JPH0623745B2 - 液体試料の成分検出用の試験装置及び方法 - Google Patents

液体試料の成分検出用の試験装置及び方法

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JPH0623745B2
JPH0623745B2 JP60035426A JP3542685A JPH0623745B2 JP H0623745 B2 JPH0623745 B2 JP H0623745B2 JP 60035426 A JP60035426 A JP 60035426A JP 3542685 A JP3542685 A JP 3542685A JP H0623745 B2 JPH0623745 B2 JP H0623745B2
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ハンス‐ハーゲン・フオン・デーレン
ヘルマン・ペライ
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液体、殊に体液(body fluid)の成分の分光学
的分析に対する改善された分析素子(element)に関す
るものである。本発明による分析素子は凝固法(coagul
ation process)により生成される少なくとも1つの非
対称性の膜を有することに特徴がある。
「乾燥した」試薬を用いる液体の成分の測定〔例えば試
験片(strip)〕は殊に臨床的診断において益々重要に
なつてきている。かくて、尿、血清または血液のある種
の成分、例えばグルコース、ビリルビル、尿素または蛋
白質の検出は試験片を用いて行うことが多くなつてい
る。従来の湿式化学法と比較して、このタイプの分析は
より迅速で、より簡単で、且つより安価である 液体試料に通常使用される試験片において、求めるアナ
ライト(analyte)の測定に必要な試薬は適当な液体吸
収用担体物質中に含まれる。液体試料をこの担体に塗布
した場合、この液体の担体(反応空間)中への拡散が起
こり、そこで分析される試料成分と一緒になつて反応試
薬、例えば特異的な、濃度依存性の呈色が生じる。
最初に使用された液体吸収用担体物質は単なる紙であ
り、そして次に使用された物は検出試薬を含浸させた化
学的に変性された紙であつた。しかしながら、層の厚さ
及び組成に関するその均質性の欠如のために、紙は定量
的測定には十分に適するものではない。
高分子担体物質を適当なコーテイング技術により使用す
ることで定量的な試験片を用いる診断に重大な進歩が見
られた。
かくて、透明な支持体、ゼラチン層及び充てん剤を含む
微細孔性酢酸セルロース層からなる多層試験装置がドイ
ツ国特許出願公告(DE−AS)第2,332,760
号に記載されている。ゼラチン層は試薬を含み、かくて
反応及び検出ゾーン(zohe)として作用する。微細孔性
酢酸セルロースの機能は試料の均一な分配、赤血球の阻
止、及び支持体の側からの測定放射線の入射光の反射に
ある。
ゼラチン層を含む試験装置の1つの利点にはその製造に
用いるコーテイング技術が写真から公知であり、そして
工業的に十分に発達していたことがある。水に膨潤する
重合体(例えば寒天)を含む他の試験装置と同様に、か
かる系の欠点は検出反応に加えて膨潤工程が起こり、そ
のため長時間反応が停止しないことにある。かくて、迅
速な分析のためには終点測定ではなく、反応の速度論の
みを用いることができる。定量的分析を可能にするため
には、試料を計量導入しなければならない。更に、ゼラ
チンはゼラチンの中における生化学的検出試薬の限られ
た安定性のため、及び検出反応で生じた呈色の限られた
安定性(かくて、数日間遅れて分析結果を評価すること
はできない)のために理想的なものではない。加えて、
ゼラチンは検出反応に必要な酵素中に不純物として通常
見出されるプロテアーゼに鋭敏である。
体液の構成成分の測定に対する重合体をベースとする他
の試験片系はヨーロツパ特許出願第0,064,710
号に記載されている。この例において、試薬に使用され
るマトリツクス(matrix)は膨張剤(例えばシリカゲ
ル)の存在下でラテツクス(例えばポリプロピオン酸ビ
ニルの水性分散体)を乾燥することにより生成される多
孔性重合体フイルムである。分析される液体試料をPV
Cフイルム上に位置する試薬層に直接塗布する。ある時
間後、過剰の試料及び赤血球をふきとり、そして呈色反
応を支持体から離れた面の側から観察するか、または反
射法により測定する。
この系の不満足な(そして試料を試薬層に直接塗布する
系に全く一般的である)特徴はいわゆるブリード(blee
ding)にある。このことは試薬層からの検出試薬、殊に
水溶性のもの(例えば酵素)が過剰な試料中に溶解する
ことができ、次にこれらのものがぬぐう際に系から除去
され、そしてこれにより成績の誤差が生じる。このた
め、透明な担体を介しての評価が可能であり、従つて試
料のふきとりを省略し得る試験片を開発することも関心
が持たれることである。
ヨーロツパ特許出願第64,710号の系の他の欠点は
試料を比較的長時間(例えば2分間)作用させなければ
ならず、そして特定の、殊に比較的大きい細孔(μmの
