
ることが好ましい。
【0018】不飽和基を2個以上有する多官能単量体と
は、前記マレイミドと共重合可能な不飽和官能基を2個
以上有するモノマである。共重合可能な官能基として
は、ビニル基、メチルビニル基、アクリル基、メタクリ
ル基などが挙げられる。また、1分子中に共重合可能な
異なる官能基が2個以上含まれるモノマもこの多官能単
量体に含まれる。
は、前記マレイミドと共重合可能な不飽和官能基を2個
以上有するモノマである。共重合可能な官能基として
は、ビニル基、メチルビニル基、アクリル基、メタクリ
ル基などが挙げられる。また、1分子中に共重合可能な
異なる官能基が2個以上含まれるモノマもこの多官能単
量体に含まれる。
【0019】不飽和基を2個以上有する多官能単量体の
好ましい具体例としては、(i) エチレングルコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、グリセロール(ジ/トリ)(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパン(ジ/トリ)(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトール(ジ/トリ/
テトラ)(メタ)アクリレートなどの多価アルコールの
ジ−,トリ−,テトラ−(メタ)アクリレート類、(ii)
p−ジビニルベンゼン、o−ジビニルベンゼンなどの芳
香族多官能モノマ、(iii) (メタ)アクリル酸ビニルエ
ステル、(メタ)アクリル酸アリルエステルなどのエス
テル類、(iv)ブタジエン、ヘキサジエン、ペンタジエン
などのジエン類、(v) ジクロロフォスファゼンを原料と
して重合多官能基を導入したフォスファゼン骨格を有す
るモノマ、(vi)トリアリルイソシアヌレートなどの異原
子環状骨格を有する多官能モノマなどが挙げられる。
好ましい具体例としては、(i) エチレングルコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、グリセロール(ジ/トリ)(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパン(ジ/トリ)(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトール(ジ/トリ/
テトラ)(メタ)アクリレートなどの多価アルコールの
ジ−,トリ−,テトラ−(メタ)アクリレート類、(ii)
p−ジビニルベンゼン、o−ジビニルベンゼンなどの芳
香族多官能モノマ、(iii) (メタ)アクリル酸ビニルエ
ステル、(メタ)アクリル酸アリルエステルなどのエス
テル類、(iv)ブタジエン、ヘキサジエン、ペンタジエン
などのジエン類、(v) ジクロロフォスファゼンを原料と
して重合多官能基を導入したフォスファゼン骨格を有す
るモノマ、(vi)トリアリルイソシアヌレートなどの異原
子環状骨格を有する多官能モノマなどが挙げられる。
【0020】上記ポリオレフィン系共重合体組成物中に
は、前述の一般式(I)で表わされる単量体が20〜9
8重量%含有されていることが好ましい。含有量が20
重量%未満の場合には、充分な耐熱性、機械的強度、光
学等方性などの特性を満足させることができない場合が
ある。また、98重量%を越える場合には、架橋度が低
下し、耐溶剤性、低吸水率化などが不充分である場合が
ある。この含有量は、30〜80重量%であることがよ
り好ましく、40〜60重量%であることがさらに好ま
しい。
は、前述の一般式(I)で表わされる単量体が20〜9
8重量%含有されていることが好ましい。含有量が20
重量%未満の場合には、充分な耐熱性、機械的強度、光
学等方性などの特性を満足させることができない場合が
ある。また、98重量%を越える場合には、架橋度が低
下し、耐溶剤性、低吸水率化などが不充分である場合が
ある。この含有量は、30〜80重量%であることがよ
り好ましく、40〜60重量%であることがさらに好ま
しい。
【0021】不飽和基を2個以上有する多官能単量体
は、架橋重合体組成物中に2〜80重量%の割合で含有
されていることが好ましい。2重量%未満の場合には、
架橋が充分に進行せず、耐熱性、耐溶剤性などの低下が
認められる傾向がある。また、80重量%を越えると、
耐衝撃性などが低下し、プラスチックとしての特性が低
下する傾向がある。
は、架橋重合体組成物中に2〜80重量%の割合で含有
されていることが好ましい。2重量%未満の場合には、
架橋が充分に進行せず、耐熱性、耐溶剤性などの低下が
認められる傾向がある。また、80重量%を越えると、
耐衝撃性などが低下し、プラスチックとしての特性が低
下する傾向がある。
【0022】上記ポリオレフィン系共重合体組成物中に
は、機械的強度の向上、光学等方性向上、高屈折率化、
低吸水率化、染色性向上、耐熱性向上、耐衝撃性向上な
どを目的として、各種の共重合可能なモノマが好ましく
併用される。併用可能なモノマとしては、芳香族ビニル
系単量体、オレフィン系ビニル単量体、(メタ)アクリ
ル酸およびそのエステル系単量体、多価カルボン酸無水
物などが挙げられる。かかる芳香族ビニル系単量体の具
体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニル
トルエン、クロロスチレンおよびブロモスチレンなどが
挙げられる。通常は、性能および工業的に入手し易いな
どの点から、スチレン、α−メチルスチレンおよびp−
メチルスチレンが用いられる。また、その他のビニル系
単量体としては、(i) アクリロニトリル、メタクリロニ
トリルなどのシアン化ビニル系単量体、(ii)メタクリル
酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキ
シル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル
酸(エステル)系単量体、(iii) 無水マレイン酸などが
好ましい具体例として挙げられる。
は、機械的強度の向上、光学等方性向上、高屈折率化、
低吸水率化、染色性向上、耐熱性向上、耐衝撃性向上な
どを目的として、各種の共重合可能なモノマが好ましく
併用される。併用可能なモノマとしては、芳香族ビニル
系単量体、オレフィン系ビニル単量体、(メタ)アクリ
ル酸およびそのエステル系単量体、多価カルボン酸無水
物などが挙げられる。かかる芳香族ビニル系単量体の具
体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニル
トルエン、クロロスチレンおよびブロモスチレンなどが
挙げられる。通常は、性能および工業的に入手し易いな
どの点から、スチレン、α−メチルスチレンおよびp−
メチルスチレンが用いられる。また、その他のビニル系
単量体としては、(i) アクリロニトリル、メタクリロニ
トリルなどのシアン化ビニル系単量体、(ii)メタクリル
酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキ
シル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル
酸(エステル)系単量体、(iii) 無水マレイン酸などが
好ましい具体例として挙げられる。
【0023】上記ポリオレフィン系共重合体組成物にお
ける一般式(I)で表されるモノマと、不飽和基を2個
以上有する多官能単量体との合計含有量は、架橋樹脂組
成物中、30重量%以上であることが好ましく、40重
量%以上であることがさらに好ましい。30重量%未満
では、透明性、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性などが不十
分なポリマとなる場合がある。
ける一般式(I)で表されるモノマと、不飽和基を2個
以上有する多官能単量体との合計含有量は、架橋樹脂組
成物中、30重量%以上であることが好ましく、40重
