JP2019040535A - 売上データ処理装置、通信システム、通信方法、及びプログラム - Google Patents

売上データ処理装置、通信システム、通信方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】データの送信が中断された場合において、簡易にデータの送信を再開する。【解決手段】売上データ処理装置は、所定のデータを外部装置に送信する通信手段と、前記通信手段による前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、売上データ処理装置、通信システム、通信方法、及びプログラムに関する。
従来、商品を販売する個人商店、スーパーマーケット、飲食店等の店舗に設置されて、顧客に販売した商品の金額や個数等の売上データを登録処理する電子キャッシュレジスタ(Electronic Cash Register)、POS(Point of sale)端末等の売上データ処理装置が知られている。
登録された売上データの取り扱いとして、例えば、特許文献1には、各店舗に設置されて、各店舗の識別コードに対応付けられた商品の売上データを、ホストコンピュータに送信するPOSターミナルが開示されている。
特開2015−87822号公報
しかし、売上データ処理装置から外部装置へのデータの送信が、何らかの要因で中断されると、売上データ処理装置は、送信済データを含めて、全てのデータを初めから送信し直さなければならず、通信処理に要する時間が多くかかるという問題があった。
本発明は、データの送信が中断された場合において、簡易にデータの送信を再開することを課題とする。
本発明は、上記目的を達成するため、
所定のデータを外部装置に送信する通信手段と、
前記通信手段による前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
を備えることを特徴とする売上データ処理装置である。
本発明によれば、データの送信が中断された場合において、簡易にデータの送信を再開することができる。
本実施形態における通信システムを示す構成図である。 本実施形態における売上データ処理装置を示す外観図である。 本実施形態における売上データ処理装置の機能構成を示すブロック図である。 本実施形態における通信システムの動作を示すフローチャートである。 本実施形態における操作者が外部装置でQRコードを読み取る様子を示す図である。 本実施形態における記憶部を説明するための図である。 本実施形態における中断情報の一例を示す図である。 本実施形態における中断情報の一例を示す図である。 本実施形態における中断情報一覧の一例を示す図である。 本実施形態における売上データ処理装置を示す外観図である。 本実施形態における記憶部を説明するための図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
≪通信システムの構成≫
まず、図1を参照して、本実施形態における通信システム1について説明する。図1は、本実施形態における通信システム1を示す構成図である。
図1に示すように、通信システム1は、サーバ装置10、売上データ処理装置(第1の端末)20、外部装置(第2の端末)30、等を備える。
サーバ装置10は、クラウド上のサーバであり、売上データ処理装置20によって登録処理された売上データを管理する。サーバ装置10は、通信ネットワークNに接続されている。通信ネットワークNとしては、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、移動体通信網、等が挙げられる。
売上データ処理装置20は、商品を販売する個人商店、スーパーマーケット、飲食店等の店舗に設置される電子キャッシュレジスタであり、操作者(例えば、店員)の操作に基づいて、顧客に販売した商品の金額や個数等の売上データを登録処理する装置である。また、売上データ処理装置20は、設定データのバックアップや点検、精算等の通信処理を外部装置30との間で行う装置である。売上データ処理装置20は、外部装置30との間で、Bluetooth(登録商標)Low energyによる短距離無線通信が可能であり、外部装置30を経由して、通信ネットワークNにアクセス可能である。
外部装置30は、売上データ処理装置20との間でデータの送受信を行う端末であり、例えば、売上データ処理装置20の操作者によって所持される。外部装置30は、通信ネットワークNに接続されている。外部装置30としては、例えば、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等が挙げられる。外部装置30は、カメラを備え、QRコードを撮影して、そのコード情報を認識可能である。
≪売上データ処理装置の構成≫
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態における売上データ処理装置20について説明する。
図2は、本実施形態における売上データ処理装置20を示す外観図である。図2は、操作部204と表示部205とが分離され、更に操作部204がハードキーを備えた売上データ処理装置の一例を示すである。図3は、本実施形態における売上データ処理装置の機能構成を示すブロック図である。