範囲)を生成させることが困難なことにある。このタイ
プの大孔径の系は高分子量のアナライトの検出に殊に興
味あるものであろう。
本発明の目的は操作が簡単であり、且つ出来る限り定量
的な結果を与える、殊に全血(whole blood)中の成分
に対する新規な試験剤を開発することである。殊に試料
の量を正確に計量したり或いは決められた時間後に過剰
の試料をふきとることが困難な専門家でない人達により
試験片を用いる診断が益々使用されるためには簡単な操
作が重要である。
一定の品質の試験剤を簡単に製造することができるべき
であり、そして殊に次の特性を有すべきである: −アナライトの濃度に依存する呈色反応の再現性; −強い呈色; −速い反応(終点測定); −担体側及び(ふきとり後の)塗布面からの評価; −全血の測定が可能; −呈色及び全系の良好な安定性; −特定の細孔径の簡単な生成; −塗布する試料容量に依存しない分析値; −非膨潤性の重合体マトリツクス; −ブリードなし。
驚くべきことに、試料塗布用の重合体層を有する試験装
置は重合体溶液の凝固による膜製造の方法により製造す
ることができ、そしてこのものは単独でか、または他の
要素と一緒になつて上記の欠点を示さずに臨床診断の要
求のすべてを満たすことが見出された。かくて、特定の
分離を行い、且つ生物学的に劣化しない広範囲にわたる
化学的成分の多数の重合体系(例えば親水性;疎水性;
酸性または塩基性イオン交換体群)が凝固法による膜の
製造に適している。加えて、この製造法を用いて種々の
所定の細孔径及び細孔容積を有する膜を製造することが
可能であり、かくて妨害成分の特定の分離が可能であ
り、そしてこの系は自己計量方式(self-metering fash
ion)で作用する。
本発明は液体試料、殊に血液または尿の如き体液中の成
分の検出に対する試験装置に関するものであり、該装置
は担体層、微細孔性重合体層、適当ならば他の層、及び
1つまたはそれ以上の層に配分された測定する成分の検
出用試薬からなる。本発明は一方では凝固法により生成
される膜であり、そして非対称性の細孔構造を有し、そ
の細孔が試料の塗布が行なわれる試験装置の側に向かつ
て狭くなる、微細孔性重合体層を使用し、他方では好ま
しくは試験条件下では試料に対して不透過性である巨視
的に滑らかな担体層を使用することに特徴がある。
所定の細孔容積及び種々の細孔径を有して製造し得る完
全に合成的な重合体からなる微細孔性フイルムは本発明
に適しており、且つ好ましい。完全に合成的な重合体の
特性は天然または半合成重合体と比較して高い再現性で
製造することができ、そして簡単に品質管理ができるこ
とから重要なものである。
外的圧力を用いて分子混合物を大規模工業的に分離する
際に使用される微細孔性重合体フイルム(膜)はある時
期に既知となり、そして商業的に入手できる。このタイ
プの膜の製造方法は多数あり、いわゆる「転相法」(ph
ase-inversion method)が極めて重要である。これらの
技術の基礎に関する情報は例えばH.Strathmann,「Tr
ennungen von molekularen Mischunger mit Hilfe synt
hetischer Membranen」(合成膜を用いる分子混合物の
分離)、Steinko-pfverlag Darmstadt(1979)に見
られる。
転相法には種々の方法がある。凝固法において、工程は
原理的に、固体担体を均一な厚さ(例えば100μm)
の重合体溶液〔キヤステイング(casting)溶液〕で被
覆し、適当ならば蒸気状態の重合体に対する非溶媒(好
ましくは水)を含む雰囲気に溶液が部分的にか、または
完全にゲル化するまで曝露し、次に凝固浴に浸漬し、そ
こで非対称性構造を有する微細孔性フイルムを生成させ
ることからなる。凝固中に膜フイルムが固体担体に付着
したままの場合〔ウエブ(web)を結合した特に多孔性
の重合体または重合体フイルムを用いる場合〕、担持さ
れた膜が得られる。凝固中に膜フイルムが固体担体から
剥離するようになる場合(例えばガラスを用いる場
合)、非担持の膜が生成される。凝固液の特性はこのも
のがキヤステイング溶液中の溶媒と混和性であるが、重
合体に対しては沈殿剤であることである。この方法の典
型的な特徴は凝固(細孔形成)が本質的に凝固液に浸漬
した際にのみ起こり、そして非対称性の膜構造が生じる
ことにある。これに関し、非対称性とは膜の下側(担体
側)から見て細孔が膜の表面に向つて狭くなつているこ
とを表わす。
一般に、これらの場合における膜の下側の平均細孔直径
の膜の表面のそれに対する比(例えば電子顕微鏡フイル
ムで測定できる)は5:1より大、好ましくは10:1
より大、極めて好ましくは30:1より大である。明ら
かなように、本発明のこのタイプの膜を使用することに
より生成物を膜の表面に塗布する際に細孔の封鎖(bloc
kage)が防止される利点がある。
商業的に入手し得る膜の大部分はこの方法により製造さ
れる。加工した膜に引き続いて試験試薬を含潰させるこ
とによりこのタイプの膜を検出系に対する担体マトリッ
クスとして直接用いることが既に提案されている(米国
特許第3,607,093号)。しかしながら、商業的