量%以上であることがさらに好ましい。30重量%未満
では、透明性、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性などが不十
分なポリマとなる場合がある。
【0024】耐光性、耐酸化劣化性および帯電防止性を
向上させる目的から、各種紫外線吸収剤、酸化防止剤お
よび帯電防止剤を本発明における透明樹脂に添加するこ
とも有用である。とくに、耐薬品性や耐熱性を低下させ
ずに、それらの性能を向上させることが可能なことか
ら、紫外線吸収性あるいは酸化防止性を有するモノマを
共重合することが好ましい。かかるモノマの好ましい例
としては、不飽和二重結合を有するベンゾフェノン系紫
外線吸収剤、不飽和二重結合を有するフェニルベンゾエ
ート系紫外線吸収剤、ヒンダードアミノ基を置換基とし
て有する(メタ)アクリルモノマなどが挙げられる。こ
れらの共重合モノマは0.5〜20重量%の範囲で使用
されることが好ましい。0.5重量%未満の場合には添
加効果が認められず、また、20重量%を越える場合に
は耐熱性および機械的強度などが低下する傾向がある。
向上させる目的から、各種紫外線吸収剤、酸化防止剤お
よび帯電防止剤を本発明における透明樹脂に添加するこ
とも有用である。とくに、耐薬品性や耐熱性を低下させ
ずに、それらの性能を向上させることが可能なことか
ら、紫外線吸収性あるいは酸化防止性を有するモノマを
共重合することが好ましい。かかるモノマの好ましい例
としては、不飽和二重結合を有するベンゾフェノン系紫
外線吸収剤、不飽和二重結合を有するフェニルベンゾエ
ート系紫外線吸収剤、ヒンダードアミノ基を置換基とし
て有する(メタ)アクリルモノマなどが挙げられる。こ
れらの共重合モノマは0.5〜20重量%の範囲で使用
されることが好ましい。0.5重量%未満の場合には添
加効果が認められず、また、20重量%を越える場合に
は耐熱性および機械的強度などが低下する傾向がある。
【0025】プラスチック基材の重合方法に関しては、
特に制限はなく、通常公知の方法で重合することができ
る。プラスチック基材がポリオレフィン系共重合体の場
合、ラジカル開始剤の存在下または非存在下において、
上記単量体混合物を所定の温度条件下に保つことによっ
て重合することができる。本発明のプラスチック基材の
重合度に関しては、特に制限はないが、重合率は高い方
が好ましく、硬化被膜などの溶液コーティング、スパッ
タリングおよび真空蒸着などの後加工を考慮すると、重
合率は90%以上が好ましい。重合温度としては30〜
250℃の範囲が好ましいが、重合温度を130℃以
上、より好ましくは150℃以上にすることにより重合
率を高めることができる。
特に制限はなく、通常公知の方法で重合することができ
る。プラスチック基材がポリオレフィン系共重合体の場
合、ラジカル開始剤の存在下または非存在下において、
上記単量体混合物を所定の温度条件下に保つことによっ
て重合することができる。本発明のプラスチック基材の
重合度に関しては、特に制限はないが、重合率は高い方
が好ましく、硬化被膜などの溶液コーティング、スパッ
タリングおよび真空蒸着などの後加工を考慮すると、重
合率は90%以上が好ましい。重合温度としては30〜
250℃の範囲が好ましいが、重合温度を130℃以
上、より好ましくは150℃以上にすることにより重合
率を高めることができる。
【0026】プラスチック基材の成形法に関しても特に
制限はないが、塊状重合、溶液重合、懸濁重合および注
型重合等各種の方法を用いることができる。効果的な成
形法としては注型重合法が挙げられる。また、機械的特
性を考慮して、プラスチック基材の厚みは0.1〜10
mmであることが好ましく、0.1〜0.8mmである
ことがより好ましい。
制限はないが、塊状重合、溶液重合、懸濁重合および注
型重合等各種の方法を用いることができる。効果的な成
形法としては注型重合法が挙げられる。また、機械的特
性を考慮して、プラスチック基材の厚みは0.1〜10
mmであることが好ましく、0.1〜0.8mmである
ことがより好ましい。
【0027】本発明の、少なくとも無機微粒子成分と樹
脂成分を含有する硬化被膜は、通常液状組成物として塗
布され、硬化被膜にせしめるために 液状組成物には、
硬化促進や低温硬化などを可能とする目的で各種の硬化
剤が使用される。硬化剤の具体例としては、各種の有機
酸およびそれらの酸無水物、窒素含有有機化合物、各種
金属錯化合物、有機ケイ素化合物および/またはその加
水分解物、金属アルコキシド、アルカリ金属の有機カル
ボン酸塩や炭酸塩などの各種塩や過酸化物、アゾビスイ
ソブチロニトリルなどのラジカル重合開始剤などが挙げ
られる。これらの硬化剤は2種以上混合して使用するこ
とも可能である。これら硬化剤の中でも本発明には、液
状組成物の安定性、硬化被膜の着色の有無、硬化被膜の
表面硬度、硬化被膜上に透明導電層、反射防止層、反射
増加層などを設けた場合の接着性、耐薬品性、耐熱性、
耐湿熱性、耐久性などの観点から、とくに有機ケイ素化
合物および/またはその加水分解物とアルミニウムキレ
ート化合物の複合硬化剤が有用である。ここでいう有機
ケイ素化合物および/またはその加水分解物としては、
例えば、下記一般式(II)で示される。
脂成分を含有する硬化被膜は、通常液状組成物として塗
布され、硬化被膜にせしめるために 液状組成物には、
硬化促進や低温硬化などを可能とする目的で各種の硬化
剤が使用される。硬化剤の具体例としては、各種の有機
酸およびそれらの酸無水物、窒素含有有機化合物、各種
金属錯化合物、有機ケイ素化合物および/またはその加
水分解物、金属アルコキシド、アルカリ金属の有機カル
ボン酸塩や炭酸塩などの各種塩や過酸化物、アゾビスイ
ソブチロニトリルなどのラジカル重合開始剤などが挙げ
られる。これらの硬化剤は2種以上混合して使用するこ
とも可能である。これら硬化剤の中でも本発明には、液
状組成物の安定性、硬化被膜の着色の有無、硬化被膜の
表面硬度、硬化被膜上に透明導電層、反射防止層、反射
増加層などを設けた場合の接着性、耐薬品性、耐熱性、
耐湿熱性、耐久性などの観点から、とくに有機ケイ素化
合物および/またはその加水分解物とアルミニウムキレ
ート化合物の複合硬化剤が有用である。ここでいう有機
ケイ素化合物および/またはその加水分解物としては、
例えば、下記一般式(II)で示される。
【0028】 R4 a R5 b SiX4-a-b (II) ここで、R4 は炭素数1〜10の有機基であり、R5 は
炭素数1〜6の炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基
であり、Xは加水分解性基であり、aおよびbは0また
は1である。
炭素数1〜6の炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基
であり、Xは加水分解性基であり、aおよびbは0また
は1である。
【0029】一般式(II)で示される有機ケイ素化合
物の例としては、(i) メチルシリケート、エチルシリケ
ート、n−プロピルシリケート、iso−プロピルシリ
ケート、n−ブチルシリケート、sec−ブチルシリケ
ート、およびt−ブチルシリケートなどのテトラアルコ
キシシラン類およびその加水分解物、(ii)メチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ
アセトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチ
ルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリ
エトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシ
ラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエ
トキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、クロロメ
チルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシ
ラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシ
ドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエ
チルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリ
エトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシ
シラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、
α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グ
リシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、
α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリ
シドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシ
ブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、
γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリ
エトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシランなどのト
リアルコキシシラン、トリアシルオキシシラン、または
トリフェノキシシラン類またはその加水分解物、および
(iii) ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメ
チルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシ
ラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエ
トキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチル
ビニルジエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジ
メトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシ
シラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラ
ン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、
β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−
グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
ビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフ
ェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフ
ェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン、ジ
フェノキシシランまたはジアシルオキシシラン類または
その加水分解物が挙げられる。
物の例としては、(i) メチルシリケート、エチルシリケ
ート、n−プロピルシリケート、iso−プロピルシリ
ケート、n−ブチルシリケート、sec−ブチルシリケ
ート、およびt−ブチルシリケートなどのテトラアルコ
キシシラン類およびその加水分解物、(ii)メチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ
アセトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチ
ルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリ
エトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシ
ラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエ
トキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、クロロメ
チルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシ
ラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシ
ドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエ
チルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリ
エトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシ
シラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、
α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グ
リシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、
α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリ
シドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシ
ブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、
γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリ
エトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシランなどのト
リアルコキシシラン、トリアシルオキシシラン、または
トリフェノキシシラン類またはその加水分解物、および
(iii) ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメ
チルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシ
ラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエ
トキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチル
ビニルジエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジ
メトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシ
シラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラ
ン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、
β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−
グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
ビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフ
ェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフ
ェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン、ジ
フェノキシシランまたはジアシルオキシシラン類または
その加水分解物が挙げられる。
【0030】これらの有機ケイ素化合物は1種または2
種以上添加することが可能である。特に染色性を付与す
ることを目的としては、エポキシ基やグリシドキシ基を
含む有機ケイ素化合物の使用が好適であり、高付加価値
なものとなる。
種以上添加することが可能である。特に染色性を付与す
ることを目的としては、エポキシ基やグリシドキシ基を
含む有機ケイ素化合物の使用が好適であり、高付加価値
なものとなる。
【0031】有機ケイ素化合物は、キュア温度を下げ、
硬化をより促進させるためには加水分解して使用するこ
とが好ましい。加水分解は、純水または塩酸、酢酸ある
いは硫酸などの酸性水溶液を添加、撹拌することによっ
て得られる。純水あるいは酸性水溶液の添加量を調節す
ることによって、加水分解の度合いをコントロールする
ことが容易に可能である。加水分解に際しては、一般式
(II)で示される化合物に含まれる加水分解性基と等
モル以上、3倍モル以下の純水または酸性水溶液の添加
が硬化促進の点で好ましい。
硬化をより促進させるためには加水分解して使用するこ
とが好ましい。加水分解は、純水または塩酸、酢酸ある
いは硫酸などの酸性水溶液を添加、撹拌することによっ
て得られる。純水あるいは酸性水溶液の添加量を調節す
ることによって、加水分解の度合いをコントロールする
ことが容易に可能である。加水分解に際しては、一般式
(II)で示される化合物に含まれる加水分解性基と等
モル以上、3倍モル以下の純水または酸性水溶液の添加
が硬化促進の点で好ましい。
【0032】加水分解に際しては、アルコール等が生成
してくるため無溶媒で加水分解することが可能である。
また、加水分解をさらに均一に行なう目的で、有機ケイ
素化合物と溶媒とを混合した後、加水分解を行なうこと
も可能である。また、目的に応じて、加水分解後のアル
コール等を加熱および/または減圧下に適当量除去して
使用することも可能であるし、その後に適当な溶媒を添
加することも可能である。
してくるため無溶媒で加水分解することが可能である。
また、加水分解をさらに均一に行なう目的で、有機ケイ
素化合物と溶媒とを混合した後、加水分解を行なうこと
も可能である。また、目的に応じて、加水分解後のアル
コール等を加熱および/または減圧下に適当量除去して
使用することも可能であるし、その後に適当な溶媒を添
加することも可能である。
【0033】本発明においては、硬化被膜形成時に、前
記有機ケイ素化合物および/またはその加水分解物は樹
脂成分および/または無機微粒子成分と反応し、硬化被
膜中に残基として0.1重量%以上、15重量%以下含
有されることが好ましい。0.1重量%未満では明らか
な添加の効果が認められにくく、硬化被膜の表面硬度が
低くなる傾向がある。また、15重量%を越えると硬化
被膜上に透明導電層、反射防止層、反射増加層などが設
けられた場合、耐薬品性、耐湿熱性、接着性、耐久性が
不良となり易い。
記有機ケイ素化合物および/またはその加水分解物は樹
脂成分および/または無機微粒子成分と反応し、硬化被
膜中に残基として0.1重量%以上、15重量%以下含
有されることが好ましい。0.1重量%未満では明らか
な添加の効果が認められにくく、硬化被膜の表面硬度が
低くなる傾向がある。また、15重量%を越えると硬化
被膜上に透明導電層、反射防止層、反射増加層などが設
けられた場合、耐薬品性、耐湿熱性、接着性、耐久性が
不良となり易い。
【0034】一方、アルミニウムキレート化合物として
は、例えば、一般式AlXn Y3-nで示されるアルミニ
ウムキレート化合物である。ただし、式中のXはOL
(Lは低級アルキル基を示す)、Yは一般式M1 COC
H2 COM2 (M1 ,M2 はいずれも低級アルキル基)
で示される化合物に由来する配位子および一般式M3 C
OCH2 COOM4 (M3 ,M4 はいずれも低級アルキ
ル基)で示される化合物に由来する配位子から選ばれる
少なくとも一つであり、nは0、1または2である。
は、例えば、一般式AlXn Y3-nで示されるアルミニ
ウムキレート化合物である。ただし、式中のXはOL
(Lは低級アルキル基を示す)、Yは一般式M1 COC
H2 COM2 (M1 ,M2 はいずれも低級アルキル基)
で示される化合物に由来する配位子および一般式M3 C
OCH2 COOM4 (M3 ,M4 はいずれも低級アルキ
ル基)で示される化合物に由来する配位子から選ばれる
少なくとも一つであり、nは0、1または2である。
【0035】一般式AlXn Y3-n で示されるアルミニ
ウムキレート化合物としては、各種化合物を挙げること
ができるが、液状組成物への溶解性、安定性、硬化剤と
しての効果などの観点からとくに好ましいのは、アルミ
ニウムアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチル
アセトアセテートモノアセチルアセトネート、アルミニ
ウム−ジ−n−ブトキシド−モノエチルアセトアセテー
ト、アルミニウム−ジ−iso−プロポキシド−モノメ
チルアセトアセテートなどである。これらは2種以上を
混合して使用することも可能である。
ウムキレート化合物としては、各種化合物を挙げること
ができるが、液状組成物への溶解性、安定性、硬化剤と
しての効果などの観点からとくに好ましいのは、アルミ
ニウムアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチル
アセトアセテートモノアセチルアセトネート、アルミニ
ウム−ジ−n−ブトキシド−モノエチルアセトアセテー
ト、アルミニウム−ジ−iso−プロポキシド−モノメ
チルアセトアセテートなどである。これらは2種以上を
混合して使用することも可能である。
【0036】本発明においては、硬化被膜形成時に、前
記アルミニウムキレート化合物は樹脂成分、無機微粒子
成分および/または有機ケイ素化合物とその加水分解物
と反応し、硬化被膜中に残基として、0.1重量%以
上、15重量%以下含有されることが好ましい。0.1
重量%未満では明らかな添加の効果が認められにくく、
硬化被膜の表面硬度が低くなる傾向がある。また、15
重量%を越えるとアルミニウムキレート化合物がブリー
ドアウトし易いという問題が生じる場合もある。
記アルミニウムキレート化合物は樹脂成分、無機微粒子
成分および/または有機ケイ素化合物とその加水分解物
と反応し、硬化被膜中に残基として、0.1重量%以
上、15重量%以下含有されることが好ましい。0.1
重量%未満では明らかな添加の効果が認められにくく、
硬化被膜の表面硬度が低くなる傾向がある。また、15
重量%を越えるとアルミニウムキレート化合物がブリー
ドアウトし易いという問題が生じる場合もある。
【0037】前述の硬化被膜形成の成分は、通常揮発性
溶媒により希釈して液状組成物として塗布されることが
好ましい。溶媒として使用されるものは、特に限定され
ないが、使用にあたって被塗布物の表面性状を損なわぬ
ことが要求される。さらには、組成物の安定性、基材に
対するぬれ性、揮発性などをも考慮して、溶媒は決めら
れるべきである。また、溶媒は1種のみならず2種以上
の混合物として用いることも可能である。溶媒として
は、アルコール、エステル、エーテル、ケトン、ハロゲ
ン化炭化水素、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水
素、および非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。
溶媒により希釈して液状組成物として塗布されることが