売上データ処理装置20は、CPU(制御手段)201、RAM202、記憶部203、操作部204、表示部205、読取部206、印刷部207、通信部(通信手段)208、顧客表示部209、等を備える。売上データ処理装置20における各構成要素は、バス210を介して接続される。
CPU201は、記憶部203に記憶される制御プログラムを読み出し、当該制御プログラムをRAM202のワークエリアに展開し、当該制御プログラムに従って各部を制御する。
CPU201は、例えば、記憶制御手段として機能する。CPU201は、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断された場合に、未送信データ(売上データ処理装置20から外部装置30へと送信されていないデータ)に識別情報を対応付けて記憶部203に記憶させる。また、CPU201は、識別情報が対応付けられた未送信データを、所定期間(例えば、半日毎、1日毎、1週間毎)で、記憶部203から削除する。識別情報とは、一連のアルファベットや数字で構成される識別コード、QRコード(登録商標)、等によって表され、データの種類(例えば、ECRの設定データ、商品の売上データ)、未送信データに対応する送信先、等を含む情報である。
CPU201は、例えば、印刷制御手段として機能する。CPU201は、通信部208による外部装置30へのデータの送信が中断された場合、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部203に記憶させるとともに、当該識別情報を、印刷部207によってレシート用紙に印刷させる(図7参照)。
また、CPU201は、識別情報と併せて、未送信データに対応する外部装置30の情報を、印刷部207によってレシート用紙に印刷させる(図7参照)。未送信データに対応する外部装置30の情報とは、例えば、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断した日時、等の情報である。
また、CPU201は、識別情報と併せて、未送信データの種類を示す情報を、印刷部207によってレシート用紙に印刷させる(図7参照)。未送信データの種類を示す情報とは、例えば、未送信データA、未送信データB、等の情報である。
また、CPU201は、未送信データの送信が終了したことを示す情報を、印刷部207によってレシート用紙に印刷させる(図8参照)。未送信データの送信が終了したことを示す情報とは、例えば、売上データ処理装置20から外部装置30への未送信データの送信が終了した日時、等の情報である。
また、CPU201は、印刷指示入力を受け付けた際に、記憶部203に記憶されている未送信データの識別情報を、印刷部207によってレシート用紙に印刷させる(図9参照)。未送信データの識別情報とは、例えば、未送信データAに対応するQRコード、未送信データBに対応するQRコード、等の情報である。
更に、CPU201は、識別情報と併せて、識別情報が対応付けられた未送信データを記憶部203から削除する期間を示す情報(所定期間を示す情報)を、印刷部207によってレシート用紙に印刷させてもよい。なお、当該所定期間は、半日、1日、1週間、等、操作者が任意に設定することが可能である。
RAM202は、例えば、揮発性のメモリである。RAM202は、CPU201により読み出された各種プログラムやデータを一時的に記憶する。
記憶部203は、各種プログラムやデータの書き込み及び読み出しが可能であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等により構成される。
記憶部203は、第1記憶部203a及び第2記憶部203bを備える。第1記憶部203aは、CPU201により制御され、送信済データ(売上データ処理装置20から外部装置30へと送信されたデータ)、未送信データ、等を一時的に記憶する通信バッファである。第2記憶部203bは、CPU201により制御され、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断された場合に、識別情報が対応付けられた未送信データ、等を一時的に記憶する通信バッファである。
即ち、第1記憶部203aは、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断される前、及び売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が再開された後において、送信済データ及び未送信データを記憶する。第2記憶部203bは、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断されている間において、識別情報が対応付けられた未送信データを記憶する。なお、第2記憶部203bに、識別情報が対応付けられた未送信データが納まりきらない場合には、売上データ処理装置20は表示部205の表示画面にエラー表示させてもよい。