に入手し得る担持された膜は実際に行う際の再現性の要
求を満たしていない。これが滑らかでない例えばポリエ
チレン、ポリプロピレンまたはポリエステルからなるウ
エブ結合された多孔性担体(porousbonded web support
s)上に膜を位置させる理由である。従つて膜層の厚
さ、及びかくて細孔容積は比較的大きくばらつき、これ
が検出反応における変動の原因となる。加えて、結合ウ
エブ担体の多孔性の液吸収特性の結果、膜の細孔容積ば
かりでなく、毛管力により液体を吸収する多孔性担体も
吸収される液量に影響を与える。
非担持の非対称性膜は従来試験装置の製造に対して使用
されなかつたか、または提案されなかつた。しかしなが
ら、このものは本発明にはあまり好ましくなく、その理
由はこのものは取扱いが困難であり、且つ保護剤を含浸
させた場合にのみ一般に乾燥させ得るからである。かく
て、試験剤の製造において、他の操作工程、即ち担体へ
の付着が必要となる。この目的のために接着剤を用いる
ことができるが、これにより更に複雑になり得る(例え
ば膜の部分的溶解;液体の吸収)。
加工した膜中への検出試薬の配合は米国特許第3,60
7,093号に述べられる系を用いて含浸により行われ
る。一般に有機性及び水溶性試薬の両方を配合しなけれ
ばならないため、有機溶液中での含浸及び水溶液中での
含浸の両方が必要である。
かくて、適当な有機溶媒に耐える膜に対する制限があ
る。加えて、検出試薬を単に含浸させるタイプの系には
ブリードの傾向がある。
転相法による膜製造の他の方法は可溶性で、容易に蒸発
する溶媒及び難溶性で、高沸点の溶媒の混合物中に重合
体を溶解させることをベースとしている。このタイプの
溶液を拡げてフイルムを生成させ、そして加熱した場
合、可溶性の低沸点溶媒が最初に蒸発し、一方重合体に
対する難溶性溶媒は蓄積し、そして系を凝固させるよう
になる。次に残留する高沸点溶媒を洗浄する必要がある
場合、膜を液体浴に浸漬することもできるが、該浴は上
記の沈殿浴における凝固に比して、本質的には膜の形成
に寄与しない。
非対称性の構造物はこの方法では得られない。加えて、
実際には可溶性で低沸点の溶媒が存在する重合体のみを
用いることができ、そしてこのことが重合体の選択を大
きく限定する。かくて現在までの実際において、アセト
ンが極めて良好な溶媒である半合成セルロール誘導体
(例えば酢酸セルロース、硝酸セルロース)のみがこの
方法を用いて膜に処理された。例えば、ドイツ国特許出
願公告第2,332,760号に使用されたゼラチン層
上に位置する酢酸セルロースのフイルター層〔「ブラツ
シ(blush)重合体層」〕をアセトン/トルエン溶媒系
中で製造した。
ドイツ国特許出願公開(DOS)第2,602,975
号に記載されるように、この方法は単一層検出系の生成
にも既に使用され、その際に試薬は重合体溶液中に配合
される。かくて、この方法を用いて検出試薬を含む多孔
性膜が直接得られた。この試験素子をドイツ国特許出願
公開第2,602,975号によりガラス板上に生成さ
せ、乾燥後にこのものから膜を剥離し、そしてプラスチ
ツクフイルムに接着させる。これにより上記の非担持膜
の欠点が生じる。またガラス板を化学的にか、または物
理的に用いる溶媒系と反応する特性を必要とする重合体
フイルムに代え、膜を担体フイルムと融合させることに
より検出系を積層基体上に生成させ得ることがドイツ国
特許出願公開第2,602,975号に記載されてい
る。しかしながら、この方法の可能性は極めて少なく、
その理由は溶媒の組成及び蒸発時間を生成させる膜の所
望の多孔度に従つて選択しなければならない。従つて、
担体に対する効果は微細な細孔または粗い細孔のいずれ
を用いて膜を生成させることが望ましいかに依存してそ
の程度により異なるであろう。一般に、透明な担体の場
合、光に対する透過性は部分的な溶解によつて損なわ
れ、かくて担体側からの評価は困難である。
加えて、一般に溶媒により攻撃される重合体フイルムは
ここに記述されるタイプの膜生成の場合に、特に溶媒と
高分子担体との間の接触が比較的長時間続く場合に、膨
潤、収縮または変形の如き不可逆的変化を行なう。従つ
て、この方法は試薬担体に対する要求を満たす担持され
た微細孔性重合体フイルムの製造には適していない。
本発明に用いられる凝固法による微細孔性シート状構造
物の製造の詳細は多数の出版物に示されている。かくて
ドイツ国特許第1,110,607号において、吸湿性
ポリウレタン溶液(このものに用いる溶媒の例にはジメ
チルホルムアミドがある)を適当ならば循環させ、そし
て10〜38℃の乾燥温度計の温度で15〜100%の
相対湿度を有する水を含む雰囲気の作用に曝露させるこ
とがポリエーテルをベースとするポリウレタンの凝固に
対して提案されている。溶媒の吸湿性の結果としての水
の吸収のために、ポリウレタンは多分微細孔性構造を予
備生成させながら表面の方向から溶液より析出し始め
る。このように予備ゲル化されたフイルムまたはコーテ
イングを水中に置く場合、吸湿性溶媒は溶液を凝固させ
てフイルムから完全に除去される。
ドイツ国特許出願公開第1,444,163号にある程
度改良された方法が示されており:ポリウレタン溶液を
