JPH06236386A - バーコードによるｅｏｓ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で、しかも操作性に優れたＥＯＳ装置を
提供する。 【構成】 オーダーシート６に制御入力用バーコードを
記載する。このオーダーシート６のバーコードをスキャ
ンして、端末機３の制御処理部よりコンピュータ装置10
に注文データを転送する。 【効果】 制御入力用バーコードをスキャンするだけ
で、キーボードを一切用いずに、注文データの転送など
の各種制御動作を指示できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主として商品の受注お
よび発注の際などに用いられるバーコードによるＥＯＳ
（エントリー・オーダー・システム）装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、特定の商品が生産者から一般家庭
などの最終消費者に渡るまでの、いわゆる流通経路の過
程においては、小売商が電話やファクシミリ装置を用い
て、特定の問屋およびメーカーなどに対し商品の発注作
業を行うのが大半であった。これに対し、近年では、流
通経路における情報化および物流合理化を促進するため
に、画面一体型の多機能電話を利用したものや、あるい
は、注文表に記載されたＪＡＮ（統一商品）コードなど
の商品特定用バーコードをバーコードリーダで読取り、
このバーコードリーダからの読取りデータに基づき制御
処理部より外部に商品名などの注文データを転送するこ
とで、商品の受発注を行うバーコードを利用した端末装
置などが除々に利用され始めている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術における
各種の受発注端末装置は、いずれも装置自体が大掛かり
なものとなるため、その導入時において多額の投資を行
わなければならず、比較的小規模の卸・小売りなどの流
通業者や、一般家庭などへの普及が極めて難しい。ま
た、こうした端末装置は、外部へのデータ転送や商品確
認時におけるデータの編集や修正などの制御動作を実行
するたびに、いちいちキーボード入力による操作を必要
とするため、打ち込みミスなどの誤動作を誘発しやす
い。

【０００４】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、安価で、しかも操作性に優れたバーコー
ドによるＥＯＳ装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成しようとするもので、商品名などを特定する商品特定
用バーコードが記載されたオーダーブックと、制御入力
用バーコードが記載されたオーダーシートと、前記オー
ダーブックおよびオーダーシートに記載される各バーコ
ードを読取るバーコードリーダと、前記各バーコードに
対応したバーコード変換データと特定の制御プログラム
とを記憶保持し、前記オーダーブックおよびオーダーシ
ートとともに交換される装脱可能なＲＯＭカードと、前
記ＲＯＭカードに記憶された制御プログラムに従い前記
バーコードリーダより読取られた制御入力用バーコード
に基づいてデータ転送などの一連の制御動作を実行する
制御処理部とからなるものである。

【０００６】

【作用】上記構成により、オーダーシートに記載された
制御入力用バーコードをバーコードリーダでスキャンす
るだけで、データの転送やデータ編集および修正などの
制御処理部における各種制御動作を指示することができ
る。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図１乃至図
４を参照して説明する。図１は本装置を一般家庭におけ
る食材配送用の受発注システムに適用した場合の全体構
成を示すものであり、各家屋１の内部には電話回線２に
接続された端末機３を備え、この端末機３には、注文書
の控などを印刷する印刷部４と、発注処理の内容などを
表示する液晶パネルからなる表示部５が設けられてい
る。一方、６は発注処理，データ編集および修正などを
行うための複数のバーコードを有するオーダーシート、
７は各商品を特定する商品特定用バーコードとしてのＪ
ＡＮコード（図示せず）などが印刷されたオーダーブッ
クであり、これらの各バーコードおよびＪＡＮコード
が、端末機３に接続されたバーコードリーダ８によって
光学的に読取り処理される。なお、９は端末機３に接続
される電話機である。各端末機３は電話回線２を介して
メーカー側に設置されたコンピュータ装置10、あるいは
図示しない付加価値通信網（ＶＡＮ）と接続され、端末
機３から受注用の商品コード、および数量，納期データ
が転送されると、物流センター11などからトラックなど
の輸送手段12を通じて、これらの商品が短時間で各家屋
１に配送されるシステムとなっている。

【０００８】次に、図２に示す端末機３内部のブロック
図に関し、その構成を説明する。21は後述するＲＯＭカ
ード23より所定の制御プログラムを呼出し、この制御プ
ログラムに従い後述する一連の制御動作を実行する制御
処理部であり、制御処理部21にはバーコードリーダ８が
接続されるとともに、電話回線２に接続されたモデム22
を介して、コンピュータ装置10からの発注確認データが
転送される。また、23は制御処理部21に接続され、オー
ダーシート６およびオーダーブック７に記載された各バ
ーコードに対応したバーコード変換データと、特定の制
御プログラムとを記憶保持するデータ保存用のＲＯＭカ
ードである。このＲＯＭカード23は端末機３に装脱可能
に設けられ、前記オーダーブック６およびオーダーシー
ト７とともに交換され、オーダーブック７などの改訂に
伴い、随時最新のデータおよび制御プログラムが記憶さ
れたＲＯＭカード23に交換できる。制御処理部21は前記
バーコードリーダ８、コンピュータ装置10およびＲＯＭ
カード23からの各データに基づき、コンピュータ装置10
に商品名などの注文データを転送するとともに、印刷部
４および表示部５に所定の制御処理信号を出力するよう
に構成される。