操作部204は、図2に示すように、複数のハードキー204を備える。操作者が、指等で操作キーをタッチすると、操作部204は、操作者の入力を受け付け、操作指示をCPU201へと出力する。操作キーとしては、例えば、数字キー、商品選択キー、商品登録キー、小計キー、精算キー、印刷キー、等が挙げられる。操作部204は、キーボード等のキー入力部、マウス等のポインティングデバイス、等を更に有していてもよい。なお、操作部204は、図10に示すように、例えば、タッチパネルで構成され、複数のソフトウェアキー(操作キー)を備える構成としてもよい。この場合、操作者が、指等で操作キーをタッチすると、操作部204aは、操作者のタッチ操作を感知して入力を受け付け、操作指示をCPU201へと出力する。
表示部205は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、等で構成される。表示部205は、操作部204と分離した7セグメントの表示素子を備える。なお、表示部205は、図10に示すように、操作部204aと一体で構成され、顧客に販売した商品の金額や個数等の売上データ、各種メッセージ、顧客情報、エラー表示、等を表示画面に表示してもよい。
読取部206は、例えば、レーザスキャナ、イメージスキャナ、等で構成される。読取部206は、商品に設けられた一次元バーコード、商品タグに設けられたQRコード、顧客や操作者が所持するカード、等を読み取り、電子データをCPU201へと出力する。
印刷部207(印刷部207a)は、例えば、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタ、等で構成される。印刷部207は、CPU201により制御され、所定情報をレシート用紙に印刷する。例えば、印刷部207は、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断された場合、識別情報をレシート用紙に印刷する。また、例えば、印刷部207は、未送信データに対応する外部装置30の情報、未送信データの種類を示す情報、未送信データの送信が終了したことを示す情報、記憶部203に記憶されている未送信データの識別情報、所定期間を示す情報、等をレシート用紙に印刷する。
通信部208は、外部装置30との間で通信を行う通信インターフェイスである。通信部208と外部装置30との間の通信は、Bluetooth(登録商標)Low energyによる短距離無線通信に限定されるものではなく、無線LAN等による近距離無線通信であってもよい。
計時部209は、例えば、計時回路、等を備え、計時回路により計時した現在時刻、現在日付、等の情報をCPU201へと出力する。売上データ処理装置20が計時部209を備えることで、CPU201は、中断日時、終了日時、等の情報を、印刷部207によって、正確にレシート用紙に印刷させることが可能になる(図7及び図8参照)。
本実施形態における売上データ処理装置20によれば、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断された場合に、識別情報が対応付けられた未送信データを、第2記憶部203bが一時的に記憶し、当該識別情報を、印刷部207が印刷する。これにより、識別情報に基づいて、売上データ処理装置20と外部装置30との間の通信を再開させることができるため、売上データ処理装置20から外部装置30へとデータが重複して送信されることがなく、通信処理に要する時間を短縮した売上データ処理装置20を提供できる。
なお、本明細書では、本実施形態における通信システム1に、図2に示す構成の売上データ処理装置20を適用する場合について説明したが、これに限定されるものではない。本実施形態における通信システム1に、図10に示す構成の売上データ処理装置20aを適用することも可能である。
≪通信システムの動作≫
次に、図4乃至図6を参照して、本実施形態における通信システム1の動作について説明する。
〔通信開始〕
外部装置30と売上データ処理装置20との間で通信が開始される。例えば、操作者(店員)が、外部装置30上で、精算データ通信アプリを起動して、売上データ処理装置20で通信メニューをタップすると、外部装置30と売上データ処理装置20との間で通信が開始される(図4のA1)。
ステップS301において、外部装置30は、売上データ処理装置20へとデータ通信要求を送信する。
ステップS302において、売上データ処理装置20は、外部装置30からデータ通信要求を受信すると、要求された点検データ又は精算データを、外部装置30へ順次送信する。ここで、要求された点検データ又は精算データは、第1記憶部203aに記憶される。
ステップS303において、外部装置30は、売上データ処理装置20から要求された点検データ又は精算データを、順次受信する。
〔通信中断〕
売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断される。例えば、操作者が、売上データ処理装置20の中断ボタンをタップすると、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断される(図4及び図6のA2)。
ステップS304において、外部装置30は、中断処理を行う。なお、例えば、売上データ処理装置20が通信処理を行っている最中に顧客が来店した場合には、操作者(店員)が、売上データ処理装置20の中断ボタンをタップすることで、売上データ処理装置20側で中断処理を行ってもよい。さらに、中断処理は操作者によって意図的に行われるものに限定されず、例えば、通信障害等により無作為に行われるものも含む。