このものが非溶媒中に浸漬させることにより直接、即ち
湿気のある雰囲気中で予備ゲル化させずに凝固させる前
に(シート状に拡げた後で)、最初に小量の非溶媒(例
えば水)を加えることにより初期(incipient)相分離
の状態、即ち分散体に似たやや曇つた状態に転化させ
る。
他の方法がドイツ国特許出願公開第1,444,165
号に示されており、これによれば予備ゲル化せずに非溶
媒及び溶媒の混合物(例えば10:90乃至95:5間
の混合比のジメチルホルムアミド/H2O)中で間接的
に凝固させることにより重合体溶液を微細孔性フイルム
に転化させることができる。
ベルギー国特許第624,250号に記載の他の方法に
よれば、重合体をゲルとして分別するために十分な非溶
媒を重合体溶液に加える。次に基体上に拡げ、そして非
溶媒(水)を用いて凝固させて微細孔性構造物を生じさ
せるのはこのゲルのみである。
ドイツ国特許出願公告第1,238,206号に、被覆
された基体を浴中における沸点の近傍、例えば95℃の
熱水中で加熱された浴中で凝固させた場合、エラストマ
ー溶液の直接凝固により微細孔性構造が生じることが示
されている。
また予備ゲル化を昇温下で行う場合に改善された結果が
得られる。かくて、ドイツ国特許出願公開第2,02
5,616号に、ポリウレタン溶液の薄層を65℃以上
の温度で少なくとも50%の相対湿度を有する水蒸気の
雰囲気に曝し、次に大量の溶媒を水性凝固浴中で除去
し、次に乾燥することからなる微細孔性のシート状構造
物の製造方法が記載されている。
ドイツ国特許出願公開2,125,908号によれば、
101乃至190℃間の温度で水蒸気を、層中の有機溶
媒の含有量が50重量%より少なく減少し、そして層が
固体の、機械的に安定な微細孔性のシート状構造物に転
化するまでポリウレタン溶液の層上に通す。この方法は
殊に微細孔性の最終生成物が短時間に、且つ簡単な工程
段階でポリウレタン溶液から生じる利点を有する。
上記の方法において凝固性を改善する目的である種の凝
固補助剤を加えることができる。かくてドイツ国特許出
願公告第1,270,276号、ドイツ国特許出願公開
第1,694,171号及び同第1,769,277号
にはポリウレタンまたはポリウレアの90〜70重量部
及び第四級アンモニウム窒素原子0.5〜2.0重量%
を含む本質的に直鎖状の高分子量陽イオン性ポリウレタ
ン10〜30重量部を適当ならば湿つた空気中でゲル化
させた後に水または水及び溶媒の混合物を用いて凝固さ
せることからなる、水蒸気に対して透過性であるシート
状構造物の製造方法が記載されている。陽イオン性ポリ
ウレタンに加えて、これらの溶液は追加の凝固調節剤と
して陰イオン性なめし(tanning)剤を含有することも
できる。
ドイツ国特許出願公開第2,427,274号によれ
ば、多くの場合において、ある種の陽イオン性もしくは
陰イオン性ポリウレタン/尿素懸濁液を単独でか、また
は好ましくは同時に陽イオン性及び陰イオン性ポリウレ
タン(尿素)を塩の状態で含む凝固されるポリウレタン
溶液により更に改善することができる。満足できる微細
孔度のシート状構造物を生成させる方法により、処理し
難いポリウレタン溶液の凝固でさえも制御することがで
きる。
上記の印刷物に記載される方法を用いて、実質的にすべ
ての可溶性重合体から微細孔性の膜を生成させることが
でき、その際に適当ならば数回の予備試験後に種々のパ
ラメータ(例えばキヤステイング溶液の濃度、温度、添
加物、凝固液の特性)を用いて特定の細孔径を達成させ
ることができる。
更に、本発明の利点はこれらの可能性から生じる。かく
て、意図する検出系に適する高分子膜の組成及び多孔度
を簡単な方法で調整することができる。
殆んどの場合、凝固を水性凝固浴中で直接、即ち特別の
予備処理をせずに行うことが本発明により好ましい。
本発明による検出素子の特性(呈色反応の均一性及び強
さ、ブリード性、検出系の安定性、赤血球のふきとりの
可能性、並びに検出反応の速度)は用いる重合体系のタ
イプに極めて依存する。
機械による簡単な製造、所定の細孔容積及び担体の後方
側からの評価の要求を満たすために、本発明により好適
に使用される重合体キヤステイング溶液は、膜が滑らか
な不透過性の担体上に直接生成させ得るようなものであ
る。通常の膜(例えば酢酸セルロースまたはポリスルホ
ン)のキヤステイング溶液を滑らかで、不透過性のフイ
ルムに塗布する場合、凝固中に生成する固体フイルム
は、担体が溶媒により膜と融合する程に十分な程度に攻
撃されない場合に、担体から剥離する。しかしながら、
これにより測定の結果に変動が生じる。この問題を避け
るために、担持された膜の直接的製造においては、キヤ
ステイング溶液が担体に対し高度の親和性を有している
が、このものを攻撃しない、即ちこのものを溶解しない
ようにキヤステイング溶液及び担体の系を相互に適合さ
せることが必要である。
好ましいものとして認められた重合体系はそれ自体公知
の方法でその親水性/疎水性バランスに関して改善され
得るものである。これに関して、イオン性基を有する重
合体が殊に有利であり、そしてこれらのものは適当なら
ば重合体混合物中の成分としても用いることができる。