好ましい。溶媒として使用されるものは、特に限定され
ないが、使用にあたって被塗布物の表面性状を損なわぬ
ことが要求される。さらには、組成物の安定性、基材に
対するぬれ性、揮発性などをも考慮して、溶媒は決めら
れるべきである。また、溶媒は1種のみならず2種以上
の混合物として用いることも可能である。溶媒として
は、アルコール、エステル、エーテル、ケトン、ハロゲ
ン化炭化水素、トルエンやキシレンなどの芳香族炭化水
素、および非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。
【0038】硬化被膜形成時に使用される液状組成物に
は、塗布時におけるフローを向上させかつ硬化被膜の平
滑性を向上させて被膜表面の摩擦係数を低下させる目的
で各種の界面活性剤を添加することも可能である。界面
活性剤としては、とくにジメチルポリシロキサンとアル
キレンオキシドとのブロックまたはグラフト共重合体、
およびフッ素系界面活性剤などが有効である。
は、塗布時におけるフローを向上させかつ硬化被膜の平
滑性を向上させて被膜表面の摩擦係数を低下させる目的
で各種の界面活性剤を添加することも可能である。界面
活性剤としては、とくにジメチルポリシロキサンとアル
キレンオキシドとのブロックまたはグラフト共重合体、
およびフッ素系界面活性剤などが有効である。
【0039】硬化被膜形成時に使用される液状組成物中
には、被膜性能や透明性などを大幅に低下させない範囲
で、無機微粒子成分以外の無機酸化物なども添加するこ
とができる。これらの添加物の併用によって、基材との
接着性、耐薬品性、表面硬度、耐久性などの諸特性を向
上させることができる。添加可能な無機材料としては、
例えば以下の一般式(III)で表される金属アルコキ
シド、キレート化合物および/またはその加水分解物が
挙げられる。
には、被膜性能や透明性などを大幅に低下させない範囲
で、無機微粒子成分以外の無機酸化物なども添加するこ
とができる。これらの添加物の併用によって、基材との
接着性、耐薬品性、表面硬度、耐久性などの諸特性を向
上させることができる。添加可能な無機材料としては、
例えば以下の一般式(III)で表される金属アルコキ
シド、キレート化合物および/またはその加水分解物が
挙げられる。
【0040】M(OR)m (III) ここで、Mは、ケイ素、チタン、ジルコン、アンチモ
ン、タンタル、ゲルマニウム、アルミニウムなどであ
る。Rはアルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基
である。mは金属Mの電荷数と同じ値である。
ン、タンタル、ゲルマニウム、アルミニウムなどであ
る。Rはアルキル基、アシル基、アルコキシアルキル基
である。mは金属Mの電荷数と同じ値である。
【0041】さらに耐光性を向上させる目的で紫外線吸
収剤を、また耐熱劣化を向上させる目的で酸化防止剤を
添加することも可能である。
収剤を、また耐熱劣化を向上させる目的で酸化防止剤を
添加することも可能である。
【0042】硬化被膜は、前記液状組成物を硬化させる
ことによって得られるが、硬化は加熱処理によって行な
われる。加熱温度は、液状組成物の組成やプラスチック
基材の耐熱性を考慮して適宜選択されるが、好ましくは
50〜250℃である。
ことによって得られるが、硬化は加熱処理によって行な
われる。加熱温度は、液状組成物の組成やプラスチック
基材の耐熱性を考慮して適宜選択されるが、好ましくは
50〜250℃である。
【0043】プラスチック基材上への被膜の塗布方法と
しては、刷毛塗り、浸漬塗り、ロール塗り、スプレー塗
装、スピン塗装、流し塗りなどの通常行なわれる塗装方
法が容易に使用可能である。
しては、刷毛塗り、浸漬塗り、ロール塗り、スプレー塗
装、スピン塗装、流し塗りなどの通常行なわれる塗装方
法が容易に使用可能である。
【0044】液状組成物の塗布にあたっては、清浄化、
接着性および耐水性等の向上を目的として各種の前処理
を施すことも有効な手段である。とくに好ましく用いら
れる前処理としては、活性化ガス処理、薬品処理、紫外
線処理などが挙げられる。これらの前処理は、連続的ま
たは段階的に併用して実施することも十分可能である。
接着性および耐水性等の向上を目的として各種の前処理
を施すことも有効な手段である。とくに好ましく用いら
れる前処理としては、活性化ガス処理、薬品処理、紫外
線処理などが挙げられる。これらの前処理は、連続的ま
たは段階的に併用して実施することも十分可能である。
【0045】前記活性化ガス処理とは、常圧もしくは減
圧下において生成するイオン、電子あるいは励起された
気体による処理である。これらの活性化ガスを生成させ
る方法としては、例えばコロナ放電、減圧下での直流、
低周波、高周波あるいはマイクロ波による光電圧放電な
どがある。ここで使用されるガスとしては、特に限定さ
れるものではないが、具体例としては酸素、窒素、水
素、炭酸ガス、二酸化硫黄、ヘリウム、ネオン、アルゴ
ン、フレオン、水蒸気、アンモニア、一酸化炭素、塩
素、一酸化窒素、二酸化窒素などが挙げられる。これら
は二種以上混合しても使用可能である。前記の中で好ま
しいガスとしては、酸素を含んだものが挙げられ、空気
などの自然界に存在するものであっても良い。さらに好
ましくは、純粋な酸素ガスが接着性向上に有効である。
さらに、前記処理に際して被処理基材の温度を上げるこ
とも可能である。
圧下において生成するイオン、電子あるいは励起された
気体による処理である。これらの活性化ガスを生成させ
る方法としては、例えばコロナ放電、減圧下での直流、
低周波、高周波あるいはマイクロ波による光電圧放電な
どがある。ここで使用されるガスとしては、特に限定さ
れるものではないが、具体例としては酸素、窒素、水
素、炭酸ガス、二酸化硫黄、ヘリウム、ネオン、アルゴ
ン、フレオン、水蒸気、アンモニア、一酸化炭素、塩
素、一酸化窒素、二酸化窒素などが挙げられる。これら
は二種以上混合しても使用可能である。前記の中で好ま
しいガスとしては、酸素を含んだものが挙げられ、空気
などの自然界に存在するものであっても良い。さらに好
ましくは、純粋な酸素ガスが接着性向上に有効である。
さらに、前記処理に際して被処理基材の温度を上げるこ
とも可能である。
【0046】薬品処理の具体例としては、(i) 苛性ソー
ダなどのアルカリ処理、(ii)塩酸、硫酸、過マンガン酸
カリウム、重クロム酸カリウムなどの酸処理、(iii) 有
機溶剤処理などが挙げられる。
ダなどのアルカリ処理、(ii)塩酸、硫酸、過マンガン酸
カリウム、重クロム酸カリウムなどの酸処理、(iii) 有
機溶剤処理などが挙げられる。
【0047】硬化被膜の膜厚は、とくに限定されるもの
ではないが、接着強度の保持や硬度などの点から、0.
1〜50μの間が好ましい。特に好ましくは0.3〜1
0μである。また、被膜の塗布にあたって、作業性、被
膜厚さ調節などの目的で、液状組成物は各種溶剤により
希釈して用いられる。希釈溶剤としては例えば、水、ア
ルコール、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが目
的に応じて種々使用可能であり、必要に応じて混合溶媒
を使用することも可能である。無機微粒子成分の分散性
などの点から、水、アルコール、ジメチルホルムアミ
ド、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ベンジルアルコール、フェネチル
アルコール、フェニルセロソルブなどの極性溶媒が好ま
しく用いられる。
ではないが、接着強度の保持や硬度などの点から、0.
1〜50μの間が好ましい。特に好ましくは0.3〜1
0μである。また、被膜の塗布にあたって、作業性、被
膜厚さ調節などの目的で、液状組成物は各種溶剤により
希釈して用いられる。希釈溶剤としては例えば、水、ア
ルコール、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが目