ステップS305において、これ以降、外部装置30は、待機、もしくは他の機能を実行する。

ステップS306において、売上データ処理装置20は、未送信データ(例えば、未送信データB)に識別情報(例えば、識別コードB)を付加する。当該ステップは、図6のS601に対応する。
ステップS307において、売上データ処理装置20は、識別コードBが付加された未送信データBを、第1記憶部203aから第2記憶部203bへと移動する。
ステップS308において、売上データ処理装置20は、識別コードBが付加された未送信データBに対応付けて、所定情報を第2記憶部203bに記憶させる。所定情報とは、例えば、中断日時、期限日時、送信先、等の情報である。これらの所定情報を第2記憶部203bに登録することで、次ステップにおいて、所定情報の内容をレシート用紙に印刷することが可能になる。
ステップS309において、売上データ処理装置20は、識別コードB等の所定情報を、レシート用紙に印刷する(図7参照)。ステップS309で印刷されるレシート用紙は、操作者が保管する。これにより、操作者は、売上データ処理装置20から外部装置30への点検データ又は精算データの送信が中断されたことを、容易に知ることができる。また、操作者は、未送信の点検データ又は精算データの内容を確認することができる。また、操作者は、識別コードやQRコード等の識別情報が印刷されたレシート用紙を保持することで、どのデータが未送信の点検データ又は精算データであるかを確認できるため、データの保存し忘れ等のミスを防ぐことができる。
ステップS310において、これ以降、売上データ処理装置20は、待機、もしくは他の機能を実行する。
〔通信再開〕
売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が再開される。例えば、操作者が、外部装置30上で、再び精算データ通信アプリを起動して、売上データ処理装置20で通信メニューをタップすると、外部装置30と売上データ処理装置20との間で通信が開始される(図4及び図6のA3)。
ステップS311において、操作者は、都合の良いときに、外部装置30に識別コードBを直接入力する、或いは、外部装置30でQRコードを読み取る。そして、外部装置30は、再び、売上データ処理装置20へとデータ通信要求を送信する。図5に示すように、操作者は、ステップS309で印刷されたレシート用紙を保持しておき、都合の良いときに、外部装置30をQRコードに近づけて、外部装置30でQRコードを読み取る。これにより、中断によって、売上データ処理装置20から外部装置30へと送信されなかった未送信データBから、データの送信を再開させることが可能になる。
なお、操作者が、外部装置30に識別コードBを直接入力する、或いは、外部装置30でQRコードを読み取ると、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が自動的に再開されるような仕組みを外部装置30に設けておいてもよい。識別コードの入力、或いは、QRコードの読み取りによって、自動的に再送処理を実行可能な通信システムとすることで、煩雑な再送手順や操作を省略することができる。
ステップS312において、売上データ処理装置20は、第2記憶部203bに記憶される未送信の点検データ又は精算データの中から、識別コードBに合致する未送信データBを選択し、識別コードBを削除する。当該ステップは、図6のS602に対応する。そして、売上データ処理装置20は、識別コードBが削除された未送信データBを、第2記憶部203bから第1記憶部203aへと移動する。
ステップS313において、売上データ処理装置20は、第1記憶部203aに記憶される未送信データBを、外部装置30へと送信する。当該ステップは、図6のS603に対応する。そして、売上データ処理装置20は、外部装置30へ要求された点検データ又は精算データを、順次送信する。
ステップS314において、外部装置30は、売上データ処理装置20から未送信データBを受信する。そして、外部装置30は、売上データ処理装置20から点検データ又は精算データを、順次受信する。
ステップS315において、売上データ処理装置20は、外部装置30への点検データ又は精算データの送信を終了する。
ステップS316において、売上データ処理装置20は、点検データ又は精算データの送信が終了した日時、等の所定情報を、レシート用紙に印刷する(図8参照)。ステップS316で印刷されるレシート用紙の内容は、ステップS309で印刷されたレシート用紙の内容に、未送信の点検データ又は精算データの送信が終了した日時に関する情報を追加した内容となる。ステップS316で印刷されるレシート用紙は、操作者が保管する。これにより、操作者は、点検データ又は精算データの送信終了を確認することができる。また、操作者は、売上データ処理装置20から外部装置30へと、点検データ又は精算データが確実に送信されたことを知ることができる。
ステップS317において、これ以降、売上データ処理装置20は、待機、もしくは他の機能を実行する。
ステップS318において、外部装置30は、売上データ処理装置20からの点検データ又は精算データの受信を終了する。