重合体膜の親水(または疎水)特性は例えば呈色反応の
最適化に対して重要であり得る(重合体がイオン性基を
含有する場合、呈色はしばしばより強くなる)。
本発明による検出要素に適するキヤステイング溶液を調
製し得る重合体の例にはポリアミド、ジスルホイミド基 を有するポリアミド(例えば米国特許第4,269,9
67号参照)、ポリエーテルカーボネート(例えばドイ
ツ国特許出願公開第2,251,066号参照)、例え
ばドイツ国特許出願公開第2,427,274号及びそ
こに引用される出版物に記載されるポリアクリロニトリ
ル及びポリウレタンがある。
上記の重合体の溶液を好ましくはイオン性基を有する、
例えばポリビニル化合物、ビニル共重合体、ポリスチレ
ンスルホン酸、ポリアミドまたはポリウレタンからなる
それ自体公知の水性重合体の分散体と混合する際に好適
なキヤステイング溶液が得られる。ポリウレタン溶液と
水性ポリウレタン分散体との混合物からなるキヤステイ
ング溶液〔例えばAngew.McKromol.Chem.98
(1981)133及び既に挙げたドイツ国特許出願公
開第2,427,274号並びにそこに引用される出版
物参照〕が極めて殊に適している。ポリウレタン分散体
は非イオン性であるか、または好ましくはイオン性であ
ることができ、その際にイオン性基は例えば−SO3 -
−COO-または−N+3基であることができる。
イオン性重合体系が殊に好ましく、その理由は担体フイ
ルムに対する良好な接着性及び検出反応に必要な酵素の
固定化を示すからである。イオン性重合体をベースとす
る本発明による検出系は記述すべき程のブリードを起こ
さずに数時間水ですすぐことができる。
キヤステイング溶液の調製に用いる溶媒は特殊な重合体
に対して通常のもの、例えばジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドンまたはジオキソランであり、その際
に適当ならばキヤステイング溶液に可溶性である無機
塩、例えばLiCl、CaClまたはMg(ClO4)2
を増量剤として加えることができる。また更に添加物と
してキヤステイング溶液に不溶性であり、そして充てん
剤として作用する物質、例えばSiO2、TiO2(ヨー
ロツパ特許出願第0,077,509号参照)、BaS
4、ZnOもしくはセルロースまたは適当ならばその
上に生物学的活性物質を固定化する寒天粉末を加えるこ
とができる。
本発明による担持された微細孔性の(micro−porous)
検出素子はこのタイプのキヤステイング溶液を適当な担
体に均一に被覆し(層の厚さ約50〜100μm)、次
に好ましくは直ちにこのものを凝固浴に浸漬し、そこで
微細孔性の担持された重合体フイルムを生じさせること
により製造する。担体がキヤステイング溶液中の溶媒に
攻撃されないように担体のコーテイングと凝固との間の
時間はできる限り短時間(約数秒間)に保持する。適当
な凝固液の例には水または適当ならば可塑剤例えばグリ
セリンも含有し得る水性緩衝溶液がある。
細孔構造は凝固浴の性質により簡単に改質することがで
きる。かくて、膜表面上の細孔径は昇温下で水中にて沈
殿させることにより1つのキヤステイング溶液のみから
増大させることができ、このことは室温、45℃及び6
0℃で凝固した微細孔性重合体フイルムのSEM写真に
より示すことができる。また水と有機溶媒、例えば水/
ジメチルホルムアミドとの混合物を用いることでも同様
の効果が達成できる。
本発明による検出素子に適する担体は原理的には用いる
重合体系がその上で凝固中並びに乾燥後に良好な接着性
を示し、そして重合体キヤステイング溶液により何ら変
化しない滑らかな重合体フイルムである。担体の側を通
して呈色反応の評価も行い得る透明な重合体フイルムが
殊に好ましい。透明なポリエチレンテレフタレートフイ
ルムが極めて殊に好ましい。
検出反応に必要な試薬を種々の方法で、例えばこのもの
をキヤステイング溶液中に撹拌導入するか、順次多孔性
フイルムに含浸させるか、またはこれら2つの方法を併
用することにより微細孔性重合体フイルム中に導入する
ことができる。
好適な方法に従つて、それ自体公知であるアナライトの
検出用の酵素含有試薬系を本発明により試験装置中に導
入する。
検出試薬を担持した微細孔性重合体フイルムの簡単な製
造方法は例えば用いる色素原(例えば、3,3′,5,
5′-テトラメチルベンジジン)をキヤステイング溶液
に溶解させ、そしてこのものを凝固法により処理して色
素原担持微細孔性フイルムを生成させ、次にこのものに
酵素系(適当ならば緩衝化した)を含浸させることから
なる。
また本発明による試験剤は多層系として設計することが
できる。このことは複数の検出試薬を分離させねばなら
ない場合に有利である。例えば、担体フイルムに、その
上に前記の凝固法を用いて非対称性膜を次に塗布する重
合体層を与えるか、または別々に製造した、非担持の加
工した膜を積層する。
適当ならば、検出試薬の全部または一部を担体と膜の間
に位置する重合体層中に配合することができ、検出試薬
の他の部分はその上に位置する膜中に位置させる。
検出試薬を適当ならば配合し得る適当な高分子中間層
(試薬層)の例にはそれ自体公知であり、且つビニル化