【０００９】一方、図３は前記図１におけるオーダーシ
ート６を示すものであり、その詳細なる構成を説明する
と、このオーダーシート６は制御処理部21により実行さ
れる所定の処理手順に沿って記載された発注処理部31
と、この発注処理部31の処理動作を強制的に解除する処
理中断部32とからなる。発注処理部31は、納期入力開始
バーコード33と、回線接続バーコード34と、キャンセル
前取消バーコード35と、０から９までの各数字に対応し
た複数の数字入力バーコード36と、後退用バーコード37
と、入力終了バーコード38と、数量変更バーコード39
と、確認印刷バーコード40と、検索バーコード41と、削
除バーコード42と、ロールアップバーコード43と、ロー
ルダウンバーコード44とを有する。この発注処理部31に
おいては、商品の数量および納期を特定するバーコード
とともに、制御処理部21における制御動作を実行する制
御入力用バーコード45が設けられている。

【００１０】次に、上記構成につき、その作用を図４の
発注処理時におけるフローチャートを参照して説明す
る。先ず、ステップＳ１において、電源投入後所定時間
が経過すると、表示部５を介して１件目の商品入力コー
ド待ち状態である旨の表示が行われる。次いで、ステッ
プＳ２のＪＡＮコード入力モードに移行し、バーコード
リーダ８によりオーダーブック７に記載されたＪＡＮコ
ードをスキャンすると、制御処理部21はこの読取られた
ＪＡＮコードのパリティチェックを行うとともに、ＲＯ
Ｍカード23内に記憶保持されたバーコード変換データに
基づいて、このＪＡＮコードに対応する品番および品名
の表示を表示部５より行う。なお、ＲＯＭカード23に登
録されていないＪＡＮコードをなぞった場合には、表示
部５よりエラーメッセージが表示され、再度商品入力コ
ード待ちの状態となる。そして、ステップＳ４の数量入
力モードに移行し、バーコードリーダ８により数字入力
バーコード36に引き続いて入力終了バーコード38をスキ
ャンすると、制御処理部21に数量データが取り込まれ、
品番および品名とともに数量が表示部５で表示される。
このステップＳ４において数量データが取り込まれた
後、制御処理部21は納期入力開始バーコード33のスキャ
ンが行われない限り（ステップＳ５）、再びステップＳ
２におけるＪＡＮコード入力モードに戻り、２件目以降
の商品入力コード待ち状態となる。また、この数量の入
力時において、誤って異なる数字入力バーコード36をス
キャンした場合には、後退用バーコード37をスキャンす
れば、正しい数字入力バーコード36を再スキャンするこ
とができる。こうして、バーコードリーダ８により取り
込まれるＪＡＮコードによる商品データおよび数量デー
タからなる発注データが、制御処理部21内のメモリに順
次記憶される。

【００１１】この一連の発注データの登録作業におい
て、検索バーコード41をスキャンした後に、数字入力バ
ーコード36により任意の数字をスキャンすると、このス
キャンされた数字に該当する順番の品番、品名および数
量が表示部５に表示される。また、ロールアップバーコ
ード43およびロールダウンバーコード44をスキャンする
ことにより、前後に登録された品番、品名および数量の
各データをも表示部５で表示することができる。そし
て、この表示部５に表示された発注データにつき、数量
変更バーコード39に引き続き数字入力バーコード36をス
キャンすると、数量データを適宜変更することができ、
また、削除バーコード42をスキャンすると、この発注デ
ータ自体が削除される。さらに、商品データあるいは数
量データを登録中にキャンセル前取消バーコード35をス
キャンすると、これらのデータがキャンセルされ、再度
ステップＳ２における商品入力コード待ち状態となる。
なお、前記検索バーコード41による発注データの検索作
業において、登録されていない順番の発注データを指定
した場合には、番号がない旨の表示が表示部５により行
われる。一方、確認印刷バーコード40をスキャンする
と、印刷部４を介して各発注データの品番、品名および
数量がプリント出力される。

【００１２】こうして、全ての発注データに関しその確
認が行われた後、ステップ５にて納期入力開始バーコー
ド33をスキャンし、数字入力バーコード36にて希望納期
を入力すると（ステップＳ６）、ステップＳ７の回線接
続モードに移行する。このステップＳ７において、回線
接続バーコード39をスキャンすると、電話機９よりコン
ピュータ装置10の電話番号が自動的にダイヤルされ、制
御処理部21とコンピュータ装置10間の電話回線２がつな
がる。そして、ステップＳ８にて予め特定されたパスワ
ードを数字入力バーコード36によりスキャンすること
で、制御処理部21に一時的に記憶された商品データおよ
び数量データと納期データが、電話回線２を通じて順次
コンピュータ装置10に送信される。その後、ステップＳ
９において、品番・品名・単価・数量・納期・合計など
が印刷部４より注文書控としてプリント出力され、発注
処理が終了する（ステップＳ１０）。なお、上記一連の
処理手順中、処理中断部32のバーコードをスキャンする
と、一切の処理が強制的に中断される。