ステップS319において、これ以降、外部装置30は、待機、もしくは他の機能を実行する。
上述の処理により、本実施形態における通信システム1の通信処理が終了する。なお、上述の処理に加えて、売上データ処理装置20は、1日の終わりに、売上データを登録処理すると共に精算処理を行う際に、識別情報が対応付けられた精算データを、第2記憶部203bから削除する処理を実行することとしてもよい。この際、第2記憶部203bに未送信の精算データが存在している場合には、売上データ処理装置20は、当該識別情報をレシート用紙に印刷することとしてもよい。
ここで、図6を参照して、第1記憶部203aと第2記憶部203bとの間を移動する未送信データについて説明する。
図6に示すように、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断される前において、第1記憶部203aは、送信済データ及び未送信データBを記憶する。
売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断されると、売上データ処理装置20は、未送信データBに識別コードBを付加して、識別コードBが付加された未送信データBを、第1記憶部203aから第2記憶部203bへと移動する。
売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断されている間において、第2記憶部203bは、識別コードBが付加された未送信データBを記憶する。
売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が再開されると、売上データ処理装置20は、未送信データBから識別コードBを削除して、識別コードBが削除された未送信データBを、第2記憶部203bから第1記憶部203aへと移動する。
売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が再開された後において、第1記憶部203aは、未送信データBを記憶する。
即ち、売上データ処理装置20は、第2記憶部203bに未送信データのみを記憶させる。これにより、未送信データであることを明確にすることができるため、データの送信が再開された場合に、売上データ処理装置20は、未送信データのみを外部装置30へと送信することができる。
本実施形態における通信システム1によれば、売上データ処理装置から外部装置へのデータの送信が、何らかの要因(例えば、周囲環境の変化、通信途中での顧客の来店、意図しない通信エラー)で中断されても、売上データ処理装置は、全てのデータを初めから送信し直す必要がないため、通信処理に要する時間を短縮することができる。特にデータ量が多い場合には、通信処理に要する時間を大幅に短縮することができる。
≪レシート用紙の構成≫
次に、図7乃至図9を参照して、売上データ処理装置20が印刷するレシート用紙400について説明する。図7は、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断された場合において、売上データ処理装置20が印刷する中断情報400aを示す図である。図8は、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が再開された場合において、売上データ処理装置20が印刷する中断情報400bを示す図である。図9は、操作者がレシート用紙を紛失した場合において、売上データ処理装置20が印刷する中断情報一覧400cを示す図である。
図7に示すように、中断情報400aには、中断日時401、期限日時402、処理403、送信先404、ECR名405、未送信データの種類406、識別コード407、QRコード408、等が印刷される。
中断日時401は、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断した日時である(図4及び図6のA2参照)。例えば、“7月6日9:30AM中断、未終了”と印刷される。
期限日時402は、売上データ処理装置20の記憶部203に未送信データが保管される期限を示す日時である。例えば、“7月7日9:30AM期限”と印刷される。
処理403は、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断された場合に、売上データ処理装置20が行っていた処理の内容である。例えば、“点検(商品別)”又は、“精算”と印刷される。
送信先404は、売上データ処理装置20を操作する者の端末、或いは外部装置30を所持する者の端末である。例えば、“特許太郎のスマホ”と印刷される。操作者(例えば、特許太郎)は、中断情報400aを保持しておき、都合の良いときに、特許太郎のスマホを、QRコード408に近づけて、特許太郎のスマホでQRコード408を読み取る。これにより、中断によって、売上データ処理装置20から特許太郎のスマホへと送信されなかった未送信データBを、特許太郎のスマホが受信できるため、当該未送信データBから、簡易にデータの送信を再開させることが可能になる。
ECR名405は、外部装置30との間で通信処理を行う売上データ処理装置20の名前である。例えば、“ECR−A”と印刷される。
未送信データの種類406は、売上データ処理装置20から外部装置30へと送信されていないデータの種類である。例えば、“未送信データB”と印刷される。