合物、ビニル共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポリ
アミドまたはポリウレタンに属する水性分散体から誘導
されるフイルムがある。試薬含有層は水に好ましくは可
溶性であるか、または少なくとも膨潤可能であるべきで
あるため、適当ならば水に可溶性であるか、または水で
膨潤可能である重合体、例えばポリビニルアルコール、
ポリエチレングリコール、セルロースエーテル、ポリア
クリルアミド、ポリアクリル酸またはポリビニルピロリ
ドンと混合されるポリウレタン分散体が殊に適してい
る。極めて殊に好ましい試薬層はイオン性ポリウレタン
分散体とポリビニルピロリドンとの混合物から得られ
る。
過剰の試料をふきとつた後、呈色反応を塗布側(膜表
面)からか、または透明な担体を用いた場合は担体側か
ら観察でき、この場合は過剰の試料をふきとる必要はな
い。後者の場合、色素原を膜と透明担体との間の試薬層
中に位置させることが好ましい。
本発明による検出素子は液体試料中の低分子量及び高分
子量成分の定量的測定、殊に体液の成分、例えばビリル
ビン、ケトン、トリグリセリド、尿素またはヘモグロビ
ンの定量的分光度測定に適している。次の実施例が示す
如く、本発明による検出系は全血中のグルコースの定量
的検出、グルコースオキシダーゼまたはコリンエステラ
ーゼの如き酵素の検出、及びビリルビンまたはケトン体
の検出に極めて殊に適している。
実施例において、特記せぬ限り示される量は重量部また
は重量%であることが理解される。
実施例 1 グルコースの検出 高速撹拌機(溶解機)を用いて、次の組成のキヤステイ
ング溶液を調製した:ジスルホイミド−ポリアミド8.
02g、CaCl22.40g、ジメチルホルムアミド
(DMF)43.02g、アスコルビン酸0.01g、
クエン酸ナトリウム0.01g、クエン酸0.40g、
3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジン0.48
g、二酸化チタン45.40g、ペルオキシダーゼ(P
OD、277U/mg)0.13g、グルコースオキシダ
ーゼ(GOD、116U/mg)0.13g。
このキヤステイング溶液を用い、ドクターナイフ(doct
or knife)を用いてポリエチレンテレフタレートフイル
ムを100μmで拡がる厚さで均一に被覆した。この担
持フイルムを30%水性グリセリン浴中で10分間凝固
させた。かくて生成された固体担持膜を温風(35℃)
で乾燥し、そして全血(whale blood)を用いてその機
能性を試験した。血液を膜表面に塗布し、そして1分後
にふきとつた。ふきとり約30秒後に膜表面上に均一な
緑色の呈色が現われた。
ジスルホイミド−ポリアミドは米国特許第4,269,
967号によるワン−ポツト(one−pot)反応で生成さ
れる次の重縮合体である: 実施例 2 グルコースの検出 キヤステイング溶液:ポリウレタン13.73g、ジメ
チルホルムアミド66.37g、水/DMF中のポリウ
レタン分散体7.24g、ナトリウムスルホコハク酸ジ
オクチル0.07g、二酸化チタン11.01g、3,
3′,5,5′−テトラメチルベンジジン0.79g、
アスコルビン酸0.79g。
用いたポリウレタンはアジピン酸、70モル%エチレン
グリコール及び30モル%1,4−ブタンジオールのポ
リエステル(MW=2,000)75部、アジピン酸及
び1,4−ブタンジオールのポリエステル(MW=2,
250)25部、1,4−ブタンジオール25部、並び
にジメチルメタンジイソシアネート85部の反応により
得られた熱可塑性物質であつた。
ポリウレタン分散体は凝固助剤(aid)として作用し、
そして乳化剤を含まぬ、アジピン酸、フタル酸及びエチ
レングリコールのポリエステル(MW=1,700)2
00部、トルイレンジイソシアネート50部、N−メチ
ルジエタノールアミン20部並びに二塩化p−キシレン
6部の反応生成物陽イオン性分散体である。
担持された、微細孔性の重合体膜を次の変法を用いて実
施例1の通りに製造した: 担体:ポリエチレンテレフタレートフイルム 凝固浴:ラウリルスルホン酸Naの1%溶液。
乾燥後、クエン酸塩緩衝液(pH5.5)中のPOD
(277U/mg)/GOD(116U/mg)の1%溶液
を1分間フイルムに含浸させ、そして乾燥した。
全血を用いる試験:試料塗布10秒後に、膜表面上の過
剰の試料をふきとつた後と同様に、透明な担体を通して
均一な青色の呈色が観察された。
0.05、0.1及び0.5%グルコール溶液を用い
て、均一な青色の呈色が直ちに生成し、そしてこれらの
ものはグルコース濃度の増加に適して呈色(呈色段階)
の強さが増大することを示した。
従つて、段階的な反射値を種々のグルコース濃度の反射
率による評価を基に測定した。加えて、この測定により
20〜800mgグルコース/dl水の範囲で呈色はグル
コース濃度に直線的に依存し、そして検出反応の終点は
多くとも40秒後に達成されることが示された。公知の
試験装置と比較して、これは極めて迅速であると考えね
ばならない。
実施例2に述べた試験片系の電子顕微鏡(SEM)によ
る試験で、膜は高度に多孔性であり、平均細孔径は0.