的に応じて種々使用可能であり、必要に応じて混合溶媒
を使用することも可能である。無機微粒子成分の分散性
などの点から、水、アルコール、ジメチルホルムアミ
ド、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ベンジルアルコール、フェネチル
アルコール、フェニルセロソルブなどの極性溶媒が好ま
しく用いられる。
【0048】硬化被膜を有するプラスチック基材の透明
性は、全光線透過率を指標として表した場合、60%以
上が好ましく、80%以上がより好ましい。また、光学
等方性が重要な用途では、複屈折は30nm以下が好ま
しく、15nm以下がより好ましい。
性は、全光線透過率を指標として表した場合、60%以
上が好ましく、80%以上がより好ましい。また、光学
等方性が重要な用途では、複屈折は30nm以下が好ま
しく、15nm以下がより好ましい。
【0049】本発明によって得られる光学物品は、透明
性、耐熱性、耐光性、耐候性、耐衝撃性、グレージング
性、耐薬品性、光学等方性などに優れることから、眼鏡
レンズ、サングラスレンズ、カメラ用レンズ、ビデオカ
メラ用レンズ、ゴーグル用レンズ、コンタクトレンズな
どの光学レンズ用に、さらには、液晶ディスプレイ用基
板、液晶ディスプレイの光導光板、エレクトロクロミッ
クディスプレイ用基板、エレクトロルミネッセンスディ
スプレイ用基板などの各種ディスプレイの基板材料に、
自動車、航空機などのフロント、リア、ルーフなどの窓
用に、また、光学等方性に優れることから光ディスク基
板などにも適用されるものである。
性、耐熱性、耐光性、耐候性、耐衝撃性、グレージング
性、耐薬品性、光学等方性などに優れることから、眼鏡
レンズ、サングラスレンズ、カメラ用レンズ、ビデオカ
メラ用レンズ、ゴーグル用レンズ、コンタクトレンズな
どの光学レンズ用に、さらには、液晶ディスプレイ用基
板、液晶ディスプレイの光導光板、エレクトロクロミッ
クディスプレイ用基板、エレクトロルミネッセンスディ
スプレイ用基板などの各種ディスプレイの基板材料に、
自動車、航空機などのフロント、リア、ルーフなどの窓
用に、また、光学等方性に優れることから光ディスク基
板などにも適用されるものである。
【0050】また、以上により得られた光学物品上にI
TOなどの透明導電層を形成し、透明導電材料としての
利用が可能である。透明導電材料としては、コンデン
サ、抵抗体などの電気部品回路材料、電子写真や静電記
録などの複写用材料、液晶ディスプレイ用、エレクトロ
クロミックディスプレイ用、エレクトロルミネッセンス
ディスプレイ用、タッチパネル用の信号入力用透明電
極、太陽電池、光増幅器などの光電変換素子の他、帯電
防止用、電磁波遮蔽用、面発熱体、センサーなどの各種
用途に用いることができる。ITOなどの透明導電層を
形成した光学物品を用いた場合、その導電性は高温にお
いても維持されることから耐熱性透明導電材料として用
いることができる。
TOなどの透明導電層を形成し、透明導電材料としての
利用が可能である。透明導電材料としては、コンデン
サ、抵抗体などの電気部品回路材料、電子写真や静電記
録などの複写用材料、液晶ディスプレイ用、エレクトロ
クロミックディスプレイ用、エレクトロルミネッセンス
ディスプレイ用、タッチパネル用の信号入力用透明電
極、太陽電池、光増幅器などの光電変換素子の他、帯電
防止用、電磁波遮蔽用、面発熱体、センサーなどの各種
用途に用いることができる。ITOなどの透明導電層を
形成した光学物品を用いた場合、その導電性は高温にお
いても維持されることから耐熱性透明導電材料として用
いることができる。
【0051】本発明の光学物品上に設けられる透明導電
層としては、ITO、酸化錫、酸化カドミウムなどの金
属酸化物、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル、アルミ
ニウム、クロムなどの金属、導電性高分子などの導電性
薄膜が用いられる。中でも透明性、低抵抗などの諸特性
を考慮した場合、ITOが好ましく用いられる。ITO
膜などの金属酸化物薄膜、金属薄膜の成膜法としては、
真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング
法、コーティング法、スプレイ法などの公知の手法を用
いることができる。また、スパッタリング法としては、
直流方式、高周波方式、マグネトロン方式などの公知の
方法が用いられる〔スパッタリング現象(金原粲著、東
京大学出版会発行、1984)参照〕。本発明の光学物
品を透明導電シートとして用いる場合、機械的特性を考
慮して、その厚みは0.1〜10mmであることが好ま
しく、より好ましくは0.3〜1.0mmである。
層としては、ITO、酸化錫、酸化カドミウムなどの金
属酸化物、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル、アルミ
ニウム、クロムなどの金属、導電性高分子などの導電性
薄膜が用いられる。中でも透明性、低抵抗などの諸特性
を考慮した場合、ITOが好ましく用いられる。ITO
膜などの金属酸化物薄膜、金属薄膜の成膜法としては、
真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング
法、コーティング法、スプレイ法などの公知の手法を用
いることができる。また、スパッタリング法としては、
直流方式、高周波方式、マグネトロン方式などの公知の
方法が用いられる〔スパッタリング現象(金原粲著、東
京大学出版会発行、1984)参照〕。本発明の光学物
品を透明導電シートとして用いる場合、機械的特性を考
慮して、その厚みは0.1〜10mmであることが好ま
しく、より好ましくは0.3〜1.0mmである。
【0052】本発明において透明導電層を形成した光学
物品を用いる場合は、耐熱性の良好な透明導電基板が得
られることから液晶ディスプレイ用基板としての使用が
可能である。この透明導電基板はTN(Twisted
Nematic)型、STN(Super Twis
ted Nematic)型、強誘電液晶(FLC:F
erroelectric Liquid Crist
al)型などの単純マトリックス型、MIM(Meta
l−Insulator−Metal)型、TFT(T
hin−Film Transistor)型などのア
クティブマトリックス型などの液晶ディスプレイに適用
可能であるが、製造プロセスが比較的単純であることか
ら単純マトリックス型液晶ディスプレイに好ましく用い
られる。本発明の光学物品を液晶ディスプレイ用基板と
して使用する場合、光学物品によって液晶を挟んだ構成
をとる。すなわち、従来のガラス基板を使用したディス
プレイにおいて、本発明の光学物品によりガラス基板を
代替した構成となる。具体的には、光学物品上に透明導
電層を設け、必要に応じてパッシベーション膜、さらに
その上に配向膜が設けられた基板により液晶層を挟持し
た構造をとる。液晶層を挟持した基板の外側には偏向板
が設けられる。液晶ディスプレイには必要に応じてさら
に位相差板や光反射板などが用いられる。
物品を用いる場合は、耐熱性の良好な透明導電基板が得
られることから液晶ディスプレイ用基板としての使用が
可能である。この透明導電基板はTN(Twisted
Nematic)型、STN(Super Twis
ted Nematic)型、強誘電液晶(FLC:F
erroelectric Liquid Crist
al)型などの単純マトリックス型、MIM(Meta
l−Insulator−Metal)型、TFT(T
hin−Film Transistor)型などのア
クティブマトリックス型などの液晶ディスプレイに適用
可能であるが、製造プロセスが比較的単純であることか
ら単純マトリックス型液晶ディスプレイに好ましく用い
られる。本発明の光学物品を液晶ディスプレイ用基板と