識別コード407は、識別情報の一種であり、一連のアルファベットや数字で構成されるコードである。例えば、識別コードBは、“1234567”と印刷される。この識別コード407を、外部装置30に入力することで、未送信データの送信を再開できる。
QRコード408は、識別情報の一種であり、例えば、図7に示すような二次元バーコードで印刷される。このQRコード408を、外部装置30で読み取ることで、未送信データの送信を再開できる。
中断情報400aを保管することで、操作者は、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が中断されたことを、容易に知ることができる。また、操作者は、未送信データの内容を確認することができる。また、操作者は、識別コード407やQRコード408等の識別情報が印刷されたレシート用紙を保持することで、どのデータが未送信であるかを確認できるため、データの保存し忘れ等のミスを防ぐことができる。
図8に示すように、中断情報400bには、中断日時401、期限日時402、処理403、送信先404、ECR名405、未送信データの種類406、識別コード407、QRコード408、等に加えて、終了日時409、等が印刷される。
終了日時409は、売上データ処理装置20から外部装置30へのデータの送信が終了した日時である。例えば、“7月6日10:00PM終了”と印刷される。中断情報400bを保管することで、操作者は、未送信データの送信終了を確認することができる。また、操作者は、売上データ処理装置20から外部装置30へと、未送信データが確実に送信されたことを知ることができる。
図9に示すように、中断情報一覧400cには、期限日時402a、送信先404a、未送信データの種類406a、識別コード407a、QRコード408a、期限日時402b、送信先404b、未送信データの種類406b、識別コード407b、QRコード408b、等が印刷される。
期限日時402(402a、402b)は、売上データ処理装置20の記憶部203に未送信データが保管される期限を示す日時である。例えば、期限日時402aは、“7月1日6:30PM期限”と印刷され、期限日時402bは、“7月7日9:30AM期限”と印刷される。
送信先404(404a、404b)は、売上データ処理装置20を操作する者の端末、或いは外部装置30を所持する者の端末である。例えば、送信先404aは、“特許花子のスマホ”と印刷され、送信先404bは、“特許太郎のスマホ”と印刷される。
未送信データ406(406a、406b)の種類は、売上データ処理装置20から外部装置30へと送信されていないデータの種類である。例えば、“未送信データA”、“未送信データB”と印刷される。
識別コード407(407a、407b)は、識別情報の一種であり、一連のアルファベットや数字で構成されるコードである。例えば、識別コードAは、“2345678”と印刷され、識別コードBは、“1234567”と印刷される。
QRコード408(408a、408b)は、識別情報の一種であり、例えば、図9に示すような、それぞれ異なる二次元バーコードで印刷される。
中断情報一覧400cを保管することで、操作者は、中断情報400aを紛失してしまった場合に、どのデータが未送信であるかを確認することができる。また、操作者は、印刷指示を入力することで、記憶部203に記憶されている未送信データの識別情報を一覧で確認できるため、通信システム1における利便性を高めることができる。また、操作者は、各未送信データに対応する期限日時を把握することができ、更に、どの端末で、どの未送信データを読み取ればよいのかを確認することができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
(a) 通信部208と外部装置30との間の通信は、Bluetooth(登録商標)Low energyによる短距離無線通信に限定されるものではなく、無線LAN等による近距離無線通信であってもよい。
(b) 売上データ処理装置の構成は特に限定されるものではない。例えば、図2に示すように、操作部204と表示部205とが分離され、更に操作部204がハードキーを備えた構成を有し、通信部208と外部装置30との間の通信が、Bluetooth(登録商標)Low energyによって行われる売上データ処理装置20であってもよい。また、例えば、図10に示すように、操作部204aと表示部205aとが一体とされ、更に操作部204aがタッチキーを備えた構成を有し、通信部208と外部装置30との間の通信が、ネットワークを介して行われる売上データ処理装置20aであってもよい。
(c) 識別情報は、レシート用紙に表示されるのみならず、表示部205の表示画面に表示されることとしてもよい。
(d) 1回の通信処理で、売上データ処理装置から外部装置へのデータの送信が中断される回数は、特に限定されるものではなく、複数回であってもよい。