【００１３】以上のように上記実施例によれば、商品名
やその数量を特定する商品特定用バーコードの他に、デ
ータ転送や印刷などの制御処理部21に対する制御動作を
実行する制御入力用バーコード45をオーダーシート６に
設けたことによって、従来における各種の受発注端末装
置のようにキーボード入力による操作が一切不要とな
り、キーボード操作に不慣れな人でも、打ち込みミスを
起こすことなく素早く受発注処理を行うことが可能とな
る。また、このキーボード操作部が構成上不要であるこ
とから、極めて安価な装置を提供することができる。

【００１４】さらに、実施例上の効果として、前記制御
入力用バーコード45をオーダーシート６に設けたことに
加えて、この制御入力用バーコード45を有する発注処理
部31をＲＯＭカード23に記憶保持された制御プログラム
の処理手順に沿って記載したため、手順書などを見なく
ても商品の発注時における各種操作を円滑に行うことが
でき、使い勝手に極めて優れる。しかも、異なるオーダ
ーブック６およびオーダーシート７に応じて、ＲＯＭカ
ード23の内容を書き換えることで、発注業務の変更など
の使用者の多様な要望に対して柔軟に対応することがで
き、その利用価値は大きい。

【００１５】次に、本発明の第２実施例を図５を参照し
て説明する。本実施例は複数の販売店などからメーカー
への受発注業務に適用されるものであり、各販売店51，
51Ａ，51ＡにはＲＯＭカード（図示せず）が装着された
端末機３と、オーダーシート６と、バーコードリーダ８
と、オーダーブック（図示せず）が備えられる。そし
て、端末機３からの各種注文データは、複数の電話回線
２より付加価値情報通信網 （ＶＡＮ）を通じてメーカ
ー側のホストコンピュータ52に一括処理され、配送セン
ターのコンピュータ装置10より輸送手段12を介して商品
が配送される。

【００１６】また、図６は支店から本店への受発注業務
に適用される本発明の第３実施例を示すものである。同
図において、支店53に備えられた端末機３からの各種注
文データは、電話回線２を介して直接本社のホストコン
ピュータ52に転送され、配送センターのコンピュータ装
置10より輸送手段12を介して商品が配送される。従っ
て、１本の電話回線２で、リアルタイムのデータ処理を
行うことができる。

【００１７】さらに、図７は社内ＬＡＮとして適用さ
れ、作業進捗管理や作業時間管理などを行う本発明の第
４実施例を示すものである。本実施例では、バーコード
の記載された作業指示書54とオーダーシート６ととも
に、端末機３が各工程毎に設置されており、作業の開始
および終了時に作業指示書54のバーコードをスキャンし
てコンピュータ装置10にデータ転送することで、各工程
毎における作業時の進捗管理並びに時間管理をコンピュ
ータ装置10側にて行うことが可能となる。

【００１８】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。例えば、ＲＯＭカードの内容を適宜書
換えることによって、上記の各実施例に限定されること
なく、種々の分野における受発注業務および管理業務に
本装置を利用することができる。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、商品名などを特定する商品特
定用バーコードが記載されたオーダーブックと、制御入
力用バーコードが記載されたオーダーシートと、前記オ
ーダーブックおよびオーダーシートに記載される各バー
コードを読取るバーコードリーダと、前記各バーコード
に対応したバーコード変換データと特定の制御プログラ
ムとを記憶保持し、前記オーダーブックおよびオーダー
シートとともに交換される装脱可能なＲＯＭカードと、
前記ＲＯＭカードに記憶された制御プログラムに従い前
記バーコードリーダより読取られた制御入力用バーコー
ドに基づいてデータ転送などの一連の制御動作を実行す
る制御処理部とからなり、安価で、しかも操作性に優れ
たバーコードによるＥＯＳ装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す概略構成図である。

【図２】同上端末機内部のブロック構成図である。

【図３】同上オーダーシートの正面図である。

【図４】同上フローチャートである。

【図５】本発明の第２実施例を示す概略構成図である。

【図６】本発明の第３実施例を示す概略構成図である。

【図７】本発明の第４実施例を示す概略構成図である。

【符号の説明】

６ オーダーシート ７ オーダーブック ８ バーコードリーダ 21 制御処理部 23 ＲＯＭカード

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品名などを特定する商品特定用バーコ
   ードが記載されたオーダーブックと、制御入力用バーコ
   ードが記載されたオーダーシートと、前記オーダーブッ
   クおよびオーダーシートに記載される各バーコードを読
   取るバーコードリーダと、前記各バーコードに対応した
   バーコード変換データと特定の制御プログラムとを記憶
   保持し、前記オーダーブックおよびオーダーシートとと
   もに交換される装脱可能なＲＯＭカードと、前記ＲＯＭ
   カードに記憶された制御プログラムに従い前記バーコー
   ドリーダより読取られた制御入力用バーコードに基づい
   てデータ転送などの一連の制御動作を実行する制御処理
   部とからなることを特徴とするバーコードによるＥＯＳ
   装置。