して使用する場合、光学物品によって液晶を挟んだ構成
をとる。すなわち、従来のガラス基板を使用したディス
プレイにおいて、本発明の光学物品によりガラス基板を
代替した構成となる。具体的には、光学物品上に透明導
電層を設け、必要に応じてパッシベーション膜、さらに
その上に配向膜が設けられた基板により液晶層を挟持し
た構造をとる。液晶層を挟持した基板の外側には偏向板
が設けられる。液晶ディスプレイには必要に応じてさら
に位相差板や光反射板などが用いられる。
【0053】本発明の光学物品を用いた液晶ディスプレ
イの製造方法としては、公知の方法を適用することがで
きる。例えば、単純マトリックス型液晶ディスプレイの
場合〔液晶デバイスハンドブック(日本学術振興会第1
42委員会編、日刊工業新聞社発行、1989)p.5
31参照〕、基板を洗浄後、透明導電膜成膜、透明導電
膜微細加工(レジスト塗布、現像、エッチング、レジス
ト洗浄除去)、配向膜形成、ラビング処理、洗浄、シー
ル剤印刷、基板張合せ、加熱・加圧、真空脱気、液晶注
入、注入口封止、液晶セル分断、偏向板・光反射板等の
張付けなどの工程を順次経ることによって液晶ディスプ
レイ素子が得られる。これらの液晶ディスプレイ製造工
程においては、該プラスチック光学物品を使用した液晶
ディスプレイ用基板の耐熱性、機械的特性、機械的特性
などの諸特性を考慮して製造条件が設定されるべきであ
る。
イの製造方法としては、公知の方法を適用することがで
きる。例えば、単純マトリックス型液晶ディスプレイの
場合〔液晶デバイスハンドブック(日本学術振興会第1
42委員会編、日刊工業新聞社発行、1989)p.5
31参照〕、基板を洗浄後、透明導電膜成膜、透明導電
膜微細加工(レジスト塗布、現像、エッチング、レジス
ト洗浄除去)、配向膜形成、ラビング処理、洗浄、シー
ル剤印刷、基板張合せ、加熱・加圧、真空脱気、液晶注
入、注入口封止、液晶セル分断、偏向板・光反射板等の
張付けなどの工程を順次経ることによって液晶ディスプ
レイ素子が得られる。これらの液晶ディスプレイ製造工
程においては、該プラスチック光学物品を使用した液晶
ディスプレイ用基板の耐熱性、機械的特性、機械的特性
などの諸特性を考慮して製造条件が設定されるべきであ
る。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例をもとにさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0055】全光線透過率、黄色度はスガ試験機(株)
製、SMコンピューターを用いて測定した。ヘーズは、
スガ試験機(株)製、全自動直読ヘーズコンピューター
メーターHGM−2DP型を用いて測定した。耐溶剤性
はアセトンを含浸させたガーゼで表面をラビングし、そ
の時の光沢変化を目視により評価した。また、ガラス転
移温度はMettler DSC30を用いて測定し
た。値は、JIS規格K−7121に従って、2nd
runのTmgを読み取った。
製、SMコンピューターを用いて測定した。ヘーズは、
スガ試験機(株)製、全自動直読ヘーズコンピューター
メーターHGM−2DP型を用いて測定した。耐溶剤性
はアセトンを含浸させたガーゼで表面をラビングし、そ
の時の光沢変化を目視により評価した。また、ガラス転
移温度はMettler DSC30を用いて測定し
た。値は、JIS規格K−7121に従って、2nd
runのTmgを読み取った。
【0056】硬化被膜の耐擦傷性は#0000のスチー
ルウールで表面を擦り、傷つき具合から判定し、プラス
チック基材との接着性は、被膜表面に1mmの基材に達
するゴバン目を被膜の上から鋼ナイフで100個いれ
て、セロハン粘着テープ(商品名“セロテープ”、ニチ
バン株式会社製)を強くはりつけ、90度方向に急速に
はがし、塗膜剥離の有無を調べた。
ルウールで表面を擦り、傷つき具合から判定し、プラス
チック基材との接着性は、被膜表面に1mmの基材に達
するゴバン目を被膜の上から鋼ナイフで100個いれ
て、セロハン粘着テープ(商品名“セロテープ”、ニチ
バン株式会社製)を強くはりつけ、90度方向に急速に
はがし、塗膜剥離の有無を調べた。
【0057】また、導電層付き光学物品の表面抵抗は、
三菱油化(株)製LorestaMCP−TESTER
−FPを使用し、室温で測定した。さらに導電層の耐久
性評価として、耐熱性は、180℃に設定したオーブン
中で2時間加熱し、室温まで冷却し、導電層付き樹脂板
の外観を目視で観察した。耐薬品性は、3%水酸化ナト
リウム水溶液を40℃に加温し、5分間、導電層付き光
学物品を浸漬し、その後流水で5分間洗浄を行い、精製
水で置換した後、ガーゼで水切りを行い、外観を目視で
観察した。
三菱油化(株)製LorestaMCP−TESTER
−FPを使用し、室温で測定した。さらに導電層の耐久
性評価として、耐熱性は、180℃に設定したオーブン
中で2時間加熱し、室温まで冷却し、導電層付き樹脂板
の外観を目視で観察した。耐薬品性は、3%水酸化ナト
リウム水溶液を40℃に加温し、5分間、導電層付き光
学物品を浸漬し、その後流水で5分間洗浄を行い、精製
水で置換した後、ガーゼで水切りを行い、外観を目視で
観察した。
【0058】実施例1 (1)プラスチック基材の製造方法 以下に樹脂成形体の製造方法の一例を示す。
【0059】 N−イソプロピルマレイミド 20.5g N−シクロヘキシルマレイミド 6.0g スチレン 18.5g ジビニルベンゼン 5.0g アゾビスイソブチロニトリル 0.05g を混合溶解させ、キャスト重合により、注型成形した。
キャスト重合は、次のように行った。
キャスト重合は、次のように行った。
【0060】大きさ150mm×150mm、厚さ5m
mの2枚のガラス板の外周辺部を、軟質塩化ビニル製ガ
スケットで貼り、2枚のガラス板の距離が0.5mmに
なるように組立てた。この組立てたガラス板の中へ、前
記の単量体混合物を注入し、70℃で8時間、100℃
で1時間、さらに150℃で1時間重合させ、透明なプ
ラスチック基材を得た。
mの2枚のガラス板の外周辺部を、軟質塩化ビニル製ガ
スケットで貼り、2枚のガラス板の距離が0.5mmに
なるように組立てた。この組立てたガラス板の中へ、前
記の単量体混合物を注入し、70℃で8時間、100℃
で1時間、さらに150℃で1時間重合させ、透明なプ
ラスチック基材を得た。
【0061】このプラスチック基材のガラス転移温度は
185℃であり、全光線透過率は90%であった。ま
た、耐溶剤性も良好なものであった。
185℃であり、全光線透過率は90%であった。ま
た、耐溶剤性も良好なものであった。
【0062】(2)硬化被膜形成用液状組成物の調製 回転子を備えた反応器中にビニルトリエトキシシラン5
0gを仕込み、液温を20℃に保ち、マグネチックスス
ターラーで攪拌しながら0.05規定塩酸水溶液14.
2gを徐々に滴下した。滴下終了後冷却をやめて、ビニ
ルトリエトキシシランの加水分解物を得た。
0gを仕込み、液温を20℃に保ち、マグネチックスス
ターラーで攪拌しながら0.05規定塩酸水溶液14.
2gを徐々に滴下した。滴下終了後冷却をやめて、ビニ
ルトリエトキシシランの加水分解物を得た。
【0063】前記ビニルトリエトキシシラン加水分解物
15.4gにジアセトンアルコール68.7g、ジメチ
ルホルムアミド39.2g、ベンジルアルコール98.
1g、シリコーン系界面活性剤0.7g、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、商
品名エピコート827)67.1gを添加混合し、さら
にコロイド状シリカゾル(触媒化成工業(株)製、商品
名OSCAL−1235、平均粒子径45mμ)22
3.6g、アルミニウムアセチルアセトネート2.7g
を添加し、充分攪拌した後、硬化被膜形成用液状組成物
とした。
15.4gにジアセトンアルコール68.7g、ジメチ
ルホルムアミド39.2g、ベンジルアルコール98.