(e) 売上データ処理装置は、第1記憶部203aと第2記憶部203bとを備え、送信が中断された場合には、未送信データを第2記憶部203bに移動させ、識別コードを付加していたが、これに限定されるものではない。例えば、第1記憶部203aのみを備える構成とした場合には、図11のように、送信の中断までに送信が完了した送信済データと、中断により送信が行われなかった未送信データBと、を識別する識別コードBを所定のデータと対応付けて第1記憶部203aに記憶させてもよい。こうすることで、外部装置30が識別コードBを読み取った際には、対応する未送信データBを送信することが可能となる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
《請求項1》
所定のデータを外部装置に送信する通信手段と、
前記通信手段による前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
を備えることを特徴とする売上データ処理装置。
《請求項2》
外部装置にデータを送信する通信手段と、
前記通信手段によるデータの送信が中断された場合に、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部に記憶させるとともに、
前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
を備えることを特徴とする売上データ処理装置。
《請求項3》
前記制御手段は、
前記識別情報と併せて、前記未送信データに対応する前記外部装置の情報を印刷させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の売上データ処理装置。
《請求項4》
前記制御手段は、
前記識別情報と併せて、前記未送信データの種類を示す情報を印刷させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
《請求項5》
前記通信手段は、
前記外部装置が前記識別情報を取得した際に、取得された識別情報に対応する未送信データを前記外部装置へ送信することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
《請求項6》
前記制御手段は、
前記未送信データの送信が終了したことを示す情報を印刷させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
《請求項7》
前記制御手段は、
前記識別情報が対応付けられた前記未送信データを、所定期間で、前記記憶部から削除させることを特徴とする請求項2に記載の売上データ処理装置。
《請求項8》
前記制御手段は、
前記識別情報と併せて、前記所定期間を示す情報を印刷させることを特徴とする請求項7に記載の売上データ処理装置。
《請求項9》
前記制御手段は、
印刷指示入力を受け付けた際に、前記記憶部に記憶されている未送信データの識別情報を印刷させることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
《請求項10》
前記識別情報には、前記未送信データに対応する送信先の識別情報が含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
《請求項11》
第1の端末装置と第2の端末装置とを備える通信システムであって、
前記第1の端末装置は、
所定のデータを前記第2の端末装置に送信する通信手段と、
前記通信手段による前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
《請求項12》
第1の端末装置と第2の端末装置とを備える通信システムであって、
前記第1の端末装置は、
前記第2の端末装置にデータを送信する通信手段と、
前記通信手段によるデータの送信が中断された場合に、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部に記憶させるとともに、
前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
《請求項13》
所定のデータを外部装置に送信し、
前記外部装置への前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる、
ことを特徴とする通信方法。
《請求項14》
外部装置にデータを送信し、
前記外部装置へのデータの送信が中断された場合に、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部に記憶させるとともに、
前記識別情報を印刷部に印刷させる、
ことを特徴とする通信方法。
《請求項15》
コンピュータを、
所定のデータを外部装置に送信する通信手段、
前記通信手段による前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段、
として機能させるためのプログラム。
《請求項16》
コンピュータを、
外部装置にデータを送信する通信手段、
前記通信手段によるデータの送信が中断された場合に、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部に記憶させるとともに、
前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段、
として機能させるためのプログラム。
1 通信システム
20 売上データ処理装置(第1の端末)