5μであることが示された。
実施例 2a ビリルビンに対する試験片 TMB及びアスコルビン酸以外は実施例2と同様のキヤ
ステイング溶液及び膜の製造。
重合体膜に蒸留水9ml中のp−トルエンスルホン酸1.
68g、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸の二ナトリ
ウム塩0.18g、7−(2,3−ジヒドロキシプロピ
ル)テオフイリン2.00g、亜硝酸ナトリウム0.0
6g及びサポニン0.10gを含浸させた。
含浸された膜から生成した試験片に種々の濃度のビリル
ビン対照血清を塗布した後に異なつた強さの褐色の呈色
が現われた。
実施例 2b ケトン体(ketone bodies)の試験片 TMB及びアスコルビン酸以外は実施例2と同様のキヤ
ステイング溶液及び膜の製造。
pH値を9.4に設定した後、重合体膜に蒸留水11ml
中のニトロプルシツドナトリウム2g及び硫酸マグネシ
ウム8.2gを含浸させ、そして乾燥した。
カツト試験片をアセト酢酸溶液または尿に浸漬した後、
ケトン体の濃度に依存して種々の強さの紫色の呈色が試
験片に現われた。
実施例 3 グルコースの検出 二層系 A)担持された試薬層の製造 水性ポリウレタン分散体8.40g、ポリビニルピロリ
ドン(MW350,000)3.00g、テトラメチル
ベンジジン0.5g(酢酸エチル1gに溶解)、グルコ
ースオキシダーゼ(116U/mg)及びペルオキシダー
ゼ(277U/mg)0.12g並びにアスコルビン酸を
一緒に撹拌し、ポリエステルフイルム上に被覆し、そし
て温風で乾燥して担持された試薬層を得た。
ポリウレタン分散体はアジピン酸、ヘキサンジオール及
びネオペンチルグリコールのポリエステル(MW=1,
700)82部、ヘキサメチレンジイソシアネート15
部、エチレンジアミンエタノールスルホン酸Na2部並
びにエチレンジアミン1部の反応生成物の40%水性分
散体であつた。
グルコース水溶液を用い、試料塗布約20秒後に異なつ
たグルコース濃度で段階的に生じた均一な呈色がこれら
の担持された試薬層に現われた(実施例2参照)。
B)非対称性移相膜の応用 a)試薬層中の全検出試薬 実施例2に記載したテトラメチルベンジジン及びアスコ
ルビン酸を含有しない以外は実施例2に記載のキヤステ
イング溶液を実施例3A)に記載の担持された試薬層上
に被覆し、そして1%ラウリル硫酸Na水溶液中で凝固
させた。
温風で乾燥した後、グルコース水溶液及び全血を用いて
試薬した。試料塗布約30秒後に均一な濃度依存性の青
色の呈色が担体側から観察された。
b)種々の層中の試薬 担持された、酵素含有層を実施例3A)と同様に水性ポ
リウレタン分散体(実施例3参照)8.40g、ポリビ
ニルピロリドン(MW350,000)3.00g並び
にグルコースオキシダーゼ(116U/mg)及びペルオ
キシダーゼ(227U/mg)0.12gから製造した。
このものの上に実施例2に記載のキヤステイング溶液を
被覆し、1%ラウリル硫酸Na溶液中で凝固させ、そし
て乾燥した。全血を用いて試薬した際、試料を塗布し、
そして赤血球をふきとつて約40秒後に均一な青色の呈
色が塗布側から観察した。異なつた濃度のグルコース溶
液を用いて移階的な青色の呈色が現われた。
実施例 4 グルコースの検出 試薬層を有する二層系。
実施例3からのポリウレタン分散体8.00g、ポリビ
ニルピロリドン(MW10,000)1.00g、酢酸
エチル10gに溶解したテトラメチルベンジジン0.0
5g、水2mlに溶解したグルコースオキシダーゼ(11
6U/mg)0.10g、ペルオキシダーゼ(227U/
mg)0.10g及びアスコルビン酸の5%水溶液0.0
1mlからなる試薬層用のキヤステイング溶液を一緒に撹
拌し、ポリエチレンテレフタレート上に被覆し、そして
温風で乾燥した(=担持された試薬層)。
次のキヤステイング溶液から移相法により製造したポリ
アミド膜をこの担持された試薬層に塗布した:ポリアミ
ド(ドイツ国特許出願公開第2,743,515号によ
るヘキサメチレンジアミン及びイソフタル酸の重縮合生
成物)8.10g、CaCl22.40g、ジメチルホ
ルムアミド43.00g及びTiO246.00g。
コーテイング厚さ:100μm 凝固浴:30%グリセリン水溶液 全血を用いる試薬:血液の一滴を膜表面に塗布した。試
料の塗布約10秒後に透明な担体を通して均一な青色の
呈色が観察された。種々の濃度のグルコース溶液を用い
て段階的な青色の呈色が現われた(実施例2参照)。
実施例 5 グルコースの検出 試薬層を有する膜 膜に対するキヤステイング溶液:ポリスルホン〔ビスフ
エノールA及びビス(クロロフエニルスルホン)の縮合
生成物;U del P1700;Union Carbideの商業
的生成物〕20.00gをN−メチルピロリジオン8
0.00gに溶解させた。
キヤステイング溶液をドクターを用いてガラス板(10
0μm)に塗布し、そして10%の水性グリセリン浴中
に凝固させるために浸漬した。この間にフイルムをガラ
ス担体から剥離し、そして未担持の、非対称性膜を得
た。
乾燥後、ポリスルホンの後側(担体上に位置したフイル
ムの側)を実施例4に記載の試薬層で被覆した。
全血を用いる試験:血液の一滴を膜表面に塗布した。試
料の塗布約30秒間後に均一な青色の呈色が試薬層中に