1g、シリコーン系界面活性剤0.7g、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、商
品名エピコート827)67.1gを添加混合し、さら
にコロイド状シリカゾル(触媒化成工業(株)製、商品
名OSCAL−1235、平均粒子径45mμ)22
3.6g、アルミニウムアセチルアセトネート2.7g
を添加し、充分攪拌した後、硬化被膜形成用液状組成物
とした。
【0064】(3)硬化被膜の形成 前記(1)によって得られたプラスチック基材に前記
(2)の液状組成物を引上げ速度20cm/分の条件で
浸漬塗布し、ついで90℃/10分の予備硬化を行い、
さらに150℃/1時間加熱して、プラスチック基材上
に硬化被膜を設けた。得られた光学物品の諸特性を表1
に示す。
(2)の液状組成物を引上げ速度20cm/分の条件で
浸漬塗布し、ついで90℃/10分の予備硬化を行い、
さらに150℃/1時間加熱して、プラスチック基材上
に硬化被膜を設けた。得られた光学物品の諸特性を表1
に示す。
【0065】実施例2 実施例1において、ビニルトリエトキシシランをフェニ
ルトリメトキシシラン50gと0.01規定塩酸水溶液
13.6gに変更する以外は、すべて実施例1と同様に
行った。得られた光学物品の諸特性を表1に示す。
ルトリメトキシシラン50gと0.01規定塩酸水溶液
13.6gに変更する以外は、すべて実施例1と同様に
行った。得られた光学物品の諸特性を表1に示す。
【0066】実施例3 実施例2において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート827)を
脂肪族エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製、商品名
EX−611)に変更する以外は、すべて実施例1と同
様に行った。得られた光学物品の諸特性を表1に示す。
(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート827)を
脂肪族エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製、商品名
EX−611)に変更する以外は、すべて実施例1と同
様に行った。得られた光学物品の諸特性を表1に示す。
【0067】実施例4 実施例2において得られた光学物品上にSiO2 を高周
波マグネトロンスパッタリング法により、ターゲット材
料にSiO2 を使用し、到達真空度を5×10-5Too
rに設定し、スパッタ導入ガスにArを用い、スパッタ
成膜真空度2×10-3Toor、投入電力1.5kw、
基板温度120℃、スパッタリングレイトを50オング
ストローム/分のスパッタリング条件で、600オング
ストローム成膜し、さらにその上に、インジウム・スズ
混合酸化物(ITO)を主成分とする透明導電層を直流
マグネトロンスパッタリング法により、ターゲット材料
にITO(SnO2 10wt%)を用い、スパッタ導入
ガスにArおよびO2を用い、スパッタ成膜真空度2×
10-3Toor、投入電力1.5kw、基板温度120
℃、スパッタリングレイトを100オングストローム/
分のスパッタリング条件で2000オングストローム成
膜した。ITO膜を形成した面の室温における表面抵抗
は、20Ω/cm2 であった。この導電層付き光学物品
を用い耐熱性、耐薬品性評価をしたところ、外観に何ら
変化がなく、また、表面抵抗を測定したところ初期の値
と同じ20Ω/cm2 であり、優れた耐熱性、耐薬品性
を有することを確認した。
波マグネトロンスパッタリング法により、ターゲット材
料にSiO2 を使用し、到達真空度を5×10-5Too
rに設定し、スパッタ導入ガスにArを用い、スパッタ
成膜真空度2×10-3Toor、投入電力1.5kw、
基板温度120℃、スパッタリングレイトを50オング
ストローム/分のスパッタリング条件で、600オング
ストローム成膜し、さらにその上に、インジウム・スズ
混合酸化物(ITO)を主成分とする透明導電層を直流
マグネトロンスパッタリング法により、ターゲット材料
にITO(SnO2 10wt%)を用い、スパッタ導入
ガスにArおよびO2を用い、スパッタ成膜真空度2×
10-3Toor、投入電力1.5kw、基板温度120
℃、スパッタリングレイトを100オングストローム/
分のスパッタリング条件で2000オングストローム成
膜した。ITO膜を形成した面の室温における表面抵抗
は、20Ω/cm2 であった。この導電層付き光学物品
を用い耐熱性、耐薬品性評価をしたところ、外観に何ら
変化がなく、また、表面抵抗を測定したところ初期の値
と同じ20Ω/cm2 であり、優れた耐熱性、耐薬品性
を有することを確認した。
【0068】比較例1 実施例1において、ビニルトリエトキシシラン加水分解
物を使用しない以外は、すべて実施例1と同様に行っ
た。得られた光学物品の諸特性を表1に示す。
物を使用しない以外は、すべて実施例1と同様に行っ
た。得られた光学物品の諸特性を表1に示す。
【0069】比較例2 実施例1において、ビニルトリエトキシシラン加水分解
物とアルミニウムアセチルアセトネートを使用せず、酸
無水物のトリメリット酸6.7gに変更する以外は実施
例1と同様に行った。得られた光学物品の諸特性を表1
に示す。
物とアルミニウムアセチルアセトネートを使用せず、酸
無水物のトリメリット酸6.7gに変更する以外は実施
例1と同様に行った。得られた光学物品の諸特性を表1
に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】本発明の硬化被膜をプラスチック基材上
に設けることにより、耐熱性、耐擦傷性、透明性に優れ
た光学物品が得られる。
に設けることにより、耐熱性、耐擦傷性、透明性に優れ
た光学物品が得られる。
【0072】また、硬化被膜上に透明導電層、反射防止
層、反射増加層などの機能性薄膜層を設けた場合、該機
能性薄膜層の耐久性の優れた光学物品が得られる。
層、反射増加層などの機能性薄膜層を設けた場合、該機
能性薄膜層の耐久性の優れた光学物品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 1/10 // B29K 63:00 503:04
Claims (7)
- 【請求項1】プラスチック基材上に、少なくとも無機微
粒子成分と樹脂成分を含有する硬化被膜を有する光学物
品において、該硬化被膜中の無機微粒子成分含有量が1
重量%以上、80重量%以下であり、かつ樹脂成分中に
含まれるエポキシ樹脂含有量が75重量%以上、99重
量%以下であることを特徴とする光学物品。 - 【請求項2】該プラスチック基材が下記一般式(I)で
表される単量体20重量%以上、98重量%以下と、不
飽和基を2個以上有する多官能単量体とを、合計重量割
合で、30重量%以上含有する組成物を重合してなる共
重合体であることを特徴とする請求項1記載の光学物
品。 【化1】 (式中、R3 は水素、炭素数1〜20の炭化水素基から
選ばれる置換基を表す。R1 、R2 は水素、メチル基お
よびエチル基から選ばれる置換基を表す。) - 【請求項3】有機ケイ素化合物および/またはその加水
分解物と、アルミニウムキレート化合物とによって硬化
被膜にせしめることを特徴とする請求項1記載の光学物
品。 - 【請求項4】該硬化被膜中に含まれる有機ケイ素化合物
および/またはその加水分解物の残基が0.1〜15重
量%であり、該アルミニウムキレート化合物の残基が
0.1〜15重量%であることを特徴とする請求項3記
載の光学物品。 - 【請求項5】無機微粒子成分が平均粒子径5〜100m
μのシリカ、酸化アンチモン、チタニア、アルミナ、ジ
ルコニアおよび酸化タングステンから選ばれる一種また
は、二種以上の混合物であることを特徴とする請求項1
記載の光学物品。 - 【請求項6】請求項1記載の光学物品において、その片
面または両面に少なくとも1層の透明導電層を設けたこ
とを特徴とする請求項1〜5記載の光学物品。 - 【請求項7】該透明導電層がインジウム−スズ酸化物を
主成分としてなることを特徴とする請求項6記載の光学
物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5190350A JPH0740456A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 光学物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5190350A JPH0740456A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 光学物品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0740456A true JPH0740456A (ja) | 1995-02-10 |
Family
ID=16256738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5190350A Pending JPH0740456A (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 光学物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0740456A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9616690B2 (en) | 2009-03-31 | 2017-04-11 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Tape cassette |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP5190350A patent/JPH0740456A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9616690B2 (en) | 2009-03-31 | 2017-04-11 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Tape cassette |
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