30 外部装置(第2の端末)
201 CPU(制御手段)
203 記憶部
203a 第1記憶部
203b 第2記憶部
208 通信部(通信手段)

Claims (16)

  1. 所定のデータを外部装置に送信する通信手段と、
    前記通信手段による前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする売上データ処理装置。
  2. 外部装置にデータを送信する通信手段と、
    前記通信手段によるデータの送信が中断された場合に、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部に記憶させるとともに、
    前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする売上データ処理装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記識別情報と併せて、前記未送信データに対応する前記外部装置の情報を印刷させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の売上データ処理装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記識別情報と併せて、前記未送信データの種類を示す情報を印刷させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
  5. 前記通信手段は、
    前記外部装置が前記識別情報を取得した際に、取得された識別情報に対応する未送信データを前記外部装置へ送信することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記未送信データの送信が終了したことを示す情報を印刷させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記識別情報が対応付けられた前記未送信データを、所定期間で、前記記憶部から削除させることを特徴とする請求項2に記載の売上データ処理装置。
  8. 前記制御手段は、
    前記識別情報と併せて、前記所定期間を示す情報を印刷させることを特徴とする請求項7に記載の売上データ処理装置。
  9. 前記制御手段は、
    印刷指示入力を受け付けた際に、前記記憶部に記憶されている未送信データの識別情報を印刷させることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
  10. 前記識別情報には、前記未送信データに対応する送信先の識別情報が含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の売上データ処理装置。
  11. 第1の端末装置と第2の端末装置とを備える通信システムであって、
    前記第1の端末装置は、
    所定のデータを前記第2の端末装置に送信する通信手段と、
    前記通信手段による前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  12. 第1の端末装置と第2の端末装置とを備える通信システムであって、
    前記第1の端末装置は、
    前記第2の端末装置にデータを送信する通信手段と、
    前記通信手段によるデータの送信が中断された場合に、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部に記憶させるとともに、
    前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  13. 所定のデータを外部装置に送信し、
    前記外部装置への前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる、
    ことを特徴とする通信方法。
  14. 外部装置にデータを送信し、
    前記外部装置へのデータの送信が中断された場合に、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部に記憶させるとともに、
    前記識別情報を印刷部に印刷させる、
    ことを特徴とする通信方法。
  15. コンピュータを、
    所定のデータを外部装置に送信する通信手段、
    前記通信手段による前記所定のデータの送信が中断された場合に、前記所定のデータのうち、前記中断までに送信が完了した送信済データと、前記中断により送信が行われなかった未送信データと、を識別する識別情報を前記所定のデータと対応付けて記憶部に記憶させるとともに、前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
  16. コンピュータを、
    外部装置にデータを送信する通信手段、
    前記通信手段によるデータの送信が中断された場合に、未送信データに識別情報を対応付けて記憶部に記憶させるとともに、
    前記識別情報を印刷部に印刷させる制御手段、
    として機能させるためのプログラム。
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