観察された。種々の濃度のグルコース溶液を用いて段階
的な青色の呈色が現われた。
実施例 6 酵素検出 実施例2に記載の膜に乾燥した後に1%グルコース/P
OD(277U/mg)水溶液を含浸させ、そして乾燥し
た。
希釈GOD溶液(20U/ml;40U/ml;80U/m
l;120U/ml;160U/ml)を用いる試験におい
て、試料の塗布直後にGOD濃度に従つて段階的に生じ
る青色の呈色が膜表面上並びに透明な担体を通して観察
された。
実施例 6a コリンエステラーゼ用試験片 TMB及びソルビン酸以外は実施例2と同様のキヤステ
イング溶液及び膜の製造。
酢酸エチル5ml中の酢酸インドキシル40mg及びメタノ
ール5ml中の塩化2−メトキシ−4−モルホリノベンゼ
ンジアゾニウム・ZnCl2120mgの溶液、並びに次
に再びトリスHCl緩衝液(0.4M;pH7.5)を
膜に含浸させ、そして乾燥し、次に処理して試験片を生
成させた。
コリンエステラーゼ溶液及び血清を塗布した後、酵素活
性に依存して異なつた割合で青色の呈色が試験片に現わ
れた。この呈色は反射測定装置を用いて定量的に評価す
ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲオルク・フランク アメリカ合衆国インデイアナ州46514エル クハート・ピーオーボツクス 70 エイム ス・キューエスディ・マイルス・ラボラト リース内 (72)発明者 ロルフ・ダイン ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・デスバテイネスシユトラーセ 30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】担体層、微細孔性重合体層、測定する成分
    の検出用試薬からなる、液体試料中の成分の検出のため
    の試験装置であって、 該微細孔性重合体層が非対称的細孔構造を有し且つ凝固
    法により生成される膜であり、該細孔は試料を塗布する
    側に向かって狭くなっており、そして該微細孔性重合体
    層の重合体がポリアミド、ジスルホイミド基を有するポ
    リアミドポリエーテルカーボネート、ポリアクリロニト
    リル及びポリウレタンからなる群から選択された重合体
    であり、そして該担体層が滑らかであり且つ試験条件下
    で試料に対して不透過性であることを特徴とする試験装
    置。
  2. 【請求項2】膜の下側の平均細孔直系の膜表面のそれに
    対する比が5:1より大であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の試験装置。
  3. 【請求項3】更に微細孔性重合体層の重合体がイオン性
    基を有する重合体およびまたは不溶性充てん剤を含む特
    許請求の範囲第1〜2項のいずれかに記載の試験装置。
  4. 【請求項4】イオン性基を有する重合体がイオン性基を
    有するポリビニル化合物、ビニル共重合体、ポリスチレ
    ンスルホン酸、ポリアミドおよびポリウレタンからなる
    群から選ばれたものである特許請求の範囲第3項記載の
    試験装置。
  5. 【請求項5】イオン性基が第4級アミン、−SO3−お
    よび−COO−からなる群からのものである特許請求の
    範囲第3〜4項のいずれかに記載の試験装置。
  6. 【請求項6】不溶性充てん剤がSiO2、TiO2、Ba
    SO4、ZuO、セルロースまたは寒天である特許請求
    の範囲第3〜5項のいずれかに記載の試験装置。
  7. 【請求項7】担体層、微細孔性重合体層、測定する成分
    の検出用試薬からなる、液体試料中の成分の検出のため
    の試験装置であって、 該微細孔性重合体層が非対称的細孔構造を有し且つ凝固
    法により生成される膜であり、該細孔は試料を塗布する
    側に向かって狭くなっており、そして該微細孔性重合体
    層の重合体がポリアミド、ジスルホイミド基を有するポ
    リアミドポリエーテルカーボネート、ポリアクリロニト
    リル及びポリウレタンからなる群から選択された重合体
    であり、そして該担体層が滑らかであり且つ試験条件下
    で試料に対して不透過性であることを特徴とする試験装
    置を試料と接触させ、その際に試料がより狭い細孔直径
    を有する表面で膜内に入るように試料を塗布し、そして
    検出反応が続いて行なわれることを特徴とする、液体試
    料中の成分検出用の分析方法。
  8. 【請求項8】試料を膜表面に塗布し、そして検出反応を
    塗布側から観察することを特徴とする、特許請求の範囲
    第7項記載の試験装置。
  9. 【請求項9】透明な担体層を有する試験装置を用い、そ
    して検出反応を担体層側から観察することを特徴とする
    特許請求の範囲第7〜8項のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】液体試料が体液である特許請求の範囲第
    7〜9項のいずれかに記載の方法。
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